JPH05321689A - 気体燃料エンジンの掃気方法およびその装置 - Google Patents

気体燃料エンジンの掃気方法およびその装置

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JPH05321689A
JPH05321689A JP13077492A JP13077492A JPH05321689A JP H05321689 A JPH05321689 A JP H05321689A JP 13077492 A JP13077492 A JP 13077492A JP 13077492 A JP13077492 A JP 13077492A JP H05321689 A JPH05321689 A JP H05321689A
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JP
Japan
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engine
gas
fuel
hydrogen
supply
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Application number
JP13077492A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kadota
宏 門田
Kazuyasu Dosono
一保 堂園
Hiroyasu Uchida
浩康 内田
Takafumi Teramoto
隆文 寺本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B53/00Internal-combustion aspects of rotary-piston or oscillating-piston engines
    • F02B2053/005Wankel engines
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B53/00Internal-combustion aspects of rotary-piston or oscillating-piston engines

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 少なくとも水素ガスを含む気体燃料を用いる
気体燃料エンジンにおいて、エンジン停止時および/ま
たはエンジン始動操作前に気体燃料を完全に排気するこ
とによって、エンジン再始動時にバックファイヤおよび
/またはアフターバーンの発生を回避しうる気体燃料エ
ンジンの掃気方法およびその装置を提供する。 【構成】 エンジン停止時および/またはエンジン始動
操作時のエンジンクランキングに先立って、電磁弁14を
閉じてエンジンに対する燃料供給を遮断した状態で、切
換バルブ73,75を開くとともに電動エアポンプ71を作動
してエアを吸気系および排気系に供給して残存混合気を
エアと置換する。エアを供給する代りに、ほぼ理論空燃
比に等しい空燃比での燃焼状態で得られる排気ガスをタ
ンクに貯溜しておいたものを用いてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば水素,メタン,
エタン等の可燃性気体を燃料として駆動するようにした
気体燃料エンジンの掃気方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、例えば水素,メタン,エタン等の
可燃性気体を燃料とする気体燃料エンジンが種々提案さ
れている。特に水素は、燃焼によって炭酸ガスを生成す
ることなく、また、有害な未燃焼成分を排出することが
ないため、無公害エンジンとして期待されている。
【0003】ところで、水素ガスを燃料とする気体燃料
エンジンを搭載した車両においては、例えば図9にスケ
ルトン図で示されているように、水素燃料源としての水
素吸蔵合金を収容する燃料タンク100 とエンジン101 と
を管路102 で連通させ、水素吸蔵合金を加熱して発生さ
れた水素ガスを調圧した後、エンジン101 の燃焼室内に
送り、該燃焼室内において点火プラグの点火により爆発
させ、エンジンを始動させるように構成されている。
【0004】また、エンジン101 を停止させる場合は、
点火プラグの点火を止めるとともに、エンジン101 への
水素ガスの供給を遮断するように構成されている。
