JPH05345316A - 熱可塑性ポリマー中への添加剤配合方法 - Google Patents

熱可塑性ポリマー中への添加剤配合方法

Info

Publication number
JPH05345316A
JPH05345316A JP3187591A JP18759191A JPH05345316A JP H05345316 A JPH05345316 A JP H05345316A JP 3187591 A JP3187591 A JP 3187591A JP 18759191 A JP18759191 A JP 18759191A JP H05345316 A JPH05345316 A JP H05345316A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
additive
polymer
polypropylene
particles
mixer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3187591A
Other languages
English (en)
Inventor
Ananda M Chatterjee
エム チャタジー アナンダ
David S Chang
エス チャン デビッド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shell USA Inc
Original Assignee
Shell Oil Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shell Oil Co filed Critical Shell Oil Co
Publication of JPH05345316A publication Critical patent/JPH05345316A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J3/00Processes of treating or compounding macromolecular substances
    • C08J3/20Compounding polymers with additives, e.g. colouring
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J3/00Processes of treating or compounding macromolecular substances
    • C08J3/20Compounding polymers with additives, e.g. colouring
    • C08J3/203Solid polymers with solid and/or liquid additives

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 熱可塑性ポリマー粒子と添加剤とを連続供給
高速/高強度ミキサー中で、ポリマー粒子および添加剤
をガス媒体中に懸濁または同伴しながら混合し、添加剤
をポリマー粒子表面上または内部に配合することを特徴
とする、少なくとも1種類以上の添加剤を熱可塑性ポリ
マー中に配合するための連続方法。 【効果】 本発明はポリマー粒子と添加剤を高速/高強
度ガス連行混合をさせることにより、添加剤を熱可塑性
ポリマー粒子中に配合する連続プロセスを提供する。本
発明による熱可塑性ポリマー中への添加剤配合方法で
は、ポリマー粒子を溶融することなく、ポリマー中に添
加剤を配合することができ、エネルギーコストおよび資
本コストが低減され、かつ溶剤を用いる必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、液体あるいは固体の添加
剤を熱可塑性ポリマー粒子中に配合する連続方法に関
し、ポリマー粒子を添加剤とともに混合して同伴する高
速/高強度ガスによって配合が行われる。
【0002】
【発明の技術的背景】従来法による乾燥した添加剤のポ
リマー中への配合は、押出機(連続プロセス)、または
バンバリーミキサーなどのバッチ型混合機あるいは他の
混合装置を用いて、溶融状態にあるポリマーと添加剤と
をブレンドして行なっている。別の方法では、溶媒を用
いて各成分を溶解し、完全な混合が行えるようにする。
これらの技術の不利な点としては、押出機スクリューお
よびバレルを洗浄するために相当な非稼働時間が必要で
