JPH05331775A - 吸収用物品およびその製造方法 - Google Patents

吸収用物品およびその製造方法

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JPH05331775A
JPH05331775A JP4132638A JP13263892A JPH05331775A JP H05331775 A JPH05331775 A JP H05331775A JP 4132638 A JP4132638 A JP 4132638A JP 13263892 A JP13263892 A JP 13263892A JP H05331775 A JPH05331775 A JP H05331775A
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JP
Japan
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water
holding layer
resin particles
absorbent resin
absorbent
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Application number
JP4132638A
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English (en)
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Yasushi Hayashi
康 林
Toshiki Ikeda
敏喜 池田
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Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
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Publication date
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  • Manufacturing Of Multi-Layer Textile Fabrics (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 繊維形状の熱可塑性樹脂からなる保持層1
が、上記熱可塑性樹脂の軟化する温度で加圧されて変形
した上記保持層1内に吸水性樹脂粒子2を拘持してい
る。 【効果】 膨潤した吸水性樹脂粒子2が外部にはみ出す
といった使用感の劣化が防止でき、さらに、吸水性樹脂
粒子2の吸水性を充分に発揮できることにより、吸水量
を確保するための吸水性樹脂粒子2の増量を回避できて
小型化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生鮮食品用ドリップシ
ート、生理用品、使い捨ておむつ、コンクリート養生シ
ート等の吸水性が要求される製品の素材として有用な吸
収用物品およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、上記のような吸収用物品とし
ては、例えば図5(a)に示すように、吸水性樹脂粉末
21を通水性を有する支持シート22で挟持した構造の
ものが知られている。しかし、このような構造では、図
5(b)に示すように、吸水性樹脂粉末21が吸水して
膨潤すると、挟持している支持シート22・22が剥離
することにより構造体が崩壊したり、支持シート22・
22間から吸水性樹脂粉末21がはみ出たりして、外観
や使用感が不良となるという問題を生じていた。
【0003】そこで、上記の問題を回避するために、図
6(a)に示すように、各支持シート22・22の辺部
をシールした構造が提案されている。しかしながら、上
記の構造は、図6(b)に示すように、吸水性樹脂粉末
21が吸水して膨潤するに伴い、各支持シート22・2
2が略円筒状に膨らむと共に支持シート22・22間内
を膨潤した吸水性樹脂粉末21が容易に移動できるため
に扱い難くなり、さらに、オムツ等に適用するためにカ
ットすると、カット面から吸水性樹脂粉末21がこぼれ
落ちるため、カットに沿ってヒートシール等の封着工程
を必要としており、よって、複雑な形状の封着工程が困
難なことから、自由なカットができないという問題を生
じていた。
【0004】そこで、上記のような問題を回避するため
に、図7(a)に示すように、各支持シート22・22
間を、接着剤やヒートシール等の接着部23により各吸
水性樹脂粉末21を挟みながら強固に接着した構成が提
案されている。また、不織布内に粉末状または繊維状の
吸水性ポリマーを担持させ、上記不織布を厚さ方向に圧
縮して不織布の繊維と吸水性ポリマーとを接着した吸収
体が開示されている(特開昭61-28003号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
