JPH0531904A - 液室内気泡導入機構を備えた液体噴射器およびこれを用いた記録装置および記録方法 - Google Patents

液室内気泡導入機構を備えた液体噴射器およびこれを用いた記録装置および記録方法

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JPH0531904A
JPH0531904A JP4003227A JP322792A JPH0531904A JP H0531904 A JPH0531904 A JP H0531904A JP 4003227 A JP4003227 A JP 4003227A JP 322792 A JP322792 A JP 322792A JP H0531904 A JPH0531904 A JP H0531904A
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Hiromitsu Hirabayashi
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Miyuki Matsubara
美由紀 松原
Naoji Otsuka
尚次 大塚
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続吐出における1回目吐出直後のリフィル
の遅延を抑制する。 【構成】 共通液室15等のインク貯留部内のインクを
加熱する保温用サブヒータ910等の気泡形成手段によ
り、吐出に悪影響を与えない適正気泡を形成することが
可能となる。これにより、この気泡がバッファとして機
能して吐出発泡時の共通液室15側への発泡エネルギー
(圧力波)を、この気泡の膨張・収縮によって吸収し、
吐出口41と反対側へ向うインクの流れを抑制すること
ができる。すなわち、吐出後のリフィルが速やかに行わ
れることを可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、初期の液体噴射から安
定して液体を噴射する噴射器及び、これを用いた記録装
置に関し、詳細には液室内に気泡を導入して第2番目の
液体噴射不良を防止したものに関する。
【0002】本発明は、パソコンやワープロ等のOA機
器で入力した情報をプリントアウトする装置,方法に適
用できるものである。
【0003】
【従来の技術】液体噴射器を用いた液滴の吐出によるイ
ンクジェット記録等においては、長期休止やメインスイ
ッチを入れてからの最初の吐出による記録は良好に行え
ても、第2番目の吐出による記録は不安定になるという
問題が従来から知られている。
【0004】この問題は、吐出素子として電気機械変換
体を用いる場合は、機械的変動による高周波振動がメニ
スカスを前後させたりする原因や圧力波が壁に反射して
吐出口方向に向う際の影響が大きいことで知られてい
る。これを解決するために電気機械変換体に与える電気
信号を種々改善する発明は数多く存在する。しかし、イ
ンク特性の変化や環境変化によって、この問題はさらな
る複雑な現象を生み出してしまうため確実な解決方法は
知られていない。
【0005】他方、吐出素子として電気熱変換体を用い
る場合は、機械変換体のような大きな変化は見られない
ものの、隣接する吐出部への干渉作用の影響を認識し
て、液路長や液室の壁の位置を所定の条件にするものが
知られている。特に、特開昭55−128465号公報
は、電気熱変換体よりも液室側に、インク液路を大気に
連通させる微小孔を設けて、圧力波を緩和することを開
示しており、実用上有効な発明である。しかし、この発
明も液体噴射器としての記録ヘッドを長期間放置したり
すると、この微小孔からのインク蒸発や微小孔付近にイ
ンクが固着したりする不都合があり、放置後の記録開始
時に障害をもたらす場合が見られる。
【0006】他方、吸引回復を行うことで吐出初期状態
を良好に行うことは周知であるが、中でも吸引回復力を
増大するために、複数吐出口内ばかりでなく、これらに
連通する共通液室内までも空気を導入してから吸引回復
を行う発明が英国特許公開第2184066号に開示さ
れている。これは共通液室内を一度に回復できるもので
あり有効である。
【0007】いずれにしても、従来の記録ヘッドの分野
においても、放置後等のように、記録開始直後に発生す
る記録不良の問題を解決することのできる優れた作用
を、環境変化や種々の条件変化にも対応して充分発揮で
きるものはなかった。他の液体噴射においても同様に満
足のいく解決方法や装置は存在していない。
【0008】
【発明が解決しようとしている課題】液体噴射器として
のインクジェット液体噴射器にあっては、記録する画像
や文字等に応じた記録データによっては、1つの吐出口
から連続して吐出を行う場合が多々あり、放置後やメイ
ンスイッチ後にこのような連続吐出を行うと、この連続
吐出における最初の吐出の次の吐出によって記録紙上に
形成されるドットは不良となるため、記録品位を低下さ
せることが多く見られてしまう。この第2番目の吐出に
よるドットがうまく形成できない原因について検討した
ところ以下のことが判明した。
【0009】吐出口側へインクが流れる力は、 <毛管力>+<慣性力>−<液室側発泡エネルギー>−
<タンク負圧>…(1) で表わされ、この(1)式によって得られる力に応じて
リフィルの時間が決定される。
【0010】しかし、連続吐出における第1回目の吐出
時に限っては上記(1)式のようにはならない。何故な
ら、第1回目の吐出時は、インクが静止している状態で
発泡を生じる。すなわち吐出口へ向かうインク全体の流
れが無いところで発泡を生じていることになる。よっ
て、連続の1回目と2回目の吐出の間にリフィルを行な
わせるインクの流れの力は、 <毛管力>−<液室側発泡エネルギー>−<タンク負圧
> …(2) (1)式と(2)式により明らかなように、共通液室1
からノズルへのインクの供給特性(吐出口側へインクを
流す力)は(2)式による力の方が弱いため、インクの
リフィル時間は(2)式の場合の方が長くなる。すなわ
ち、1回目吐出後のリフィルのみ時間が長めに必要とな
る。この結果、通常はこの1回目と2回目の吐出間隔を
特別長くしていないため2回目の吐出によるインク滴が
うまく形成できないものと推定される。
【0011】以上のことは、画像的には、例えば2ドッ
トで形成される縦ラインを記録した場合、本来図8
(a)に示すように記録されねばならないところ、図8
(b)に示すように2ドット目のインク滴がうまく形成
されずに小滴の集まりのような画像になってしまうこと
を示している。
【0012】いずれにしても、慣性状態にあるインクに
対して最初の駆動エネルギーを適用させると、電気熱変
換体により気泡を形成してインク吐出を行う場合は、瞬
間的に多大な圧力が共通液室側に加わっており、この圧
力によって圧縮されたインクは多大な慣性力をもつ。一
方、メニスカスは、インクが補給されるまで吐出口から
電気熱変換体側へ移動し続けており、気泡の消泡時まで
はその傾向を続ける。この時、共通液室内へのインク供
給は、多大な慣性力を受けた状態にある共通液室内のイ
ンクにより通常記録動作中よりも遅れる傾向を示す。
又、気泡を形成して吐出を行う方式は、記録信号に対し
て応答性が優れているため、その電気熱変換体に第2回
目の駆動信号が入力されてしまうので、メニスカスは、
さらに共通液室側へ移動する傾向を示す。これは、2回
目の気泡形成時に、共通液室側のインピーダンスの方が
液路の吐出口側へのインピーダンスよりも小さくなって
いるため、気泡形成時の圧力がさらに共通液室側へ大き
く伝達されることも加わって生じるからである。このよ
うに、共通液室内へのインクの重点が遅くなり且つメニ
スカスの後退が大きくなることで第2回目の吐出不良が
生じてしまうものと考えられる。
【0013】この時の2回目の気泡状態は、メニスカス
の後退も手伝って通常よりも共通液室側に移動し易くな
っており、気泡の消泡状態も変化していた。
【0014】このように、熱エネルギーを利用して気泡
を形成する方式における上述した新規な課題は、従来の
電気機械変換体の現象とは全く異なり、従来で認識され
ている技術内容とも異なっていることが判明した。
【0015】そこで本発明は、電気熱変換体を用いた液
体噴射器特有の上記問題を解決でき、好ましくは、同時
に他の吐出素子を用いた上記問題の場合でも有効な解決
を与える液体噴射器を提供することを主たる目的とす
る。
【0016】本発明は、電気熱変換体による液滴噴射を
良好に行うため或は各種の環境変化やインク(液体)特
性変化に対しても滴形成を良好に行える液体噴射器を提
供することを他の目的とする。
【0017】又、さらに本発明は、共通液室内に積極的
に空気存在領域ではなく気泡を導入せしめる画期的且つ
信頼性の高い気泡導入手段を有する液体噴射記録ヘッド
及び装置を提供するものである。
【0018】本発明は、連続吐出における1回目吐出直
後のリフィルの遅延を抑えることを可能とした記録装置
および液体噴射器を提供することを別の目的とする。
【0019】そのために本発明は、インクを吐出するた
めの液体噴射器であって、インクが吐出される吐出口
と、該吐出口に連通し、インク吐出のための吐出エネル
ギーをインクに作用させるための吐出エネルギー作用部
と、該吐出エネルギー作用部に連通し、当該作用部に供
給されるインクを貯留したインク貯留部と、該インク貯
留部内に記録に先だって加熱により形成される気泡を存
在させるための気泡形成手段と、を具えたことを特徴と
する液体噴射器を提供するものである。好ましくは、前
記吐出エネルギー作用部には、吐出エネルギーとしての
熱エネルギーを発生する電気熱変換体が設けられ、当該
熱エネルギーによってインクに膜沸騰を生じさせ、該膜
沸騰による気泡の生成に基づいてインクを吐出すること
を特徴とする。以上の構成によれば、共通液室等のイン
ク貯留部内のインクを加熱する保温用サブヒータ等の気
泡形成手段により、吐出に悪影響を与えない適正気泡を
形成することが可能となる。これにより、この気泡がバ
ッファとして機能して吐出発泡時の共通液室側への発泡
エネルギー(圧力波)を、この気泡の膨張・収縮によっ
て吸収し、吐出口と反対側へ向うインクの流れを抑制す
ることができる。すなわち、吐出後のリフィルが速やか
に行われることを可能とする。
【0020】本発明における加熱によるエアーバッファ
用気泡形成は、インク中の溶存気泡を予め発生させて記
録にとって有効に利用し、もってインク特性をも安定さ
せることのできる加熱手段や、共通液室や液路へインク
を供給するためのインク保有部を含めたインク貯留部内
に上記気泡を形成できるものであれば、外部加熱,内部
加熱、もしくは吐出用ヒータと同様に基体に一体的に作
り込まれた加熱手段のいずれでも良い。
【0021】実用上は、吐出用として膜沸騰を用い、上
記気泡形成用として核沸騰もしくはこれ以下の加熱によ
る積極的気泡形成手段を利用することが良い。あくまで
も本発明は、記録を行う初期時において気泡のバッファ
部が存在していることが重要である。
【0022】また、本発明は、インクを吐出することに
よって記録を行うインクジェット記録装置であって、イ
ンクが吐出される吐出口と、該吐出口に連通し、インク
吐出のための気泡を生成させる熱エネルギーを発生する
電気熱変換体が設けられた液路と、該液路に連通し、イ
ンク吐出に伴なって当該液路に供給されるインクを貯留
した液室と、を有した液体噴射器と、前記電気熱変換体
を駆動することによって熱エネルギーを発生させる駆動
手段と、該駆動手段を制御することにより、前記電気熱
変換体に、インク吐出に至らない気泡を生成するための
熱エネルギーを発生させる制御手段と、を具えたことを
特徴とする装置を提供する。さらに好適には、前記液室
は、前記液路の横断面積より大きな断面積を有し、か
つ、傾斜壁面を有したことを特徴とする。以上の構成に
よれば、液路内の電気熱変換体を駆動することにより、
吐出に至らない比較的微小な気泡を生成することができ
る。これにより、この気泡は液路に連通する液室に移動
するとともに液室内の所定部位に1つの気泡として集約
される。この結果、この気泡がバッファとして機能して
吐出発泡時の液室側への発泡エネルギー(圧力波)を、
この気泡の変形によって吸収し、吐出口と反対側へ向う
インクの流れを抑制することができる。すなわち、吐出
後のリフィルが速やかに行われることを可能とする。
【0023】さらに本発明は、被記録媒体にインクを吐
出し記録を行うインクジェット記録装置であって、イン
クが吐出される吐出口と、該吐出口に連通し、インク吐
出のための気泡を生成させる熱エネルギーを発生する熱
エネルギー発生部が設けられた液路と、該液路に連通
し、インク吐出に供なって当該液路に供給されるインク