【0005】そして、エンジン101 から排気管103 へ排
出される排気ガスは、サイレンサ104 を経て大気中に放
出されるようになっている。
【0006】ところが、イグニッションスイッチが運転
者によってオフ操作されてエンジン101 が停止させられ
る場合、あるいは始動失敗、エンスト等によってエンジ
ン101 自体が停止する場合、未燃の水素ガスがサイレン
サ104 内に残留し、エンジン101 を再度始動させるとき
に、サイレンサ104 内に残存する水素ガスの流動に伴っ
て発生する静電気が原因で、水素混合気がサイレンサ10
4 内で燃焼する(アフターバーン)という問題があっ
た。特にサイレンサ104 が高温の場合、水素ガスがイオ
ン化してアフターバーンを発生し易い傾向があった。
【0007】また、水素ガスと空気とを気化器を用いて
予め混合してからエンジンに供給する燃料予混合方式を
採用したエンジンにおいては、エンジン停止時に水素ガ
スがキャブレータ内および吸気通路内に残存し、エンジ
ンを再始動する際に、上記残存した水素ガスに新たな水
素ガスが加わって混合気の水素濃度が高くなり、この水
素ガスの流動に伴って発生する静電気が原因で、水素混
合気が吸気通路内で燃焼する(バックファイヤ)という
問題があった。
【0008】そこで、このようなバックファイヤの発生
を回避するために、例えば特開平2-86921 号公報に開示
された「水素エンジンの停止方法」では、エンジンを停
止させるのに際して、エンジンの点火動作を維持した状
態で、水素タンクとエンジンとを連通するガス流通路を
遮断して、この遮断箇所からエンジンの燃焼室に至る経
路内の水素ガスをエンジン内で燃焼させることにより、
水素ガスを上記経路内に残留させないことを意図してい
る。
【0009】また、特開平2-86923 号公報に開示された
「水素エンジンの始動方法」では、エンジンの始動開始
に先立って、水素タンクとエンジンとを連通するガス流
通路を遮断した状態でスタータ(始動モータ)を作動さ
せてエンジンを空転させ、これによって、連通路遮断箇
所からエンジンの燃焼室に至る経路内に残留している水
素ガスを排気するようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た「水素エンジンの停止方法」ではエンジンを停止させ
るのに際して、水素ガスの供給を遮断した状態で点火動
作を維持したとしても、水素ガスの供給が遮断される
と、空燃比が著しくリーンになるために失火を生じ、エ
ンジンが停止してしまうことから、排気系内に水素ガス
が残存し、この残存水素ガスが再始動時に流動して静電
気が発生し、アフターバーンを発生させるおそれがあっ
た。
【0011】また、上記「水素エンジンの始動方法」で
は、始動に先立ってエンジンを空転させているが、この
空転に伴って吸気系および排気系に残存していた水素ガ
スが流動して静電気が発生し、やはりバックファイヤお
よびアフターバーンを発生させるおそれがあった。
【0012】このような課題に鑑み、本発明は、エンジ
ンの始動操作前および/またはエンジン停止時に気体燃
料を完全に排気することによって、エンジン再始動時に
おけるバックファイヤおよびアフターバーンの発生を回
避しうる気体燃料エンジンの掃気方法およびその装置を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明による気体燃料エンジンの掃気
方法は、エンジン始動操作前および/またはエンジン停
止時に、気体燃料の供給を遮断した状態で、少なくとも
排気系に残存する気体燃料を不燃ガスと置換することを
特徴とするものである。上記不燃ガスとしては空気また
はEGRガスが用いられる。
【0014】請求項2記載の発明による気体燃料エンジ
ンの掃気方法は、請求項1記載の方法における気体燃料
と不燃ガスとの置換が、エンジン停止操作時に気体燃料
の供給を遮断した後、上記不燃ガスをエンジンに供給す
ることにより行なわれることを特徴とするものである。
【0015】請求項3記載の発明による気体燃料エンジ
ンの掃気方法は、請求項2記載の方法における不燃ガス
の供給が、エンジン回転数がゼロとなる以前から開始さ
れ、かつエンジン停止後の所定期間が経過するまで継続
されることを特徴とするものである。
【0016】請求項4記載の発明による気体燃料エンジ
ンの掃気方法は、請求項1記載の方法における気体燃料
と不燃ガスとの置換が、エンジン始動操作時におけるエ
ンジンのクランキングに先立って、気体燃料の供給を遮
