JPH0532755A - 導電性ウレタンエラストマー形成組成物 - Google Patents

導電性ウレタンエラストマー形成組成物

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JPH0532755A
JPH0532755A JP5363591A JP5363591A JPH0532755A JP H0532755 A JPH0532755 A JP H0532755A JP 5363591 A JP5363591 A JP 5363591A JP 5363591 A JP5363591 A JP 5363591A JP H0532755 A JPH0532755 A JP H0532755A
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Tadashi Yasuda
直史 安田
Hideki Chiba
秀貴 千葉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コネクター素子、基板検査用素子などのコネ
クターシートとして優れた耐久性を有する導電性ウレタ
ンエラストマーを形成することのできる導電性ウレタン
エラストマー形成組成物を提供することにある。 【構成】 本発明の導電性ウレタンエラストマー形成組
成物は、(a)50重量%以上がポリカーボネートジオー
ルであるポリオール化合物とポリイソシアネート化合物
とを含有してなり、ウレタン化反応によりウレタンエラ
ストマーを形成するウレタンエラストマー形成成分 100
重量部に、(b)導電性粒子30〜1000重量部が分散され
ていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は導電性ウレタンエラスト
マー形成組成物に関し、更に詳しくは、形成される導電
性ウレタンエラストマーがコネクター素子、基板検査用
素子などのコネクターシートとして優れた耐久性を発現
する導電性ウレタンエラストマー形成組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】導電性シートは、電気的な接続を達成す
るための部材として種々の用途に有効に用いられてい
る。従来、導電性シートとして、 絶縁性高分子弾性体中に金属粒子が均一に分散された
構造のもの(特開昭51−93393 号公報参照)、 絶縁性高分子弾性体中に導電性磁性体粒子が不均一な
密度で分散されている構造のもの(特開昭53−147772号
公報、特開昭54−146873号公報参照)が知られており、
絶縁性高分子弾性体としては、各種のシリコーンゴムが
用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
絶縁性高分子弾性体を用いてなる導電性シートは、使用
回数と共に、電気抵抗が増加し得られる導電状態が不安
定なものとなり、コネクター素子、基板検査用素子など
のコネクターシートとしての耐久性が低い、という問題
を有している。
【0004】本発明の目的は、コネクター素子、基板検
査用素子などのコネクターシートとして優れた耐久性を
有する導電性ウレタンエラストマーを形成することので
きる導電性ウレタンエラストマー形成組成物を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の導電性ウレタン
エラストマー形成組成物は、(a)50重量%以上がポリ
カーボネートジオールであるポリオール化合物とポリイ
ソシアネート化合物とを含有してなり、ウレタン化反応
によりウレタンエラストマーを形成するウレタンエラス
トマー形成成分 100重量部に、(b)導電性粒子30〜10
00重量部が分散されていることを特徴とする。
【0006】以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の組成物は、(a)50重量%以上がポリカーボネ
ートジオールであるポリオール化合物とポリイソシアネ
ート化合物とを含有してなるウレタンエラストマー形成
成分(以下「(a)成分」ともいう)と、この(a)成
分中に分散された(b)導電性粒子とを必須の成分とす
る。
【0007】(a)成分 (a)成分は、ポリオール化合物とポリイソシアネート
