JPH05320256A - α‐オレフィン重合体の製造法 - Google Patents

α‐オレフィン重合体の製造法

Info

Publication number
JPH05320256A
JPH05320256A JP12356692A JP12356692A JPH05320256A JP H05320256 A JPH05320256 A JP H05320256A JP 12356692 A JP12356692 A JP 12356692A JP 12356692 A JP12356692 A JP 12356692A JP H05320256 A JPH05320256 A JP H05320256A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinyl monomer
olefin
polar
polar vinyl
alpha
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12356692A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Tomita
田 雅 之 冨
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Petrochemical Co Ltd filed Critical Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Priority to JP12356692A priority Critical patent/JPH05320256A/ja
Publication of JPH05320256A publication Critical patent/JPH05320256A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 チーグラー型触媒によってα‐オレフィンと
下記の式(I)で表わされる極性ビニルモノマーを共重
合させることからなり、該極性ビニルモノマーがその極
性基の活性水素と等モル以上の下記の式(II)で表わさ
れる有機アルミニウム化合物により錯化させたものであ
り、該チーグラー型触媒が三塩化チタン化合物および有
機アルミニウム化合物とからなるものであることを特徴
とする、α‐オレフィン重合体の製造法。 【化1】 (ここで、Yは炭素数3〜20の炭化水素基であり、Z
は−NH、−NHR(Rは炭素数1〜20の炭化
水素基である。)、−OHまたは−COOHであり、m
は1〜3の整数である。) AlR (II) (ここで、R、RおよびRは、それぞれ独立し
て、アルキル基またはアリール基を示す。) 【効果】 極性ビニルモノマーを高含量で含み、接着
性、印刷性、親水性およびポリマーブレンドでの相溶性
に優れたα‐オレフィン重合体を、高収率で得ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の背景〕
【産業上の利用分野】本発明は、極性ビニルモノマーと
オレフィンとからなる共重合体の製造法に関するもので
ある。より詳しくは、本発明は、極性基を持つビニルモ
ノマーを高含量で含んだ、接着性、印刷性、親水性およ
びポリマーブレンドでの相溶性等に優れた共重合体を高
収率で得るための該共重合体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】α‐オレフィン(本発明では、エチレン
を包含するものとする)の単独重合体やその共重合体
は、廉価であることに加えて、優れた機械的強度、光
沢、透明性、成形性、耐湿性および耐薬品性等を有して
いるので汎用されている。しかしながら、オレフィン重
合体は、分子構造が非極性であるため他の物質との親和
性に乏しく、接着性、印刷性、塗装性、帯電防止性なら
びにポリマーブレンドでの相溶性などの諸性質が著しく
劣っている。
【0003】その改善の為に、極性ビニルモノマーをチ
ーグラー・ナッタ型触媒を用いてオレフィンと共重合さ
せ、ポリオレフィンに極性基を付与する方法が提案され
ている。たとえば、特開昭55−98209号公報に
は、α‐オレフィンと極性ビニルモノマーの共重合にお
いて、極性ビニルモノマーとして式(III)に示すモノマ
