JPH05323098A - 放射性有機廃液の焼却方法、およびその焼却装置 - Google Patents

放射性有機廃液の焼却方法、およびその焼却装置

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JPH05323098A
JPH05323098A JP19976991A JP19976991A JPH05323098A JP H05323098 A JPH05323098 A JP H05323098A JP 19976991 A JP19976991 A JP 19976991A JP 19976991 A JP19976991 A JP 19976991A JP H05323098 A JPH05323098 A JP H05323098A
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organic waste
radioactive organic
combustion chamber
chamber
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Kazuo Wakaida
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多種多様な放射性有機廃液を完全燃焼するこ
とができるとともに、安全性などに優れた放射性有機廃
液の焼却方法、およびその焼却装置の提供を目的とす
る。 【構成】 廃液タンク10において放射性有機廃液を加
熱攪拌するとともに、送流管14を介して蒸発室16内
に導入滴下させ、かつ蒸発室16内に導入された放射性
有機廃液を気化ガスとして蒸発させた後、この気化ガス
を蒸発室16内より多段気化ジェット手段19を有する
送気管18を介して燃焼室20内に送り込み、しかる後
燃焼処理を施すようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、多種多様な放射性有
機廃液を完全燃焼することができるとともに、安全性な
どに優れた放射性有機廃液の焼却方法およびその焼却装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液体シンチレーションカウン
タを使用した場合には、放射性有機廃液が排出されるた
めこれを処理する必要があるが、液体シンチレータの放
射性有機廃液は多種多様な状態がある。すなわち、放射
性試料が親脂性の場合にはトルエン系またはキシレン系
の液体シンチレータが用いられるが、親水性の場合には
ジオキサン系あるいは界面活性剤を含んだ乳化シンチレ
ータが用いられ、その他に組織可溶剤で生物試料を分解
した有機廃液もある。そして、このような放射性有機廃
液の処理装置としては、例えば図3に示すように、液面
計6を有する廃液タンク1に貯蔵された有機廃液Hを定
量ポンプ2等により強制的に燃焼室3内に導入し、この
燃焼室3内にノズル4を介して噴出させるとともに、こ
れをガスバーナ5で燃焼処理する焼却装置が用いられて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような構成の焼却装置は、放射性有機廃液Hを単に廃
液タンク1内に貯蔵しておく構成とされているため、貯
蔵中に放射性有機廃液Hの有機溶媒・界面活性剤などが
多層化したりあるいはゲル化した状態となり、常に均一
化された状態としておくことができず、燃焼処理時に爆
発の可能性などがあり安定した焼却を行うことができな
いという問題を有している。
【0004】また、燃焼室3内への放射性有機廃液Hの
導入はノズル4による噴出によって行うように構成され
ているため、放射性有機廃液Hの粘度が高いような場合
には特にノズル4の噴出口に放射性有機廃液Hが固形化
した状態で堆積してしまい、効率のよい焼却処理を行う
ことができないとともにその補修にも手間がかかる等の
問題を有している。
【0005】この発明は、上記のような事情に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、多種多様
な放射性有機廃液を完全燃焼することができるととも
