JPH05319966A - 緩効性肥料の製造方法 - Google Patents
緩効性肥料の製造方法Info
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- JPH05319966A JPH05319966A JP14884292A JP14884292A JPH05319966A JP H05319966 A JPH05319966 A JP H05319966A JP 14884292 A JP14884292 A JP 14884292A JP 14884292 A JP14884292 A JP 14884292A JP H05319966 A JPH05319966 A JP H05319966A
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- Japan
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- phosphate
- magnesium
- fertilizer
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C05—FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
- C05B—PHOSPHATIC FERTILISERS
- C05B9/00—Fertilisers based essentially on phosphates or double phosphates of magnesium
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Fertilizers (AREA)
Abstract
はリン酸マグネシウムカリウムのみからなる緩効性肥料
を、効率的に製造する。 【構成】リン酸一アンモニウムまたはリン酸一カリウム
と塩基性マグネシウム化合物との混合物に0.5〜10
重量%の水を混合した後、粒径200μm以下に粉砕
し、さらにこの粉砕物を容器中で撹拌熟成して粉状肥料
を得る、あるいは粉砕物を造粒して粒状肥料を得る。
Description
に関するものである。
4PO4)肥料は、工業的にはリン酸一アンモニウムまたは
リン酸およびアンモニアと、水酸化マグネシウム、酸化
マグネシウム、炭酸マグネシウムなど塩基性マグネシウ
ム化合物との反応によって、製造されている。このと
き、次式にしたがって、反応温度が75℃以上では1水
塩が、70℃以下では6水塩が、70〜75℃では両者
が生成する。 NH4H2PO4 + Mg(OH)2 → MgNH4PO4・H2O + H2O NH4H2PO4 + Mg(OH)2 + 4H2O → MgNH4PO4・6H2O
溶性で、25℃における溶解度は、水100mlに対し
て、1水塩で0.014g、6水塩で0.016gであ
るため、緩効性で肥焼けしない無機肥料として認められ
ている。肥料成分濃度、熱安定性からは1水塩が実用的
である。
リン酸をアンモニアで中和して得た粉末またはスラリー
状のリン酸一アンモニウムに、粉末状の水酸化マグネシ
ウム等を混合して反応させて粒状化する方法で製造され
る。通常は、さらに塩化カリウムなどのカリ肥料、硫安
などの窒素肥料を混合して、粒状化されている。このよ
うなスラリー式化成法または配合式化成法は、反応を完
全に行うことが困難で、得られる肥料の緩効性が十分で
はない。
れる。(1)リン酸一アンモニウムあるいはリン酸に不
純物として含まれるフッ素(F/P2O5重量比=0.05
〜0.12)により反応が妨げられ、また反応してもMg
NH4PO4ではなくNH4+イオンを含まない非晶質の別の化合
物が生成する。(2)リン酸一アンモニウム中のフッ素
の濃度が高い場合には、造粒工程で著しい粘度上昇が起
こり生産が困難になるので、MgNH4PO4の含有率を犠牲に
して、造粒水分を少なくすることによりリン酸一アンモ
ニウムと水酸化マグネシウムとの反応を抑制する必要が
ある。(3)逆にフッ素濃度が低い場合には、造粒性が
低下し、多量の造粒水または造粒促進剤を必要とする。
(4)70℃以下の温度で造粒することにより、フッ素
の影響を排除することができるが、6水塩が生成する。
この6水塩は、乾燥時に非晶化して緩効性を失いやす
い。(5)従来の造粒法では、原料が均一に混合しにく
く、プロセス上限界がある。
汚染が問題化しており、農業においても環境保護が叫ば