ーを用いる方法が示されている。
【0004】
【化2】
【0005】(Rは水素原子またはメチル基であり、
は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であ
り、Z′は−OHまたは−COOHである。n=2〜1
6である。)また、USP3492277号明細書に
は、有機アルミニウム化合物と極性ビニルモノマーとを
60〜150℃で熱した後、その生成物を重合に用いる
方法が示されている。
【0006】しかしながら、これらの方法を用いてもポ
リオレフィン中に共重合する極性ビニルモノマーの量は
一般に少なく、またチーグラー・ナッタ型触媒の活性を
大きく悪化させてしまうことがあり、共重合体の極性基
による改質効果もまだ共重合体の製造上実用的なレベル
にあるとは言い難い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、極性ビニ
ルモノマーが高含量で共重合された共重合体を、しかも
触媒の活性を十分満足できるレベルに保ちながら製造す
ることは容易ではなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】〔発明の概要〕 <要旨>本発明は、これらの問題点に解決を与えること
を目的とするものであって、チーグラー・ナッタ型触媒
の活性が十分に高くかつ極性ビニルモノマー含量の高い
共重合体を与える製造法に関する。
【0009】すなわち、本発明によるα‐オレフィン重
合体の製造法は、チーグラー型触媒によってα‐オレフ
ィンと下記の式(I)で表わされる極性ビニルモノマー
を共重合させることからなり、該極性ビニルモノマーが
その極性基の活性水素と等モル以上の下記の式(II)で
表わされる有機アルミニウム化合物により錯化させたも
のであり、該チーグラー型触媒が三塩化チタン化合物お
よび有機アルミニウム化合物とからなるものであるこ
と、を特徴とするものである。
【0010】
【化3】
【0011】(ここで、Yは炭素数3〜20の炭化水素
基であり、Zは−NH、−NHR(Rは炭素数1
〜20の炭化水素基である。)、−OHまたは−COO
Hであり、mは1〜3の整数である。) AlR (II) (ここで、R、RおよびRは、それぞれ独立し
て、アルキル基またはアリール基を示す。)
【0012】<効果>本発明によれば、極性ビニルモノ
マーを高含量で含み、接着性、印刷性、親水性およびポ
リマーブレンドでの相溶性に優れたα‐オレフィン重合
体を、高収率で得ることができる。
【0013】〔発明の具体的説明〕本発明の共重合体の
製造法について詳細に説明する。
【0014】<α‐オレフィン>共重合体を構成する単
量体成分の一つは、α‐オレフィン(本発明ではエチレ
ンを包含する)である。本発明では炭素数2〜12程
度、特に2〜8、のα‐オレフィンが好ましい。そのよ
うなα‐オレフィンの具体例としては、エチレン、プロ
ピレン、1‐ブテン、1‐ヘキセン、3‐メチル‐1‐
ブテン、3‐メチル‐1‐ペンテン、4‐メチル‐1‐
ペンテン、3,3‐ジメチル‐1‐ブテン、4,4‐ジ
メチル‐1‐ペンテン、3‐メチル‐1‐ヘキセン、4
‐メチル‐1‐ヘキセン、4,4‐ジメチル‐1‐ヘキ
セン、5‐メチル‐1‐ヘキセン、アリルシクロペンタ
ン、ビニルシクロプロパン、ビニルシクロヘキサンなど
を挙げることができる。これらのうち好ましいものは、
エチレン、プロピレン、1‐ブテン、1‐ヘキセン、3
‐メチル‐1‐ブテン、3‐メチル‐1‐ペンテン、4
‐メチル‐1‐ペンテン、5‐メチル‐1‐ヘキセンな
どであり、特に、エチレン、プロピレン、1‐ブテン、
3‐メチル‐1‐ブテンまたは4‐メチル‐1‐ペンテ
ンが好ましい。これらのα‐オレフィンは単独で用いる
こともできるし、また2種以上を用いても差し支えな
い。
【0015】<極性ビニルモノマー>上記のα‐オレフ
ィンと共に本発明の共重合体を構成する他の単量体成分
は、極性ビニルモノマーである。本発明では式(I)で
表わされるものが使用できる。
【0016】
【化4】
【0017】(ここで、Yは炭素数3〜20の炭化水素
基であり、Zは−NH、−NHR(Rは炭素数1
〜20の炭化水素基である。)、−OHまたは−COO
Hであり、mは1〜3の整数である。)
【0018】本発明では、式(I)の化合物のうち、Y
