JPH0535048A - 帯電装置及び帯電装置を有するプロセスカートリツジ又は画像形成装置 - Google Patents

帯電装置及び帯電装置を有するプロセスカートリツジ又は画像形成装置

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JPH0535048A
JPH0535048A JP3192032A JP19203291A JPH0535048A JP H0535048 A JPH0535048 A JP H0535048A JP 3192032 A JP3192032 A JP 3192032A JP 19203291 A JP19203291 A JP 19203291A JP H0535048 A JPH0535048 A JP H0535048A
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JP
Japan
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photosensitive drum
charging
voltage
contact
substance
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JP3192032A
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English (en)
Inventor
Tatsuichi Tsukida
辰一 月田
Takahiro Inoue
高広 井上
Masahiro Goto
正弘 後藤
Hiroshi Sasame
裕志 笹目
Manabu Takano
学 高野
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光ドラムの変形を抑え、変形による振動を
なくし、それによって発せられる帯電音を小さくする。 【構成】 感光ドラム1に接触する帯電ローラ2と感光
ドラム1との間に電圧を印加して感光ドラム1を帯電す
る帯電装置において、感光ドラム1は、比重が0.5以
上の物質16を内包する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体のよう
な被帯電体に接触して被帯電体を帯電(除電も含む)す
る帯電装置及び帯電装置を有するプロセスカートリッジ
又は画像形成装置に関する。
【0002】[背景技術]電子写真装置等の画像形成装
置に用いられる感光体のような被帯電体を帯電する帯電
装置として、従来、一般的にはコロナ放電装置が採用さ
れていた。しかしながら最近においては、電源の低圧化
が図れる、オゾンの発生を見ても極々微量であるなどの
長所を有していることから、ローラ型やブレード型の部
材を被帯電体に接触させる接触帯電装置が採用されつつ
ある。
【0003】図11は、ローラ型の帯電部材、いわゆる
帯電ローラを用いた接触帯電装置の一例を示す概略構成
図ある。
【0004】図11において、101は被帯電体であ
り、矢印Bの方向に所定の周速度(プロセススピード)
で回転駆動される像担持体としての感光ドラムである。
この感光ドラム101は、アルミニウムから成る基体1
01aと、この基体101aの外周面に形成された有機
感光層101bとから成る。また102は、感光ドラム
101表面に当接され、従動回転する接触帯電装置とし
ての帯電ローラ、更に103は、この帯電ローラ102
に電圧を印加するための高圧電源である。
【0005】上記帯電ローラ102は、鉄・SUS等の
導電性芯金102aの外周面を、カーボン含有のウレタ
ンゴム等の導電性弾性層102bで被覆したものであ
り、この帯電ローラ102は、導電性芯金102aの長
手方向両端部において、不図示のバネ部材により感光ド
ラム101表面に対し圧接されている。
【0006】そしてこの帯電ローラ102には、高圧電
源103により、直流電圧に、直流電圧のみ印加時にお
ける感光ドラム101表面の帯電開始電圧の2倍以上の
ピーク間電圧を有する交流電圧を重畳した振動電圧が印
加され、感光ドラム101表面を所定の電位に帯電させ
る。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら上記
従来例に示すような接触帯電装置においては、感光ドラ
ムの周速度が速くなるにつれて、この感光ドラム表面の
均一帯電を確保するために、帯電ローラに印加する交流
電圧の周波数を上げなければならないが、およそ200