あり、バッチ型のミキサーを稼働させるための高いエネ
ルギーコスト、メインテナンスコストが必要であり、か
つ溶媒を取扱うという問題もある。
【0003】ポリマー中に添加剤を配合するためには、
2つの非押出し方法が知られている。即ち、反応容器中
添加と反応容器後添加である。反応容器中添加では、添
加剤は重合反応容器に加えられ、得られたポリマーはす
でに配合された添加剤を含有している。関連特許とし
て、米国特許第4,818,799号、第4,853,
426号および第4,879,141号が挙げられる。
反応容器後添加では、重合後に、別の装置で添加剤がポ
リマー中に配合される。例えばバインダーと混合した添
加剤をポリマー粒子上に被覆することにより配合が行わ
れる。
【0004】米国特許第3,591,409号は、特定
の融点範囲の炭化水素ワックスを使用し、ポリマー粒子
を被覆する方法を開示しているが、プロデックス−ヘン
シェルミキサーのような高強度バッチミキサー中で、こ
のワックスに被覆されたポリマー表面に顔料や他の添加
剤が析出する。ミキサー中の滞留時間は比較的長く、典
型的には5〜30分である。
【0005】米国特許第4,517,246号で、松山
は、有機バインダーおよび充填剤等の添加剤で被覆され
たポリオレフィン成形材料を教示している。高強度バッ
チ型のミキサー(Super Mixer )が用いられた。代表的
なミキシング時間は12〜22分であった。
【0006】経済的に添加剤をポリマーとブレンドする
連続プロセスを、ポリマーを溶融配合することなく、且
つ再循環させなければならず、環境廃棄物の問題を呈す
ることの多い溶媒を使用することが必要なプロセスに頼
ることなしに行なう方法が長く望まれていた。
【0007】
【発明の目的および発明の概要】本発明は、連続高速ミ
キシング/被覆プロセスに関し、一段スクリュー押出し
プロセスあるいは二段スクリュー押出しプロセスと比較
して、エネルギーコストと資本コストが低く、昔からの
問題に新規な解決方法を提供する。
【0008】本発明によれば、1種類以上の添加剤を熱
可塑性ポリマー中に配合する連続プロセスが提供され
る。このプロセスでは、熱可塑性ポリマー粒子と添加剤
とを連続供給型高速/高強度ミキサー中でガス媒体中に
懸濁するかあるいは同伴させながら混合し、添加剤を該
ポリマー粒子上あるいは粒子中に配合している。
【0009】
【発明の具体的説明】本発明においては、添加剤は高速
衝突により粒状ポリマー、例えばポリプロピレン粒子中
に配合される。ポリマー粒子と添加剤とは、高速/高強
度ミキシングを受ける。添加剤および/またはポリマー
表面の溶融は、ポリマー中への添加剤の配合を促進す
る。得られたポリマー粒子は、ペレットに押出すことな
しに直接顧客に販売しうる。このプロセスは、ベペック
ス株式会社によって製造される“タービュライザー”
(登録商標、Turbulizer)等のミキサーを使って行われ
る。必要な滞留時間は非常に短い。
【0010】従って、本発明は、重合反応後にポリマー
中へ安定剤および他の添加剤を配合するための改良され
たプロセスに関連する。本プロセスによれば、抗酸化剤
等の添加剤は高速衝突ミキシングによりポリプロピレン
(PP)等の熱可塑性プラスチック中に直ちに均一に配合
される。かくして、安定剤や他の添加剤のポリオレフィ
ン中への添加に要する時間とコストとは低減することが
できる。
【0011】例えば、“タービュライザー”ミキサー中
での高速ミキシング中に、粒子間の高エネルギー衝突と
粒子のミキサーパドルおよびミキサー壁への衝突によっ
て起こるポリマー粒子の部分的表面溶融と、比較的低融
点の添加剤の溶融(添加剤が通常固体である場合)とに
より、添加剤の配合は促進される。殊に非常に小さな粒
子径の高融点添加剤については、ポリマーあるいは添加
剤の溶融は必要でないこともある。添加剤の配合は、基
本的には粒子間の相互作用によって起こる。
【0012】本プロセスは連続的に行われ、バインダー
を必要とせず、滞留時間が短い。ミキサー中のポリマー
粒子の平均滞留時間は、好ましくは5分未満、より好ま
しくは1秒〜2分、特に好ましくは2〜30秒である。
【0013】本プロセスはペレット化が困難であるかあ
るいは不可能である超高メルトフローポリプロピレンに
特に有用である。ベペックス社製“タービュライザー”
は、高速で連続供給される強力ミキサーで、水平シャフ
ト上に4列の取外し可能なパドルの付いたローターシャ
フトを有する。パドルの配置は、種々のミキシング需要
に対応しうるよう変更できる。“タービュライザー”中
のミキシング作用は、基本的には、パドル先端とミキサ
