JPH0533484Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、プリンタ等の端末装置に装着して、
これらの装置に単票様の印字媒体を自動的に給紙
する自動給紙装置に関する。

〔従来の技術〕

第３図は、この種の自動給紙装置の従来例の外
観を示す斜視図である。

図において、１は自動給紙装置の本体、２は印
字媒体を繰り出し可能に収納するホツパ、３はホ
ツパローラである。

４は本体１に装着された前面案内板である。

第４図は同従来例の要部分解斜視図である。

図において、５，６は左右のサイドフレームで
あり、該サイドフレーム５，６はそれぞれ第３図
に示すカバー７，８に覆われている。

９は印字後の印字媒体を堆積するスタツカであ
り、該スタツカ９の両端はサイドフレーム５，６
に固着してある。

１０は印字後の印字媒体を該スタツカ９に送出
する媒体送りローラ、１１は該媒体送りローラ１
０を固着したシヤフトであり、該シヤフト１１は
左右サイドフレーム５，６に設けた軸受け穴１
２，１３に回転可能に係合してある。

１４は前面案内板４に固着した弾性を有するロ
ーラアーム、１５は該ローラアーム１４の先端に
回転可能に係止した圧接ローラである。

１６，１７は前面案内板４の左右端面に設けた
支持軸であり、該支持軸１６，１７は圧接ローラ
１５が媒体送りローラ１０に圧接した時の回転中
心軸延長上に設けてある。

１８は前面案内板４の裏面に、一体モールドに
より形成した案内板リブであり、該案内板リブ１
８は印字後の印字媒体を該媒体送りローラ１０へ
導く。

１９，２０はサイドフレーム５，６に設けた軸
受部、１９ａ，２０ａは該軸受部１９，２０に設
けた溝、２１は該溝１９ａ，２０ａに一端を差し
込み係止した板バネであり、前面案内板４は支持
軸１６，１７を前記軸受部１９，２０に係合する
と、板バネ２１により矢印方向に力を受け、一部
がサイドフレーム５，６に設けた突起２２，２３
に当接した位置で係止する。この状態で媒体送り
ローラ１０と圧接ローラ１５は対向圧接する。

第５図は媒体送りローラ１０と圧接ローラ１５
の形状および接触状態を示す要部平面図である。

同図に示す如く媒体送りローラ１０と圧接ロー
ラ１５は互いに同一長さの円柱形状をしており、
長さ方向全域ｌにわたつて接触している。

第６図はスタツカ９に堆積された印字媒体２６
と媒体送りローラ１０との接触状態を示す要部斜
視図であり、同図に示す如く、媒体送りローラ１
０の印字媒体２６に対する接触面Ａは媒体送りロ
ーラ１０の長さ方向全域ｌにわたつている。

第７図は第３図の装置をプリンタ装置に搭載し
た状態を示す要部側面図であり、図において、２
４はプラテン、２５は該プラテンに対向する印字
ヘツド、２６は印字媒体、２７はガイド、２８，
２９はガイドローラである。

なお、媒体送りローラ１０のシヤフト１１の一
端は図示せぬギア機構によりプラテン２４の駆動
系と連結しており、プラテン２４の回転に同調し
て回転する。

以下、上記構成の従来の装置の作用を同図を用
いて説明する。

まず、ホツパローラ３を駆動してホツパ２より
印字媒体２６を１枚繰り出し、ガイド２７に沿つ
てプラテン２４に送る。

印字媒体２６はガイドローラ２８，２９の圧接
によりプラテン２４の回転を受けて印字ヘツド２
５が対向する印字部へ送られる。

印字部において、印字ヘツド２５の駆動により
所定の印字を行いながら、プラテン２４が回転し
て印字媒体２６を排出方向へ送る。

印字媒体送り動作が続くと、やがて印字媒体２
６の先端が前面案内板４の裏側に突き当たり、前
面案内板４及び案内板リブ１８に導かれて、媒体
送りローラ１０と圧接ローラ１５間へと送られ
る。

ここで、印字媒体２６は圧接ローラ１５の圧接
により媒体送りローラ１０の回転を受けてスタツ
カ９へと送出される。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、上述した構成の従来技術によれ
ば、媒体送りローラと圧接ローラは互いに長さ方
向全域にわたつて接触しているので、スタツカへ
の印字媒体排出動作によつて印字媒体上のインク
が圧接ローラの外周面上に転写すると、このイン
クが次の吸入動作において媒体送りローラの外周
面上に転写してしまう。