れ「環境にやさしい」肥料が求められている。リン酸マ
グネシウムアンモニウム肥料は、緩効性で、肥料成分し
か含まれないので、その目的に最適な肥料といえる。し
かしながら、肥料の3要素のうち、窒素、リンを含むも
のの、カリを含んでいない。MgNH4PO4に、結晶的にも化
学的にも性質の似ているリン酸マグネシウムカリウム
(MgKPO4)を混合すれば、肥料の3要素を含み、植物に
不必要な成分を含まない、しかも緩効性の肥料が得られ
る。
と同様の反応で、リン酸一カリウムと塩基性マグネシウ
ム化合物との反応によって得られる。やはり、反応温度
が75℃を境として、1水塩と6水塩が得られ、肥料と
しては1水塩が実用的である。リン酸マグネシウムカリ
ウム肥料は、製造上、リン酸マグネシウムアンモニウム
肥料と同様な問題点がある。
的にリン酸マグネシウムアンモニウムまたはリン酸マグ
ネシウムカリウムのみからなる、緩効性の肥料を、効率
的に製造することである。
モニウムまたはリン酸一カリウムと塩基性マグネシウム
化合物との混合物に0.5〜10重量%の水を混合した
後、粒径200μm以下に粉砕し、さらにこの粉砕物を
容器中で撹拌熟成して、リン酸マグネシウムアンモニウ
ムまたはリン酸マグネシウムカリウムの粉状物を得る緩
効性肥料の製造方法、および、上記粉砕物に水を加えて
混練造粒し乾燥することにより、リン酸マグネシウムア
ンモニウムまたはリン酸マグネシウムカリウムの粒状物
を得る緩効性肥料の製造方法を提供するものである。
ウムとしては、無水塩または含水塩の粉末状あるいは粒
状のものを用いることができる。特に、リン酸一アンモ
ニウムおよびリン酸一カリウムを併用するときは、肥料
の三成分をすべて含む肥料が得られるので好ましい。リ
ン酸一アンモニウムは、実質的にNH4H2PO4成分からなる
ものであれば、他に10重量%以下程度の不純物を含ん
でもよい。NH4+/P2O5のモル比が1〜1.2程度の肥料
用リン酸一アンモニウムなども使用することができる。
リン酸一カリウムについても同様である。
化マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム
等が使用できる。
ニウムまたはリン酸一カリウムと塩基性マグネシウム化
合物を(NH4++ K+)/Mg2+のモル比が1.0に近くなるよ
うに混合機に仕込み、混合する。上記モル比は、0.9
5〜1.05の範囲にあることが好ましく、この範囲を
逸脱する場合は、目的の化合物が得られず、肥料に緩効
性を付与することが困難になるので好ましくない。
ン酸一カリウムおよび塩基性マグネシウム化合物の合計
量に対して、0.5〜10重量%の水を混合する必要が
ある。この水の量には、原料中に同伴水を含む場合は、
それも含まれる。より好ましい水の混合量は、2〜5重
量%である。
下に粉砕される。粉砕機としては、ハンマーミル等を使
用するのが好ましい。粉砕時、添加された水の蒸気分散
により反応が開始される。
拌熟成することによって、反応によって生じた水蒸気と
ともにそれらが触媒となって、連鎖的に反応が進行す
る。所定粒度以下に粉砕すれば、原料を予熱することな
く自動的に反応が進行して、一定時間放置すると反応は
完結し、反応によって生成した水も反応熱により自然蒸
発し、反応率がほぼ100%の粉状のMgNH4PO4またはMg
KPO4が得られる。1水塩を得るために、この時の温度
は、常に75℃以上に保つのが好ましい。
れ、所定量の水を加えながら混練し、造粒する場合は、
粒状肥料を得ることができる。このとき、混練機の中で
反応は引き続き進行する。1水塩を得るために、この間
の反応物の温度は、常に75℃以上に保たれるようにす
るのが好ましい。また、この際に添加する水の量は、2
5〜45重量%程度が好ましい。更に好ましい範囲は、
30〜35重量%である。そして混練後、押し出し造粒
機などの加圧式造粒機を用いて造粒を行うのが好まし
い。この方法では、造粒時にも反応が進行し、それによ
って造粒に不可欠な可塑性と結合力が付与される。造粒
物は、必要に応じ、製粒機で形を整えた後、乾燥機で乾
燥する。
施例においてリン酸一アンモニウムまたはリン酸一カリ
ウムと水酸化マグネシウムとの反応率は、次の方法で求
めた。 反応率(%)=(M1 +M2 +M3 )/M4 M1 :リン酸マグネシウムアンモニウム態のMgO量 M2 :リン酸マグネシウムカリウム態のMgO量 M3 :水溶性MgO量 M4 :ク溶性MgO量
