JPH05340552A - 吐水装置 - Google Patents

吐水装置

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JPH05340552A
JPH05340552A JP17483192A JP17483192A JPH05340552A JP H05340552 A JPH05340552 A JP H05340552A JP 17483192 A JP17483192 A JP 17483192A JP 17483192 A JP17483192 A JP 17483192A JP H05340552 A JPH05340552 A JP H05340552A
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water
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shower
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恭介 崎野
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  • Domestic Hot-Water Supply Systems And Details Of Heating Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吐水口からの吐水の再開時における使い勝手
を向上させる。 【構成】 シャワーヘッドからのシャワー吐水が中断さ
れたときには、その時点からシャワー吐水が再開される
までの経過時間を計測し(S460)、計測した経過時
間が所定経過時間TLIM 未満の比較的短時間であれば、
シャワー吐水再開時の吐水温度をシャワー中断時の吐水
温度(設定済みの設定吐水温度T0 )のままとする(S
430)。一方、シャワー吐水を中断してからの経過時
間が所定経過時間TLIM 以上の比較的長時間であれば、
シャワー吐水再開時の吐水温度を基準調整温度Tkに変
更する(S440)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吐水口に到る間に吐水
温度や吐水量等を調整して吐水する吐水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の吐水装置は、特開平2−710
26号に見られるように、混合湯水の温度を調整するた
めの「ぬるめボタン」,「あつめボタン」や、「水ボタ
ン」等を備え、これら各ボタンを押圧操作して吐水温度
を設定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、吐水装置は浴
室,流し等において使用されるため、吐水温度の変更や
吐水の中断・再開は、頻繁に繰り返される。このため、
上記従来の吐水装置にあっては、次のような問題点が指
摘されている。
【0004】例えば、シャワーを浴びている最中に何ら
かの原因でシャワー吐水を中断しその後シャワー吐水を
再開した場合、シャワー吐水の再開時における使用者が
中断時の使用者と同一であれば、中断時と同じ吐水温度
のシャワー吐水が再開できることが望ましい。これは、
一時的な中断であれば、その使用者にとって違和感のな
いいわゆる適温の湯(適湯)のシャワーを引き続き浴び
たいことが多いことに基づく。
【0005】その一方で、吐水再開時の吐水温度を一律
に中断時と同じとしても次のような問題がある。シャワ
ーを浴びたり食器を洗う際の適湯の温度は使用者ごとに
異なるため、吐水中断前と吐水再開後の使用者が異なれ
ば、再開された吐水は必ずしもその使用者にとって適湯
の吐水とはならず、吐水再開時の使用者が再度吐水温度
を変更する必要がある。この場合、吐水再開時の使用者
には中断時の吐水温度が不明であるので、中断時に高め
の吐水温度や低めの吐水温度に設定されていると、吐水
再開時の使用者に不快感を与える虞がある。なお、この
ような問題は、吐水温度に限らず吐水量についても同様
である。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、吐水口からの吐水の再開時における使い勝手を向
上させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の採用した手段は、吐水口からの吐水状態を
決定する吐水状態量として吐水温度及び/又は吐水量を
指示する吐水状態指示手段と、供給源からの供給液体
を、前記指示された吐水温度及び/又は吐水量の液体に
前記吐水口に到る間に調整する吐水状態調整手段と、前
記吐水口への管路を開閉することにより、前記吐水口に
おける吐水又は止水を行なう吐水実行手段とを有する吐
水装置であって、前記吐水状態指示手段は、前記吐水実
行手段により前記吐水口の止水が行なわれてからの経過
時間を計測する止水経過時間計測部と、前記吐水実行手
段により前記吐水口の止水が行なわれたときにおける吐
水温度及び/又は吐水量を、止水時吐水状態量として把
握する止水時吐水状態把握部と、吐水温度及び/又は吐
水量に関して前記吐水状態調整手段により調整可能な範
囲のうち、予め定められた吐水温度及び/又は吐水量を
基準吐水状態量として記憶する基準吐水状態量記憶部
と、前記吐水実行手段により前記吐水口からの吐水が再
開されたとき、該吐水再開時に前記吐水状態調整手段に
指示する吐水状態量を、前記止水時吐水状態把握部の把
握した止水時吐水状態量と前記基準吐水状態量記憶部の
記憶した基準吐水状態量のうちから、前記止水経過時間
計測部の計測した経過時間に応じて選択する再開時状態
量選択部とを備えることをその要旨とする。
【0008】
【作用】上記構成を備える吐水装置は、吐水実行手段に
より吐水口の止水が行なわれて吐水が中断したときに
は、その時の吐水温度及び/又は吐水量を止水時吐水状
態量として吐水状態指示手段の止水時吐水状態把握部に
より把握する。その一方で、止水経過時間計測部により
吐水が中断されてからの経過時間を計測する。
【0009】そして、吐水実行手段により吐水口からの
吐水が再開されたときには、再開時状態量選択部によ
り、吐水再開時に吐水状態調整手段に指示する吐水状態
量を選択しこれを指示する。この吐水状態量の選択・指
示に当たっては、止水時吐水状態把握部の把握した止水
時吐水状態量と基準吐水状態量記憶部の記憶した基準吐
水状態量のいずれかを、止水経過時間計測部の計測した
経過時間、即ち中断時点からの経過時間に応じて選択
