JPH05308610A - 帯域圧縮信号処理装置 - Google Patents

帯域圧縮信号処理装置

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JPH05308610A
JPH05308610A JP11043292A JP11043292A JPH05308610A JP H05308610 A JPH05308610 A JP H05308610A JP 11043292 A JP11043292 A JP 11043292A JP 11043292 A JP11043292 A JP 11043292A JP H05308610 A JPH05308610 A JP H05308610A
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  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、高速再生時に良好な再生画像を容
易に得ることができる帯域圧縮信号処理装置を提供する
ことを目的としている。 【構成】1画面にa個の画像領域を形成する映像信号に
対して、フレーム内符号化処理を施したフレーム内処理
信号と、フレーム間符号化処理を施したフレーム間処理
信号とを作成し、フレーム内符号化処理の後はフレーム
間符号化処理を施し、この信号処理方式を入力映像信号
の動き評価に応じて適応的に繰り返す帯域圧縮手段と、
fフレームを周期とし1フレーム毎にa個の領域のうち
b個づつの画像領域の信号に周期的にフレーム内符号化
処理を施すリフレッシュ符号化処理手段とを備え、リフ
レッシュ符号化処理を施したブロックを複数個結合し、
トリックブロックを形成し、リフレッシュ符号化処理を
施さない非トリックブロックの間に配置するようにして
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、映像信号等をデジタ
ル信号に変換し、フレーム内符号化処理とフレーム間符
号化処理とを組み合わせた帯域圧縮を行う装置に係り、
この出力信号を例えばテープにヘリカルスキャン方式で
記録しそれを再生する記録再生装置に伝送した際に、特
にその高速再生時に良好な再生画像を容易に得られるよ
うにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、映像信号をデジタル伝送
するにあたっては、可変長符号化方式を利用した伝送方
法や、フレーム内符号化処理とフレーム間符号化処理と
を組み合わせて帯域圧縮を行ない伝送する方法等が検討
されている。このうち、フレーム内符号化処理とフレー
ム間符号化処理とを組み合わせて帯域圧縮を行ない伝送
する技術は、例えば文献 IEEE Trans.on Broadcasting
Vol.36 NO.4 DEC 1990に記載されたWoo Paik:“Digit
al compatible HD-TV Broadcast system"に示されてい
るように帯域圧縮技術であり、以下にその特徴的な部分
を説明する。
【0003】図35において、入力端子11に入力され
た映像信号は、減算回路12と動き評価回路13とにそ
れぞれ供給される。この減算回路12では、後述する減
算処理が行なわれ、その出力は、DCT(離散コサイン
変換)回路14に入力される。DCT回路14は、水平
方向8画素,垂直方向8画素を単位ブロック(8×8画
素=64画素)として取り込み、画素配列を時間軸領域
から周波数領域へ変換した係数を出力する。そして、各
係数は、量子化回路15で量子化される。この場合、量
子化回路15は、10種類あるいは32種類の量子化テ
ーブルを持っており、選択された量子化テーブルに基づ
いて個々の係数が量子化される。なお、量子化回路15
において、量子化テーブルを備えているのは、情報の発
生量と送出量とが一定の範囲以内に収まるようにするた
めである。
【0004】そして、量子化回路15から出力された係
数データは、単位ブロック毎に低域より高域へジグザグ
・スキャンされて取り出された後、可変長符号化回路1
6に入力されて、零係数の続く数(ラン・レングス)と
非零係数とを1組にして可変長符号化される。なお、符
号器は、ハフマン符号等の発生頻度により符号長の異な
る可変長符号器である。そして、可変長符号化されたデ
ータは、FIFO(ファースト・イン・ファースト・ア
ウト)回路17に入力されて規定の速度で読み出された
