JPH0536425Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、椅子式マツサージ機等のマツサージ
用椅子に係り、詳しくは、マツサージ用椅子の背
もたれ部の起倒に応じて、背もたれ部を安定支持
する支持用傾倒部材が適宜に出退し得るように
し、特に背もたれ部の倒伏時に、該背もたれ部を
安定した状態で保持し、安全な状態でマツサージ
用椅子が利用できるようにした、マツサージ用椅
子における背もたれ部支持機構に関するものであ
る。

（従来技術とその問題点） 従来から、自動マツサージ機のマツサージ用椅
子には、該椅子の背もたれ部内に垂直螺軸を立設
させ、駆動モータにより該螺軸を正逆回転させる
ようにした駆動装置や、該駆動装置に螺合させて
昇降動可能にし、揉球による揉み運動及び叩運動
を行なわせるようにしたマツサージ装置が内装さ
せている。

また、近年のマツサージ用椅子は、そのマツサ
ージ効果や安息効果を高めるために、座部後方に
配設される背もたれ部を、起倒自在にしたものが
多く出まわつており、人気を呼んでいる。

ところで、これら背もたれ部に内装される駆動
装置やマツサージ装置は、比較的重量物であるた
め、全体的に、マツサージ椅子の背もたれ部の重
量が座部に比較して重く、設置状態が大変不安定
であり、特に、背もたれ部を倒伏させている場合
には、マツサージ椅子全体が後方へ倒れてしまう
という安定状の問題があり、しかも、背もたれ部
を倒伏させる場合のほとんどが、使用者が着座中
であるので、使用者に対する危険性を有するとい
う問題もある。

そこで、通常のマツサージ用椅子は、背もたれ
部の重量部を考慮して、座部の底部に重量物に付
加させることにより、このような諸問題に対処す
るようにしているが、この対処法により製造され
たマツサージ用椅子によれば、重量物である駆動
装置やマツサージ装置を内装したマツサージ用椅
子の重量を、更に付加重量により重量化させてし
まうため、移動時や運搬時、或いは収納時の作業
を遅延させ、多大な手間を要するという新たな問
題を誘発させるものであつた。

（考案の目的） 本考案は、上記問題点に鑑みて、これらを解消
すべく成されたもので、駆動装置やマツサージ装
置を内装した背もたれ部を備えたマツサージ用椅
子に、背もたれ部の起倒に応じて支持用傾倒部材
が常時垂下状を保ち得るように構成し、安定した
状態でマツサージ用椅子が利用できるようにした
マツサージ用椅子における背もたれ部支持機構を
提供することを目的とするものである。

（考案の構成） すなわち、本考案のマツサージ用椅子における
背もたれ支持機構は、座部の後方に背もたれ部を
起倒自在に配設し、且つ座部の両側に肘掛部を固
設したマツサージ用椅子において、該マツサージ
用椅子の背もたれ部の両側には、Ｕ字状に形成さ
れた支持用傾倒部材の両側端部を各々枢着し、両
肘掛部内側下部には、一端がこれに枢支され、他
端が前記支持部材の対応側部に係止される棒状の
傾倒調整部材を各々枢設して成り、背もたれ部の
起倒に連動して、支持用傾倒部材が常時垂下状態
を保ち得るよう構成した事を特徴とするものであ
る。

（考案の作用） 従つて、本考案のマツサージ用椅子における背
もたれ部支持機構は、以上のように構成する事に
より、次のような作用をもたらすものである。

すなわち、本考案のマツサージ用椅子における
背もたれ部支持機構は、背もたれ部の両側に枢着
された支持用傾倒部材と両肘掛部内側下部に夫々
枢設された傾倒調整部材とが係止されているた
め、背もたれ部が起立状態から倒伏状態に倒伏さ
せる場合には、背もたれ部の倒伏に連動して傾倒
調整部材が支持用傾倒部材を下方へ押出して垂下
状に案内保持し、背もたれ部を安定した状態に支
持させることができ、逆に、背もたれ部が倒伏状
態から起立状態に復帰させる場合には、背もたれ
部の起立に連動して傾倒調整部材が支持用傾倒部
材を手前に引退し、支持用係合部材を背もたれ部
下部で当着する垂下状に保持させることができ
る。

以下、本考案のマツサージ用椅子における背も
たれ部支持機構を、添付図面に示す一実施例に基
づきこれを詳細に説明する。

（実施例） 図面は、本考案のマツサージ用椅子における背
もたれ部支持機構の一実施例を示すものであり、
該支持機構は、マツサージ用椅子１の背もたれ部
２の両側に枢着された支持用傾倒部材６と、マツ
サージ用椅子１の肘掛部３内側下部に一端が枢止
され、他端が前記支持用傾倒部材９に係止された
傾倒調整部材７とで構成され、前記背もたれ部２
の起倒に連動して支持用傾倒部材６が常時垂下状
態を保ち得るように構成されたものである。

すなわち、前記マツサージ用椅子１は、本実施
例では座部４の両側に固定された一対の肘掛部３
と、該座部４の背部に配設される起倒可能な背も
たれ部２と、該背もたれ部２を起倒可能に支持し
得る油圧シリンダー８１と、前記座部４の前部で
前方へ進退移動可能に配備された足載台５とで構
成されたものである。