断した状態で、吸気系および排気系に不燃ガスを供給す
ることにより行なわれることを特徴とするものである。
【0017】請求項5記載の発明による気体燃料エンジ
ンの掃気装置は、エンジン始動操作前の状態および/ま
たはエンジン停止状態を検出する手段と、該検出手段に
よる検出に基づいて気体燃料の供給を遮断する手段と、
該遮断手段により気体燃料の供給が遮断された状態で、
少なくとも排気系に残存する気体燃料を不燃ガスと置換
する手段とを備えてなることを特徴とするものである。
【0018】請求項6記載の発明による気体燃料エンジ
ンの掃気装置は、請求項5記載の装置における気体燃料
と不燃ガスとの置換手段が、エンジン停止操作時に上記
遮断手段により気体燃料の供給が遮断された後に上記不
燃ガスをエンジンに供給する手段よりなることを特徴と
するものである。
【0019】請求項7記載の気体燃料エンジンの掃気装
置は、請求項6記載の装置において、エンジン停止時に
エンジン回転数以下になったことを検出する手段と、エ
ンジンが停止したことを検出する手段と、エンジン停止
後の所定期間を計時する手段とを備え、上記不燃ガス供
給手段による不燃ガスの供給が、エンジン回転数が所定
回転数以下になったことの検出によって開始され、かつ
エンジン停止後所定期間経過するまで継続されることを
特徴とするものである。
【0020】請求項8記載の気体燃料エンジンの掃気装
置は、請求項5記載の装置における気体燃料と不燃ガス
との置換手段が、エンジン始動操作時におけるクランキ
ングの開始に先立って、吸気系および排気系に上記不燃
ガスを供給する手段よりなることを特徴とするものであ
る。
【0021】請求項9記載の気体燃料エンジンの掃気装
置は、請求項5乃至8記載の装置において、上記不燃ガ
スは、ほぼ理論空燃比に等しい空燃比での燃焼状態で得
られる排気ガスがタンクに貯溜されたものよりなること
を特徴とするものである。
【0022】
【作用および効果】請求項1記載の方法および請求項5
記載の装置によれば、エンジン始動操作前および/また
はエンジン停止時に排気系に残存する気体燃料が不燃ガ
スに置換されるから、再始動時における残存気体燃料の
流動に伴う静電気の発生に起因するアフターバーンを確
実に防止することができる。
【0023】請求項2記載の方法および請求項6記載の
装置によれば、エンジン停止時における不燃ガスのエン
ジンへの供給により、吸気系および排気系に残存する気
体燃料が不燃ガスの圧力で排気系から外部へ押出される
から、再始動時におけるバックファイヤおよび/または
アフターバーンの発生を確実に防止することができる。
【0024】請求項3記載の方法および請求項7記載の
装置によれば、エンジン停止後においても所定期間不燃
ガスがエンジンに供給されるから、エンジン空転を長び
かせて運転者に異和感を与えることなく、再始動時のバ
ックファイヤおよび/またはアフターバーンをさらに確
実に防止することができる。
【0025】請求項4記載の方法および請求項8記載の
装置によれば、エンジン始動操作時におけるエンジンの
クランキングに先立って不燃ガスが吸気系および排気系
に供給されるから、吸気系および排気系に残存していた
気体燃料が完全に排出され、バックファイヤおよび/ま
たはアフターバーンの発生を防止することができる。
【0026】請求項9記載の装置によれば、上記不燃ガ
スとして、ほぼ理論空燃比に等しい燃焼状態でタンクに
貯溜された排気ガス、すなわち酸素も水素も少ない燃焼
ガスを用いることにより、前述した効果をより高めるこ
とができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0028】図1は、本発明が適用された、水素ガスを
燃料として用いるロータリピストンエンジンを示す概念
的構成図であり、2個のロータを備えたロータリピスト
ンエンジンを左右に展開して示したものである。
【0029】図1において、ロータリピストンエンジン
は、ペリトロコイド曲線を内周面とするロータハウジン
グ1内に三角形のロータ2を備えている。ロータ2の3
つの稜線部は、それぞれアペックスシールを介してロー
タハウジング1の内周面に当接しており、ロータハウジ
ング1の内周面、ロータ2の外周、ロータハウジング1
の両側面に装着されたサイドハウジング(図示は省略)
およびインタミディエイトハウジング3によって3つの
作動室4が画成され、これら作動室4がロータ2の偏心
回転に伴って容積変化してオットーサイクル動作を行な
