JPH05324793A - 図形処理システムにおけるカーソル表示方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表示対象の３次元図形が定義されている世界
座標空間におけるＸ軸，Ｙ軸およびＺ軸の方向等をカー
ソルによってオペレータに明示する。 【構成】 座標変換指示受信手段１１は、表示対象の３
次元図形に関する世界座標から物理座標への座標変換を
指示する座標変換指示を受信する。カーソル形状算出手
段１２は、座標変換指示に基づき、視点から投影面上に
投影された世界座標空間におけるＸ軸，Ｙ軸およびＺ軸
に平行な線分群からなるカーソル形状を算出する。座標
値読取り手段１４は、座標値入力デバイス３から指示さ
れる座標値を読み取る。カーソル表示手段１５は、表示
装置４の画面において、座標値読取り手段１４により読
み取られた座標値の位置にカーソル形状算出手段１２に
より算出されたカーソル形状（カーソル形状記憶手段１
３に記憶されているカーソル形状）のカーソルを表示す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、表示装置（ＣＲＴ（Ｃ
ａｔｈｏｄｅ Ｒａｙ Ｔｕｂｅ）表示装置等）の画面
上に表示対象の３次元図形に対応する２次元の図形（以
下、２次元化３次元図形という）を表示する図形処理シ
ステムにおいて表示装置の画面上にカーソルの表示を行
う図形処理システムにおけるカーソル表示方式に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の図形処理システムにおけ
るカーソル表示方式では、矢印や十字等の２次元的なカ
ーソルが表示されていた（図３参照）。

【０００３】なお、表示装置の画面上に２次元化３次元
図形を表示する図形処理システムにおいては、表示対象
の３次元図形が定義されている世界座標空間（３次元図
形をＸ座標，Ｙ座標およびＺ座標によって論理的に定義
する３次元空間）におけるＸ軸，Ｙ軸およびＺ軸を表示
装置の画面上で表現するために、表示装置の画面上に３
次元図形とは別に「ガイド」という線分群（視点から投
影面上に投影された世界座標空間におけるＸ軸，Ｙ軸お
よびＺ軸を示す線分群。図３参照）が表示されていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の図形処
理システムにおけるカーソル表示方式では、矢印や十字
等の２次元的なカーソルが表示されている（表示対象の
３次元図形が定義されている世界座標空間におけるＸ
軸，Ｙ軸およびＺ軸に関する情報がカーソルに付加され
ていない）ので、当該世界座標空間におけるＸ軸，Ｙ軸
およびＺ軸の方向等を表示装置の画面上でオペレータに
明示するためには表示対象の３次元図形に対応する２次
元化３次元図形とは別にガイドを表示しなければなら
ず、図形処理システムにとって表示対象の３次元図形に
対応する２次元化３次元図形の線分以外の余分な線分の
表示が必要になるという欠点があった。

【０００５】本発明の目的は、上述の点に鑑み、表示対
象の３次元図形が定義されている世界座標空間における
Ｘ軸，Ｙ軸およびＺ軸の方向等を表示装置の画面上のカ
ーソルのカーソル形状によってオペレータに明示するこ
とができる（オペレータにとってはカーソル形状のみに
よってＸ軸，Ｙ軸およびＺ軸の方向等の判別が可能にな
る）図形処理システムにおけるカーソル表示方式を提供
することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の図形処理システ
ムにおけるカーソル表示方式は、表示装置の画面上に２
次元化３次元図形を表示する図形処理システムにおい
て、表示対象の３次元図形に関する世界座標から物理座
標への座標変換を指示する座標変換指示を受信する座標
変換指示受信手段と、この座標変換指示受信手段により
受信された座標変換指示に基づいて視点から投影面上に
投影された世界座標空間におけるＸ軸，Ｙ軸およびＺ軸
に平行な線分群からなるカーソル形状を算出するカーソ
ル形状算出手段と、座標値入力デバイスから指示される
座標値を読み取る座標値読取り手段と、表示装置の画面
において前記座標値読取り手段により読み取られた座標
値の位置に前記カーソル形状算出手段により算出された
カーソル形状のカーソルを表示するカーソル表示手段と
を有する。

