JPH0533251B2 - - Google Patents

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JPH0533251B2
JPH0533251B2 JP15497285A JP15497285A JPH0533251B2 JP H0533251 B2 JPH0533251 B2 JP H0533251B2 JP 15497285 A JP15497285 A JP 15497285A JP 15497285 A JP15497285 A JP 15497285A JP H0533251 B2 JPH0533251 B2 JP H0533251B2
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JP
Japan
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resin
bisphenol
toluene
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formaldehyde
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JP15497285A
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JPS6215217A (ja
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Noburu Kikuchi
Hiroyuki Kawakami
Takayuki Saito
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Resonac Corp
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0533251B2 publication Critical patent/JPH0533251B2/ja
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  • Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、新規かつエポキシ樹脂の硬化剤とし
て有用なビスフエノールAノボラツク樹脂の製造
法に関する。 (従来の技術) 従来、フエノール化合物とホルムアルデヒドを
酸性触媒の存在下に脱水縮合せしめて得られるノ
ボラツク樹脂が良く知られており、該フエノール
化合物としてビスフエノールAを用いて得られた
ノボラツク樹脂はビスフエノールAノボラツク樹
脂として知られている。これは、主にエポキシ樹
脂の硬化剤としてエポキシ樹脂と混合して、プリ
プレグ及び回路形成用積層板の製造に供される。 一方、エポキシ樹脂を用いた積層板の製造にお
いて、エポキシ樹脂硬化剤としては、ジシアンジ
アミドが主流を占めている。 積層板の製造は、一般に、エポキシ樹脂及び硬
化剤をメチルエチルケトン等の溶剤に溶解させた
後、硬化促進剤を加え、樹脂ワニスとする。つい
で、この樹脂ワニスをガラス布に含浸させた後、
乾燥器で溶剤を蒸発揮散させ、プリプレグとす
る。このプリプレグは、適当量積層され又は、さ
らに銅箔を積層してプレス加圧下に加熱硬化させ
られる。このようにして得られた積層板には、回
路形成のためのエツチング、穴あけ等の加工が施
される。 また、積層板分野においては、樹脂の硬化性、
硬化樹脂の耐熱性、積層板のドリル加工性、耐湿
性、電気特性及び色相安定性、樹脂ワニスの安定
性などが要求項目として挙げられる。 (発明が解決しようとする問題点) エポキシ樹脂の硬化剤としてジシアンジアミド
を使用した場合、樹脂の硬化性(高温加熱が必
要)、硬化樹脂の耐熱性、積層板の色相安定性及
びドリル加工性に劣る面があるため、硬化性に優
れるビスフエノールAノボラツク樹脂を使用し
て、このような欠点を改善することが期待され
る。 そこで、本発明者らが従来知られているビスフ
エノールAノボラツク樹脂について、種々検討し
た結果、次のことがわかつた。 すなわち、従来知られているビスフエノールA
ノボラツク樹脂を使用して調整したエポキシ樹脂
組成物は、積層板のドリル加工性、色相安定性及
び電気特性について特に、問題はなかつたが、(1)
樹脂の硬化性が不十分である(ジシアンジアミド