し、これを吐水再開時には吐水状態調整手段に指示す
る。
【0010】つまり、吐水口の再開時には、吐水が中断
されてから再開されるまでの経過時間に応じて、止水時
の吐水状態に復帰して止水時のまま吐水が再開された
り、基準吐水状態量に基づく基準の吐水状態の吐水に調
整される。
【0011】止水時の吐水温度及び/又は吐水量を止水
時吐水状態量として把握するに当たっては、止水時に指
示されていた吐水温度及び/又は吐水量を止水時吐水状
態量として記憶したり、止水時に検出した吐水温度及び
/又は吐水量を止水時吐水状態量として記憶したりすれ
ばよい。
【0012】
【実施例】次に、本発明に係る吐水装置1を給湯システ
ムに適用した実施例について、図面に基づき説明する。
図1は浴室の外観図、図2は吐水装置1の全体構成を示
すブロック図である。まず、複数の給湯点を有する浴室
の構成から説明する。
【0013】図1に示すように、本実施例の吐水装置1
は、浴室内の給湯点として、バスタブに吐水するバスカ
ランBKと、昇降自在に構成されたシャワーヘッドSを
有するシャワータワーSTと、洗い場に吐水する洗い場
カランAKとを備える。シャワータワーSTは、吐水装
置全体の各種制御を行なう電子制御装置SS(図2参
照)を内蔵し、シャワータワーSTのパネル表面にはこ
の電子制御装置SSに制御信号を出力するための操作パ
ネルPを備える。また、バスカランBK及び洗い場カラ
ンAKは、浴室壁内に配設された配管により、湯水混合
栓UMに接続されている。バスカランBK及び洗い場カ
ランAKの浴室内に露出した部分には、吐水温度を変更
するための後述する吐水温設定パネルが設けられてい
る。
【0014】シャワーヘッドSは、後述するように、吐
水形態を切り換える吐水形態切換機構を内蔵し、棒状の
吐水を浴びせるうたせの吐水形態とその他の3種類の吐
水形態で吐水する。この3種類の吐水形態は、種々の吐
水形態から適宜選択されるが、本実施例では、ストレー
トの吐水形態,泡沫の吐水形態,霧状に吐水するミスト
の吐水形態とした。
【0015】次に、吐水装置1の電気的構成と各機器の
構成について説明する。図2のブロック図に示すよう
に、湯水混合栓UMは、水の流入管3及び図示しない給
湯機からの高温の湯の流入管5にそれぞれ接続されてお
り、この各管路には、流量を検出する流量センサ7,9
と、各管路における水温及び湯温を検出する温度センサ
11,13とを備える。なお、給湯機は、先止め式瞬間
湯沸かし器である。
【0016】湯水混合栓UMの水及び湯の管路には、各
管路における水及び湯の流量を調整する流量調整バルブ
15,17が設けられ、この各流量調整バルブ15,1
7には、流量調整を司るアクチュエータ19,21が取
り付けられている。各流量調整バルブ15,17の下流
は結合されて合流流路23を形成し、各管路の水及び湯
はここで合流し混合する。合流流路23での湯温は、水
と湯との各温度及びその混合比で定まる。合流流路23
には、当該流路における混合湯水の温度を検出する温度
センサ25が設けられている。
【0017】合流流路23の下流には、吐水切換部27
が設けられ、ここにシャワーヘッドS,バスカランBK
及び洗い場カランAK等が接続されている。この吐水切
換部27は、混合水の吐水先を切り換えものであり、各
吐水口ごとに備えられた図示しない電磁弁が電子制御装
置SSによりオン・オフされることにより、吐水先を変
更する。電子制御装置SSによる各電磁弁のオン・オフ
は、シャワーヘッドSの使用状態や、洗い場カランAK
及びバスカランBKに設けられた吐水温設定パネル3
5,37の操作に基づいて行なわれる。洗い場カランA
K及びバスカランBKのカラン部31,33には、吐水
温設定パネル35,37の他、電磁弁が開弁した場合の
吐水量を調整する機構が設けられている。
【0018】湯水混合栓UMの上記各流量センサ,温度
センサ,アクチュエータ並びに吐水切換部27と、各カ
ランのカラン部31,33及び吐水温設定パネル35,
37と、吐水量を調整する機構を備えたシャワーヘッド
Sとは、操作パネルPとともにシャワータワーSTの電
子制御装置SSに接続されている。この電子制御装置S
Sは、各センサやパネルから入力された信号に基づきア
クチュエータの駆動量,吐水先等を決定し、アクチュエ
ータ19,21や吐水切換部27等を駆動制御する。
【0019】電子制御装置SSにより各アクチュエータ
19,21が駆動すると、各アクチュエータの駆動量で
定まる流量の水及び湯が合流流路23に流れ込んで混合
される。従って、吐水切換部27により吐水先として設
定されたシャワーヘッドSや各カラン部からは、水及び
湯自体の温度と流量調整バルブ15,17で規制される
水及び湯の流量比で定まる温度の混合湯水が吐水され
る。
【0020】上記した吐水装置1のシャワータワーST
における電子制御装置SSは、図2に示すように、周知
のCPU41,ROM42,RAM43,バックアップ
RAM44,タイマ45を中心に論理演算回路として構
成され、これらとコモンバス46を介して相互に接続さ
れた入出力ポート47により外部との入出力を行なう。
この入出力ポート47に、上記した各センサ等が接続さ
れている。
【0021】洗い場カランAKの吐水温設定パネル35
は、図3に示すように、「水」,「適湯」,「湯」と表
示され吐水を切り換えるための押圧式の水指示ボタン3
5a,適湯指示ボタン35b,湯指示ボタン35cの指
示ボタン群と、各ボタンの左肩に位置し該当するボタン
が押圧されたときに点灯するボタン表示灯35d〜35
fと、電子制御装置SSからの制御信号に基づき点灯し
温度センサ25の検出した合流流路23における吐水温
度を数値にて個別に表示する表示灯群35gと、表示灯
群35gの下方に隣合って設けられ吐水温度を低めに変
更するための吐水温度低下指示ボタン35hと、吐水温
度を高めに変更するための吐水温度増大指示ボタン35
iとを備える。なお、バスカランBKの吐水温設定パネ
ル37も、同一の構成を備えるがその説明は省略する。
【0022】この水指示ボタン35a,適湯指示ボタン
35b,湯指示ボタン35cの各指示ボタンが押圧され
るとその信号が電子制御装置SSに入力され、これを受
けた電子制御装置SSが後述するように混合湯水の温度
を調整する。適湯指示ボタン35bが押圧されて吐水さ
れている混合湯水(以下、適湯ともいう)の温度は、吐
水温度低下指示ボタン35h,吐水温度増大指示ボタン
35iにより変更できるが、洗い場カラン,バスカラン
において入浴や洗顔,洗髪時によく用いられる適正吐水
