JPH0541084U - 基板取付型コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低背構造でしかも良好な電気的機械的特性を
有するボトムエントリー型の回路基板取付型コネクタを
提供すること。 【構成】 絶縁ハウジング11のコンタクト受容通路13に
多数のリセプタクルコンタクト12が圧入固定される。各
コンタクト12は回路基板20取付面近傍の固定部12b 、他
端から固定部12b に向って片持ち梁状に延びる１対の接
触片16を有する接触部12c 及び固定部12b から絶縁ハウ
ジング11外へ延びるＳＭＴ型接続部12a を有する。相手
コネクタ30のポストコンタクト33が回路基板20の開口22
を介してリセプタクルコンタクト12に挿入接触される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は電気コネクタ、特に相手コネクタのコンタクトが取付回路板の開口を 介して挿入されるリセプタクルコンタクトを有する所謂ボトムエントリ方式の基 板取付型コネクタに関する。

【０００２】

【従来の技術】

基板取付型コネクタ（以下単にＰＣＢコネクタという）には種々のものが提案 され各種電子機器、電子応用機器に広く使用されている。斯るＰＣＢコネクタの 従来例を挙げると特開平1-102866号、特開平2-181376号、実開昭63-41882号、及 び実公平2-11750 号公報等に開示されている。

【０００３】 斯る従来のＰＣＢコネクタは各コンタクト（端子）のＰＣＢへの接続部（例え ばタイン）の近傍に固定部を有し、絶縁ハウジングのコンタクト受容通路内に係 合保持されている。この固定部の他端に片持梁状の１個以上の接触片（リーフ） を有する接触部を形成し、前端、即ち接触片の自由端側から相手コネクタのプラ グコンタクト（ポスト又はタブ）が挿入され嵌合するのが一般的である。相手プ ラグコネクタ及びこのリセプタクルコンタクトが相互に衝突することなく円滑に 嵌合するようにするには、リセプタクルコンタクトの接触片の自由端部の前方に プラグコンタクトを案内する案内部を形成するか絶縁ハウジングのコンタクト受 容通路内壁にテーパ付案内部を形成している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、リセプタクルコンタクトとプラグコンタクトとの間の衝突を回避する 為にコンタクト自体に案内部を形成すると、コンタクトの全長が長くなり小形化 を困難にすると共に製造工程を複雑にする。更にまた、コンタクトの接触部の弾 性は基本的に片持ち梁状接触片の長さで決まるので、良好な弾性接触を行なうに はコンタクト自体をある程度長くすることが必須であった。

【０００５】 そこで、本考案は比較的全長を短くし且つ高信頼性及び安定性の優れたリセプ タクルコンタクトを有するＰＣＢコネクタを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題解決の為の手段】

上述した課題を解決する為に、本考案のＰＣＢコネクタによると、絶縁ハウジ ングのＰＣＢ取付面近傍に固定部を形成し、ＰＣＢ取付面から遠れた端部からＰ ＣＢ取付面に向って延びる片持ち梁状の弾性接触片を形成する。各コンタクトは ＳＭＴ型とし、絶縁ハウジングのＰＣＢ取付面（底面）と各コンタクト受容通路 （開口）の側壁に形成した肩とにより保持する。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案のＰＣＢコネクタの好適実施例を示す添付図を参照して詳細に説 明する。図１は本考案によるＰＣＢコネクタの好適実施例及びこれと嵌合する相 手コネクタの縦断面図を示す。図２は図１のコネクタの部分横断面を示す。図３ は図１のＰＣＢコネクタに使用するコンタクトの説明図である。

【０００８】 図１及び図２を参照する。本考案によるＰＣＢコネクタ10は絶縁ハウジング11 と左右２列に配列された複数のリセプタクルコンタクト12を有する。ＰＣＢコネ クタ10は第１基板（ＰＣＢ）20に取付けられる。絶縁ハウジング11は各コンタク ト12を挿入保持するコンタクト受容通路13を有する。各コンタクト12はコンタク ト受容通路13内に上方から挿入され、絶縁ハウジング11の底面から外方へ折曲げ られたＳＭＴ型の半田接続部12a 、コンタクト受容通路13の内壁への固定部12b 、及び１対の片持ち梁状接触片を有する接触部12c を有する。

【０００９】 第１ＰＣＢ20は各コンタクト12の半田接続部12a と対応する複数の導体パッド 21を有する。また、各コンタクト対応位置には２列の開口22を有する。斯る構成 により、ＰＣＢコネクタ10のコンタクト12の半田接続部12a を第１ＰＣＢ20の導 体パッド21に半田付け接続することにより、ＰＣＢコネクタ10の各コンタクト12 と整列される。

【００１０】 次に、ＰＣＢコネクタ10と嵌合接続される相手コネクタ30は略平板状の絶縁ハ ウジング31に形成された開口32に圧入固定された２列のポストコンタクト33を有 する所謂ヘッダコネクタである。各ポストコンタクト33はＰＣＢ40のスルーホー ル42に挿入される接続部33a 、絶縁ハウジング31の開口32内に保持する固定部33 b 及びＰＣＢコネクタ10の対応するリセプタクルコンタクト12と接触する接触部 33c を有する。各ポストコンタクト33はその接続部33a において第２ＰＣＢ40の スルーホール42の周囲のパッド41に半田接続される。