を貯留した液室と、を有した液体噴射器と、前記熱エネ
ルギー発生部に熱エネルギーを発生させる駆動手段と、
該駆動手段を制御することにより、前記熱エネルギー発
生部に、インク吐出に至らない微小気泡を生成するため
の熱エネルギーを発生させた後、前記微小気泡を核とし
た気泡を生長させる熱エネルギーを発生させる制御手段
と、を具えたことを特徴とする装置を提供する。
【0024】また、本発明は、被記録媒体にインクを吐
出し記録を行うインクジェット記録装置であって、イン
クが吐出される吐出口と、該吐出口に連通し、インク吐
出のための気泡を生成させる熱エネルギーを発生する熱
エネルギー発生部が設けられた液路と、該液路に連通
し、インク吐出に伴って当該液路に供給されるインクを
貯留した液室と、を有した液体噴射器と、前記熱エネル
ギー発生部に熱エネルギーを発生させる駆動手段と、該
駆動手段を制御することにより、前記熱エネルギー発生
部にインク吐出に至らない気泡を生成するための熱エネ
ルギーを発生させる制御手段と、前記吐出口からインク
を排出させ当該吐出口からのインク吐出の状態を良好に
保つための吐出回復手段であって、前記制御手段により
前記インク吐出に至らない気泡の生成が行われたとき
は、前記インク吐出の状態を良好に保つための排出より
も、排出量または排出力の小さな排出を行う吐出回復手
段と、を具えたことを特徴とする装置を提供する。
【0025】さらにまた、本発明は、被記録媒体にイン
クを吐出し記録を行うインクジェット記録装置におい
て、インクが吐出される吐出口と、該吐出口に連通し、
インク吐出のための気泡を生成させる熱エネルギーを発
生する熱エネルギー発生部が設けられた液路と、該液路
の少なくとも一方の側に設けられ、熱エネルギーを発生
する熱エネルギー発生部が設けられた第2液路と、前記
液路および第2液路に連通し、当該液路および第2液路
に供給されるインクを貯留した液室と、を有した液体噴
射器と、前記液路および第2液路の熱エネルギー発生部
に熱エネルギーを発生させる駆動手段と、該駆動手段を
制御することにより、前記第2液路の熱エネルギー発生
部にインク吐出に至らない気泡を生成するための熱エネ
ルギーを発生させる制御手段と、を具えたことを特徴と
する装置を提供する。
【0026】以上の各構成によれば、液路で発生する微
小気泡を核として比較的大きな気泡が生成され、液室に
おけるバッファ用気泡の形成を効率よく行うことができ
る。そして、このバッファ用気泡は、吐出時の液室側へ
の吐出エネルギー(圧力波)を吸収し、吐出口と反対側
へ向うインクの流れを抑制する。すなわち、吐出後のリ
フィルが速やかに行われることを可能とする。
【0027】また、バッファ用気泡が液室に形成された
後は、吐出回復のための吸引等が、通常の回復時よりは
弱い力または少ない量で行われることにより、吐出回復
処理によって一たん形成されたバッファ用気泡が排出さ
れてしまう等の弊害が防止される。
【0028】さらに、上記バッファ用気泡を、記録に用
いられる吐出口配列の端部に設けられるいわゆるダミー
ノズルの液路で生成することができる。
【0029】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0030】図1は、本発明の基本的な概念図を示すも
ので、共通液室内に気泡を導入する手段により、気泡が
共通液室15内のフィルター7から離れた位置に存在す
る例を2つ含めて示してある。図中、5は液路14のメ
ニスカスを示し、4は電気熱変換体Hにより膜沸騰した
吐出用の気泡を示したものである。8はインク供給手段
を示している。この装置は吐出口を介してその内部を大
気に連通させているが、共通液室と液路は直接大気に連
通していない。図1は放置状態から記録或は噴射開始時
に至った状態を示している。
【0031】気泡導入手段は、気泡10又は浮遊気泡9
を初期の吐出前に共通液室内に導入せしめている。この
気泡10又は浮遊気泡9は、初期の吐出信号によって電
気熱変換体Hが駆動されて気泡4を形成すると、その比
較的大きな瞬間的圧力は共通液室内になるが、この圧力
は気泡10,9の体積を変化させるように作用し、結果
的に短時間で減衰できる。或は、共通液室内インクをフ
ィルタ7側へ強力に移動せしめるような圧力集中は生じ
なくなり、結果として供給手段8からのインク供給は、
慣性力が大きく与えられた共通液室内インクが減少せし
められているため、良好に行われる。また、この時、気
泡10,9の変形が生じて、共通液室内のインク自体の
部分的な移動が生じて共通液室内インクを初期動作状態
にして慣性状態を低下させることも作用としては有効な
ものである。
【0032】このように、気泡導入手段は、共通液室の
どこでも良いが、フィルター7からは離れた位置に、好
ましくは液路14側に形成することによって、上述した
原因を解消できることが理解できよう。
【0033】図3ないし図7は、本発明が実施される好
適な記録ヘッドユニットIJU,インクタンクIT,記
録ヘッドカートリッジIJC,インクジェット記録装置
本体IJRA,キャリッジHCの夫々及び夫々の関係を
説明するための図である。以下これらの図面を用いて各
部構成の説明を行う。
【0034】図3はヘッドカートリッジの一例を示す分
解斜視図である。
【0035】図3において記録ヘッドユニットIJU
は、電気信号に応じて熱エネルギーを生成しインクに膜
沸騰を生じさせることによりインク吐出を行うバブルジ
ェット方式のユニットである。ヒータボード100は、
Si基板上に、複数の列状に配された上記熱エネルギー
を生成するための電気熱変換体(吐出ヒータ)と、これ
に電力を供給するAl等の電気配線とが成膜技術により
形成されて成る、配線基板200は、ヒータボード10
0の配線に対応する配線(例えばワイヤボンディングに
より接続される)と、この配線の端部に位置し本体装置
からの電気信号を受けるパッド201とを有している。
天板1300は、複数のインク吐出口のそれぞれに対応
したインク液路や共通液室等を構成するための隔壁を具
え、また、インクタンクから供給されるインクを受けて
共通液室へ導入するためのインク受け口1500と、吐
出口を複数有するオリフィスプレート400を一体に具
える。天板1300が具える隔壁等は天板1300と一
体成型されるものであり、これらの一体成型材料として
はポリサルフォンが好ましいが、他の成型用樹脂材料で
も良い。
【0036】支持体300は配線基板200の裏面を平
面で支持し、例えば金属によって形成され、記録ヘッド
ユニットの構造部材をなす。押えばね500はM字形状
をなし、そのM字の中央で天板1300の共通液室に対
応する部分を押圧すると共に前だれ部501で同様に天
板1300の液路に対応する部分を線接触で押圧する。
押えばね500の足部が支持体300の穴3121を通
って支持体300の裏面側に係合することにより、ヒー
タボード100および天板1300を支持体300との
間に挟み込んだ状態とし、これにより、押えばね500
とその前だれ部501の付勢力によってヒータボ−ド1
00と天板1300とを支持体300に圧着固定するこ
とができる。支持体300は、インクタンクに設けられ
た2つの位置決め突起1012および2つの位置決め且
つ熱融着保持用突起1800のそれぞれに係合するそれ
ぞれ2つの位置決め用穴312,1900を有する他、
ヘッドカートリッジの装置本体側キャリッジに対する位
置決め用の突起2500,2600を裏面側に有してい
る。加えて支持体300はインクタンクからのインク供
給を可能とするインク供給管2200(後述)を貫通可
能にする穴320をも有している。支持体300に対す
る配線基板200の取付は、接着剤等で貼着して行われ
る。
【0037】なお、支持体300の凹部2400,24
00は、それぞれ位置決め用突起2500,2600の
近傍に設けられており、これら凹部は、組立てられたヘ
ッドカートリッジ(図4に示される)において、ヘッド
カートリッジにおける記録ヘッドユニットIJUの周囲
の3辺に形成されたそれぞれ複数の平行溝3000,3
001延長点にあって、ゴミやインク等の不要物が突起
2500,2600に至ることがないように設けられて
いる。平行溝3000が形成される蓋部材800は、ヘ
ッドカートリッジの外壁を形成すると共に、記録ヘッド
ユニットIJUを収納する部分を形成している。また、
平行溝3001が形成されるインク供給路部材600
は、前述したインク供給管2200と接続することによ
りこれにインク連通するインク導管1600を、供給管
2200との接続側が固定の片持ちばり形態で具え、ま
た、インク導管1600の固定部においてインク供給管
2200との毛管現象を確保するための封止ピン602
を具える。尚、601はインクタンクと供給管2200
との結合シールを行うパッキン、700は供給管220
0のタンク側端部に設けられたフィルターである。イン
ク供給路部材600は、モールド成型されているため、
廉価で位置精度が高く形成されるばかりでなく、片持ち
ばり形態の導管1600によって大量生産時においても
導管1600の、天板1300のインク受け口1500
に対する圧接状態を安定化できる。本例では、この圧接
状態下で封止用接着剤をインク供給路部材側から流し込
む。
【0038】なお、インク供給路部材600の支持体3
00に対する固定は、支持体300の穴1901,10
02に対するインク供給路部材600の裏面側ピン(不
図示)を支持体300の穴1901,1902を介して
貫通突出せしめ、支持体300の裏面側に突出した部分
を熱融着することで簡単に行われる。尚、この熱融着さ
れた裏面部のわずかな突出領域は、インクタンクの記録
ヘッドユニットIJU取付面側壁面のくぼみ(不図示)
内に収められるのでユニットIJUの位置決め面は正確
に得られる。
【0039】インクタンクは、カートリッジ本体100
0と、インク吸収体900と、インク吸収体900をカ
ートリッジ本体1000の上記ユニットIJU取付面と
は反対側の側面から挿入した後、これを封止するための
蓋1100と、で構成されている。吸収体900は、カ
ートリッジ本体1000内に配置される。供給口120
0は上記各部100〜600からなるユニットIJUに
対してインクを供給するための供給口であり、当該ユニ
ットをカートリッジ本体1000の部分1010に配置
する前の工程で供給口1200よりインクを注入するこ
とにより吸収体900のインク含浸を行うための注入口
でもある。本例のヘッドカートリッジでは、インクをイ
ンクタンク内に注入できる部分は、大気連通口1401
と供給口1200である。しかしながら、本体1000
内側面に設けられたリブ2300および蓋1100の内
側面に設けられたリブ2500,2501とによってそ
れぞれ形成されるタンク内空気存在領域を、大気連通口
1401側から連続した部分に設け、かつインク供給口
1200から最も遠い角部域にわたって設けた構成をと
ることにより、インク吸収体からのインク供給性を良好
に保っている。このため、相対的に良好かつ均一な吸収
体へのインク注入は、供給口1200を介して行われる
ことが重要である。この方法は実用上極めて有効であ
る。リブ2300は、カートリッジ本体1000の後方
において、キャリッジ移動方向に平行なリブを4本(図
3には上面の2本のみ示される)有し、吸収体が本体1
000の面に密着することを防止している。また、部分
リブ2501,2500は、リブ2300の延在する方
向の延長上にあって蓋1100の内側面に設けられてい
るが、リブ2300とは異なり分割された状態となって
いる。これにより、空気の存在空間を前者より増加させ
ている。なお、リブ2500,2501は蓋1100の
全面積の半分以下の面に分散された形となっている。こ
れらのリブによってインク吸収体900のタンク供給口
1200から最も遠い角部の領域のインクをより安定さ
せつつも確実に供給口1200側へ毛管力で導くことが
できる。1401はインクタンク内部を大気に連通する
ために蓋部材に設けられた大気連通口である。1400
は大気連通口1401の内方に配置される揆液材であ
り、これにより大気連通口1400からのインク漏洩が
防止される。
【0040】インクタンクのインク収容空間は長方体形
状であり、その長辺を側面に持つ場合であるので上述し
たリブの配置構成は特に有効であるが、キャリッジの移
動方向に長辺を持つ場合又は立方体の場合は、蓋110
0の全体にリブを設けるようにすることでインク吸収体
900からのインク供給を安定化できる。
【0041】インクタンクITの上記ユニットIJUを
取付ける面の構成を図5に示す。オリフィスプレート4
00の吐出口列のほぼ中央を通って、タンクITの底面