態のMgO量(M1 )は、アンモニア態窒素量から水溶
性窒素量を引いて不溶性窒素量を算出し、これがすべて
リン酸マグネシウムアンモニウム態であるとして求め
た。リン酸マグネシウムカリウム態のMgO量(M2 )
は、全カリウム量から水溶性カリウム量を引いて不溶性
カリウム量を算出し、これがすべてリン酸マグネシウム
カリウム態であるとして求めた。
S・P2 O5 :54.0%)68.4kgと水酸化マグ
ネシウム(C・MgO:64.0%)31.6kgに水
2000ccを加えて、混合機(リボンミキサー)で5
分間混合し、直ちに粉砕機(ハンマーミル)で80メッ
シュの篩を通る粒度に粉砕した。
サーに入れ、30分間撹拌しながら熟成させた。熟成中
は、蒸気が激しく発生し、沸騰している状況であった。
この結果、乾燥する必要もなく、含水率が3重量%のさ
らさらした粉体が得られた。この反応の反応率は95%
であった。X線回折分析の結果、未反応のリン酸一アン
モニウムはまったく認められなかった。
g、リン酸一カリウム(W・K2 O:34.4%、W・
P2 O5 :51.9%)17.7kg、水酸化マグネシ
ウム(実施例1と同一)31.6kgおよび水2000
ccを出発原料とした以外は実施例1と同様にして、さ
らさらした粉体状の肥料を得た。反応率は95%であっ
た。X線回折分析の結果、未反応のリン酸一アンモニウ
ムおよびリン酸一カリウムはまったく認められなかっ
た。
8%、カリウム(K2O)6%、マグネシウム20%を
含有する粒状の緩効性肥料を、連続的に製造した。原料
原単位は、リン酸一アンモニウム542kg/ton、
リン酸一カリウム189kg/ton、副産苦土(マグ
ネシウムクリンカーの副生物で、主成分は酸化マグネシ
ウム)269kg/tonである。製造工程を、図1に
したがって説明する。
総量が80kgになるように仕込み、10分間混合して
から混合物ホッパー2に貯えた。この混合物を8kg/
分の速度で、粉砕機3に投入した。粉砕機は、粉砕物の
粒度が、80メッシュ(目開き175μm)全通になる
ように、あらかじめ特定のスクリーンをセットした。粉
砕物は、直ちに混練機4に投入し、混練物の水分が35
%程度になるように水を4.3リットル/分添加し、滞
留時間1分で混練した。
入れ、ペレット化した。このペレットを整粒機6にかけ
た後、乾燥機7(105℃)、篩8を経て、粒状肥料を
得た。所定の粒径範囲に入らないものは、再度混合物ホ
ッパー2に戻した。この一連の操作を1時間継続し、一
定時間ごとにサンプリングを行ったが、反応率は常に9
5%以上であった。造粒の制御も容易であった。造粒歩
留は3〜5mmの径が80%であった。
リウム189kg/ton、水酸化マグネシウム338
kg/tonの原料原単位で、実施例3と同様に連続生
産を行った。混練物中の水分を35%に制御することに
より、実施例3と同様の粒状肥料が得られた。
れば、原料を予熱することなく自動的に反応が進行し
て、反応率がほぼ100%の粉状のMgNH4PO4あるいはMg
KPO4の1水塩の混合物が得られる。さらに、粉砕後直ち
に押し出し造粒機などの加圧式造粒機で造粒すれば、加
熱や造粒促進剤を使用することなく簡単に造粒できる。
既存の製法が有するフッ素等の影響を排除することがで
きる。
に関するものである。
4PO4)肥料は、工業的にはリン酸一アンモニウムまたは
リン酸およびアンモニアと、水酸化マグネシウム、酸化
マグネシウム、炭酸マグネシウムなど塩基性マグネシウ
ム化合物との反応によって、製造されている。このと
き、次式にしたがって、反応温度が75℃以上では1水
塩が、70℃以下では6水塩が、70〜75℃では両者
が生成する。 NH4H2PO4 + Mg(OH)2 → MgNH4PO4・H2O + H2O NH4H2PO4 + Mg(OH)2 + 4H2O → MgNH4PO4・6H2O
溶性で、25℃における溶解度は、水100mlに対し
て、1水塩で0.014g、6水塩で0.016gであ
るため、緩効性で肥焼けしない無機肥料として認められ
ている。肥料成分濃度、熱安定性からは1水塩が実用的
である。
リン酸をアンモニアで中和して得た粉末またはスラリー
状のリン酸一アンモニウムに、粉末状の水酸化マグネシ
ウム等を混合して反応させて粒状化する方法で製造され
る。通常は、さらに塩化カリウムなどのカリ肥料、硫安
などの窒素肥料を混合して、粒状化されている。このよ
うなスラリー式化成法または配合式化成法は、反応を完
全に行うことが困難で、得られる肥料の緩効性が十分で