うようになっている。そしてロータ2の偏心回転に伴っ
てエキセントリックシャフト5が回転駆動される。
【0030】なお、インタミディエイトハウジング3
は、図1の右側(フロント側)の気筒Fと、左側(リヤ
側)の気筒Rとの間に介設される壁部材であり、その前
後両面に各気筒F,Rのロータ2がそれぞれサイドシー
ルを介して当接摺動するようになっている。また、両気
筒F,Rのロータ2は、互いに180 °の位相差をもって
作動する。
【0031】各気筒F,Rの吸気行程の作動室4に臨む
サイドハウジングおよびインタミディエイトハウジング
3の所定位置には、吸気ポート6が開口しており、ま
た、ロータ2の回転に関して吸気ポート6のリーディン
グ側のロータハウジング内周面に水素噴射ポート7が開
口している(図2参照)。
【0032】水素供給源(図示は省略)は、例えば、水
素を吸蔵し、放出することができる水素吸蔵合金を備え
たメタルハライドタンクよりなり、この水素供給源と各
水素噴射ポート7との間には水素供給ライン9が形成さ
れており、この水素供給ライン9には、水素ガスを一定
圧まで減圧する圧力調整器10が介設されている。
【0033】圧力調整器10よりも上流側の水素供給ライ
ン9aには電磁弁11が設けられ、また圧力調整器10よりも
下流側の水素供給ライン9bには、運転者によって踏みこ
まれるアクセルペダル8と連動する水素流量調整弁12
と、アクチュエータとしてのステップモータ16により開
閉駆動される水素流量調整弁13と、常閉型の電磁弁14と
が介設されている。さらに、水素供給ライン9bには、圧
力調整器10と水素流量調整弁12との間、および両水素流
量調整弁12,13との間の位置にそれぞれ圧力センサ29,
30が配置されている。
【0034】水素供給ライン9bの下流端には2つに分岐
された水素供給ライン9c,9dが接続され、該水素供給ラ
イン9c,9dに供給された水素ガスは、ロータハウジング
1に取付けられた水素噴射弁15によって、水素噴射ポー
ト7から圧縮行程初期の作動室内に噴射されるようにな
っている。
【0035】水素噴射弁15は、図2に示すように、その
ケーシング17内に水素供給ライン9c,9dと水素噴射ポー
ト7とを連通させる弁通路18を備えており、該弁通路18
の開口部にポペット弁19が配設されている。
【0036】ポペット弁19は、ケーシング17に固定され
たガイド20に摺動自在に挿通されたステム19a を備えて
いるとともに、スプリング21によって先端のバルブフェ
ース19b がシート22側に押圧付勢されている。そしてス
プリング21の付勢力によって、ポペット弁19のバルブフ
ェース19b がシート22に密着すると弁通路18が密閉遮断
され、ポペット弁19がスプリング21の付勢力に抗して摺
動されることによって弁通路18を開くように構成されて
いる。
【0037】ポペット弁19のステム19a の斜め上方側に
は、カムシャフト23がケーシング17に回転自在に支持さ
れて設けられており、このカムシャフト23に設けられた
カム24がポペット弁19をスプリング21の付勢力に抗して
押圧操作して弁通路18を開閉するようになっている。カ
ムシャフト23は、図1に示すように、図中25で示されて
いるタイミングベルトまたはチェーンによってエキセン
トリックシャフト5と同期回転可能に連繋されており、
ポペット弁19はエキセントリックシャフト5の回転に同
期して所定のタイミングで開閉駆動されるようになって
いる。なお、両気筒F,Rのポペット弁19,19をそれぞ
れ駆動するカム24,24は、対応する気筒F,Rのロータ
2の位相差と等しく180 °の位相差をもって設けられて
いる。
【0038】水素供給ライン9bの途中に設けられて、ア
クセルペダル8と連動する水素流量調整弁12は、図3お
よび図4に示すように、そのケーシング26に設けられた
水素導入口27と水素導出口28とを連通する弁通路31をケ
ーシング26内に備えているとともに、弁通路31にはこれ
を開閉するポペット弁32が配設されている。
【0039】ポペット弁32は、アクセルペダル8に接続
されたアクセルワイヤ33の端部に連結されたステム32a
を備えており、このステム32a は、ケーシング26内に設
けられたポジションセンサ40内に挿通されている。そし
てポペット弁32は、ケーシング26内に縮装されたスプリ
ングSPによって、そのバルブフェース32b がバルブシ
ート34側に押圧付勢された態様で保持されている。
【0040】さらに、水素流量調整弁12のケーシング26