より低温でよいが、比較的高温でなければ十分硬
化しない)、(2)硬化樹脂の耐熱性に劣る、(3)樹脂
ワニスの保存安定性に劣る(可使時間が短い)及
び(4)エポキシ樹脂とビスフエノールAノボラツク
樹脂との相溶性に劣るためプリプレグが白化する
と共に硬化が十分になされないなどの欠点があ
る。 そこで、さらに、ビスフエノールAノボラツク
について、詳細に検討したところ、次のことがわ
かつた。 すなわち、ビスフエノールAに対するホルムア
ルデヒドの仕込み比率を種々変化させて、例えば
ビスフエノールA1モルに対して、ホルムアルデ
ヒドの仕込み量を0.4〜1.0モルまで変化させて反
応させたところ、ホルムアルデヒドが1.0モルの
場合には、反応中にゲル化が起こり目的物質が得
られず、ホルムアルデヒドの仕込み量が0.9モル
では、得られたノボラツク樹脂中に未反応ビスフ
エノールA単量体が約18重量%含まれており、ホ
ルムアルデヒドの仕込み量が0.9モルより少ない
場合、それ以上の未反応ビスフエノールA単量体
が含まれる。 そこで、本発明者らは、この点に着目し、残存
する未反応ビスフエノールA単量体の量と上記欠
点の関係を検討することとした。 その結果、上記欠点のない新規なビスフエノー
ルAノボラツク樹脂の製造法を開発した。本発明
は、この製造法を提供することを目的とするもの
である。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、ビスフエノールA1モルに対してホ
ルムアルデヒド0.4〜0.8モルを配合し、酸性触媒
の存在下に加熱反応させた後、上記ビスフエノー
ルAに対して25〜400重量%のトルエンの存在下
に加熱し、80℃以上の温度下で軽液(上層)と重
液(下層)の二層に分離し、重液を分離して、こ
れからトルエンを除去することを特徴とするビス
フエノールAノボラツク樹脂の製造法に関する。 本発明の目的物質は、次の特性を有するものが
特に好ましい。しかし、これに限定されるもので
はない。 すなわち、目的物質であるビスフエノールAノ
ボラツクにおいてフエノール成分(残存未反応単
量体を含む)1モルに対して結合ホルムアルデヒ
ドが0.7〜0.9モルであつてフエノール単量体含有
量が10重量%以下であることである。 フエノール成分1モルに対して結合ホルムアル
デヒドのモル数が小さすぎると残存する未反応単
量体の含有量が多くなるか数平均分子量が低下す
るため硬化性及び耐熱性が低下し、大きすぎると
分子量が高くなりすぎ、エポキシ樹脂との相溶性
が低下しやすくなる。 ここで、フエノール(ビスフエノールA)成分
1モルに対する結合ホルムアルデヒドのモル数
は、ビスフエノールAノボラツク樹脂の核磁気共
鳴スペクトルのビスフエノールA成分中のメチル
基に基づく1.5ppmのピークとビスフエノールA
にホルムアルデヒドが付加縮合して形成されるメ
チレン基に基づく3.75ppmのピークの面積強度比
から求めたものである。この測定において溶媒と
しては、ジメチルスルホキシド(ただし、メチル
基の水素はすべてジウテリウムである、DMSO
−d6)を使用する。 本発明の目的物質であるビスフエノールAノボ
ラツク樹脂は、フエノール単量体含有量が10重量
%以下であることが好ましい。この含有量が10重
量%を超えると硬化性、硬化樹脂の耐熱性が低下
しやすくなる。 また、フエノール(ビスフエノールA)成分1
モルに対する結合ホルムアルデヒドモル数及びフ
エノール(ビスフエノールA)単量体含有量が上
記した範囲内にないと樹脂ワニスの保存安定性が
劣る傾向がある。 本発明に係るビスフエノールAノボラツク樹脂
は、また、数平均分子量が600〜2000のものが好
ましい。 数平均分子量が600未満になると硬化樹脂の耐
熱性が低下しやすくなり、2000を超えるとエポキ
シ樹脂との相溶性が悪くなりやすい。 また、本発明におけるビスフエノールAノボラ
ツク樹脂は、分散度が2.2以下が好ましい。分散
度がこの範囲であることにより、プリプレグ乾燥
時の硬化反応の一部進行の防止及び硬化温度の低
温化による積層板の着色防止の効果がある。ここ
で分散度とは、重量平均分子量/数平均分子量の
比である。本発明において、重量平均分子量と数
平均分子量は、ゲルパーミエーシヨンクロマトグ
ラフイーにより求めたものである。検量線は、ビ
スフエノール単量体(分子量228)、ビスフエノー
ルA1モルとホルムアルデヒド0.4〜0.8モルを酸性
触媒下で反応させて得られる反応物中のビスフエ