【００１１】 上述の如く構成されたＰＣＢコネクタ10に相手コネクタ30が嵌合されると、両 コネクタ10、30の対応するリセプタクルコンタクト12とポストコンタクト33が相 互接続される。これにより第１ＰＣＢ20の導体パッド21と第２ＰＣＢ40のパッド 41間が相互接続され、両ＰＣＢ20、40に配置接続された電子回路が両コネクタ10 、30を介して相互に接続されることが理解できよう。

【００１２】 図２から明らかな如く、ＰＣＢコネクタ10の各リセプタクルコンタクト12の固 定部12b は絶縁ハウジング11のコンタクト受容通路13の内壁に向って突出する略 台形状の突起15を有する。この突起15はコンタクト12が圧入されるとコンタクト 受容通路13の内壁に食い込むと共にコンタクト受容通路13の肩14に当接してコン タクト12の圧入位置を決めるストッパの作用をする。また、突起15はリセプタク ルコンタクト12を絶縁ハウジング11のコンタクト受容通路13内に十分な強度で固 定する。

【００１３】 他方、リセプタクルコンタクト12の接触部12c は第１ＰＣＢ20から最も遠い端 部17が固定された片持ち梁状の１対の接触片16を有する。この接触片16は自由端 が第１ＰＣＢ20に向うとともに相互に近づき接点を形成し、先端はコンタクト受 容通路13の両側壁に向って拡がり、ここに挿入される相手コネクタ30のポストコ ンタクト33の接触部33c の先端が衝突しないようにする。更に、絶縁ハウジング 11のコンタクト受容通路13の底部にはテーパが形成され、ポストコンタクト33の 案内部として作用する。

【００１４】 このように構成されたＰＣＢコネクタ10にあっては、各リセプタクルコンタク ト12は第１ＰＣＢ20への取付面近傍を固定端とし、他端からこの固定端に向って 接触片16が片持ち梁状に形成されていることを特徴とする。その結果、固定端か ら接点までの実効長が、絶縁ハウジング11の寸法（高さ）よりも十分大きくなり 、例えば4mm 程度の極めて小形低背構造のコネクタであってもコンタクト12は必 要とする大きな弾性を得ることができることに注目されたい。

【００１５】 次に、図３を参照して図１のＰＣＢコネクタ10に使用されるリセプタクルコン タクト12の製造方法を詳述する。各リセプタクルコンタクト12は例えば板厚0.2m m の銅合金を使用し、打抜き成形（フォーミング）により従来の技法にて製造さ れる。一端はキャリヤストリップ12d に連結され、打抜き成形された多数のリセ プタクルコンタクト12がリール等に巻回されて保存（ストック）可能にする。各 コンタクト12の片持ち梁状接触片16は必要に応じて選択的に金めっきされ、相手 コンタクト33との接触を良好にする。

【００１６】 打抜き加工された時点（成形前）における各リセプタクルコンタクト12は図３ の右側に３個示す如く、相互に横方向に連続しており、金属板から最大個数のリ セプタクルコンタクト12が得られることが理解できよう。リセプタクルコンタク ト12は打抜き成形後、リールに巻回され、使用時にはキャリヤストリップ12d と の連結部のＶ溝12e で切り離して個別のリセプタクルコンタクト12とする。

【００１７】 以上、本考案のＰＣＢコネクタ10を好適実施例を示す添付図を参照して詳述し た。しかし、本考案は斯る実施例のみに限定するべきでなく、必要に応じて種々 の変形変更が可能であることが理解できよう。

【００１８】

【考案の効果】 本考案のＰＣＢコネクタによると、ボトムエントリー構造であって、各リセプ タクルコンタクトを相手コネクタのポストコンタクト挿入部入口近傍に固定する ことにより確実に位置決めすると共に接触部を固定部から最も離れた反対端に固 定し入口近傍へ延びる片持ち梁構造とすることにより低背構造でありながら極め て大きな弾性を得ることが可能になる。その結果、対こじり性に優れたＰＣＢコ ネクタが得られる。また、各コンタクトは突起により絶縁ハウジングのコンタク ト受容通路の内壁に食い込ませて固定させると共に、その肩と底面で折曲げたＳ ＭＴ接続部により確実に保持するので、小型高密度であっても十分な堅牢性が達 成できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるＰＣＢコネクタと相手コネクタの
嵌合状態を示す断面図。

【図２】図１のＰＣＢコネクタ及び相手コネクタの図１
とは直交方向の断面図。

【図３】本考案のＰＣＢコネクタに使用するリセプタク
ルコンタクトの製造工程の説明図。

【符号の説明】

10 回路基板取付型コネクタ 20 回路基板 22 開口 30 相手コネクタ 11 絶縁ハウジング 12 リセプタクルコンタクト 13 コンタクト受容通路 12a 半田接続部 12b 固定部 12c 接触部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 回路基板に取付けられ、該回路基板に形
   成された開口を介して相手コネクタのコンタクトが挿入
   接触される複数のリセプタクルコンタクトを有するボト
   ムエントリー方式の基板取付型コネクタにおいて、 前記各リセプタクルコンタクトは絶縁ハウジングのコン
   タクト受容通路の前記基板近傍内壁に固定される固定
   部、前記基板から遠端近傍に固定され前記基板側に片持
   ち梁状に形成された接触部及び前記基板取付面に略平行
   に延出された半田接続部とを有することを特徴とする基
   板取付型コネクタ。