が炭素数4以上、特に7以上、の炭化水素基であるもの
が好ましい。式(I)で表わされる極性ビニルモノマー
の具体例としては、5‐ヘキセン酸、6‐ヘプテン酸、
7‐オクテン酸、8‐ノネン酸、9‐デセン酸、10‐
ウンデセン酸、1‐ヒドロキシ‐4‐ペンテン、1‐ヒ
ドロキシ‐5‐ヘキセン、1‐ヒドロキシ‐6‐ヘプテ
ン、1‐ヒドロキシ‐7‐オクテン、1‐ヒドロキシ‐
8‐ノネン、1‐ヒドロキシ‐9‐デセン、1‐ヒドロ
キシ‐10‐ウンデセン、1‐アミノ‐6‐ヘプテン、
1‐アミノ‐7‐オクテン、1‐アミノ‐8‐ノネン、
1‐アミノ‐9‐デセン、1‐アミノ‐10‐ウンデセ
ン、1‐(N‐メチルアミノ)‐10‐ウンデセン、1
‐(N‐エチルアミノ)‐10‐ウンデセンおよび1‐
(N‐フェニルアミノ)‐10‐ウンデセン等があげら
れる。これらの極性ビニルモノマーは単独で用いること
ができるし、また2種以上を用いてもさしつかえない。
【0019】<有機アルミニウム化合物>上記の極性ビ
ニルモノマーを錯化させ、該ビニルモノマーと共に錯化
合物を構成する有機アルミニウム化合物は、下記の式
(II)で表わされるものである。 AlR (II) (R、RおよびRは、それぞれ独立して、アルキ
ル基もしくはアリール基である。)
【0020】R〜Rで示されるアルキル基として
は、炭素数1〜10程度、特に1〜6、のものが好まし
い。R、RおよびRはそれぞれ同一であっても、
異なってもよい。そのような化合物の具体例としては、
Al(CH、Al(C、Al(iC
、Al(nC、Al(iC
、Al(nC、Al(iC11、A
l(nC11、Al(iC13、Al(n
13、Al(iC15、Al(nC
15、Al(iC17)、Al(nC17)およ
びAl(C1021等があげられる。これらの有機ア
ルミニウム化合物の中で好ましいものは、Al(C
、Al(iC、Al(nC
、Al(iC、Al(nC
、Al(iC11、Al(nC
11、Al(iC13、Al(nC
13であり、更に好ましいものは、Al(iC
、Al(nC、Al(iC
、Al(nC、Al(iC11、A
l(nC11であり、最も好ましいものは、Al
(iC)である。これらの有機アルミニウム化合
物は単独で用いることができるし、また2種以上を混合
して用いてもよい。
【0021】<錯化合物の合成>上記の極性ビニルモノ
マーと式(II)の有機アルミニウム化合物との錯化合物
の合成は、上記の極性ビニルモノマーと有機アルミニウ
ム化合物とを、必要ならば溶媒の存在下に、接触させる
ことにより行うことができる。
【0022】この場合の、式(II)の有機アルミニウム
化合物の接触量は、極性ビニルモノマーの極性基の活性
水素に対して等モル以上、すなわちモル比で1以上、で
ある必要がある。この条件が満たされないと、共重合に
使用するチーグラー型触媒の活性が低下する。
【0023】ここで、極性ビニルモノマーの極性基の活
性水素に対して等モル以上の有機アルミニウム化合物と
は、例えば活性水素を1個持つ−OH基を分子中に1個
有する極性ビニルモノマー1モルに対しては、有機アル
ミニウム化合物が1モル以上を、活性水素を2個持つ−
NH基を分子中に1個有する極性ビニルモノマー1モ
ルに対しては、有機アルミニウム化合物が2モル以上を
意味する。
【0024】接触温度は、通常0〜200℃程度、好ま
しくは0〜150℃、であり、また、接触時に接触物を
加熱することもできる。
【0025】使用する溶媒としては、炭素数5〜18
の、脂肪族、脂環式および芳香族炭化水素、並びに塩素
化炭化水素が適当である。錯化合物の溶解性により適宜
混合して使用することも可能である。たとえば、本発明
では、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカ
ン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、塩化ベンジ
ル、モノクロルベンゼンおよびジクロルエタン等の各種
の溶媒を好ましく使用することができる。
【0026】<α‐オレフィン重合体の製造> (触媒)本発明によるα‐オレフィン重合体の製造法
は、上記のα‐オレフィンと上記の極性モノマーの錯化
合物とを、三塩化チタン化合物および有機アルミニウム
化合物からなるチーグラー型触媒に接触させて重合させ