【０００７】

【作用】本発明の図形処理システムにおけるカーソル表
示方式では、座標変換指示受信手段が表示対象の３次元
図形に関する世界座標から物理座標への座標変換を指示
する座標変換指示を受信し、カーソル形状算出手段が座
標変換指示受信手段により受信された座標変換指示に基
づいて視点から投影面上に投影された世界座標空間にお
けるＸ軸，Ｙ軸およびＺ軸に平行な線分群からなるカー
ソル形状を算出し、座標値読取り手段が座標値入力デバ
イスから指示される座標値を読み取り、カーソル表示手
段が表示装置の画面において座標値読取り手段により読
み取られた座標値の位置にカーソル形状算出手段により
算出されたカーソル形状のカーソルを表示する。

【０００８】

【実施例】次に、本発明について図面を参照して詳細に
説明する。

【０００９】図１は、本発明の図形処理システムにおけ
るカーソル表示方式の一実施例の構成を示すブロック図
である。本実施例の図形処理システムにおけるカーソル
表示方式は、利用者プログラム１と、オペレータ２（オ
ペレータ２は座標変換指示受信手段１１に対する指示を
行い表示装置４の画面の参照を行う）と、座標値入力デ
バイス３（マウスまたはタブレット等）と、表示装置４
（ＣＲＴ表示装置等）と、座標変換指示受信手段１１
と、カーソル形状算出手段１２と、カーソル形状記憶手
段１３と、座標値読取り手段１４と、カーソル表示手段
１５と、３次元図形レンダリング手段２１とを含んで構
成されている。なお、座標変換指示受信手段１１，カー
ソル形状算出手段１２，カーソル形状記憶手段１３，座
標値読取り手段１４およびカーソル表示手段１５は、カ
ーソル制御部１０に含まれる。また、カーソル制御部１
０および３次元図形レンダリング手段２１は、３次元図
形処理部２０に含まれる（座標変換指示受信手段１１は
カーソル制御部１０にも３次元図形処理部２０内のカー
ソル制御部１０以外の部分にも含まれる）。

【００１０】図２は、世界座標空間における３次元図形
等の定義の態様の一例を示す図である。図２に示すよう
に、世界座標空間上で定義されている３次元図形を表示
装置４の画面上に表示するためには（世界座標空間と表
示装置４に係る物理座標空間との間の座標変換を行うた
めには）、視点と投影面との定義（両者の位置の特定
等）が必要になる。なお、物理座標空間とは、２次元化
３次元図形を表示する表示装置（ここでは表示装置４）
の画面の画素に対応する２次元空間をいう。

【００１１】図３は、従来の図形処理システムにおける
カーソル表示方式によるカーソルの表示を説明するため
の図である。

【００１２】図４は、本実施例の図形処理システムにお
けるカーソル表示方式によるカーソルの表示を説明する
ための図である。

【００１３】図５（ａ）〜（ｅ）は、本実施例の図形処
理システムにおけるカーソル表示方式において表示され
るカーソルの種類の具体例を示す図である。

【００１４】次に、このように構成された本実施例の図
形処理システムにおけるカーソル表示方式の動作につい
て説明する。

【００１５】３次元図形処理部２０内の３次元図形レン
ダリング手段２１は、世界座標空間上で定義されている
３次元図形（この３次元図形の定義は利用者プログラム
１によって行われている）の位置および形状を示す世界
座標を利用者プログラム１から受け取り、座標変換指示
（世界座標から表示装置４に係る物理座標への座標変換
を行うために必要な視点および投影面を特定するための
情報を含む当該座標変換を促す指示）を座標変換指示受
信手段１１を介して利用者プログラム１またはオペレー
タ２から受け取る。

【００１６】３次元図形レンダリング手段２１は、表示
対象の３次元図形の位置および形状を示す世界座標と座
標変換指示とに基づいて当該３次元図形に関する座標変
換（世界座標から表示装置４に係る物理座標への座標変
換）を行い、表示装置４の画面上に座標変換後の３次元
図形（２次元化３次元図形）の表示を行う。

【００１７】なお、以上のような３次元レンダリング手
段２１の処理は、従来技術においても同様なものであっ
た。

【００１８】以上のような２次元化３次元図形の表示が
行われる際に、世界座標空間におけるＸ軸，Ｙ軸および
Ｚ軸の各軸の方向等が表示装置４の画面を見ているオペ
レータ２からもすぐに分かるように、以下の〜に示
すようにして、カーソル制御部１０は各軸の方向等を反
映したカーソルを表示装置４の画面上に表示する。

