JPH05344492A - フレーム間予測符号化方式 - Google Patents

フレーム間予測符号化方式

Info

Publication number
JPH05344492A
JPH05344492A JP15227392A JP15227392A JPH05344492A JP H05344492 A JPH05344492 A JP H05344492A JP 15227392 A JP15227392 A JP 15227392A JP 15227392 A JP15227392 A JP 15227392A JP H05344492 A JPH05344492 A JP H05344492A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame
independent
frames
independent frame
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15227392A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Kuwata
耕司 桑田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP15227392A priority Critical patent/JPH05344492A/ja
Publication of JPH05344492A publication Critical patent/JPH05344492A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 変化の激しい区間では独立フレームの頻度を
高くし、極端に予測誤差の大きい非独立フレームをなく
し、全区間において安定した品質の再生画像を得る。 【構成】 最初からn番目の独立フレームを差分器に取
り込み(ステップ101)、n番目の独立フレームとn
+1番目の独立フレームとの差分を算出し、その値が所
定の閾値よりも大きければ(ステップ102)、比較し
た2つのフレームの中間に位置するフレームを新たに独
立フレームに設定する(ステップ103)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動画像信号をより少な
い符号量で効率的に符号化する高能率符号化方式に関
し、特にフレーム間予測符号化方式に関する。
【0002】
【従来の技術】動画像の符号化に関しては、MPEG1
で標準方式が規定されているが、独立フレーム(Iピク
チャ(Intra coded picture:イン
トラ符号化画像)という)をどのような間隔で設定する
かについては特に規定されていない。
【0003】一般にIピクチャは、一定間隔おきに設定
されていて、各フレーム間の相関、フレーム間の急激な
変化や予測誤差の大小については考慮されていない。な
お、この種の関連する先行技術としては、例えば特開平
2−285816号公報、同2−192378号公報な
どが挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、Iピ
クチャの間隔をnフレームおきに一定とした場合(図
9)、例えば、anフレームから(a+1)nフレーム
にかけては画像に大きな変化がないとき、またはフレー
ム間相関が高いときには、予測誤差も当然小さくなるの
で、復号器側においても良好な再生画像を得ることが可
能である。
【0005】これに対して、(a+1)nフレームから
(a+2)nフレームにかけて画像の変化が激しいとき
には、(a+1)n+1フレームから徐々に予測誤差が
累積されていき、予測誤差が相当大きいフレームが出現
することになる。
【0006】このように、独立フレームが等間隔に固定
されていると、前述した画像に大きな変化がない区間と
変化の激しい区間とでは、その再生画像の画質に大きな
違いをもたらし、符号化効率の面からも非常にバランス
の悪いものとなる。
【0007】また、例えば、an+2フレームとan+
3フレームの間でシーンチェンジがある場合、当然an
フレームと(a+1)nフレームとでは、フレーム相関
がなくなり、その間の非独立フレームの予測誤差が大き
くなり、これにより再生画像の画質に悪い影響を及ぼす
ことになる。
【0008】本発明の目的は、独立フレームと時間的に
次に位置する独立フレームとのフレーム間差分が所定の
閾値を越えたとき、それら2つのフレーム間に新たに独
立フレームを設定することにより、変化の激しい区間、
つまり予測誤差が大きくなりやすい区間においては、独
立フレームの頻度を高くして、極端に予測誤差の大きい
非独立フレームをなくし、全区間において安定した品質
の再生画像を得ることができるフレーム間予測符号化方
式を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、フレーム間予測誤差
