JPH0541007A - カセツト装着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 標準カセットおよび小型カセットをアダプタ
ーを使用することなしに記録再生できる磁気記録再生装
置のカセット装着装置において、不正規位置に挿入され
た小型カセットの阻止手段をカセット保持手段の内部に
構成し、阻止手段とカセット保持手段が高さ方向に重な
らない、２種類のカセットを使用できる薄型の装置を提
供することを目的とする。 【構成】 カセットホルダー１の上面プレート７に回動
自在に阻止レバー５２を設け、小型カセット３２を不正
規位置に挿入した時に阻止レバー５２の突起部５６が天
板２９と当接し、装置の奥への異常挿入を阻止する構成
となっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、標準型テープカセット
とそれより小型の小型テープカセットとをアダプターを
使用することなしに定位置に装着できるように構成した
カセット装着装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、カメラ一体型のＶＴＲの需要が増
し、小型軽量の商品が望まれるために小型のＣ−ＶＨＳ
カセットを用いるものが大半となってきたが、例えばＣ
−ＶＨＳカセットで記録したものをＶＨＳカセットを使
用するための磁気記録再生装置で再生しようとする場合
には、すでに本出願人が特開昭５６−２０２１９８号公
報で提案したカセットアダプターを用いたり、また特開
平２−１３２６７０号で提案したようにアダプターなし
で記録再生できる磁気記録再生装置を用いたりしてい
た。さらにＣＤプレーヤーの如きトレー方式により２種
類のカセットを使用できる装置も商品化されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カセッ
トアダプターを用いる場合には、Ｃ−ＶＨＳカセットを
カセットアダプターに装着して後にそのカセットアダプ
ターをＶＨＳカセット専用の装置に装着しなければなら
ず、その操作に煩雑さが伴っていた。また前記提案の磁
気記録再生装置は２種類のカセットに応じた専用のカセ
ット保持機構を持っていたためにカセット装着機構が複
雑なため高価なものとなっていた。さらに、トレー方式
の磁気記録再生装置は、従来のＶＨＳカセット専用の装
置のフロントローディング式のカセット装着装置と比較
すると操作性で劣るものであった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明のカセット装着装置は、装置に挿入された標
準型テープカセットおよび小型テープカセットを保持
し、かつ小型カセットが不正規位置に挿入された場合に
装置外から取り出し可能な位置において挿入を阻止する
阻止手段を有するカセット保持手段を具備したものであ
る。

【０００５】

【作用】この構成により、カセット保持段をひとつしか
必要としないことにより構成が簡潔で、不正規位置に挿
入された小型カセットを装置外から取り出し可能な位置
において挿入を阻止する手段をカセット保持手段の内部
に構成したことにより、阻止手段をフレーム等の固定側
に設けた場合のように、カセット保持手段が水平移動す
る際に阻止手段と高さ方向に重なることがなく薄型に構
成できるうえ、カセットアダプターを用いることなしに
大小２種類のカセットに記録再生でき、かつ従来のＶＨ
Ｓカセット専用の装置のほとんどに用いられているフロ
ントローディング方式のカセット装着装置と同様の操作
性の良さをもったカセット装着装置を実現することがで
きる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明のカセット装着装置の一実施例
について、添付図面に基づいて説明する。

【０００７】図１は本発明の一実施例によるカセット装
着装置の構成を示す要部側面図である。図１において、
カセットホルダー１はその側面プレート２ａに構成した
案内ピン３ａおよび３ｂによって、基板３４に略々垂直
に配置されている側面プレート２ａに構成した案内溝部
５ａおよび５ｂに摺動自在に係合している。

【０００８】図３は、本実施例の構成を示す要部正面図
である。図３において側面プレート２ａおよび側面プレ
ート２ｂをつなぎ箱状のカセットホルダー１を構成する
ように底面プレート６および上面プレート７を配置して
ある。

【０００９】図４は、小型カセットの蓋開け機構の構成
を示す斜視図である。図４に示すように蓋開けレバー１
０は上面プレート７に設けた支持部８に植立した軸９に
回動自在に支承されている。その支持ボス部５８に回動
可能に取付けられた付勢ばね１１はその一端を蓋開けレ
バー１０の突起部２７と係合し、他端を上面プレート７
の支持部８に設けた係止部２８と係合しており、蓋開け
レバー１０を図４の時計方向に付勢している。図１に示
すように蓋開けレバー１０はピン１０ａで、上面プレー
ト７に植立された軸１２に回動自在に支承されている回
動レバー１３の係合部１３ａと係合している。従って、
回動レバー１３も図１の時計方向に付勢されるが、突起
部１３ｂが上面プレート７の上に係止されており、回動
レバー１３および蓋開けレバー１０は図１に示す状態に
ある。

