JPH0536858U - 積層型圧電アクチユエータ - Google Patents

積層型圧電アクチユエータ

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JPH0536858U
JPH0536858U JP8279391U JP8279391U JPH0536858U JP H0536858 U JPH0536858 U JP H0536858U JP 8279391 U JP8279391 U JP 8279391U JP 8279391 U JP8279391 U JP 8279391U JP H0536858 U JPH0536858 U JP H0536858U
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JP
Japan
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piezoelectric
laminated
pellets
pellet
piezoelectric actuator
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Application number
JP8279391U
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English (en)
Inventor
守 石切山
Original Assignee
トヨタ自動車株式会社
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  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 積層型圧電アクチェータの駆動耐久性を改善
する。 【構成】 圧電ペレット1と電極板2とを交互に複数枚
積層してなる積層型圧電アクチェータにおいて、積層さ
れた圧電ペレット1の積層両外層部a、及び積層中央部
bに、つまり温度分布などの影響により割れの発生しや
すい部位に、他の部位の圧電ペレット1bより強度を向
上させた圧電ペレット1aを用いる。特定部位のみに高
強度材料を用いているので、コスト的にも有利に駆動耐
久性を向上できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、積層型圧電アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、数十枚の圧電ペレット及び電極板を交互に積層してなる積層型圧電 アクチュエータが知られている。この積層型圧電アクチュエータは、近年その利 用範囲が拡大し、例えばフューエルインジェクタなど自動車のエンジン制御部品 への利用も検討されている。このため、高温により作用する高応力に耐え得る駆 動耐久性の高い圧電アクチュエータの出現が望まれている。
【0003】 上記駆動耐久性を高める手段として、例えば、特開昭63−28807号公報 には、圧電ペレット内に空孔を設けて内部応力を減少させる技術が開示されてい る。また特開昭61−47617号公報には、圧電ペレットの電気的ストレスを 受け易い外層部の厚みを厚くすることにより、電気的及び機械的強度を高める技 術が開示されている。さらに特開昭61−58285号公報には、単一の圧電ペ レットに代えて、複数の圧電素子を絶縁性結合剤によって同一面上で一体化した 圧電ユニット板を用いることにより、クラックや割れを防止する技術が開示され ている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし前記圧電ペレット内に空孔を設けた場合には、積層型圧電アクチュエー タの駆動時に空孔部に正及び負の電荷が発生して絶縁破壊の原因となったり、圧 電ペレットに対する割れ発生の条件が揃ったとき空孔部の周辺が割れ発生の起点 となり易い。
【0005】 また、前記圧電ペレットの外層部の厚みを厚くする場合には、変位量が低下す る。 また、前記一枚の圧電ペレットを、同一面上で一体化した複数のユニットから 構成する場合には、製造工数が増しコストがかかるとともに、ユニットごとに特 性のバラツキがあると全体として大きな特性分布となり、破損につながる。
【0006】 本考案は、上述した従来の不具合を発生させることなく、積層型圧電アクチュ エータの駆動耐久性を改善することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案の積層型圧電アクチュエータは、圧電ペレットと電極板とを交互に複数 枚積層してなる積層型圧電アクチュエータにおいて、積層された圧電ペレットの うち、積層された圧電ペレットの最上面を1枚目として、圧電ペレットの総数の 5〜10%、45〜50%、及び90〜95%の枚数目にあたる部分が強度を向 上させた圧電ペレットにより構成されていることを特徴とする。
【0008】 強度を向上した圧電ペレットとしては、成形体を高温高圧のガス雰囲気中で熱 間静水圧プレス(HIP処理)したものや、強化粉末を添加して製造したものを 用いることができる。 上記HIP処理は、原料粉末にバインダを混合して所定形状に成形された成形 体を、該成形体が理想密度より低い密度、例えば85〜99%の密度となるよう に焼結して、得られた一次焼結体を高温高圧のガス雰囲気下でさらに焼結して理 想密度として行うことができる。ガスしてはアルゴンガス、窒素ガスなどの不活 性ガス、酸素ガスあるいはこれらの混合ガスなどが用いられ、通常のHIP処理 工程と同様に行うことができる。
【0009】 上記強化粉末としては、例えばSi、Al、Mn等よりなる粉末を用いること ができる。強化粉末の混入量は、圧電ペレット成形体の主成分である圧電効果を 有する材料粉末量を100とした場合、その2〜5%の範囲内で用いることが好 ましい。この理由としては、上記数値の範囲内であると圧電ペレットの強度が増 しその割れ不良率が少なくなるとともに、電気特性(比誘電率)を良好に保持す ることができるからである。すなわち、前記強化粉末が2%未満であると圧電ペ レットの強度を増す効果が少なく、5%を超過すると電気特性(比誘電率)が悪 くなるからである。
【0010】
【考案の作用及び効果】
