JPH0538408Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は、デイスクプレーヤ（CD，LDプレ
ーヤを含む）に用いられる光学式ピツクアツプ装
置に関する。

〔考案の技術的背景〕

第５図は従来の光学式ピツクアツプの平面図、
第６図は正面図、第７図は第５図の左側面図であ
る。この第５図ないし第７図において、１はピツ
クアツプ。６はデイスクであり、デイスク６の情
報記録面に平行にフレーム（図示せず）に２本の
基準軸３が取り付けられている。

この２本の基準軸３に沿つてデイスク６に平行
に移動するように、軸受７，８により２本の基準
軸３に移動台２が支承されている。この移動台２
にピン４，５によりピツクアツプ１が支持されて
いる。ピン４と５はＡ−Ａ線において同一軸上に
位置している。そして、ピツクアツプ１はねじと
ウエーブワツシヤ９により、移動台２の一面に突
き当てられている。

なお、フレームには、デイスク６を回転させる
スピンドルモータおよび移動台２の駆動機構が備
えられている。また、第７図に示す１０は調整用
偏心ドライバ穴である。

次に動作について説明する。移動台２は２本の
基準軸３に支持され、デイスク６に平行に移動す
る。ピツクアツプ１はピン４，５を軸として回転
可能に移動台２に支持されており、調整用偏心ド
ライバ穴１０（他の調整機構でも可）で移動台２
に対して任意の角度に調整され、ねじで固定され
る。

〔背景技術の問題点〕

ところで、光学式ピツクアツプ装置では、ピツ
クアツプ１をデイスク６の最内周から最外周まで
ピツクアツプ１とデイスク６の情報記録面との距
離が変化しないように移動させねばならず、ま
た、ピツクアツプ１の出射光がデイスク６の情報
面に対し、所定の角度で照射されなければならな
い。

しかし、ピツクアツプ１からの出射光はピツク
アツプ１の基準面に対し、ある程度のバラツキを
もつているため、情報を間違いなく、読み取るた
めには、ピツクアツプ１の出射光軸のデイスク６
の情報面に対する角度を調整することが望まし
い。

また、ピツクアツプ１を支持する移動台２が高
精度で十分な強度が必要であつたため、光学式プ
レーヤの小型化が困難であり、かつ高価になつて
いた。

〔考案の目的〕

この考案は、上記従来の欠点を除去するために
なされたもので、小型かつ安価にでき、量産性に
向く光学式ピツクアツプ装置を提供することを目
的とする。

〔考案の概要〕

この考案の光学式ピツクアツプ装置は、デイス
クに対して平行に第１および第２の基準軸を配設
し、第１の基準軸に沿つて移動可能なように軸受
ツセンブリを支承させ、デイスクに対して任意の
角度に調整可能にピツクアツプの一端を軸受アツ
センブリに取り付け、このピツクアツプの他端に
第２の基準軸に沿つて滑動あるいは転動する手段
を設け、この手段が第２の基準軸から離れないよ
うに付勢手段で付勢するようにしたものである。

〔考案の実施例〕

以下、この考案の光学式ピツクアツプ装置の実
施例について図面に基づき説明する。第１図はそ
の一実施例の平面図であり、第２図はその正面
図、第３図は第１図の右側面図、第４図は第１図
の左側面図である。

この第１図ないし第４図において、１１はピツ
クアツプであり、このピツクアツプ１１の出射光
軸１１ａに垂直な面内に仮想軸Ａ−Ａがある。

また、ピツクアツプ１１の一端（右端）には、
仮想線Ａ−Ａを中心に回転する転輪１２が具備さ
れている。このピツクアツプ１１の他端には、仮
想軸Ａ−Ａを中心とするピン１３が仮想軸Ａ−Ａ
に垂直な平面図部に設けられている。

このピン１３により、ピツクアツプ１１の平面
部に軸受アツセンブリ１６が位置決めされ、ねじ
とウエーブワツシヤ２０で密着固定されている。
この軸受アツセンブリ１６はピツクアツプ１１と
ともに可動部を形成するものであり、軸受１４を
有している。軸受１４の中心軸と平行な面に上記
ピン１３が嵌合するピン穴を有している。

