JPH053306U - プレキヤストコンクリート製舗装版の連結構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 舗装版の連結構造における舗装版表面の外観
を良くし、かつ連結構造を簡単にする。 【構成】 舗装版１に、平行に延長する複数の貫通孔を
設け、その舗装版の一端部に舗装版巾方向に延長する突
条３を設けると共に、前記舗装版１の他端部に舗装版巾
方向に延長する溝４を設け、連結すべき一方の舗装版１
の端部の突条３を他方の舗装版１の端部の溝４に嵌入
し、各舗装版１の貫通孔にわたって鋼棒５を挿通し、各
舗装版１の貫通孔と鋼棒５との間の間隙に経時硬化性材
料６を注入充填する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、歩車道等に敷設されるプレキャストコンクリート製舗装版の連結構 造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、プレキャストコンクリート製舗装版（ＰＣ舗装版）の連結構造としては 、（１）図８および図９に示すように、連結すべきＰＣ舗装版８の端部に、円弧 状シース９を埋設して、ＰＣ舗装版８の上面および端面に開口する円弧状孔１０ を設けると共に、その円弧状孔１０を囲む螺旋鉄筋１１を埋設し、かつＰＣ舗装 版８の上面に円弧状孔１０の開口部に位置する凹部１２を設け、連結すべきＰＣ 舗装版８の端面を接合したのち、各ＰＣ舗装版８の円弧状孔１０にわたって円弧 状鋼棒１３を挿通し、次いで各円弧状孔１０にモルタル１４を充填したのち、前 記凹部１２に蓋１５を接着剤により固定した連結構造が知られている。 また（２）図１０および図１１に示すように、連結すべき一方のＰＣ舗装版８ Ａに埋設した横管１６に鋼棒１７を収容し、連結すべき他方のＰＣ舗装版８Ｂに 鋼棒受入管１８を埋設し、各ＰＣ舗装版８Ａ，８Ｂの端面をシールリング１９を 介して接合したのち、前記鋼棒１７を移動して、その鋼棒１７を横管１６と鋼棒 受入管１８とにわたって配置し、次に前記横管１６の上部に連設した注入孔２０ および前記鋼棒受入管１８の上部に連設した注入孔２１から、横管１６および鋼 棒受入管１８の中にモルタル１４を注入充填した連結構造も知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記（１）の連結構造の場合は、ＰＣ舗装版８の表面に蓋１５が露出するので 外観が悪く、また前記（２）の連結構造の場合は、複数の注入孔内のモルタル１ ４がＰＣ舗装版８Ａ，８Ｂの表面に露出するので外観が悪く、かつ連結構造が複 雑である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前述の課題を有利に解決するために、プレキャストコンクリート製 舗装版１における厚さ方向の中央部に、平行に延長する複数の貫通孔２を設け、 前記舗装版１の一端部に舗装版巾方向に延長する突条３を設けると共に、前記舗 装版１の他端部に舗装版巾方向に延長する溝４を設け、連結すべき一方の舗装版 １の端部の突条３を他方の舗装版１の端部の溝４に嵌入し、各舗装版１の貫通孔 ２にわたって鋼棒５を挿通し、各舗装版１の貫通孔２と鋼棒５との間の間隙に経 時硬化性材料６を注入充填する。 また鋼棒５の使用量を少なくして多数のプレキャストコンクリート製舗装版を 連結するために、連結すべき多数の舗装版１の貫通孔２にわたって、鋼棒５とそ れよりも細いスペーサー杆体７とを、交互に直列に配置して挿通し、前記鋼棒５ を隣り合う舗装版１にわたって配置し、各舗装版１の貫通孔２と前記鋼棒５およ びスペーサー杆体７との間の間隙に経時硬化性材料６を注入充填する。

【０００５】

【実施例】

図４および図５は本考案の実施例において用いられるプレキャストコンクリー ト製舗装版（ＰＣ舗装版）１を示すものであって、プレキャストコンクリート製 舗装版本体２２における厚さ方向の中央部に、複数本の直線状シース管２３が、 互いに平行にかつ舗装版本体２２の前後の端面２４，２５に直角に延長するよう に埋設され、一方の端面２４における舗装版厚さ方向の中央部に、舗装版巾方向 に延長する台形断面の突条３が一体に連設され、他方の端面２５における舗装版 厚さ方向の中央部に、舗装版巾方向に延長する台形断面の溝４が設けられ、前記 直線状シース管２３により貫通孔２が形成され、また舗装版１には、シース管２ ３の端部を囲む螺旋鉄筋１１が埋設されている。