に所定の閾値を設け、該閾値を越えた時点で当該フレー
ムを独立フレームに設定し、かつ当該フレームの直前の
フレームが独立フレームでなければ、直前フレームとの
フレーム相関を調べ、フレーム相関がないとき直前フレ
ームも独立フレームに設定し直すことにより、再生画像
の画質劣化を少なくし、符号化効率を高くしたフレーム
間予測符号化方式を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、入力画像信号の連続フレ
ーム中から任意の間隔で独立フレームを設定し、該独立
フレームをフレーム内で独立に符号化し、前記独立フレ
ームの間の非独立フレームの信号を、前後の独立フレー
ムの信号を基に予測して符号化するフレーム間予測符号
化方式において、前後する独立フレームのフレーム間の
差分が所定の閾値を越えたとき、該フレーム間に新たに
独立フレームを設定することを特徴としている。
【0011】請求項2記載の発明では、入力画像信号の
連続フレーム中から任意の間隔で独立フレームを設定
し、該独立フレームをフレーム内で独立に符号化し、前
記独立フレームの間の非独立フレームの信号を、前後の
独立フレームの信号を基に予測して符号化するフレーム
間予測符号化方式において、前記非独立フレームの予測
誤差が所定の閾値を越えたとき、該フレームを新たに独
立フレームとして設定し直すことを特徴としている。
【0012】請求項3記載の発明では、連続する2つの
フレーム間の相関関係が低いとき、該2つのフレームを
独立フレームとして設定あるいは設定し直すことを特徴
としている。
【0013】
【作用】最初からn番目の独立フレームを差分器に取り
込み、n番目の独立フレームとn+1番目の独立フレー
ムとの差分を算出し、その値が所定の閾値よりも大きけ
れば、比較した2つのフレームの中間に位置するフレー
ムを新たに独立フレームに設定する。これによって、変
化の激しい区間では独立フレームの頻度が高くなり、予
測誤差の大きい非独立フレームがなくなるので、高品質
の再生画像が得られる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて具体
的に説明する。本発明の前提となる動画像の符号化、復
号化について先ず説明する。図4は、動画像の符号化、
復号化を行うシステムのブロック構成図である。入力装
置1によって、Y,Cb,Crなど、種々のフォーマッ
トの動画像信号が入力される。前処理器2は、符号化器
で必要となるフォーマットに変換する。符号化器3は、
入力された動画像を出来るだけ劣化させることなく、デ
ータ量を削減してビットストリームを生成する。
【0015】蓄積装置4は、CD、DAT、ハードディ
スクなどで構成され、生成されたビットストリームを格
納する。復号器5は、ビットストリームを受けて再生画
像を作成する。後処理器6は、出力ディスプレイの仕様
に合わせて、ライン補間、画素補間、レート変換、フレ
ームフィールド変換、画素の縦横比の変換などの処理を
行う。出力装置7は、再生された動画像を表示出力す
る。
【0016】図5は、符号化器3のブロック構成図を示
す。符号化器3を説明する前に、符号化モードについて
簡単に説明する。符号化モードには、大きく分けて、 (1)イントラ符号化モード (2)非イントラ符号化モード の2つのモードがある。
【0017】イントラ符号化モードにおいては、入力画
像はそのまま符号化される。これに対して、非イントラ
符号化モードすなわち予測符号化モードでは、前方、後
方、あるいはこれらの補間という、3つの予測モードの
何れかで、既に符号化済みの画像を参照して、予測画像
を生成し、この予測画像との差分画像が符号化される。
この際、予測モードおよび動き補償予測の場合は、動き
ベクトルも同時に符号化される。
【0018】符号化器3について説明すると、入力画像
データ(ID)は、符号化モードに従って、イントラ符
号化モードならば、差分器301を通ることなくDCT
器302に入力され、非イントラ符号化モードすなわち
何らかの予測を行って符号化するモードの場合は、その
予測モード、動きベクトルに従った予測画像(PID)
との差分が、差分器301でとられ、この差分画像(S
ID)がDCT器302に入力される。DCT器302
において離散コサイン変換された結果の変換係数(C)
は、量子化器303で量子化され、VLC器304によ
って可変長符号化され、バッファ305にストアされ
る。バッファ305にストアされた符号化データは、一
定レートで読み出され、DSM(ディジタル蓄積メディ
ア)などへ送出される。
【0019】また、非イントラ符号化モードにおける予
測画像は、フレームメモリ&予測器309のフレームメ
モリに蓄積された局部復号画像から予測器によって生成
される。局部復号画像は、符号化器で符号化と同時に、
逆の復号処理を行って局部的に復号した画像である。こ
