JPH0542943Y2 - - Google Patents

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JPH0542943Y2
JPH0542943Y2 JP4393788U JP4393788U JPH0542943Y2 JP H0542943 Y2 JPH0542943 Y2 JP H0542943Y2 JP 4393788 U JP4393788 U JP 4393788U JP 4393788 U JP4393788 U JP 4393788U JP H0542943 Y2 JPH0542943 Y2 JP H0542943Y2
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wheel
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、車両の制動時の車輪ロツクを防止
するアンチスキツド制御装置に係り、とくに、車
体の前後加速度を用いて推定車体速度を求めるよ
うにしたアンチスキツド制御装置に関する。
〔従来の技術〕 アンチスキツド制御装置において、車輪速度を
適切なスリツプ率に制御するためには、高精度な
車体速度の算出が不可欠であるが、従来、この種
のアンチスキツド制御装置としては、例えば特開
昭57−11149号公報記載のものが知られている。
この従来装置は、車体の前後方向の加速度を検
出する前後加速度センサと、この前後加速度セン
サの検出値をブレーキペダル踏み込み時から積分
し、ブレーキペダル踏み込み時の車輪速度からそ
の積分値を減算して推定車体速度を求める車体速
度算出手段とを有し、この推定車体速度に基づき
ブレーキ圧を制御するようにしていた。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来装置にあつては、単
に、前後加速度を積分して車体速度を推定し、こ
れに基づきブレーキ圧の制御を行う構成になつて
いたため、例えば、前後加速度センサ自身のオフ
セツトやゲイン変化が生じた場合、センサ及びコ
ントローラ間に断線、短絡が生じた場合、及びセ
ンサの車両への取付が不適切な場合等では、推定
車体速度を正確に求めることができないことか
ら、推定車体速度≫実車体速度の場合にはノーブ
レーキ状態に陥り、推定車体速度≪実車体速度の
場合には車輪の早期ロツクを招来してしまうとい
う問題点があつた。
そこで、この考案は、このような従来技術の有
する問題点に鑑みてなされたもので、前後加速度
検出センサが異常状態であることを的確に判別
し、異常状態である場合には、少なくとも、その
センサ検出値に基づいてブレーキ圧の誤制御がな
されてしまうという事態を確実に排除し、これに
より、制動性能の低下を防止し、フエイルセーフ
機能の充実を図ることを、その解決しようとする
課題としている。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、上記課題を解決するため、この考案で
は第1図に示すように、車輪の車輪速度を検出す
る車輪速度検出手段と、車体の前後方向の加速度
を検出する前後加速度検出手段と、前記車輪速度
検出値を初期値として前記前後加速度検出値を積
分することにより推定車体速度を演算する推定車
体速度演算手段と、この推定車体速度演算値及び
前記車輪速度検出値に基づき車輪のブレーキ圧を
制御するブレーキ制御手段とを備えたアンチスキ
ツド制御装置において、停車を検知する停車検知
手段と、この停車検知手段により停車が検知され
た場合に、前記前後加速度検出手段の検出値が予
め該検出値の異常に対応して設定された所定値を
上回り且つこの状態が所定時間継続する異常状態
か否かを判別する異常状態判別手段と、この異常
状態判別手段により所定の異常状態が判別された
場合、前記推定車体速度演算手段の演算中止を指
令する演算中止指令手段とを備えている。
〔作用〕
この考案では、停車検知手段により停車が検知
された場合、異常状態判別手段により、前後加速
度検出手段の検出値が所定値(例えば、車両が停
止可能な最大傾斜角相当の値)を上回り且つこの
状態が所定時間継続する異常状態か否かが判別さ
れる。これにより異常状態が確認されると、演算