Hzを越えると、感光ドラムと帯電ローラとが振動する
ことに起因する、いわゆる帯電音が大きくなってしまう
という問題点がある。
【0008】この現象は、以下のようなメカニズムで生
じることが明らかになった。
【0009】すなわち、帯電ローラに振動電圧が印加さ
れると、感光ドラムと帯電ローラとの間に静電気力によ
り引力が作用し、振動電圧の最大値の部分と最小値の部
分では相互に引き合う力が大きくなり、感光ドラムと帯
電ローラは弾性変形しつつ互いに引きつけられ、また、
振動電圧の中央値の部分では相互の引き合う力が小さく
なり、帯電ローラの弾性変形の回復力により、感光ドラ
ムと帯電ローラとは離れようとする。このため感光ドラ
ムと帯電ローラとは、印加された振動電圧の2倍の周波
数で振動しあうことになる。
【0010】更に、感光ドラムと帯電ローラとは、互い
に摩擦しあいつつ回転移動するが、上記静電気力により
引力が作用し、振動電圧の最大値の部分と最小値の部分
で相互の引き合う力が大きくなり、帯電ローラが弾性変
形しつつ感光ドラムに引きつけられる際には、相互の回
転移動にブレーキがかかり、また、振動電圧の中央値の
部分で相互の引き合う力が小さくなり、帯電ローラの弾
性変形の回復力により、感光ドラムと帯電ローラとが離
れようとする際には、このブレーキが緩和される。この
ため、あたかも濡れたガラス表面を指で擦った時のよう
にスティックスリップによる振動も生じる。この振動も
上記同様に、印加された振動電圧の2倍の周波数で生じ
る。
【0011】帯電音は以上のような振動に起因するが、
これは、印加される交流電圧の2倍の周波数を基本とし
生じるために、例えば交流電圧の周波数が300Hzの
場合にあっては、600Hzの音が観測される。この他
にも、その整数倍の高調波成分や、まれには、印加した
振動電圧の周波数とその整数倍の高調波成分も観測され
る場合もある。
【0012】このような帯電音は、感光ドラムと帯電ロ
ーラとの当接部から直接音として発せされる他に、感光
ドラムの振動が、例えばプロセスカートリッジや画像形
成装置に伝わり、そこで音に変換される場合もある。
【0013】[発明の目的]本発明は、上記の問題点に
鑑み成されたものであり、その目的は、帯電音を防止し
た帯電装置及びプロセスカートリッジ及び画像形成装置
を提供することである。
【0014】本発明の他の目的は像担持体のような被帯
電体の変形を抑え変形による振動を防止した帯電装置及
びプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供するこ
とである。
【0015】[発明の構成]上記目的を達成するため
に、本発明によれば被帯電体に接触する帯電部材を有
し、前記被帯電体と前記帯電部材との間に電圧を印加し
て前記被帯電体を帯電する帯電装置において、前記被帯
電体は、比重が0.5以上の物質を内包することを特徴
とするものである。
【0016】また、本発明によれば画像形成装置に着脱
可能なプロセスカートリッジであって、像担持体と、こ
の像担持体に接触し、前記像担持体との間に電圧が印加
されて前記像担持体を帯電する帯電部材を有するプロセ
スカートリッジにおいて、前記像担持体は、比重が0.
5以上の物質を内包することを特徴とするものである。
【0017】さらに、本発明によれば像担持体と、この
像担持体に像を形成する像形成手段と、前記像担持体に
接触し、前記像担持体との間に電圧が印加されて前記像
担持体を帯電する帯電部材を有する画像形成装におい
て、前記像担持体は、比重が0.5以上の物質を内包す
ることを特徴とするものである。
【0018】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0019】図1は本発明の画像形成装置の一例とし
て、電子写真プリンタの構成図を示すものである。
【0020】1は電子写真感光ドラムで、OPC、アモ
ルファスSe、アモルファスSiなどの感光材料がアル
ミニウムやニッケルなどのシリンダー状あるいはベルト
状の基盤上に形成されている。本実施例では円筒状にな
っている。感光ドラム1上に帯電ローラ2によって一様
帯電を行う。次にレーザースキャナ3によって画像信号
に基づいてラスタースキャナし露光する。レーザースキ
ャナ3は、半導体レーザーの点滅をポリゴンスキャナー
で走査し、光学系により感光ドラム上に照射させる。こ
れにより感光ドラム1上には静電潜像がつくられる。つ
くられた静電潜像は、現像器4で現像される。現像は、
ジャンピング現像や、2成分現像、FEED現像などが