れは符号化時に、量子化器303で量子化されたデータ
(QC)が、逆量子化器306で逆量子化、逆DCT部
307で逆DCTされ、これがフレームメモリ309に
蓄積されている既に作られている別の局部復号画像から
予測器309で生成された予測画像に加算器308で加
算されて作られ、フレームメモリ309にストアされ
る。
【0020】なお、図5中の2つのスイッチ、すなわち
差分器301とDCT器302の間のスイッチ311
と、フレームメモリ&予測器309の出力と加算器30
8への入力の間のスイッチ312は、次のように接続動
作する。
【0021】イントラ符号化モード時には、スイッチ3
11は下側つまりID側に接続され、スイッチ312は
上側つまり“0”に接続される。また、非イントラ符号
化モード時には、スイッチ311は上側つまりSID側
に接続され、スイッチ312は下側つまりPIDに接続
される。
【0022】図6は、復号器5の構成を示す図である。
復号器の処理は、前述した符号化器における局部復号器
(図5の310)と基本的に同じである。符号化データ
は、一定レートでバッファ501に入力される。該バッ
ファ501から読み出されたデータは、逆VLC器50
2で復号され、逆量子化器503で逆量子化され、逆D
CT器504で逆DCTされる。その後、イントラ符号
化モード時には、そのまま(“0”が加算される)加算
器505を通って出力され、非イントラ符号化モード時
には、フレームメモリ&予測器506において、同時に
復号した符号化モード、動きベクトルに従って、フレー
ムメモリ上にある既に復号済みの画像から生成される予
測画像に、加算器505で加算されて出力される。
【0023】なお、フレームメモリ&予測器506の出
力と加算器505への入力の間に設けられているスイッ
チ507は、次のように接続動作する。
【0024】イントラ符号化モード時には、スイッチ5
07は左側つまり“0”に接続され、また、非イントラ
符号化モード時には、スイッチ507は右側つまりPI
Dに接続される。
【0025】I/P/Bピクチャの構造について説明す
る。図7(a)は、いくつかのピクチャを表示順に示し
た図で、矢印はPピクチャとBピクチャの依存関係を示
している。
【0026】ピクチャには4つのタイプがある。すなわ
ち、I(intra)ピクチャは、他のピクチャを参照
することなく符号化される。P(predicted)
ピクチャは、以前のIまたはPピクチャからの動き補償
を用いて符号化される。B(bidirectiona
lly predicted)ピクチャは、以前または
以後のIまたはPピクチャからの動き補償を用いて符号
化される。そして、D(DC)ピクチャは、高速順再生
モードのときに使用される(図7(a)には図示されて
いない)。代表的な符号化の機構には、IとPとBピク
チャが混在している。
【0027】また、ピクチャの依存性のため、ビットス
トリームの順番すなわちピクチャが送信され、蓄積さ
れ、受信される順番は、表示の順番ではなく、復号器が
ビットストリームを復号するに必要な順番となる。
【0028】図7(b)は、代表的な表示順のピクチャ
列を示し、図7(c)は、それに対するビットストリー
ム列を示す。Bピクチャは、表示順で後続のPピクチャ
に依存するので、Pピクチャは図7(c)に示すように
従属するBピクチャより先に送出、復号される。
【0029】MPEGのビデオ符号化技術は、階層構造
に対応するレイヤ構造をなしている。図8は、符号化デ
ータのデータ構造を示す。ビデオシーケンス層11は、
符号化構造の一番上のレイヤであり、ヘッダと幾つかの
groups of pictures(GOPs)層
12からなる。sequence headerは、復
号器の状態を初期化し、これによって復号器は過去の復
号履歴に係らずどのようなシーケンスも復号することが
できる。
【0030】GOP層12は、シーケンス内で個々に復
号できる最小の符号化ユニットであり、ヘッダと幾つか
のピクチャ層13からなり、少なくとも一つ以上のIピ
クチャを含んでいる。GOPヘッダは、時間と編集の情
報を含んでいる。
【0031】ピクチャ層13は、ヘッダと一つまたはそ
れ以上のスライス層14からなる。もし、ビットストリ
ームがピクチャの途中で読めなくなったとしても復号器
は次のスライス層14を待って回復することができ、全
部の画像を失うことはない。
【0032】スライス層14は、ヘッダと一つまたはそ
れ以上のマクロブロック層15からなる。スライスヘッ
ダは、位置と量子化スケールの情報を含んでいる。これ
によって、局地的なエラーからの回復が行われるに充分
なものとなる。
【0033】マクロブロック層15は、動き補償と量子
化スケールの変更の基本単位である。個々のマクロブロ
ック層15は、ヘッダと6成分のブロック層16からな
る。すなわち、4ブロックの輝度と、1ブロックのCb
色差、1ブロックのCr色差である。マクロブロックヘ