もしくはキャリッジの表面の載置基準面に平行な直線を
L1とすると、支持体300の穴312に係合する2つ
の位置決め突起1012はこの直線L1上にある。この
突起1012の高さは支持体300の厚みよりわずかに
低く、これが穴312と係合することによって支持体3
00の位置決めを行う。この図面上で直線L1の延長上
には、キャリッジの位置決め用フック4001の垂直の
係合面4002と係合する爪2100が位置しており、
キャリッジに対する位置決めの作用力がこの直線L1を
含む上記基準面に平行な面領域で作用するように構成さ
れている。図6で後述するが、これらの関係は、インク
タンクのキャリッジに対する位置決め精度が記録ヘッド
の吐出口のキャリッジに対する位置決め精度と同等とな
るので有効な構成となる。
【0042】また、支持体300のインクタンク側面へ
の固定用穴1900,2000に夫々対応するインクタ
ンクの突起1800,1801は前述の突起1012よ
りも長い。これにより、支持体300を貫通して突出す
ることができ、この突出部分を熱融着することにより支
持体300をインクタンクの側面に固定することができ
る。上述の線L1に垂直で、この突起1800を通る直
線をL3、突起1801を通る直線をL2としたとき、
直線L3上にはインクタンクの供給口1200のほぼ中
心が位置するので、供給口1200と供給管2200と
の結合状態を安定化する作用をし、落下や衝撃によって
もこれらの結合状態への負荷を軽減できるので好ましい
構成である。また、直線L2,L3は一致してはおら
ず、また、2つの突起1012,1012のうち記録ヘ
ッドの吐出口側の突起1012周辺に突起1800,1
801が存在しているので、記録ヘッドのインクタンク
に対する位置決めの効果をさらに強めている。なお、曲
線L4は、前述したインク供給路部材600が装着され
る時のその外壁位置である。突起1800,1801は
この曲線L4に沿っているので、記録ヘッドの先端側構
成の重量に対しても充分な強度と位置精度を与えてい
る。尚、2700はインクタンクITの先端ツバで、キ
ャリッジの前板4000の穴に挿入されて、インクタン
クの変位が極端に悪くなるような異変時に対して設けら
れている。2101は、キャリッジHCとのさらなる位
置決め部との係合部である。
【0043】インクタンクおよび、これにユニットIJ
Uが装着された後にユニットIJUを覆う蓋800によ
って、ユニットIJUは下方開口を除いて包囲されるこ
とになるが、ヘッドカートリッジは、装置本体側のキャ
リッジに装着され、この際、上記下方開口はキャリッジ
と近接するため、実質的な4方包囲空間が形成される。
従って、この包囲空間内にある記録ヘッドIJHからの
発熱は、この空間内に均一に分散してこの空間を均一な
温度に保つものとして有効となる。しかしながら、ヘッ
ドIJHが長期連続して駆動された場合など、わずかな
昇温を生じることがある。このため、本例では、支持体
300からの自然放熱を助けるためにカートリッジの上
方面に、この空間よりは小さい幅のスリット1700を
設けて、昇温を防止しつつもユニットIJU全体の温度
分布の均一化を環境に左右されないようにする。
【0044】図4に示されるようにヘッドカートリッジ
IJCとして組立てられると、インクはインクタンクの
供給口1200から支持体300に設けた穴320およ
び供給タンク600の中裏面側に設けた導入口を貫ぬい
て配される供給管2200を介してインク供給路部材6
00内の導管1600に導かれ、その内部を通った後、
天板1300のインク導入口1500を介して共通液室
内へと流入される。以上における供給管および導管の接
続部には、例えばシリコンゴムやブチルゴム等のパッキ
ンが配設され、これによって封止が行われてインク供給
路が確保される。
【0045】なお、本実施例においては、天板1300
は耐インク性に優れたポリサルフォン,ポリエーテルサ
ルフォン,ポリフェニレンオキサイド,ポリプロピレン
などの樹脂を用い、オリフィスプレート部400と共に
金型により一体に同時成型してある。
【0046】上述のように一体成型部品は、インク供給
路部材600、天板・オリフィスプレート一体、インク
タンク本体1000としたので組立て精度が高水準にな
るばかりでなく、大量生産の品質向上に極めて有効であ
る。又部品点数の個数は従来に比較して減少できている
ので、優れた所望特性を確実に発揮できる。
【0047】図6において、5000はプラテンローラ
であり、摩擦力の作用により記録媒体Pをその回転に伴
なって図面下方から上方へ移動させる。キャリッジHC
は、プラテンローラ5000に沿って移動するために設
けられ、キャリッジの前方プラテン側にヘッドカートリ
ッジIJCの前面側に位置する前板4000(厚さ2m
m)が設けられ、また、キャリッジ上にはカートリッジ
IJCの配線基板200のパッド201に対応するパッ
ド2011を具備したフレキシブルシート4005及び
これを裏面側から各パッド2011に対して押圧するた
めの弾性力を有したゴムパッド4006を保持する電気
接続部用支持板4003と、ヘッドカートリッジIJC
を記録位置へ固定するための位置決め用フック4001
とが設けられている。前板4000は位置決め用突出面
4010をカートリッジの支持体300の前述した位置
決め突起2500,2600に夫々対応して2個有し、
カートリッジの装着後はこの突出面4010に向う垂直
な力を受ける。このため、補強用のリブが前板4000
のプラテンローラ側に、その垂直な力の方向に向ってい
るリブ(不図示)を複数有している。このリブは、カー
トリッジIJC装着時の前面位置(図中L5で示され
る)よりもわずかに(約0.1mm程度)プラテンロー
ラ5000側に突出しているヘッド保護用突出部をも構
成している。電気接続部用支持板4003は、図面と垂
直方向に延在する補強用リブ4004を複数有し、プラ
テンローラ側からフック4001側に向ってプラテンロ
ーラ500と平行な方向の厚さが減じられている。これ
は、カートリッジ装着時の位置を図のように傾斜させる
ための機能も果している。また、支持板4003は電気
的接触状態を安定化するため、プラテンローラ側の位置
決め面4008とフック側の位置決め面4007を有
し、これらの間にパッドコンタクト域を形成すると共に
パッド2011のそれぞれに対応するボッチ付ゴムシー
ト4006の変形量を一義的に規定する。これらの位置
決め面は、カートリッジIJCが記録可能な位置に固定
されると、その配線基板200の表面に当接した状態と
なる。本例では、さらに配線基板200のパッド201
を前述した線L1に関して対称となるように分布させて
いるので、ゴムシート4006の各ボッチの変形量を均
一化してパッド2011と201との当接圧をより安定
化している。本例のパッド201の分布は、上方,下方
2列、縦2列である。
【0048】フック4001は、固定軸4009に係合
する長穴を有し、この長穴の移動空間を利用して図の位
置から反時計方向に回動した後、プラテンローラ500
0と平行に左方側へ移動することでキャリッジHCに対
するインクジェットカートリッジIJCの装着に伴う位
置決めを行う。このフック4001の移動はどのような
ものでも良いが、レバー等で行える構成が好ましい。い
ずれにしてもこのフック4001の回動時にカートリッ
ジIJCはプラテンローラ側へ移動しつつ位置決め突起
2500,2600が前板の位置決め面4010に当接
可能な位置へ移動し、さらに、フック4001の上記左
方側への移動によって垂直のフック面4002がカート
リッジIJCの爪2100の垂直面に密着しつつカート
リッジIJCを位置決め面2500,4010同志の接
触域を中心に水平面内で旋回する。これにより、最終的
にパッド201,2011同志の接触が行われる。そし
てフック4001がその固定位置に保持されると、パッ
ド201,2011同志の完全接触状態と、位置決め面
2500,4010同志の完全面接触と、垂直面400
2と爪の垂直面の2面接触と、配線基板300と位置決
め面4007,4008との面接触とが同時に形成され
てキャリッジに対するカートリッジIJCの保持が完了
する。
【0049】図7は本発明が適用されるインクジェット
記録装置IJRAの概略斜視図である。駆動モータ50
13の正逆回転は駆動力伝達ギア5011,5009を
介してリードスクリュー5005に伝達され、これによ
るリードスクリュー5005の回転は、これのら線溝5
004と係合するキャリッジHCのピン(不図示)を介
してキャリッジHCを矢印a,b方向に往復移動させ
る。5002は紙押え板であり、キャリッジ移動方向に
わたって記録紙をプラテン5000に対して押圧する。
5007,5008はフォトカプラであり、これにキャ
リッジHCのレバー5006が係合することにより、キ
ャリッジHCとがこの位置にあることを確認し、これに
より、モータ5013の回転方向切換等を行う。501
6は記録ヘッドの前面をキャップするためのキャップ5
022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を
吸引するためのポンプ等よりなる吸引手段であり、キャ
ップ内の開口5023を介した吸引による記録ヘッドの
吐出回復処理を行う。5017はクリーニングブレード
であり、5019はこのブレードを前後方向に移動可能
にする部材である。部材5019は本体支持板5018
に支持されている。ブレードは、この形態に限定される
ものではなく周知のクリーニングブレードが本例に適用
できることはいうまでもない。また、5021は、吐出
回復のための吸引を開始するためのレバーであり、キャ
リッジHCの移動に伴なってキャリッジHCと係合する
カム5020の移動に応じて移動する。この移動は、駆
動モータからの駆動力がクラッチ切換等の公知の伝達手
段を介し伝達されることによって行われる。
【0050】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復の各処理は、キャリッジHCがホームポジション
側領域にきたときに、リードスクリュー5005の回転
およびその溝5004の回転位置に応じた位置でそれぞ
れの処理が行えるように構成されているが、もちろん、
上記各処理について周知の適切なタイミングでそれぞれ
の処理を行うようにしてもよい。
【0051】上述の図3ないし図7に示された構成に適
用できる本発明の詳細を、以下、図1,図2及び図8以
降を参照しながら説明する。
【0052】図2は、図3に示されたオリフィスプレー
ト400を一体に形成した溝付天板(凹部付天部材)1
300とヒーターボード100との模式的分解斜視図、
および、同様の天板1300を裏から視た斜視図を示し
ている。この図において、上述したように、41は最圧
部200μm厚のオリフィスプレートに穴を開けた吐出
口(オリフィス)、1500は溝付天板1300とヒー
ターボード100とを接合することで形成される共通液
室にインクを供給するためのインク受け口である。91
はインクを吐出するために利用される熱エネルギーを発
生する熱エネルギー発生素子としての電気熱変換体より
なるヒータである。共通液室はインク受け口1500か
らのインクが供給されて満たされている。
【0053】以上のような方式の記録ヘッドにあって
は、種々の原因で液路や共通液室内に滞留した微細気泡
が記録を行うことによっても排出や消泡されず、共通液
室内に、ある程度の大きさの気泡となって滞留する場合
がある。共通液室内の気泡は必ずしも悪影響を及ぼすも
のではないが、気泡が多く入りすぎたり、気泡体積が大
きすぎたりした場合には、これが液路を塞いでしまう等
することにより、インクの供給路が確保できなかった
り、吐出されるインクの方向や量を変化させる等の弊害
を生じる。従がって吐出不良を生じた時等に行われる吐
出回復動作(本実施例では負圧を利用した吸引回復動
作)によって、共通液室内に混入している気泡は極力取
り除かれることが好ましい。
【0054】本実施例では、共通液室内の気泡を効果的
に取り除けるよう、図2に示されるように共通液室1の
形状を三角形にした。すなわち、吐出回復の吸引時に、
この吸引によってインク液路,吐出口側へインクが流れ
ているとき壁面におけるインク流速は零である。従がっ
て共通液室内のインクを万遍なく吸引し、これに滞留し
た気泡を取り除くには、吸引時に生じるインク流に沿う
ような共通液室壁面の形状を極力少なくする必要があ
る。また、インク流に淀みを生じさせる形状も好しくな
い。よって、共通液室壁面が円形のような丸みないしは
方形の角部があるよりは、最短距離で各インク液路に導
かれる三角形が好しい形状の1つである。
【0055】図10,図11および図12は、図2に示