後、出力端子18を介して図示しない次段のマルチプレ
クサー[制御信号,音声データ,同期データ(SYN
C),後述するNMP等を多重する]に供給され、伝送
路へ送出される。FIFO回路17は、可変長符号化回
路16の出力が可変レートであり、伝送路のレートが固
定レートであるため、この発生符号量と送出符号量の違
いを吸収するバッファの役目をしている。
【0005】また、量子化回路15の出力は、逆量子化
回路19に入力されて逆量子化される。さらに、この逆
量子化回路19の出力は、逆DCT回路20に入力され
て元の信号に戻される。この信号は、加算回路21を介
してフレーム遅延回路22に入力される。フレーム遅延
回路22の出力は、動き補償回路23と前記動き評価回
路13とにそれぞれ供給されている。動き評価回路13
は、入力端子11からの入力信号とフレーム遅延回路2
2の出力信号とを比較し、画像の全体的な動きを検出し
て、動き補償回路23から出力される信号の位相位置を
制御する。静止画の場合は、原画像と1フレーム前の画
像とが一致するように補償される。動き補償回路23の
出力は、スイッチ24を介して減算回路12に供給され
るとともに、スイッチ25を介して加算回路21からフ
レーム遅延回路22に帰還することもできる。
【0006】次に、上記したシステムの基本的な動作を
説明する。このシステムの基本動作としては、フレーム
内符号化処理とフレーム間符号化処理とがある。フレー
ム内符号化処理は以下のように行なわれる。この処理が
行なわれるときは、スイッチ24,25は共にオフであ
る。入力端子11の映像信号は、DCT回路14で時間
軸領域から周波数領域に変換され、量子化回路15にお
いて量子化される。この量子化された信号は、可変長符
号化処理を受けた後、FIFO回路17を介して伝送路
へ出力される。量子化された信号は、逆量子化回路19
及び逆DCT回路20で元の信号に戻され、フレーム遅
延回路22で遅延される。したがって、フレーム内符号
化処理のときは、入力映像信号の情報がそのまま可変長
符号化されているのと等価である。このフレーム内処理
は、入力映像信号のシーン・チェンジ及び所定のブロッ
ク単位で適宜な周期で行われる。周期的フレーム内処理
に関しては後述する。
【0007】次に、フレーム間符号化処理について説明
する。フレーム間符号化処理が実行されるときは、スイ
ッチ24,25が共にオンされる。このため、入力映像
信号と、その1フレーム前の映像信号との差分に相当す
る信号が減算回路12から得られる。この差分信号が、
DCT回路14に入力され、時間軸領域から周波数軸領
域に変換され、次に量子化回路15で量子化されること
になる。またフレーム遅延回路22には、差分信号と映
像信号とが加算回路21で加算されて入力されるから、
差分信号を作成する元となった入力映像信号を予測した
予測映像信号が作成されて入力されることになる。
【0008】図36には、高品位テレビジョン信号のビ
デオ信号が、上記のようにフレーム内処理とフレーム間
処理とを施され、伝送路上に送出された状態のライン信
号を示している。この信号は、伝送路の信号であり、コ
ントロール信号,音声信号,同期信号(SYNC),シ
ステム制御信号,NMP等が多重された状態で示してい
る。図36(a)は、第1ラインの信号を示し、同図
(b)は、第2ライン以降の信号を示している。この映
像信号がフレーム内処理されているものであれば、逆変
換すれば正常な映像信号が得られる。しかし、フレーム
間符号化処理を施されている映像信号の場合は、この信
号を逆変換しても差分信号が再現されるだけである。し
たがって、この差分信号に、1フレーム前に再現してい
る映像信号(または予測映像信号)を加算することによ
って、正常な映像信号が再現できることになる。
【0009】上記のシステムによると、フレーム内処理
された信号は、全情報を可変長符号化しており、次のフ
レーム以後でフレーム間処理された信号は、差分情報を
伝送することになり、帯域圧縮を実現していることにな
る。
【0010】次に、上記の帯域圧縮システムで処理する
画素の集合の定義を説明する。すなわち、 ブロック:水平方向8画素,垂直方向8画素から構成さ
れる64画素の領域のことである。
【0011】スーパーブロック:輝度信号の水平方向4
ブロック,垂直方向2ブロックからなる領域のことであ
る。この領域に、色信号U、Vとしての1ブロックづつ