そして、スタツカ内にある程度の印字媒体が堆
積されると、媒体送りローラの印字媒体に対する
接触面は媒体送りローラの長さ方向全域にわたつ
ているため、媒体送りローラの外周面上に転写し
たインクが続いて印字媒体表面に転写され、印字
媒体を汚して印字品位を低下させるという問題が
あつた。

本考案は、以上の問題点に鑑み、インクによる
印字媒体の汚れを防止する構成として、印字品位
を高めることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、本考案は、スタツカ
に堆積した印字媒体が、媒体送りローラまたは圧
接ローラにおけるインク汚染部に接触することを
防止するようにする。

すなわち、本考案は、印字媒体を繰り出し可能
に収納するホツパ、印字後の印字媒体を堆積する
スタツカ及び印字後の印字媒体を該スタツカに送
出する媒体送りローラとを搭載した本体と、媒体
送りローラに当接する圧接ローラを有し、プリン
タ等の端末装置に単票様の印字媒体を自動的に給
紙する自動給紙装置において、前記媒体送りロー
ラあるいは圧接ローラのうち、印字後の印字媒体
を挟持するときに前記印字媒体の印字面と反対の
面に接触する方のローラに小径部を設けるととも
に、前記印字媒体の印字面に接触するローラを、
前記小径部にのみ圧接する形状としたことを特徴
とする。

〔作用〕

以上の構成により、本考案は、まず、ホツパよ
り単票様の印字媒体を繰り出してプリンタ等の端
末装置に送り込み、印字後の印字媒体を媒体送り
ローラに送出する。

ここで、印字したての印字媒体上のインクが、
印字媒体の印字面に接触するローラの外周面上に
転写してしまう。

この状態で、さらに印字媒体をホツパより繰り
出してプリンタ等の端末装置に送り込む動作が行
われると、印字面に接触するローラは印字媒体を
受けるまで、印字面と反対の面に接触する方のロ
ーラの小径部に直接接触して回転するので、印字
面に接触するローラの外周面上に転写しているイ
ンクは印字面と反対の面に接触するローラの小径
部の外周面上に転写する。

しかし、このインク汚染されたローラの小径部
は、ローラの本来の径より引つ込んでいるので、
スタツカに堆積された印字媒体とローラの接触面
より引つ込み、印字媒体に接触しない。

したがつて、印字媒体の印字面と反対の面に接
触するローラに転写したインクが印字媒体に転写
することがなくなる。

〔実施例〕

以下図面に従つて実施例を説明する。

第１図は本考案の第１の実施例を示す要部平面
図である。

なお、媒体送りローラと圧接ローラの形状以外
は上記した第３図及び第４図を用いて説明した装
置と同様であるため説明を省略し符号もそのまま
用いて説明をする。

第１図において、３０は印字後の印字媒体２６
をスタツカ９に送出する媒体送りローラであり、
該媒体送りローラ３０は中央に小径部３０ａを有
している。

３１は媒体送りローラ３０に印字媒体２６を押
圧する圧接ローラであり、該圧接ローラ３１は前
記媒体送りローラ３０の小径部３０ａの長さと同
一にしてあつて、これにより小径部３０ａにのみ
接触するようにしてある。

Ｂは媒体送りローラ３０と圧接ローラ３１の接
触範囲、Ｃは媒体送りローラ３０とスタツカ９に
堆積された印字媒体２６の接触範囲である。

以上の構成による本実施例の作用を説明する。

まず、ホツパローラ３を駆動してホツパ２より
印字媒体２６を１枚繰り出し、ガイド２７に沿つ
てプラテン２４に送る。

印字媒体２６はガイドローラ２８，２９の圧接
によりプラテン２４の回転を受けて印字ヘツド２
５が対向する印字部へ送られる。

印字部において、印字ヘツド２５の駆動により
所定の印字を行いながら、プラテン２４が回転し
て印字媒体２６を排出方向へ送る。

印字媒体送り動作が続くと、やがて印字媒体２
６の先端が前面案内板４の裏面に突き当たり、前
面案内板４及び案内板リブ１８に導かれて、媒体
送りローラ１０と圧接ローラ１５の対向当接して
いる当接点Ｂへと送られる。