ノールA成分を2〜7個有する化合物を利用して
作成したものを使用する。溶離液はテトラヒドロ
フラン、流量は1.7ml1分、温度は38℃及び圧力
は48Kg/cm2とする。 本発明の目的物質であるビスフエノールAノボ
ラツク樹脂は、次のようにして製造することがで
きる。 ビスフエノールA1モルに対してホルムアルデ
ヒド0.4〜0.8モルを好ましくは、ベンゼン、キシ
レン、トルエン等の芳香族系溶媒中で、酸性触媒
の存在下に反応させる(第1工程)。ついで、得
られた樹脂と仕込みビスフエノールAに対して25
〜400重量%のトルエンを混合し、好ましくは、
80℃以上でトルエンの沸点以下の温度で好ましく
は0.5時間以上攪拌した後、該温度下で静置する
と2層に分離するのでその下層(トルエン及びビ
スフエノールAノボラツク樹脂を含む粘稠な又は
若干粘稠な液状物)を分離し、これからトルエン
を除去する(第2工程)。 各工程について、さらに詳しく説明する。 第1工程において、ホルムアルデヒドは、ビス
フエノールA1モルに対して0.4〜0.8モルである。
0.4モル未満では、未反応ビスフエノールAが多
くなると共に、最終的に得られる樹脂においてビ
スフエノールA成分1モルに対する結合ホルムア
ルデヒドを0.7モル以上にするのが困難になる。
また、0.8モル%を超えると反応中にゲル化する
おそれ及び分子量が20000を超える分子種の生成
が多くなり、最終的に得られる樹脂のエポキシ樹
脂との相溶性が低下しやすくなると共に、場合に
より数平均分子量及び分散度が大きくなる。ホル
ムアルデヒドは、パラホルムアルデヒド、ホルマ
リン水溶液、α−ポリオキシメチレン等の形態で
使用することができる。芳香族系溶剤は、水と共
沸組成を形成するものが好ましい。その使用量は
仕込みビスフエノールAに対して20〜100重量%
が好ましい。また、芳香族系溶剤としては、トル
エンを使用するのが、第1工程にひきつづいて第
2工程を行なうことができるので好ましい。酸性
触媒としては、硫酸、塩酸等の鉱酸、パラトルエ
ンスルホン酸、シユウ酸等の有機酸など通常フエ
ノールノボラツク樹脂の製造に使用されるものを
用いることができ、その使用量は、仕込みビスフ
エノールAに対して0.1〜2重量%が好ましい。
反応温度は、70〜90℃で1.5〜4時間反応させ、
主にビスフエノールAへのホルムアルデヒドの付
加反応を行なつた後、100℃以上で還流温度以下
に昇温して反応させ、脱水縮合反応させるのが好
ましい。この場合、縮合水を除去しつつ行ない、
縮合水が生成しなくなるまで反応させるのが好ま
しい。この時間は通常3〜5時間である。この
後、反応液には、酸性触媒を中和するためにアル
カリを酸性触媒と当量で加えるのが好ましい。こ
こでアルカリとしては、水酸化リチウム、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールア
ミン、モルホリン等がある。このようにして、得
られた第1工程反応液は、溶剤を蒸留等によつて
除去した後(トルエンを溶剤とした時は反応液の
ままでもよい)、第2工程に供される。 第2工程では、仕込みビスフエノールAに対し
てトルエンが25〜400重量%になるように、第1
工程で得られた樹脂とトルエンを混合又は反応液
にトルエンが追加される。このようにして得られ
た樹脂溶液は、ついで、好ましくは80℃以上でト
ルエンの沸点以下で、好ましくは0.5時間以上加
熱攪拌される。この後、樹脂溶液は、80℃以上で
好ましくはトルエンの沸点以下で該樹脂溶液を上
下二層に分離する。この時、下層はトルエン及び
ビスフエノールAノボラツク樹脂を含む粘稠な又
は若干粘稠な液状物からなり、上層は、ビスフエ
ノールA単量体及び少量のビスフエノールA成分
を分子内に2個有するホルムアルデヒド反応物が
溶解したトルエン溶液である。この分離は、静置
して行なうのが好ましく、また、遠心分離器を用
いて強制的に分離することもできる。この分離が
80℃未満で行なわれると上層のトルエン溶剤から
ビスフエノールA単量体が析出し、下層と混じる
ため好ましくない。 下層を分離採取した後、トルエンを蒸留除去す
ることにより、本発明に係るビスフエノールAノ
ボラツク樹脂を得ることができる。第2工程にお
いて、トルエンが仕込みビスフエノールAに対し
て、25重量%未満では、トルエンがビスフエノー
ルAノボラツク樹脂に吸収された形の粘稠物にな
り、400重量%を超えるとビスフエノールAノボ
ラツク樹脂の比較的低分子量分子種が上層のトル