【０００６】 前述のように構成された舗装版１を連結する場合は、まず図６に示すように、 複数の舗装版１における前後の端面２４，２５を接合するとともに、突条３を溝 ４に嵌入し、次いで図７に示すように、鋼棒５とそれよりも細いスペーサー杆体 ７とを、交互に直列に配置した状態で、各舗装版１の貫通孔２にわたって挿通し 、前記鋼棒５を隣り合う舗装版１の貫通孔２にわたって配置する。

【０００７】 次に図１ないし図３に示すように、各舗装版１の貫通孔２と前記鋼棒５および スペーサー杆体７との間の間隙に、モルタル等の経時硬化性材料６を注入充填す る。また隣り合う舗装版１の上部に形成された目地溝に目地材２６を注入充填す る。

【０００８】

【考案の効果】

本考案によれば、連結すべき一方の舗装版１の端部の突条３を、他方の舗装版 １の端部の溝４に嵌入したので、各舗装版１を上下方向の目違いが生じないよう にして接合することができ、かつ各舗装版１を接合したのち、各舗装版１の貫通 孔２にわたって鋼棒５を挿通し、各舗装版１の貫通孔２と鋼棒５との間の間隙に 経時硬化性材料６を注入充填するという簡単な操作を行なうことにより、複数の 舗装版１を目違いが発生しないように容易にかつ強固に連結することができ、さ らに連結構造が簡単である。 また連結すべき多数の舗装版１の貫通孔２にわたって、鋼棒５とそれよりも細 いスペーサー杆体７とを交互に直列に配置して挿通し、前記鋼棒５を隣り合う舗 装版１にわたって配置し、各舗装版１の貫通孔２と前記鋼棒５およびスペーサー 杆体７との間の間隙に経時硬化性材料６を注入充填することにより、鋼棒５の使 用量を少なくして多数の舗装版１を連結することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係るプレキャストコンクリー
ト製舗装版の連結構造を示す縦断側面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線拡大断面図である。

【図３】図１のＢ−Ｂ線拡大断面図である。

【図４】本考案の実施例において用いられる舗装版の斜
視図である。

【図５】図４に示す舗装版の一部切欠縦断側面図であ
る。

【図６】連結すべき舗装版を接合した状態を示す縦断側
面図である。

【図７】連結すべき舗装版の貫通孔にわたって鋼棒およ
びスペーサー杆体を挿通した状態を示す縦断側面図であ
る。

【図８】従来の第１例の舗装版連結構造を構成する舗装
版を接合した状態を示す縦断側面図である。

【図９】従来の第１例の舗装版連結構造を示す縦断側面
図である。

【図１０】従来の第２例の舗装版連結構造を構成する舗
装版を接合した状態を示す縦断側面図である。

【図１１】従来の第２例の舗装版連結構造を示す縦断側
面図である。

【符号の説明】

１ 舗装版 ２ 貫通孔 ３ 突条 ４ 溝 ５ 鋼棒 ６ 経時硬化性材料 ７ スペーサー杆体 ２２ 舗装版本体 ２３ 直線状シース管

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プレキャストコンクリート製舗装版１に
   おける厚さ方向の中央部に、平行に延長する複数の貫通
   孔２が設けられ、前記舗装版１の一端部に舗装版巾方向
   に延長する突条３が設けられると共に、前記舗装版１の
   他端部に舗装版巾方向に延長する溝４が設けられ、連結
   すべき一方の舗装版１の端部の突条３が他方の舗装版１
   の端部の溝４に嵌入され、各舗装版１の貫通孔２にわた
   って鋼棒５が挿通され、各舗装版１の貫通孔２と鋼棒５
   との間の間隙に経時硬化性材料６が注入充填されている
   プレキャストコンクリート製舗装版の連結構造。
2. 【請求項２】 連結すべき多数の舗装版１の貫通孔２に
   わたって、鋼棒５とそれよりも細いスペーサー杆体７と
   が交互に直列に配置されて挿通され、前記鋼棒５は隣り
   合う舗装版１にわたって配置され、各舗装版１の貫通孔
   ２と前記鋼棒５およびスペーサー杆体７との間の間隙に
   経時硬化性材料６が注入充填されている請求項１のプレ
   キャストコンクリート製舗装版の連結構造。