はない。
れる。(1)リン酸一アンモニウムあるいはリン酸に不
純物として含まれるフッ素(F/P2O5重量比=0.05
〜0.12)により反応が妨げられ、また反応してもMg
NH4PO4ではなくNH4 +イオンを含まない非晶質の別の化合
物が生成する。(2)リン酸一アンモニウム中のフッ素
の濃度が高い場合には、造粒工程で著しい粘度上昇が起
こり生産が困難になるので、MgNH4PO4の含有率を犠牲に
して、造粒水分を少なくすることによりリン酸一アンモ
ニウムと水酸化マグネシウムとの反応を抑制する必要が
ある。(3)逆にフッ素濃度が低い場合には、造粒性が
低下し、多量の造粒水または造粒促進剤を必要とする。
(4)70℃以下の温度で造粒することにより、フッ素
の影響を排除することができるが、6水塩が生成する。
この6水塩は、乾燥時に非晶化して緩効性を失いやす
い。(5)従来の造粒法では、原料が均一に混合しにく
く、プロセス上限界がある。
汚染が問題化しており、農業においても環境保護が叫ば
れ「環境にやさしい」肥料が求められている。リン酸マ
グネシウムアンモニウム肥料は、緩効性で、肥料成分し
か含まれないので、その目的に最適な肥料といえる。し
かしながら、肥料の3要素のうち、窒素、リンを含むも
のの、カリを含んでいない。MgNH4PO4に、結晶的にも化
学的にも性質の似ているリン酸マグネシウムカリウム
(MgKPO4)を混合すれば、肥料の3要素を含み、植物に
不必要な成分を含まない、しかも緩効性の肥料が得られ
る。
と同様の反応で、リン酸一カリウムと塩基性マグネシウ
ム化合物との反応によって得られる。やはり、反応温度
が75℃を境として、1水塩と6水塩が得られ、肥料と
しては1水塩が実用的である。リン酸マグネシウムカリ
ウム肥料は、製造上、リン酸マグネシウムアンモニウム
肥料と同様な問題点がある。
的にリン酸マグネシウムアンモニウムまたはリン酸マグ
ネシウムカリウムのみからなる、緩効性の肥料を、効率
的に製造することである。
モニウムまたはリン酸一カリウムと塩基性マグネシウム
化合物との混合物に0.5〜10重量%の水を混合した
後、粒径200μm以下に粉砕し、さらにこの粉砕物を
容器中で撹拌熟成して、リン酸マグネシウムアンモニウ
ムまたはリン酸マグネシウムカリウムの粉状物を得る緩
効性肥料の製造方法、および、上記粉砕物に水を加えて
混練造粒し乾燥することにより、リン酸マグネシウムア
ンモニウムまたはリン酸マグネシウムカリウムの粒状物
を得る緩効性肥料の製造方法を提供するものである。
ウムとしては、無水塩または含水塩の粉末状あるいは粒
状のものを用いることができる。特に、リン酸一アンモ
ニウムおよびリン酸一カリウムを併用するときは、肥料
の三成分をすべて含む肥料が得られるので好ましい。リ
ン酸一アンモニウムは、実質的にNH4H2PO4成分からなる
ものであれば、他に10重量%以下程度の不純物を含ん
でもよい。NH4 +/P2O5のモル比が1〜1.2程度の肥料
用リン酸一アンモニウムなども使用することができる。
リン酸一カリウムについても同様である。
化マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム
等が使用できる。
ニウムまたはリン酸一カリウムと塩基性マグネシウム化
合物を(NH4 ++ K+)/Mg2+のモル比が1.0に近くなるよ
うに混合機に仕込み、混合する。上記モル比は、0.9
5〜1.05の範囲にあることが好ましく、この範囲を
逸脱する場合は、目的の化合物が得られず、肥料に緩効
性を付与することが困難になるので好ましくない。
ン酸一カリウムおよび塩基性マグネシウム化合物の合計
量に対して、0.5〜10重量%の水を混合する必要が
ある。この水の量には、原料中に同伴水を含む場合は、
それも含まれる。より好ましい水の混合量は、2〜5重
量%である。
下に粉砕される。粉砕機としては、ハンマーミル等を使
用するのが好ましい。粉砕時、添加された水の蒸気分散
により反応が開始される。
拌熟成することによって、反応によって生じた水蒸気と
ともにそれらが触媒となって、連鎖的に反応が進行す
る。所定粒度以下に粉砕すれば、原料を予熱することな
く自動的に反応が進行して、一定時間放置すると反応は
完結し、反応によって生成した水も反応熱により自然蒸
発し、反応率がほぼ100%の粉状のMgNH4PO4またはMg
KPO4が得られる。1水塩を得るために、この時の温度
は、常に75℃以上に保つのが好ましい。