エンに溶解し、収率が低下し、大過剰の時は二層
に分離せずトルエンの均一溶液になる。第2工程
は、1回行なえば、通常、本発明に係るビスフエ
ノールAノボラツク樹脂を得ることができるが、
場合により2回以上繰返してもよい。この場合上
記したトルエン量は樹脂量に対してのものであ
る。 第2工程において、その処理条件を調整するこ
とにより、得られるビスフエノールAノボラツク
の数平均分子量及び分散度を調整することができ
る。 このようにして得られたビスフエノールAノボ
ラツク樹脂は、含まれる中和塩を除去せずそのま
ま又は熱水処理等によつて中和塩を除去した後、
使用に供することができる。 第2工程において使用する溶剤は、トルエンで
あるが、例えばベンゼン、キシレン等の他の溶剤
では目的を達成することができない。 なお、本発明におけるビスフエノールAノボラ
ツク樹脂は、その構成成分として、ビスフエノー
ルA以外のフエノール類が、本発明の目的に合致
する範囲で含まれていてもよい。このようなフエ
ノール類としては、クレゾール、フエノール等が
あり、前記製造時にビスフエノールAと共に使用
される。 (実施例) 次に、本発明の実施例を示す。 実施例 1 デイーン・スターク油水分離器、温度計および
攪拌器を取り付けた1ガラス製四つ口フラスコ
に、ビスフエノールA228g(1.0モル)、80%パラ
ホルムアルデヒド22.5g(ホルムアルデヒド換算
0.6モル)及びトルエン171gを仕込み、攪拌しな
がら昇温した。フラスコ内の温度が80℃になつた
時点で触媒のシユウ酸二水和物1.5gを加え、80℃
で3時間攪拌を続けた。この後、フラスコ内の温
度を105℃にして、トルエンを還流させ、共沸し
て流出する水は系外に除去した。水の流出がなく
なるまでトルエン還流を続けた。この時のフラス
コ内の温度は113℃であり、除去された水の合計
量は15.7mlであつた。この量は、80%パラホルム
アルデヒド中に含まれる水、シユウ酸二水和物中
の水分量及び発生すべき縮合水の合計量に一致す
る。この時の反応液は均一な溶液であつた。 ついで、トリエタノールアミンを加えて中和し
た後、トルエン228gを加え、トルエンが還流す
る温度まで昇温した。この時に、攪拌を止めると
軽液(上層)と重液(下層)の二層に分離する。
昇温後、30分間攪拌した後、攪拌を止め、反応液
を軽液と重液の二層に分離させた。軽液をデカン
テーシヨンによつて除去して重液を得た。この重
液にトルエン400gを加え、トルエン還流下30分
間攪拌した後、攪拌を止め再度二層に分離し、重
液(下層)を分離採取した。これは若干粘稠な液
体であつた。これからエバポレーターによつてト
ルエンを除去し、淡黄色の樹脂〔A〕132gを得
た。 得られた樹脂について、軟化点は環球式で求め
た。樹脂中に含まれる残存ビスフエノールA単量
体及び分子量はゲルパーミエーシヨンクロマトグ
ラフイー(GPC)を利用して測定した。この時
の分離カラムとしては、GELPACK−R420,
R430及びR440(いずれも日立化成工業(株)商品名、
多孔性スチレン−ジビニルベンゼン共重合体粒子
をカラム充填剤として使用)を一本ずつ直列に連
結し、溶離液としてはテトラヒドロフラン、検出
器としては示差屈折計を使用し、流量は1.75ml/
分とした。この時に得られたクロマトグラムを第
1図に示す。また、分子量の算定に用いた検量線
については、下記に示す。 樹脂中のビスフエノールA成分1モルに対する
結合ホルムアルデヒド数fは、該樹脂の核磁気共
鳴(NMR)スペクトルから求めた。このスペク
トルを第2図に示す。すなわち、1.5ppmに出現
するビスフエノールA成分のメチル基に基づくピ
ークの積分強度A及び3.75ppmに出現する結合ホ
ルムアルデヒドのメチレン基に基づくピークの積
分強度Fから、式 f=(F/2)/(A/6) によつて求めたものである。 以上の結果を表1に示す。 実施例 2 実施例1において、80%パラホルムアルデヒド
の使用量を30g(ホルムアルデヒド換算0.8モル)
とし、トルエンの使用量を115gとすること以外
は、実施例1に準じて反応を進め、軽液を除去し
て重液を得た。 この重液にトルエン200gを加え、トルエン還
流下に30分間攪拌した後、攪拌を止め、軽液と重
液に分離し、軽液をデカンテーシヨンによつて除
去して重液を得た。ついで、この操作をもう一度
繰返した。 このようにして得られた重液からエバポレータ
ーによつてトルエンを除去して淡黄色の樹脂
