JPH0538773Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、装置本体に内蔵されているメダル払
い出し装置に、メダルの補給が簡単に行えるよう
にしたスロツトマシンに関するものである。

〔従来の技術〕

周知のように、スロツトマシンゲームを行う場
合にはメダルが使用される。すなわち、スロツト
マシンに設けられている所定の投入口にメダルを
投入してからゲームが開始され、ゲームの結果、
入賞が得られたときには、スロツトマシンの本体
内に設けられたメダル払い出し装置が作動して、
入賞の種別に応じた規定枚数のメダルが受け皿に
払い出されるようになつている。

メダル払い出し装置には、ペイアウト率（投入
メダル枚数に対する払い出しメダル枚数の比）を
考慮して、予めある程度の枚数のメダルが収容さ
れてはいるが、一時的にはペイアウト率を超えて
メダルが払い出されることもあり得るため、メダ
ル払い出し装置にメダルを補給する必要が生じて
くる。このため、従来のスロツトマシンでは、装
置本体の前面に開閉自在に設けられたフロントド
アを開放してメダルの補給を行つている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところが前記フロントドアは、装置本体前面の
左縁あるいは右縁に沿つて縦設されたヒンジによ
つて、左旋あるいは右旋して開くようになつてい
る。このため、メダルの補給のためにフロントド
アを開いたときには、開かれたフロントドアが隣
接するスロツトマシンの邪魔になり、そのスロツ
トマシンで遊技が行われている場合には、これを
中断しなくてはならなくなる。

本考案は、上述した従来技術の欠点に鑑みてな
されたもので、隣接したスロツトマシンに邪魔に
ならないようにしてメダルの補給作業ができるよ
うにしたスロツトマシンを提供することを目的と
する。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上記の目的を達成するにあたり、スロ
ツトマシンの装置本体前面の、左旋あるいは右旋
により開放されるフロントドアとは別に、このフ
ロントドアの上方に、下方法に回動させることに
より開放されるメダル補給用の上扉を設け、この
上扉を開放することによつて露呈する開口からメ
ダルを補給できるようにしたものである。

本考案の望ましい実施例によれば、前記メダル
補給用の上扉を開いて案内プレートが取り付けら
れており、上扉を開いて案内プレート上に補給す
べきメダルを流し込めば、前記開口から流入した
メダルは、樋を通つてメダル払い出し装置のバケ
ツト内に送り込まれるようになつている。

以下、図面にしたがつて本考案の一実施例につ
いて説明する。

〔実施例〕

フロントドア１が開かれた状態のスロツトマシ
ンの一例を示す第３図において、ヒンジ１ａを介
してフロントドア１を開閉自在に支持した本体２
には、外周にシンボルが配列された３個のリール
を含む周知のリール装置３が設けられている。フ
ロントドア１は、内部機構の保守点検のために開
かれるが、ゲームを行うときには閉じられ、ロツ
クされる。なお、フロントドア１がロツクされた
状態においても、リールのシンボル配列の一部
は、フロントドア１に設けられた観察窓４を介し
て外部から視認できるようになつている。

スロツトマシンゲームの開始に先立つて投入さ
れたメダルは、メダル投入口（図示省略）に連絡
された出口５から選別器６に送られる。選別器６
は、投入されたメダルの真贋を判別し、適正なメ
ダルは出口７、樋８を介してメダル払い出し装置
１０のバケツト１２に送り込まれる。また、不適
正なメダルは、出口９，樋１１を介して受け皿１
３に排出される。

ゲームを行つた結果、入賞が得られた場合に
は、メダル払い出し装置１０が作動し、入賞に応
じた枚数のメダルが排出口１４から排出されてシ
ユート１５から送り出される。シユート１５から
送り出されたメダルは、樋１１に形成された開口
１６を通つて受け皿１３に払い出される。