また、１８，１９は１対の基準軸であり、所定
の間隔をもつて平面的には平行に（高さが異な
る）、かつデイスク１７の情報記録面に平行にな
つている。このうち、基準軸１８は軸受アツセン
ブリ１６の位置（ピツクアツプ出射光軸１１ａの
方向と仮想軸Ａ−Ａの方向）を決め、軸受１４に
支承されている。

一方、基準軸１９もデイスク１７に平行な面
（線）で、転輪１２を支え、仮想軸Ａ−Ａがデイ
スク１７と平行になるように支持する。この転輪
１２は付勢ばね２１により基準軸１９から離れな
いように付勢されている。

なお、ねじとウエーブワツシヤ２０において、
ねじの締め具合を適度に選べば、仮想軸Ａ−Ａの
まわりにピツクアツプ１１は回転自在であるか
ら、偏心ドライバなどで調整し、ねじを強く締め
ることにより、デイスク１７に対して任意の角度
でピツクアツプ１１を取り付けることができるよ
うになつている。

次に、以上のように構成されたこの考案の光学
式ピツクアツプ装置の作用について説明する。軸
受アツセンブリ１６とピツクアツプ１１などから
なる可動部は基準軸１８，１９に支えられ、デイ
スク１７に対して、この基準軸１８，１９に沿つ
て矢印Ａ１方向に平行に移動する。

また、ピツクアツプ１１はピン１３と転輪１２
の回転軸を軸（仮想軸Ａ−Ａ）として、回転可能
になるから、偏心ドライバなどでデイスク１７に
対して任意の角度に調整され、ねじおよびウエー
ブワツシヤ２０で固定される。

なお、転輪１２は基準軸１９との接点のすべり
がよければ、ピンでもよく、更に、基準軸１９は
図示の実施例では、円筒状の軸であるが、デイス
ク１７に平行な面で転輪１２を支持してもよい。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案の光学式ピツクアツプ
装置によれば、デイスクに対して平行に第１およ
び第２の基準軸を配設し、第１の基準軸に沿つて
移動可能なように軸受アツセンブリを支承させ、
デイスクに対して任意の角度に調整可能にピツク
アツプの一端を軸受アツセンブリに取り付け、こ
のピツクアツプの他端に第２の基準軸に沿つて滑
動あるいは転動する手段を設け、この手段が第２
の基準軸から離れないように付勢手段で付勢する
ようにしたので、ピツクアツプに従来の移動台の
役目をもたせることになり、大型で高精度を要す
る部品が少なくなり、小形なキヤリツジとするこ
とができる。

また、第２の基準軸に転動あるいは滑動する手
段は標準品でよく、精度の割には安価にでき、大
量生産に向いている。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の光学式ピツクアツプ装置の
一実施例の平面図、第２図は同上光学式ピツクア
ツプ装置の正面図、第３図は第１図の右側面図、
第４図は第１図の左側面図、第５図は従来の光学
式ピツクアツプ装置の平面図、第６図は従来の光
学式ピツクアツプ装置の正面図、第７図は第５図
の左側面図である。 １１……ピツクアツプ、１１ａ……ピツクアツ
プ出射光軸、１２……転輪、１３……ピン、１４
……軸受、１６……軸受アツセンブリ、１７……
デイスク、１８，１９……基準軸、２０……ねじ
およびウエーブワツシヤ、２１……付勢ばね。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 デイスク半径方向に沿つて延在する第１および
   第２の基準軸と、 前記第１の基準軸に沿つて移動可能に保持され
   た軸受アツセンブリと、 一端に前記軸受アツセンブリに回動自在に係合
   する単一の係合ピンを、および他端に前記第２の
   基準軸に沿つて転動あるいは滑動する接触部とを
   有するピツクアツプを備え、 前記係合ピンおよび前記接触部により規定され
   る前記ピツクアツプの回動軸を前記第１および第
   ２の基準軸に直交するように配置し、 又前記回動軸がデイスク記録面に平行になるよ
   うに前記第１および第２の基準軸のデイスクから
   の距離をそれぞれ異ならせて配置すると共に、 前記接触部を前記第２の基準軸に付勢する付勢
   手段とを備えることを特徴とする光学式ピツクア
   ツプ装置。