ッダは量子化スケールと動き補償の情報を含んでいる。
【0034】ブロック層16は、基本符号化単位であ
り、DCTはこのブロックレベルに適用される。個々の
ブロックは、8×8行列の64画素からなる。画素の値
は、個々に符号化されるのではなく、符号化ブロックの
要素となる。個々の輝度画素は1つのピクチャ画素に対
応するが、色差情報は水平/垂直双方に2:1にサブサ
ンプルされているので、個々の色差画素は4つのピクチ
ャ画素に対応することになる。
【0035】次に、動画符号化/復号で使用される技術
について説明する。動画の圧縮は、以下に示す技術によ
って構成される。すなわち、(1)human vis
ual system(HVS)の感度に適合した色差
信号のサブサンプル、(2)量子化、(3)予測符号
化、(4)時間的冗長度を利用した動き補償(MC)、
(5)空間的冗長度を利用した離散コサイン変換(DC
T)による周波数変換、(6)可変長コーディング(V
LC)、(7)画像補間などである。
【0036】(1)色差信号のサブサンプル HVSは、画像の輝度成分の解像度に最も感度が良いの
で、画素のY成分は完全な解像度で符号化される。HV
Sは、色差成分に対しては感度が悪いので、画素のC
r,Cb成分はサブサンプルによって画素を捨てて、そ
の情報量を削減することができる。周辺の2×2の輝度
画素に対し1つの色差画素となるサブサンプル比(=
4:1:1)の関係になっている。
【0037】(2)量子化 量子化は、ある範囲の値を範囲内の一つの値で示すもの
で、例えば、実数を一番近い整数に丸める処理も一つの
量子化である。量子化範囲は、簡潔に整数コードで示す
ことができ、それは復号化のときに量子化された値を復
元する際に使用する。真の値と量子化値の差を量子化ノ
イズといい、ある条件下では、HVSは量子化ノイズに
対して鈍感であるので、ノイズを大きくとることがで
き、従って圧縮効果を高めることができる。
【0038】(3)予測符号化 予測符号化は、統計的冗長度を利用して圧縮する方法で
ある。すなわち、以前に復号された値に基づいて、符号
器と復号器の両方がまだ符号化や復号されていない画素
の値を見積もったり予測したりすることができる。予測
値と真の値の差が符号化される。この差は、復号器が予
測を直すために使う予測誤差である。通常、画素の値
は、空間的に近い領域では大きな違いがないので、多く
の誤差の値は小さく、0の周りに集中する。予測誤差の
分布はある値に偏る。
【0039】(4)動き補償 動き補償(MC)は、過去、未来のフレームから相関の
強いブロックを探索し、平行移動ベクトルを求め、その
分だけ前または後フレームのブロックを移動して対応さ
せたフレーム間差分に対し、符号化を行う。動きは、ブ
ロックを新しい位置に変換する2次元の動きベクトルで
示される。最も簡単な例は、カメラが動いていなくて、
シーンの中のどの対象物も動いていないときである。個
々の画像の位置の画素値は変わらず、各ブロックの動き
ベクトルも0である。一般に、符号器は各ブロックに対
し、動きベクトルを送らなければならない。この技術
は、一般に同じシーンの短い画像列の中では多くの対象
物は動かず、他のものは少しだけ動くという事実に基づ
いている。
【0040】(5)周波数(DCT)変換 離散コサイン変換(DCT)は、8×8からなるブロッ
クの画素値を、8×8からなる水平/垂直の空間周波数
係数のマトリックスに変換する。8×8からなるブロッ
クの画素値は、空間周波数係数に逆離散コサイン変換
(IDCT)をかけることによって再構築される。一般
に、大部分のエネルギーは、変換マトリックスの左上隅
に位置する低周波数係数に集中する。
【0041】ブロックの左上の位置(0,0)のDCT
係数は、零水平、零垂直周波数を示し、DC係数と呼ば
れる。DC係数は8×8のブロックの画素値の平均値に
比例し、近傍の8×8のブロックの画素値の平均値との
違いが比較的小さくなりやすいので、予測符号化を用い
てさらに圧縮される。他の係数は何れか一方が零でない
水平/垂直周波数を表し、AC係数という。
【0042】零でない係数を列の最初に集中させ、順番
の最後に連続する零の係数をできるだけ多くするため
に、係数の順序はジグザグ順となる。この順番は、最高
の空間周波数を列の最後に集中させることになる。
【0043】DCTは、直交変換と呼ばれる変換の一つ
であり、画像信号を空間領域から周波数領域に変換す
る。直交変換による画像符号化は、通常、原画像をN×
N画素のブロックに分割し、分割されたブロック単位に
処理される。直交変換によって、元のブロックの画素数
と同じN×N個の2次元周波数成分(変換係数)が得ら
れ、これが量子化、可変長符号化される。
【0044】画像符号化において、画像信号を周波数領
域に変換する利点は、画像信号の次のような性質によ
る。すなわち、一般に画像信号は空間的な相関度が非常
に強いため、周波数領域におけるその信号成分の大部分