ることからなるものである。ここで、「三塩化チタン化
合物および有機アルミニウム化合物からなる」とは、本
発明の効果を損わない限りにおいては、三塩化チタン化
合物および有機アルミニウム化合物以外の第三成分を使
用することが可能であることを意味する。そのような第
三成分の代表的なものとしては、触媒の活性を増大させ
あるいは生成共重合体の結晶性を増大させるための成
分、たとえば、エチルベンゾエート等のエステル、n‐
ブチルエーテル等のエーテル、トリフェニルホスファイ
ト等の有機リン化合物などがある。
【0027】使用される三塩化チタン触媒成分として
は、α、β、γおよびδ型の各種三塩化チタン化合物や
塩化マグネシウム化合物を主体とする担体に、これら三
塩化チタン化合物を担持させたもの、が代表的である。
中でも四塩化チタンを有機アルミニウム化合物を用いて
還元してなる三塩化チタンと塩化アルミニウムとの共晶
混合物から錯化剤(たとえばイソアミルエーテル)を用
いて、副成塩化アルミニウムを抽出除去してなる三塩化
チタン組成物(使用時はジアルキルアルミニウムハライ
ド等で活性化されるもの)が好ましい(例えば、特開昭
47−34478号公報等参照)。
【0028】本発明において、上記の三塩化チタン触媒
成分と組み合わされて共に用いられる助触媒としての有
機アルミニウム化合物は、一般式R p AlCl
3-p (p≧1.5)で表わされるものが代表的である
(Rは炭化水素基、好ましくは炭素数1〜10の炭化
水素基)。具体的には、ジエチルアルミニウムモノクロ
ライド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライドおよ
びエチルアルミニウムセスキクロライド等がある。
【0029】(共重合)本発明の共重合は、液化したオ
レフィンあるいは気相のオレフィンに触媒を接触させて
共重合を行ってもよくまた不活性な溶媒中で共重合を行
うことができる。不活性な溶媒としては、炭化水素およ
び塩素化炭化水素が好適である。例えばペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、デカンなどの飽和脂肪族炭
化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカ
ヒドロナフタリンなどの脂環式炭化水素およびベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラヒド
ロナフタレンなどの芳香族炭化水素、塩化ベンゼン、二
塩化エチレンなどの塩素化炭化水素などがある。また、
灯油、石油ベンゼン、石油エーテルなどの炭化水素混合
物も使用できる。
【0030】共重合系には、オレフィン重合の際の分子
量調節剤として知られている水素、ハロゲン化アルキル
などを存在させることもできる。重合時の条件は、一般
に配位触媒を用いるオレフィン重合の場合と変りなく、
例えば温度ならびに圧力は重合される単量体の種類、触
媒の濃度、希望する重合度によって任意に選択される
が、通常0ないし150℃の温度、0ないし50気圧の
圧力条件下の範囲が適当である。
【0031】重合時のTiCl遷移金属触媒の濃度
は、液相重合の場合は0.1〜500ミリモル/リット
ル、好ましくは0.3〜30ミリモル/リットル、の濃
度で用いることができる。助触媒である有機アルミニウ
ム化合物の三塩化チタンに対するモル比は1〜100、
好ましくは3〜20、である。極性ビニルモノマーと有
機アルミニウム化合物の錯化合物との量比は、特に限定
されない。
【0032】本共重合に際しての触媒成分(三塩化チタ
ンおよび有機アルミニウム化合物)や重合成分(オレフ
ィン及び錯化合物)の添加方法としては種々な態様を採
用することができる。例えば、錯化合物と有機アルミニ
ウム化合物とを予備混合した後、オレフィンと共重合を
行う方法、触媒成分と重合成分を予備混合することなく
同時に重合系に供給する方法などを採用できる。勿論、
共重合に際しては、ランダム共重合に限らず、重合成分
や割合を重合の途中で変化させる順次重合の形を採るこ
ともできる。重合は、連続式、回分式、半連続式などの
各方式で適宜行うことができる。
【0033】重合後は、共重合した極性ビニルモノマー
に錯化して存在しているかもしれないトリヒドロカルビ
ルアルミニウム(式(II))を分解させるため、酸とア
