JPH05319864A - 磁気ヘッド溶着用ガラス組成物 - Google Patents

磁気ヘッド溶着用ガラス組成物

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JPH05319864A
JPH05319864A JP14847392A JP14847392A JPH05319864A JP H05319864 A JPH05319864 A JP H05319864A JP 14847392 A JP14847392 A JP 14847392A JP 14847392 A JP14847392 A JP 14847392A JP H05319864 A JPH05319864 A JP H05319864A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラスの割り欠けを減少させ、熱応力による
合金薄膜等の剥離を防止する。 【構成】 SiO2を20重量%以上、25重量%以下
の含有量とし、それ以外にPb、Tl、Te、Biの酸
化物のうち少なくとも1種類以上含むガラス組成物であ
る。また、PbO、Al23、Tl23、ZnOの4種
類の両性金属の酸化物を含んでいるため、図1に示すよ
うに、摩擦帯電量を抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ヘッド等の空隙部
に充填され、比較的低温で溶着処理が可能な磁気ヘッド
溶着用ガラス組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオテープレコーダ等の磁気記
録再生装置には高密度の記録再生機能が要求され、これ
に伴い、磁気ヘッドも高密度記録再生を行い得るものが
求められている。そこで、このような磁気ヘッドでは、
例えばフェライト等の高透磁率を有する酸化物磁性材料
からなるヘッドコアが使用され、また高透磁率を有する
酸化物磁性材料や、セラミックスあるいは結晶化ガラス
等の非磁性基板材料等からなるコアブロックのギャップ
対向面に、高飽和磁束密度を有するセンダスト等の合金
磁性材料からなる合金薄膜を形成したヘッドコア等が使
用されている。
【0003】従来、上述のようなヘッドコアに形成され
たギャップには、ガラスが充填されており、このガラス
は通常、鉛を主成分とした低融点鉛ガラス等が使用され
ている。しかし、結晶化ガラス基板、アモルファス合金
薄膜および蒸着による合金薄膜等をガラスを用いて溶着
する場合、溶着工程における結晶化ガラス基板の熱変形
や合金薄膜の熱応力による剥離等が生じやすい。そこ
で、これらを防するために、溶着用ガラスにおいては、
理想的には600℃以下のなるべく低い温度で溶着を行
い得るような特性が必要とされ、同時に十分な濡れ性を
備えていることも必要とされる。さらに、溶着工程にお
いて、合金薄膜の剥離を生じさせず、ガラス自体の割れ
欠けをも生じさせないためには、磁気ヘッド溶着用ガラ
ス組成物とそれ以外の材料との間の熱膨張係数の差を出
来るだけ小さくする必要がある。
【0004】そのためには、常温からガラス屈伏点まで
一定な熱膨張挙動をもつ低融点ガラスが必要とされる。
一方、磁気テープの摺動面に露光した部分に偏摩耗が生
じないように、ビッカース硬度が500以上であるよう
なガラス組成物、及び良好な耐水性を備えたガラス組成
物が望まれている。さらに、VTR(Video Tape Recor
der)において、磁気ヘッドのテープ摺動面上のガラス
部分がテープ摺動時に摩擦帯電を起こし、その結果放電
し、その放電の際にモニターの画面上に“白飛び”と呼
ばれるいわゆる放電ノイズを発生させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、600
℃以下の低い温度で溶着を行うことが可能な従来の磁気
ヘッド溶着用ガラス組成物は、一般に、硬度や耐水性等
に問題を有するものが多く、また、ビッカース硬度が5
00以上のガラスは、600℃以下という温度では十分
な濡れ性を有するものが少ない。さらに、常温から屈伏
点まで一定な熱膨張挙動をもつ低融点ガラスが必要とさ