中止指令手段によつて、推定車体速度演算手段に
よる前後加速度に係る推定車体速度演算の中止が
指令される。これによつて、少なくとも、誤差を
含む前後加速度検出値に応じて不正確な車体速度
が演算されるという事態を確実に排除できる。
〔実施例〕
以下、この考案の一実施例を第2図乃至第6図
に基づいて説明する。
第2図は、前輪側のブレーキ圧を左右独立して
制御し、且つ、後輪側のブレーキ圧を左右共通に
制御する四輪スキツド制御システムを示してい
る。
同図において、2は液圧式のブレーキを示し、
4はこのブレーキ2に対するアンチスキツド制御
装置を示す。ブレーキ2は、ブレーキペダル6、
マスターシリンダ8、前左側〜後右側車輪に対す
るホイールシリンダ10FL〜10RRを有してい
る。なお、ブレーキ2としては、ドラム式、デイ
スク式の何れであつてもよい。
アンチスキツド制御装置4は、各車輪の車輪速
度を検出するための車輪速センサ12FL,12
FR,12Rと、車両の前後方向の加速度を検出
する前後加速度検出手段としての前後加速度セン
サ13と、ブレーキペダル6の踏み込み操作に応
じたスイツチ信号の出力を行うブレーキスイツチ
14と、これらの各検出信号に基づきブレーキ圧
制御を指令するコントローラ15と、このコント
ローラ15の出力する制御信号により前記ホイー
ルシリンダ10FL〜10RRの液圧を個別に調製
するアクチユエータ部16、コントローラ15の
指令の元にセンサ異常の警告を発する表示器17
とにより構成されている。
車輪速センサ12FL〜12Rの各々は電磁ピ
ツクアツプで構成されている。この内、センサ1
2FL,12FRは前左右輪に、センサ12Rは終
減速装置に各々装着され、これにより前左右輪の
各回転速度及び後2輪の平均回転速度に比例した
周波数の正弦波電圧信号v1,v2及びv3をコントロ
ーラ15に各々出力する。また、前後加速度セン
サ13は車体の所定位置に設けられており、前後
方向の加速度を検出しこれに対応したアナログ電
圧でなる加速度信号g(t)を、加速度の場合を正と
してコントローラ15に出力する。さらに、ブレ
ーキスイツチ14は、ブレーキペダル6の操作に
連動する所定位置に設けられ、該ペダル6を踏み
込んだときに論理Hレベル(又は論理「1」)と
なり、踏み込みを解除しているときに論理Lレベ
ル(又は論理「0」)となるスイツチ信号Sをコ
ントローラ15に出力する。
コントローラ15は、第2図に示すように、そ
の入力段に、車輪速センサ12FL〜12Rから
供給される電圧信号v1〜v3を、その周波数に比例
した電圧信号でなる車輪速度信号VW1〜VW3に個
別に変換(周波数〔F〕−電圧〔V〕変換)する
車輪速演算回路18を装備している。この車輪速
演算回路18の出力側は、その出力信号VW1
VW3毎のA/D変換器20A〜20Cを各々介し
てマイクロコンピユータ22に至るとともに、セ
レクトロースイツチ24の入力端に各々至る。
セレクトロースイツチ24は、ホイールスピン
を考慮した最も実車体速度に近い信号として、入
力する車輪速度信号VW1〜VW3の内の最低値を選
択(セレクトロー)し、これを最小車輪速度信号
VWLとして出力するよう構成されている。さら
に、このセレクトロースイツチ24の出力側は、
車体速度推定用の積分器26の初期値入力端に至
るとともに、A/D変換器28を介してマイクロ
コンピユータ22に至る。
また、前後加速度センサ13の出力端は、コン
トローラ15において、積分器26、A/D変換
器30を介してマイクロコンピユータ22に接続
されるとともに、直接にA/D変換器31を介し
てマイクロコンピユータ22に至る。さらに、ブ
レーキスイツチ14からのスイツチ信号Sは、マ
イクロコンピユータ22に供給されるとともに、
積分器26に対して、積分演算を行わせるか否か
の制御入力として印加される。
つまり、積分器26は、スイツチ信号Sが論理
Hレベルになると、この立ち上がつた時点t0の最
小車輪速度信号VWL(t0)を初期値として、前後
加速度検出信号g(t)に対し、 Vref(t)=VWL(t0)+∫g(t)dt ……(1) に基づく演算をして推定車体速度信号Vrefを出力
するとともに、スイツチ信号Sが論理Lレベルに
なると初期値VWL(t)にリセツトするようになつて