が含まれる。また、動き評価回路13から得られる画像
動きベクトルは、スーパーブロック単位で含まれる。
【0012】マクロブロック:水平方向の11のスーパ
ーブロックのことである。また、符号が伝送される際に
は、ブロックのDCT係数は、零係数の連続数と、非零
係数の振幅により決められた符号とに変換され、それら
が組になって伝送され、ブロックの最後にはエンド・オ
ブ・ブロック信号が付加されている。そして、スーパー
ブロック単位で行なわれた動き補正の動きベクトルは、
マクロブロック単位で付加されて伝送される。
【0013】図36に示した伝送信号について、以後、
特に関連ある事項について、さらに説明を加える。第1
ラインの同期(SYNC)信号は、デコーダにおいてフ
レームの同期信号を示しており、1フレームにつき1つ
の同期信号を用いてデコーダの全てのタイミング信号が
作りだされる。第1ラインのNMP信号は、この信号の
終りから次のフレームのマクロブロックの初めまでのビ
デオデータ数を示している。これは、フレーム内符号化
処理とフレーム間符号化処理とを適応的に切り換えて符
号を構成しているために、1フレームの符号量がフレー
ム毎に異なることになり、符号の位置が異なってくるた
めである。そこで、1フレームに相当する符号の位置を
NMP信号で示している。
【0014】また、使用者がチャンネルを変えた場合の
対策として、周期的フレーム内処理が行なわれる。すな
わち、この帯域圧縮システムでは、前述したように、水
平方向の11のスーパーブロックをマクロブロックと称
しており、1画面の水平方向には、44スーパーブロッ
クが存在している。つまり、1フレームには、水平方向
に4マクロブロック、垂直方向に60マクロブロックの
合計240マクロブロックが存在することになる。そし
て、この帯域圧縮システムでは、図37(a)〜(h)
及び図38(a)〜(c)に示すように、4つのマクロ
ブロック単位でそれぞれスーパーブロックの縦の一列毎
にリフレッシュが行なわれ、11フレーム周期で全ての
スーパーブロックがリフレッシュされる。すなわち、リ
フレッシュされたスーパーブロックを、図38(d)に
示すように、11フレーム分蓄積することにより全ての
領域においてフレーム内処理が行なわれることになる。
このため、例えばVTR(ビデオ・テープレコーダ)等
の通常再生時には、上記したフレーム内処理が11フレ
ーム周期で行なわれるため、問題なく再生画像を見るこ
とができる。
【0015】なお、上記マクロブロックの先頭には、ヘ
ッドデータが挿入されている。このヘッドデータには、
各スーパーブロックの動きベクトル,フィールド・フレ
ーム判定,PCM/DPCM判定及び量子化レベル等が
まとめて挿入されている。
【0016】ところで、上記した帯域圧縮システムは、
テレビジョン信号の帯域圧縮のためのエンコーダとして
用いられ、受信側ではそのデコーダが用いられる。ここ
で、上記の伝送信号をVTRに記録することを考える。
一般的なVTRは、1フィールドの映像信号を固定長符
号に変換し、一定量の情報量を発生させ、X本(Xは正
の整数)のトラックに記録する方式である。
【0017】一方、上記帯域圧縮システムで得られた伝
送信号をそのまま用いてVTRに記録再生しようとする
と、フレーム内処理及びフレーム間処理した符号にその
まま可変長符号を用いることになるため、周期的にフレ
ーム内処理した符号が記録される位置が固定されず、高
速再生時において、リフレッシュされないブロックが発
生することになる。
【0018】具体的に言えば、図39は、上記のように
可変長符号化された信号を磁気テープ26にヘリカル記
録した場合の、トラックパターンを示している。トラッ
クパターンT1 〜T11において、太線で示す部分がフレ
ームF1 〜F11の切り替わり位置を示している。フレー
ムF1 〜F11の切り替わり位置が揃っていないのは、可
変長符号により記録データが作成されているからであ
る。そして、この磁気テープ26は、VTRで通常再生
した場合には、全てのトラックパターンT1 〜T11が磁
気ヘッドにより順次スキャンされるため、その再生出力
をデコーダに通すことにより、何ら問題なく正常な映像
信号を再生することができる。すなわち、通常再生時に
は、磁気テープ26に記録された、フレーム内処理した
符号とフレーム間処理した符号とを全て再生することが
できるため、全ての符号を用いて画像を構成できるから
である。
【0019】しかしながら、VTRでは、例えば特殊再