ー壁との、ポリマー粒子および添加剤への機械的作用に
よる。添加剤の配合は、基本的には、粒子間の相互作用
による。滞留時間、ミキシング温度およびエネルギー入
力は、パドル配置、ポリマー供給速度、ローター回転数
あるいはミキサージャケット温度を変えることによって
容易に調整される。好ましい操作条件下では、ミキサー
の内部部品は溶融ポリマーによって被覆されない。ミキ
サーへのエネルギー入力は、滞留時間10秒の場合に
は、好ましくは1.64〜82W/kg/h(0.001
〜0.05Hp/lb/h)、より好ましくは16.4
〜49W/kg/h(0.01〜0.03Hp/lb/
h)である。この装置は、押出機よりも操業コストと資
本コストが低く、市販の樹脂生産の処理量で操作でき
る。
【0014】このようなタイプのミキサーでは、円筒状
ミキシングチェンバーの全表面を効果的に通過(sweep
)する何列かのパドルの付いた高速ローターを使用す
る。ローターシャフトの回転数は、チェンバーの径に応
じて変化し、ミキサーが小さいと回転数が大きい。径が
0.2m(8インチ)のミキサーのローター速度は、5
00〜4000rpm の範囲であった。供給粒子は空気あ
るいは他のガス中に同伴され、ミキシングチェンバーの
最外部を非常な高速で通過(swept around)させられ
る。パドル先端の速度は、望ましくは4.6〜46m/
sec (15〜150フィート/sec )、好ましくは1
0.7〜32m/sec (35〜105フィート/sec
)、最も好ましくは15〜27m/sec (50〜90
フィート/sec )である。短い時間滞留し、粒子は、短
い時間滞留でミキシングチェンバーを出る。ミキシング
チェンバー中では、少量の物質が壁と衝突する際に大量
の機械的エネルギーを受ける。“タービュライザー”中
のポリマーへのエネルギー入力は、ローター速度(rpm
)および滞留時間の増加につれて増大する。滞留時間
は、パドル配置、ポリマー供給速度およびローター回転
数の関数である。
【0015】本発明の範囲内において、安定化されたポ
リマー粒子は、多くの化合物の中から少なくとも1種類
の添加剤たとえば抗酸化剤、加工安定剤、酸受容体、核
剤、金属奪活剤、熱安定剤、光安定剤あるいは紫外線安
定剤、粘着防止剤、帯電防止剤、潤滑剤およびスリップ
剤などを含むであろう。これらの添加剤は、ポリマー等
の性質および加工性を向上させることができる。
【0016】本発明において、用いられる他の添加剤の
例としては、タルク、硫酸バリウム、クレー、炭酸カル
シウム、硅酸塩、マイカなどの充填剤、二酸化チタン、
カーボンブラック、クロム酸鉛、硫化カドミウム、セレ
ン化カドミウム、硫化亜鉛などの顔料、塩基性炭酸鉛、
三塩基性硫酸鉛、塩基性塩化硅酸鉛、酸化ジブチル錫、
上記以外の鉛塩、亜鉛塩、カドミウム塩および錫塩など
の安定剤、酸化アンチモンなどの難燃剤、および添加剤
を加えるポリマーの性質および加工性を向上させる他の
添加剤が挙げられる。
【0017】添加剤は、固体粒子または液体であり、ミ
キシングチェンバー中へ噴霧されるか、計量して供給さ
れる。高融点あるいは非溶融性の固体添加剤は、ポリマ
ー粒子中へ良く配合されるためには、粒子径が小さくな
ければならない。低融点固体添加剤は、混合操作により
軟化または溶融された後にポリマー粒子を被覆すること
がある。低融点固体添加剤粒子は細かくてもよく、平均
粒径約1μmあるいはこれより小さいこともあり、また
粗くてもよく、平均粒径が約1mmより大きいこともあ
る。高融点添加剤は、好ましくは細かく、高速衝突でポ
リマー中へ、例えばポリマーの細孔中へ配合されること
ができる。粒径が大きくかつ高融点の添加剤粒子は、効
果的配合のため、ポリマー粒子および表面がある程度溶
融することが必要となることがある。
【0018】本発明の範囲内において、代表的な添加剤
の濃度は、添加剤含有ポリマー粒子の0.01〜20重
量%、好ましくは0.1〜10重量%である。添加剤
は、例えばプロピレンまたは1-ブテンの単独重合体ある
いは共重合体であってもよい。
【0019】添加剤で処理されるポリマーは、どのよう
な熱可塑性ポリマーであってもよい。例えば、ポリプロ
ピレン、ポリブチレン、ポリエチレンまたはエチレン/
一酸化炭素共重合体等の炭素数2〜18のオレフィンか
ら得られる単独重合体あるいは共重合体が挙げられる。
【0020】その他の使用できるコアーポリマーの例と
しては、クロロスルホン化ポリエチレン、エチレン/プ
ロピレン共重合体ゴム、エチレン/プロピレン/ジエン