いる。
ここで、車輪速センサ12FL〜12R及び車
輪速演算回路18により車輪速度検出手段が形成
され、ブレーキスイツチ14及び積分器26によ
り推定車体速度演算手段が形成される。
マイクロコンピユータ22は、インターフエイ
ス回路、演算処理装置、記憶装置を少なくとも含
んで構成される。演算処理装置は、各検出信号を
インターフエイス回路を介して読み込み、予め格
納されているプログラムにしたがつて所定の演
算・処理(第3〜5図参照)を行い、必要に応じ
てアクチユエータ駆動回路36に制御信号を個別
に出力する。記憶装置は、演算処理装置の実行に
必要なプログラム及び制御マツプ等の固定データ
を予め記憶しているとともに、その処理結果を一
時記憶可能になつている。
アクチユエータ駆動回路36は、マイクロコン
ピユータ22から供給される制御信号に応じてア
クチユエータ部16に各制御系毎の液圧制御信号
I1〜I3(この信号の各々は、実際には後述するよ
うに液圧、増圧を指令する二信号とオイルポンプ
駆動信号から成る)を出力するようになつてい
る。
さらに、アクチユエータ16部には、前左側、
前右側、及び後輪側に対応したアクチユエータが
個別に装備されている。アクチユエータの各々
は、周知の如く(例えば特開昭60−252057号公報
記載の構成参照)形成されている。即ち、マスタ
ーシリンダ8からホイールシリンダ10FL(〜1
0RR)に流入するオイルを断続可能な流入側の
電磁開閉弁と、ホイールシリンダ10FL(〜10
RR)からマスターシリンダ8に戻るオイルを断
続可能な流出側の電磁開閉弁と、オイル回収のた
めのオイルポンプ等を含んでいる。そこで、各電
磁弁及びポンプは、液圧制御信号I1(〜I3)によ
る指令モード(増圧〔通常ブレーキ〕、保圧、減
圧の各モード)に応じて駆動し、これにより、シ
リンダ圧を増圧(ステツプ状に上昇する緩増圧を
含む)、保圧、減圧できるようになつている。
次に、上記実施例の動作を第3図乃至第6図を
参照しながら説明する。
イグニツシヨンスイツチがオン状態になると、
電源が投入されて本装置が起動する。
まず、各部の動作を説明する。車輪速センサ1
2FL〜12Rは、車輪速度に応じた交流電圧信
号v1〜v3を検出し、前後加速度センサ13は車体
の前後方向の加(減)速度が生じたとき、これに
応じた加速度信号g(t)を検出する。
コントローラ15では、入力する交流電圧信号
v1〜v3が車輪速演算回路18により個別に車輪速
度信号VW1〜VW3に変換され、デジタル化されて
マイクロコンピユータ22に供給される。これと
ともに、セレクトロースイツチ24において最小
車輪速度信号VWLが選択され、デジタル化された
後にマイクロコンピユータ22に供給される一
方、積分器26にも供給される。この積分器26
は、制動時であつてスイツチ信号Sが論理Hレベ
ルの場合、前記(1)式の基づく演算を行つて推定車
体速度信号Vrefを出力する。また、非制動時にあ
つてはスイツチ信号Sが論理Lレベルであり、積
分器26の出力信号Vrefは常にその時点の初期値
にリセツトされ、Vref=VWLとなる。
続いて、マイクロコンピユータ22で一定時間
(例えば20msec)毎に実行される第3〜5図のタ
イマ割込処理を説明する。
まず、第3図を説明する。同図のステツプで
は、マイクロコンピユータ22の演算処理装置は
積分器26に係る推定車体速度信号Vrefを読み込
み、この値を一時記憶し、ステツプに移行す
る。ステツプでは、ステツプで読み込んだ推
定車体速度Vrefが擬似的に停車状態であるとみな
される所定速度(例えば5Km/h)を越えるか否
かを弁別することにより、停車か否かを判断す
る。
この判断では停車ではないとされる場合は、ス
テツプ,に移行して、前後加速度センサ13
の異常値出力時間を監視するタイマTをクリヤ
し、センサ13及びその出力系等に異常が発生し
たこと(以下、これを単にセンサ13の異常とす
る)を示すフラグFを降ろしてメインプログラム
に復帰する。次に、ステツプに移行して、表示
器17を非点灯状態とする。
一方、タイマ割込処理を繰り返す中で、ステツ
プにおいて停車であると判断されたときには、
ステツプに移行し、前後加速度検出信号g(t)を
読み込み、ステツプで基準値G0に対して、|g