化合物とからなるウレタンエラストマー形成成分であ
る。(a)成分は、室温乃至80℃以下の温度条件下にお
いて液状を示し、後述する導電性粒子を均一に混合する
ことができるものである。
【0008】(a)成分に使用されるポリオール化合物
は、その50重量%以上がポリカーボネートジオールであ
り、その他のポリオール化合物としては、ポリエステル
系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリブタジ
エン系ポリオール、ヒマシ油系ポリオール、シリコーン
系ポリオールなどを挙げることができる。ポリカーボネ
ートジオールは、アルカンジオールとカーボネート化合
物とを反応させて得られる両末端にOH基を有する直鎖
状ポリオール化合物〔構造式:HO−[R−O−CO−
O]n −R−OH(R:アルキレン基)である。アルカ
ンジオールとしては、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、1,4 −ブタンジオール、1,5 −ヘプタンジオー
ル、1,6 −ヘキサンジオールなど、好ましくは1,6 −ヘ
キサンジオールが使用される。カーボネート化合物とし
ては、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、
ジフェニルカーボネートなど、好ましくはエチレンカー
ボネートが使用される。ポリカーボネートジオールの分
子量は、通常、1000〜4000であり、好ましくは2000〜40
00である。ポリエステル系ポリオールとしては、ポリカ
ーボネートジオール以外のポリカーボネートポリオー
ル、ポリメチルペンタンジオールアジペート系ポリオー
ル、ポリメチルバレロラクトン系ポリオール、ポリカプ
ロラクトン系ポリオール、ポリブタンジオールアジペー
ト系ポリオールなどを挙げることができる。ポリエーテ
ル系ポリオールとしては、ポリプロピレングリコール、
ポリテトラメチレングリコールおよびこれらの変性体を
挙げることができる。ポリブタジエン系ポリオールとし
ては、ポリブタジエンジオール、水添ポリブタジエンジ
オールなどを挙げることができる。シリコーン系ポリオ
ールとしては、シリコーンジオール、シリコーントリオ
ールなどが挙げられる。更に、ポリオール化合物とし
て、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
1,5−ペンタンジオール、トリメチロールプロパン、ネ
オペンチルグリコールなどの多価アルコールも使用する
ことができる。これらの中でその他のポリオール化合物
としては、ポリエステル系ポリオールでは、ポリメチル
ペンタンジオールアジペート系ポリオールおよびポリメ
チルバレロラクトン系ポリオールが、ポリエーテル系ポ
リオールでは、ポリテトラメチレングリコールおよびポ
リテトラメチレングリコールのメチルテトラメチレング
リコールによる変性体が、又多価アルコールではトリメ
チロールプロパンが好ましい。これらの化合物は、その
1種のみでなく2種以上を本発明に係るポリオール化合
物として用いることもできる。(a)成分は、その50重
量%以上がポリカーボネートジオールである。50重量%
未満では、耐久性の良好な導電性ウレタンエラストマー
が得られない。また、使用するポリオール化合物は、2
官能ポリオール化合物のみでなく、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールエタン、ヘキサントリオール、ペ
ンタエリスリトールなどの3官能以上のポリオール化合
物を含有するものであることが好ましい。3官能以上の
ポリオール化合物は、2官能ポリオール化合物に対して
モル比で 0.5/0.5 〜 0.9/0.1 であることが好まし
く、さらに好ましくは0.7/0.3 〜 0.9/0.1 である。
【0009】本発明において使用されるポリイソシアネ
ート化合物としては、トリレンジイソシアネート、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニ
ルメタンジイソシアネート、ジアニシジンイソシアネー
ト、ジフェニルエーテルジイソシアネート、ビトリレン
ジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリ
フェニルメタントリイソシアネート、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メタキ
シリレンジイソシアネートおよびこれら変性体などを挙
げることができる。これらのうち、トリレンジイソシア
ネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリ
ックジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネートおよびこれらの変性体を好ましく用いる
ことができる。また、使用するポリイソシアネート化合
物は、2官能ポリイソシアネート化合物のみでなく、ポ
リメリックジフェニルメタンジイソシアネート、トリフ
ェニルメタントリイソシアネート、トリイソシアネート
フェニルチオフォスフェート、トリレンジイソシアネー
トトリメチロールプロパンアダクト、トリレンジイソシ
アネートイソシアヌレート体、ヘキサメチレンジイソシ
アネート−ビューレット体などの3官能以上のポリイソ
シアネート化合物を含有するものであることが好まし
く、この場合には、硬化後に良好なウレタンエラストマ
ーを形成することができる。3官能以上のポリイソシア
ネート化合物は、2官能ポリイソシアネート化合物に対
してモル比で 0.5/0.5 〜 0.9/0.1 であることが好ま
しく、さらに好ましくは 0.7/0.3 〜 0.9/0.1 であ
る。
【0010】ポリオール化合物とポリイソシアネート化
合物は、これらをそのまま混合して(a)成分を構成さ
せてもよい。また、ポリオール化合物の一部と、このポ
リオール化合物の一部の水酸基に対して当量以上のイソ
シアネート基を含むポリイソシアネート化合物とを反応
させてウレタンプレポリマーを合成し、このウレタンプ
レポリマーに更に残りのポリオール化合物を混合して
(a)成分を構成してもよい。後者の場合には引張り強
度などの高分子物性の優れたウレタンエラストマーが形
成される点で好ましい。全体のポリオール化合物とポリ
イソシアネート化合物は、ポリオール化合物の水酸基と
ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基とを当量
比で、通常、1/1.0 〜1/1.3 となるように含有す
る。
【0011】(a)成分には、必要に応じて、ジブチル
チンラウレート、トリエチルアミン、トリエチレンジア
ミンなどの触媒、メチレンビス(2−クロルアニリ
ン)、ポリテトラメチレンオキシドジpアミノベンゾエ
ートなどのアミン系硬化剤、シリカ、疎水性シリカなど
の充填剤、ヒマシ油誘導体、塩基性カルシウムスルホネ
ートなどのチキソ性調整剤、リン化合物などの難燃助剤
などが含有されていてもよい。
【0012】(a)成分の温度 25 ℃における粘度は、
10-1 sec-1の歪速度において104 〜107 センチポイズの
範囲にあることが好ましい。粘度が過小の場合には、導
電性粒子の沈降が生じやすくなる。一方粘度が過大であ
る場合には導電性粒子が分散しにくく、また組成物の脱
泡処理が困難になる傾向がある。 粘度の調整は、充填
剤やチキソ性調整剤の添加により行うことができ、また
トルエン、キシレンなどの溶剤により希釈する手段を利
用することも可能である。
【0013】(a)成分はウレタン化反応によりウレタ
ンエラストマーを形成するものであり、形成されるウレ
タンエラストマーの JISA型硬度計による硬度は15〜70
であることが好ましく、20〜60であることがさらに好ま
しい。この硬度が15未満である場合には、使用時に安定
した導電性を示すことができない場合があり、一方70を
超える場合には、使用時の電気抵抗が過大となって導電
性シートとして適用することが困難となる場合がある。
【0014】導電性粒子 導電性粒子は、例えばニッケル、鉄、コバルトなどの磁
性を示す金属の粒子、これらの金属の合金の粒子、磁性
を示す金属または合金の粒子の表面に金、銀、パラジウ
ム、ロジウムなどのメッキを施したもの、非磁性金属粒
子、ガラスビーズなどの無機質粒子またはポリマー粒子
に、ニッケル、コバルトなどの導電性磁性体のメッキを
施したものなどを挙げることができる。これらのうち、
製造コストの低減化を図る観点からは、特に、ニッケ
ル、鉄もしくはこれらの合金よりなる導電性粒子が好ま