は低周波成分に集中し、高周波成分はゼロに近い成分が
多く現われる。そこで、各周波数成分をその電力集中度
に応じたビット配分で符号化することにより、高能率な
画像信号の符号化を図ることができる。
【0045】具体的には、変換係数の量子化精度を低周
波部分で細かくし、高周波成分になるにしたがって粗く
し、量子化の結果ゼロになった係数をまとめてゼロラン
レングスで表すことにより、符号化する。DCT変換
は、原画像を周波数の異なるコサイン波からなる基底関
数の線形結合に展開することに等しい。
【0046】(6)可変長コーディング 可変長コーディング(VLC)は、符号化すべき値に符
号語を割り当てる統計的符号化技術である。発生頻度の
高い値には短い符号語を割り当て、発生頻度の低い値に
は長い符号語を割り当てる。
【0047】(7)画像補間 もし、復号器が過去や未来の画像から現在の画像を再構
築できれば、補間や双方向予測の技術を使って中間の画
像の構築が可能となる。中間画像のマクロブロックは、
前方/後方に予測され、動きベクトルを使って変換され
る。復号器は与えられたマクロブロックの画素値を過去
/未来の画像からの平均値として再構築することができ
る。
【0048】〈実施例1〉図1は、実施例1に係るフレ
ーム間予測符号化方式のフローチャートである。予め広
めの間隔で、かつ等間隔に独立フレームが設定されてい
るものとして、例えば独立フレームにのみ着目して、最
初からn番目の独立フレームを差分器に取り込んで、保
管する(ステップ101)。
【0049】次いでステップ102で、n番目の独立フ
レームと時間的に次に位置する独立フレーム(この時点
ではn+1番目の独立フレーム)との差分を算出し、そ
の値が所定の閾値よりも大きければ、ステップ103に
進み、その値が所定の閾値以下であれば、ステップ10
4に進む。
【0050】ステップ103では、比較した2つのフレ
ームの中間に位置するフレームを、新たに独立フレーム
に設定する。この時点で新たに設定された独立フレーム
が、時間的にはn+1番目の独立フレームとなる。以
下、同様にして、ステップ102から繰り返す。
【0051】ステップ104では、n番目の独立フレー
ムに着目した処理が終了し、n+1番目の独立フレーム
に着目した処理に移る。以下、同様にしてステップ10
1に進む。以後の独立フレームについても同様の処理を
繰り返す。
【0052】〈実施例2〉図2は、2面分のフレームメ
モリA、Bを備えた差分器を示す。第1のフレームメモ
リAは、これから符号化しようとするフレーム(第mフ
レーム)の画像データを保持し、第2のフレームメモリ
Bは、その前のフレーム(第m−1フレーム)の画像デ
ータを保持する。
【0053】差分器に入力された第mフレームの画像
は、差分器でその予測画像との差分がとられ、そのとき
の予測誤差を、図3に示す処理フローチャートに基づい
て、符号器が解析処理する。
【0054】まず、第mフレームのフレーム内予測誤差
の合計値Xと、予め設定された閾値Yとを比較し(ステ
ップ201)、X<Yのときには、実施例1で説明した
独立フレームとの相関が強いと判定され、第mフレーム
は、通常の非イントラ符号化モードで符号化される(ス
テップ204)。X>Yのときは、ステップ202に進
む。
【0055】予測誤差が閾値より大きいときに、ステッ
プ202において、前のフレーム、つまり第m−1フレ
ームが独立フレームであれば、予測誤差の累積ではな
く、第m−1フレームと第mフレームとの間でシーンチ
ェンジがあったと判定して、第mフレームも独立フレー
ムに設定されて、イントラ符号化モードで符号化される
(ステップ205)。第m−1フレームが非独立フレー
ムであれば、ステップ203に進む。
【0056】ステップ203において、前フレームとの
相関関係を調べる。差分器には、前フレーム(第m−1
フレーム)の画像データが保持されているので、そのデ
ータとの差分をとる。その差分の合計値Sと予め設定さ
れた閾値Tとを比較し、S<Tのときは、前フレームと
の相関が保たれているが、予測誤差の累積が大きくなり
すぎたと判定して、当該フレーム(つまり第mフレー
ム)を独立フレームに設定して、イントラ符号化モード
で符号化を行う(ステップ205)。
【0057】一方、S>Tのときは、前フレームとの相
関がなく、第m−1フレームと第mフレームとの間でシ
ーンチェンジがあったと判定して、第m−1フレームを
独立フレームに設定しなおして、イントラ符号化モード
で符号化をしなおす(ステップ206)。第mフレーム
も独立フレームに設定して、イントラ符号化モードで符
号化を行う(ステップ207)。以後のフレームについ
ても同様の処理を繰り返す。
【0058】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1記載の
発明によれば、連続して入力される画像に対し、変化が
少なくフレーム相関の強い連続画像に対しては、必要以