【００１０】図５は、阻止レバー５２の構造を示すため
にカセットホルダー１を前方上方から見た斜視図であ
る。阻止レバー５２は、一体的に形成したピン５２ａ，
５３ｂによって上面プレート７に回動自在に係合してい
る。阻止レバー５２は自重によって図１の時計方向に回
動しようとするが、図５に示すように上面プレート７に
設けた突起部５７によって係止されて、図５に示す位置
にあるため、一体的に形成された係止部５６は、図１に
示すようにカセット待機状態において天板２９と所定の
隙間をもった位置にある。この状態で阻止レバー５２を
図１の反時計方向に回動させると、少し回動した後にす
ぐに係止部５６が天板２９に当接し、その回動が阻止さ
れる構成になっている。また、阻止レバー５２には、図
５に示すようにカセットホルダー１が基板３４に装着さ
れた時に阻止レバー５２が磁気テープの引出し動作を妨
げない位置まで回動するために、天板２９に設けた係合
部５０と係合するための突起部５４が一体的に形成され
ている。

【００１１】図２は本実施例の駆動機構の構成を示す斜
視図である。駆動アーム３６，３７は、側壁部材４ａお
よび４ｂに回動自在に支持された軸３９と一体的に構成
されており、先端に設けた逃げ部２５を含めて成る案内
溝２４にカセットホルダー１の側面プレート４ａ上の主
要な案内ピン３ｂ，３ｃがそれぞれ係合している。駆動
アーム３６又は３７の片側は軸３９と同芯に歯車１５を
一体で構成している。ラック１６は、側壁部材４ａ又は
４ｂに設けた２個の案内片１７ａ，１７ｂに水平移動可
能となるように案内溝１６ａ，１６ｂで係合している。
さらにラック１６はその一端に形成したラックの歯１８
によって駆動アーム３６の歯車１５と噛合しており、か
つ駆動アーム３６に一体の歯車１５と噛合しない領域に
構成したラック歯３５によって駆動モータ（図示せず）
によって回転駆動される駆動歯車２０と噛合している。

【００１２】以上のように構成された本発明のカセット
装着装置について、以下その動作について説明する。

【００１３】小型カセット３２が装置前面の挿入口から
カセットホルダー１へ挿入され、図１および図３に示す
状態になったことを検知スイッチ１９が検地すると、磁
気記録再生装置本体に具備されている駆動モーター（図
示せず）が回転を始め、出力歯車２０が回転しラック１
６が図２の右方向へ移動し、駆動アーム３６，３７を時
計方向に回動せしめる。従って駆動アーム３６，３７に
設けた案内溝２４に係合された案内ピン３ｂと一体のカ
セットホルダー１は側壁部材４ａ，４ｂのＬ字状の案内
溝部５ｂ，５ｃに沿って水平移動し、さらに案内溝部５
ｂ，５ｃに沿って垂直移動に至る移動を行い、カセット
装着動作を完了し図６の要部側面図に示す状態になる。

【００１４】このとき、回動レバー１３は、図６に示す
ように突起部１４によって天板２９に構成した係止部３
０と係合するため、図６の反時計方向に回動する。さら
に回動レバー１３は、係合部１３ａによって蓋開けレバ
ー１０に形成してあるピン１０ａを押し上げて、蓋開け
レバー１０を反時計方向に回動させる。蓋開けレバー１
０が反時計方向に回動すると、蓋開けレバー１０に形成
した蓋開け用の突起部１０ｂによって、小型カセット３
２の前蓋３３も反時計方向に回動して図６に示すように
開いた状態になる。またこの時、阻止レバー５２も一体
的に構成した突起部５４が天板２９に設けた係合部５０
の角穴５１に係合し、図６の反時計方向に回動して図６
に示すように小型カセット３２から磁気テープを引き出
しても阻害しない状態になる。このとき、カセットホル
ダー１は垂直移動を行い天板２９と距離が離れるため、
阻止レバー５２の係止部５６も天板２９と離れるので阻
止レバー５２は回動可能な状態になっている。

【００１５】この状態において、図７に示すように駆動
アーム３６，３７は、案内溝２４の逃げ部２５にカセッ
トホルダー１の側面プレート２ａ，２ｂに一体的に構成
された案内ピン３ｂ，３ｄが入り込んだ状態まで回動し
ている。従って案内ピン３ｂ，３ｄは、駆動アーム３
６，３７に設けられた付勢部材２５によりバネ付勢され
ており、基板３４上に構成してある磁気テープ駆動機構
（図示せず）に装着されている。