用いられ、記録するところ、レーザーを点灯して潜像の
うち電位が低い方にトナーを付着させる。反転現像が組
み合わせて用いられる。
【0021】現像されたトナー画像は、転写材に転写さ
れる。転写材は、カセット5に収められており、給紙ロ
ーラ6によって1枚ずつ給送される。ホストコンピュー
タからプリント信号が送られると、給紙ローラ6により
給紙が行われ、タイミングローラ7によって、画像信号
と同期をとって転写ローラ8で転写材上にトナー像が転
写される。転写ローラ8は、導電性の硬度の低い弾性体
であって、感光ドラム1と転写ローラ8で形成されるニ
ップ部で、バイアス電界によって静電的に転写が行われ
る。
【0022】トナー画像が転写された転写材は、定着器
9で定着され、排紙ローラ10で装置外へ送られ、排紙
トレイ11に排出される。一方転写残りのトナーは、ク
リーナ12でブレードによってクリーニングされる。
【0023】図2は図1の画像形成装置に着脱可能なプ
ロセスカートリッジの側面図を示し、プロセスカートリ
ッジCは感光ドラム1、帯電部材である帯電ローラ2、
現像器4、クリーナ12を支持している。またこのプロ
セスカートリッジCは感光ドラム1を保護するシャッタ
14が設けられている。ここで、プロセスカートリッジ
Cは少なくとも像担持体である感光ドラム1と帯電部材
である帯電ローラ2とを備えていれば良い。
【0024】図3は、本発明に係る被帯電体としての感
光ドラム、及び接触帯電装置としての帯電ローラの一実
施例を示す図である。
【0025】図3において、1は感光ドラムであり、肉
厚1mmのアルミニウムから成る接地と接続された導電
性基体1aと、この基体1aの外周面に形成された有機
感光層1bとから成り、その外径は30mmで、矢印A
方向に所定の周速度で回転駆動される。
【0026】2は帯電ローラであり、SUSから成る導
電性芯金2aと、この外周面に形成された、カーボン含
有のウレタンゴムから成る導電性弾性層2bとから成
り、その外径は12mmであり、導電性芯金2aの長手
方向(図3の紙面に垂直な方向)両端部において、不図
示のバネ部材により感光ドラム1表面に対し圧接され、
従動回転する。
【0027】そしてこの帯電ローラ2には、高圧電源3
により所定の電圧が印加されることにより、感光ドラム
1表面は所定の電位に帯電される。帯電ローラ2に印加
される電圧としては、直流電圧に交流電圧を重畳した振
動電圧が好ましい。ここでいう振動電圧とは、時間とと
もに周期的に電圧値が変化する電圧であり、振動電圧
は、直流電圧のみ印加時における感光ドラム1表面の帯
電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を有することが帯
電均一性にとって好ましく、また、その波形について
は、正弦波に限らず、矩形波、三角波、パルス波でも良
いが、帯電音の観点からは、高調波成分を含まない正弦
波が好ましい。更に振動電圧は直流電圧をオンオフする
ことにより形成されるパルス波形でも良い。
【0028】更にこの感光ドラム1の内部には、感光ド
ラム1の内径とほぼ同径の外径を有し、感光ドラム1の
内面に接触するポリ塩化ビニル製の薄袋15に封入され
た被内包物質である水16が、感光ドラム1に当接する
帯電ローラ2の有効帯電幅全域にわたって内包されてい
る(図4参照)。
【0029】さてここで、本発明者らによる帯電音に関
する実験結果を2例、示す。
【0030】まず、帯電音と、帯電ローラに印加する振
動電圧の周波数との関係について、その内部に何も内包
されていない、いわゆる従来の感光ドラム1を用いての
実験結果を示す。なお実験方法としては、暗騒音30d
B(A)の無響室にレーザビームプリンタ「LBP−A
404」(キヤノン株式会社製)用の帯電ローラ内包の
プロセスカートリッジを空回転機に装着、設置し、この
プロセスカートリッジの前面より50cmの位置には、
普通騒音計「NL−02」(リオン株式会社製)を設置
する。
【0031】上記プロセスカートリッジは、上記空回転
機により感光ドラムを自在に回転駆動させられ、しかも
帯電ローラに対しては外部高圧電源により所望の電圧を
印加できるようになっている。そして、単に感光ドラム
を回転駆動させ帯電ローラに対し電圧を印加しない時の
騒音レベルXdB(A)と、感光ドラムを回転駆動させ
つつ、これと接触する帯電ローラに対し、その周波数を
変えた所定の振動電圧を印加したときの各々の騒音レベ
ルYdB(A)とを測定し、これらの差△=Y−XdB