生における倍速再生モード等のように、限られたトラッ
クのみを再生する場合がある。このとき、磁気ヘッド
は、トラックをジャンプして記録信号をピックアップす
ることになる。この場合、フレーム内符号化処理された
信号のトラックが次々と再生されれば問題ないが、フレ
ーム間符号化処理されたトラックが再生されると、差分
信号による画像しか得られないことになる。
【0020】図40は、2倍速再生を行なった場合の磁
気ヘッドのトレース軌跡X1 〜X11を示している。図4
0において、フレームF1 〜F24にそれぞれフレーム内
符号化処理された信号が分散されて記録されているた
め、画面内で再生されるフレーム内処理部分の位置は不
定となっている。2倍速再生時に再生することができる
フレーム内処理した信号を、図41(a)〜(h)及び
図42(a)〜(c)に示している。そして、これら1
1フレームを蓄積すると、図42(d)に示すように、
周期的にフレーム内処理を施した符号が存在していな
い、つまり、リフレッシュされたスーパーブロックが存
在しない部分があり、再生画像を構成することができな
い部分が生じることになる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
帯域圧縮システムを備えたヘリカルスキャン方式の記録
再生装置では、倍速再生等の高速再生が困難になるとい
う問題を有している。
【0022】そこで、この発明は上記事情を考慮してな
されたもので、高速再生時に良好な再生画像を容易に得
ることができる極めて良好な帯域圧縮信号処理装置を提
供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】この発明に係る帯域圧縮
信号処理装置は、1画面の映像信号にa個(aは正の整
数)の画像領域を形成し、この映像信号に対して、フレ
ーム内の情報を用いてフレーム内符号化処理を施したフ
レーム内処理信号と、フレーム間の差分情報を用いてフ
レーム間符号化処理を施したフレーム間処理信号とを作
成し、フレーム内符号化処理の後はフレーム間符号化処
理を施し、この信号処理方式を入力映像信号の動き評価
に応じて適応的に繰り返す帯域圧縮手段と、fフレーム
(fはf≧2の整数)を周期とし1フレーム毎にa個の
領域のうちb個づつの画像領域の信号に周期的にフレー
ム内符号化処理を施すリフレッシュ符号化処理手段とを
備え、該リフレッシュ符号化処理を施したブロックを複
数個結合し、トリックブロックを形成し、リフレッシュ
符号化処理を施さない非トリックブロックの間に配置す
るようにしたものである。
【0024】
【作用】上記のような構成によれば、高速再生時にフレ
ーム内符号化処理した信号を正確に得られるので、良好
な再生画像を得ることができる。
【0025】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して詳細に説明する。この実施例では、11フレーム
で1画面2640個の領域にフレーム内符号化処理が施
されるため、1画面内の領域数a=2640個、フレー
ム内符号化処理周期f=11フレームである。また、こ
こでは、a=2640個の領域は互いに重複していない
例を用いるが、重複していても差し支えない。さらに、
1本のトラックを10分割し、1フレーム分の平均映像
符号を1トラックに記録する場合を説明するため、1ト
ラックの分割数d=10個、1フレーム分の平均映像符
号を記録するトラック数c=1本とする。そこで、記録
媒体領域数d×c×f=10×1×11=110個とな
る。画面領域と記録媒体領域との対応は、等配分する場
合に関して述べる。なお、この発明においては、必ずし
も等配分で入れる必要はない。そこで、1つの記録媒体
領域に入る画面の領域数e=a/d×c×f=2640
/10×1×11=24個となり、e=24個づつをd
×c×f=110個の領域に対応付ける場合を述べる。
【0026】図1において、図35と同一部分には同一
符号を付して示し、従来のシステムと異なる部分を中心
に説明することにする。また、図2には、このシステム
の動作タイミングを示している。ここで、この実施例は
説明を簡単にするためエンコーダ側のブロック図を用い
て説明するが、図36に示した伝送データを受信するデ
コーダ側においても実現することができる。図1に関し
て説明する。入力端子27には、入力映像信号の同期信
号SYNCが供給される。この同期信号SYNCは、S