図7(a)に示す構成では、各支持シート22・22間
の距離が、接着部23により規制されるため、図7
(b)に示すように、吸水して膨潤しようとする吸水性
樹脂粉末21の膨潤が阻害される。また、上記公報に開
示された吸収体においても、各吸水性ポリマーが不織布
内の各繊維と接着されているため、各吸水性ポリマーの
膨潤が阻害される。
【0006】この結果、上記各構成では、吸水性樹脂粉
末21や吸水性ポリマーの吸水速度や吸水量を低下さ
せ、吸水性樹脂粉末21や吸水性ポリマーが本来有する
吸水特性が発揮できないため、所定の吸水性を確保する
ために大型化を招来するという問題を生じている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の吸収用物
品は、以上の課題を解決するために、繊維形状の熱可塑
性樹脂からなる保持層が、吸水性樹脂粒子を保持する吸
収用物品において、上記熱可塑性樹脂の軟化する温度で
加圧されて変形した上記保持層内に上記吸水性樹脂粒子
が拘持されていることを特徴としている。
【0008】請求項2記載の吸収用物品の製造方法は、
以上の課題を解決するために、繊維形状の熱可塑性樹脂
からなる保持層を、吸水性樹脂粒子が上記保持層内に進
入できる間隙を備えるように形成した後、上記保持層の
片面に上記吸水性樹脂粒子の通過を阻止する支持シート
を積層した後、上記保持層内に上記吸水性樹脂粒子を分
布させた後、上記保持層を前記熱可塑性樹脂の軟化する
温度で厚さ方向に加圧して変形させることにより、上記
保持層内に前記吸水性樹脂粒子を拘持させることを特徴
としている。
【0009】
【作用】上記の請求項1記載の構成によれば、保持層
が、熱可塑性樹脂の軟化する温度で加圧されて変形され
るため、保持層における繊維形状の熱可塑性樹脂間の溶
着が回避されて、上記保持層内に上記吸水性樹脂粒子が
拘持されている。
【0010】したがって、上記構成は、種々の製品、例
えばオムツ等に適用した際、任意の位置でカットして
も、そのカット面から拘持されている吸水性樹脂粒子の
飛散が防止できることから、従来必要であったカット面
からの吸水性樹脂粒子の飛散を防止するためのヒートシ
ール等の封着工程を省くことができる。
【0011】その上、上記構成は、保持層内に拘持され
た吸水性樹脂粒子が吸水して膨潤しても、繊維形状の各
熱可塑性樹脂間は、弾性変形して拡がることができるか
ら、吸水性樹脂粒子の膨潤が阻害されることが回避でき
る。
【0012】上記の請求項2記載の方法によれば、上述
した請求項1記載の構成の作用を有する吸収用物品を製
造することができ、かつ、自由なカットが可能となるこ
とから、大面積の吸収性物品の製造が可能となり、容易
に大量生産できる。
【0013】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図4に
基づいて説明すれば、以下の通りである。吸収用物品の
製造方法について、順次説明すると、まず、図2に示す
ように、不織布状の保持層1を作製する。この保持層1
は、後述するように、熱可塑性合成樹脂からなる合成繊
維1aを3次元的に絡み合う、あるいは点接着、もしく
はそれらの混合した結合により作製したものである。
【0014】このとき、上記保持層1は、後述する吸水
性樹脂粒子2を散布して保持層1内にほぼ均一に分布さ
せるため、上記吸水性樹脂粒子2の粒径より大きな合成
繊維1a…間空隙部を備えるように作製される。
【0015】次に、上記保持層1の片面に、上記吸水性
樹脂粒子2を通過させない程度に目の詰まった支持シー
ト3を張り付けて複合不織布を作製する。このような複
合不織布では、所定の耐水性と剥離強度を有することが
好ましく、そのような張り付け方法としては、ニードル
パンチの様な物理的・機械的な方法、エマルジョン接着
剤やホットメルト接着剤のような化学的方法、または溶
融による熱接着を用いる方法等を挙げることができる。
また、このような複合不織布はロール状に巻き取られて
使用される。
【0016】次に、上記複合不織布を引き出し、上記支
持シート3を下側として水平方向に移動させながら、順
次所定量の吸水性樹脂粒子2を上方から散布する。その
後、上記の複合不織布を厚さ方向に加熱圧縮して、図1
に示すように、保持層1における合成繊維1aを塑性変
形させて保持層1の厚さを1/5程度に薄葉化する。
【0017】このとき、加熱温度は前記の合成繊維1a
が溶融しないが軟化する温度に設定されるため、各合成
繊維1a…は、加熱圧縮時における各合成繊維1a…間
の接触点においても溶着されることはなく単に塑性変形
する。したがって、上記の薄葉化された保持層1では、
各合成繊維1a…間の距離が狭まるので、各合成繊維1
a…間に各吸水性樹脂粒子2…が拘持されることにな
り、各合成繊維1a…間から外部に飛散することがな
い。このようにして各吸水性樹脂粒子2…が保持された
吸水用物品が製造できる。
【0018】なお、上記の加熱圧縮の際に、図4に示す
ように、保持層1上にさらに、上記加熱温度より低い融
