JPH053764A - 食品用フレーバー製剤 - Google Patents

食品用フレーバー製剤

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JPH053764A
JPH053764A JP3178954A JP17895491A JPH053764A JP H053764 A JPH053764 A JP H053764A JP 3178954 A JP3178954 A JP 3178954A JP 17895491 A JP17895491 A JP 17895491A JP H053764 A JPH053764 A JP H053764A
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JP
Japan
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soy sauce
oil
food
starch
flavor
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JP3178954A
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English (en)
Inventor
Makoto Okayasu
誠 岡安
Katsumi Yuasa
克己 湯浅
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Kikkoman Corp
Original Assignee
Kikkoman Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は水溶解性の非常に優れた、濃厚な香
気を有する食品用フレーバー製剤を得ることを目的とす
る。 【構成】 本発明は醸造食品、醸造食品の半製品、醸造
食品の副産物、海産物、野菜、果物及び香辛料等を乾燥
して得られる乾燥食品素材を中鎖脂肪酸トリグリセライ
ドに添加し加熱抽出を行ない、濾過して得られた液体抽
出油に高吸油デキストリンを等重量倍以上添加混和して
なる食品用フレーバー製剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水溶解性の非常に優れ
た、濃厚な香気を有する食品用フレーバー製剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来この種の食品用フレーバー製剤とし
て、香辛料を中鎖脂肪酸トリグリセライドに添加し加熱
抽出を行ない、濾過して得られた液体香辛料油にサイク
ロデキストリンを添加混和してなる加工香辛料が知られ
ている(特開昭62−262967号参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法は加工香辛料の粉末化物を得るためには該液体香辛料
油に対してサイクロデキストリンの多量添加を余儀なく
され、またそれにともなって製品の単位重量当りの液体
香辛料油の香気成分が希薄なものとなる欠点を有してい
た。そして最も重要なことであるが、この方法によって
得られる加工香辛料は水溶解性が悪く、水相に添加する
と沈殿物となってしばらくは溶解しないためその溶液は
フレーバーが充分に発現せず、フレーバー製剤として利
用する場合不都合を生じるという大きな欠点を有してい
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らはこの
様な欠点のない新しい食品用フレーバー製剤を開発する
ため種々研究をおこなった結果、粉末醤油諸味、乾燥醤
油粕等の乾燥食品素材を中鎖脂肪酸トリグリセライドに
添加し加熱抽出を行ない、濾過して得られた液体抽出油
に高吸油デキストリンを添加混和するときは、該液体抽
出油に対して高吸油デキストリンを少量添加するだけで
粉末フレーバー製剤を得ることができること、従って製
品の単位重量当りの液体抽出油の香気成分が濃厚に含有
するものが得られること、しかも本発明の方法によって
得られる食品用フレーバー製剤は水溶解性が非常に良
く、水相に添加するとたちどころに溶解してフレーバー
が充分に発現し、フレーバー製剤として極めて優れたも
のが得られると言う画期的な効果を奏することを発見
し、この知見に基いて本発明を完成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は乾燥食品
素材を中鎖脂肪酸トリグリセライドに添加し加熱抽出を
行ない、濾過して得られた液体抽出油に高吸油デキスト
リンを等重量倍以上添加混和してなる食品用フレーバー
製剤である。
【0005】以下本発明を詳細に説明する。
【0006】先ず、本発明に用いられる乾燥食品素材と
しては、醤油、味噌、清酒、味淋等の醸造食品;醤油諸
味、清酒醪等、醸造食品の半製品;醤油粕、酒粕等の醸
造食品の副産物;海老、煮干、鰹節等の海産物;人参、
玉葱、トマト、韮、大根、椎茸等の野菜;メロン、イチ