YNC信号検出回路28に入力されて検出される。SY
NC信号検出回路28は、同期信号SYNCに同期した
SYNCパルスを発生してトラック形成信号発生回路2
9に供給している。なお、デコーダにおいて実現する場
合には、図36に示した伝送データ内の同期信号SYN
Cを検出し、SYNC信号検出回路28に入力すれば良
い。
【0027】図2(a)は、入力映像信号を示してお
り、Yは輝度信号、U,Vは色信号を示し、枠内に記入
してある数字はフレームの番号を示している。図2
(b)は、SYNC信号検出回路28から得られるSY
NCパルスを示し、図2(a)に示した入力映像信号の
フレームの切り替わり点に同期して発生されている。図
2(c)は、トラック形成信号発生回路29から得られ
るトラック形成信号を示している。このトラック形成信
号に付しているA,Bは、Aヘッド及びBヘッドがそれ
ぞれ交互にトラックを形成する期間を指定している。A
ヘッド及びBヘッドは、図1に示すように、回転ドラム
30に180°対向した位置に取り付けられている。こ
こでは、対向してヘッドを1個づつ取り付けた場合を説
明するが、1トラックで記録できる符号量が少ない場合
には、対向してp個(pは正の整数)づつのヘッドを配
置すれば良い。この実施例では、図2(b)に示すSY
NCパルスの発生タイミングと、図2(c)に示すトラ
ック形成信号の切り替わりタイミングとが同期してい
る。図2(d)は、Aヘッド及びBヘッドにより形成さ
れるトラックを示し、枠内に記入してある数字はトラッ
クの番号を示している。
【0028】そして、トラック形成信号発生回路29か
ら出力されるトラック形成信号は、トラック形成制御回
路31に供給される。このトラック形成制御回路31
は、回転ドラム30の回転位相を制御するとともに、A
ヘッド及びBヘッドへの記録信号供給タイミングを制御
している。なお、この実施例では、1フレームの平均符
号発生量と1トラックとが対応するため、回転ドラム3
0の回転数は900rpmとなっている場合を説明す
る。ただし、1フレームの平均発生符号をc回の磁気ヘ
ッドのスキャンでc本(cは正の整数)のトラックに記
録し、回転ドラム30の回転数を1800rpm等異な
る回転数にしてもよい。
【0029】次に、VTRの高速再生を可能とするため
に、この実施例で用いた符号入れ替え方法について説明
する。まず、入力端子32,33に供給された色信号
U,Vをデシメータ34,35に通した各信号と、入力
端子36に供給された輝度信号Yとを、マルチプレクサ
37で結合させたものが、入力映像信号として減算回路
12や動き評価回路13に供給されており、可変長符号
化回路16から帯域圧縮符号化されたビデオ符号が出力
されている。
【0030】ここで、図35に示した従来の帯域圧縮シ
ステムでは、映像信号を可変長符号化して伝送してお
り、図2(i)に示すように、ビデオ符号のフレームの
切り替わり点はフレームによって異なっている。図2
(h)に示したNMP信号は、このビデオ信号のフレー
ムの切り替わり点を示している。従来では、1フレーム
に2640個のスーパーブロックが存在しており、この
2640個のスーパーブロックが図2(h)のNMP信
号で示した1フレーム期間内に入っている。
【0031】また、従来では、1画面上に、水平方向に
4つのマクロブロックが存在しており、このマクロブロ
ックは11スーパーブロックで構成されている。そし
て、1フレーム当たりマイクロブロック内のうち1つの
スーパーブロックは、強制的にフレーム内処理を用いて
いる。また、この強制的にフレーム内処理を用いるシー
ケンスは、図36のシステムコントロール信号内に含ま
れている。ここで、この強制的にフレーム内処理を行な
うスーパーブロックをリフレッシュブロックと称し、さ
らに、強制的にフレーム内処理を行なわなかったスーパ
ーブロックを非リフレッシュブロックと称することにす
る。
【0032】つまり、言葉の定義として、 リフレッシュブロック:マクロブロックのうち1フレー
ム期間に1スーパーブロックづつ強制的にフレーム内処
理を行なうとき、このフレーム内処理を行なったスーパ
ーブロックをリフレッシュブロックと称する。マクロブ
ロックは、11スーパーブロックで構成されるため、1
1フレーム周期で強制的にフレーム内処理が行なわれ
る。
【0033】非リフレッシュブロック:上述したリフレ
ッシュブロック以外のスーパーブロックで、このスーパ
ーブロック内には画像の内容により、フレーム内処理を