点を有する熱可塑性樹脂繊維、熱可塑性樹脂粉末、およ
び後述する複合繊維から成る群から選択された少なくと
も一種を含む不織布等の挟持シート3’を重ねて積層し
て張り付けてもよい。
【0019】さらに、その挟持シート3’上に、図示し
ないが、バルプ紙等の親水性シートを積層して上記の加
熱圧縮時に同時に張り付けてもよい。そのような挟持シ
ート3’が、加熱圧縮時に各接点で溶融することで、保
持層1および/または親水性シートと接着される。
【0020】また、上記のような挟持シート3’の溶着
に代えて、エマルジョン系や、ホットメルト系の接着剤
を用いて、挟持シート3’と保持層1および/または親
水性シートとの間を接着してもよい。
【0021】さらに、このように支持シート3と挟持シ
ート3’との間に保持層1を挟持する際には、用途に応
じて上記支持シート3および挟持シート3’の一方を非
透水性、あるいは撥水性としてもよい。このように一度
の加熱圧縮により、支持シート3と挟持シート3’間に
保持された各吸水性樹脂粒子2…を備える吸収用物品、
または、さらに親水性シートが積層された吸収用物品が
製造できる。
【0022】次に、前述した保持層1の製造方法につい
てさらに詳しく説明する。その製造方法は、保持層1に
おける各合成繊維1a…が3次元構造体を構成するよう
に各合成繊維1a…間に絡合や点接着を施す方法であれ
ば、特に限定されないが、不織布の一般的な製法、例え
ばニードルパンチ、スパンレース等の機械的・物理的絡
合、また、接着剤による化学的結合(レジンボンド)、
熱融着性繊維を用いて融着による点接着などが用いられ
る。
【0023】その合成繊維1aの繊度は、入手コストお
よび強度の点から、 0.5〜30デニール、好ましくは1〜
15デニールであり、合成繊維1aの繊維長は、入手コス
トおよび強度の点から、好ましくは10〜100 mm、さらに
好ましくは10〜60mmである。
【0024】また、保持層1の見掛け厚みは、最大吸水
量、吸水後の取り扱い易さ、強度の点から1〜10mmが望
ましい。また、保持層1の密度は、保持層1の強度、使
用する吸水性樹脂粒子2の粒度、保持層1の製造工程、
製造コストの点から、0.01〜0.1g/cm3、より好ましくは
0.03〜0.07g/cm3 であり、保持層1の見掛け密度は、0.
005〜0.05g/cm3 、さらに好ましくは 0.075〜0.04g/cm
3 である。
【0025】なお、上記の見掛け厚み(cm)の測定方法
は、約10×10mmの試験片を10枚重ねて厚みを測定し、
1枚当たりの厚さを計算で求めた。また、厚み(cm)の
測定は、JIS-L1086に準じ、試料の5ヵ所を厚さ測定器
により、10秒間、10kgf/cm2(荷重面積は10cm2 )のも
とで測定した各測定値の平均値で求めた。
【0026】上述した見掛け密度は、保持層1の1m2
当たりの質量(g/m2 )を(g/cm2)に換算し、上記の
見掛け厚みで割った値である。上述した密度は、保持層
1の1m2 当たりの質量(g/m2 )を(g/cm2 )に換算
し、前記の厚みで割った値である。
【0027】このような各規格値を満足する保持層1
は、その合成繊維1a…間に形成される空隙に前記の吸
水性樹脂粒子2が容易に進入できるようになっている。
【0028】このような保持層1に使用される熱可塑性
樹脂からなる合成繊維1aとしては、ポリエチレンテレ
フタレート、低融点ポリエチレンテレフタレート等のポ
リエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン類、ナイロン等のポリアミド類などの単一樹
脂からなる合成繊維、あるいは、ポリエチレンテレフタ
レート/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート
/ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート/低融点
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン/ポリプロ
ピレン等からなる前記の複合繊維が好ましい。このよう
な複合繊維としては、熱溶着が容易となり、かつ、加熱
圧縮時での形状を保持し易いことから、高融点の樹脂を
芯とし、低融点の樹脂を棹として形成したものが望まし
い。
【0029】次に、前述した吸水性樹脂粒子2について
説明する。吸水性樹脂粒子2の素材としては、でんぷん
アクリル酸塩のグラフト共重合体、カルボキシメチルセ
ルロース架橋体、ビニルアルコールアルコール酸塩共重
合体、ポリアクリロニトリル加水分解物、架橋ポリアク
リル酸塩、変性ポリビニルアルコール、アクリル酸重合
体、アクリル酸アクリルアミド共重合体、イソブチレン
無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。なお、これら
各重合体は、2種以上混合して用いることも可能であ
る。
【0030】このような各重合体の内、特に好ましく
は、架橋ポリアクリル酸塩が使用され、そのような架橋