(t)|≧G0か否かを判断する。ここで、基準値G0
は、車両が停止可能な最大傾斜角の路面に停止し
ているときの前後加速度センサ12の出力値に相
当する値(例えば、路面・タイヤ間の最大静止摩
擦係数が1.0ならば、停止可能な最大傾斜角は45°
であり、このときのセンサ出力値は約±0.7Gに
相当する値)に設定されている。ここで、基準値
G0は上り坂、下り坂を考慮して、第6図2に示
すように、上り坂方向に+G0が、下り坂方向に
−G0が設定されている。
そこで、ステツプで|g(t)|<G0の場合、
出力値g(t)が正常であるとして前述したステツプ
〜に移行し、|g(t)|≧G0の場合、出力値g
(t)が異常であるが、かかる異常が一過性のものか
どうかをみるために、ステツプ,に移行す
る。そして、ステツプでタイマTをインクリメ
ントし、ステツプでタイマTのカウント値がそ
の基準値T0に対してT≧T0か否かを判断する。
ここで、基準値T0は、センサ13の異常出力が
恒常的なものであることを識別可能な時間tDに相
当する値とされている。
そこで、ステツプでT<T0の場合は、未だ
センサの異常とは断定できないとして、ステツプ
でフラグFのクリヤを維持する。一方、ステツ
プでT≧T0の場合は、センサの異常であると
して、ステツプに移行してフラグFを立て、ス
テツプ11で表示器17を点灯させて警告を発した
後、メインプログラムに復帰する。
つまり、この第3図の処理を行うことにより、
フラグF=0ならば前後加速度センサ13は正常
状態にあり、F=1ならばセンサ13に何らかの
故障が生じている異常状態であることが認識され
る。
次に、第4図の処理を説明する。同図のステツ
プでは、演算処理装置は、第3図のようにして
決定されたフラグFの内容を判別する。つまり、
ステツプで正常状態に対応したF=0ならば、
ステツプ,に移行し、推定車体速度信号
Vref、車輪速度信号VWi(i=1〜3)を順次読み
込み、これらの値を一時記憶する。
次いで、ステツプに移行して、ステツプで
読み込んだ値Vwiに基づき、前回の制御周期に係
る車輪速度Vwiとの差分から車輪加減速度V〓Vwi
演算し、ステツプに移行する。このステツプ
では、 Si=Vref−Vwi/Vref×100 (i=1〜3) の式に基づきスリツプ率Siを各々演算し、これを
一時記憶してメインプログラムに復帰する。
一方、タイマ割込処理を繰り返す中で、ステツ
プにおいてF=1と判断された場合、代替的に
ステツプ〜の処理を行う。つまり、ステツプ
では車輪速度信号Vwiを順次読み込み、ステツ
プではステツプで読み込んだ信号Vwiの中か
ら、最大値VWHを選択(ハイセレクト)する。さ
らにステツプではステツプに係る最大値VWH
を推定車体速度Vrefとして設定する。この後、前
述したステツプ,の処理がなされる。
つまり、この第4図の処理を行うことによつ
て、センサ13が正常状態にある場合には、その
検出値g(t)に基づく推定車体速度Vrefが演算さ
れ、この演算値に応じたスリツプ率Siが演算され
る。一方、センサ13が異常状態にある場合に
は、その検出値g(t)は採用できないことから、こ
の代わりに車輪速度Vwiに応じた推定車体速度
Vref及びスリツプ率Siが演算される。ここで、こ
の代替演算の際、ハイセレクトするのは、極力高
めの車体速度を推定して、ノーブレーキ状態を回
避せんがためである。
続いて、第5図の処理を説明する。この処理
は、前述した第4図のステツプ,で更新記憶
されている車輪加減速度V〓wi、スリツプ率Siに基
づき行われる。ASは制御フラグ、Lは減圧タイ
マを示し、アンチスキツド制御終了(ステツプ
)の際、クリヤされる(ステツプ17)。
そこで、ステツプでスリツプ率Si<S0(S0
基準スリツプ率であつて、例えば15%)、ステツ
プ,で減圧タイマL=0、ステツプで
「NO」、ステツプで車輪加減速度V〓wi<α1(α1
加速側の基準値:正値)、ステツプでVwi>α2
(α2は減速側の基準値:正値)ステツプで
「YES」を順次満足するときに、ステツプに移
行して急増圧モード(通常ブレーキ)が指令され
る。このため、アクチユエータ部16に供給され
る液圧制御信号Iiが所定の増圧モードとなつて、
マスターシリンダ8からのオイルはホイールシリ
ンダ10FL(〜10RR)に流入可能となる。つ