三元共重合体、およびブチルゴム、ブタジエン/スチレ
ンゴム、シリコーンゴムまたはアクリロニトリルゴムが
挙げられる。また塩化ビニルポリマーおよび共重合体、
エチレンポリマーおよび共重合体、ポリプロピレン、ポ
リビニリデンクロライド、ポリスチレン、ポリイミド、
ポリアミド、ポリアセタール、アクリロニトリル/ブタ
ジエン/スチレン共重合体、ポリカーボネート、塩素化
ポリエチレン、ポリメチルメタクリレートまたは芳香族
スルホン重合体を挙げることができる。なおコアポリマ
ーは、上記のものに限定されない。コア粒子の平均粒径
は、400μm〜5mmの範囲にある。平均粒径600μ
m〜3mmの粒子を使用することが好ましい。本発明のプ
ロセスに係る安定されたポリマーは、従来法による配合
安定化ポリマーと比較して安定剤の必要量が少ない。外
面に被覆された安定剤は、ポリマー粒子またはポリマー
ペレットの全体にわたってブレンドされた安定剤と同様
に分解を防止する。不安定で分解可能な製品、例えば使
い捨て用品を安定化した塊状ポリマーから製造しようと
する時に、この特徴が重要なことがあるであろう。
【0021】本発明を以下の実施例により詳細に説明す
るが、本実施例に用いる“部”および“パーセント”
は、特に規定しない限り重量部および重量%を意味す
る。
【0022】
【実施例】装置および手順 ベペックス社(ミネソタ州ミネアポリス)製の0.2
m、11.2KW(8インチ、15馬力)の“タービュラ
イザー”強力ミキサーモデル TCJS-8 を用いて、反応容
器後安定化実験を行った。最初に、リボンブレンダー
(ベペックスモデルIMJS-2.0 )中でタンブリングを行
い、安定剤が配合されていないポリプロピレン粒子と添
加剤とのドライブレンドを調製した。ポリプロピレン/
添加剤固体混合物を、連続的に計量し、アクリソンフィ
ーダー(Acrison feeder)を経由して“タービュライザ
ー”ミキサーへ供給した。添加剤は、高速衝突によりポ
リプロピレン粒子中に配合された。添加剤含有ポリプロ
ピレンは“タービュライザー”の底部から連続的に取出
された。
【0023】“タービュライザー”は、ポリプロピレン
処理量136kg/h(300ポンド/h)、1800rp
m で操作された。“タービュライザー”には、一本の水
平シャフト上に4列のパドルを有しており、4列のパド
ルは互いに直交する2つの平面内にある。各列は10の
パドルを有する。
【0024】各列の第1、第2、第3番のパドルは前方
へ45°傾けてあり、内容物をミキサーの出口の方へ前
進させるようになっている。第9番パドルはすべてフラ
ットであり、第10番セットは2つのフラットなパドル
と、2つの逆に傾けたパドルを有している。残りの5セ
ットのパドルは、変化している。例えば、第4番目と第
5番目の2つのパドルは、回転軸に平行なフラット配置
で、残りの第6、第7、第8番目3つのパドルは後方に
傾けてある。ポリプロピレン粒子は、安定剤を含有しな
い単独重合体粉末状ポリプロピレンで、公称メルトフロ
ーが3g/10min (ASTM D-1238 条件Lで測定)であ
った。
【0025】安定剤を含有しない粒状ポリプロピレン
は、約1mmの平均粒径を有していた。“タービュライザ
ー”のジャケット温度は、水蒸気を導入して制御した。
水蒸気を導入しない(大気温のジャケット)、“タービ
ュライザー”への機械的エネルギーの入力のため、ポリ
プロピレンの温度は約16℃上昇した。
【0026】本発明に従って処理されたポリプロピレン
の熱酸化安定性は、固体状態での標準熱エアオーブンに
より測定した。試験前に、“タービュライザー”からの
ポリプロピレンは、圧縮成型して厚さ254μm(10
ミル)で5.1cm×5.7cm(2インチ×2.25イン
チ)のプラックとした。オーブン老化のために、プラッ
クを150℃に維持した強制循環熱エアオーブン中に置
いた。この老化手順は、ASTM D 3012 のガイドラインに
従った。サンプルを各作業日に検査し、ポリプロピレン
の特性脆性と粉状分解とから不合格を決めた。
【0027】安息香酸ナトリウム核剤の配合効果は、示
差走査熱量計(Perkin-Elmer 7シリーズ)を用いた熱解
析により測定した。恒温結晶化ハーフタイム(ICHT)お
よび結晶化温度(Tc)を測定した。添加剤を添加しない
ポリマー(neat polymer)と比較して、低いICHTま
たは高いTcは、核剤効果を示す。ICHT測定のため
には、ポリプロピレン樹脂を220℃で溶融し、5分間
その温度に保ち、130℃に冷却したが、この温度でポ
リマーは結晶化した。Tc測定のために、ポリプロピレ