に、安全性などに優れた放射性有機廃液の焼却方法およ
びその焼却装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記のよう
な目的を達成するために、請求項1記載の如く、廃液タ
ンクにおいて加熱攪拌された放射性有機廃液を送流管を
介して蒸発室内に導入滴下させ、かつ蒸発室内に導入さ
れた放射性有機廃液を気化ガスとして蒸発させた後、こ
の気化ガスを蒸発室内より給気調整しつつジェット流と
して送気管を介して燃焼室内に送り込み、しかる後燃焼
処理を施すことを特徴とする。また、請求項2記載の如
く、廃液タンクは放射性有機廃液を気化ガスとして蒸発
させる蒸発室がその経路中に定量ポンプを有する送流管
によって連通され、かつ上記蒸発室とこの蒸発室側から
の気化ガスを燃焼する燃焼室とは送気管内によって連通
されてなることを特徴とし、また請求項3記載の如く、
廃液タンクは貯蔵された放射性有機廃液の攪拌機を有す
るとともに加熱ヒータを付設してなることを特徴とす
る。また、請求項4記載の如く、廃液タンクと燃焼室間
に設けられかつ放射性有機廃液を蒸発して気化ガスとす
る蒸発室は、放射性有機廃液の滴下する開口部の下面側
より短長の蒸発板を舌片状にやや蒸発室底板に向けて下
降するように取付けるとともに、その底板を熱板とする
加熱器を付設することを特徴とし、また請求項5記載の
如く、廃液タンクと燃焼室間に設けられかつ放射性有機
廃液を蒸発して気化ガスとする蒸発室は、蒸発室より引
き出される送気管により燃焼室と連通され、かつこの送
気管には蒸発室内の気化ガスを給気調整しつつジェット
流とする多段ジェット手段を備えることを特徴とし、ま
た請求項6記載の如く少なくとも上記燃焼室より引き出
される煙道には、洗浄水を噴出させる洗浄機構を具備す
ることを特徴とする。さらに、請求項7記載の如く、貯
蔵された放射性有機廃液の攪拌機を有するとともに、加
熱用ヒータを付設してなる廃液タンクと、上記廃液タン
クから引き出されその経路中に定量ポンプを有する送流
管を介して上記廃液タンクと連通されるとともに、導入
された放射性有機廃液を滴下させつつ気化ガスとして蒸
発させる蒸発室と、上記蒸発室から引き出される送気管
を介して上記蒸発室と連通されるとともに、蒸発室より
導入された気化ガスを燃焼処理する燃焼室と、上記送気
管の蒸発室側に設けられ蒸発室内の気化ガスを送気管内
へ送り込むように給気する第1の給気手段、および上記
送気管の燃焼室側に設けられ送気管内の気化ガスを燃焼
室内へ送り込むように給気する第2の給吸気手段よりな
る多段式のジェット手段と、上記燃焼室と煙道を介して
連接され、かつコンデンサよりなる捕集手段と、上記捕
集手段により結露分離された凝縮水を集水するととも
に、残余の気体分を排気する気液分離室とを有すること
を特徴とする。
【0007】
【作用】この発明によれば、まず廃液タンク内において
放射性有機廃液を常に均一な状態としておくとともに、
廃液タンクと燃焼室との間に介在された蒸発室に上記状
態とされた有機廃液を滴下させつつ導入して気化ガスと
して蒸発させ、かつこの気化ガスに給気調整を行いつつ
ジェット流として燃焼室内に送り込み、多種多様な放射
性有機廃液を完全燃焼させた状態で焼却処理を行う。
【0008】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づき詳細
に説明する。図1はこの発明に係る放射性有機廃液の焼
却装置を示す外観斜視図であり、図2はその装置内部の
概略構成図である。なお、説明の都合上この発明に係る
焼却方法については、装置の説明とともに行う。
【0009】同図に示すように、装置本体1の正面側は
開閉扉1a,1bが設けられており、扉1bの上扉1
b’の表面には燃焼運転スィッチ2a,燃焼停止スィッ
チ2b,手動洗浄運転スィッチ2c,手動洗浄停止スィ
ッチ2d,異常リセットスィッチ2e,ブザー停止スィ
ッチ2f,燃焼室失火リセットスィッチ2g,蒸発室失
火リセットスィッチ2h等の各種スィッチよりなる操作
盤2が設けられている。また、電源ランプ3a,クーリ
ングタワーランプ3b,準備ランプ3c,運転ランプ3
d,燃焼室パイロットバーナランプ3e,蒸発室加熱バ
ーナランプ3f,アフターパージランプ3g,洗浄ラン