ゴ、パイナップル、ミカン、ブドウ等の果物及び月桂
樹、桂皮、丁子、トウガラシ、ウイキョウ、ショウガ、
ニンニク、コショウ、ニクズク、セイジ、タイム、ウコ
ン、アニス、クミン、コリアンダー、ナツメグ、パプリ
カ等の香辛料からなる群より選ばれた一種が挙げられ
る。
【0007】これらは水分含有量が20%(以下%は重
量%を意味する)以下、特に15%以下となるまで乾燥
し、粉砕物はそのまま使用できるがそうでない物は粉砕
した後使用することが好ましい。即ち、この後に続く抽
出は100℃を越える高温度で行なうことが好ましい
が、原料の水分含有量が20%を越えると沸点の低下に
よって上記高温度での抽出が行ないにくくなるので好ま
しくない。
【0008】次に、本発明を実施するには乾燥食品素材
を中鎖脂肪酸トリグリセライドに添加し加熱抽出を行な
う。中鎖脂肪酸トリグリセライドの添加量は、乾燥食品
素材に対して等量ないし100重量倍、特に2〜10重
量倍が好ましい。加熱抽出の加熱温度は60〜170
℃、特に100〜150℃での範囲で行なうことが好ま
しいが、就中120〜140℃に加熱して行なうことが
好ましい。抽出時間は目的とするフレーバー成分が抽出
液中に充分移行するのに充分な時間とすることが望まし
く、一般には5分〜3時間、特に40〜80分が好まし
い。
【0009】次に、このようにして得られた加熱抽出液
を濾紙又は濾布等により濾過し固形物を除去して液体抽
出油を得、これに高吸油デキストリンを等重量倍以上添
加混和する。
【0010】ここに用いられる高吸油デキストリンと
は、デキストロース当量(DE)が約30以下の澱粉
加水分解物と、海草抽出物、植物性種子粘質物、植物
性果実粘質物、植物性樹脂様粘質物、微生物産生粘質
物、水溶性もしくは水分散性蛋白質及びセルロース誘導
体からなる群から選ばれる1種または2種以上の高分子
物質との水分散液のドラムドライヤー乾燥粉末からなる
もの(特公昭61−52740号参照)である。上記、
澱粉加水分解物としては、馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱
粉、モチトウモロコシ澱粉、甘藷澱粉、小麦澱粉、米澱
粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉などの天然澱粉;アミロー
スやアミロペクチン分画物、エーテル化澱粉、エステル
化澱粉、架橋澱粉、酸化澱粉、酸処理澱粉、グラフト化
澱粉などの化工澱粉;などの各種の澱粉及びその誘導体
を常法に従って酸分解、アルカリ分解、酵素分解または
それらの組合せによって加水分解したものでよく、DE
約30以下のものである。上記高分子物質としてはアル
ギン酸ナトリウム、寒天、カラギーナンなどの海草抽出
物、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリンドの
ような植物性種子粘質物、ペクチンのような植物性果実
粘質物、アラビアガム、トラガントガムなどの植物性樹
脂様粘質物、デキストラン、キサンタンガム、プルラン
などの微生物産生粘質物、ゼラチン、カゼインナトリウ
ム、水溶性卵白、全卵、コラーゲンなどの水溶性もしく
は水分散性蛋白質、カルボキシメチルセルロースなどの
セルロース誘導体が用いられる。そして、上記澱粉加水
分解物に対して0.1〜10重量%の上記高分子物質を
使用し、該澱粉加水分解物と該高分子物質を含有する水
分散液を調製し、常法に従って、ダブル式あるいはシン
グル式のドラムドライヤーで乾燥、粉末化することによ
り製造できる。本発明に用いられる高吸油デキストリン
は上記以外に次のものも同様に使用できる。即ち、酸
処理澱粉及び/又は酸化澱粉と、酵素変性デキストリ
ン及び/又は乳糖、との水分散液のドラムドライヤー乾
燥粉末からなるもの(特開昭60−123429参照)
である。上記酸処理澱粉、酸化澱粉及び酵素変成デキス
トリンの例としては、上述した天然澱粉、化工澱粉、ま
たはその誘導体を常法に従って、塩酸、硝酸、硫酸など
の鉱酸によって処理する酸処理、次亜塩素酸ソーダ、過
酸化水素などの酸化剤によって処理する酸化、及び酵素
分解による酵素変性デキストリン化によって得られるも
のを用いる。上記酸処理澱粉、酸化澱粉の分解度の程度
は、粘度であらわすと、25%濃度で90℃で10分間
加熱した後、30℃に冷却しBM型回転粘度計で測定し
た値が、5〜1000センチポイズのものである。そし
て、上記酸処理澱粉及び/又は酸化澱粉を1〜60重量
%と、酵素変性デキストリン及び/又は乳糖を40〜9
9重量%使用し、両者の水分散液を調製し、常法に従っ
て、ダブル式あるいはシングル式のドラムドライヤーで
乾燥、粉末化することにより製造できる。
【0011】高吸油デキストリンの添加量は、液体抽出
油に対して等重量倍以上、特に1.1〜3.0重量倍が
好ましい。即ち、添加量が少な過ぎると粉末物が得られ
ず反対に多過ぎると液体抽出油の香気成分の濃度が希薄
なものとなる。
【0012】このようにして、本発明によれば水溶解性
の非常に優れた、しかも濃厚な香気を有する食品用フレ