れ、所定量の水を加えながら混練し、造粒する場合は、
粒状肥料を得ることができる。このとき、混練機の中で
反応は引き続き進行する。1水塩を得るために、この間
の反応物の温度は、常に75℃以上に保たれるようにす
るのが好ましい。また、この際に添加する水の量は、2
5〜45重量%程度が好ましい。更に好ましい範囲は、
30〜35重量%である。そして混練後、押し出し造粒
機などの加圧式造粒機を用いて造粒を行うのが好まし
い。この方法では、造粒時にも反応が進行し、それによ
って造粒に不可欠な可塑性と結合力が付与される。造粒
物は、必要に応じ、製粒機で形を整えた後、乾燥機で乾
燥する。
施例においてリン酸一アンモニウムまたはリン酸一カリ
ウムと水酸化マグネシウムとの反応率は、次の方法で求
めた。 反応率(%)=(M1 +M2 +M3 )/M4 M1 :リン酸マグネシウムアンモニウム態のMgO量 M2 :リン酸マグネシウムカリウム態のMgO量 M3 :水溶性MgO量 M4 :ク溶性MgO量
態のMgO量(M1 )は、アンモニア態窒素量から水溶
性窒素量を引いて不溶性窒素量を算出し、これがすべて
リン酸マグネシウムアンモニウム態であるとして求め
た。リン酸マグネシウムカリウム態のMgO量(M2 )
は、全カリウム量から水溶性カリウム量を引いて不溶性
カリウム量を算出し、これがすべてリン酸マグネシウム
カリウム態であるとして求めた。
S・P2 O5 :54.0%)68.4kgと水酸化マグ
ネシウム(C・MgO:64.0%)31.6kgに水
2000ccを加えて、混合機(リボンミキサー)で5
分間混合し、直ちに粉砕機(ハンマーミル)で80メッ
シュの篩を通る粒度に粉砕した。
サーに入れ、30分間撹拌しながら熟成させた。熟成中
は、蒸気が激しく発生し、沸騰している状況であった。
この結果、乾燥する必要もなく、含水率が3重量%のさ
らさらした粉体が得られた。この反応の反応率は95%
であった。X線回折分析の結果、未反応のリン酸一アン
モニウムはまったく認められなかった。
g、リン酸一カリウム(W・K2 O:34.4%、W・
P2 O5 :51.9%)17.7kg、水酸化マグネシ
ウム(実施例1と同一)31.6kgおよび水2000
ccを出発原料とした以外は実施例1と同様にして、さ
らさらした粉体状の肥料を得た。反応率は95%であっ
た。X線回折分析の結果、未反応のリン酸一アンモニウ
ムおよびリン酸一カリウムはまったく認められなかっ
た。
8%、カリウム(K2O)6%、マグネシウム20%を
含有する粒状の緩効性肥料を、連続的に製造した。原料
原単位は、リン酸一アンモニウム542kg/ton、
リン酸一カリウム189kg/ton、副産苦土(マグ
ネシウムクリンカーの副生物で、主成分は酸化マグネシ
ウム)269kg/tonである。製造工程を、図1に
したがって説明する。
総量が80kgになるように仕込み、10分間混合して
から混合物ホッパー2に貯えた。この混合物を8kg/
分の速度で、粉砕機3に投入した。粉砕機は、粉砕物の
粒度が、80メッシュ(目開き175μm)全通になる
ように、あらかじめ特定のスクリーンをセットした。粉
砕物は、直ちに混練機4に投入し、混練物の水分が35
%程度になるように水を4.3リットル/分添加し、滞
留時間1分で混練した。
入れ、ペレット化した。このペレットを整粒機6にかけ
た後、乾燥機7(105℃)、篩8を経て、粒状肥料を
得た。所定の粒径範囲に入らないものは、再度混合物ホ
ッパー2に戻した。この一連の操作を1時間継続し、一
定時間ごとにサンプリングを行ったが、反応率は常に9
5%以上であった。造粒の制御も容易であった。造粒歩
留は3〜5mmの径が80%であった。
リウム189kg/ton、水酸化マグネシウム338
kg/tonの原料原単位で、実施例3と同様に連続生
産を行った。混練物中の水分を35%に制御することに
より、実施例3と同様の粒状肥料が得られた。
れば、原料を予熱することなく自動的に反応が進行し
て、反応率がほぼ100%の粉状のMgNH4PO4あるいはMg
KPO4の1水塩の混合物が得られる。さらに、粉砕後直ち
に押し出し造粒機などの加圧式造粒機で造粒すれば、加
熱や造粒促進剤を使用することなく簡単に造粒できる。
既存の製法が有するフッ素等の影響を排除することがで
きる。
Claims (6)
- 【請求項1】リン酸一アンモニウムまたはリン酸一カリ
ウムと塩基性マグネシウム化合物との混合物に0.5〜
10重量%の水を混合した後、粒径200μm以下に粉