(A)を帯電音による騒音レベルの増加分として算出、
比較する。なおこの時、感光ドラムの周速度は50mm
/sec、帯電ローラに印加する振動電圧のピーク間電
圧は2000Vとした。図5に測定結果を示すが、横軸
には帯電ローラに印加する振動電圧の周波数fHzを、
縦軸には帯電音による騒音レベルの増加分△dB(A)
をとってある。
【0032】これによれば、帯電ローラに印加する振動
電圧の周波数fが、およそ400〜600Hzの領域に
おいて、帯電音による騒音レベルの増加分△dB(A)
が最大となることがわかる。なお本発明者らの検討によ
れば、帯電音による騒音レベルの増加分△が4dB
(A)以下であれば、実用上問題ない騒音レベルである
ことが確認されており、この観点からみても、上記周波
数領域においては、環境上好ましくない騒音レベルであ
ることがわかる。
【0033】そこで次に、帯電音と、感光ドラム内部に
内包される被内包物質の比重との関係についての実験結
果を示す。実験方法としては、基本的には上記実験と同
様であり、上記プロセスカートリッジに比重の異なる物
質を内包した数種類の感光ドラムを順次装着し、そのつ
ど、単に感光ドラムを回転駆動させた時の騒音レベルX
dB(A)と、感光ドラムを回転駆動させつつ、これと
接触する帯電ローラに対し所定の振動電圧を印加したと
きの騒音レベルYdB(A)とを測定し、これらの差△
=Y−XdB(A)を帯電音による騒音レベルの増加分
として算出、比較する。なおこの時、感光ドラムの周速
度は50mm/sec、帯電ローラに印加する振動電圧
の周波数は上記実験結果を踏まえ400Hzとした。そ
して感光ドラムに内部に内包される物質としてはモル
トプレーン(井上MTP製、比重0.03)、コルク
(比重0.22)、エタノール(比重0.79)、
水(比重1.00)、ウレタンゴム(比重1.2
4)、ふっ素ゴム(比重1.85)の6種類を用い
た。なおここで、上記モルトプレーンやコルクのような
多孔性物性や、粉体、粒体の比重は、外面的の体積によ
って定めた見かけの比重で示すこととする。図6に測定
結果を示すが、横軸には感光ドラム内部に内包される物
質の比重を、縦軸には帯電音による騒音レベルの増加分
△dB(A)をとってある。
【0034】これによれば、測定結果から外挿される曲
線から、感光ドラム内部に、その比重が0.5以上であ
る物質を内包することにより、帯電音による騒音レベル
の増加分△が4dB(A)以下とすることが可能とな
り、実用上問題のないレベルとなることがわかる。な
お、消音効果をより確実なものとするためには、上記騒
音レベルの増加分△を3dB(A)以下とすることが望
ましく、このためには、被内包物質の比重が0.8以上
であることが好ましい。
【0035】以下の結果より本実施例においては、上記
のように、感光ドラム1の内部に、感光ドラム1の内径
とほぼ同径の外径を有し、感光ドラム1の内面に接触す
るポリ塩化ビニル製の薄袋15に封入された水5が、感
光ドラム1に当接する帯電ローラ2の有効帯電幅(帯電
ローラ長手方向においてドラム1と接触している幅)全
域にわたり内包されているが、このような感光ドラムの
製造方法としては、従来と同様に、アルミニウム等の基
体1aの外周面に有機感光層1bを形成、乾燥させた
後、予め水16が封入された薄袋15を上記感光ドラム
1内部に挿入するだけで良いため、例えば、感光ドラム
基体1aの熱容量の増加に伴う、有機感光層1bの形
成、乾燥工程の長時間化のような生産性の極度の悪化等
を招くことはない。また近年、我々の生活環境、及び資
源の保護といった観点から、不用になったプロセスカー
トリッジ等の回収、再生等が注目されつつあるが、本実
施例に示したような形態をとることにより、回収したプ
ロセスカートリッジの感光ドラム内部から被内包物質を
抜き取り、新たなドラム内に再度挿入し、再利用するこ
とが可能であり、いわゆるリサイクルに適している。
【0036】なお、一般的に、感光ドラムが装着された
プロセスカートリッジ等は、その保管環境が氷点下に達
する場合もあるため、比重が0.5以上となるように上
記水に不凍液を混入させたり、また、水を封入する薄袋
に、若干の伸縮が可能なゴム材を用いることにより、被
内包物質の体積変化に追従できるようにしても良い。
【0037】次に、感光ドラム1内部の被内包物質の他
の実施例を示す。
【0038】更に、本実施例においては、感光ドラム1
の内部には、感光ドラムの内径とほぼ同径の外径を有
し、感光ドラム1の内面に接触するポリ塩化ビニル製の
薄袋15に封入され、その充填密度(かさ密度)が1.