ポリアクリル酸塩は、アクリル酸、メタアクリル酸、お
よびそれらのアルカリ金属塩からなる群から少なくとも
1種選択されて重合されたアクリル酸系モノマーを一部
架橋したものである。
【0031】アルカリ金属塩とは、アクリル酸および/
またはメタアクリル酸のカルボキシル基を、例えば水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のア
ルカリ金属水酸化物で50〜90 モル%中和させて得られ
た塩のことである。
【0032】このような樹脂からなる吸水性樹脂粒子2
は、その粒径を10〜2000μ、好ましくは 100〜1000μに
形成され、その使用量は、その用途により適宜設定され
るが、前記保持層1に対して、10〜200g/m2 であり、さ
らに好ましくは30〜100g/m2の範囲である。そのような
吸水性樹脂粒子2は、吸水前の自重の 200倍程度の脱イ
オン水を吸水することができ、最大吸水時の容積は、吸
水前の約 100倍程度となる。なお、上記のμは10-6mを
示す。
【0033】前記の支持シート3および挟持シート3’
の素材としては、加熱溶着する際には前記保持層1の構
成繊維の融点より低い融点を備える熱可塑性樹脂繊維、
熱可塑性樹脂粉末、および前記の複合繊維から成る群か
ら選択された少なくとも一種を含む不織布や布が使用さ
れ、また、接着剤を用いる場合には、接着を容易にする
ため、上記保持層1と同様な、あるいは近縁な組成を有
する熱可塑性樹脂繊維を含む不織布や布が望ましい。
【0034】上記のような接着剤としては、取り扱いが
容易で、吸水性樹脂粒子2への影響が少ないアクリル
系、ウレタン系、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合
体)系等のエマルジョンタイプやホットメルト系のもの
が好ましい。
【0035】前記の加熱圧縮時の加熱温度は、前記保持
層1の各合成繊維1a…が容易に塑性変形して薄葉化さ
れるように設定され、さらに、前記挟持シート3’を同
時に溶着する際には、挟持シート3’と前記保持層1の
各合成繊維1a…との間での溶着を生じるような加熱温
度で、かつ、上記保持層1の各合成繊維1a…が容易に
塑性変形して薄葉化されるように設定される。したがっ
て、上記実施例における加熱温度は、合成繊維1aの融
点未満、軟化点以上に設定され、例えば、100〜 180℃
に設定される。
【0036】このように上記実施例の構成は、合成繊維
1aを構成する熱可塑性樹脂の軟化する温度で加圧され
て各合成繊維1a…が塑性変形した上記保持層2内に上
記吸水性樹脂粒子2が拘持されているものである。
【0037】したがって、上記構成では、最大吸水時に
おいて各吸水性樹脂粒子2…が、図3に示すように、径
にして3〜4倍程度に膨潤しても、厚さ1/5程度に薄
葉化されていた保持層1の各合成繊維1a…に拘持され
て保持される。
【0038】すなわち、膨潤した各吸水性樹脂粒子2…
を拘持する各合成繊維1a…は、それらの間が点接着さ
れている場合においても、薄葉化される前の元の3次元
構造に復帰でき充分余裕を備えて僅かな力で弾性変形で
き、一方、各合成繊維1a…間が絡合している場合にお
いても、各合成繊維1a…間が摺動して弾性変形を伴い
ながら絡合を維持できることから、各吸水性樹脂粒子2
…が各合成繊維1a…により拘持されながら膨潤でき
る。
【0039】これにより、上記構成は、従来のように保
持層を構成する各合成繊維と吸水性樹脂粒子との接着等
に起因する吸水性樹脂粒子2の膨潤阻害がなく、また、
従来のように各支持シート間を、接着剤やヒートシール
等の接着部により各吸水性樹脂粉末を挟みながら強固に
接着したことに起因する吸水性樹脂粒子2の膨潤阻害が
回避される。
【0040】ところで、従来は、吸水性樹脂粉末の膨潤
が阻害されていたことにより、吸水性を確保するために
吸水性樹脂粒子を必要以上に充填することがあった。
【0041】しかしながら、上記構成は、吸水性樹脂粒
子2の本来備えている吸水性を充分に発揮できて、充填
する吸水性樹脂粒子2の使用量を従来より低減できて小
型化できる。
【0042】その上、上記構成は、吸水性樹脂粒子2が
膨潤した際の、吸収用物品の辺部からの盛り上がるよう
なはみ出しも防止できて、使用感の劣化も防止できる。
【0043】ところで、従来では、吸収用物品における
中央部のみが厚くなるといった局部的な厚さの増加によ
り、使用感などの劣化を招くことがあった。
【0044】しかしながら、上記構成は、吸水時におい
ても、その厚さの増加量が全体で均等となり、局部的な
厚さの増加を防止できて、使用感の劣化も回避できる。
【0045】また、上記構成は、図1に示すように、各
吸水性樹脂粒子2…が各合成繊維1a…間に拘持されて
いるため、どのような所でカットしても、そのカット面
から吸水性樹脂粒子2が外部に飛散することが防止され
る。
【0046】したがって、従来のようにカット面からの
吸水性樹脂粒子の飛散を防止するために、カット前にカ
ット面に沿ったヒートシール等の封着工程を省くことが