積層型圧電アクチェータを高温(100〜150℃程度)雰囲気下で駆動させ た後、圧電ペレットの破損状況を本考案者が調べた結果、その破損部は図2に示 すように、積層された圧電ペレットのうち特定部位(積層両外層部及び積層中央 部)の圧電ペレットが集中的に破損していることが判明した。このように、特定 部位に割れが発生する理由としては、次のことが考えられる。圧電アクチュエー タの駆動により、アクチュエータが発熱し、これにより、アクチュエータに温度 分布が生じる(図3のFEM解析結果参照)。圧電ペレットの温度依存性を考え た場合、特にPZT系の圧電ペレットでは、温度変化によりその変位特性が大き く影響される。このため、温度分布により変位分布が生じ、その境界面で大きな 剪断力が発生して割れ破損になったと考えられる。また、図3からもわかるよう に、外層端部に近づくほど温度変化が急になり、中央ほど温度上昇が大きいこと にも起因して、このような部位で割れが発生しやすくなっている。
【0011】 したがって、積層された圧電ペレットのうち上記割れの発生しやすい積層両外 層部及び積層中央部の特定部位に、他の部位の圧電ペレットより強度を向上させ た圧電ペレットを用いた本考案の積層型圧電アクチュエータは、圧電ペレットの 割れを効果的に防止することができる。このため圧電ペレットの両面側の電極板 が圧電ペレットの欠損部を介してショ−トすることを防止できる。これによって 積層型圧電アクチュエータの品質(信頼性)を向上することができる。
【0012】 また、上記特定部位のみに強度を向上させた圧電ペレットを用いているので、 圧電アクチュエータ全体に高強度材料を使用することと比較してコスト的に有利 となる。
【0013】
【実施例】
以下、実施例により具体的に説明する。 本実施例の積層型圧電アクチュエータは、図1の正面図に示すように、交互に 積層された58枚の円板状圧電ペレット1と円板状電極板2とより構成されてい る。各圧電ペレット1の表面及び裏面には図示しない銀電極が印刷、焼付けされ ている。積層された各電極板2は、交互に陰極リ−ド線20及び陽極リ−ド線2 1の一方が連結されている。また、陰極リード線20及び陽極リード線21はそ れぞれ外部陰電極22及び外部陽電極23に連結されている。そして、積層され た圧電ペレット1は、強度を向上させた圧電ペレット1aと、強度を向上させて いない圧電ペレット1bとより構成されている。強度を向上させた圧電ペレット 1aは、積層両外層部a,a及び積層中央部bの特定部位に、具体的には最上面 を1枚目として、3〜6枚目、26〜29枚目、53〜56枚目に用いられてい る。
【0014】 上記強度を向上させた圧電ペレット1a、強度を向上させていない圧電ペレッ ト1bは、粉末調整工程、成形工程、及び焼結工程により製造した。 (粉末調整工程) PbO、ZrO2 、TiO2 を主成分とするPZT粉末を所定量秤量し、ボ− ルミルにより混粉した後、仮焼して強度を向上させない圧電ペレット1b用の粉 末を調整した。
【0015】 PbO、ZrO2 、TiO2 を主成分とするPZT粉末100重量%と、強化 粉末としてAl2 3 粉末3重量%とをボ−ルミルにて混合、攪拌、分散した後 、乾燥して強度を向上させる圧電ペレット1a用の粉末を調整した。 (成形工程) 上記強度を向上させない圧電ペレット1b用の粉末、及び強度を向上させる圧 電ペレット1a用の粉末に、それぞれバインダーとしてのPVAを1重量%加え て造粒し、面圧98MPaにて直径20mm、厚さ1mmの円板状の成形体をそ れぞれ形成した。 (焼結工程) 次いで、それぞれの成形体を、電気炉中で1250℃、2時間焼成して焼結体 を得、これを機械加工その他により所定形状に研削した。そして、その両面に銀 ペーストをスクリーン印刷し焼付けて銀電極を形成した後、3kV/mmで分極 処理を行い、強度を向上させた各圧電ペレット1a、及び強度を向上させていな い各圧電ペレット1bを製造した。
【0016】 上記実施例の積層型圧電アクチェータを、自動車エンジンのフューエルインジ ェクタとして用いた時の駆動時(150℃程度)の耐久性を調べた結果、駆動回 数3×108 回まで圧電ペレットの割れの発生が認められなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の積層型圧電アクチュエータの全体を
示す正面図である。
【図2】従来の積層型圧電アクチュエータの割れ状況を
表す図である。
【図3】従来の積層型圧電アクチェータについてFEM
解析結果を表す図である。
【符号の説明】
1は円板状圧電ペレット、2は円板状電極板、1aは強
度を向上させた圧電ペレット、1bは強度を向上させて
いない圧電ペレットである。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電ペレットと電極板とを交互に複数枚
    積層してなる積層型圧電アクチュエータにおいて、 積層された圧電ペレットのうち、積層された圧電ペレッ
    トの最上面を1枚目として、圧電ペレットの総数の5〜
    10%、45〜50%、及び90〜95%の枚数目にあ
    たる部分が強度を向上させた圧電ペレットにより構成さ
    れていることを特徴とする積層型圧電アクチュエータ。
JP8279391U 1991-10-11 1991-10-11 積層型圧電アクチユエータ Pending JPH0536858U (ja)

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JP8279391U JPH0536858U (ja) 1991-10-11 1991-10-11 積層型圧電アクチユエータ

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JPH0536858U true JPH0536858U (ja) 1993-05-18

Family

ID=13784285

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JP8279391U Pending JPH0536858U (ja) 1991-10-11 1991-10-11 積層型圧電アクチユエータ

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