ンを220℃で溶融し、10℃/min の速度で冷却し
た。発熱ピーク温度をTcとした。
【0028】
【実施例1〜9】これらの実験は、比較的低融点の添加
剤パッケージを用いて行った。このパッケージは“イル
ガノックス”1010[“イルガノックス(Irganox
)”は登録商標]、1級ヒンダードフェノール系抗酸
化剤(500ppm )、ジステアリルチオジプロピオネー
ト相乗剤(DSTDP )(1200ppm )、ステアリン酸カ
ルシウム、酸受容体(700ppm )およびブチル化ヒド
ロキシトルエン(BHT )、加工安定剤(1000ppm )
を含有し、ポリプロピレン中の添加剤は計3400ppm
であった。
【0029】結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】ポリプロピレンの所定処理量に対して、各
パドルの配置を変化させて滞留時間を変えた。滞留時間
は原料流速に対するホールドアップの比で測定した。各
パドル配置に対して、加工の際には3ジャケット温度が
使われた。全部が前向きのパドル配置または平らなパド
ル配置と比較して、3バックパドル配置は、オーブン老
化データにより測定した添加物配合効果がより効率的で
あった。検討した範囲の滞留時間では、添加物配合の効
果は滞留時間が増加すると増大した。153℃で2回の
試験を行い、実験の再現性を確認した。
【0032】“タービュライザー”を出る安定化ポリプ
ロピレンの温度すなわち製品温度は、ジャケット温度が
高くなるにつれて上昇した。22℃(室温)のジャケッ
ト温度で、製品温度は34〜40℃であった。このよう
に、機械的エネルギーの熱への変換のため、ポリプロピ
レン粒子は加熱された。
【0033】リボンブレンダー中で安定剤を含有しない
ポリプロピレンと添加剤(タービュライザー中での処理
なし)との物理的ブレンドすなわち供給物から製造され
たプラックは、150℃でのオーブン安定性は2日に過
ぎなかった。“タービュライザー”中での強力ミキシン
グは、添加物配合とポリマーの安定化に非常に重要であ
った。
【0034】滞留時間10.6秒では、バインダーを用
いることなく添加剤の配合が良好に行われた点に留意の
必要がある。供給ポリプロピレン粒子の嵩密度は、“タ
ービュライザー”ミキサーを通した後も本質的に変化が
無かった。
【0035】
【実施例10〜13】比較的に高融点添加剤系を用いて
実験を行った。この添加剤系は、“エタノックス”33
0(1000ppm )、安息香酸ナトリウム(1000pp
m )および“ウルトラノックス”626(800ppm )
からなっていた。なお“エタノックス”(Ethanox )お
よび“ウルトラノックス”(Ultranox)は、登録商標で
ある。“エタノックス”330は、第一ヒンダードフェ
ノール系抗酸化剤である。安息香酸ナトリウムは核剤で
あり、ポリプロピレン用の酸受容体である。“ウルトラ
ノックス”626は、フォスファイト系加工安定剤であ
る。
【0036】これらの実験は実施例1〜3のように、3
−バック/2−フラットのパドル配置で、ローター速度
1800rpm 、ポリプロピレン処理量136kg/h(3
00lbs /h)で行った。実験で用いたパドル配置で
は、“タービュライザー”中のポリプロピレンの平均滞
留時間は約11秒であった。
【0037】結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】添加剤が配合されない非安定化ポリプロピ
レンと比較して、ICHTの減少と結晶化温度(Tc)の
増加は、粒状ポリプロピレン中で核剤が活性であったこ
とを示している。
【0040】ジャケット温度が上昇すると、製品温度は
上昇するが、Tc、ICHTおよびオーブン安定性デー
タが示すように添加剤配合効果は本質的に変わらなかっ
た。ジャケット温度が22℃の場合でさえも、良好な添
加剤配合が行われた。低温での操作性は、本発明の望ま
しい特徴である。
【0041】長期加熱老化データは、主として抗酸化剤
“エタノックス”330の性能を反映する。本発明に従
って処理されたポリプロピレンの安定性は、供給粒子よ
り高く、滞留時間が短くても強力ミキシングが効果的で
あったことを示している。さらに、ポリプロピレン粒子
と同濃度の添加剤とを押出してペレットにし、“タービ
ュライザー”で処理した粒子と類似の試験を行った。
“タービュライザー”で処理したポリプロピレンの核剤
効果およびオーブン安定性は、実験の誤差範囲で押出し
ポリプロピレンの場合に匹敵した。ポリプロピレンの嵩
