JPH0540861Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は例えば食器乾燥機の中へ配備される水
きりかごの改良に関するものである。

［従来の技術］ 第６図は従来の水きりかごの斜視図、第７図は
第６図の要部において碗食器を立て掛けたときの
説明図である。なお、図中同一符号は同一を示
す。

図において、上面と前面が開かれ側壁部に幾つ
かの穴があり、底部２に水きり穴５を配置した箱
体の水きりかご本体１の底部２に食器を立て掛け
るための突設されたピン状の食器支え部分４が配
置されている。

洗浄された食器類は、水きりかご１の側壁３と
食器支え部４を着力点として使用し、順次立て掛
けられる。また、器状の碗食器６は内側を伏せて
乾かされるか、ピン状の食器支え部分４を使い、
図に示すように食器支え部分４の間に嵌め込むよ
うに立て掛けるようになつている。

［考案が解決しようとする課題］ ところで、食器を乾燥させる際、一番乾かし難
いのが飯碗、汁碗等の器状の食器の糸尻部分７で
あつた。

器状の食器が伏せている場合は当然のことなが
ら、食器支え部４を使用した場合も食器の器部分
を伏せ過ぎると糸尻部分７に水が入つた状態で放
置されることとなり、他の部分の水が切れて乾燥
されても糸尻部分７が乾燥されておらず、不愉快
な思いをすることはしばしばであつた。

また、従来のピン状の食器支え部分４は、食器
によつて形や径が異なつたり、側面の曲率や幅が
異なつたりすると、全く合わなくなり、ピン状の
食器支え部分４は、かえつて邪魔になる例もあつ
た。

加えて、衛生上水きりかごを洗浄する場合、前
記ピン状の食器支え部分４のため洗い難かった
り、洗い残し易かつた。

そこで、本考案は、器状の碗食器を適当な傾斜
を保つて保持することが可能であり、本体を洗浄
するとき、邪魔な突起の少ない水きりかごを得る
ことを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本考案に係る水きりかごでは、底部に一つ以上
の水きり穴と食器支え部とが配置された水きりか
ごにおいて、 前記水きり穴は、 器状の食器の外周縁部の一部と嵌合される水
きり穴兼用の溝穴であり、 前記食器支え部は、 前記溝穴の側縁の一部が該溝穴を塞ぐ方向に
突設された突出部と、 該突出部に前記溝穴を隔てて対向する溝穴側
縁の一部に凹面状に設けられた支持部とによつて
構成され、 前記溝穴に器状の食器の外周縁部の一部を嵌合
する際に、前記突出部が前記食器の外周縁部の一
部の縁から内部にかけて係合し、且つ、前記支持
部の凹面が前記食器の外側面に当接して支持する
ものである。

［作用］ 本考案においては、器状の食器は、該食器の外
周縁の一部と嵌合する溝穴に保持させ、さらに該
食器の縁を該溝穴の一部と係合させるため、食器
をある程度の傾斜を保つて保持することが出来る
ものである。

［実施例］ 第１図は本考案の一実施例の水きりかごの斜視
図、第２図は第１図要部の上面図、第３図は第２
図のAA′断面図、第４図は同じくBB′断面図であ
る。なお、図中同一符号は同一を示す。

図において、上面と前面が開かれ側壁１３に幾
つかの穴のあいた箱体の水きりかご本体１１があ
り、水きりかご１１の底部１２には、器状食器支
え部１４とそれにより仕切られた略長方形の溝穴
１５が交互に並び、器状食器支え部１４には、器
状食器の縁を咬みこませる様に突出部１８と器状
食器の側曲面を保持するように支持部１９があ
る。

前記略長方形の溝穴１５の内寸は、一般家庭で
使用されている汁碗、飯碗、茶碗等を嵌合保持さ
れるように、内寸Ａを70mm、内寸Ｂを24mmとし、
器状食器の縁と係合保持される突出部１８は円盤
断片の凸状をし、食器の側曲部を支持する支持部
１９は、食器によつて形や径が異なつたり、側面
の曲率が異なつてもある程度の大きさで保持可能
なように、球面断片の凹面形状とした。

第５図は、第３図において碗食器を保持した側
面図である。図に示すように、碗食器１６は直立
状態より少し糸尻部分１７側に傾いた適当な傾斜
を保つて保持される。また、支持部を球面断片の
凹面形状としたので、ある程度の範囲で大きさの
大小にかかわらず碗食器を保持可能となつた。

なお、本実施例では、最大半径90mmの半球体が
保持可能となつたが、実際の碗食器は半球体では
なく、略円錐台のものが多いので、より大きな食
器が保持可能となる。

また、溝穴１５や突出部１８と水きりかごの側
壁とを着力点として使い、皿食器を順次立て掛け
ることも可能である。

上述のように、本考案による水きりかごでは、
器状の食器、特に碗食器を水きりかご底部の溝穴
１５にはめ置くようにすると、きちんと並べられ
スペースの無駄がない。また、水きりかごを洗う
場合も、細かい突設部がなく、スポンジ等で楽に
洗うことができ、洗い残しも少ない。

［考案の効果］ 本考案は以上説明したとおり、本考案による水
きりかごでは、器状の食器は該食器の外周縁の一
部と嵌合する溝穴に保持させ、さらに該食器の縁
を該溝穴の一部と係合させるため、食器をある程
度の傾斜を保つて保持することが出来る。そのた
め、器状の食器、特に碗食器を水きりかご底部の
溝穴に嵌置くようにすると今まで水が溜つて乾燥
し難かつた糸尻部分にも水が溜ることはなく、き
ちんと並べられスペースの無駄がない。また、水
きりかごを洗う場合も、細かい突設部がなく、ス
ポンジ等で楽に洗うことができ、洗い残しも少な
い等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の水きりかごの斜視
図、第２図は第１図要部の上面図、第３図は第２
図のAA′断面図、第４図は同じくBB′断面図、第
５図は第３図において碗食器を保持した側面図、
第６図は従来の水きりかごの斜視図、第７図は第
６図の要部において碗食器を立て掛けた説明図で
ある。 図において、１２は水きりかごの底部、１４は
食器支え部、１５は溝穴、１８は突出部、１９は
支持部である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 底部１２に一つ以上の水きり穴と食器支え部と
   が配置された水きりかごにおいて、 前記水きり穴は、 器状の食器の外周縁部の一部と嵌合される水
   きり穴兼用の溝穴１５であり、 前記食器支え部は、 前記溝穴１５の側縁の一部が該溝穴を塞ぐ方
   向に突設された突出部１８と、 該突出部１８に前記溝穴を隔てて対向する溝
   穴側縁の一部に凹面状に設けられた支持部１９と
   によつて構成され、 前記溝穴１５に器状の食器の外周縁部の一部を
   嵌合する際に、前記突出部１８が前記食器の外周
   縁部の一部の縁から内部にかけて係合し、且つ、
   前記支持部１９の凹面が前記食器の外側面に当接
   して支持することを特徴とする水きりかご。