れるが、このようなガラスはあまり存在しておらず、た
とえ存在している低融点ガラスであっても、ガラスの安
定性や強度等に問題を有しているものが多い。さらに、
ガラスの強度不足からガラスの割れ欠けを生じやすく、
特に低温度や低湿度の冬期にガラスの摩擦帯電から白飛
びを発生させる等の問題を有していた。これらの結果、
従来の低融点ガラスを用いた場合、磁気ヘッド製造工程
における歩留まりの低下を招き、さらには、出来上がっ
た磁気ヘッドを搭載したVTRが白飛びを発生させる等
の問題を生じていた。
【0006】本発明は、このような実情に鑑みなされた
もので、ガラス中に歪を生じにくく、ガラスの割れ欠け
を減少させ、熱応力による合金薄膜等の剥離を防止する
ことを可能にした磁気ヘッド溶着用ガラス組成物を提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、(1)SiO2を主成分とし、該SiO2
を20重量%以上、25重量%以下の含有量とし、前記
SiO2以外にガラス化を補うためにPb、Tl、Te
及びBiの酸化物のうち少なくとも1種類以上を含むこ
と、或いは、(2)SiO2を主成分とし、該SiO2
20重量%以上、25重量%以下の含有量とし、前記S
iO2以外にガラス化を補うためにPb、Tl、Te及
びBiの酸化物のうち少なくとも1種類以上を含み、か
つNa2O、K2Oの両者を4:1の割合で、合計8重量
%以下含有し、さらにZnO、ZrOをそれぞれ3重量
%以下含むこと、更には、(3)前記(1)において、
元素の周期表より、II族であるアルカリ土類金属の酸化
物を少なくとも1種類以上含有し、かつ両性元素の酸化
物を3種類以上含むこと、更には、(4)前記(1)又
は(2)において、AgI、AgBr、AgCl及びA
2Oのうち少なくとも1種類を含むことを特徴とする
ものである。
【0008】
【作用】本発明の磁気ヘッド溶着用ガラス組成物は、網
目形成酸化物であるSiO2を20重量%以上含み、ビ
ッカース硬度が400以上の高硬度で耐摩耗性に優れ、
さらにヤング率が6000〜7000kg/mm2と低
融点ガラスとしては異例なほど弾性に富み、歪みに強
く、ガラスの割れ欠けが減少し、熱応力による合金薄膜
等の剥離を防止する。また、比較的低融点の金属である
Pb、Tl、Te及びBi等の比較的ガラス化が容易
で、粘度を下げる働きをもつ酸化物のうち少なくとも1
種類以上を含み、融液は極めて低融点、低粘度で、被溶
着材料との濡れ性に富み、比較的低温での溶着が可能で
ある。かつ、Na2O、K2Oの両者を4:1の割合で、
合計8重量%以下含有することにより、ガラス組成物の
熱膨張係数を110〜130(×10-7/℃)の範囲で調
整することができ、さらに両者が4:1の割合のため、
耐水性は極端に劣化する。さらに、ZnO、ZrOをそ
れぞれ3重量%以下含むため、ZnOの働きによりさら
にビッカーズ硬度が500程度に向上し、ZrOの働き
により、ガラス表面に皮膜を作り、耐水性が向上してい
る。
【0009】また、本発明のガラス組成物に元素の周期
表より、II族のアルカリ土類金属の酸化物を少なくとも
1種類以上含有し、I族のアルカリ金属の酸化物ほど耐
水性を劣化させることなく、熱膨張係数を110〜14
0(×10-7/℃)の範囲で調整することができ、かつ、
両性元素の酸化物を3種類以上含むことにより、ガラス
の摩擦帯電量を大幅に減少させる。
【0010】また、本発明のガラス組成物は、AgI、
AgBr、AgCl及びAg2Oのうち少なくとも1種
類を含み、ガラスにイオン伝導性をもたせ、その結果と
してガラスの摩擦帯電量を減少させ、ガラス中にアース
を設ける効果により、摩擦帯電を防止する。
【0011】
【実施例】本発明の一実施例について以下に説明する。
SiO2、PbO、B23、Al23、Na2O、K
2O、Tl23、ZnO、ZrO、CaOおよびSrO
の各原料をそれぞれ所定量ずつ採取して配合し、白金ル
ツボ中、1200℃の温度で約1時間熔融および混合す
ることにより、表1に示す試料1を作製した。
【0012】
【表1】
【0013】上記ガラス組成物を用いて種々の磁気ヘッ