した天板の詳細を示す図である。
【0056】図10,図11および図12は順に天板1
300を裏側から視た平面図、吐出口の配列方向に沿っ
た天板1300の断面図、吐出方向に沿った天板130
0の断面図である。
【0057】これら図において、1500は、前述の導
管1600が接合されて共通液室15にインクが供給さ
れるためのインク受け口、400は吐出口が形成された
オリフィスプレート、14はヒータ91による熱作用域
を含んだインク液路である。1321は、上記インク受
け口1500から液路14へ向かう共通液室内壁面であ
り、1319および1320は、上記面1321の左お
よび右の内壁面である。本実例における斜面とは、この
図で理解できるように平面であるが、これら面は平面に
限定されず、特に左右の面1319、1320はわずか
な曲率を有していてもよい。
【0058】以上から明らかなように、共通液室15
は、液路14に連続してインク受け口1500側に、そ
の断面積が液路14のそれよりも拡大する領域Zと、イ
ンク受け口1500から領域Zに向かう斜面1321と
を有し、斜面1321の延長線は領域Zに対向する基板
100の表面位置P0 に至っている。本実施例では、こ
の斜面1321のインク液路の中心線C2 に対する角度
θ1は22度であり、また、左右の内壁面1319,1
320は、同様の角度が15度である。
【0059】この領域Zが存在することによって、微小
気泡の集約がここで行われるだけではなく、集約された
気泡がヒータ91のある液路14の延長上から離れた領
域において保持され、さらに、気泡が大型化した場合で
も上記斜面に沿って液路14から遠ざかる方向に気泡を
案内することができる。この結果、吐出不良の発生を大
幅に遅らせることができる。しかも、斜面の延長線が領
域Zに対向する基板100のP点に突き当たる構成であ
るために、何らかの衝撃によって共通液室15内に存在
する気泡が斜面に沿って液路14内に入り込もうとした
場合は、基板100が障壁として存在するので、液路1
4内に大きな気泡が侵入して吐出不良を発生することを
防止できる。
【0060】以上説明したように、本例の共通液室形状
によれば共通液室15に侵入し、しかも分散した気泡を
集約でき、気泡B−Aを容易に形成することができる。
一方、共通液室15内にある気泡は、吐出回復時の吸引
あるいは加圧によって生じたインク流によって内壁の斜
面の傾斜に沿って液路14側へ容易に移動される。この
結果、共通液室の三角形状による効果と相挨って、吐出
回復処理において、気泡を吐出口から容易に排出するこ
とができ、共通液室内等の滞留気泡によって発生してい
た記録不良や記録ヘッドの寿命の低下を防ぐことができ
る。
【0061】特に、左右の内壁面1319,1320の
傾斜を斜面1321の角度よりも大きくすることで、気
泡の排出方向を一つの面に集中化出来るのでより好まし
い構成となり、除去効率は一層向上できる。
【0062】以上説明したように、共通液室等の形状を
この液室内の気泡が抜け易い形状に構成していくと、共
通液室内の気泡が全て抜けてしまう弊害が懸念される。
すなわち、前述の通り、液室バッファを持たない本実施
例のような記録ヘッド構成(共通液室構成)では、共通
液室内の気泡を全て抜き取ってしまうと、連続吐出にお
ける1回目吐出後の2回目吐出前のリフィルが遅くな
り、2回目の吐出によるインク滴がうまく形成できず、
画像品位の低下を招く懸念がでる。そこで、本実施例で
は、以下に示すように制御することにより、本問題を解
決する。
【0063】共通液室内の気泡が無くなるのは、吐出回
復処理による。従がって吐出回復処理の後、本例では吸
引処理を行なった後に適当な大きさの気泡、すなわち、
吐出に悪影響を与えること無く、かつバッファとなりう
る気泡を、量・大きさ等を管理しながら共通液室内に形
成するよう制御すれば良い。
【0064】(第1実施例)本発明の第1実施例では、
吐出用のヒータ91を用いてインクを直接加熱すること
によって微小気泡を生成する。加熱温度はインクが少な
くとも核沸騰を開始する温度まで上げることが好まし
い。この沸点に達したインクはインク液路14内に微小
気泡を発生させる。しかしながら、インク中の溶存ガス
の気化やインク水分の気化による微小気泡の生成を考慮
すれば、ヒータ91による加熱温度を60℃〜80℃程
度とすることもできる。ただし、このような加熱温度
は、吐出回復処理後に行われるこの気泡生成処理に要す
る時間が当該インクジェット記録装置においてどの程度
まで許容されるか等、種々の条件に基づいて設定される
べきであることは勿論である。液路14内に溜まった微
小気泡は次々と生成する気泡に押し出されて一部は共通
液室に移動し、図10〜図12にて説明した共通液室構
造によってこれら微小気泡は共通液室内の所定の部位に
集約されて所定の大きさの気泡が生成される。これによ
り、吐出ヒータ91へ印加する電気パルスのエネルギー
および印加時間を制御することにより、共通液室に溜め
る気泡の大きさを制御することが可能になる。この共通
液室に滞留させ、吐出に伴なうインク波動のバッファと
して機能させる気泡の大きさは、記録ヘッドのサイズに
よって異なるが、本実施例の記録ヘッドにおいてはその
直径が100μm〜300μm程度である。また、図1
2に示したように、気泡B−Aがインク受け口1500
の近傍に滞留するような本例のような共通液室構成を有
する記録ヘッドにあっては、インクタンクから供給され
るインクのこの部分における流動性等を考慮して、気泡
の大きさは、その断面積がインク受け口1500の面積
の60%以下、好しくは20〜50%であることが望ま
しい。
【0065】上述の気泡生成処理を実施した後に液路内
に残留しある程度の大きさに成長した気泡は、予備吐出
により排出する。液路内の気泡の残り方の一例を図9
(a)に示す。また、インクは図9(b)に示すような
状態になれば、毛管現象によりリフィルされる。従がっ
て、図9(a)の状態を図9(b)の状態にすればイン
クはリフィルされる。すなわち、液路内に気泡が混入し
ている状態で予備吐出を行い液路前方のインクを気泡と
ともに排出してしまい毛管力によりインクがリフィルさ
れる状況をつくる。これにより液路内にインクは充填
(リフィル)され記録が行える状態に回復するが、液路
内のインク中に微小気泡が混入している可能性があるの
で、この微小気泡をも排出すべく予備吐出における吐出
数は複数発行うことが好ましい。
【0066】また、液路内の気泡を排出させる効果的な
方法として吐出口配列における偶数吐出口と奇数吐出口
を交互に吐出するなどし、隣接する吐出口の液路内に滞
留した気泡の排出を行なう、例えば、特願平2−954
05,特願平2−97250に開示される予備吐出制御
を行うと、より効果的である。
【0067】なお、上記実施例では、吸引回復後に気泡
生成制御を行ったが、液路内を加圧する等他のインク排
出手段によってインク排出処理を行なった場合でも、あ
るいはそれ以外の場合でも、いずれにしろ共通液室の気
泡が排出された後には、前記気泡生成制御を行ない、共
通液室にバッファとなる所定の気泡を生成する。
【0068】また、加熱手段として、上記実施例では加
熱量等にバラツキの少ない吐出用ヒータを兼用したが、
後述の実施例で示されるように、インクを加熱できる手
段であれば吐出ヒータに限定されるものではない。
【0069】以上説明したように、インク排出処理後に
インクを加熱することによって、共通液室内に、常に吐
出に悪影響を与えない適正気泡を混入させておく事が可
能となるので、吐出発泡時の共通液室側への発泡エネル
ギー(圧力波)を、この気泡がバッファとなって膨張・
縮小することによって吸収し、インクタンク側への吐出
に伴なうインク波動の影響を抑制することが可能とな
る。これにより、特別の液室バッファを持たずに、連続
吐出における最初の吐出の後のリフィルの遅延を抑える
ことができる。
【0070】(第2実施例)次に、熱的弊害が少なく
て、且つ効率的に共通液室に気泡生成が行える他の実施
例について説明する。
【0071】インクを加熱してインクを沸騰させて気泡
を発生させる場合、加熱手段に印加するエネルギー密度
は高い方が熱的弊害が少ない。
【0072】すなわち、単に気泡を発生させるのであれ
ば、低いエネルギー密度であっても長時間加熱すること
により、所要の気泡は得られる。しかし、長時間加熱を
行うと、インクと直接接しているヒーターボード100
の昇温だけに留まらず、金属製の支持体300やその他
記録ヘッド等を構成する熱容量の大きい部材の昇温も引
き起こしてしまう。また、結果として、このことは、気
泡を発生させるために必要なエネルギーが比較的多大な
ものとなることを意味する。さらに、熱容量の大きい部
材の温度降下はヒーターボード100のような熱容量の
小さい部材に比べて格段に遅く、この結果、インクジェ
ット記録ヘッドはインク温度に比例して吐出量が変化す
るので、熱容量の大きい部材の昇温は、この昇温による
吐出量変化が長時間に渡ってしまう。すなわち、熱容量
の大きい部材の昇温は画質品位を保つための均一なドッ
ト径形成の妨げとなる。
【0073】ヘッド駆動のドライバ回路、及びこの回路
においてエネルギー密度を高めた例を以下に示す。
【0074】図13は、本実施例における64個の吐出
口それぞれのヒータ91を駆動するためのドライバ回路
を示す回路図である。64個のヒータ91を同時に駆動
可能で、かつ電圧降下を起こさないように設定するには
大きな電源容量を必要とする。従がって通常は数吐出口
分を1ブロックとして、ブロックごとに予め設定してお
いた遅延時間をおいて駆動する方式がとられる。例え
ば、8個の吐出口を1ブロックと設定した場合、ブロッ
ク数は8ブロックとなり、同時に駆動されるヒータの数
は8個であり、所定の遅延時間ごとに各ブロックが順次
駆動されることになる。このブロック駆動によれば、6
4個の吐出口のヒータ91を駆動するのに64個のドラ
イバは必要ではない。本例の場合、図13に示すよう
に、駆動ブロックを選択するための8個のドライバ(コ
モンドライバ3011〜3018)と各ブロック内の8
個のヒータ91を選択するための8個のドライバ(セグ
メントドライバ3021〜3028)がオン/オフされ
ることにより、64個のヒータ91が選択的に駆動され
る。
【0075】上記ブロック駆動方式によりインクを加熱
する本実施例の駆動方式は以下の通りである。
【0076】本実施例では、記録時に印加するエネルギ
ーは1つのヒータあたり3. 5W(150mA×23V
×7μsec)である。このエネルギーを印加すること
によりヒータ上に膜沸騰を生じさせ、この膜沸騰によっ
て生成する気泡の発泡エネルギーでインク液滴を吐出口
から飛翔させることにより記録を行うものである。ここ
で、吐出周波数は3KHzで駆動している。
【0077】上記気泡生成処理において記録時と等しい
大きさのエネルギーをヒータに印加してしまっては、イ
ンクが吐出されてしまい、共通液室から昇温していない
インクが供給されて液路内インク温度が低下してしま
う。すなわち、液路内のインクを昇温させることができ
ず、従がって気泡の生成が困難になる。
【0078】これを回避するため、気泡生成時には、印
加電圧もしくは電流を下げて吐出が起こらないエネルギ
ーをヒータ91に印加する方法があるが、昇温に長時間
を要するので前述の熱的弊害を生じてしまう。
【0079】本実施例では、この問題をヒータに印加す
るパルスの印加時間及び駆動周波数によって解決する。
すなわち、本実施例では記録時のパルス幅の半分以下の
パルス幅(7μsecの半分以下の時間)のパルスを印
加し、パルス幅を半分にすることによって低下する印加
エネルギーは駆動周波数を上げることで補填する。これ
により、吐出をさせずに、短時間で液路内温度を上げる
ことができる。すなわち、熱容量の大きい部材の昇温を
最低限に抑えることにより弊害を最低限に抑えつつ共通
液室への所要の気泡生成が可能となる。
【0080】また、本実施例のようなヘッド駆動回路の
場合には、以下のように制御してもよい。
【0081】例えば、2μsecのパルス幅を印加する
場合、単一パルスで2μsecのパルス幅を有するパル
スが印加されるよりも、図14に示すように、途中にパ
ルスがオフとなる時間が入った2つのパルスのパルス幅
合計が2μsecの方が、同じ大きさのエネルギーを印
加する場合でも吐出に至る時間を遅らせることができ
る。具体的には以下のように制御する。
【0082】図に示す駆動回路で、ブロックの選択を行
うコモンドライバ3011〜3018はセグメントドラ
イバ21〜28と比較して流れる電流が大きいので、制
御上オフとしても実際にはオフとなるまでの時間が長
い。実験では、セグメントドライバのような定格数百m