25g/cm3に調製された消石灰17が、感光ドラム
1に当接する帯電ローラ2の有効帯電幅全域にわたり内
包されている(図7参照)。
【0039】ここで、本発明者らによる、上記感光ドラ
ムを用いての、帯電音と、帯電ローラに印加する振動電
圧の周波数との関係についての実験結果を図8に示す。
【0040】なお実験方法は、上記実験と同様である。
【0041】これによれば、前記実施例の実験結果に示
したような固体、液体ではなく粉体であっても、帯電音
による騒音レベルの増加分△を、実用上問題ないレベル
に抑えることが可能である。そしてこのように、感光ド
ラム内部に内包される物質として、水のような液体では
なく、粉体、あるいは粒体を用いることは、プロセスカ
ートリッジを氷点下において保管する際にあっても、凍
結による薄袋15の破損等の懸念を排除することが可能
となる。
【0042】感光ドラム1内部の被内包物質の更に他の
実施例を示す。
【0043】本実施例においては、感光ドラム1の内部
には、感光ドラム1の内径とほぼ同径の外径で、感光ド
ラム1に当接する帯電ローラ2の有効帯電幅の50%の
長さを有する円柱状に成型されたポリアセタール樹脂1
8(比重1.42)が、例えば圧入により感光ドラム1
の内面に接触するように、感光ドラム1の長手方向中央
部に内包されている(図9参照)。
【0044】さてここで、本発明者らによる帯電音に関
する更なる実験結果を2例、示す。
【0045】まず、帯電音と、感光ドラム内部に内包さ
れる物質の比重、及び長さとの関係についての実験結果
を示す。実験方法としては、基本的には上記実験と同様
であり、上記プロセスカートリッジに、長さの異なる数
種類の円柱状の変性ポリフェニレンエーテル樹脂(比重
1.06)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(比重
1.31)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(比重
1.56)をそれぞれ内包した感光ドラムを順次装着
し、そのつど、単に感光ドラムを回転駆動させ帯電ロー
ラに対し電圧を印加しない時の騒音レベルXdB(A)
と、感光ドラムを回転駆動させつつ、これと接触する帯
電ローラに対し所定の交流電圧を印加したときの騒音レ
ベルYdB(A)とを測定し、これらの差△=Y−Xd
B(A)を帯電音による騒音レベルの増加分として算
出、比較する。なおこの時、感光ドラムの周速度は50
mm/sec、帯電ローラに印加する振動電圧の周波数
は上記実験結果を踏まえ400Hzとした。なお上記各
円柱状樹脂の外径は、いずれも感光ドラムの内径とほぼ
同径とし、感光ドラムの内面に接触するように構成され
ている。図10に測定結果を示すが、横軸には感光ドラ
ム内部に内包される円柱状樹脂の長さaの、感光ドラム
に当接する帯電ローラの有効帯電幅bに対する比Z=a
/bを、縦軸には帯電音による騒音レベルの増加分△d
B(A)をとってある。
【0046】これによれば、感光ドラム内部に内包され
る円柱状樹脂の比重ρと上記長さの比Zとの積が0.5
以上であれば、換言すれば、円柱状樹脂の長さaを、次
式、 a≧0.5×d/ρ を満足するように設定することにより、帯電音による騒
音レベルの増加分を4dB(A)以下とすることが可能
となり、実用上問題のないレベルとなることがわかっ
た。なお、上記円柱状樹脂の感光ドラム内部における配
設位置に関しては、感光ドラムの長手方向端部に配設し
た場合にあっても、これを中央部に配設した場合と同等
の効果が得られた。
【0047】次に、帯電音と、感光ドラム内部に内包さ
れる物質と感光ドラム内面との接触状態との関係につい
ての実験結果を表1に示す。本実施例に示した感光ド
ラム、外径が26mmで、その長さが感光ドラムに当
接する帯電ローラの有効帯電幅の50%である円柱状ポ
リアセタール樹脂を、不図示の支持部材を介して感光ド
ラム両端部の駆動用フランジにより支持することで、こ
れを感光ドラム内面に対し非接触状態に維持した感光ド
ラム、及びその内部に何も内包されていない、いわゆ
る従来の感光ドラムとを用意し、前記実施例に示した実
験方法により、これら各々について、帯電音による騒音
レベルの増加分△dB(A)を測定した。なおこの時、
帯電ローラに印加する振動電圧の周波数は400Hzと
した。
【0048】
【表1】
【0049】これによれば、たとえ感光ドラム内部に内
包される物質の比重が大きくとも、これが感光ドラム内
面に接触していなければ、感光ドラムの振動を抑制する
ことはできず、これに起因する帯電音の発生を抑えるこ
とは不可能であることがわかる。
【0050】以上の結果より本実施例においては、上記
のように、感光ドラム1の内部に感光ドラム1の内径と
ほぼ同径の外径で、感光ドラム1に当接する帯電ローラ
2の有効帯電幅の50%の長さを有する円柱状に成型さ
れたポリアセタール樹脂18(比重1.42)が、感光