温度範囲として、その変更範囲は38度から46度に設
定されている。この吐水温度の変更・設定については、
後述する。
【0023】表示灯群35gは、パネル内に一列に配置
されたLEDを備え、温度を表わす5つの数値(38,
40,42,44,46)を各LEDに対応させるとと
もに、各数値を吐水温度低下指示ボタン35h側から昇
順に記載して構成される。そして、表示灯群35gは、
適湯指示ボタン35bが押圧されたときに吐水する混合
湯水の温度を数値で表示する。吐水温度低下指示ボタン
35hと吐水温度増大指示ボタン35iのボタン表面に
は、左向き或いは右向きの白抜き三角印とその内部の
「L」,「H」の文字が表示されている。
【0024】操作パネルPは、各吐水先や吐水形態の指
定に加え、各吐水先や吐水形態ごとの単位時間当たりの
吐水量(以下、単に吐水量という)及び吐水温度を設定
したりするものであり、図1に示すように使用者が立っ
た姿勢のままで操作できる高さに設置されている。
【0025】この操作パネルPは、図4に示すように、
電源投入用の電源ボタン50と、種々のメッセージを表
示する文字列表示器51と、吐水先からの吐水量を相対
表示する吐水量表示器52と、吐水先からの吐水温度を
数値表示する吐水温度表示器53と、吐水先を個別に指
定するための押圧式のバスカラン指示ボタン54,洗い
場カラン指示ボタン55,シャワーヘッド指定ボタン5
6と、シャワーヘッドSからの吐水形態を指定するため
のうたせ指定ボタン57,ストレート指定ボタン58,
泡沫指定ボタン59,ミスト指定ボタン60等のほか、
各吐水先及び吐水形態ごとの吐水量の基準調整吐水量Q
kや吐水温度の基準調整温度Tkを設定したり、継続中
の吐水の吐水量や吐水温度をその都度変更するための次
のようなボタンを備える。
【0026】吐水形態を指定するための上記各指定ボタ
ンの下段には、基準調整吐水量Qk,基準調整温度Tk
を設定する際に、その前後に押圧される設定ボタン61
が設けられている。また、その左右には、吐水温度増大
指示ボタン62,吐水温度低下指示ボタン63と、吐水
量増大指示ボタン64,吐水量低下指示ボタン65が設
けられている。そして、これらのボタンが押圧される
と、その信号が電子制御装置SSに入力され、これを受
けた電子制御装置SSにより、次のようにして吐水量や
吐水温度の基準調整吐水量Qk,基準調整温度Tkが設
定される。
【0027】まず、設定ボタン61に引き続いて設定対
象となるボタン、例えばうたせ指定ボタン57が押圧さ
れると、うたせの吐水形態に関する吐水量又は吐水温度
の基準調整吐水量Qk,基準調整温度Tkの設定ができ
る状態となる。その後、吐水温度増大指示ボタン62等
が操作されるとその操作回数により変更された吐水量や
吐水温度が、新たな基準調整吐水量Qk又は基準調整温
度Tkとなる。次いで、設定ボタン61が再度押圧され
ると、変更後の吐水量や吐水温度が、それぞれ新たな基
準調整吐水量Qk及び基準調整温度Tkとして、バック
アップRAM44の所定アドレスに書き込まれ設定され
る。このような基準調整吐水量Qkと基準調整温度Tk
の設定は、各吐水先ごとになされるばかりか、各吐水形
態についても可能である。
【0028】一方、吐水温度増大指示ボタン62等の吐
水温度或いは吐水量の指示ボタンが単独で押圧されれ
ば、その信号が電子制御装置SSに入力され、これを受
けた電子制御装置SSにより、その都度、継続中の吐水
の吐水温度や吐水量が設定吐水温度及T0 及び設定吐水
量Q0 として変更される。なお、吐水温度の変更の様
子、即ち設定吐水温度及T0 の設定の様子については、
後述する混合湯水温度変更ルーチン(図8)を用いて後
述する。
【0029】つまり、設定ボタン61の押圧操作に引き
続いて吐水温度増大指示ボタン62等の吐水温度或いは
吐水量の指示ボタンが押圧されれば、上記のように吐水
量や吐水温度についての基準調整吐水量Qkと基準調整
温度Tkの再設定が行なわれ、吐水温度或いは吐水量の
指示ボタンが単独で押圧されれば、継続中の吐水につい
ての設定吐水温度T0 や設定吐水量Q0 の変更・設定が
行なわれる。なお、上記各ボタンの表面には、図示する
ように、文字列の他、該当する機能を図案化した絵が記
入されている。
【0030】また、吐水先を個別に指定するための押圧
式のバスカラン指示ボタン54等や吐水形態を指定する
ためのうたせ指定ボタン57等が押圧されると、その信
号が電子制御装置SSに入力され、これを受けた電子制
御装置SSにより、吐水先や吐水形態が切り替わる。例
えば、バスカラン指示ボタン54が押圧されれば、バス
カランBKのカラン部33から吐水され、同様に、洗い
場カラン指示ボタン55又はシャワーヘッド指定ボタン
56が押圧されると、洗い場カランAK又はシャワーヘ
ッドSから吐水される。しかも、ある吐水先から吐水さ
れている最中に異なる吐水先を指定する指定ボタンが押
圧されれば、それまで吐水していた上記ある吐水先から
の吐水が中断し、後押しされた指定ボタンに対応する吐
水先から吐水されるよう構成されている。吐水形態を指
定するための各指定ボタン等についても同様に、押圧さ
れた指定ボタンに対応する吐水形態でシャワーヘッドS
から吐水される。
【0031】次に、シャワーヘッドSについて説明す
る。うたせを始めとする4種類の吐水形態が切換可能な
シャワーヘッドSは、図5に示すように、吐水流路70
とこの流路以外の機器収納空間71とを確保して形成さ
れたシャワーヘッド本体72と、側面に吐水窓73をあ
けて形成されたキャップ74とを備え、シャワーヘッド
本体72にキャップ74を水密に組み付けて構成され
る。また、吐水切換部27に接続されたシャワーホース
75の末端に、連結金具76を介して接続されている。
【0032】シャワーヘッド本体72とキャップ74と
で形成される空間には、機器収納空間71に収納された
モータ77の回転軸78がシール材79a,79bを貫
通して本体側から突出しており、この回転軸78に回転
吐水体80が固定されている。回転吐水体80は、周方
向に4分割された吐水ノズル(図には吐水ノズル80
a,80bを示す)を備え、回転軸78と一体に回転す
る。各吐水ノズルは、その底面に吐水流入穴81を備
え、その側面には、上記した各吐水形態での吐水を実現
するための吐水穴(図には吐水穴82a,82bを示
す)を備える。また、シール材79a,79bは、吐水
窓73に吐水穴を臨ませた吐水ノズル(図においては、
吐水窓73に吐水穴82aを臨ませた吐水ノズル80
a)の吐水流入穴81と吐水流路70との間に介在しこ
れらを連通する連通穴83を備える。