mAのドライバは、制御上オフしてからほぼ1μsec
以内に実際にもオフとなるが、コモンドライバのように
定格数Aのドライバでは、制御上オフしてから実際にオ
フとなるまで十数μsecの時間を要した。すなわち、
ブロック間の駆動間隔を10μsec以上に設定すれ
ば、コモンドライバ3011、セグメントドライバ30
21をオフした時点で第1ブロックのヒータ91はオフ
とされるが、このオフから10μsec以内に第2ブロ
ックをオンすると、第1ブロックのコモンドライバはオ
フになりきれていないので第1、2ブロックが同時にオ
ンされたことになる。
【0083】具体的には、ヒータをオンするパルス幅を
1μsec、各ブロック間の駆動間隔を10μsec、
印加エネルギーは記録時と同様の3. 5W、周波数は2
0KHz、制御総時間を1. 0secとすると、共通液
室への所要の気泡生成を行うことができた。これは、制
御上ではパルス幅は1μsecであるが、ブロック間の
時間差が10μsecと短いので、前の駆動のブロック
のコモンドライバが完全にオフとなりきる前に、次のブ
ロックの駆動が開始されるために、前ブロックのヒータ
も次ブロックのヒータと同様に駆動されるので、実際
に、駆動の1周期のうちにヒータがオンとされる駆動時
間は各ヒータについて2μsecとなり、エネルギー密
度を上げることができる。また、初めからパルス幅を2
μsecに設定をしている時と比べ、一端オフする時間
があり、連続的に2μsecが印加されないので、連続
的な場合と同等のエネルギーを印加することができ、か
つ吐出に至る時間を遅らせることが可能になる。
【0084】(第3実施例)共通液室に気泡を生成する
他の実施例について説明する。
【0085】前記各実施例では、吐出用のヒータによっ
てインクにエネルギーを与えていたが、吐出用ヒータ以
外の他の加熱手段を用いても気泡を生成することもでき
る。インクジェット記録ヘッドにあっては、前述の通り
記録ヘッド(インク)の温度に応じて吐出される液滴量
が変化するため、吐出量を安定化させる手段として、吐
出用ヒータとは別の記録ヘッドを加熱、保温するための
ヒータ(以下、サブヒータと称す)を有している場合が
多い。
【0086】バッファとしての気泡生成のために、回復
処理を行なった後、このサブヒータをオンすることによ
り、前記各実施例と同様に共通液室内に気泡を生成する
ことができる。本例によれば、吐出用ヒータを用いた場
合、そのヒータの寿命が尽きるまでに吐出できるドット
数(耐久枚数)を多くする必要のある装置にあっては、
気泡生成処理に吐出ヒータを用いると、その分寿命が短
くなってしまうのに対してサブヒータを用いることによ
りこのような弊害を無くすことができる。
【0087】なお、上記サブヒータは直接インクと接し
ている方が気泡生成の上で効率的である。また、ここで
言うサブヒータとは、記録ヘッドを構成する基板上に吐
出用ヒータとともに形成されるヒータであってもよい
し、記録ヘッドの外側、例えばヘッドの支持体上に設け
られるヒータであってもよく、いずれにしろインクを加
熱しこのインクを保温するための手段であればよい。
【0088】図15は上記各実施例における吐出用ヒー
タ駆動ないしはサブヒータ駆動の駆動制御構成の一例を
示すブロック図である。同図には、吐出口41およびこ
れらのそれぞれに対応した吐出用ヒータ91等を3個分
のみ示し他は省略して示してある。
【0089】液路14および共通液室15には、上述の
吐出用ヒータ91およびインク温度制御用のサブヒータ
910がそれぞれ設けられ、また、これら吐出用ヒータ
91およびサブヒータ910のそれぞれに対応してこれ
らを駆動するためのドライバ91Dおよび910Dが設
けられる。吐出用ヒータ91は、MPU1550からの
パルス幅データに基づいて、パルス幅発生回路91Cか
ら発生するパルス幅信号と、MPU1550からの記録
データ(吐出データ)に基づいてデコーダ回路91Bか
ら発生する吐出信号とのANDによって駆動される。こ
れにより、上述したようにインク吐出時と気泡生成時と
でパルス幅や駆動周波数を異ならせることができる。ま
た、サブヒータ910は、MPU1550からの駆動デ
ータに基づいて、デコーダ回路910Aから発生する駆
動信号によって駆動される。MPU1550は上記記録
データ,パルス幅データ,駆動データを、ROM155
0Aに格納された各処理プログラムに基づいて転送す
る。このとき、RAM1550Bは、これらプログラム
実行のワークエリア等として用いられる。
【0090】なお、インク加熱手段は吐出ヒータ、サブ
ヒータに限るものではなく、インクにエネルギーを印加
できる手段であればこの方式が制限されるものではな
い。
【0091】また、共通液室に所要の気泡を生成するの
に適正なエネルギーは、記録ヘッドの於かれている環境
温度や記録等による昇温を含めた、記録ヘッドの温度
(インク温度)により変化するものである。従って、環
境温度や記録ヘッドの温度を検出して気泡生成時の印加
エネルギーを変化させる手段を設けても良い。これは、
吐出用ヒータに印加するエネルギーを環境温度や記録ヘ
ッド温度に応じて変化させ適正な吐出インク滴の量を得
る周知の構成と同様の構成によって行うことができる。
【0092】さらに、上記実施例では、気泡生成のため
の加熱手段を吐出用ヒータあるいは記録ヘッド保温用サ
ブヒータとしたが、これら2つを併用して気泡の生成を
行ってもよい。このようにすれば、上述した熱的弊害を
抑制しつつ適正な大きさの気泡を適正な時間で生成する
ことがさらに容易となる。
【0093】さらに加えて、上記各実施例において、気
泡生成を行うタイミングを吐出回復処理等によって共通
液室内の気泡が排出された後とした。これについてさら
に詳しく述べるならば、気泡生成を確実に行うことがで
き、その大きさの制御が容易であり、その気泡が記録に
伴なう吐出に対して上述のバッファ効果を充分に機能で
きる気泡生成処理の好ましいタイミングは、吐出回復処
理等の直後であって、記録の直前である。しかしなが
ら、記録を行わない時間が長い場合には、この間に液路
や共通液室に気泡が混入しこれが次第に成長してある程
度の大きさの気泡となる場合があることは周知である。
特に、前述したようなテーパ形状を有した共通液室にあ
っては、これら気泡が集約されて上記実施例で示したの
と同様の気泡を生成する場合もある。図に、このような
自然な気泡の生成においては、直径1μmの気泡を生成
するのに約1秒、100μmの気泡を生成するのに3日
を要することが実験によって確かめられている。以上説
明したように、記録装置を長時間放置した後には、ある
程度の気泡が共通液室に生成されている場合がある。こ
のような場合、その大きさが実験等によって予め確かめ
られているならば、記録を行う直前に、生成されている
気泡に応じて加熱手段の駆動を行い、所望の気泡を得る
ようにしても良く、必ずしも記録前に吐出回復処理を行
わなくてもよい。
【0094】なお、気泡生成のための加熱手段をサブヒ
ータ等の、吐出用ヒータ以外とする構成にあっては、吐
出エネルギー発生素子が熱エネルギーを作用させる以外
のもの、例えばピエゾ素子等を用いたインクジェット記
録ヘッドにも、本発明を適用することができる。
【0095】本発明が適用可能な記録ヘッドカートリッ
ジおよびこれを用いたインクジェット記録装置の他の例
を以下に示す。
【0096】図16は図18に示すインクジェット記録
装置のキャリッジに搭載可能なヘッドカートリッジの一
構成例を示す。本例に係るカートリッジは、インクタン
クユニットITとヘッドユニットIJUとを一体に有し
ており、またこれらは互いに着脱できるようになってい
る。ヘッドユニットIJUのインク吐出部101を駆動
するための信号等を受容するとともにインク残量検知信
号の出力を行うための配線コネクタ102は、ヘッドユ
ニットIJUおよびインクタンクユニットITに並ぶ位
置に設けてある。従って、このカートリッジを後述のキ
ャリッジに装填した際にとる姿勢において、その高さH
を低くすることができるとともに、カートリッジの厚み
を薄形化することができる。これにより図18につき後
述するようにカートリッジを並べて配置するときにキャ
リッジを小さく構成することが可能である。
【0097】ヘッドカートリッジのキャリッジへの装着
にあたっては、吐出部101を下側にした状態でインク
タンクユニットITに設けたつまみ201を把持してキ
ャリッジ上に配置することができる。このつまみ201
は、カートリッジの装着動作を行うための後述のキャリ
ッジに設けたレバーに係合する。そして、その装着時に
はキャリッジ側に設けたピンがヘッドユニットIJUの
ピン係合部103に係合し、ヘッドユニットIJUの位
置決めがなされる。
【0098】本例に係るヘッドカートリッジには、イン
ク吐出部101の表面をワイピングしてこれを清掃する
部材をクリーニングするための吸収体104が、インク
吐出部101に並置されている。また、インク消費に伴
って空気を導入する大気連通口203が、インクタンク
ユニットITのほぼ中央に設けられている。
【0099】図17は図16に示したヘッドカートリッ
ジの分解斜視図である。本例に係るヘッドカートリッジ
は、ヘッドユニットIJUとインクタンクユニットIT
とから成っており、これらユニットの詳細な構成につい
て、本図等を用いて説明する。
【0100】ヘッドユニット ヘッドユニットIJUの構成部品の実装の基準となるの
は、Al等で形成したベースプレート111であり、そ
の上にインク吐出に利用されるエネルギを発生するため
の素子群を形成した基板112と、素子に電力を供給す
るための配線等を有したプリント回路基板(PCB)1
15とが実装されており、これらはワイヤボンディング
等によって接続されている。基板112には、前記素子
として、通電に応じてインクに膜沸騰を生じさせる熱エ
ネルギを発生する電気熱変換素子が設けられている。そ
して以下ではこの基板112をヒータボードと称する。
【0101】上述した配線コネクタ102はPCB11
5の一部をなすものであり、不図示の制御回路からの駆
動信号は配線コネクタ102に受容され、PCB115
を介してヒータボード112に供給される。PCB11
5は、本例では両面配線基板であって、さらにヘッド固
有の情報、例えば電気熱変換素子の適切な駆動条件,I
D番号,インク色情報,駆動条件補正用データ(ヘッド
シェーディング(HS)データ),PWM制御条件等を
記憶したROM形態のIC128およびコンデンサ12
9が配設されている。
【0102】図示のように、IC128およびコンデン
サ129は、PCB115のベースプレート111との
接合面側に、かつベースプレート111の切欠き部11
1Aに対応した位置に配置されている。これによって、
IC等の装着時の高さがベースプレート111の厚み以
下であれば、PCB115とベースプレート111との
接合時にIC等が表面より突出することがない。従っ
て、製造工程においてそれらの突出に対応した収納態様
を考慮する必要がなくなる。
【0103】ヒータボード112上には、インクタンク
ユニットIT側より供給されるインクを一時貯留する共
通液室、および該液室と吐出口とを連通する液路群を形
成するための凹部を有する天板113が配置される。ま
た、この天板113には、インク吐出口を形成した吐出
口形成部材(オリフィスプレート)113Aが一体に形
成されている。114は天板113とヒータボード11
2とを密着させることによって吐出部101を構成する
ための押えばねである。
【0104】116はヘッドユニットカバーであり、イ
ンクタンクユニットIT内に進入するインク供給管部1
16A,これと天板側インク導入管部とのインク連通を
行うためのインク流路116B,ベースプレート111
への3点位置決めないし固定用の3本のピン116C,
ピン係合部103,吸収体104の取付け部およびその
他必要な部分を一体にモールド成型してなる部材であ
る。インク流路116Bに対しては、流路蓋117が配
置される。また、インク供給管116Aの先端には、気
泡,塵埃除去用のフィルタ118が配設されるととも
に、結合部からのインク漏洩防止用のOリングが配設さ
れている。
【0105】以上のヘッドユニットを組立てるにあたっ
ては、ベースプレートに突設したピン111PがPCB
115に設けた貫通孔115Pに挿通されるようにして
位置決めし、接着等により両者を固定する。この両者の
固定にあたっては精度はそれ程要求されない。ベースプ
レート111に対して精度高く装着されるべきヒータボ
ード112はPCB115とは別体に固定されるからで
ある。
【0106】次に、ヒータボード112をベースプレー
ト111上に精度よく配置・固定し、PCB115との
間で必要な電気的接続を行う。そして天板113および