ルコール、例えば塩酸とイソプロパノールで生成重合体
を処理することができる。
【0034】<生成重合体>生成するα‐オレフィン‐
極性ビニルモノマー共重合体は、極性ビニルモノマーを
0.01〜30モル%程度含有するものである。この共
重合体は、そこに存在する基Zに起因する極性によっ
て、それ自身が極性重合体として有用であるばかりでな
く、極性基Zの反応性に着目して誘導体に変性すること
ができる。
【0035】
【実施例】〔実施例1〕窒素ガス雰囲気下で、196mm
olの10‐ウンデセン酸と196mmolのトリイソブチル
アルミニウムとをヘプタン300ml中で室温にて混合し
た後、その溶液を還留下で1時間反応させて錯化合物を
つくった。内容量1リットルのオートクレーブをプロピ
レンで置換した後、上記で合成した錯化合物の溶液を全
量仕込み、ジエチルアルミニウムクロリド41.5mmol
および丸紅ソルベイ社製三塩化チタン1gをこの順で加
えた。次いで、プロピレンを圧入し、65℃、0.2Kg
/cm2 Gに保持して2時間重合を行った。この後、乾燥
パウダーを得た。そのパウダーをイソプロパノール30
0mlと濃塩酸20mlとともにフラスコに入れ、55℃で
1時間処理した後、ろ別乾燥した。得られたパウダーは
61gであり、MFRは0.15g/10分であった。
10‐ウンデセン酸の含量は、赤外分光法によると4.
62モル%であった。
【0036】〔実施例2〕錯化用のトリイソブチルアル
ミニウムをトリエチルアルミニウムに変えた以外は、実
施例1と全く同じ条件で重合および後処理を行った。そ
の結果、得られたパウダーは58gであり、MFRは
7.0g/10分であった。10‐ウンデセン酸の含量
は、赤外分光法によると1.7モル%であった。
【0037】〔実施例3〕錯化用のトリイソブチルアル
ミニウムをトリn‐ブチルアルミニウムに変えた以外
は、実施例1と全く同じ条件で重合および後処理を行っ
た。その結果、得られたパウダーは102gであり、M
FRは0.1g/10分であった。10‐ウンデセン酸
の含量は、赤外分光法によると1.8モル%であった。
【0038】〔実施例4〕錯化用のトリイソブチルアル
ミニウム196mmolを294mmolに、10‐ウンデセン
酸を1‐ヒドロキシ‐10‐ウンデセン294mmolに変
えた以外は、実施例1と全く同じ条件で重合および後処
理を行った。その結果、得られたパウダーは160gで
あり、MFRは0.05g/10分であった。1‐ヒド
ロキシ‐10‐ウンデセンの含量は、NMR分析による
と3.5モル%であった。
【0039】〔比較例1〕錯化用のトリイソブチルアル
ミニウムをジエチルアルミニウムクロリドに変えた以外
は、実施例1と全く同じ条件で重合および後処理を行っ
た。その結果、得られたパウダーは40gであり、MF
Rは0.2g/10分であった。10‐ウンデセン酸の
含量は、赤外分光法によると1.1モル%であった。
【0040】〔比較例2〕錯化用のトリイソブチルアル
ミニウムをエチルアルミニウムセスキクロリドに変えた
以外は、実施例1と全く同じ条件で重合および後処理を
行った。その結果、得られたパウダーは46gであり、
MFRは4g/10分であった。10‐ウンデセン酸の
含量は、赤外分光法によると1.05モル%であった。
【0041】〔比較例3〕実施例4の錯化用のトリイソ
ブチルアルミニウムをジエチルアルミニウムクロリドに
変えた以外は、実施例4と全く同じ条件で重合および後
処理を行った。その結果、得られたパウダーは100g
であり、MFRは0.05g/10分であった。1‐ヒ
ドロキシ‐10‐ウンデセンの含量は、NMR分析によ
ると2.1モル%であった。
【0042】〔応用例1〕下記(1)〜(3)の成分を
表1に示した組成で配合し、二軸押出機により200℃
で溶融混練してペレットとした後、名機製作所製の射出
成形機「M40A−SJ」で230℃で射出成形して、
65mm×65mm×2mmの平板を得た。 (1)ポリプロピレン樹脂 エチレン含量が4重量%、JIS−K7203に準拠し
て測定した曲げ弾性率が14,000Kg/cm2 、かつA
STM−D1238に準拠して測定したMFRが60g
/10分のプロピレン・エチレンブロック共重合体。
【0043】(2)エチレン・プロピレンゴム ムーニー粘度ML1+4 (100℃)が70、比重が0.