【0033】従って、吐水切換部27によりシャワーヘ
ッドSが吐水先とされ、モータ77により所定の吐水ノ
ズルがその吐水穴を吐水窓73に臨ませると、シャワー
ホース75から流入した湯水は、図中矢印で示すよう
に、シャワーヘッド本体72の吐水流路70,連通穴8
3,吐水流入穴81を通過して吐水ノズルに到る。そし
て、当該所定の吐水ノズルの吐水穴の通過を経て、当該
吐水穴に対応する吐水形態で吐水される。例えば、吐水
ノズル80aがストレートの吐水形態の吐水に対応する
吐水穴82aを備える吐水ノズルであり、図示するよう
に、吐水穴82aを吐水窓73に臨ませていれば、吐水
窓73からは、ストレートの吐水形態で吐水される。ま
た、吐水ノズル80bがうたせの吐水形態の吐水に対応
する吐水穴82bを備える吐水ノズルであり、図示する
位置から180度回転して吐水穴82bを吐水窓73に
臨ませれば、吐水窓73からは、うたせの吐水形態で吐
水される。
【0034】シャワーヘッド本体72の機器収納空間7
1内には、モータ77の他、このモータを駆動制御する
ための図示しない電子制御装置や、回転軸78の回転位
置を検出して吐水窓73に吐水穴を臨ませている吐水ノ
ズルを判別するための図示しない吐水形態検出センサが
収納されている。また、吐水窓73下方の本体側壁の厚
肉部72aには、吐水穴を吐水窓73に臨ませる吐水ノ
ズルを変更して吐水形態を選択するための吐水形態選択
ボタン84やシャワーヘッドSからの吐水の開始・停止
を指示するためのオン−オフボタン85等が、防水性の
樹脂シート86に覆われて押圧自在に配設されている。
【0035】このシャワーヘッドS側の電子制御装置
は、上記センサやボタンと接続されているだけではな
く、シャワータワーSTにおける電子制御装置SSとも
漏電を考慮した上で接続されている。そして、両電子制
御装置間での制御信号の授受を行なう。
【0036】具体的には、シャワーヘッドS側のオン−
オフボタン85が押圧されてシャワーヘッドSからの吐
水の開始・停止が指示されると、シャワーヘッドS側の
電子制御装置を経てシャワータワーSTにおける電子制
御装置SSに制御信号が出力される。そして、この信号
を受けた電子制御装置SSにより吐水切換部27が制御
されて電磁弁がオン−オフし、シャワーヘッドSからの
吐水の開始や停止がなされる。また、シャワータワーS
T付属の操作パネルPのうたせ指定ボタン57,ストレ
ート指定ボタン58,泡沫指定ボタン59,ミスト指定
ボタン60やシャワーヘッドSの吐水形態選択ボタン8
4が押圧されて吐水形態の変更が指示されると、電子制
御装置SSとシャワーヘッドS側の電子制御装置とで制
御信号が授受される。つまり、電子制御装置SSからモ
ータ回転開始の信号が出力されたり、吐水形態の変更完
了の信号が電子制御装置SSに出力される。こうした信
号の授受により、シャワーヘッドS側の電子制御装置に
よるモータ77の駆動制御がなされて吐水ノズルが回転
し、選択された吐水形態に対応する吐水ノズルがその吐
水穴を吐水窓73に臨ませて停止する。
【0037】次に、上記した構成を備える本実施例の吐
水装置1が行なう種々の制御について、図面に基づき説
明する。
【0038】図6,図7のフローチャートは、本吐水装
置1の主要な制御である吐水制御(ルーチン)を示し、
図8のフローチャートは、混合湯水の吐水の際における
吐水温度を所定範囲内で変更する混合湯水温度変更制御
(ルーチン)を示す。また、図9のフローチャートは、
シャワーヘッドSからの吐水の継続状態を監視するシャ
ワー吐水監視制御(ルーチン)を示す。
【0039】図6,図7のフローチャートは吐水ルーチ
ンの前半部分及び後半部分を示す。この吐水ルーチン
は、電源が投入されたときから電子制御装置SS側で繰
り返し実行されるものであり、まず、電源投入時にのみ
実施する初期処理、即ち、CPUの内部レジスタのクリ
ア等を行なう。その後、図6に示すように、吐水先を指
定する吐水先マップとシャワーヘッドSからの吐水形態
を指定する吐水形態マップのデータを読み込んで、吐水
先及びシャワーヘッドSからの吐水形態を判別する(ス
テップ100:以下、ステップを単にSと表記する)。
【0040】この吐水先マップは、吐水実行,吐水非実
行を意味するコード、例えば1と0を、洗い場カランA
K,バスカランBK,シャワーヘッドSに対応させたも
のであり、吐水先を決定するための領域として確保され
たバックアップRAM44の所定アドレスに書き込まれ
ている。例えば、シャワーヘッドSに対応するコードと
して値1が書き込まれていれば、シャワーヘッドSを吐
水先として判別する。また、洗い場カランAK,バスカ
ランBK,シャワーヘッドSのすべてに対して0が書き
込まれていれば、いずれの吐水先からも吐水しないと判
別する。なお、この値1のコードの書込は、操作パネル
Pにおけるバスカラン指示ボタン54等のボタンや各カ
ラン部の吐水温設定パネルにおける吐水指定ボタン等が
押圧されたり、シャワーヘッドSにおけるオン−オフボ
タン等が押圧された時点で割込処理される。また、同一
のボタンが引き続いて2度押圧されれば、該当する吐水
先に関してその時点で0(吐水非実行)のコードが書き
込まれる。更に、初期処理にて各吐水先に対してすべて
0(吐水非実行)のコードが書き込まれる。
【0041】また、吐水形態マップは、上記吐水先マッ
プと同様に、吐水形態選択,吐水形態非選択を意味する
コード、例えば1と0を、シャワーヘッドSからの4つ
の吐水形態(うたせ,ストレート,泡沫,ミスト)に対
応させてバックアップRAM44の所定アドレスに書き
込まれている。例えば、うたせに対応するコードとして
値1が書き込まれていれば、吐水形態をうたせと判断す
る。なお、この吐水形態マップで定まる吐水形態の吐水
がシャワーヘッドSから吐水されるには、上記吐水先マ
ップにおけるシャワーヘッドSに対応するコードへ値1
が書き込まれているときになされる。また、この吐水形
態マップへの値1のコードの書込は、操作パネルPにお
けるうたせ指定ボタン57,ストレート指定ボタン5
8,泡沫指定ボタン59,ミスト指定ボタン60やシャ
ワーヘッドSの吐水形態選択ボタン84が押圧された時
点で割込処理される。また、初期処理にて使用頻度の高
い吐水形態であるストレートに対してのみ値1(吐水形
態選択)のコードが書き込まれる。
【0042】次に、S100で読み込んだ吐水先及び吐
水形態に関して既に設定されている設定吐水温度T0 と
設定吐水量Q0 とをバックアップRAM44から読み込
む(S110)。この設定吐水量Q0 や設定吐水温度T