ばね114の配設を行い、必要に応じて接着・封止を行
った後、カバーに突設した3本のピン116Cをベース
プレート111の孔111Cに挿通して位置決めを行
う。その後、これら3本のピン116Cを熱融着するこ
とにより、ヘッドユニットが完成する。
【0107】インクタンクユニット 図17において、211はインクタンクユニットの本体
をなすインク容器、215はインクを含浸させるための
インク吸収体、216はインクタンク蓋、212はイン
ク残量検知用の電極ピン、213および214はピン2
12に関する接点部材である。
【0108】インク容器211は、概ね、ピン212,
接点部材213,214の取付けおよび上述したヘッド
ユニットIJUの装着を行うための部分220、インク
供給管部116Aの進入を受容する供給口231、並び
につまみ201を一体に有するとともに、図17中底面
側よりそのほぼ中央に立設した中空の筒状部233を有
している。かかるインク容器は、樹脂の一体成型により
形成することができる。
【0109】筒状部233の底面側は、インク充填工程
を考慮して開放されており、充填後には、図17に示す
キャップ217が取付けられて大気に対し閉塞される。
一方、図17中その上端面には、渦状もしくは蛇行形状
とした溝235が設けられ(図示の例では渦状)、その
溝の一端235A(図示の例では渦状溝の中心)におい
て筒状部233の内部空間に通じる開孔が設けられてい
る。また、その溝の他端235Bは、タンク蓋216に
設けられた大気連通口203の部位に位置している。
【0110】筒状部233の側面には、等角度をもって
複数本(図示の例では4本)の溝237が設けれてお
り、筒状部233の内部空間と連通している。これによ
り、インクタンクユニット内部と大気との連通は、大気
連通口203,渦状溝233,筒状部233の内部空
間,溝237を介してのものとなる。そして、筒状部2
33の内部空間は、振動や揺動によるインク漏洩を防止
するためのバッファ部として機能する。また、大気連通
口203に至る経路を長くする渦状溝233が存在する
ため、インク漏洩は一層有効に防止されることになる。
【0111】また、本例のようにインクタンクのほぼ中
央に位置する筒状部233の側面に、等角度をもって複
数の溝237を設けたことによって、その周囲に位置す
る吸収体215に対し、均一化された大気とのバランス
状態を確保し、吸収体内のインクの局部集中を防止でき
る。これは、後述する吸収体圧縮域(供給口231の周
辺)に対して円滑なインクの供給性をも確保できるもの
である。
【0112】なお、この溝237は、図16中容器の厚
みWの中心よりも下方にまで延在し、かつ同図中供給口
231の存在する範囲を完全に包含する範囲にわたって
設けられる。また、残量検知用ピン212の位置をも考
慮した範囲に形成されており、これによりピンの存在部
位周囲に均等なインク存在状態もしくは大気連通状態を
確保し、残量検知の精度を向上することができる。
【0113】本例に係るインク含浸用吸収体215に
は、筒状部233の挿通を受容する穴215Aが設けら
れている。この穴215Aに筒状部233を位置するよ
うにしたことによって、吸収体215は筒状部233に
圧縮されることなく、負圧の高いその圧縮部分にインク
残留が生じることもない。一方、本例に係る吸収体21
5は、インクタンク蓋216とインク容器211とによ
り形成される空間の形状(図17中一点鎖線で示す)に
対し、供給口231に位置する部位がやや膨らんだ形状
となっている。これにより、吸収体215をインクタン
クユニット内に収納したときに、その膨らんだ部分が圧
縮された状態となるので、吸収体215はその部分にお
いて負圧が高くなり、従って、インクを円滑に供給口2
31側へ導入できることになる。
【0114】図18は上記記録ヘッドカートリッジを用
いたインクジェット記録装置の概略斜視図を示す。この
装置は上述のように交換可能なインクタンク一体型の記
録ヘッドカートリッジを黒(Bk) ,シアン(C),マ
ゼンタ(M),イエロー(Y) 4色のインクに対応して
備えたフルカラーシリアルタイプのプリンタである。本
プリンタに使用したヘッドは、解像度400dpi,駆
動周波数4KHzで、128個の吐出口を有している。
【0115】図18において、IJCはY,M,C,B
kの各インクに対応した4個の記録ヘッドカートリッジ
であり、記録ヘッドとこれにインクを供給するインクを
貯留したインクタンクとが一体に形成されている。各記
録ヘッドカートリッジIJCはキャリッジに対して不図
示の構成によって着脱自在に装着される。キャリッジ8
2は、ガイド軸811に沿って摺動可能に係合し、ま
た、不図示の主走査モータによって移動する駆動ベルト
852の一部と接続する。これにより、記録ヘッドカー
トリッジIJCはガイド軸811に沿った走査のための
移動が可能となる。815,816および817,81
8は記録ヘッドカートリッジIJCの走査による記録領
域の図中奥側および手前側においてガイド軸811とほ
ぼ平行に延在する搬送ローラである。搬送ローラ81
5,816および817,818は不図示の副走査モー
タによって駆動され記録媒体Pを搬送する。この搬送さ
れる記録媒体Pは記録ヘッドカートリッジIJCの吐出
口面が配設された面に対向し記録面を構成する。
【0116】記録ヘッドカートリッジIJCによる記録
領域に隣接するカートリッジIJCの移動可能な領域に
臨んで回復系ユニットが設けられる。回復系ユニットに
おいて、8300は記録ヘッドを有する複数のカートリ
ッジIJCにそれぞれ対応して設けたキャップユニット
であり、キャリッジ82の移動に伴なって図中左右方向
にスライド可能であるとともに、上下方向に昇降可能で
ある。そしてキャリッジ82がホームポジションにある
ときには、記録ヘッド部と接合してこれをキャッピング
する。また、回復系ユニットにおいて、8401は、ワ
イピング部材としてのブレードである。
【0117】さらに、8500はキャップユニット83
00を介して記録ヘッドの吐出口およびその近傍からイ
ンク等を吸収するためのポンプユニットである。
【0118】(第4実施例)上記実施例の代わりに、液
路内の電気熱変換体を駆動することにより、前記同様に
吐出に至らない比較的微小な気泡を生成することができ
る。これにより、この気泡は液路に連通する液室に移動
するとともに液室内の所定部位に1つの気泡として集約
される。この結果、この気泡がバッファとして機能して
吐出発泡時の液室側への発泡エネルギー(圧力波)を、
この気泡の膨張・収縮によって吸収し、吐出口と反対側
へ向うインクの流れを抑制することができる。すなわ
ち、吐出後のリフィルが速やかに行われることを可能と
する。この結果、1つの吐出口からインクが連続吐出さ
れる際に、特に、この連続する吐出の最初の吐出後のリ
フィルが良好になされ2回目の吐出によるドット形成が
適切なものとなる。
【0119】(第5実施例)本発明の第5実施例では、
液路内に存在する微小気泡を利用して、バッファとなり
うる比較的大きな気泡を生成する。
【0120】すなわち、液路内にあらかじめ微小気泡が
存在していると、この微小気泡が蒸気の発生核となり、
バッファとなりうる気泡の発生を助長する役目を果た
す。そこで本実施例においては、インクとの接触面を吐
出用ヒータ91を用いて直接加熱する前に、気泡の発生
の核となる微小気泡をあらかじめ生成させるモードを設
けた。本実施例では、360dpi,64個の吐出口
で、記録時のエネルギーが1つのヒータあたり3.5W
(150mA×23V×7μsec)、吐出周波数3k
Hzの記録ヘッドを使用した。
【0121】図19は本実施例でのバッファ用気泡生成
のシーケンスを示すフローチャートである。
【0122】まず、ステップS21で、吸引回復動作を
行った後、ステップS22で全ての吐出用のヒータを比
較的高い駆動周波数(吐出周波数以上)で連続吐出させ
る。これにより、吐出用ヒータ上で膜沸騰による気泡の
生長(発泡)、収縮(消泡)がくりかえされてインク滴
が吐出されるが、消泡過程においては、一部消泡しきれ
ない微小気泡(残留気泡と呼ぶ)が、各液路内および各
液路近傍の共通液室内に残ってしまう。この微小な残留
気泡の大きさおよび量は、連続吐出の駆動周波数および
吐出時間、すなわち印加エネルギーによって制御するこ
とが可能である。なお、上記全吐出は、例えばホームポ
ジション等の回復装置に設けられる所定の部位に対して
行われる。
【0123】上記微小気泡生成後、直ちにステップS2
3で、液路内のインクを吐出用ヒータ91を用いて吐出
しないように沸点にまで加熱する。
【0124】この時、吐出してしまうと吐出液滴が熱エ
ネルギーを持ち去り、共通液室から昇温していないイン
クが供給されてしまう。また、インクの接触面を加熱し
てインクを沸騰させて気泡を発生させる場合、ヒータに
印加するエネルギー密度は高い方が弊害が少ない。
【0125】すなわち、単に気泡を発生させるのであれ
ば、低いエネルギー密度であっても長時間加熱すること
により、所要の気泡は得られる。しかし、長時間加熱を
行うと、インクと直接接しているヒータボード100の
昇温だけに留まらず、金属製の支持体300やその他記
録ヘッド等を構成する熱容量の大きい部材の昇温も引き
起こしてしまう。また、結果として、このことは、気泡
を発生させるために必要なエネルギーが比較的多大なも
のとなることを意味する。さらに、熱容量の大きい部材
の温度降下はヒータボード100のような熱容量の小さ
い部材に比べて格段に遅く、この結果、インクジェット
記録ヘッドはインク温度に比例して吐出量が変化するの
で、該熱容量の大きい部材の昇温は、この昇温による吐
出量変化が長時間に渡ってしまう。すなわち、熱容量の
大きい部材の昇温は画質品位をを保つための均一な径の
ドット形成の妨げとなる。
【0126】本実施例では、記録時のパルス幅の半分以
下のパルス幅(7μsecの半分以下)のパルスを印加
し、パルス幅を半分にすることによって低下する印加エ
ネルギーは駆動周波数を上げることで補填する。これに
より、吐出させずに短時間で、液路内インクの温度を上
げることができ、微小気泡を核に蒸気および溶存空気が
集結し、バッファとなりうる気泡にまで成長させること
が可能となる。このように成長した気泡は、次に発泡し
た気泡に押し出されて一部は共通液室に流れ出ていく。
したがって吐出用ヒータ91への印加エネルギーを制御
することにより、共通液室に溜める気泡の量を制御する
ことが可能になる。
【0127】以上説明したように、気泡発生のための核
(微小気泡)が存在すること、および気泡を生成する過
程ですでにヒータ近傍が加熱されていることによってバ
ッファとなりうる気泡をより効率良く生成することが可
能となった。
【0128】上記ステップS23の気泡生成の後、ステ
ップS24で、液路内に残る気泡を空吐出により排出す
る。これら一連のシーケンス後の液路内の気泡の残り方
の一例を図9(a)に示す。インクは図9(b)に示す
ような状態になれば毛管現象によりリフィルされる。従
って、図9(a)の状態を図9(b)の状態にすればイ
ンクはリフィルされる。すなわち、液路内に気泡が混入
している状態で空吐出を行い液路前方のインクを排出し
てしまい、毛管力によりインクがリフィルされる状況を
つくる。これにより液路内にインクは充填(リフィル)
され記録が行える状態に回復するが、液路内のインク中
に微小気泡が混入している可能性があるので、この微小
気泡をも排出すべく空吐出は通常の駆動周波数よりも低
い駆動周波数(吐出駆動周波数以下)で複数発行うこと
が好ましい。
【0129】また、液路内の気泡を排出させる効果的な
方法として偶数吐出口と奇数吐出口を交互に吐出するな
どし、隣接する吐出口の液路内に滞留した気泡の排出を
行う。例えば特願平2−95405号,特願平2−97
250号に開示される空吐出制御を行うと、より効果的
である。
【0130】このようなステッブS24の空吐出を行っ
た後、ステップS25で記録待機状態に入る。
【0131】以上説明したように、インク排出処理後に
インクを加熱することによって、共通液室内に、常に吐
出に悪影響を与えない適正気泡を入れておくことが可能
となるので、吐出発泡時の共通液室側への発泡エネルギ
ー(圧力波)を、この気泡がバッファとなって収縮・縮
小することで吸収し、インクタンク側への吐出に伴うイ
ンク波動の影響を抑制することが可能となる。これによ
り、特別の液室バッファを持たずに、連続吐出における
最初の吐出後のリフィルの遅延を抑えることができる。
【0132】(第6実施例)例えば、上記第5実施例で
示した方法によって共通液室にバッファ用気泡を滞留さ
せた記録ヘッドの吸引回復処理の実施例について説明す