砕し、さらにこの粉砕物を容器中で撹拌熟成して、リン
酸マグネシウムアンモニウムまたはリン酸マグネシウム
カリウムの粉状物を得る緩効性肥料の製造方法。 - 【請求項2】リン酸一アンモニウムおよびリン酸一カリ
ウムを使用して、リン酸マグネシウムアンモニウムおよ
びリン酸マグネシウムカリウムの混合物からなる粉状物
を得る請求項1の緩効性肥料の製造方法。 - 【請求項3】粉砕物を、反応熱により75℃以上に保持
しながら撹拌熟成する請求項1または請求項2の緩効性
肥料の製造方法。 - 【請求項4】リン酸一アンモニウムまたはリン酸一カリ
ウムと塩基性マグネシウム化合物との混合物に0.5〜
10重量%の水を混合した後、粒径200μm以下に粉
砕し、さらにこの粉砕物に水を加えて混練造粒し乾燥す
ることにより、リン酸マグネシウムアンモニウムまたは
リン酸マグネシウムカリウムの粒状物を得る緩効性肥料
の製造方法。 - 【請求項5】リン酸一アンモニウムおよびリン酸一カリ
ウムを使用して、リン酸マグネシウムアンモニウムおよ
びリン酸マグネシウムカリウムの混合物からなる粒状物
を得る請求項4の緩効性肥料の製造方法。 - 【請求項6】粉砕物を、反応熱により75℃以上に保持
しながら造粒する請求項4または請求項5の緩効性肥料
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14884292A JP3595820B2 (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | 緩効性肥料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14884292A JP3595820B2 (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | 緩効性肥料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05319966A true JPH05319966A (ja) | 1993-12-03 |
JP3595820B2 JP3595820B2 (ja) | 2004-12-02 |
Family
ID=15461962
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14884292A Expired - Lifetime JP3595820B2 (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | 緩効性肥料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3595820B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100526768B1 (ko) * | 1997-07-18 | 2006-03-30 | 하이-퍼트 프로프라이어터리 리미티드 | 코팅 방법 |
JP2008201607A (ja) * | 2007-02-19 | 2008-09-04 | Metawater Co Ltd | リン酸肥料の製造方法 |
US7833385B2 (en) | 2004-01-30 | 2010-11-16 | Philip Morris Usa Inc. | Processes of making monohydrate form of magnesium ammonium phosphate and processes of making paper using same |
JP2019172561A (ja) * | 2018-03-28 | 2019-10-10 | 東レ株式会社 | 粒状肥料および粒状肥料の製造方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NO326444B1 (no) * | 2005-11-09 | 2009-01-19 | Temasi As | Fremgangsmate og middel for stabilisering og tetting av underjordiske formasjoner eller forhindring av jorderosjon |
-
1992
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