ドのコアを作製した結果、フェライト、センダスト、F
e系アモルファス、Co系アモルファス合金磁性材料、
Li2O・SiO2及びSiO2・Al23・ZnOをそ
れぞれ主結晶とする結晶化ガラス基板等とほとんど反応
せず、核化を抑制する効果があった。したがって、特に
磁気特性の劣化を防止することができた。また、700
℃に加熱し、1時間保持した後、冷却する工程を3回繰
り返した場合においても、上記ガラス中の透明度は変化
せず、色のくすみも発生しない安定なガラスであり、磁
気ヘッド生産工程における再加熱加工にも十分耐えるこ
とが確認された。
【0014】さらに、上記ガラス組成物は、一般的な磁
気ヘッド溶着用低融点ガラスと比較した場合、急冷却し
た際の残留歪みが比較的少なく、さらに本発明によるガ
ラス組成物は、ヤング率が7000kg/mm2と低融
点ガラスとしてはかなり大きく、その結果、ガラスの割
れ欠けの発生を防止することができた。また、上記ガラ
ス組成物は、ガラスの強度、安定性等と密接に関係する
SiO2等の網目形成酸化物のガラス中における占有率
が高いこと、またZnOを含むことから、ビッカース硬
度も550と低融点ガラスとしては稀にみる高硬度であ
り、磁気テープ摺動時の耐摩耗性にも優れており、偏摩
耗も見られなかった。
【0015】さらに、上記ガラス組成物は、Tl23
比較的多く含んでいることから、低融点、低粘度であ
り、したがって、被溶着材料との間の濡れ性に富み、作
業温度が550℃と比較的低温で溶着が可能であった。
また、結晶化ガラス基板の熱変形によるガラスの割れ欠
けを減少させ、合金薄膜の熱応力による剥離等を防止す
ることができた。
【0016】一方、上記組成比で作製した磁気ヘッド溶
着用ガラス組成物は、熱膨張係数が120であり、磁気
ヘッド基板の熱膨張係数に容易に一致させることができ
た。したがって、基板及び溶着ガラスの間の熱膨張の違
いによる応力、割れ欠け等の発生を防止し、その結果、
両者の良好な密着を得ることができた。請求項1又は2
記載の磁気ヘッド溶着用ガラス組成物においては、網目
形成酸化物であるSiO2を20重量%以上含むので、
ビッカース硬度が400以上の高硬度で耐摩耗性に優
れ、さらにヤング率が6000〜7000kg/mm2
と低融点ガラスとしては異例なほど弾性に富み、歪みに
強く、ガラスの割れ欠けが減少し、熱応力による合金薄
膜等の剥離を防止する。
【0017】一方、SiO2が25重量%以上含まれる
ガラスを用いて作製した磁気ヘッドをVTRに搭載し
て、ソフトテープの再生を行うと、モニター画面上に白
飛びが確認されてしまうので、SiO2を25重量%以
下とすると、比較的摩擦帯電量を小さく抑えることが出
来る。また、比較的低融点の金属であるPb、Tl、T
e及びBi等の比較的ガラス化が容易で粘度を下げる働
きをもつ酸化物のうち少なくとも1種類以上を含むこと
により、融液は極めて低融点、低粘度で、被溶着材料と
の濡れ性に富み、比較的低温での溶着が可能となる。
【0018】一般に磁気ヘッド溶着用ガラス中にZrO
2およびK2O、Na2O等のアルカリ金属の酸化物を添
加することにより、ガラスの熱膨張を容易に抑制するこ
とが可能になる反面、磁気ヘッド溶着用ガラスにとって
重要な位置を占める耐水性を劣化させることが知られて
いるが、上記ガラス組成物においては、Na2O及びK2
Oの組成比を重量%でほぼ4:1の割合に設定し、さら
に両者合計で6.5重量%と8重量%に抑えてあるた
め、良好な耐水性を有していることが確認された。しか
し、ZrO2を添加せずに作製したガラスやNa2O、K
2Oの割合を4:1から大きくずらした場合、例えば、
割合を2:1に設定し、あるいは8重量%を超えて、例
えば、12重量%、すなわちNa2Oを8重量%、K2
を4重量%用いて作製したガラス組成物においては、耐
水性が著しく悪化するという結果を得た。さらに、上記
ガラス組成物は、ZrO2を含むことにより、磁気ヘッ
ド溶着用ガラスにとっては重要である耐水性をさらに大
幅に向上させることができた。
【0019】また、本発明の実施例のガラス組成物は、
PbO、Al23、Tl23およびZnOと4種類の両