〔B〕178gを得た。 この樹脂〔B〕について、実施例1と同様にし
て測定した物性を表1に示す。 実施例 3 実施例1に準じて反応を進め、重液を得た。つ
いで、重液にトルエン200gを加え、トルエン還
流下に30分間攪拌した後、攪拌を止め、軽液と重
液に分離し、軽液をデカンテーシヨンによつて除
去して重液を得る操作を4回繰返した。 このようにして得られた重液からエバポレータ
ーによつてトルエンを除去して淡黄色の樹脂
〔C〕74gを得た。 この樹脂〔C〕について、実施例1と同様にし
て測定した物性を表1に示す。 比較例 1 実施例1において、トリエタノールアミンを加
えて中和したトルエン溶液からエバポレーターに
よつてトルエンを除去し、淡黄色の樹脂〔D〕
231gを得た。 この樹脂〔D〕について、実施例1と同様にし
て測定した物性を表1に示す。また、樹脂〔D〕
のGPCクロマトグラムを第3図に示す。 比較例 2 実施例1において、80%パラホルムアルデヒド
の使用量を33.8g(ホルムアルデヒド換算0.90モ
ル)を用いたこと以外は、実施例1に準じて反応
を進め、トリエタノールアミンを加えて中和し
た。この反応液からエバポレーターによつてトル
エンを除去し、淡黄色の樹脂〔E〕235gを得た。 この樹脂〔E〕について、実施例1と同様にし
て測定した物性を表1に示す。 〔検量線の作成〕 GPCによる分子量決定のための検量線は次の
ようにして作成した。 すなわち、実施例3で得られた樹脂〔C〕の
GPC測定を行ない、クロマトグラムを求めた。
このクロマトグラムを第4図にグラフ1として示
す。このクロマトグラムにおいて、ピーク2〜8
は、それぞれ、順に下記一般式〔I〕のnが0〜
6の化合物であり、nが0のときはビスフエノー
ルA単量体である。 (ただし、式中、Bは、ビスフエノールA単量
体の一方の水酸基に対してオルト位の二つの水素
又は両方の水酸基に対してオルト位の水素1個ず
つであつて合計二つの水素を除いた二価の残基を
示し、nは0又は1〜6の整数である) ここで、nが0〜6に対応する各化合物の分子
量は次のとおりである。 nが0のとき、228、 nが1のとき、469、 nが2のとき、709、 nが3のとき、949、 nが4のとき、1190、 nが5のとき、1430、 nが6のとき、1670である。 ついで、各化合物の溶出時間(分)を横軸に、
分子量を対数目盛で縦軸にしてプロツトし、これ
に基づいて、第4図に示すように検量線9を求め
た。 第4図から明らかなように、検量線9は明確な
直線性を示す。 比較例 3 比較例1で得た樹脂〔D〕100gをキシレン
(メタ体とパラ体の混合物)に溶解し、135℃で30
分間加熱攪拌した後、攪拌を止め、反応液を重液
と軽液に分離させた。軽液をデカンテーシヨンに
よつて除去して重液を得た。この重液からエバポ
レーターによつてキシレンを除去し、淡黄色の樹
脂〔F〕を得た。 この樹脂〔F〕について、実施例1と同様にし
て測定した物性を表1に示す。
【表】 参考例 1〜5 エピコート828(シエルケミカル社商品名、ビス
フエノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量190)
100重量部、実施例1〜3及び比較例1〜2で得
られた硬化剤61重量部を130℃でよく混合したの
ち、2−エチル−4メチルイミダゾール0.5重量
部を添加し、エポキシ樹脂組成物を作成した。作
成直後、170℃で2時間加熱して硬化させた。 得られた硬化物について耐熱性試験を行なつ
た。その結果を表2に示す。 耐熱性試験としては、ガラス転移温度及び
JISK 7207(1983年)に基づく熱変形温度の測定
を行なつた。ガラス転移点は熱機械試験機を用い
て熱膨張係数を測定した場合に該係数の変曲点を
示す温度とした。
【表】 参考例 6〜7 エピコート828 100重量部とテトラブロムビス
フエノールA63重量部をテトラメチルアンモニウ
ムクロライド0.1重量部の存在下に反応させて得
られたエポキシ樹脂(エポキシ当量410)100重量
部、硬化剤として樹脂〔A〕又は樹脂〔D〕31重
量部及び1−シアノエチル−2−フエニルイミダ
ゾール0.7重量部をメチルエチルケトン120重量部
に溶解し、エポキシ樹脂組成物ワニスを作成し
た。このワニスについて、ゲルタイムの測定を行
なつた。ゲルタイムの測定は、ワニス作成直後又
は23℃で1ケ月保存後に、150℃の熱板上でワニ
スがゲル化するまでの時間(秒)を測定すること