プ3h,停止ランプ3i,異常ランプ3j等の表示部3
や、炉壁温度指示計4などが設けられている。さらに、
装置本体1の上部側には排気口5(図示略)が付設さ
れ、扉1aの中央部には燃焼室覗窓6がまたその下部側
には蒸発室覗窓7が、そして下扉1b”は廃液注入扉と
してその下部側に液面計覗窓8が設けられ、装置本体1
の下面には移動用のキャスタ9・・・が取付けられてい
る。上記操作盤2の各スィッチ類は、図示しないが装置
本体1内に組み込まれているシーケンサー回路に接続さ
れ、図2に示す各部の動作を全自動的に制御する。
【0010】次に、図2に基づいて焼却装置の概略構成
を説明する。廃液タンク10はステンレス鋼板(SUS
304)によりボックス型として形成されており、この
実施例のものは約10lの放射性有機廃液を貯蔵するこ
とができる。放射性有機廃液としては、H,14C,
32P,35S,45Caの5核種のものが貯蔵され
る。廃液タンク10の注入口10aには150メッシュ
のフィルタ11が設置されており、このフィルタ11を
介して上記各有機廃液の固形物および残渣はろ過され、
別途に保管廃棄処分される。なお、上記各放射性有機廃
液の濃度上限は下記の通りである。 H:37Bq/cm (1×10−3μCi/cm
14 C:37Bq/cm (1×10−3μCi/c
32 P:3.7Bq/cm (1×10−4μCi/
cm35 S:37Bq/cm (1×10−3μCi/c
45 C:3.7Bq/cm (1×10−4μCi/
cm) 11は廃液タンク10に設けられた液位計であり、ガラ
ス(パイレックス)製10Φ×300mmカバー付のも
のが選択されて取付けられており、放射性有機廃液が廃
液タンク10の容量以上に注入され外部に洩れることに
よる周囲の汚染や引火を防止するとともに、廃液タンク
10内の残量を確認する。さらに、この廃液タンク10
には貯蔵されている放射性有機廃液に対する攪拌機12
が設けられるとともに、底板側に約40℃で温度コント
ロールされるヒータ13が設けられ、これにより放射性
有機廃液中の有機溶媒・界面活性剤などが多層化あるい
はゲル化している状態を解消し、常に均一化された状態
として安定した燃焼状態のものとする。また、含水率5
0%の放射性有機廃液についても、前処理および助燃剤
を必要とせず、例えばトルエン・ジオキサン・ブレー溶
液・プソイドクメン・キシレンベースのシンチレータカ
クテル等各種廃液の焼却が可能となる。
【0011】14は廃液タンク10内の放射性有機廃液
を蒸発室16に送液するための送流管であり、ステンレ
スパイプ(SUS304)12Φにより形成され、かつ
その経路中に定量ポンプ15が付設され、この定量ポン
プ15により放射性有機廃液は蒸発室16に強制的に送
液される。定量ポンプ15はダイヤフラム式のものが選
択され、ダイヤフラムはテフロン製のものが使用されて
いる。
【0012】一方、蒸発室16はステンレス鋼(SUS
310)の耐熱板によって形成され、定量ボンプ15に
より送流管14内を一定量送液されてきた放射性有機廃
液を蒸発して気化ガス状態とする。このため、蒸発室1
6の下部にはその底板を熱板16aとする加熱器17が
設けられており、加熱器17はガスバーナ17aおよび
給気部17bより構成されている。また、蒸発室16に
おける送流管14の開口部下面には、上記熱板16aに
向けて下降する短長の蒸発板16bが配置されている
(図2参照)。したがって、送液されてきた放射性有機
廃液は蒸発板16bに滴下されつつ熱板16a上に滴下
されるので、従来のように放射性有機廃液をノズルから
噴出させるものに比して、構造も簡単でありしかも放射
性有機廃液の粘度が高い場合でもその廃液がノズル部な
どに固形化して堆積され詰まることがない。
【0013】18は蒸発室16の上部から引き出され蒸
発された気化ガスを燃焼室20に送り込む送気管であ
り、この送気管18により蒸発室16と燃焼室20とは
区画され安全性が確保されるが、さらにこの送気管18
には多段式のジェット手段19が付設されている。ジェ
ット手段19は送気管18の始端側すなわち蒸発室16
側の開口に臨むように設けられる第1の給気手段19a
と、送気管18の終端側すなわち燃焼室20側の開口に