性金属の酸化物を含んでいるため、図1に示す摩擦帯電
量が上記4種類のうち、Al23、Tl23およびZn
Oの3種類を添加せずに作製した、図2に示すガラスの
摩擦帯電量(約2000V)の約1/4の略500Vに
抑えられていた。本発明の実施例の低融点ガラスを用い
て作製した磁気ヘッドを搭載したVTRデッキを用い
て、市販のソフトテープを再生したが、完全に放電ノイ
ズを防止することが出来た。
【0020】請求項3に記載のガラス組成物において
は、前記請求項1又は2記載のガラス組成物に元素の周
期表より、II族のアルカリ土類金属の酸化物を少なくと
も1種類以上含有し、I族のアルカリ金属の酸化物ほど
耐水性を劣化させることなく、熱膨張係数を110〜1
40(×10-7/℃)の範囲で調整することができ、か
つ、両性元素の酸化物を3種類以上含むことにより、ガ
ラスの摩擦帯電量を大幅に減少させる。
【0021】II族のアルカリ土類金属の酸化物、例え
ば、BaO等はI族ほどイオン化傾向が大きくないた
め、大気中の水分に対しても比較的安定であり、耐水性
の確保に有利に働く。しかし、I族のアルカリ金属同
様、熱膨張係数の調整が比較的容易である。さらに、両
性元素、例えば、Zn、Al、Tl、Pb等を3種類以
上含むため、結果的に本発明のガラス組成物は、アルカ
リ金属(I族)、アルカリ土類金属(II族)、両性元素
等、それぞれ異なった電位がばらばらに配置され、それ
らが全体で見ると、電位の平衡を保つような、すなわ
ち、イオン結合に近い形であると推察される。このとき
に、両性元素が、あるときはプラス、あるときはマイナ
スに作用して、うまく全体の電位を平衡に保つ働きをも
つ。したがって、本発明によるガラス組成物を用いて作
製された磁気ヘッドは、磁気テープとこすれあった際
に、部分的にプラスあるいはマイナスに帯電しても、周
りの両性元素等の酸化物が働いて、全体の電位が一定に
落ち着き、モニター画面上に白飛びが発生するほど帯電
量が増えることがない。ただし、このことは、ガラスの
電気抵抗が小さくなり、電気が流れやすくなることを意
味しているのではなく、あくまでも、モニター上の白飛
びを防止する程度に、摩擦帯電を防止する効果があるこ
とを意味している。
【0022】また、本発明の実施例のガラス組成物に、
更にAg2Oを1.5重量%添加したところ、図3に示
す摩擦帯電量が約200Vと図1の約半分に減少するこ
とが確認された。以上のように、上記実施例の磁気ヘッ
ド溶着用ガラス組物は、磁気ヘッド溶着用ガラスに対す
る要求仕様をほぼ完全に満足しているものであった。し
たがって、このガラス組成物を使用する場合は、生産工
程における歩留まりを良くし、製品の品質を大幅に向上
させることができる。請求項4に記載のガラス組成物に
おいては、前記請求項1又は2記載のガラス組成物にA
gI、AgBr、AgCl及びAg2Oのうち少なくと
も1種類を含むため、ガラスにイオン伝導性をもたせ、
その結果としてガラスの摩擦帯電量を減少させ、ガラス
中にアースを設ける効果により、摩擦帯電を防止する。
【0023】図1、図2および図3は、ピンオンディス
ク試験機を用い、ディスク側を本発明によるガラス組成
物、または、本発明の範囲を外れて作製したガラス組成
物を用い、ピン側を市販のビデオテープ材料として、デ
ィスク上に摩擦により発生した電位を振動容量型表面電
位計で測定した。
【0024】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したように構成さ
れているので、以下のような効果を奏する。 (1)上記請求項1及び2記載の磁気ヘッド溶着用ガラ
ス組成物は、網目形成酸化物であるSiO2を20重量
%以上含むことから、ビッカース硬度が400以上の高
硬度で耐摩耗性に優れ、さらにヤング率が6000〜7
000kg/mm2以上で、鉛低融点ガラスとしては例
外的に弾性に富み、ガラス中に歪みを生じにくく、ガラ
スの割れ欠けが減少し、熱応力により合金薄膜等の剥離
を防止することが出来るという効果を奏する。さらに、
SiO2が25重量%以下のため、比較的摩擦帯電量を
小さく抑えることが出来る。また、比較的低融点の金属