86であるエチレン・プロピレン・共重合ゴム。 (3)実施例4の共重合体 上記の射出成形した平板にトリクロロエタン蒸気洗浄を
30秒間行った後、エアーガンを用いて塗料を塗布し
た。焼き付け乾燥終了後、48時間室温放置して、碁盤
目試験および剥離強度試験を行った。具体的な塗装法お
よび評価試験法は下記に示される通りのものである。
【0044】<塗装>二液型有機溶剤系ウレタン系塗料
および一液型有機溶剤系アクリル系塗料を用いて塗装を
行った。塗装法 :各塗料をそれぞれを調合し、エアースプレーガ
ンを用いて、塗膜厚さが、碁盤目試験では約40μm、
剥離強度試験では約100μmとなるように、スプレー
塗布した。その後、二液型有機溶剤系ウレタン系塗料で
は80℃で60分、および一液型有機溶剤系アクリル系
塗料では100℃で60分の条件で焼き付けて乾燥させ
た。
【0045】<塗料付着性評価>碁盤目試験 :片刃カミソリを用い試験片の表面に直交す
る縦横11本ずつの平行線を2mm間隔で引いて碁盤目を
100個作る。その上にセロハン粘着テープ(JIS
Z1522)を十分圧着し、塗膜面と約30度に保ち手
前に一気に引き剥がし、碁盤目で囲まれた部分の状態を
観察し、剥離しなかった碁盤目の数を記録した。
【0046】剥離強度:試験片の上半分に塗料が付着し
ないような処理を施した後、各塗料を塗膜厚さが100
μmになるように塗布し、焼き付け乾燥した。試験片に
セロハン粘着テープ(例:ニチバン製幅24mm)を全面
に密着させ、幅1cmで、上下方向に素地にまで達する切
り傷を付ける。塗膜付着のない側を手で剥がし、引張試
験機に取付け180度方向に50mm/分の速度で引き剥
したときの負荷を記録した。なお、塗膜が破断した場合
は破断と記した。成形体の塗料付着性の結果は表1に示
される通りである。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、極性ビニルモノマーを
高含量で含み、接着性、印刷性、親水性およびポリマー
ブレンドでの相溶性に優れたα‐オレフィン重合体を、
高収率で得ることができることは、「発明の概要」の項
において前記したところである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 226:02)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チーグラー型触媒によってα‐オレフィン
    と下記の式(I)で表わされる極性ビニルモノマーを共
    重合させることからなり、該極性ビニルモノマーがその
    極性基の活性水素と等モル以上の下記の式(II)で表わ
    される有機アルミニウム化合物により錯化させたもので
    あり、該チーグラー型触媒が三塩化チタン化合物および
    有機アルミニウム化合物とからなるものであることを特
    徴とする、α‐オレフィン重合体の製造法。 【化1】 (ここで、Yは炭素数3〜20の炭化水素基であり、Z
    は−NH、−NHR(Rは炭素数1〜20の炭化
    水素基である。)、−OHまたは−COOHであり、m
    は1〜3の整数である。) AlR (II) (ここで、R、RおよびRは、それぞれ独立し
    て、アルキル基またはアリール基を示す。)
JP12356692A 1992-05-15 1992-05-15 α‐オレフィン重合体の製造法 Pending JPH05320256A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12356692A JPH05320256A (ja) 1992-05-15 1992-05-15 α‐オレフィン重合体の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12356692A JPH05320256A (ja) 1992-05-15 1992-05-15 α‐オレフィン重合体の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05320256A true JPH05320256A (ja) 1993-12-03

Family

ID=14863759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12356692A Pending JPH05320256A (ja) 1992-05-15 1992-05-15 α‐オレフィン重合体の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05320256A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003031480A3 (en) * 2001-10-12 2003-11-13 Univ Carnegie Mellon Process for monomer sequence control in polymerizations
EP1511777A4 (en) * 2002-05-10 2005-06-15 Univ North Carolina State STEREO REGULAR POLAR VINYL POLYMERS AND MANUFACTURING METHOD THEREFOR
WO2006095667A1 (ja) * 2005-03-11 2006-09-14 Adeka Corporation 安定化されたポリマーの製造方法
JP2006273993A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Jsr Corp 重合体の回収方法