しく、さらに金メッキが施された導電性粒子は、接触抵
抗が小さいなど電気的特性の点で好ましい。
【0015】導電性粒子の粒径は、3〜200 μmである
ことが好ましく、特に好ましくは10〜100 μmである。
このような範囲の粒径を有する導電性粒子を用いること
により、最終的に得られる導電性ウレタンエラストマー
において、使用時に導電性粒子間に十分な電気的接触が
達成され、かつ導電部の微細化に対応することができ
る。
【0016】導電性粒子の使用量は、(a)成分 100重
量部に対して30〜1000重量部である。この使用量が30重
量部未満の場合には、最終的に得られる導電性ウレタン
エラストマーは、使用時にも十分な導電路が形成され
ず、電気抵抗値が高過ぎて良好なスイッチ機能を有しな
いものとなり、一方、使用量が1000重量部を超える場合
には、得られる導電性ウレタンエラストマーが脆弱なも
のとなり、使用することが困難となる。
【0017】製造方法 本発明の導電性ウレタンエラストマー形成組成物は、
(a)成分と導電性粒子とを混合し、攪拌することによ
って製造することができる。
【0018】成形方法 本発明の導電性ウレタンエラストマー形成組成物は、ウ
レタン化反応により硬化して、ゴム状弾性を有する導電
性ウレタンエラストマーとなる。実際には、本発明の組
成物に脱泡処理を施した後、成形加工を行えばよい。導
電性ウレタンエラストマーのシートを製造する方法とし
ては、磁極板を有してなる金型内に本発明の組成物を注
入し、磁場処理を行って導電性粒子を厚さ方向に配列さ
せた上で組成物を熱硬化させることにより、シート状の
導電性ウレタンエラストマーを形成する方法、リード電
極部を有する基板上に、本発明の組成物をスクリーン印
刷法などにより印刷した後、磁場処理を行って導電性粒
子を厚さ方向に配列させた上で組成物を熱硬化させて、
前記基板上に一体的に成形された導電部を形成する方法
などを挙げることができる。
【0019】なお、磁場処理をする際には、磁場強度の
異なる部分を有する磁極板を用いることによって、硬化
後のウレタンエラストマーシート中に導電性粒子の粗密
を生じさせ、導電部と絶縁部が存在する異方導電性ウレ
タンエラストマーシートを形成することもできる。ここ
で、導電部は厚さ方向に加圧されることにより、抵抗値
が減少して導電部が形成される加圧導電性であってもよ
い。
【0020】
【実施例】以下本発明の実施例について説明するが、本
発明がこれらの実施例に限定されるものではない。
【0021】実施例1 <主剤の合成>表1に示すように、ポリカーボネートジ
オール「DN−986」(日本ポリウレタン工業社製)35
g、変性ポリテトラメチレングリコール「PTGL−40
00」(保土谷化学工業社製)20g、ポリメリックジフェ
ニルメタンジイソシアネート「ミリオネートMR−200
」(日本ポリウレタン工業社製)13.5gおよび変性ジ
フェニルメタンジイソシアネート「スミジュールPF」
(住友バイエルウレタン社製)31.5gを、窒素気流下80
℃で5時間加熱攪拌することにより反応させて粘稠な液
状のプレポリマーを合成した。これを「主剤P−1」と
する。
【0022】<硬化剤の調製>表1に示すように、ポリ
カーボネートジオール「ニッポラン 982R」(日本ポリ
ウレタン工業社製)85gと、ポリエステルトリオール
「クラポールP−3000」(クラレ社製)15gとを混合し
てポリオール化合物の混合物を調製した。これを「硬化
剤H−1」とする。
【0023】<(a)成分の調製>表1に示すように、
主剤P−1と硬化剤H−1とを、重量比で 1.0/2.0
〔OH基/NCO基=1.0 /1.05(当量)〕となる割合
で混合し、(a)成分を調製した。これを「成分A−
1」とする。
【0024】<組成物の調製>表2に示すように、成分
A−1の 100重量部と、平均粒径40μmのニッケルより
なる導電性粒子(以下「成分B−1」という)の 400重
量部とを混合して、本発明の組成物を調製した。これを
「組成物C−1」とする。
【0025】<コネクター層の形成>各々の幅が0.15m
m、電極ピッチが0.25mmの銅に金メッキを施してなるリ
ード電極を合計 240本有する回路基板のリード電極領域
に、下記のようにして、外面が全体に平坦なコネクター
層を形成して回路基板装置を製造した。組成物C−1に