臨むように設けられる第2の給気手段19bとにより構
成されており、特に第1の給気手段19aは蒸発された
気化ガスに空気を混合しつつ送気管18内に導入させる
もので、第2の給気手段19bは送気管18内を送流し
てきた混気気化ガスにさらに空気を導入しつつ燃焼室2
0内に送り出すものである。なお、気化ガスに対する空
気量はバルブ19a’,19b’の開閉によって調整可
能であり、図示しない送風機により一定量の空気が供給
されたジェット流として燃焼室20内に安定的に送り込
まれるので、燃焼室20内においては多種多様な放射性
有機廃液の完全燃焼を行うことができる。すなわち、効
率のよい完全燃焼を容易に行うために多段気化ジェット
方式が採用されている。
【0014】燃焼室20はステンレス鋼(SUS30
4)が使用され、またその蒸発室16の熱板16aはス
テンレス耐熱鋼によって形成され、燃焼室20の周囲は
高温高熱を防ぐため周知の水冷機構が設けられている。
そして、燃焼室20内には燃焼バーナ21が設けられる
とともに、安定燃焼を得るためにパイロットバーナ22
が設けられこのパイロットバーナ22は運転中には常時
点火されている。また、23,24はフレームセンサで
あり、燃焼ガスの着火状態を検出する。燃焼室20の上
部からは煙道25が引き出されコンデンサよりなる捕集
装置26に接続され、かつ捕集装置26の下部には気液
分離室27が設けられ、この気液分離室27の下部から
は凝縮水の排水路28がまた側部からは排風機29aを
有する排気管29がそれぞれ引き出されている。
【0015】煙道25中および排気管29中には洗浄水
を噴出する洗浄機構30が取付けられている。この洗浄
機構30から噴出される洗浄水は、それ自体で煙道25
や排気管29あるいは燃焼室20等の洗浄作用を果たす
が、さらに蒸発室16内に図示しない注入管から注入さ
れ洗浄水を蒸発させてスチーム洗浄させることができる
ので、細部にわたる洗浄作業を容易に行うことができ
る。
【0016】しかも、この焼却装置の各部は内側溶接に
より接合されているので、内部接合部にクリアランスが
なく一層洗浄作業に好適な装置となっている。
【0017】この発明に係る焼却装置は上記のように構
成されているので、その使用に際しては廃液タンク10
内に処理すべき放射性有機廃液を貯蔵した後、まず操作
盤2の燃焼運転スィッチ2aをON状態とすると、約1
分間プレパージをした後に燃焼室20のパイロットバー
ナ22が着火し、その後加熱器17のガスバーナ17a
が着火する。そして、蒸発室16の温度ガ450℃〜6
00℃になると準備ランプ3cが消灯し、運転ランプ3
dが点灯すると定量ポンプ15が動作し、廃液タンク1
0内の放射性有機廃液が送流管14を通って蒸発室16
へと送液される。蒸発室16では始めに有機の蒸発が起
こり、少し遅れて界面活性剤の蒸発が起こるが、炎の元
が有機ガスで青色で外側が界面活性剤のガスでオレンジ
色となるように空気を調整する。
【0018】具体的には、送液されてきた放射性有機廃
液は約160℃に加熱された蒸発板16bに滴下されて
1次蒸発が行われ、さらに450℃〜600℃に加熱さ
れた熱板16a上に滴下されて2次蒸発が行われるの
で、放射性有機廃液は効率よく蒸発されて気化ガスとさ
れる。次いで、この気化ガスはまず多段式のジェット手
段19を構成する第1の給気手段19aによって空気が
混合されつつ送気管18内に導入される。しかる後、第
2の給気手段19bにより送気管18内を送流されてき
た混気気化ガスに、さらに空気を供給しつつ燃焼室20
内にジェット流として送り込む。
【0019】廃液タンク10内に放射性有機廃液がなく
なると約20分間蒸発室16と燃焼室20のガスバーナ
17,21,22が点火しているが、その後5分間のア
フターパージをし停止ランプ3iが点灯し装置の動作が
停止される。なお、上記実施例ではガス式バーナを用い
た例により説明したが、これを電気式とすることも可能
であり、この場合には燃焼室20は高圧トランスでスパ
ークさせるようにし、加熱機17はヒータとする。
【0020】このようにこの発明によれば、廃液タンク
10と蒸発室16は送流管4を介して、また蒸発室16
と燃焼室20とは送流管14を介して連通されつつ隔離