る。
【0133】通常の吸引回復動作は、記録ヘッドの吐出
口近傍や液路、さらに共通液室に存在する増粘インク等
を吸引によって取り除き、正常な吐出を可能とすること
を目的としている。このような吸引回復動作を行った場
合、液路内のみではなく共通液室内の上記バッファ用気
泡をも取り除いてしまい、泡入れを行った効果がなくな
ってしまう可能性がある。
【0134】このため、本例の回復処理は、液路内に残
された気泡や増粘インクのみを取り除くことを目的とす
るものである。すなわち、通常の吸引回復よりも少ない
吸引量で吸引を行う。
【0135】具体的には、吸引時間は通常と同等とし、
吸引圧力を通常の20〜30%として吸引量を小さくす
る。このような低い圧力でゆっくりと吸引することによ
り、液路内のみの気泡等を取り除くことを可能としてい
る。低圧力で吸引することで共通液室内のバッファ用気
泡への影響を最小限に抑えることができる。
【0136】このような弱吸引を用いることにより、気
泡を取り除くだけではなく、通常の吸引に比べて吸引時
に気泡と一緒に排出されるインク量が少なくなるため、
無駄に排出されるインク量が減りインクカートリッジの
長寿命化が可能となる。
【0137】また、排出されるインク量が少なくなるの
で廃インクを蓄積する容器を小さくすることができコス
トの軽減等にもつながる。
【0138】(第6実施例の変形例1)上記第6実施例
と同様の弱吸引において、吸引方法の異なる変形例につ
いて説明する。
【0139】すなわち、第6実施例では、通常吸引より
も低圧力で吸引を行っていたが、吸引時間を短縮するこ
とで吸引量を少なくする。
【0140】本例では、通常吸引と同等の圧力により通
常吸引より短い吸引時間で吸引する。そのための具体的
構成としては、吸引ポンプの駆動条件を制御して吸引時
間を短縮する方法と、電気的には通常の吸引条件のまま
で機械的にキャッピング状態を解除してしまう方法があ
る。吸引時間は液路内の気泡が抜け、且つ共通液室内に
気泡が残留できる最適時間に設定する。
【0141】この弱吸引を用いることにより吸引量は上
記第6実施例と同等であり、同様の効果が期待できる。
また、吸引時間を短縮することにより、シーケンス全体
の使用時間の短縮化、高速化が可能となる。
【0142】(第6実施例の変形例2)共通液室内に所
要の気泡を滞留させたまま液路内の気泡を取り除く方法
として、弱吸引の可変制御を行うこともできる。
【0143】すなわち、吸引を行っていない時間をタイ
マーで管理し、その時間に応じて弱吸引の吸引量を変化
させる。記録を繰り返すに従い、共通液室内に溜まる気
泡の量は増加し、一回の吸引では完全に気泡を取り除け
ない場合が考えられる。ここで、さらにバッファ用気泡
の形成が行われると、過剰な気泡が入ってしまう。この
場合、一回の上記弱吸引によっては、バッファ用気泡を
残しつつ液路内の気泡を完全に取り除くことができない
おそれがある。
【0144】これを防ぐために吸引を行っていない時間
に応じて弱吸引の回数を変化させて吸引を行っていない
間に共通液室内に残留する気泡の量を制御し、弱吸引に
よって、液路内の気泡を取り除けるようにする。また、
吸引を行っていない時間に応じて弱吸引の圧力、または
時間を制御することもできる。
【0145】(第7実施例)本実施例では、いわゆるダ
ミーノズル内のインクをこのノズル内のヒータによって
加熱することにより、共通液室に滞留させる気泡を生成
する。
【0146】このヒータは、他の吐出用ヒータと同様の
ものであっても良いし、或は能率良く気泡を発生させる
ために特別に用意されたものでも良い。本例では、他の
吐出用ヒータと同様のものを用いることとする。また、
本例においては、インクを吐出するための64個の吐出
口に加えて、ダミーノズルとしての吐出口を両側に3個
ずつ備えた記録ヘッドとする。
【0147】図20は、このような記録ヘッドを示す模
式的分解斜視図である。
【0148】この図において、131は、ダミーノズル
内に構成されるヒータであり、他のヒータと全く同様な
構成になっている。この構成において、ヒータ131を
駆動して発熱させると、これにより加熱され沸点に足し
たインクは、ダミーノズルの液路内に気泡を発生させ
る。この液路内に発生した気泡は、次に発泡した気泡に
押し出されて一部は共通液室に流れ出ていき、共通液室
内でバッファ用気泡を形成する。
【0149】吐出用ヒータを用いてバッファ用気泡形成
する場合には、液路内に残る気泡は、次の吐出に備え空
吐出により排出しなければならない。しかし、本実施例
によれば、バッファ用気泡形成に用いる吐出口はいわゆ
るダミーノズルのみであるので、通常の記録に用いられ
る吐出口に関してはほとんど図9(b)に示す記録に備
えた状態と変わっていないはずである。従って、バッフ
ァ用気泡形成の後に空吐出を行うという処理を無くすこ
とができる。
【0150】(第7実施例の変形例1)上記第7実施例
の変形例として、図21に示すように、ダミーノズルの
ヒータ141を、通常の記録に用いられるヒータより多
少長くし発泡面を拡大したものとする。このようにする
ことにより、上記第7実施例の効果に加え、さらに発泡
に関して効率よく、短時間でバッファ用気泡の形成を終
了することができる。
【0151】(第7実施例の変形例2)さらに変形例2
として、図22に示すように、上記第7実施例の変形例
1に示したダミーノズルの比較的長いヒータ151を、
他の記録に用いられるヒータより多少吐出口面より奥、
すなわち、さらに共通液室に近いところに配置する。こ
のようにすることにより液路で発生した気泡の共通液室
への移動を効率よく行うことができ、より短時間でバッ
ファ用気泡の形成を終了することができる。
【0152】以上の第7実施例およびその変形例によれ
ば、吐出口配列の両端部で気泡が生成されるため、これ
ら生成された気泡の共通液室における移動が周辺部から
中央部へ向う一定方向の移動となる。これにより、共通
液室における気泡の分布が均一なものとなり、バッファ
としての機能を各液路に対して均一かつ有効に作用する
ことができる。
【0153】なお、前述した図15の説明は、実施例4
〜7にも利用できるものである。
【0154】即ち、上記各実施例における吐出用ヒータ
(ダミーノズルのヒータを含む)駆動ないしはサブヒー
タ駆動の駆動制御構成の一例を示すブロック図である。
同図には、吐出口41およびこれらのそれぞれに対応し
た吐出用ヒータ91等を3個分のみないしは吐出用ヒー
タ91の両側に設けられるダミーノズルのヒータ131
(141,151)の1個分のみ示し他は省略して示し
てある。なお、以下ではダミーノズルのヒータ131
(141,151)の説明については、吐出用ヒータ9
1の説明をもって代える。
【0155】液路14および共通液室15には、上述の
吐出用ヒータ91およびインク温度制御用のサブヒータ
910がそれぞれ設けられ、また、これら吐出用ヒータ
91およびサブヒータ910のそれぞれに対応してこれ
らを駆動するためのドライバ91Dおよび910Dが設
けられる。吐出用ヒータ91は、MPU1550からの
パルス幅データに基づいて、パルス幅発生回路91Cか
ら発生するパルス幅信号と、MPU1550からの記録
データ(吐出データ)に基づいてデコーダ回路91Bか
ら発生する吐出信号とのANDによって駆動される。こ
れにより、上述したようにインク吐出時と気泡生成時と
でパルス幅や駆動周波数を異ならせることができる。ま
た、サブヒータ910は、MPU1550からの駆動デ
ータに基づいて、デコーダ回路910Aから発生する駆
動信号によって駆動される。MPU1550は上記記録
データ,パルス幅データ,駆動データを、ROM155
0Aに格納された各処理プログラムに基づいて転送す
る。このとき、RAM1550Bは、これらプログラム
実行のワークエリア等として用いられる。
【0156】以上の説明から明らかなように、実施例5
〜7に関しては、液路で発生する微小気泡を核として比
較的大きな気泡が生成され、液室におけるバッファ用気
泡の形成を効率よく行うことができる。そして、このバ
ッファ用気泡は、吐出時の液室側への吐出エネルギー
(圧力波)を吸収し、吐出口と反対側へ向うインクの流
れを抑制する。すなわち、吐出後のリフィルが速やかに
行われることを可能とする。
【0157】また、バッファ用気泡が液室に形成された
後は、吐出回復のための吸引等が、通常の回復時よりは
弱い力または少ない量で行われることにより、吐出回復
処理によって一たん形成されたバッファ用気泡が排出さ
れてしまう等の弊害が防止される。
【0158】さらに、上記バッファ用気泡を、記録に用
いられる吐出口配列の端部に設けられるいわゆるダミー
ノズルの液路で生成することができる。
【0159】この結果、1つの吐出口からインクが連続
吐出される際に、特に、この連続する吐出の最初の吐出
後のリフィルが良好になされ2回目の吐出によるドット
形成が適切なものとなる。
【0160】なお、本発明に、記録装置が記録できる記
録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイ
プの記録ヘッドに対しても有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0161】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0162】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれと
は別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱
手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行な
うことも安定した記録を行なうために有効である。
【0163】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本
発明は極めて有効である。
【0164】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいはインクジェット方式ではイ
ンク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を
行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制
御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時に
インクが液状をなすものであればよい。加えて、積極的
に熱エネルギによる昇温をインクの固形状態から液体状
態への状態変化のエネルギとして使用せしめることで防
止するか、またはインクの蒸発防止を目的として放置状
態で固化するインクを用いるかして、いずれにしても熱
エネルギの記録信号に応じた付与によってインクが液化
し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達す
る時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネ
ルギによって初めて液化する性質のインクを使用する場
合も本発明は適用可能である。
【0165】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0166】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、共通液室等のインク貯留部内のインクを加熱
する保温用サブヒータ等の気泡形成手段により、吐出に
悪影響を与えない適正気泡を形成することが可能とな
る。これにより、この気泡がバッファとして機能して吐
出発泡時の共通液室側への発泡エネルギー(圧力波)
を、この気泡の変形等によって吸収し、吐出口と反対側
へ向うインクの流れを抑制することができる。すなわ
ち、吐出後のリフィルが速やかに行われることを可能と
する。
【0167】この結果、1つの吐出口からインクが連続
吐出される際に、特に、この連続する吐出の最初の吐出
後のリフィルが良好になされ2回目の吐出によるドット
形成が適切なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念を説明するための模式図である。
【図2】本発明の一実施例にかかる記録ヘッドを構成す
るための天板を裏側から視た斜視図である。
【図3】本発明の一実施例にかかるインクタンク一体型
記録ヘッドカートリッジの分解斜視図である。
【図4】図3に示した記録ヘッドカートリッジの外観斜
視図である。
【図5】図3に示したインクタンクユニットの外観斜視
図である。