而して、前記支持用傾倒部材６は、第２図・第
４図・第５図・第８図に示したように、パイプ材
或いは棒材等をＵ字状に折曲形成し、前記背もた
れ部２の倒伏時にこれを下部から支持できるよう
にしたものであり、該支持用傾倒部材６の各端部
６１を、前記背もたれ部２の両側に覆うように枢
着し、前記傾倒調整部材７との枢止により、常時
垂下状態を保ち得るように構成されている。

また、前記傾倒調整部材７は、前述したように
前記背もたれ部２の起倒に連動させて、前記支持
用傾倒部材６を常時垂下状を保ち得るよう出退さ
せるためのものであり、該傾倒調整部材７は、第
４図・第５図・第６図・第８図に示したように、
パイプ材或いは棒材等で一定長さを有する棒状に
形成され、その一端を前記肘掛部３の内側下部に
枢止し、他端を前記支持部材６の対応側部６２に
係止させている。

尚、図面において８は、前記背もたれ部２を起
倒させるための起倒レバーであり、該起倒レバー
８は、前記油圧シリンダー８１に連動するよう構
成されている。

また９は、前記足載台５を、前記座部４の下部
から上方水平状に押上、或いは元位置に復帰させ
るための起伏レバーであり、該起伏レバー９によ
り、足載台５を任意に起伏させ、使用者が可及的
にリラツクスした状態でマツサージ用椅子を使用
できるようにしているのである。

（実施例の作用） 本考案のマツサージ用椅子における背もたれ部
支持機構は、以上の実施例を示したように構成さ
れるものであるから、これを利用して、背もたれ
部２を倒伏させた場合には、第２図・第５図・第
６図を示したように、背もたれ部２の倒伏に連動
して傾倒調整部材７が支持用傾倒部材６を垂下状
に保ちながら下方へ押出し、該支持用傾倒部材６
が背もたれ部２を設置面と直行状に安定保持す
る。

また、逆に、背もたれ部２を起立させた場合に
は、第１図・第３図・第４図に示したように、背
もたれ部２の起立に連動して傾倒調整部材７が支
持用傾倒部材６を垂下状を保ちながら手前に引退
し、該支持用傾倒部材６を背もたれ部２下部に当
着させるよう垂下状に安定保持させることができ
る。

（考案の効果） 以上のように、本考案のマツサージ用椅子にお
ける背もたれ部支持機構は、背もたれ部に駆動装
置やマツサージ装置等の重量対を内装し得るマツ
サージ用椅子において、この背もたれ部の倒伏時
は支持用傾倒部材で安定支持でき、起立時には邪
魔にならないように、背もたれ部に当着させるよ
うな構成にしたものであるから、従来のマツサー
ジ用椅子とは異なり、背もたれ部が倒伏している
場合に生じる本体の後方倒れや、これに起因する
使用者に対する危険性が皆無であり、更に、重量
を増幅させて、移動時や運搬時、或いは収容時の
作業遅延や、作業上の困難性を増大させるという
問題も皆無となる。

よつて、本考案のマツサージ用椅子における背
もたれ部支持機構は、従来の各種問題点を一掃し
て、常時安定した状態でマツサージ用椅子が使用
できる効果絶大なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のマツサージ用椅子における背
もたれ部支持機構を使用したマツサージ椅子の一
実施例を示す斜面図、第２図は本考案のマツサー
ジ用椅子における背もたれ部支持機構を使用した
マツサージ椅子の背もたれ部を倒伏させた状態の
一実施例を示す側面図、第３図は本考案のマツサ
ージ用椅子における背もたれ部支持機構を使用し
たマツサージ椅子の背もたれ部を起立させた状態
の一実施例を示す側面図、第４図は本考案のマツ
サージ用椅子における背もたれ部支持機構を使用
したマツサージ椅子の背もたれ部を起立させた状
態の一実施例を示す背面側斜面図、第５図は本考
案のマツサージ用椅子における背もたれ部支持機
構を使用したマツサージ椅子の背もたれ部を倒伏
させた状態の一実施例を示す背面側斜面図、第６
図は第２図の中央縦断面図、第７図は第３図の中
央縦断面図、第８図は本考案のマツサージ用椅子
における背もたれ部支持機構を使用したマツサー
ジ椅子の一実施例を示す背面図。 １はマツサージ用椅子、２は背もたれ部、３は
肘掛部、４は座部、６は支持用傾倒部材、６１は
端部、６２は対応側部、７は傾倒調整部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 座部の後方に背もたれ部を起倒自在に配設し、
   且つ座部の両側に肘掛部を固設したマツサージ用
   椅子において、該マツサージ用椅子の背もたれ部
   の両側には、Ｕ字状に形成された支持用傾倒部材
   の両側端部を各々枢着し、両肘掛部内側下部に
   は、一端がこれに枢止され、他端が前記支持部材
   の対応側部に係止される棒状の傾倒調整部材を
   各々枢設して成り、背もたれ部の起倒に連動し
   て、支持用傾倒部材が常時垂下状態を保ち得るよ
   う構成した事を特徴とするマツサージ用椅子にお
   ける背もたれ部支持機構。