減圧脱泡処理を行った後、この組成物C−1をリード電
極上にスクリーン印刷法で塗布してコネクター層の導電
部を形成し、その後、成分A−1のキシレン希釈液を、
リード電極領域以外の領域にスピンコーティングにより
塗布してコネクター層の絶縁部を形成した。図1に示す
ように、強磁性体部分Mと非強磁性体部分Nとよりな
り、下面が平坦である磁極板30を用い、その下面を導電
部21と絶縁部22とからなるコネクター層20の表面に対接
させた状態で上型31および下型32により、平行磁場を作
用させたまま 100℃で4時間放置して硬化させ、回路基
板10と一体化した厚さ 0.3mmのコネクター層を形成し
た。なお、使用した磁極板30における強磁性体部分Mの
幅および隣接するものとの中心間距離(ピッチ)は、回
路基板10のリード電極層13の幅および電極ピッチと一致
したものであり、この条件は以下の実施例および比較例
においても同様である。
【0026】実施例2 <(a)成分の調製>表1に示す処方により、実施例1
と同様の操作を行って主剤P−2を合成し、硬化剤H−
2を調製し、更に表1に示す重量比で混合して成分A−
2を調製した。
【0027】<組成物の調製>表2に示す処方により、
成分A−2に実施例1と同様にして成分B−1を混合
し、本発明の組成物C−2を調製した。
【0028】<コネクター層の形成>組成物C−1に代
えて組成物C−2を用いてコネクター層の導電部を形成
し、成分A−1に代えて成分A−2を用いてコネクター
層の絶縁部を形成したこと以外は実施例1と同様の操作
を行って回路基板と一体化した厚さ 0.3mmのコネクター
層を形成した。
【0029】実施例3 <組成物の調製>表2に示すように、成分B−1に代え
て、金メッキ(ニッケル1kgに対して40gの金) が施さ
れた平均粒径40μmのニッケルよりなる導電性粒子(以
下「成分B−2」という)を用いたこと以外は実施例1
と同様の操作を行って本発明の組成物C−3を調製し
た。
【0030】<コネクター層の形成>組成物C−1に代
えて組成物C−3を用いてコネクター層の導電部を形成
したこと以外は実施例1と同様にして回路基板と一体化
した厚さ 0.3mmのコネクター層を形成した。
【0031】比較例1 <組成物の調製>室温硬化型シリコーンゴムコンパウン
ド「KE−1600」(信越シリコーン社製)100 gに、硬
化剤「CAT1600」(信越シリコーン社製)10gを加え
て混合した。この混合物を「成分a−1」とする。表3
に示すように、成分a−1に実施例1と同様にして成分
B−1を混合し、組成物c−1を調製した。
【0032】<コネクター層の形成>組成物c−1を減
圧脱泡処理した後、この組成物c−1をリード電極上に
スクリーン印刷法で塗布してコネクター層の導電部を形
成し、その後、成分a−1の「RTVシンナー」(信越
シリコーン社製)希釈液を、リード電極領域以外の領域
にスピンコーティングにより塗布してコネクター層の絶
縁部を形成した。 その後、実施例1と同様の操作を行
って回路基板と一体化した厚さ 0.3mmのコネクター層を
形成した。
【0033】比較例2および3 <(a)成分の調製>表1に示す処方により、実施例1
と同様の操作を行って主剤p−2およびp−3を合成
し、硬化剤h−2およびh−3を調製した。それぞれ表
1に示す重量比で混合して成分a−2およびa−3を調
製した。
【0034】<組成物の調製>表3に示す処方により、
成分a−2およびa−3のそれぞれに実施例1と同様に
して成分B−1を混合して組成物c−2およびc−3を
調製した。
【0035】<コネクター層の形成>組成物C−1に代
えて組成物c−2およびc−3のそれぞれを用いてコネ
クター層の導電部を形成し、成分A−1に代えて成分a
−2およびa−3のそれぞれを用いてコネクター層の絶
縁部を形成したこと以外は実施例1と同様の操作を行っ
て回路基板と一体化した厚さ 0.3mmのコネクター層を形
成した。
【0036】比較例4および5 <組成物の調製>B−2成分の使用量を、表3に示す処
方に従って変更したこと以外は実施例3と同様の操作を
行って組成物c−4およびc−5を調製した。
【0037】<コネクター層の形成>組成物C−1に代
えて組成物c−4およびc−5のそれぞれを用いてコネ
クター層の導電部を形成したこと以外は実施例1と同様