【００１９】 カーソル制御部１０内の座標変換指示
受信手段１１は、利用者プログラム１またはオペレータ
２から上述の座標変換指示を受け取る。

【００２０】 カーソル形状算出手段１２は、座標変
換指示受信手段１１によって受信された座標変換指示に
基づいて、視点（座標変換指示によって特定される視
点）から投影面（座標変換指示によって特定される投影
面）に投影された世界座標空間におけるＸ軸，Ｙ軸およ
びＺ軸（３軸に対応する３本の線分）に平行な線分群を
求め、その線分群の方向等の情報を有するカーソル形状
を生成（算出）し、そのカーソル形状をカーソル形状記
憶手段１３に一時的に格納する。なお、カーソル形状を
算出する上で前提となるカーソルの種類を示す情報は、
あらかじめカーソル形状算出手段１２に設定されている
（複数のカーソルの種類が設定されている場合には利用
者プログラム１やオペレータ２等から種類の特定が行わ
れる）。

【００２１】 一方、座標値読取り手段１４は、マウ
スまたはタブレット等の座標値入力デバイス３からの指
示に基づき、カーソルを表示すべき座標値を読み取る
（座標値読取り手段１４による読取りは常に行われてい
る）。

【００２２】 カーソル表示手段１５は、現時点でカ
ーソル形状記憶手段１３に記憶されているカーソル形状
に基づいて、表示装置４の画面上の所定の座標値（座標
値読取り手段１４によって読み取られた座標値）の位置
にカーソル（上述のカーソル形状を有するカーソル）の
表示を行う。

【００２３】次に、図２〜図４を参照して、座標変換後
の３次元図形（２次元化３次元図形）とカーソルとの表
示に関する動作ついて、従来技術と本実施例の図形処理
システムにおけるカーソル表示方式に係る技術とを比較
して説明する。

【００２４】ここでは、図２に示すように世界座標空間
上に直方体である３次元図形が定義されており、図２に
示すように視点および投影面が定義（特定）されている
ものとする。

【００２５】従来の図形処理システム（従来の「図形処
理システムにおけるカーソル表示方式」に係る図形処理
システム）は、図２に示す直方体の世界座標と視点およ
び投影面の位置とに基づいて、当該直方体に対応する２
次元化３次元図形の表示を図３に示すように行う。

【００２６】従来の図形処理システムにおけるカーソル
表示方式は、上述の２次元化３次元図形とともに図３に
示すようなカーソルを表示する。なお、このカーソルに
は、世界座標空間におけるＸ軸，Ｙ軸およびＺ軸に関す
る情報が付加されていない。

【００２７】このように従来の図形処理システムにおけ
るカーソル表示方式によって表示されるカーソルにはＸ
軸，Ｙ軸およびＺ軸に関する情報が付加されていないの
で、当該直方体が定義されている世界座標空間でのＸ
軸，Ｙ軸およびＺ軸の各軸の方向等をオペレータに通知
するためには、従来の図形処理システムは当該直方体に
対応する２次元化３次元図形の表示とは別個の表示を行
わなければならなかった。すなわち、従来の図形処理シ
ステムは、図２に示すような世界座標空間におけるＸ
軸，Ｙ軸およびＺ軸（Ｘ軸，Ｙ軸およびＺ軸からなる座
標軸も３次元図形の１つである）の座標変換（本来の表
示対象の３次元図形（直方体）に対する座標変換と同様
な座標変換）を行い、図３に示すようなガイド（ガイド
も２次元化３次元図形の１つである）を表示対象の直方
体に対応する２次元化３次元図形とは別個に画面上に表
示する必要があった。

【００２８】これに対して、本実施例の図形処理システ
ムにおけるカーソル表示方式は、上述のように、表示装
置４の画面上のカーソルのカーソル形状によって世界座
標空間でのＸ軸，Ｙ軸およびＺ軸の方向等を示すことが
できる（図４参照）。したがって、オペレータ２はカー
ソル形状に基づいて世界座標空間におけるＸ軸，Ｙ軸お
よびＺ軸の方向等を判断することができ、図形処理シス
テムは従来技術におけるガイドのような特別の２次元化
３次元図形を表示する必要がなくなる。