ーバー製剤が得られる。
【0013】
【実施例】以下、実施例を示して本発明の効果をより具
体的に説明する。
【0014】実施例1 醤油熟成諸味を圧搾して得られた醤油粕を熱風乾燥し粉
砕して乾燥食品素材を調製し、これに中鎖脂肪酸トリグ
リセライド(日本油脂社製パナセート810)を5重量
部添加し130℃で60分加熱抽出を行ない、次いで濾
紙を用いて吸引濾過し液体抽出油を得た。
【0015】次いで、これに高吸油デキストリン(日澱
化学社製、「オイル キュー」)を等重量倍添加し、均
一に混和して醤油の香気を高濃度で有する食品用フレー
バー製剤を得た。
【0016】また、比較のため上記液体抽出油に対して
サイクロデキストリンを添加し、粉末化物を得るための
サイクロデキストリンの必要最小限の添加量を調べた。
また、この様にして得られた2種類の食品用フレーバー
製剤の水溶解性についても調べた。その結果を表1に示
す。
【0017】
【0018】注1)上記表1における水溶解性とは、容
量100mlのメスシリンダーに蒸留水を100ml入
れ、上部より食品用フレーバー製剤を10g静かに投入
し、攪拌することなくそのまま静置し、5分後の状態を
観察したものである。 注2)水溶液の香気の強弱は、水溶液を攪拌したものに
ついて官能試験をした。
【0019】
【実施例2】 上記実施例1の食品用フレーバー製剤の
製造法において、「醤油粕」の代りに「粉砕煮干」、
「干した桜エビの粉砕物」、「粉末乾燥玉葱(水分6
%)」、「粉末乾燥ショウガ(水分7%)」、「粉末味
噌」、「粉末醤油」、「粉末椎茸」を用いる以外は全く
同様にしてそれぞれ原料素材特有の香気を濃厚に有する
食品用フレーバー製剤を得た。
【0020】
【発明の効果】本発明は、醤油粕、粉砕煮干、干した桜
エビの粉砕物、粉末乾燥玉葱、粉末乾燥ショウガ、粉末
味噌、粉末醤油、粉末椎茸及び粉末醤油諸味等の乾燥食
品素材を中鎖脂肪酸トリグリセライドに添加し加熱抽出
を行ない、濾過して得られた液体抽出油に高吸油デキス
トリンを等重量倍以上添加混和するものであるから、
素材特有の香気を有する粉末フレーバー製剤を得ること
ができる、また本発明品は前記液体抽出油に対して少
量の高吸油デキストリンを添加することにより得られる
ため、製品の単位重量当りの液体抽出油の香気成分が濃
厚に含有するものが得られる、そしてまた本発明の方
法によって得られる食品用フレーバー製剤は水溶解性が
非常に良く、水相に添加するとたちどころに溶解してフ
レーバーが充分に発現し、フレーバー製剤として極めて
優れたものが得られると言う画期的な効果を奏する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥食品素材を中鎖脂肪酸トリグリセラ
    イドに添加し加熱抽出を行ない、濾過して得られた液体
    抽出油に高吸油デキストリンを等重量倍以上添加混和し
    てなる食品用フレーバー製剤
  2. 【請求項2】 乾燥食品素材の該食品が醸造食品、醸造
    食品の半製品、醸造食品の副産物、海産物、野菜、果物
    及び香辛料からなる群より選ばれた一種である請求項1
    に記載の食品用フレーバー製剤
JP3178954A 1991-06-25 1991-06-25 食品用フレーバー製剤 Pending JPH053764A (ja)

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JP3178954A JPH053764A (ja) 1991-06-25 1991-06-25 食品用フレーバー製剤

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07213250A (ja) * 1994-02-03 1995-08-15 Matsutani Chem Ind Ltd 顆粒状調味料の製造法
US7842321B2 (en) 2004-10-19 2010-11-30 Ajinomoto Co., Inc. Method of concentrating minor ingredient contained in oily matter obtained from plant tissue
WO2018088188A1 (ja) * 2016-11-10 2018-05-17 株式会社J-オイルミルズ 風味油の製造方法、食用油脂組成物の製造方法及び食品の製造方法
CN113768119A (zh) * 2021-09-14 2021-12-10 四川川娃子食品有限公司 一种低能量油泼辣子及其制备方法

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JPWO2018088188A1 (ja) * 2016-11-10 2019-09-26 株式会社J−オイルミルズ 風味油の製造方法、食用油脂組成物の製造方法及び食品の製造方法
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