には、ポペット弁32をバイパスするバイパス通路35が設
けられており、このバイパス通路35に、ニードル弁より
なるバイパス通路弁36が配設されている。バイパス通路
弁36は、吸気負圧によって作動するダイヤフラム型アク
チュエータ37によってバイパス通路35を開閉するように
なっている。
【0041】このような構成により、アクセルペダル8
が踏まれていないときには、ポペット弁32のバルブフェ
ース32b がバルブシート34に密着して、弁通路18が密閉
遮断されるが、そのときの吸気負圧によってアクチュエ
ータ37が作動されてバイパス通路弁36がバイパス通路35
を開き、少量の水素ガスがバイパス通路35を通じて水素
導出口28側に供給されるようになっている。一方、アク
セルペダル8が踏みこまれると、ポペット弁32がスプリ
ングSPの付勢力に抗して図3の上方へ引上げられるこ
とによって弁通路31が開くようになっている。そして、
上記ポジションセンサ40によって検出されたポペット弁
32の開度は、フィードバック情報としてコントローラ
(ECU)70に入力される。
【0042】このような運転者の意志によって開閉制御
される水素流量調整弁12の下流側にも水素流量調整弁13
が配設されているが、この水素流量調整弁13は、アクチ
ュエータとしてのステップモータ16を介してコントロー
ラ70によって開閉駆動される流量調整弁であり、エンジ
ンの運転状態に応じて所定の空燃比が得られるように制
御される。この水素流量調整弁13の構成についての詳細
説明は省略するが、前述した調整弁12と同様に、ステッ
プモータ16で駆動されるポペット弁を内部に備えている
とともに、このポペット弁の開度をフィードバック情報
としてコントローラ70に出力するためのポジションセン
サを備えている。
【0043】ロータリピストンエンジンの吸排気系は、
以下に述べるような構成を有する。すなわち、図1のエ
アクリーナ38の下流の吸気通路39にベンチュリ部41が配
設され、このベンチュリ部41の下流に空気絞り弁42が設
けられている。空気絞り弁42は、アクチュエータとして
のステップモータ43により開閉駆動され、かつその開度
を検知するポジションセンサ44が設けられている。この
ポジションセンサ44によって検知された空気絞り弁42の
開度もフィードバック情報としてコントローラ70に入力
される。
【0044】吸気通路39の下流側は、2つの吸気通路39
a ,39b に分岐され、各吸気通路39a ,39b が各気筒
F,Rの吸気ポート6,6にそれぞれ接続されている。
【0045】一方、ロータハウジング1に形成された排
気ポート45には、排気通路46が接続され、両気筒F,R
の排気通路46,46が1本の排気通路47に合流され、この
排気通路47に、空燃比を検出するためのO2 センサ48が
配設されている。
【0046】また、第1の吸気通路39には、一端に電動
エアポンプ71を取付けたエア供給ライン72が接続されて
おり、このエア供給ライン72の途中に切換バルブ73が介
設されている。さらに、フロント側の気筒Fの吸気通路
39a と排気通路46とを連通する連通路74と、リア側の気
筒Rの吸気通路39b と排気通路46とを連通する連通路74
とが設けられ、各連通路74にはそれぞれ切換バルブ75が
介設されている。
【0047】上記電動エアポンプ71および切換バルブ7
3,75は、エンジン始動操作前および/またはエンジン
停止時にエアを吸気通路39および排気通路46に供給し
て、吸気系および排気系に残存する水素ガスを含む混合
気をその流動を止めることなく外部へ排出するために設
けられているもので、これによって再始動におけるバッ
クファイヤおよびアフターバーンの発生が確実に防止さ
れるようになっている。
【0048】ここで、インタミディエイトハウジング3
に開口形成された吸気ポート6と、ロータハウジング1
の内周面に開口する水素噴射ポート7とは、ロータ2の
移動に伴って作動室4に開口することとなるが、その開
口タイミングは、図5に示されているように設定されて
いる。すなわち、排気行程終了時の上死点(TDC)か
らクランク角で32°経過した位置で吸気ポート6が開口
し、これから少し遅れた60°の時点で水素噴射ポート7
が開口する。吸気ポート6は、吸気行程終了時の下死点
(BDC)から50°の時点で閉口し、水素噴射ポート7
はこれから約100 °遅れて150 °の時点で閉口するよう
になっている。したがって、吸気ポート6はTDC後32