まり、ブレーキペダル6の踏込みによりブレーキ
圧増となつて、制動状態に入る。一方、ブレーキ
ペダル6の非操作時には非制動状態となる。
ここで、ステツプの制御終了条件を満たすか
否かの判断は、具体的には、推定車体速度Vref
停車状態に相当する所定値Vref0に対してVref
Vref0か否か等に依つている。
そこで、任意の時刻で急制動に入り、ブレーキ
圧の急増によつて車輪速度Vwiが徐々に低下し、
車輪減速度V〓wiが基準値−α2を下回り、これによ
りステツプでVwi≦−α2を満足すると、ステツ
プで液圧制御信号Iiが所定の保持モードに設定
され、ブレーキ圧の保持が指令される。
この圧力保持の間でも高圧による制動が行われ
ているので、スリツプ率Siが徐々に高くなり、ス
テツプのSi≧S0、ステツプのV〓wi<α1が満足
され、ステツプ11でL=L0(所定の整数値)及び
AS=1の処理がなされ、ステツプで「NO」、
ステツプで「YES」となると、ステツプの
減圧モードが指令される。つまり、液圧制御信号
Iiが所定の減圧モードとなつて、ホイールシリン
ダ10FL(〜10RR)の液圧が下降する。
この減圧により、車輪速度Vwiが徐々に回復し
て車体速度に近づくように変化するから、その車
輪加速度V〓wiが徐々に増大する。そして、ステツ
プでSi≧S0、ステツプでV〓wi≧α1となり、ス
テツプ13で減圧タイマL=0の処理を行い、ステ
ツプ,で「NO」、ステツプで「YES」、ス
テツプ14で「NO」となるとき、及び、ステツプ
でSi<S0となり、ステツプで「NO」とされ、
以下、ステツプ〜,14を経て処理されると
き、ステツプ15の保持モードが前述と同様に指令
される。
そして、この液圧保持を行うことによつて、ス
リツプ率Si<S0、車輪加減速度V〓wiが−α2<V〓wi
α1が満足されると、ステツプ〜を順次介して
ステツプ16に移行し、液圧制御信号Iiが所定の緩
増圧モードに設定され、シリンダ圧が略スリツプ
状に増加する。
以下、制動が完了して、前述した制御終了条件
が満足されるまで、各ホイールシリンダ10FL
〜10RR毎に減圧、保持、緩増圧、保持モード
が繰り返され、スキツドサイクルとなる。そし
て、制御終了条件が満足されると、ステツプ17を
介してステツプの通常ブレーキモードに戻る。
なお、高摩擦係数路の制動等において、減圧し
ている間に、車輪加速度V〓wiの回復よりも早くス
リツプ率Siがその基準値S0以下に改善された場
合、ステツプ,を介してステツプ18に移行す
る。そして、このステツプ18では減圧タイマL=
L−1を行つて待機する。この待機後、ステツプ
16に係る緩増圧モードがステツプ15に係る保持モ
ードよりも先に指令される。
ここで、第6図に基づき全体動作を時間経過に
沿つて説明する。
いま、定速走行状態にあるとすると、第3図の
処理におけるフラグFはクリヤ(ステツプ)さ
れているから、第4図のタイマ割込処理に際して
は、ステツプを介して車体の前後加速度g(t)の
読込みに係る処理が指令される。
そこで、時刻t0で急制動状態に入り、ブレーキ
スイツチ14から論理Hレベルのスイツチ信号S
が出力され、前後加速度センサ13から第6図2
の如くの前後加速度g(t)が検出されたとする。こ
のため、積分器26は、この加速度g(t)を用いて
前記(1)式により推定車体速度Vrefを算出し、マイ
クロコンピユータ22に供給する。マイクロコン
ピユータ22では、この推定車体速度Vref及び車
輪速度Vwiに基づく車輪加減速度V〓wiが演算される
(第4図)。そして、制動が完了する時刻t1までの
間は、前述した第5図の処理に係る液圧制御によ
て、車輪ロツクを防止した良好な制動状態が得ら
れる。
そして、時刻t1で下り坂道において停車状態
(イグニツシヨンスイツチはオン)になると、第
5図の処理では通常ブレーキモード(ステツプ
)が指令されており、一方、第3図のタイマ割
込処理では、ステツプ,を介した処理がなさ
れる。いま、前後加速度センサ13が正常である
とすると、フラグFのクリヤが維持される(同図
ステツプ)。
この正常状態において、前後加速度センサ13
に何らかの異常が発生し、前後加速度検出値g(t)
が時刻t2で下り坂側の基準値−G0を越え、しか