密度は“タービュライザー”で処理後も本質的に変わら
なかった。
【0042】安定化粒状製品の形態を走査電子顕微鏡で
調査して、PP粒子上への添加剤析出を確認した。添加
物粒子はPP粒子の表面に含まれていることがわかり、
添加剤の配合が確認された。“タービュライザー”ミキ
サーを通過させる間に、PP粒子の平均粒子径は僅かに
減少したが、明らかにわかるレベルの余分な細粒は発生
しなかった。検出できる粒子間凝集は明らかに起こらな
かった。
【0043】滞留時間が10.6秒という非常に短い時
間でも、バインダーなしで添加剤の配合が立派に行われ
たことが再び示される。これらの特徴は従来技術に対し
て大きな改良点である。
【0044】“タービュライザー”バレル表面でのポリ
プロピレンの部分溶融による若干の表皮形成は、22℃
で時々起こったが、驚くべきことには、22℃より高温
では起こらなかった。
【0045】上記実験では、添加剤は非安定化ポリプロ
ピレン粉末と予めブレンドされていたが、これは低レベ
ルの添加剤の供給がこの装置サイズではできなかったか
らである。製造プラントでは、別個の連続したポリプロ
ピレンと添加剤との流れを“タービュライザー”ミキサ
ー中に供給するのがより適切であろう。こうすることに
よりプリミキシング工程が不要となる。
【0046】“タービュライザー”で処理されたポリプ
ロピレンの融解熱は、押出しポリプロピレンの融解熱よ
りも低い。“タービュライザー”中で処理された粒状ポ
リプロピレンサンプルは、ペレット化された樹脂よりも
約3%低い融解熱を示した。これは僅かではあるが有意
義な利点である。製造直後のポリプロピレン粒子は、一
回の加熱履歴を持つポリプロピレンよりも結晶度が低い
ためにこの減少が起こる。ペレット化ポリプロピレンの
この低融解熱は、ポリプロピレン樹脂を加工するのに必
要なエネルギーが低減する。
【0047】液体添加物は“タービュライザー”のノズ
ルを通してタービュライザー内部にあるポリプロピレン
粒子上へ噴霧される。本発明のプロセスは液体および固
体(高融点、低融点共)添加剤を利用できる。添加剤
は、キャリアーまたはバインダー中に溶解あるいは懸濁
させることもできる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリマー粒子と添加剤とを連続
    供給高速/高強度ミキサー中で、ポリマー粒子および添
    加剤をガス媒体中に懸濁または同伴しながら混合し、添
    加剤をポリマー粒子表面上または内部に配合することを
    特徴とする、少なくとも1種類以上の添加剤を熱可塑性
    ポリマー中に配合するための連続方法。
JP3187591A 1990-07-31 1991-07-26 熱可塑性ポリマー中への添加剤配合方法 Pending JPH05345316A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US56063990A 1990-07-31 1990-07-31
US07/560639 1990-07-31

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05345316A true JPH05345316A (ja) 1993-12-27

Family

ID=24238664

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3187591A Pending JPH05345316A (ja) 1990-07-31 1991-07-26 熱可塑性ポリマー中への添加剤配合方法

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP0471463A3 (ja)
JP (1) JPH05345316A (ja)
KR (1) KR920002676A (ja)
CA (1) CA2048227A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005255954A (ja) * 2004-03-15 2005-09-22 Asahi Denka Kogyo Kk ポリオレフィンの安定化方法

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0684876A4 (en) * 1993-12-20 1996-06-05 Ferro Corp POLYMERIC DYE CONCENTRATE BASED ON VINYL HALIDE.