ペイアウト率を超えたメダルの払い出しが行わ
れた場合には、バケツト１２内のメダルが減少し
てくるので、メダルの補給が必要となる。メダル
を補給するときには、フロントドア１よりも上方
に、開閉自在に設けられた上扉１７を開放する。
この上扉１７は、第１図にも示したように、軸１
８を回動軸として、下方に回動させることによつ
て開放される。したがつて、上扉１７を開放して
も、上扉１７は本体２の横幅内に収まるので、隣
接するスロツトマシンの邪魔になるようなことが
ない。また、上扉１７は開放規制板１９により、
開き角が90°以内の一定の開き位置で止められる。

上扉１７の内側には、側板２１，２２、受け面
２３からなる、断面凹字形の案内板２４が回動自
在に取り付けられている。側板２１，２２の後縁
は、仕切板２５，２６に固着されたレール部材２
５ａ，２６ａでで支持されている。そして、上扉
１７が開放規制板１９で決められた角度まで開い
たときには、案内板２４の受け面２３は奥に向か
つて傾斜した角度になる。

第２図に示したように、仕切板２５，２６の間
には、開口２８が形成されている。この開口２８
の下方には、斜面部２９をもつた樋３１は、メダ
ル払い出し装置１０のバケツト１２の上方に臨ん
でいる。

以上の構成によれば、メダルを補給するときに
は、第２図の状態から上扉１７を手前に引いて、
これを下方に回動させてゆくと、側板２１，２２
の後縁がそれぞれのレール部材２５ａ，２６ａ上
に摺接しながら、案内板２４が引き出されてく
る。そして、第１図に示した開き位置で上扉１７
が止められる。このとき、案内板２４の受け面２
３は奥に向かつて傾斜しているので、容器に収容
された多数のメダルを、この受け面２３に流し込
めば、これらのメダルは開口２８へとスムースに
送り込まれる。したがつて、メダルを開口２８に
直接入れてやるよりも、その補給作業が楽にな
る。なお、側板２１，２２によつて、メダルが横
方向に零れることもない。

こうして開口２８に送り込まれたメダルは、斜
面部２９から樋３０を介して出口３１に達し、バ
ケツト１２へと送られることになる。なお、バケ
ツト１２の一方の側面には、開口３２が形成され
ており、バケツト１２で収容しきれないメダル
を、オーバーフローバケツト３３に落下させるよ
うになつている。そして、メダルの補給を終えた
後に上扉１７を閉止すると、第２図に示したよう
に、案内板２４も本体２内に押し込まれ、作業が
完了する。なお、レール部材２５ａ，２６ａに摺
接している側板２１，２２の後縁に転動ローラを
設ることにより、上扉１７の開閉が非常に円滑化
されるようになる。

〔考案の効果〕

上述のように、本考案のスロツトマシンにおい
ては、フロントドアよりも上方に設けられたメダ
ル補給用の上扉を下方へと回動させて開くように
したので、これを開いても横方向でのスペースを
とることがない。したがつて、メダルの補給作業
を行うときに、隣接して設置されているスロツト
マシンが遊技中であつても、これを中断させなく
ても済むようになる。また、上扉をメダル補給路
の一部としても利用できるようになるので、メダ
ルの補給作業が楽になるという効果も得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す斜視図であ
る。第２図は、本考案の一実施例の要部断面図で
ある。第３図は、本考案を用いたスロツトマシン
の一例を示す斜視図である。 １……フロントドア、２……本体、１０……コ
イン払い出し装置、１２……バケツト、１７……
上扉、２４……案内板、２８……開口、３０……
樋。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) メダル払い出し装置を内蔵し、装置本体の前
   面に横方向に回動して開かれるフロンドドアを
   備えたスロツトマシンにおいて、 前記フロンドドアよりも上方となる装置本体
   の前面に、下方に回動させることにより開かれ
   る上扉を設け、この上扉の開放により露呈する
   開口から前記メダル払い出し装置にメダルの補
   給を行うようにしたことを特徴とするスロツト
   マシン。 (2) 前記上扉に、前記開口にメダルを案内するた
   めの、断面が凹字形の案内板を取り付けたこと
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
   載のスロツトマシン。 (3) 前記開口とメダル払い出し装置との間に、メ
   ダル補給路を形成するための樋を設けたことを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第２項記載
   のスロツトマシン。