できる。よって、上記吸収用物品は、どのような複雑な
カットに対しても容易に適用可能である。
【0047】この結果、上記吸収用物品およびその製造
方法は、幅広い帯状に製造しても、他の製品、例えば複
雑な形状のカットが要求される生理用品や、オムツへの
適用が容易に可能となることから、容易に大量生産が可
能となり製造コストの削減を図ることができる。
【0048】なお、上記実施例の構成および方法では、
保持層1を薄葉化する際に、1/5程度となるように加
熱圧縮した例を挙げたが、薄葉化の度合いは上記に限定
されることはなく、必要に応じて1/2〜1/10の範
囲で調製すればよい。
【0049】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の吸収用物品は、
以上のように、繊維形状の熱可塑性樹脂からなる保持層
が、吸水性樹脂粒子を保持する吸収用物品において、上
記熱可塑性樹脂の軟化する温度で加圧されて変形した上
記保持層内に上記吸水性樹脂粒子が拘持されている構成
である。
【0050】それゆえ、上記構成は、得られた吸収用物
品を種々の製品、例えばオムツ等に適用した際、吸収性
物品を任意の位置でカットしても、そのカット面から拘
持されている吸水性樹脂粒子の飛散が防止できることか
ら、従来必要であったカット面からの吸水性樹脂粒子の
飛散を防止するためのヒートシール等の封着工程を省く
ことができる。
【0051】その上、上記構成は、保持層内に拘持され
た吸水性樹脂粒子が吸水して膨潤しても、繊維形状の各
熱可塑性樹脂間は、弾性変形して拡がることができ、吸
水性樹脂粒子の膨潤が阻害されることが回避できる。こ
のことから、吸水性樹脂粒子の吸水性を充分に発揮でき
ることにより、従来のような吸水性を確保するため、必
要以上の吸水性樹脂粒子を充填する必要がなく小型化で
きるという効果を奏する。
【0052】本発明の請求項2記載の吸収用物品の製造
方法は、以上のように、繊維形状の熱可塑性樹脂からな
る保持層を、吸水性樹脂粒子が上記保持層内に進入でき
る間隙を備えるように形成した後、上記保持層の片面に
上記吸水性樹脂粒子の通過を阻止する支持シートを積層
した後、上記保持層内に上記吸水性樹脂粒子を分布させ
た後、上記保持層を前記熱可塑性樹脂の軟化する温度で
厚さ方向に加圧して変形させることにより、上記保持層
内に前記吸水性樹脂粒子を拘持させる方法である。
【0053】それゆえ、上記方法は、上述した請求項1
記載の構成の効果を有する吸収用物品を容易に製造する
ことができ、かつ、自由なカットが可能となることか
ら、大面積の吸収性物品の製造が可能となり、大量生産
できるから、製造コストの低減を図ることができるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収用物品の製造方法における得られ
た吸収用物品の要部断面図である。
【図2】上記の吸収用物品の製造方法における加熱圧縮
工程前の吸収用物品の要部断面図である。
【図3】上記の吸収用物品の吸水時の状態を示す要部断
面図である。
【図4】上記の吸収用物品の製造方法における挟持シー
トをさらに積層する工程を示す要部断面図である。
【図5】従来の吸収用物品の要部断面図である。
【図6】従来の他の吸収用物品の要部断面図である。
【図7】従来のさらに他の吸収用物品の要部断面図であ
る。
【符号の説明】
1 保持層 1a 合成繊維(熱可塑性樹脂) 2 吸水性樹脂粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04H 1/54 A 7199−3B D06M 23/08 D06M 17/00 K

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維形状の熱可塑性樹脂からなる保持層
    が、吸水性樹脂粒子を保持する吸収用物品において、 上記熱可塑性樹脂の軟化する温度で加圧されて変形した
    上記保持層内に上記吸水性樹脂粒子が拘持されているこ
    とを特徴とする吸収用物品。
  2. 【請求項2】繊維形状の熱可塑性樹脂からなる保持層
    を、吸水性樹脂粒子が上記保持層内に進入できる間隙を
    備えるように形成した後、上記保持層の片面に上記吸水
    性樹脂粒子の通過を阻止する支持シートを積層した後、
    上記保持層内に上記吸水性樹脂粒子を分布させた後、上
    記保持層を前記熱可塑性樹脂の軟化する温度で厚さ方向
    に加圧して変形させることにより、上記保持層内に前記
    吸水性樹脂粒子を拘持させることを特徴とする吸収用物
    品の製造方法。
JP4132638A 1992-05-25 1992-05-25 吸収用物品およびその製造方法 Pending JPH05331775A (ja)

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Cited By (7)

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