ドラム1の内面に接触するように、感光ドラム1の長手
方向中央部に内包されているが、このように感光ドラム
内部に内包される物質として固体物質を用いることによ
り、プロセスカートリッジを氷点下において保管する際
にあっても、最初の実施例に示したような、凍結による
薄袋の破損等の懸念を排除できることは勿論のこと、生
産性、組立時等における作業性を著しく向上させること
が可能となる。
【0051】なお本実施例においては、ポリアセタール
樹脂を用いたが、この他にも例えば、ポリメチルメタク
リレート、ふっ素、シリコーン、ポリカーボネート、ポ
リフェニレンサルファイド等の樹脂や、SUS、真鍮の
金属等を用いても良いことは言うまでもない。
【0052】また最初の実施例の実験例に示したよう
に、被内包物質として、ウレタンゴム、ふっ素ゴム等の
弾性体を用いる際には、この外径を感光ドラムの内径よ
りも若干大きくすることにより、感光ドラム内面との確
実な接触状態が確保でき、非常に有効である。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
像担持体のような被帯電体が比重が0.5以上の物質を
内包することにより被帯電体の振動を抑制することがで
き、帯電音の発生を低く抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の概略側面図である。
【図2】本発明のプロセスカートリッジの概略側面図で
ある。
【図3】本発明の帯電装置の第1の実施例を示す概略側
面図である。
【図4】第1の実施例における感光ドラムの詳細を示す
正面図である。
【図5】帯電音と、印加周波数との関係を示すグラフで
ある。
【図6】帯電音と、被内包物質の比重との関係を示すグ
ラフである。
【図7】第2の実施例における感光ドラムの詳細を示す
正面図である。
【図8】帯電音と、印加周波数との関係を示すグラフで
ある。
【図9】第3の実施例における感光ドラムの詳細を示す
正面図である。
【図10】帯電音と、被内包物質の比重、及び長さとの
関係を示すグラフである。
【図11】従来の帯電装置を示す側面図である。
【符号の説明】
1 101は感光ドラム 2 102は帯電ローラ 3 103は高圧電源 15 被内包物質を封入する薄袋 16 被内包物質としての水 17 被内包物質としての消石灰 18 被内包物質としてのポリアセタール樹脂
フロントページの続き (72)発明者 笹目 裕志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 高野 学 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被帯電体に接触する帯電部材を有し、前
    記被帯電体と前記帯電部材との間に電圧を印加して前記
    被帯電体を帯電する帯電装置において、 前記被帯電体は、比重が0.5以上の物質を内包するこ
    とを特徴とする帯電装置。
  2. 【請求項2】 前記被内包物質は、少なくともその一部
    分が、もしくは、これを包含する部材の一部分が、前記
    被帯電体内面に接触することを特徴とする請求項1記載
    の帯電装置。
  3. 【請求項3】 画像形成装置に着脱可能なプロセスカー
    トリッジであって、像担持体と、この像担持体に接触
    し、前記像担持体との間に電圧が印加されて前記像担持
    体を帯電する帯電部材を有するプロセスカートリッジに
    おいて、 前記像担持体は、比重が0.5以上の物質を内包するこ
    とを特徴とするプロセスカートリッジ。
  4. 【請求項4】 前記被内包物質は、少なくともその一部
    分が、もしくは、これを包含する部材の一部分が、前記
    像担持体内面に接触することを特徴とする請求項3記載
    のプロセスカートリッジ。
  5. 【請求項5】 像担持体と、この像担持体に像を形成す
    る像形成手段と、前記像担持体に接触し、前記像担持体
    との間に電圧が印加されて前記像担持体を帯電する帯電
    部材を有する画像形成装置において、 前記像担持体は、比重が0.5以上の物質を内包するこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記被内包物質は、少なくともその一部
    分が、もしくは、これを包含する部材の一部分が、前記
    像担持体内面に接触することを特徴とする請求項5記載
    の画像形成装置。
JP3192032A 1991-07-31 1991-07-31 帯電装置及び帯電装置を有するプロセスカートリツジ又は画像形成装置 Pending JPH0535048A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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