0 は、各カランの吐水温設定パネル35における図示し
ない温度変更用ボタンの他、操作パネルPにおける吐水
温度増大指示ボタン62,吐水温度低下指示ボタン63
等の日常的な操作にて、その都度バックアップRAM4
4の所定アドレスに書き込まれる。なお、この書込は、
該当するボタンの操作時に割込処理され、各吐水先及び
吐水形態に応じて設定される。
【0043】吐水先等の読み込みに続いては、湯水混合
栓UMにおける流量センサ7,9や温度センサ11,1
3等の各センサから、流入管3及び流入管5における水
自体の温度及び流量と湯自体の温度及び流量を読み込む
とともに、合流流路23に設けた温度センサ25から混
合湯水温度を読み込む(S120)。この際、合流流路
23における検出吐水温度に相当する制御信号を、操作
パネルPと各カランの吐水温設定パネルに出力して、そ
の温度を吐水温度表示器53及び表示灯群35g(LE
D)に表示する。
【0044】次に、S110で読み込んだ設定吐水量Q
0 及び設定吐水温度T0 とS120で読み込んだ各セン
サからの検出値等に基づいて、水及び湯の流量を算出す
る(S130)。そして、算出した流量に対応する流量
調整バルブ15,流量調整バルブ17の流量調整量、即
ちアクチュエータ19,アクチュエータ21の駆動量を
算出する(S140)。次いで、S100で読み込んだ
吐水先からS110で読み込んだ設定吐水量Q0 及び設
定吐水温度T0 の吐水を実行すべく、各アクチュエータ
に駆動信号を出力する(S150)。この信号を受けて
各アクチュエータが駆動して各流量調整バルブが流量を
調整するので、算出流量の水及び湯が合流流路23に流
入し、吐水切換部27による切換制御を通した吐水に備
える。
【0045】その後、S100で読み込んだ吐水先がシ
ャワーヘッドSであるか否かを判断する(S155)。
ここで、吐水先がシャワーヘッドS以外(本実施例で
は、洗い場カランAK又はバスカランBK)であると判
断すれば、S100で読み込んだ吐水先(洗い場カラン
AK又はバスカランBKのいずれか)に対応する吐水切
換部27の電磁弁に駆動信号(オン信号)を出力する
(S160)。この信号を受けて吐水切換部27が該当
する電磁弁をオンすることにより、切換制御された吐水
先(洗い場カランAK又はバスカランBKのいずれか)
からは、S150で設定吐水量Q0 及び設定吐水温度T
0 に調整済みの混合湯水が吐水される。つまり、吐水先
が洗い場カランAK又はバスカランBKの各カラン部で
あれば、吐水を開始するに当たってなんらの障害はない
ので、該当する電磁弁を駆動してカラン部から即座に吐
水する。
【0046】こうして吐水された後には、S100に移
行し、既述した処理を繰り返す。よって、S100で判
別した吐水先が洗い場カランAK又はバスカランBKの
各カラン部であれば、その吐水先から吐水を開始する
と、この吐水先に関する吐水先マップのコードが0とさ
れるまで、吐水は継続されることになる。
【0047】一方、S155で吐水先がシャワーヘッド
Sであると判断すれば、図7に示すフローチャートのS
165に移行する。このS165では、操作パネルPの
うたせ指定ボタン57,ストレート指定ボタン58,泡
沫指定ボタン59,ミスト指定ボタン60やシャワーヘ
ッドSの吐水形態選択ボタン84の操作の有無により吐
水形態の変更指示があるか否かを判断する。ここで、上
記各ボタンが操作されなければシャワーヘッドSからの
吐水形態の変更を要しないとして、シャワーヘッドSに
対応する吐水切換部27の電磁弁に駆動信号(オン信
号)を出力し(S170)、その後S100に移行す
る。つまり、吐水先がシャワーヘッドSであっても、吐
水形態の変更、即ち回転吐水体80の回転による吐水ノ
ズルの変更を要しない場合は、やはり吐水を開始するに
当たってなんらの障害はないので、電磁弁を駆動してシ
ャワーヘッドSから即座に吐水する。そして、シャワー
ヘッドSに関する吐水先マップのコードが0とされるま
で、シャワーヘッドSからの吐水はそのままの吐水形態
で継続されることになる。
【0048】しかし、S165でシャワーヘッドSから
の吐水形態の変更を要すると判断すれば、まず、シャワ
ーヘッドS以外の吐水先(洗い場カランAK又はバスカ
ランBKのいずれか)に対応する吐水切換部27の電磁
弁に駆動信号(オン信号)を出力し(S180)、その
後、シャワーヘッドSに対応する吐水切換部27の電磁
弁に駆動信号(オフ信号)を出力する(S190)。つ
まり、吐水先がシャワーヘッドSであってその吐水形態
を変更する場合には、シャワーヘッドS以外の吐水先
(洗い場カランAK又はバスカランBKのいずれか)か
らの吐水の開始と、シャワーヘッドSからの吐水の中断
とをこの順で順次実行する。
【0049】その後、回転吐水体80の回転駆動に伴う
吐水形態の変更が完了したか否かを判断する(S19
5)。この判断は、シャワーヘッドS側の電子制御装置
からの吐水形態変更完了信号の入力有無により行なう。
ここで、吐水形態の変更が完了していないと判断すれ
ば、変更指示された吐水形態でのシャワーヘッドSから
の吐水を開始できないとして、既述したS100に移行
し、上記各ステップの処理を、吐水形態の変更完了まで
継続する。つまり、回転吐水体80の回転が完了するま
で、シャワーヘッドSからの吐水開始を待機し、シャワ
ーヘッドS以外の吐水先からの吐水を行なう。なお、回
転吐水体80の回転駆動制御は、シャワーヘッドS側の
電子制御装置により行なわれるが、その詳細は本発明の
要旨と直接関係しないので、その説明については省略す
る。
【0050】一方、S195で吐水形態変更完了信号に
基づき吐水形態の変更が完了したと判断すれば、変更指
示された吐水形態でのシャワーヘッドSからの吐水を開
始できるとして、次のS200に移行する。このS20
0では、シャワーヘッドSに対応する吐水切換部27の
電磁弁に駆動信号(オン信号)を出力する。その後、シ
ャワーヘッドS以外の吐水先(洗い場カランAK又はバ
スカランBKのいずれか)に対応する吐水切換部27の
電磁弁に駆動信号(オフ信号)を出力し(S210)、
S100に移行する。つまり、吐水形態の変更完了後に
は、シャワーヘッドSからの吐水の開始と、シャワーヘ
ッドS以外の吐水先(洗い場カランAK又はバスカラン
BKのいずれか)からの吐水の中断とをこの順で順次実
行する。
【0051】よって、変更指示された吐水形態でのシャ
ワーヘッドSからの吐水が、設定吐水量Q0 及び設定吐
水温度T0 で行なわれる。また、この変更指示された吐
水形態でのシャワーヘッドSからの吐水は、シャワーヘ