上に独立フレームを設定することがなく、再生画像の品
質にほとんど影響を与えずに符号化効率を向上させるこ
とができる。また、変化の大きい連続画像に対しては、
フレーム間差分が大きくなれば自動的に独立フレーム設
定の頻度を高くすることができるので、再生画像の画質
劣化を防止することが可能となる。
【0059】請求項2、3記載の発明によれば、シーン
チェンジのフレーム間では、その両画像を独立フレーム
に設定するので、全く別のシーンの独立フレームに挾ま
れた非独立フレームは存在しなくなる。従って、予測誤
差が極端に大きくなるような非独立フレームは存在しな
くなるので、再生画質の画質劣化を防ぐことが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフレーム間予測符号化方式のフローチ
ャートである。
【図2】2面分のフレームメモリを備えた差分器を示す
図である。
【図3】他の実施例のフレーム間予測符号化方式のフロ
ーチャートである。
【図4】動画像の符号化、復号化を行うシステムのブロ
ック構成図である。
【図5】符号化器のブロック構成図である。
【図6】復号器の構成を示す図である。
【図7】(a)はいくつかのピクチャを表示順に示す
図、(b)は代表的な表示順のピクチャ列を示し、
(c)はそれに対するビットストリーム列を示す。
【図8】符号化データのデータ構造を示す図である。
【図9】Iピクチャの間隔をnフレームおきに設定した
従来のフレーム間予測符号化方式である。
【符号の説明】
1 入力装置 2 前処理器 3 符号化器 4 蓄積装置 5 復号器 6 後処理器 7 出力装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像信号の連続フレーム中から任意
    の間隔で独立フレームを設定し、該独立フレームをフレ
    ーム内で独立に符号化し、前記独立フレームの間の非独
    立フレームの信号を、前後の独立フレームの信号を基に
    予測して符号化するフレーム間予測符号化方式におい
    て、前後する独立フレームのフレーム間の差分が所定の
    閾値を越えたとき、該フレーム間に新たに独立フレーム
    を設定することを特徴とするフレーム間予測符号化方
    式。
  2. 【請求項2】 入力画像信号の連続フレーム中から任意
    の間隔で独立フレームを設定し、該独立フレームをフレ
    ーム内で独立に符号化し、前記独立フレームの間の非独
    立フレームの信号を、前後の独立フレームの信号を基に
    予測して符号化するフレーム間予測符号化方式におい
    て、前記非独立フレームの予測誤差が所定の閾値を越え
    たとき、該フレームを新たに独立フレームとして設定し
    直すことを特徴とするフレーム間予測符号化方式。
  3. 【請求項3】 連続する2つのフレーム間の相関関係が
    低いとき、該2つのフレームを独立フレームとして設定
    あるいは設定し直すことを特徴とする請求項2記載のフ
    レーム間予測符号化方式。
JP15227392A 1992-06-11 1992-06-11 フレーム間予測符号化方式 Pending JPH05344492A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15227392A JPH05344492A (ja) 1992-06-11 1992-06-11 フレーム間予測符号化方式

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15227392A JPH05344492A (ja) 1992-06-11 1992-06-11 フレーム間予測符号化方式

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05344492A true JPH05344492A (ja) 1993-12-24

Family

ID=15536905

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15227392A Pending JPH05344492A (ja) 1992-06-11 1992-06-11 フレーム間予測符号化方式

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05344492A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013232935A (ja) * 2005-09-27 2013-11-14 Qualcomm Inc 時間領域境界とのデータアライメントに関する方法及び装置
US8948260B2 (en) 2005-10-17 2015-02-03 Qualcomm Incorporated Adaptive GOP structure in video streaming