にして回路基板と一体化した厚さ 0.3mmのコネクター層
を形成した。
【0038】実施例4〜5 <組成物の調製>表4に示す処方により、B−1成分の
使用量を 150重量部に変更したこと以外は実施例1乃至
2のそれぞれと同様の操作を行って本発明の組成物C−
4乃至C−5を調製した。
【0039】<導電性シートの製造>組成物C−4乃至
C−5のそれぞれに減圧脱泡処理を行った後、この組成
物C−4乃至C−5のそれぞれを、図2に示すような強
磁性体部分Mと非強磁性体部分Nよりなり、非強磁性体
部分Nが強磁性体部分Mより0.03mm突出してなる磁極板
35の間に注入し、この状態で図3に示すように、上型31
および下型32により、磁極板35に平行磁場を作用させた
まま 100℃で4時間放置して硬化させ、導電性粒子Eが
厚さ方向に配列された厚さ 0.3mmの導電部23と、導電性
粒子Eの存在確率が小さい厚さ0.24mmの絶縁部24とより
なる異方導電性シートを製造した。
【0040】実施例6 <組成物の調製>表4に示す処方により、B−2成分の
使用量を 150重量部に変更したこと以外は実施例3と同
様の操作を行って本発明の組成物C−6を調製した。
【0041】<導電性シートの製造>組成物C−4に代
えて組成物C−6を用いたこと以外は実施例4と同様に
して導電部の厚さ 0.3mm、絶縁部の厚さ0.24mmの異方導
電性シートを製造した。
【0042】比較例6〜8 <組成物の調製>表5に示す処方により、B−1成分の
使用量を 150重量部に変更したこと以外は比較例1乃至
3のそれぞれと同様にして組成物c−6乃至c−8を調
製した。
【0043】<導電性シートの製造>組成物C−4に代
えて組成物c−6乃至c−8のそれぞれを用いたこと以
外は実施例4と同様にして導電部の厚さ 0.3mm、絶縁部
の厚さ0.24mmの異方導電性シートを製造した。
【0044】比較例9〜10 表5に示す処方により、組成物C−4に代えて組成物c
−4およびc−5のそれぞれを用いたこと以外は実施例
4と同様にして導電部の厚さ 0.3mm、絶縁部の厚さ0.24
mmの異方導電性シートを製造した。
【0045】<コネクター層および導電性シートの評価
>実施例1乃至5および比較例1乃至5により得られた
回路基板と一体化したコネクター層を有してなる回路基
板装置について、次のようにして耐久性の評価を行っ
た。コネクター層に25%の歪が生ずるように加圧したと
きの電気抵抗(初期値)を測定し、同様の加圧操作を 3
0000回繰り返し、電気抵抗の変化を測定した。また、実
施例4乃至6および比較例6乃至10により得られた導電
性シートと回路基板との位置合わせを行った後、上記と
同様にして導電性シートの耐久性の評価を行った。表2
乃至表5に初期の抵抗値の平均値および 30000回の加圧
履歴後の抵抗値の平均値を示す。なお、表1に示された
ウレタンエラストマーシートの硬度は下記の方法により
得た。 <硬化後のウレタンエラストマーの硬度の測定>硬度の
測定は、主剤成分と硬化剤成分を混合、減圧脱泡後、熱
硬化させ厚さ13〜15mmのウレタンエラストマーシートを
作製し、JIS K 6301の試験法により、スプリング式かた
さ試験機A形を用いて行った。
【0046】
【表1】
【0047】表1において、主剤成分を構成するポリオ
ール化合物およびポリイソシアネート化合物並びに硬化
剤成分を構成するポリオール化合物は以下のものを用い
た。また、ウレタン化反応触媒としてはジブチルチンラ
ウレートを用い、充填剤としてはシリカ微粉末「アエロ
ジル」(日本アエロジル社製)を用いた。 〔ポリオール化合物〕 PO−1:ポリカーボネートジオール「DN−986 」
(日本ポリウレタン社製) PO−2:変性ポリテトラメチレングリコール「PTG
L−4000」(保土谷化学工業社製) PO−3:シリコーンジオール「KF6003」(信越シリ
コーン社製) PO−4:ポリカーボネートジオール「ニッポラン 982
R」(日本ポリウレタン社製) PO−5:ポリエステルトリオール「クラポールP−30
00」(クラレ社製) PO−6:トリメチロールプロパン(三菱ガス化学社
製) PO−7:「DK−08−779 」(ダウコーニング社製) PO−8:ポリエステルジオール「クラポールP1010」
(クラレ社製)〔ポリイソシアネート化合物〕 PI−1:トリレンジイソシアネート(三井東圧化学社