されているので、引火の防止を図ることができ安全性の
向上を図ることができる。また、廃液タンク10内にお
いて放射性有機廃液を加熱攪拌することができるので、
放射性有機廃液中の有機溶媒・界面活性剤などが多層化
あるいはゲル化している状態を解消し、常に均一化され
た状態として安定した燃焼状態のものとすることができ
る。また、廃液タンク10と燃焼室20との間に介在さ
れる蒸発室16には放射性有機廃液を滴下させつつ導入
し、かつ気化ガスとして蒸発させしかもこの気化ガスを
多段に給気調整しつジェット流として燃焼室20内に送
り込むことができるので、多種多様な放射性有機廃液を
容易に完全燃焼させることができる。さらに、煙道25
中に設けられている洗浄機構30により、噴出された洗
浄水は燃焼室20の壁面を伝って室底板を洗浄し排水路
28へと排出されるので、燃焼室20の燃焼バーナ21
は着火状態のまままた蒸発室16は運転状態のまま洗浄
作業を行え、いわゆる効果的な洗浄であるスチーム洗浄
を可能とする。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、廃液タンク内において放射性有機廃液を加
熱攪拌して常に均一な状熊とし、廃液タンクと燃焼室と
の間に介在される蒸発室に上記状態の有機廃液を滴下さ
せつつ導入して廃ガスとして気化させ、かつこの廃ガス
を給気調整しつジェット流として燃焼室内に送り込むよ
うに構成されているので、多種多様な放射性有機廃液を
容易に完全燃焼させることができる。また、請求項2記
載の発明によれば、廃液タンクと燃焼室は蒸発室を介し
て隔離されているので、引火の防止を図ることができ安
全性の高い焼却装置を提供することができる。また、請
求項3記載の発明によれば、廃液タンクに貯蔵されてい
る放射性有機廃液は攪拌および加熱により有機溶媒・界
面活性剤などが多層化あるいはゲル化している状態が解
消され、常に均一化された状態として安定した燃焼状態
を行うことが可能な焼却装置を提供することができる。
また、請求項4記載の発明によれば、放射性有機廃液は
蒸発室において滴下されるだけであり、しかも1次およ
び2次蒸発を行うことができるので、効率よく放射性有
機廃液を蒸発させて気化ガス化させることが可能な焼却
装置を提供することができる。また、請求項5記載の発
明によれば、蒸発室の気化ガスは給気調節しつつジェッ
ト流とする多段気化ジェット手段により燃焼室に送り込
まれるので、多種多様な放射性有機廃液を完全燃焼する
とともに、安全性などの向上を容易に図ることがことが
可能な焼却装置を提供することができる。また、請求項
6記載の発明によれば、装置の運転中にも洗浄作業を行
うことができ、しかもその際の洗浄作業は効果的な洗浄
であるスチーム洗浄を可能とする焼却装置を提供するこ
とができる。また、請求項7記載の発明によれば、上記
各効果を全て具備し多種多様な放射性有機廃液の完全燃
焼処理を安全に行うのに好適な焼却装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る放射性有機廃液の焼却装置を示
す外観斜視図。
【図2】この発明に係る放射性有機廃液の焼却装置にお
ける内部構造の概略構成図。
【図3】従来の放射性有機廃液の焼却装置における1実
施例を示す説明図。
【符号の説明】
10 廃液タンク 14 送流管 15 定量ポンプ 16 蒸発室 18 送気管 20 燃焼室 25 煙道 26 捕集装置 27 気液分離室

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃液タンクにおいて加熱攪拌された放射
    性有機廃液を送流管を介して蒸発室内に導入滴下させ、
    かつ蒸発室内に導入された放射性有機廃液を気化ガスと
    して蒸発させた後、この気化ガスを蒸発室内より給気調
    整しつつジェット流として送気管を介して燃焼室内に送
    り込み、しかる後燃焼処理を施すことを特徴とする放射
    性有機廃液の焼却方法。
  2. 【請求項2】 廃液タンクに貯蔵された放射性有機廃液
    を定量ポンプ等により燃焼室内に導入し、これを燃焼処
    理するとともに煙道より排気する放射性有機廃液の焼却