US9131164B2 (en) 2006-04-04 2015-09-08 Qualcomm Incorporated Preprocessor method and apparatus
US9197912B2 (en) 2005-03-10 2015-11-24 Qualcomm Incorporated Content classification for multimedia processing

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9197912B2 (en) 2005-03-10 2015-11-24 Qualcomm Incorporated Content classification for multimedia processing
JP2013232935A (ja) * 2005-09-27 2013-11-14 Qualcomm Inc 時間領域境界とのデータアライメントに関する方法及び装置
US9071822B2 (en) 2005-09-27 2015-06-30 Qualcomm Incorporated Methods and device for data alignment with time domain boundary
US9088776B2 (en) 2005-09-27 2015-07-21 Qualcomm Incorporated Scalability techniques based on content information
US9113147B2 (en) 2005-09-27 2015-08-18 Qualcomm Incorporated Scalability techniques based on content information
US8948260B2 (en) 2005-10-17 2015-02-03 Qualcomm Incorporated Adaptive GOP structure in video streaming
US9131164B2 (en) 2006-04-04 2015-09-08 Qualcomm Incorporated Preprocessor method and apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3118237B1 (ja) 画像予測復号化方法
KR100750136B1 (ko) 영상의 부호화, 복호화 방법 및 장치
US8009734B2 (en) Method and/or apparatus for reducing the complexity of H.264 B-frame encoding using selective reconstruction
US7532808B2 (en) Method for coding motion in a video sequence
JP3072035B2 (ja) 2ステージビデオフィルム圧縮方法及びシステム
US6985635B2 (en) System and method for providing a single-layer video encoded bitstreams suitable for reduced-complexity decoding
JP2000278692A (ja) 圧縮データ処理方法及び処理装置並びに記録再生システム
US20030016745A1 (en) Multi-channel image encoding apparatus and encoding method thereof
JPH0818979A (ja) 画像処理装置
US20070025438A1 (en) Elastic storage
JP3089941B2 (ja) 画像間予測符号化装置
JP3200199B2 (ja) 動画像圧縮符号化方法
JPH05344492A (ja) フレーム間予測符号化方式
JPH0951538A (ja) 画像信号の符号化方法
JPH10108197A (ja) 画像符号化装置、画像符号化制御方法および画像符号化制御用プログラムを記録した媒体
JPH05344491A (ja) フレーム間予測符号化方式
JPH05347758A (ja) フレーム間予測符号化方式
JP3343554B1 (ja) 画像予測復号化方法及び画像予測符号化装置
JP2002359852A (ja) 画像予測復号化装置及び方法
JP3188081B2 (ja) 画像符号化方法および画像符号化装置
JP3157144B1 (ja) 画像予測復号化方法
JP3343553B1 (ja) 画像予測符号化装置及び方法
JPH08130735A (ja) 画像データ符号化/復号化装置
JP2002374536A (ja) 符号化装置
JPH0662388A (ja) 動画像圧縮装置