ッドSに関する吐水先マップのコードが0とされるま
で、或いは、吐水形態が再度変更指示されるまで、継続
されることになる。
【0052】次に、混合湯水の吐水の際における吐水温
度を所定範囲内で変更する混合湯水温度変更ルーチンに
ついて、図8に示すフローチャートに基づき説明する。
この吐水温度変更ルーチンは、各カランやシャワータワ
ーSTにおける各吐水温度低下指示ボタン,吐水温度増
大指示ボタン(洗い場カランAKの吐水温設定パネル3
5であれば吐水温度低下指示ボタン35h,吐水温度増
大指示ボタン35i、操作パネルPであれば吐水温度増
大指示ボタン62,吐水温度低下指示ボタン63)が、
単独で押圧された時に割込処理されるものであり、適湯
吐水の際の吐水温度を所定の範囲内で変更する。なお、
以下の説明に当たっては、説明を簡略化するために、図
4に示す操作パネルPにおける吐水温度増大指示ボタン
62,吐水温度低下指示ボタン63が操作された場合に
ついて説明する。
【0053】上記各指示ボタンの押圧により吐水温度変
更ルーチンが実行されると、図8に示すように、まず、
吐水温度低下指示ボタン63又は吐水温度増大指示ボタ
ン62の操作回数に基づいて、使用者が所望する吐水温
度の変更量△Tを判別する(S300)。例えば、吐水
温度低下指示ボタン63が連続して2回操作されれば、
使用者は設定済みの設定吐水温度T0 より2度低い吐水
温度の吐水を所望していると判別する。なお、吐水温度
低下指示ボタン63又は吐水温度増大指示ボタン62の
押圧回数当たりの変更量(1度)は、予めROM42に
記憶されている。
【0054】次に、バックアップRAM44から設定済
みの設定吐水温度T0 を読み込み(S310)、この設
定吐水温度T0 とS300で判別した所望温度変更量△
Tとから設定吐水温度T0 を算出する(S320)。そ
の後、算出した設定吐水温度T0 が、適正吐水温度範囲
内(38度〜46度)の温度であるか否かを判断する
(S325)。
【0055】ここで、算出設定吐水温度T0 が適正吐水
温度範囲の下限温度38度以下であると判断すれば、設
定吐水温度T0 としてこの下限温度38度をセットし
(S340)、算出設定吐水温度T0 が適正吐水温度範
囲の上限温度46度以上であると判断すれば、設定吐水
温度T0 としてこの上限温度46度をセットする(S3
50)。一方、算出設定吐水温度T0 が適正吐水温度範
囲内の温度であれば、何の処置も起こさず、S350に
移行する。
【0056】そして、このS350にて、適正吐水温度
範囲内の算出設定吐水温度T0 、適正吐水温度範囲の下
限温度38度以下であるためにセットされた38度、適
正吐水温度範囲の上限温度46度以上であるためにセッ
トされた46度を、次回以後の設定吐水温度T0 として
更新し、更新した設定吐水温度T0 をバックアップRA
M44に新たに書き込んで(S350)、本ルーチンを
終了する。
【0057】こうして適湯吐水における設定吐水温度T
0 が更新して書き込まれると、吐水ルーチンおけるS1
10(図6)で更新後の設定吐水温度T0 が読み込ま
れ、読み込まれた吐水温度となるよう水及び湯の流量が
算出され(S130)、これに基づき流量調整バルブ1
5,流量調整バルブ17が制御される。
【0058】次いで、シャワーヘッドSからの吐水の継
続状態を監視するシャワー吐水監視ルーチンについて、
図9のフローチャートに基づき説明する。このシャワー
吐水監視ルーチンは、操作パネルPにおけるシャワーヘ
ッド指定ボタン56やシャワーヘッドSにおけるオン−
オフボタン85が押圧された時にシャワータワーSTの
電子制御装置SSにて割込処理されるものであり、シャ
ワー吐水が再開されたときの吐水温度を決定する。な
お、シャワーヘッドSにおけるオン−オフボタン85が
押圧された時には、その制御信号がシャワーヘッドS側
の電子制御装置から送信され、電子制御装置SSにて処
理されるが、その処理はシャワーヘッド指定ボタン56
が押圧されたときと同一である。
【0059】上記いずれかのボタンが押圧操作されてこ
のシャワー吐水監視ルーチンが実行されると、図9に示
すように、シャワーヘッド指定ボタン56又はオン−オ
フボタン85の操作が最初のものであるか否かを、後述
するステップでセットされるシャワー吐水開始フラグF
SWONが1であるか否かによって判断する(S400)。
このシャワー吐水開始フラグFSWONは、次のS410に
て値1がセットされるものであり、シャワーヘッド指定
ボタン56又はオン−オフボタン85のいずれかが操作
されて本ルーチンが実行済みであることを表わす。よっ
て、シャワーヘッド指定ボタン56又はオン−オフボタ
ン85の操作が最初のものであれば、S400にて当然
に否定判断されてS410に移行する。なお、以下の各
処理の説明に当たっては、説明を簡略化するために、シ
ャワーヘッド指定ボタン56の操作の順を追って説明す
る。
【0060】シャワーヘッド指定ボタン56の操作が最
初のものであれば、S400における否定判断を経てS
410に移行し、このS410でシャワー吐水開始フラ
グFSWONへの値1のセットと、吐水先マップの書き換え
を実行する。つまり、吐水先マップのシャワーヘッドS
に対してコード1を書き込む。こうして、シャワーヘッ
ドSが吐水先として指定され、既述した吐水ルーチンの
処理により、シャワー吐水が開始される。なお、このシ
ャワー吐水開始フラグFSWONには、電源投入時における
図示しない初期処理において初期値0がセットされる。
【0061】次に、操作パネルPのうたせ指定ボタン5
7等の各指定ボタンやシャワーヘッドSの吐水形態選択
ボタン84の操作の有無に基づいて、シャワーヘッドS
からの吐水形態の変更指示があるか否かを判断する(S
420)。ここで、シャワーヘッドSからの吐水形態の
変更指示がなされたと判断すれば、シャワー再開時の吐
水温度をシャワー中断時の吐水温度から変更する必要が
ないとして本ルーチンの処理を終了する。なお、吐水形
態の変更があれば、吐水ルーチン(図6)のS100に
て変更後の吐水形態が読み込まれ、S110にてその吐
水形態に応じた設定吐水温度が読み込まれるので、吐水
形態の変更後には、当然に吐水温度が変更される。
【0062】一方、S420で否定判断すれば、後述す
る処理にて値0がセットされシャワー中断時からの経過
時間を計測する中断タイマTOFF の値が所定経過時間T
LIM(例えば、5分)以上であるかを判断する(S43
0)。なお、中断タイマTOFF には、電源投入時におけ