製) PI−2:ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネ
ート「ミリオネートMR−200 」(日本ポリウレタン社
製) PI−3:変性ジフェニルメタンジイソシアネート「ス
ミジュールPF」(住友バイエルウレタン社製)
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】表3および表5中、*1は途中でコネクタ
ー層が回路基板から剥離し、コネクター層と回路基板と
の位置ズレが発生したことを示し、*2は途中でコネク
ター層の導電部が破損したことを示す。
【0053】実施例1乃至3および比較例1乃至5は、
回路基板と一体化したコネクター層を形成した例であ
る。これらの実施例の組成物によれば、エポキシ基板と
の密着性が良好であり、耐久テスト中も安定した導電性
を示すことが理解される。
【0054】一方、従来のシリコーンゴム組成物a−1
を使用した比較例1では、コネクター層の回路基板に対
する密着性が乏しくて試験の途中でコネクター層が回路
基板より剥離し、両者の位置ズレを生じた。比較例2で
は、導電性粒子の接触が不十分となって、耐久テストに
おいても高い抵抗値を示し、比較例3では、安定的な導
電性を維持することができなかった。比較例4では、導
電性粒子の使用量が過少であるので、導電路の形成が不
十分であり耐久テストにおいても高い抵抗値を示し、一
方比較例5では、導電性粒子の使用量が過多であるの
で、コネクター層の強度が不十分であり耐久テストに耐
えることができず、いずれもコネクター層として好適に
機能しないものである。
【0055】実施例4乃至6および比較例6乃至10は、
導電性シートを製造した例である。比較例6乃至10で
は、導電性シートと回路基板が一体化していないため、
耐久テスト毎に生じる両者の位置ズレにより抵抗値の経
時的増加が認められ、いずれもコネクター層として好適
に機能しないものである。これに対して、本実施例の組
成物を使用した実施例4乃至6では、なお安定した耐久
性を示していることが理解される。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、(a)成分の組成、形
成されるウレタンエラストマーの硬度および(b)導電
性粒子の使用量を特定の範囲とすることにより、耐久性
のある導電性ウレタンエラストマーを得ることができ
る。また、ウレタンエラストマーは被着物への接着性が
高いものであるため、回路基板上に一体化した導電層が
形成され、電気的接続に関してより信頼性の高い素子を
得ることができる。従って、本発明の導電性ウレタンエ
ラストマー形成組成物は、耐久性が要求される基板検査
用素子あるいは挿入、脱着回数の多いコネクター素子な
どの製造に好適に用いることができ、IC検査用の素子
の製造にも好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】回路基板上に直接コネクター層を形成し、平行
磁場を作用させたときの状態を示す説明用断面図であ
る。
【図2】導電性の組成物を磁極板の間に注入したときの
状態を示す説明用断面図である。
【図3】導電性の組成物を磁極板の間に注入した後平行
磁場を作用させ、コネクター層の導電部および絶縁部を
構成したことを示す説明用断面図である。
【符号の説明】 10 回路基板 13 リード電極層 20 コネクター層 21 導電部 22 絶縁部 23 導電部 24 絶縁部 30 磁極板 31 上型 32 下型 35 磁極板 M 強磁性体部分 N 非磁性体部分 E 導電性粒子

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 (a)50重量%以上がポリカーボネート
    ジオールであるポリオール化合物とポリイソシアネート
    化合物とを含有してなり、ウレタン化反応によりウレタ
    ンエラストマーを形成するウレタンエラストマー形成成
    分 100重量部に、(b)導電性粒子30〜1000重量部が分
    散されていることを特徴とする導電性ウレタンエラスト
    マー形成組成物。
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