【００１６】次に、小型カセット３２がカセットホルダ
ー１の正規挿入位置である小型カセット保持部６ｂ以外
の位置に挿入された場合について説明する。

【００１７】図８に示すように、不正規位置に挿入され
た小型カセット３２は位置決め部６ｃを通り越して装置
の奥方向（図８の右方向）まで入り、阻止レバー５２の
阻止部５５に当接する。さらに、小型カセット３２を押
し込んだ場合、阻止レバー５２は図６の反時計方向に回
動しようとするが、阻止レバー５２に一体的に構成した
係止部５６が天板２９と当接するために図８に示す状態
からさらに回動することはできないため、小型カセット
３２は図８に示す状態で挿入が阻止される。カセットホ
ルダー１には、小型カセット３２または標準型カセット
３１が正規位置挿入された場合以外は、カセットホルダ
ー１が水平移動を開始できないような安全機構（図示せ
ず）が構成されている。従って、使用者がカセットをい
くら押しても装置は引き込み動作を開始しないために、
挿入位置を誤ったことに気づいて装置のカセット挿入口
から小型カセット３２を取り出すことができるようにな
っている。

【００１８】次に、標準カセット３１を装置に挿入した
場合について説明する。図９は標準カセット３１をカセ
ットホルダー１に挿入した状態を示す要部側面図であ
る。図９において、蓋開けレバー１０は標準カセット３
１によって押し上げられて、付勢ばね１１に抗して反時
計方向に回動して、標準カセット３１の上面に乗り上げ
た状態になる。また、阻止レバー５２は図９に示すよう
に標準カセット３１のカセットホルダーへの装着を妨げ
ない位置に構成されている。このとき、図２に示した検
出スイッチ１９が標準カセット３１がカセットホルダー
１に装着されたことを検知して、小型カセットを装着し
た時と同様の動作を行って、標準カセット３１を基板３
４上に構成してある磁気テープ駆動機構（図示せず）に
装着する。この時、小型カセット３２を装着した時と同
様に阻止レバー５２は磁気テープの引出しを妨げない位
置まで回動している。また、標準カセットを使用してい
る間は、蓋開けレバー１０は標準カセット３１の上面に
乗り上げた状態のまま、カセット装着および離脱動作を
行う。

【００１９】

【発明の効果】以上のように本発明は、装置に挿入され
た標準型テープカセットおよび小型テープカセットを保
持し、かつ小型カセットが不正規位置に挿入された場合
に装置外から取り出し可能な位置において挿入を阻止す
る阻止手段を有するカセット保持手段を具備したことに
より、カセット保持手段をひとつしか必要としないこと
により構成が簡潔で、不正規位置に挿入された小型カセ
ットを装置外から取り出し可能な位置において挿入を阻
止する手段をカセット保持手段の内部に構成したことに
より、阻止手段をフレーム等の固定側に設けた場合のよ
うに、カセット保持手段が水平移動する際に阻止手段と
高さ方向に重なることがなく薄型に構成できるうえ、カ
セットアダプターを用いることなしに大小２種類のカセ
ットに記録再生でき、かつ従来のＶＨＳカセット専用の
装置のほとんどに用いられているフロントローディング
方式のカセット装着装置と同様の操作性の良さをもった
カセット装着装置を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のカセット装着装置に小型カ
セットを装着した状態を示す要部側面図

【図２】同実施例のカセット待機状態を示す斜視図

【図３】同実施例のカセット装着装置に小型カセットを
装着した状態を示す要部正面図

【図４】同実施例の小型カセットの蓋開け機構の構造を
示す斜視図

【図５】同実施例の小型カセットの不正規挿入の阻止機
構の構造を示す斜視図

【図６】同実施例において小型カセットを記録再生位置
に装着した状態を示す要部側面図

【図７】同実施例において標準および小型カセットを記
録再生位置に装着したときの駆動機構の状態を示す要部
側面図

【図８】同実施例において小型カセットをカセットホル
ダーの不正規位置に装着したときの状態を示す要部側面
図

【図９】同実施例のカセット装着装置に標準カセットを
装着した状態を示す要部側面図

【図１０】同実施例のカセット装着装置に標準カセット
を装着した状態を示す要部正面図

【符号の説明】

１ カセットホルダー ２ａ 側面プレート ４ａ 側壁部材 ７ 上面プレート １０ 蓋開けレバー １３ 回動レバー １６ ラック １９ 検出スイッチ ２９ 天板 ３１ 標準カセット ３２ 小型カセット ３４ 基板 ３６ 駆動アーム ５０ 係合部 ５２ 阻止レバー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阪本 圭司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】標準型テープカセットと、前記標準型テー
   プカセットより小型の小型テープカセットとを定位置に
   装着するカセット装着装置であって、装置に挿入された
   前記標準型テープカセットおよび前記小型テープカセッ
   トを保持し、かつ前記小型テープカセットが不正規位置
   に挿入された場合に装置外から取り出し可能な位置にお
   いて挿入を阻止する阻止手段を有するカセット保持手段
   を具備することを特徴とするカセット装着装置。