る図示しない初期処理において、この所定経過時間TLI
M を越える初期値がセットされる。
【0063】現時点ではシャワーヘッド指定ボタン56
の操作が最初のものであることから、このS430では
当然に肯定判断され、既にバックアップRAM44に書
き込まれている設定吐水温度T0 を、吐水温度増大指示
ボタン62等の吐水温度の指示ボタンと設定ボタン61
とが併用されて定まる基準調整温度Tkに更新する(S
440)。こうして、本ルーチンを終了する。
【0064】シャワーヘッド指定ボタン56が再度押圧
操作されて本シャワー吐水監視ルーチンが新たに実行さ
れると、前回の本ルーチンの処理にてシャワー吐水開始
フラグFSWONには値1がセットされているので(S41
0)、今回の本ルーチンのS400では当然に肯定判断
されてS450に移行する。このS450では、今回の
シャワーヘッド指定ボタン56がシャワー吐水開始後の
操作であるので、シャワー吐水開始フラグFSWONに値0
をセットするとともに、吐水先マップのシャワーヘッド
Sに対してコード0を書き込んで吐水先マップの書き換
える(S450)。
【0065】よって、それまで吐水先として指示されて
いたシャワーヘッドSが吐水先マップにおいて吐水先か
ら解除され、既述した吐水ルーチンの処理により、シャ
ワー吐水が中断される。その後、中断タイマTOFF に値
0をセットして(S460)シャワー吐水が中断されて
からの経過時間の計測を開始し、本ルーチンの処理を終
了する。
【0066】ここで、もう一度シャワーヘッド指定ボタ
ン56が押圧操作されて本ルーチンが新たに実行される
と、前回の本ルーチンの処理にてシャワー吐水開始フラ
グFSWONには値0がセットされているので(S44
0)、今回の本ルーチンのS400では当然に否定判断
されて、S410〜S430までの処理が行なわれる。
そして、S430にて、中断タイマTOFF の値が所定経
過時間TLIM 以上であるかを判断する。
【0067】ここで、シャワー吐水を中断してからの経
過時間が所定経過時間TLIM 未満であると否定判断すれ
ば、シャワー再開時の吐水温度をシャワー中断時の吐水
温度から変更する必要がないとして本ルーチンの処理を
終了する。一方、シャワー吐水を中断してからの経過時
間が所定経過時間TLIM 以上であると肯定判断すれば、
既にバックアップRAM44に書き込まれている設定吐
水温度T0 を、S440により、吐水温度増大指示ボタ
ン62等の吐水温度の指示ボタンと設定ボタン61とが
併用されて定まる基準調整温度Tkに更新した後、本ル
ーチンを終了する。
【0068】つまり、シャワー吐水再開時の吐水温度
は、シャワー吐水が中断してからの経過時間に応じて、
シャワー吐水の中断時の吐水温度のまま維持されたり、
基準調整温度Tkに更新される。そして、これを受け
て、上記吐水ルーチンにおけるS110にて読み込まれ
る設定吐水温度が定まり、その吐水温度でシャワー吐水
が再開されることになる。
【0069】以上説明したように本実施例の吐水装置1
は、シャワーヘッドSからのシャワー吐水が中断された
ときには、その時点からシャワー吐水が再開されるまで
の経過時間を計測し、計測した経過時間が所定経過時間
TLIM 未満の比較的短時間であれば、シャワー吐水再開
時の吐水温度をシャワー中断時の吐水温度(設定済みの
設定吐水温度T0 )のままとする。一方、シャワー吐水
を中断してからの経過時間が所定経過時間TLIM 以上の
比較的長時間であれば、シャワー吐水再開時の吐水温度
を基準調整温度Tkに変更する。
【0070】よって、短時間の内にシャワー吐水の再開
を行なうことが多い場合、例えば、同一の使用者がシャ
ワーを浴びているような場合には、その使用者は、なん
らの特別の操作を行なうことなく、中断時のままの吐水
温度のシャワーをシャワー吐水の再開当初から引き続き
浴びることができる。
【0071】一方、使用者が交代したりしてシャワー吐
水の再開までに比較的長い時間がかかることが多い場合
には、交代後の使用者は、交代前の使用者の好みに左右
されない吐水温度であってシャワー吐水に適当と思われ
る基準調整温度Tkのシャワーを、シャワー吐水の開始
当初から浴びることができる。
【0072】この結果、本実施例の吐水装置1によれ
ば、シャワーヘッドSからのシャワー吐水の再開時に特
別な温度調整を必要としないので、シャワー吐水再開時
における使い勝手を向上させることができる。
【0073】更に、基準調整温度Tkを吐水温度増大指
示ボタン62等の吐水温度の指示ボタンにより再設定可
能に構成したので、シャワー吐水再開時の吐水温度の調
整の多様化を通して、その付加価値を高めることができ
る。
【0074】しかも、シャワー吐水の再開時における吐
水温度の維持又は変更を、シャワーヘッドSからの吐水
形態がシャワー吐水再開時に変更されない限り行なうこ
とにした。このため、うたせ,ストレート,泡沫,ミス
ト等の各吐水形態に即し且つ中断からの経過時間に応じ
た吐水温度でシャワー吐水を再開でき、使い勝手をより
向上させることができる。
【0075】また、吐水形態変更のために回転吐水体8
0を駆動する前における吐水先の切換の際に、シャワー
ヘッドS以外の吐水先からの吐水の開始と、シャワーヘ
ッドSからの吐水の中断とをこの順で順次実行したの
で、給湯機からの高温の湯の流入管5における流量調整
バルブ17は急激な調整量変更のための流量調整(流量
ゼロ)を行なわない。よって、給湯機の失火の恐れがな
く安全性を向上させることができる。
【0076】以上本発明の一実施例について説明した
が、本発明はこの様な実施例になんら限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々な
る態様で実施し得ることは勿論である。
【0077】例えば、上記実施例では、吐水形態を変更
可能なシャワーヘッドSを備えた吐水装置について説明
したが、吐水形態が例えばストレートだけに限られるよ
うなシャワーヘッドを備えた吐水装置であってもよいこ
とは勿論である。
【0078】また、シャワー吐水再開時の吐水温度を、
中断時に吐水温度増大指示ボタン62等により設定され
ていた設定吐水温度T0 と基準調整温度Tkのうちか
ら、シャワー吐水が中断してからの経過時間に応じて決
定したが、次のようにすることもできる。即ち、中断時
において温度センサ25の検出した実際の混合湯水温度
を記憶し、この混合湯水温度を、シャワー吐水再開時に
おける設定吐水温度T0として用いてもよい。
【0079】更に、上記実施例では、吐水温度をシャワ
ー再開時に吐水中断時の温度にしたり基準となる温度と
