JPH05331718A - 紡績機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フロアスペースの節減を可能ならしめると共
に操作及び据付作業が容易な紡績機を得る。 【構成】 ドラフトローラ対、空気紡績ノズルからなる
紡績ユニットの複数を背中合わせに支持してなるメイン
フレームを、メインフレームとは別体の下部フレームに
より支持し、メインフレームの下部にケンス収納スペー
スを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は紡績機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の紡績機は、紡績装置の各
錘を多数並列配置したものが一般的であり、通常６〜８
錘を１スパンとした各スパンを連設し端部に原動機ボッ
クス等が設けられている。該紡績機の構造を側断面図で
ある図２と共に以下に説明する。

【０００３】図２において紡績機４１は、各スパンの両
端接続部に配したメインフレーム４２に渡設したライン
パイプ４３に各紡績ユニット４４を固着してなるもので
あり、図中左側を操作面とする紡績機４１の背後のフロ
アに置かれたケンス４５より一担上方に引き出されたス
ライバＳを、紡績機４１の上部に突設したクリール４６
に設けたローラ４７により紡績機４１の上部正面側に送
給し、図示の例では４線式のドラフト装置４８によりド
ラフトし、更に、空気紡績ノズル４９により加撚し、デ
リベリローラ５０により引き出された糸Ｙをフリクショ
ンローラ５１の圧接によりクレードル５２に回転自在に
支持されたパッケージＰに巻き取っている。

【０００４】このような紡績機においては、紡績機の背
後にケンス４５を配置しなければならないので、操作を
全て正面側から行うことができないばかりか、紡績機の
据付けスペース以外にケンス４５の設置スペースが別途
必要であり、フロアスペースの浪費となり、また、スラ
イバＳをケンス４５から紡績ユニット４４に導くクリー
ル４６を設けなければならなかった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の紡績機
のこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的
とするところは、フロアスペースの節減を可能ならしめ
ると共に操作及び据付作業が容易な紡績機を提供しよう
とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】ドラフトローラ対、空気
紡績ノズルからなる紡績ユニットの複数を背中合わせに
支持してなるメインフレームを、メインフレームとは別
体の下部フレームにより支持し、メインフレームの下部
にケンス収納スペースを設けた。

【０００７】

【作用】メインフレームを下部フレームにより支持する
と、メインフレームの下部にはケンス収納スペースが形
成される。ケンス収納スペースに配置したケンスより上
方に引き出されるスライバは、紡績ユニットにより紡出
され、メインフレームの上部において巻き取られる。

【０００８】

【実施例】本発明紡績機の実施の一例を図面と共に説明
する。

【０００９】図１Ａ及び図１Ｂにおいて、本発明紡績機
１のメインフレーム２は２枚の平板状のフレームを、該
フレームに図示しないスパンを渡設することにより一体
としてなるもので、メインフレーム２の略中央には風綿
回収用のダクト３が貫設され、該ダクト３の斜上方には
配線用ダクト４が穿設されている。

【００１０】メインフレーム２の下端部には下部フレー
ム５の固定部６が設けられており、両側端部には上下２
箇所づつ後述するラインパイプＬ１ ，Ｌ２ を取り付
けるための取付ボス７が側面側に突出して設けられてい
る。

【００１１】下部フレーム５は脚状であり、２個を一組
として下端をアシストボルト８を介してベース９に固定
し、Ｌ字状に屈曲した上端部をメインフレーム２の夫々
の固定部６に、ボルト１０により固着する。また、夫々
の下部フレーム５にはスライバＳをガイドするためのガ
イドロッド１１を渡設する。