によつて行なつた。 また、上記ワニスの作成後、ガラスクロス(表
面がエポキシシランで処理されたガラス繊維のガ
ラスクロス、厚さ0.18mm、日東紡績(株)G−9020−
BZG)100重量部にワニスを固形分で52重量部含
浸させてプリプレグを作成した。 このプリプレグを70〜110℃の乾燥炉中で10分
間乾燥させた。 この乾燥プリプレグの外観を目視した。 また、乾燥プリプレグを170℃で2時間加熱硬
化させ、このときのプリプレグの色相の変化を目
視により調べた。 さらに、上記乾燥プリプレグを示査走査熱量計
で150℃の温度に加熱したときの上記乾燥プリプ
レグの発熱開始から終了までの時間を測定した。 さらに、上記乾燥プリプレグ15枚及び35μmの
銅箔6枚を該プリプレグ3枚毎に該銅箔1枚(た
だし、2枚は表面及び裏面)積層し、130℃で15
分間、ついで150℃で15分間、40Kg/cm2の圧力で
プレス成形して積層板を得た。 この積層板を121℃で圧力2Kg/cm2のスチーム
雰囲気下に6時間静置し、その重量増加分を測定
して、積層板の吸湿性を調べた。 一方、上記で得られた積層板に、1mmφのドリ
ルで1万個の穴をあけ、そのうち200個を選択し
て、スミヤ発生率を調べ、ドリル加工性を判定し
た。 以上の結果を表3に示す。 参考例 8 硬化剤として樹脂〔D〕を使用し、参考例6と
同様にして、乾燥プリプレグを作成し、その外観
を目視した。この結果を表3に示す。
【表】 表3の結果から、明らかなように、ワニスの作
成直後と1ケ月保存後のゲルタイムは、樹脂
〔A〕を硬化剤とした場合(実施例1)は樹脂
〔D〕を硬化剤とした場合(比較例1)に比し、
変化が小さく、保存安定性が優れる。プリプレグ
の外観が半透明で白化部分がないということは、
エポキシ樹脂と硬化剤の相溶性が優れることを示
す。また、発熱終了までの時間が短いということ
は、短時間で硬化が完了することを意味し、この
点で樹脂〔A〕を硬化剤としたとき(実施例1)
の方が樹脂〔D〕を硬化剤としたとき(比較例
1)に比し、優れることがわかる。 また、体積抵抗値から、樹脂〔A〕を硬化剤と
して得られた積層板の方が、樹脂〔D〕を硬化剤
として得られた積層板よりも電気絶縁性が優れる
ことがわかる。 硬化剤として樹脂〔E〕を用いた場合(比較例
2)、プリプレグは白化した。これは、樹脂〔E〕
が残存ビスフエノールA単量体を18.2重量%含有
するにもかかわらず、重量平均分子量が樹脂
〔B〕と同程度であることからもわかるように、
分子量20000を超える分子種が比較的多く存在す
るため、エポキシ樹脂との相溶性が劣るためであ
る。 (発明の効果) 本発明により、新規なビスフエノールAノボラ
ツク樹脂が得られ、このビスフエノールAノボラ
ツク樹脂は、エポキシ樹脂の硬化剤として有用で
あり、これを硬化剤として得られるエポキシ樹脂
硬化物は、優れた耐熱性を示し、該樹脂を硬化剤
として含有するエポキシ樹脂ワニスは、保存安定
性が優れ、また、このワニスを使用して得られる
プリプレグは、硬化性及び色相安定性に優れる。
また、このプリプレグから得られる積層板は良好
な体積抵抗、耐吸湿性及びドリル加工性を示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られた樹脂〔A〕の
GPCクロマトグラム、第2図は樹脂〔A〕の核
磁気共鳴スペクトル、第3図は比較例1で得られ
た樹脂〔D〕のGPCクロマトグラム並びに第4
図は、実施例3で得られた樹脂〔C〕のGPCク
ロマトグラム及び検量線を示す。 符号の説明、……樹脂CのGPCクロマトグ
ラム、……検量線。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ビスフエノールA1モルに対してホルムアル
    デヒド0.4〜0.8モルを配合し、酸性触媒の存在下
    に加熱反応させた後、上記ビスフエノールAに対
    して25〜400重量%のトルエンの存在下に加熱し、
    80℃以上の温度下で軽液(上層)と重液(下層)
    の二層に分離し、重液を分離して、これからトル
    エンを除去することを特徴とするビスフエノール
    Aノボラツク樹脂の製造法。
JP15497285A 1985-07-12 1985-07-12 ビスフエノ−ルaノボラツク樹脂の製造法 Granted JPS6215217A (ja)

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