する場合について説明したが、シャワー再開時の吐水量
についてシャワー中断時間に応じて調整するよう構成し
てもよい。この場合には、上記実施例における処理(図
9に示す監視ルーチン)を以下のように変更すればよ
い。即ち、監視ルーチンにおけるS420の処理(設定
吐水温度T0 から基準調整温度Tkへの更新処理)を、
設定吐水量Q0 から基準調整吐水量Qkへの更新処理に
変更する。
【0080】このようにすれば、シャワー中断時間の長
短に応じてシャワー再開時の吐水量を中断時の設定吐水
量Q0 や基準調整吐水量Qkとすることができ、その際
に特別な吐水量調整を要しないことからシャワー再開時
の使い勝手を向上させることができる。
【0081】また、監視ルーチンにおけるS420の処
理を、基準調整温度Tkへの更新と基準調整吐水量Qk
への更新とを同時に行なう処理に変更することもでき
る。このようにすれば、吐水温度及び吐水量に関する特
別な吐水量調整を要しないことからシャワー再開時の使
い勝手をより一層向上させることができる。
【0082】また、シャワー中断時からの経過時間が所
定経過時間TLIM 未満の短時間である場合には、監視ル
ーチンにてなんらの処理も行なわずシャワー吐水再開時
の吐水温度をシャワー中断時の設定吐水温度T0 とする
よう構成したが、次のようにすることもできる。つま
り、シャワー中断時点に温度センサ25の検出した吐水
温度(中断時検出温度)を記憶し、シャワー中断時から
の経過時間が短時間である場合には、この中断時検出温
度を新たに設定吐水温度T0 として書き換え、シャワー
吐水再開時の吐水温度を上記中断時検出温度とすること
もできる。このようにすれば、シャワー再開時の吐水温
度をシャワー中断時における実際の吐水温度により近づ
けて、違和感をなくすことができる。
【0083】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の吐水装置
は、吐水口からの吐水が中断されその後再開されたとき
には、再開されるまでの経過時間を計測し、吐水再開時
に調整すべき吐水温度や吐水量を、この経過時間に応じ
て、中断時におけるものと基準となるもののいずれかと
する。よって、短時間の内に吐水の再開を行なうことが
多い場合には、なんらの特別の操作を行なうことなく、
中断時のままの吐水状態の吐水を再開することが可能と
なる。また、吐水の再開までに比較的長い時間がかかる
ことが多い場合には、やはりなんらの特別の操作を行な
うことなく、中断時の吐水状態に左右されない吐水で再
開することが可能となる。
【0084】この結果、本発明の吐水装置によれば、吐
水口からの吐水の再開時に特別な温度調整や吐水量調整
をその都度必要としないので、吐水再開時における使い
勝手を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】吐水装置1を浴室の給湯システムに適用した場
合における浴室の外観図。
【図2】吐水装置1の電気的構成と各機器構成を説明す
るために用いたブロック図。
【図3】洗い場カランAKの吐水温設定パネル35を説
明するための説明図。
【図4】シャワータワーSTに付属した操作パネルPを
説明するための説明図。
【図5】シャワーヘッドSの構成を説明するための概略
断面図。
【図6】吐水装置1が行なう吐水ルーチンの前半部分を
表わすフローチャート。
【図7】吐水装置1が行なう吐水ルーチンの後半部分を
表わすフローチャート。
【図8】吐水装置1が行なう混合湯水温度変更ルーチン
を表わすフローチャート。
【図9】吐水装置1が行なうシャワー吐水監視ルーチン
を表わすフローチャート。
【符号の説明】
1…吐水装置 7…流量センサ 9…流量センサ 11…温度センサ 13…温度センサ 15…流量調整バルブ 17…流量調整バルブ 23…合流流路 25…温度センサ 27…吐水切換部 35…吐水温設定パネル 35h…吐水温度低下指示ボタン 35i…吐水温度増大指示ボタン 37…吐水温設定パネル 56…シャワーヘッド指定ボタン 62…吐水温度増大指示ボタン 63…吐水温度低下指示ボタン 85…オン−オフボタン S…シャワーヘッド SS…電子制御装置 ST…シャワータワー UM…湯水混合栓

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐水口からの吐水状態を決定する吐水状
    態量として吐水温度及び/又は吐水量を指示する吐水状
    態指示手段と、 供給源からの供給液体を、前記指示された吐水温度及び
    /又は吐水量の液体に前記吐水口に到る間に調整する吐
    水状態調整手段と、 前記吐水口への管路を開閉することにより、前記吐水口
    における吐水又は止水を行なう吐水実行手段とを有する
    吐水装置であって、 前記吐水状態指示手段は、 前記吐水実行手段により前記吐水口の止水が行なわれて
    からの経過時間を計測する止水経過時間計測部と、 前記吐水実行手段により前記吐水口の止水が行なわれた
    ときにおける吐水温度及び/又は吐水量を、止水時吐水
    状態量として把握する止水時吐水状態把握部と、 吐水温度及び/又は吐水量に関して前記吐水状態調整手
    段により調整可能な範囲のうち、予め定められた吐水温
    度及び/又は吐水量を基準吐水状態量として記憶する基
    準吐水状態量記憶部と、 前記吐水実行手段により前記吐水口からの吐水が再開さ
    れたとき、該吐水再開時に前記吐水状態調整手段に指示
    する吐水状態量を、前記止水時吐水状態把握部の把握し
    た止水時吐水状態量と前記基準吐水状態量記憶部の記憶
    した基準吐水状態量のうちから、前記止水経過時間計測
    部の計測した経過時間に応じて選択する再開時状態量選
    択部とを備えることを特徴とする吐水装置。
  2. 【請求項2】 前記吐水状態調整手段は、吐水口に到る
    間に供給湯と供給水とを混合することにより、前記吐水
    状態指示手段から指示された吐水温度及び/又は吐水量
    の混合湯水に調整するものである請求項1記載の吐水装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010014363A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Takagi Ind Co Ltd シャワー装置

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