ここで、印字媒体２６は圧接ローラ１５の圧接
により媒体送りローラ１０の回転を受けてスタツ
カ９へと送出される。

ここで、印字したての印字媒体２６上のインク
が、圧接ローラ３１に転写して圧接ローラ３１の
外周面上に転写してしまう。

この状態で、さらに印字媒体２６をホツパより
繰り出してプリンタ等の端末装置に送り込む動作
が行われると、圧接ローラ３１は印字媒体２６を
受けるまで、媒体送りローラ３０の小径部３０ａ
に直接接触して回転するので、圧接ローラ３１の
外周面上に転写しているインクは媒体送りローラ
３０の接触範囲Ｂに転写する。

しかし、このインク汚染された媒体送りローラ
３０の接触範囲Ｂは、スタツカ９に堆積された印
字媒体２６と媒体送りローラ３０の接触範囲Ｃよ
り引つ込んでいるので印字媒体２６に接触しな
い。

したがつて、媒体送りローラ３０に転写したイ
ンクがスタツカに堆積された印字媒体２６に転写
することはない。

第２図は本考案の第２の実施例を示す要部平面
図である。

第２の実施例は、媒体送りローラ３０′の小径
部３０a′の形状を曲線のくびれとし、一方圧接ロ
ーラ３１′の形状をこのくびれに対応した太鼓状
としたものであり、このような形状にすることに
より、接触範囲Ｂが小さくなり、印字媒体排出時
に印字媒体２６へかかる負荷を小さくすることが
できる。

なお、上記２つの実施例は媒体送りローラが印
字媒体の印字面と反対の面に接触する方のローラ
である場合を説明したが、逆に、媒体送りローラ
が印字媒体の印字面に接触する場合には、圧接ロ
ーラが印字媒体の印字面と反対の面に接触する方
のローラとなるので、これに小径部を設けるとと
もに、媒体送りローラを前記小径部にのみ圧接す
る形状とすれば良い。

〔考案の効果〕

以上詳細に説明した如く、本考案によれば、印
字媒体を繰り出し可能に収納するホツパ、印字後
の印字媒体を堆積するスタツカ及び印字後の印字
媒体を該スタツカに送出する媒体送りローラとを
搭載した本体と、媒体送りローラに当接する圧接
ローラを有し、プリンタ等の端末装置に単票様の
印字媒体を自動的に給紙する自動給紙装置におい
て、前記媒体送りローラあるいは圧接ローラのう
ち、印字後の印字媒体を挟持するときに前記印字
媒体の印字面と反対の面に接触する方のローラに
小径部を設けるとともに、前記印字媒体の印字面
に接触するローラを、前記小径部にのみ圧接する
形状としたので、スタツカに堆積した印字媒体
が、媒体送りローラまたは圧接ローラにおけるイ
ンク汚染部に接触することを防止することができ
る。

このため、インクによる印字媒体の汚れを防止
することが可能となり、印字品位を高めるという
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１の実施例を示す要部平面
図、第２図は本考案の第２の実施例を示す要部平
面図、第３図は従来例の外観斜視図、第４図は同
従来例の要部分解斜視図、第５図は同従来例の要
部平面図、第６図は同従来例の要部斜視図、第７
図は同従来例の側面図である。 ９……スタツカ、２６……印字媒体、３０……
媒体送りローラ、３０ａ……小径部、３１……圧
接ローラ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 印字媒体を繰り出し可能に収納するホツパ、印
   字後の印字媒体を堆積するスタツカ及び印字後の
   印字媒体を該スタツカに送出する媒体送りローラ
   とを搭載した本体と、 媒体送りローラに当接する圧接ローラを有し、 プリンタ等の端末装置に単票様の印字媒体を自
   動的に給紙する自動給紙装置において、 前記媒体送りローラあるいは圧接ローラのう
   ち、印字後の印字媒体を挟持するときに前記印字
   媒体の印字面と反対の面に接触する方のローラに
   小径部を設けるとともに、 前記印字媒体の印字面に接触するローラを、前
   記小径部にのみ圧接する形状としたことを特徴と
   する自動給紙装置。