°からBDC後50°までのクランク角で288 °の範囲で
開口し、水素噴射ポート7は、TDC後60°からBDC
後150 °までのクランク角で370°の範囲で開口する。
なお、ロータリピストンエンジンの場合、TDCからB
DCまでの間はクランク角で約270 °である。
【0049】一方、始動時および高負荷運転域における
水素噴射弁15のポペット弁19の開閉タイミングは、吸気
ポート6の閉口(BDC後50°)と同時に開弁し、水素
噴射ポート7の閉口時期にほぼ等しいBDC後140 °の
時点で閉弁するように設定されている。したがって、ポ
ペット弁19は、BDC後50°からBDC後140 °までの
90°の範囲で開弁するように構成されている。
【0050】次にエンジン停止時において、電磁弁14、
電動エアポンプ71および切換バルブ73,75に対してコン
トローラ70が実行する制御ルーチンについて、図6のフ
ローチャートに基づいて説明する。
【0051】まず、ステップS1において、切換バルブ
73,75が閉じている状態にリセットし、ステップS2で
イグニッションスイッチがOFF操作されたか否かを判
定する。そしてイグニッションスイッチがOFF位置に
あれば、ステップS3で電磁弁14を閉じてエンジンに対
する水素ガスの供給を遮断するとともに、ステップS4
でエンジン回転数Neを検出し、次のステップS5でエ
ンジン回転数Neが設定値CN1(エンジン停止判定回
転数、例えば350rpm)以下になったか否かを調べる。エ
ンジン回転数Neが設定値以下になったと判定された場
合は、ステップS6で切換バルブ73を開くとともに、ス
テップS7で電動エアポンプ71を作動して、エアを吸気
通路39に供給する。
【0052】次にステップS8で再びエンジン回転数N
eを検出し、ステップS9でエンジン回転数がゼロにな
ったと判定されたとき、すなわちエンジンが停止したと
判定されたときは、ステップS10でタイマを作動すると
ともに、ステップS11で切換バルブ75を開き、エアを排
気通路46に供給する。次のステップS12では、タイマを
セット時間CT1が経過したか否かを判定し、タイマが
タイムアップしたとき、ステップS13で電動エアポンプ
71を停止させ、かつステップS14で切換バルブ73,75を
閉じて制御を終了する。
【0053】一方、ステップS2において、イグニッシ
ョンスイッチがOFF操作されていないと判定されたと
きには、ステップS15へ進んでエンジン回転数Neを検
出し、次のステップS16でエンジン回転数Neが設定値
CN2(エンスト判定回転数、例えば400 〜500rpm)以
上であるか否かを判定し、ステップS16の判定が「N
O」であれば、エンストと判定して、ステップS3以下
の処理を行なう。
【0054】以上が水素ガスを燃料とする燃料直噴式ロ
ータリピストンエンジンに本発明を適用した場合の構成
および動作の説明であるが、本発明は燃料直噴式ロータ
リピストンエンジンのみでなく、燃料予混合方式を採用
したロータリピストンエンジンにも適用できることは言
うまでもない。
【0055】さらに、本発明は、上述したロータリピス
トンエンジンに限定されるものではなく、レシプロエン
ジンにも適用可能なものであり、本発明をレシプロエン
ジンに適用した例を図7および図8に示す。
【0056】図7はレシプロエンジンのポート配置を示
す図であり、図8は図1に対応する要素に同一符号を付
して示す概略的断面図である。
【0057】シリンダヘッド51には、2個の吸気ポート
52と、1個の排気ポート53と、1個の水素ポート54とが
燃焼室55に開口して形成されており、各ポート52〜54に
はそれぞれカム56,57によって開閉駆動されるポペット
弁58,59が設けられている。
【0058】水素供給ライン9bから供給される水素ガス
は、電磁弁14が開かれることによって、水素マニホール
ド60を介して水素ポート54に供給され、所定のタイミン
グで水素ポート54を開閉するポペット弁59によって所定
のタイミングで燃焼室55内に直接供給されるようになっ
ている。
【0059】図8においても、図1のものと同様の機能
を有する電動エアポンプ71、エア供給ライン72、連通路
74および切換バルブ73,75が設けられている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるロータリピストンエンジン
の概念的構成図
【図2】図1の水素噴射弁を取付けた部分の拡大縦断面
【図3】アクセルペダルと連動する水素流量調整弁の拡