    装置において、 上記廃液タンクは放射性有機廃液を気化ガスとして蒸発
    させる蒸発室がその経路中に定量ポンプを有する送流管
    によって連通され、かつ上記蒸発室とこの蒸発室側から
    の気化ガスを燃焼する燃焼室とは送気管内によって連通
    されてなることを特徴とする放射性有機廃液の焼却装
    置。
  3. 【請求項3】 廃液タンクに貯蔵された放射性有機廃液
    を定量ポンプ等により燃焼室内に導入し、これを燃焼処
    理するとともに煙道より排気する放射性有機廃液の焼却
    装置において、 上記廃液タンクは貯蔵された放射性有機廃液の攪拌機を
    有するとともに、加熱ヒータを付設してなることを特徴
    とする放射性有機廃液の焼却装置。
  4. 【請求項4】 廃液タンクに貯蔵された放射性有機廃液
    を定量ポンプ等により燃焼室内に導入し、これを燃焼処
    理するとともに煙道より排気する放射性有機廃液の焼却
    装置において、 上記廃液タンクと燃焼室間に設けられかつ放射性有機廃
    液を蒸発して気化ガスとする蒸発室は、放射性有機廃液
    の滴下する開口部の下面側より短長の蒸発板を舌片状に
    やや蒸発室底板に向けて下降するように取付けるととも
    に、その底板を熱板とする加熱器を付設することを特徴
    とする放射性有機廃液の焼却装置。
  5. 【請求項5】 廃液タンクに貯蔵された放射性有機廃液
    を定量ポンプ等により燃焼室内に導入し、これを燃焼処
    理するとともに煙道より排気する放射性有機廃液の焼却
    装置において、 上記廃液タンクと燃焼室間に設けられかつ放射性有機廃
    液を蒸発して気化ガスとする蒸発室は、蒸発室より引き
    出される送気管により燃焼室と連通され、かつこの送気
    管には蒸発室内の気化ガスを給気調整しつつジェット流
    とする多段ジェット手段を備えることを特徴とする放射
    性有機廃液の焼却装置。
  6. 【請求項6】 廃液タンクに貯蔵された放射性有機廃液
    を定量ポンプ等により燃焼室内に導入し、これを燃焼処
    理するとともに煙道より排気する放射性有機廃液の焼却
    装置において、 少なくとも上記燃焼室より引き出される煙道には、洗浄
    水を噴出させる洗浄機構を具備することを特徴とする請
    求項2,3,4又は5記載の放射性有機廃液の焼却装
    置。
  7. 【請求項7】 廃液タンクに貯蔵された放射性有機廃液
    を定量ポンプ等により燃焼室内に導入し、これを燃焼処
    理する放射性有機廃液の焼却装置において、 貯蔵された放射性有機廃液の攪拌機を有するとともに、
    加熱用ヒータを付設してなる廃液タンクと、 上記廃液タンクから引き出されその経路中に定量ポンプ
    を有する送流管を介して上記廃液タンクと連通されると
    ともに、導入された放射性有機廃液を滴下させつつ気化
    ガスとして蒸発させる蒸発室と、 上記蒸発室から引き出される送気管を介して上記蒸発室
    と連通されるとともに、蒸発室より導入された気化ガス
    を燃焼処理する燃焼室と、 上記送気管の蒸発室側に設けられ蒸発室内の気化ガスを
    送気管内へ送り込むように給気する第1の給気手段、お
    よび上記送気管の燃焼室側に設けられ送気管内の気化ガ
    スを燃焼室内へ送り込むように給気する第2の給吸気手
    段よりなる多段式のジェット手段と、 上記燃焼室と煙道を介して連接され、かつコンデンサよ
    りなる捕集手段と、 上記捕集手段により結露分離された凝縮水を集水すると
    ともに、残余の気体分を排気する気液分離室と、 を有することを特徴とする放射性有機廃液の焼却装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5932897A (ja) * 1982-08-17 1984-02-22 株式会社中川製作所 放射性物質を含む廃液の処理装置
JPS59200997A (ja) * 1983-04-28 1984-11-14 ユニチカ株式会社 放射性有機廃液の焼却装置

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