US6071976A (en) 1995-12-27 2000-06-06 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water absorbing agent, manufacturing method thereof, and manufacturing machine thereof
DE69807170T2 (de) * 1997-10-28 2003-05-08 Basell Poliolefine Spa Verfahren und Anlage zur Herstellung von Trocken-Mischgütern aus thermoplastischen Materialien und Zuschlagstoffen
US6423800B1 (en) 1999-05-26 2002-07-23 Fina Technology, Inc. Pelletized polyolefin having ultra-high melt flow and its articles of manufacture
WO2002036677A1 (fr) * 2000-11-02 2002-05-10 Asahi Denka Kogyo K. K. Additif de composite granulaire pour polyolefine, procede de production associe et composition polyolefinique contenant cet additif
EP1273412A1 (en) 2001-07-02 2003-01-08 Magma Trade di Mauro Magni & C.snc Process and apparatus for the production of filled thermoplastic polymers
US7105201B2 (en) * 2002-07-26 2006-09-12 H.B. Fuller Licensing & Financing, Inc. Versatile processes for preparing and using novel composite particles in powder coating compositions
DE102006025848A1 (de) 2006-03-29 2007-10-04 Byk-Chemie Gmbh Herstellung von Nanopartikeln, insbesondere Nanopartikelkompositen, ausgehend von Pulveragglomeraten
EP2949688A1 (en) * 2014-05-27 2015-12-02 Borealis AG A process for treatment of polymers using a spouted bed mixer
US9925745B2 (en) 2015-07-08 2018-03-27 The Glad Products Company Multi-layer thermoplastic films and bags with enhanced odor control and methods of making the same
US10549888B2 (en) 2015-07-08 2020-02-04 The Glad Products Company Thermoplastic films and bags with enhanced odor control and methods of making the same

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL7605062A (nl) * 1975-05-15 1976-11-17 Bayer Ag Werkwijze voor de bereiding van een van toeslag- stoffen voorzien kunststofgranulaat.
JPS5838086B2 (ja) * 1979-05-10 1983-08-20 東レ株式会社 合成樹脂粉粒体に添加剤を付着させる方法及びその装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005255954A (ja) * 2004-03-15 2005-09-22 Asahi Denka Kogyo Kk ポリオレフィンの安定化方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP0471463A2 (en) 1992-02-19
EP0471463A3 (en) 1992-06-03
CA2048227A1 (en) 1992-02-01
KR920002676A (ko) 1992-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4455344A (en) Granules with a narrow particle size distribution comprising filler, crystalline polyolefin powder and binder
US6800228B1 (en) Sterically hindered phenol antioxidant granules having balanced hardness
US4517246A (en) Particulate polyolefin molding material
JPH05345316A (ja) 熱可塑性ポリマー中への添加剤配合方法
KR101578953B1 (ko) 난연성 팽창성 스티렌 중합체 및 이의 제조 방법
JPH02194044A (ja) 押出成形用材料及び成形品の製造方法
JP2003531939A (ja) 分子溶融物ならびに分子溶融物の作製方法および使用方法
JP2694600B2 (ja) 重合体の仕上法
US4789597A (en) Incorporation of chemically reactive agents on resin particles
Wang et al. Novel preparation method for enhancing nanoparticle dispersion and barrier properties of poly (ethylene terephthalate) and poly (m‐xylylene adipamide)
US5414056A (en) Uniform distribution polycarbonate pellets
CA1318477C (en) Preparation of physical blends of polymers and pigments
JPS6060161A (ja) 重合体の処理中に放出されたハロゲンおよび酸の中和方法
IT9021190A1 (it) Composizioni polimeriche reticolabili procedimento per la loro preparazione ed articoli con esse ottenuti
US4960617A (en) Post-reactor stabilization of polyolefins
US8975341B2 (en) Process for attaching a modifying agent to a substrate
US4522957A (en) Process for preparing curable polyolefin polymers
US4661555A (en) Polycarbonate resin composition and process for its production
US4184026A (en) Method for incorporating nucleating agents in propylene polymers
US6359077B1 (en) Process for producing high melt flow polymers
US5300539A (en) Post-polymerization additive incorporation process
JPH03134027A (ja) 担体としてポリカプロラクトンを用いる過酸化物マスターバッチ
CN110066460B (zh) 一种防喷霜析出的环保型阻燃塑料母料及制备方法
US6319972B1 (en) Compositions containing vinylidene fluoride polymers which are stabilized to heat
US20060165981A1 (en) Method for brightening synthetic fibers and plastics with granulated optical brighteners

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20000418