【００１２】図示の紡績機１の紡績ユニットには、２錘
を１ユニットとした４ユニット、計８錘を１スパンとし
て紡績ユニット基板１３に取り付けたものである。紡績
ユニット１２の各錘においてはトランペットガイド１４
より引き込まれるスライバＳをバックローラ対１５ａ，
サードローラ対１５ｂ，エプロンベルト１６を装着した
セカンドローラ対１５ｃ及びフロントローラ対１５ｄか
ら構成されたドラフト装置１５でドラフトした後、空気
紡績ノズル１７に内設した第１ノズルＮ１ 及び第２ノ
ズルＮ２ の２つのノズルから圧空を噴射することによ
り発生する互いに反対方向の旋回気流を作用させて加撚
し、紡糸Ｙとしてデリベリローラ１８により引き出して
いる。

【００１３】上述の如く構成された紡績ユニットには糸
走行方向を上向きにしてメインフレーム２の両側端部に
設けられた取付ボス７に固着されたラインパイプＬ１
，Ｌ２ に基板１３を固定することにより固着され
る。ラインパイプＬ１ ，Ｌ２は空気紡績ノズル１７に
圧空を送る送気管としても用いられる。

【００１４】本発明紡績機の巻取装置１９は次の如く構
成されている。複数列設したメインフレーム２の上部を
通してクレードル取付用フレーム２０を渡設し、該フレ
ーム２０に旋回自在に設けられたクレードルアーム２１
に巻取ボビンを回転自在に支承する。前記巻取ボビンを
フリクションローラ２２に圧接させて、紡績ユニット１
２のデリベリローラ１８より繰り出される紡糸Ｙをトラ
バースガイド２３によりトラバースしながらパッケージ
Ｐとして巻き取るものである。上記クレードル取付用フ
レーム２０はパッケージＰの搬出装置の一部として使用
することが出来る。

【００１５】本発明紡績機１の下部フレーム５により支
持されているメインフレーム２の下部はケンス収納スペ
ースとなっており、図１Ａ，図１Ｂに示す例では４行４
列に配置した１６本のケンスＣがメインフレーム２の両
側に設けられた紡績ユニット１２における計１６錘に対
応しており、上記ケンスＣより上方に引き出されるスラ
イバＳは、直接紡績ユニット１２により紡糸Ｙとして紡
出されメインフレーム２の上部に設けた巻取装置１９に
パッケージＰとして巻き取られる。

【００１６】従って、図２に示す従来の紡績機４１に比
べて、ほぼ等しいフロアスペースで約２倍の錘数を設置
することができ、フロアスペースの節減を可能にしてい
る。

【００１７】また、従来の紡績機４１においては、ケン
ス４５を紡績機４１の背後に設置されているので、ケン
ス４５の交換等の作業は紡績機４１の背後側に回って行
なわなければならなかったが本発明の紡績機１は正面か
ら全ての操作が可能である。

【００１８】本発明紡績機１は、移送時においてはメイ
ンフレーム２と下部フレーム５及び紡績ユニット１２を
それぞれ別途梱包することができるので移送及び据付作
業が容易となり、移送時の収容性も良好である。

【００１９】

【発明の効果】本発明紡績機は上述のとおりドラフトロ
ーラ対、空気紡績ノズルからなる紡績ユニットの複数を
背中合わせに支持してなるメインフレームを、メインフ
レームとは別体の下部フレームにより支持し、メインフ
レームの下部にケンス収納スペースを設けたので、紡績
機を据え付けるフロアスペースを大幅に節減でき、且
つ、片側より全ての操作が可能で紡績機を背中合わせに
設置することも可能であると共に移送及び据付作業が容
易であり、移送時の収容性も優れている。

【図面の簡単な説明】

【図１】Ａは本発明紡績機の側面図，Ｂは正面図であ
る。

【図２】従来の紡績機の側断面図である。

【符号の説明】

１ 紡績機 ２ メインフレーム ５ 下部フレーム １２ 紡績ユニット １５ ドラフト装置 １７ 空気紡績ノズル Ｃ ケンス

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドラフトローラ対、空気紡績ノズルから
   なる紡績ユニットの複数を背中合わせに支持してなるメ
   インフレームを、メインフレームとは別体の下部フレー
   ムにより支持し、メインフレームの下部にケンス収納ス
   ペースを設けたことを特徴とする紡績機。