【図6】図3に示した記録ヘッドカートリッジのインク
ジェット記録装置への装着の態様を説明するための上面
図である。
【図7】上記記録ヘッドを装着して記録を行うインクジ
ェット記録装置の外観斜視図である。
【図8】図8(a)および(b)は連続吐出における2
回目の吐出によって形成されるドットの問題を説明する
ための模式図である。
【図9】図9(a)および(b)は液路内残留気泡の排
除を説明するための模式的断面図である。
【図10】本発明の一実施例にかかる記録ヘッドを構成
する天板の詳細を示す平面図である。
【図11】図10に示した天板の吐出口配列方向の断面
図である。
【図12】図10に示した天板と基板との接合状態を示
すインク吐出方向の断面図である。
【図13】本発明の一実施例にかかる記録ヘッド駆動回
路の回路図である。
【図14】本発明の一実施例にかかる気泡生成処理に用
いられる吐出ヒータ駆動パルスの波形図である。
【図15】本発明の一実施例にかかる吐出用ヒータおよ
びヘッド保温用ヒータの駆動制御の構成を示すブロック
図である。
【図16】本発明の気泡生成処理が適用可能な記録ヘッ
ドカートリッジを示す外観斜視図である。
【図17】上記記録ヘッドカートリッジの分解斜視図で
ある。
【図18】図16,図17に示した記録ヘッドカートリ
ッジを用いて記録を行なうインクジェット記録装置の斜
視図である。
【図19】本発明の回復処理後の一実施例を示すフロー
チャートである。
【図20】本発明の気泡導入手段の一例を示す記録ヘッ
ドの分解斜視図である。
【図21】本発明の気泡導入手段の別の例を示す記録ヘ
ッドの分解斜視図である。
【図22】本発明の気泡導入手段の別の例を示す記録ヘ
ッドの分解斜視図である。
【符号の説明】
14 インク液路 15 共通液室 41 吐出口 91 ヒータ(電気熱変換体) 100 基板 400 オリフィスプレート 1300 天板 1319,1320,1321 斜面 1500 インク受け口 B−A 導入気泡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9012−2C B41J 3/04 103 H (72)発明者 平林 弘光 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 松原 美由紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大塚 尚次 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 杉本 仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 高橋 喜一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体吐出素子を備え、吐出口に連通する
    液路の複数と、 該複数の液路が夫々連通する共通液室と、 該共通液室内に液体吐出開始前に気泡を存在せしめ、該
    気泡の存在下で液体の吐出を許容する気体導入手段と、 を有したことを特徴とする液体噴射器。
  2. 【請求項2】 前記気泡は熱エネルギーを利用して形成
    されることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射器。
  3. 【請求項3】 インクを吐出するための液体噴射器にお
    いて、 インクが吐出される吐出口と、 該吐出口に連通し、インク吐出のための吐出エネルギー
    をインクに作用させるための吐出エネルギー作用部と、 該吐出エネルギー作用部に連通し、当該作用部に供給さ
    れるインクを貯留したインク貯留部と、 該インク貯留部内に記録に先だって加熱により形成され
    る気泡を存在させるための気泡形成手段と、 を具えたことを特徴とする液体噴射器。
  4. 【請求項4】 前記気泡形成手段は、当該液体噴射器を
    加熱する加熱手段と、該加熱手段によって当該液体噴射
    器内のインクに生じた気泡を前記インク貯留部に集約さ
    せる当該液体噴射器の形状とを有したことを特徴とする
    請求項3に記載の液体噴射器。
  5. 【請求項5】 前記気泡形成手段は、前記インク貯留部
    のインクを加熱することにより、当該インク貯留部に気
    泡を生成させることを特徴とする請求項3に記載の液体
    噴射器。
  6. 【請求項6】 前記吐出エネルギー作用部には、吐出エ
    ネルギーとしての熱エネルギーを発生する電気熱変換体
    が設けられ、当該熱エネルギーによってインクに膜沸騰
    を生じさせ、該膜沸騰による気泡の生成に基づいてイン
    クを吐出することを特徴とする請求項3に記載の液体噴
    射器。
  7. 【請求項7】 インクが吐出される吐出口と、 該吐出口に連通し、インク吐出のための吐出エネルギー
    をインクに作用させるための吐出エネルギー作用部と、 該吐出エネルギー作用部に連通し、当該作用部に供給さ
    れるインクを貯留したインク貯留部と、 該インク貯留部内を加熱する加熱手段と、 を具えた液体噴射器と、 前記インク貯留部内に、記録を行う前に気泡を存在させ
    るため前記加熱手段を作動させる気泡形成制御手段と、 を有したことを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記気泡形成手段は、当該液体噴射器を
    加熱する加熱手段と、該加熱手段によって当該液体噴射
    器内のインクに生じた気泡を前記インク貯留部に集約さ
    せる当該液体噴射器の形状とを有したことを特徴とする
    請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記気泡形成手段は、前記インク貯留部
    のインクを加熱することにより、当該インク貯留部に気
    泡を生成させることを特徴とする請求項7に記載のイン
    クジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記吐出エネルギー作用部および前記
    インク貯留部のインクと排出する処理を行った後、前記
    気泡形成手段による気泡の形成を行うことを特徴とする
    請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記気泡形成手段による気泡の形成を
    行った後、当該記録動作を行うことを特徴とする請求項
    10に記載のインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記吐出エネルギー作用部には、吐出
    エネルギーとしての熱エネルギーを発生する電気熱変換
    体が設けられ、当該熱エネルギーによってインクに膜沸
    騰を生じさせ、該膜沸騰による気泡の生成に基づいてイ
    ンクを吐出することを特徴とする請求項11に記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 加熱によりインク貯留部内に、当該イ
    ンク貯留部へのインク供給を可能にし、かつ記録時に発
    生する圧力波を緩和するエアーバッファを形成した後、
    記録を行うことを特徴とするインクジェット記録方法。
  14. 【請求項14】 インクを吐出することによって記録を
    行うインクジェット記録装置において、 インクが吐出される吐出口と、 該吐出口に連通し、インク吐出のための気泡を生成させ
    る熱エネルギーを発生する電気熱変換体が設けられた液
    路と、 該液路に連通し、インク吐出に伴なって当該液路に供給
    されるインクを貯留した液室と、を有した液体噴射器
    と、 前記電気熱変換体を駆動することによって熱エネルギー
    を発生させる駆動手段と、 該駆動手段を制御することにより、前記電気熱変換体が
    発生した気泡を再加熱して、インク吐出に至らない気泡
    を液室内に生成する気泡導入手段と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  15. 【請求項15】 前記液室は、前記液路の横断面積より
    大きな断面積を有し、かつ、傾斜壁面を有したことを特
    徴とする請求項14に記載のインクジェット記録装置。
  16. 【請求項16】 前記電気熱変換体による前記インク吐
    出に至らない気泡の生成に加え、当該液体噴射器を加熱
    する加熱手段により前記導入気泡が生成されることを特
    徴とする請求項14に記載のインクジェット記録装置。
  17. 【請求項17】 前記加熱手段は、前記液室内に設けら
    れたインク加熱用ヒータであることを特徴とする請求項
    14に記載のインクジェット記録装置。
  18. 【請求項18】 前記液路および前記液室のインクを排
    出する処理を行った後、前記気泡の生成を行うことを特
    徴とする請求項14に記載のインクジェット記録装置。
  19. 【請求項19】 前記液体噴射器は複数の吐出口および
    該複数の吐出口のそれぞれに対応した電気熱変換体を有
    し、前記インクの排出は、当該複数の吐出口の配列にお
    ける奇数番目と偶数番目の吐出口に対応する前記電気熱
    変換体をそれぞれ交互に駆動することにより行うことを
    特徴とする請求項18に記載のインクジェット記録装
    置。
  20. 【請求項20】 被記録媒体にインクを吐出し記録を行
    うインクジェット記録装置において、 インクが吐出される吐出口と、 該吐出口に連通し、インク吐出のための気泡を生成させ
    る熱エネルギーを発生する熱エネルギー発生部が設けら
    れた液路と、 該液路に連通し、インク吐出に供なって当該液路に供給
    されるインクを貯留した液室と、を有した液体噴射器
    と、 前記熱エネルギー発生部に熱エネルギーを発生させる駆
    動手段と、 該駆動手段を制御することにより、前記熱エネルギー発
    生部に、インク吐出に至らない微小気泡を生成するため
    の熱エネルギーを発生させた後、前記微小気泡を核とし
    た気泡を生長させる熱エネルギーを発生させる制御手段
    と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  21. 【請求項21】 被記録媒体にインクを吐出し記録を行
    うインクジェット記録装置において、 インクが吐出される吐出口と、 該吐出口に連通し、インク吐出のための気泡を生成させ
    る熱エネルギーを発生する熱エネルギー発生部が設けら
    れた液路と、 該液路に連通し、インク吐出に伴って当該液路に供給さ
    れるインクを貯留した液室と、を有した液体噴射器と、 前記熱エネルギー発生部に熱エネルギーを発生させる駆
    動手段と、 該駆動手段を制御することにより、前記熱エネルギー発
    生部にインク吐出に至らない気泡を生成するための熱エ
    ネルギーを発生させる制御手段と、 前記吐出口からインクを排出させ当該吐出口からのイン
    ク吐出の状態を良好に保つための吐出回復手段であっ
    て、前記制御手段により前記インク吐出に至らない気泡
    の生成が行われたときは、前記インク吐出の状態を良好
    に保つための排出よりも、排出量または排出力の小さな
    排出を行う吐出回復手段と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  22. 【請求項22】 被記録媒体にインクを吐出し記録を行
    うインクジェット記録装置において、 インクが吐出される吐出口と、 該吐出口に連通し、インク吐出のための気泡を生成させ
    る熱エネルギーを発生する熱エネルギー発生部が設けら
    れた液路と、 該液路の少なくとも一方の側に設けられ、熱エネルギー
    を発生する熱エネルギー発生部が設けられた第2液路
    と、 前記液路および第2液路に連通し、当該液路および第2
    液路に供給されるインクを貯留した液室と、を有した液
    体噴射器と、 前記液路および第2液路の熱エネルギー発生部に熱エネ
    ルギーを発生させる駆動手段と、 該駆動手段を制御することにより、前記第2液路の熱エ
    ネルギー発生部にインク吐出に至らない気泡を生成する
    ための熱エネルギーを発生させる制御手段と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
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