も、この状態が監視タイマTのカウントアツプ値
T0に対応する所定時間tDが経過したとする。つま
り、時刻t3(=t2+tD)におい、フラグFがセツト
され異常状態を認識するとともに、表示器17を
点灯させる(第3図ステツプ〜11)。これによ
つて、前後加速度センサ13の異常が容易に判別
でき、その後の適切な処置が可能となる。
一方、コントローラ15では、センサ13の異
常が認識されると、車体速度の推定は車輪速度
Vwiのハイセレクト値に基づく値に自動的に切り
換えられる。これによつて、直ちにセンサ修理等
を施せない走行時であつても、その後の最悪な車
体速度推定が確実に回避され、フエイルセーフ機
能の充実が図られる。
本実施例では、第3図のステツプ,の処理
により停車検知手段が構成され、同図のステツプ
〜の処理により異常状態判別手段が構成さ
れ、同図のステツプ及び第4図のステツプの
処理により演算中止指令手段が構成され、第4図
のステツプ〜及び第6図の処理、アクチユエ
ータ駆動回路36、並びにアクチユエータ部16
によりブレーキ圧制御手段が構成される。
なお、前記実施例におけるコントローラ15
は、この全体をコンピユータによつて構成するこ
ともでき、その一方で、マイクロコンピユータ2
2をカウンタ、比較器、フリツプフロツプ等の電
子回路によて構成することもできる。
また、前記実施例は4輪制御のアンチスキツド
制御装置について述べたが、この考案は必ずしも
これに限定されることなく、例えば後2輪制御の
アンチロツクブレーキについて適用することもで
きる。
〔考案の効果〕
以上説明してきたように、この考案は、停車状
態において、前後加速度センサ等の前後加速度検
出手段の検出値が予め該検出値の異常に対応して
設定された所定値を上回り且つこの状態が所定時
間継続する異常状態であると判別された場合、前
後加速度検出値に基づく推定車体速度の演算を中
止するとしたため、上述の所定値を、例えば車両
が停止可能な最大傾斜角相当の前後加速度に設定
しておくことにより、停車状態における前後加速
度検出手段の異常を的確に判別でき、かかる異常
状態のまま誤差の多いアンチスキツド制御を行う
ことによる制動性能の低下等の弊害を確実に除去
でき、フエイルセーフ機能の拡充が図られるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案は実用新案登録請求の範囲と
の対応図、第2図はこの考案の一実施例の構成を
示すブロツク図、第3図〜第5図は各々マイクロ
コンピユータにおいて実行される処理手順を示す
概略フローチヤート、第6図は制御例を示すタイ
ミングチヤートである。 図中、2はブレーキ、4はアンチスキツド制御
装置、10FL〜10RRはホイールシリンダ、1
2FL〜12Rは車輪速センサ、13は前後加速
度センサ、14はブレーキスイツチ、15はコン
トローラ、16はアクチユエータ部、22はマイ
クロコンピユータ、26は積分器、36はアクチ
ユエータ駆動回路である。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 車輪の車輪速度を検出する車輪速度検出手段
    と、車体の前後方向の加速度を検出する前後加速
    度検出手段と、前記車輪速度検出値を初期値とし
    て前記前後加速度検出値を積分することにより推
    定車体速度を演算する推定車体速度演算手段と、
    この推定車体速度演算値及び前記車輪速度検出値
    に基づき車輪のブレーキ圧を制御するブレーキ制
    御手段とを備えたアンチスキツド制御装置におい
    て、 停車を検知する停車検知手段と、この停車検知
    手段により停車が検知された場合に、前記前後加
    速度検出手段の検出値が予め該検出値の異常に対
    応して設定された所定値を上回り且つこの状態が
    所定時間継続する異常状態か否かを判別する異常
    状態判別手段と、この異常状態判別手段により所
    定の異常状態が判別された場合、前記推定車体速
    度演算手段の演算中止を指令する演算中止指令手
    段とを備えたことを特徴とするアンチスキツド制
    御装置。
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