JP2010159357A (ja) * 2009-01-09 2010-07-22 Mitsui Chemicals Inc 水酸基含有オレフィン共重合体の製造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003031480A3 (en) * 2001-10-12 2003-11-13 Univ Carnegie Mellon Process for monomer sequence control in polymerizations
EP1511777A4 (en) * 2002-05-10 2005-06-15 Univ North Carolina State STEREO REGULAR POLAR VINYL POLYMERS AND MANUFACTURING METHOD THEREFOR
US7091293B2 (en) 2002-05-10 2006-08-15 North Carolina State University Stereoregular polar vinyl polymers and methods of making the same
WO2006095667A1 (ja) * 2005-03-11 2006-09-14 Adeka Corporation 安定化されたポリマーの製造方法
JP2006282985A (ja) * 2005-03-11 2006-10-19 Adeka Corp 安定化されたポリマーの製造方法
US7662893B2 (en) 2005-03-11 2010-02-16 Adeka Corporation Method for producing stabilized polymer
JP2006273993A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Jsr Corp 重合体の回収方法
JP2010159357A (ja) * 2009-01-09 2010-07-22 Mitsui Chemicals Inc 水酸基含有オレフィン共重合体の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0574561B1 (en) Improved catalyst composition
EP0569388B1 (en) An amido transition metal compound and a catalyst system for the production of isotactic polypropylene
US6518384B1 (en) Preparation of highly branched, liquid polymers of ethylene and/or α-olefins in the presence of aluminum-based catalyst systems
CZ686587A3 (en) Solid catalyst based on titanium(iii) chloride usable for stereospecific polymerization of alpha olefins, and process for preparing thereof
EP0447722A2 (en) Zirconium-based catalyst composition for polymerizing olefins
JP3310346B2 (ja) オレフィンポリマー製造用触媒、オレフィンポリマーの製造法、オレフィンポリマー及びエチレンの非晶質コポリマー
US6071845A (en) Catalyst for producing conjugated diene polymer
JP3422733B2 (ja) 触媒組成物
US4477588A (en) Polyolefin polymerization process and catalyst
HUT71966A (en) Catalytic system for polymerizing alpha-olefins and process for polymerizing alpha-olefins
JPH0853516A (ja) プロピレン共重合体
CA1240974A (en) Polyolefin polymerization process and catalyst
JP3378282B2 (ja) α−オレフィン共重合体の製造法
JPH05320256A (ja) α‐オレフィン重合体の製造法
US5045597A (en) α-olefin block copolymers and processes for preparing the same
US7105608B2 (en) Copolymer of propylene with a conjugated diene and a process of preparing the same
US3514433A (en) Process for the production of isotactic polyolefins
JP2005105147A (ja) ランダム共重合体及びその製造方法
JP3969919B2 (ja) 主鎖の末端のみに極性官能基を有するポリエチレンおよびその製造方法
JPH01272612A (ja) プロピレン共重合体組成物の製造方法
US4532312A (en) Polyolefin polymerization process and catalyst
JPS5846205B2 (ja) オレフインの重合方法
JP2885375B2 (ja) 被塗装用ポリオレフィン樹脂組成物
JP4172081B2 (ja) 触媒、及び共役ジエン重合体の製造方法
JP3492455B2 (ja) オレフィン重合用触媒およびこれを用いるオレフィン重合体の製造法