であるPb、Tl、TeおよびBi等の比較的ガラス化
が容易で粘度を下げる働きをもつ酸化物のうち少なくと
も1種類以上を含むことにより、融液は極めて低融点、
低粘度で、被溶着材料との濡れ性に富み、比較的低温で
の溶着が可能という効果を奏する。かつNa2O、K2
の両者を4:1の割合で、合計8重量%以下含有するこ
とにより、ガラス組成物の熱膨張係数を110〜130
(×10-7/℃)の範囲で調整することができ、さらに両
者が4:1の割合のため、耐水性に優れるという効果を
奏する。さらに、ZnO、ZrOをそれぞれ3重量%以
下含むため、ZnOの働きによりさらにビッカーズ硬度
が500程度に向上し、ZrOの働きにより、ガラス表
面に皮膜を作り、耐水性を向上させるという効果を奏す
る。 (2)上記請求項3に記載のガラス組成物は、上記請求
項1又は2記載のガラス組成物に元素の周期表より、II
族の酸化物を少なくとも1種類以上含有するため、耐水
性を劣化させることなく、熱膨張係数を110〜140
(×10-7/℃)の範囲で調整することができ、かつ両性
元素の酸化物を3種類以上含むことにより、ガラスの摩
擦帯電量を大幅に減少させることが出来るという効果を
奏する。さらに、両性元素、例えばZn、Al、Tl、
Pb等を3種類以上含むため、本発明のガラス組成物を
用いて、作製された磁気ヘッドは、磁気テープとこすれ
あった際に、部分的にプラスあるいはマイナスに帯電し
ても、周りの両性元素等の酸化物が働いて、全体の電位
が一定に落ち着き、モニター画面上に白飛びが発生する
ほど帯電量が増えることがないという効果を奏する。 (3)上記請求項4に記載のガラス組成物は、上記請求
項1、2又は3記載のガラス組成物にAgI、AgB
r、AgCl及びAg2Oのうち少なくとも1種類を含
むためにガラスにイオン伝導性をもたせ、その結果とし
て、ガラスの摩擦帯電量を減少させる。すなわち、ガラ
ス中にアースを設ける効果により、摩擦帯電を防止する
という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により作成した磁気ヘッド溶着用ガラス
組成物の摩擦帯電量を示す図である。
【図2】本発明の範囲を外れて作製した従来の磁気ヘッ
ド溶着用ガラス組成物の摩擦帯電量を示す図である。
【図3】本発明の実施例で作製した磁気へッド溶着用ガ
ラス組成物に、更にAg2Oを1.5重量%添加して作製
した磁気ヘッド溶着用ガラス組成物の摩擦帯電量を示す
図である。
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【表1】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiO2を主成分とし、該SiO2を20
    重量%以上、25重量%以下の含有量とし、前記SiO
    2以外にガラス化を補うためにPb、Tl、Te及びB
    iの酸化物のうち少なくとも1種類以上を含むことを特
    徴とする磁気ヘッド溶着用ガラス組成物。
  2. 【請求項2】 SiO2を主成分とし、該SiO2を20
    重量%以上、25重量%以下の含有量とし、前記SiO
    2以外にガラス化を補うためにPb、Tl、Te及びB
    iの酸化物のうち少なくとも1種類以上を含み、かつN
    2O、K2Oの両者を4:1の割合で、合計8重量%以
    下含有し、さらにZnO、ZrOをそれぞれ3重量%以
    下含むことを特徴とする磁気ヘッド溶着用ガラス組成
    物。
  3. 【請求項3】 元素の周期表より、II族であるアルカリ
    土類金属の酸化物を少なくとも1種類以上含有し、かつ
    両性元素の酸化物を3種類以上含むことを特徴とする請
    求項1記載の磁気ヘッド溶着用ガラス組成物。
  4. 【請求項4】 AgI、AgBr、AgCl及びAg2
    Oのうち少なくとも1種類を含むことを特徴とする請求
    項1又は2記載の磁気ヘッド溶着用ガラス組成物。
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