JPH0536378U - 電流入力形信号変換器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 設置されている変換器を取り外すことなく検
査電流を供給して点検可能にする。 【構成】 電流入力形信号変換器２に正側入力端子２１
および負側入力端子２２，出力端子２４，２５の他に第
３端子２７が設けられ、一方の入力端子２２と変換回路
２５との間に直列に、かつ順方向にダイオード２６が挿
入され、そのダイオード２６および変換回路２３の接続
点が第３端子２７に接続される。通常の変換動作では機
器１の出力端子１１，１２を入力端子２１，２２にそれ
ぞれ接続して、機器１からの例えば４〜２０mAの電流
を、他の電流範囲、または電圧、空気圧などの信号に変
換して機器３へ出力する。点検時には、機器１が接続さ
れた状態で端子２１，２２間を短絡線５で短絡し、機器
２と絶縁された電流発生器４の端子４１，４２を端子２
１，２７にそれぞれ接続して検査電流を変換器２へ供給
して点検する。この時、検査電流が機器１側へ流れず、
機器１に悪影響を与えない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は供給された入力電流を、その電流値と対応した電流、電圧、空気圧 などの出力信号に変換して出力する電流入力形信号変換器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図６に示すように電流入力形信号変換器２は、その正側入力端子２１および負 側入力端子２２に機器１の出力端子１１および１２がそれぞれ接続され、電流入 力形信号変換器２の出力端子２４および２５は他の機器３の入力端子３１および ３２に接続される。機器１から極性の限定された例えば４〜２０mAの信号電流が 電流入力形信号変換器２へ供給されると、電流入力形信号変換器２はその変換回 路２３にてその入力電流と対応して、他の電流範囲の電流信号、または電圧信号 、あるいは空気圧信号などの出力信号に変換して機器３へ供給する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の電流入力形信号変換器においては、既に設置され、結線済みの状態にお いて、この変換器２の動作を点検するために、電流発生器などにて仮の入力電流 を供給する場合に、その入力端子２１，２２に接続された機器１に悪影響を与え ないように、結線を外すなどの処置が必要であり、点検作業が煩雑であった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案によれば、正側入力端子または負側入力端子の一方と直列に、かつそ の入力電流と順方向にダイオードが挿入され、このダイオードの入力端子と反対 側と接続された第３端子が設けられる。

【０００５】

【実施例】

図１にこの考案の実施例を示し、図６と対応する部分に同一符号を付けてある 。この実施例においては、負側入力端子２２と変換回路２３との間にダイオード ２６が直列に、かつ順方向に挿入される。そのダイオード２６の入力端子２２側 と反対側の変換回路２３との接続点に第３端子２７が接続され、この第３端子２ ７は外部に導出されている。

【０００６】 このように構成されているから、通常の信号変換動作を行う場合は、従来と同 様に機器１を入力端子２１，２２に接続し、出力端子２４，２５を機器２に接続 すればよい。 この機器１，２がこのように接続された状態で、この電流入力形信号変換器２ の動作を点検する場合は、図２に示すように、入力端子２１，２２間に短絡線５ を接続し、試験用電流発生器４の正側出力端子４１を正側入力端子２１に接続し 、負側出力端子４２を第３端子２７に接続する。この状態では機器１の出力電流 は、出力端子１１から短絡線５を通り、出力端子１２に戻り、変換回路２３へは 供給されない。

【０００７】 電流発生器４の出力端子４１からの電流は端子２１より変換回路２３へ供給さ れ、その内部を通り、更に第３端子２７を通り出力端子４２に戻る。この時、ダ イオード２６の作用により、端子２２，２７間が短絡されることはない。また端 子１１，１２間が短絡線５で短絡されているから、電流発生器４の電流が機器１ 側に流入して機器１に悪影響するおそれがない。なお、電流発生器４は機器１と 絶縁されているものを用いる。電流発生器４で発生する電流を変化させて、変換 器２の動作を点検することができる。

【０００８】 電流発生器４の出力端子４１を正側入力端子２１ではなく、負側入力端子２２ に接続してもよい。この場合は、出力端子４１からの電流は端子２２より短絡線 ５を通じ、端子２１から変換回路２３へ流れ込む。なお、通常使用状態（図１） では、ダイオード２６は電流の逆流防止に役立ち、また、入力端子２２と第３端 子２７との間に必要時に電流計を接続すれば、入力電流値の点検をすることがで きる。

【０００９】 図３に示すように、正側入力端子２１と変換回路２３との間にダイオード２６ を直列に、かつ順方向に挿入し、そのダイオード２６と変換回路２３との接続点 から第３端子２７を導出してもよい。この場合において変換器２の動作を点検す る場合は、図４に示すように入力端子２１，２２間を短絡線５で短絡し、第３端 子２７と入力端子２２（または２１）とに電流発生器４の出力端子４１と４２と をそれぞれ接続すればよい。

【００１０】 機器１の出力回路によっては、その負荷抵抗値を一定値以下にすることができ ない場合は、入力端子２１，２２間を短絡することができない。この場合は、例 えば図５に示すように、図２に対し更に変換器２に空き端子２８を設け、この空 き端子２８と入力端子２１との間にダミー負荷６を接続し、機器１の出力端子１ １を空き端子２８に接続し、出力端子１２を入力端子２２に接続し、電流発生器 ４の端子４１を入力端子２１に接続し、端子４２を第３端子２７に接続する。こ のようにすれば、機器１の出力端子１１，１２間にダミー負荷６が接続され、機 器１の負荷がゼロになることが防止され、かつ電流発生器４から変換器２へ電流 を供給して検査をすることができ、その電流が機器１へ影響を与えることはない 。

【００１１】

【考案の効果】

以上述べたように、この考案によれば電流入力形信号変換器の一方の入力端子 と直列に、ダイオードが順方向に挿入され、そのダイオードの入力端子と反対側 から第３端子が導出されているため、電流入力形信号変換器を、その設置状態で 結線を外すことなく、電流発生器より電流を供給して点検することができ、その 場合、その変換器に接続された機器に悪影響を与えることがないようにすること ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例を示すブロック図。

【図２】図１の実施例の変換器を点検する状態を示すブ
ロック図。

【図３】この考案の他の実施例を示すブロック図。

【図４】図３の実施例の変換器を点検する状態を示すブ
ロック図。

【図５】この考案の更に他の実施例を示すブロック図。

【図６】従来の電流入力形信号変換器を示すブロック
図。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 入力電流が供給され、その入力電流に応
   じた出力信号を出力する電流入力形信号変換器におい
   て、 上記入力電流が供給される正側入力端子または負側入力
   端子の一方と直列に、かつその入力電流と順方向に挿入
   されたダイオードと、 そのダイオードの入力端子と反対側と接続された第３端
   子と、 を具備することを特徴とする電流入力形信号変換器。