【００２９】最後に、本実施例の図形処理システムにお
けるカーソル表示方式によって表示されるカーソル（３
次元的なカーソル）の種類の具体例について説明する。

【００３０】３次元的なカーソルの種類の具体例として
は、図４および図５（ａ）〜（ｅ）に示すものが考えら
れる。

【００３１】図４中のカーソルは、Ｙ軸を示す線分の正
方向の端点に円錐を示す図形を付加することによってＸ
軸，Ｙ軸およびＺ軸を区別するカーソルである。なお、
図５（ａ）に示すカーソルは図４中のカーソルにおける
Ｙ軸を示す線分の正方向が画面の手前に向いた場合のカ
ーソルであり、図５（ｂ）に示すカーソルは図４中のカ
ーソルにおけるＹ軸を示す線分の正方向が画面の反対側
に向いた場合のカーソルである。

【００３２】図５（ｃ）に示すカーソルは、文字による
表記（「Ｘ」，「Ｙ」および「Ｚ」という表記）によっ
てＸ軸，Ｙ軸およびＺ軸を区別するカーソルである。

【００３３】図５（ｄ）に示すカーソルは、線分の長さ
によってＸ軸，Ｙ軸およびＺ軸を区別するカーソルであ
る。

【００３４】図５（ｅ）に示すカーソルは、Ｘ軸，Ｙ軸
およびＺ軸の正負の方向にそれぞれ伸びた線分を有する
カーソルであり、Ｙ軸を示す線分の正方向の端点に円錐
を示す図形を付加することによってＸ軸，Ｙ軸およびＺ
軸を区別するカーソルである。

【００３５】なお、必要に応じて、上述の各種のカーソ
ルを組み合わせることも可能である（例えば、図５
（ｃ）に示すような文字による表記を持ち、かつ図５
（ｄ）に示すような長さによるＸ軸，Ｙ軸およびＺ軸の
区別を持つカーソルを設定することも可能である）。

【００３６】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、表示対象
の３次元図形が定義されている世界座標空間におけるＸ
軸，Ｙ軸およびＺ軸の方向等を表示装置の画面上のカー
ソルのカーソル形状によってオペレータに明示すること
により、オペレータにとってはカーソル形状のみによっ
てＸ軸，Ｙ軸およびＺ軸の方向等の判別が可能になり、
図形処理システムにとっては本来の表示対象の３次元図
形を表現するための線分以外の余分な線分の表示が不要
になるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。

【図２】世界座標空間における３次元図形等の定義の態
様の一例を示す図である。

【図３】従来の図形処理システムにおけるカーソル表示
方式によるカーソルの表示を説明するための図である。

【図４】図１に示す図形処理システムにおけるカーソル
表示方式によるカーソルの表示を説明するための図であ
る。

【図５】図１に示す図形処理システムにおけるカーソル
表示方式において表示されるカーソルの種類の具体例を
示す図である。

【符号の説明】

１ 利用者プログラム ２ オペレータ ３ 座標値入力デバイス ４ 表示装置 １０ カーソル制御部 １１ 座標変換指示受信手段 １２ カーソル形状算出手段 １３ カーソル形状記憶手段 １４ 座標値読取り手段 １５ カーソル表示手段 ２０ ３次元図形処理部 ２１ ３次元図形レンダリング手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 表示装置の画面上に２次元化３次元図形
   を表示する図形処理システムにおいて、 表示対象の３次元図形に関する世界座標から物理座標へ
   の座標変換を指示する座標変換指示を受信する座標変換
   指示受信手段と、 この座標変換指示受信手段により受信された座標変換指
   示に基づいて視点から投影面上に投影された世界座標空
   間におけるＸ軸，Ｙ軸およびＺ軸に平行な線分群からな
   るカーソル形状を算出するカーソル形状算出手段と、 座標値入力デバイスから指示される座標値を読み取る座
   標値読取り手段と、 表示装置の画面において前記座標値読取り手段により読
   み取られた座標値の位置に前記カーソル形状算出手段に
   より算出されたカーソル形状のカーソルを表示するカー
   ソル表示手段とを有することを特徴とする図形処理シス
   テムにおけるカーソル表示方式。