大縦断面図
【図4】図3のIV-IV 線に沿った縦断面図
【図5】各ポートおよび水素噴射弁の開口期間を示すタ
イミングチャート
【図6】コントローラが実行する制御ルーチンのフロー
チャート
【図7】本発明が適用されるレシプロエンジンのポート
配置を示す図
【図8】本発明が適用されるレシプロエンジンの概略的
断面図
【図9】水素ガスを燃料とするエンジンを備えた車両の
スケルトン図
【符号の説明】
1 ロータハウジング 2 ロータ 4 作動室 6 吸気ポート 7 水素噴射ポート 9 水素供給ライン 12,13 水素流量調整弁 14 電磁弁 15 水素噴射弁 39 吸気通路 70 コントローラ 71 電動エアポンプ 72 エア供給ライン 73,75 切換バルブ 74 連通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺本 隆文 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも水素ガスを含む気体燃料を用
    いる気体燃料エンジンの掃気方法であって、 エンジン始動操作前および/またはエンジン停止時に、
    前記気体燃料の供給を遮断した状態で、少なくとも排気
    系に残存する前記気体燃料を不燃ガスと置換することを
    特徴とする気体燃料エンジンの掃気方法。
  2. 【請求項2】 前記気体燃料と前記不燃ガスとの置換
    が、エンジン停止操作時に前記気体燃料の供給を遮断し
    た後、前記不燃ガスをエンジンに供給することより行な
    われることを特徴とする請求項1記載の気体燃料エンジ
    ンの掃気方法。
  3. 【請求項3】 前記不燃ガスの供給が、エンジン回転数
    がゼロとなる以前から開始され、かつエンジン停止後の
    所定期間が経過するまで継続されることを特徴とする請
    求項2記載の気体燃料エンジンの掃気方法。
  4. 【請求項4】 前記気体燃料と前記不燃ガスとの置換
    が、エンジン始動操作時におけるエンジンのクランキン
    グに先立って、前記気体燃料の供給を遮断した状態で、
    吸気系および排気系に前記不燃ガスを供給することによ
    り行なわれることを特徴とする請求項1記載の気体燃料
    エンジンの掃気方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも水素ガスを含む気体燃料を用
    いる気体燃料エンジンの掃気装置であって、 エンジン始動操作前の状態および/またはエンジン停止
    状態を検出する手段と、 該検出手段による検出に基づいて前記気体燃料の供給を
    遮断する手段と、 該遮断手段により前記気体燃料の供給が遮断された状態
    で、少なくとも排気系に残存する前記気体燃料を不燃ガ
    スと置換する手段とを備えてなることを特徴とする気体
    燃料エンジンの掃気装置。
  6. 【請求項6】 前記気体燃料を前記不燃ガスと置換する
    手段が、エンジン停止操作時に前記遮断手段により前記
    気体燃料の供給が遮断された後に前記不燃ガスをエンジ
    ンに供給する手段よりなることを特徴とする請求項5記
    載の気体燃料エンジンの掃気装置。
  7. 【請求項7】 エンジン停止時にエンジン回転数が所定
    回転数以下になったことを検出する手段と、エンジンが
    停止したことを検出する手段と、エンジン停止後の所定
    期間を計時する手段とを備え、前記不燃ガスの供給手段
    による不燃ガスの供給が、エンジン回転数が所定回転数
    以下になったことの検出によって開始され、かつエンジ
    ン停止後所定期間経過するまで継続されることを特徴と
    する請求項6記載の気体燃料エンジンの掃気装置。
  8. 【請求項8】 前記気体燃料を前記不燃ガスと置換する
    手段が、エンジン始動操作時におけるエンジンのクラン
    キングの開始に先立って、吸気系および排気系に前記不
    燃ガスを供給する手段よりなることを特徴とする請求項
    5記載の気体燃料エンジンの掃気装置。
  9. 【請求項9】 前記不燃ガスは、ほぼ理論空燃比に等し
    い空燃比における燃焼状態で得られる排気ガスがタンク
    に貯溜されたものよりなることを特徴とする請求項5乃
    至8記載の気体燃料エンジンの掃気装置。
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