行なったブロックとフレーム間処理を行なったブロック
とが存在する。例えば入力映像信号にシーンチェンジ等
が発生した場合、フレーム内処理が用いられる場合もあ
るが、これも非リフレッシュブロックとする。
【0034】ここで、1フレーム期間には、リフレッシ
ュブロックは240個(=2640÷11)存在してい
る。そこで、従来では、図2(h)に示す1フレーム期
間に同図(g)に示すように240個のリフレッシュブ
ロックが存在する。そして、従来の信号をそのままVT
Rで記録すると、リフレッシュブロックの位置が定まら
なくなり、前述したように高速再生ができなくなる。
【0035】図3(a),(b)は、それぞれフレーム
番号F5 ,F6 の映像信号を示している。同図におい
て、G5 ,G6 で示した部分がリフレッシュブロックを
示し、H5 ,H6 で示した部分が非リフレッシュブロッ
クを示している。そして、以後、フレーム番号,リフレ
ッシュブロック番号及び非リフレッシュブロック番号の
間において、フレーム番号Fn (nは整数)のフレーム
のリフレッシュブロック番号をGn 、非リフレッシュブ
ロック番号をHn とする。
【0036】この発明では、リフレッシュブロックと非
リフレッシュブロックとのトラック上の配置を異なった
ものにしている。
【0037】この実施例では、1トラックを10分割し
て記録する場合を示している。1トラックを10分割し
た場合、高速再生としては10倍速まで再生が可能とな
る。11倍以上の高速再生時には、リフレッシュブロッ
クをすべて再生できなくなるため、図42(d)で示し
た図と同様に、画像を構成できない領域が発生すること
になる。もし、VTRの仕様として、20倍速の高速再
生を実現したい場合には、1トラックを20分割すれば
よい。さらに、速い高速再生を実現したい場合には、リ
フレッシュブロックをトラック上に等間隔に配置すれば
よい。
【0038】図2(e)は、1トラックを10分割する
タイミングパルスを示しており、同図(b),(c)に
示した1トラック期間をほぼ等分に10分割している。
そして、この分割された1期間をセクタと称する。
【0039】つまり、言葉の定義として、 セクタ:1トラック期間をほぼ等分にd(この場合1
0)分割した期間をいう。
【0040】この実施例においては、図2(f)に示す
ように1セクタに24個のリフレッシュブロックを入れ
ている。このようにすれば、1トラックは10セクタか
らなるため、1トラックで240個のリフレッシュブロ
ックが挿入されることになり、映像信号の1フレームの
リフレッシュブロック数と一致している。つまり、1セ
クタに入るリフレッシュブロック数eは、周期的にフレ
ーム内処理が行なわれるスーパーブロック数をbとし、
b個のフレーム内処理信号をc本のトラックに記録した
とすると、e=b/c×d(この場合240/1×10
=24)となっている。
【0041】以上のような符号入れ替えを行なうことに
よって、従来ではNMP信号が示した1フレーム期間に
1フレーム分のリフレッシュブロックが配置されていた
ものを、1トラック期間に1フレーム分のリフレッシュ
ブロックが存在するように配置することができる。
【0042】図4はトラックパターンを示している。す
なわち、磁気テープ26上におけるトラックT1 〜T11
の枠内に記入したG1 〜G11は、前述したリフレッシュ
ブロック番号Gn に対応する。このリフレッシュブロッ
クとトラックTn との関係は、トラックTn 内に番号G
n のリフレッシュブロックが記録されるという関係にな
っている。また、トラックT1 〜T11の枠内に記入した
1 〜H11は、前述した非リフレッシュブロック番号H
n に対応する。この非リフレッシュブロックの切り替わ
り点は、トラックT1 〜T11の枠内に示した太線の部分
となっている。
【0043】図4のトラック38にセクタとトラックと
の関係を示している。トラック38は10分割されd=
10個のセクタに分割される。この1つのセクタには、
e=24個づつのリフレッシュブロックが配置されてい
る。非リフレッシュブロックは、リフレッシュブロック
を配置した間に入れる。
【0044】ここで、トラックT5 ,T6 を例にとって
詳しく説明すると、トラックT5 にはフレームF5 のリ
フレッシュブロックG5 を記録する。また、トラックT
6 にはフレームF6 のリフレッシュブロックG6 を記録
する。このリフレッシュブロックを配置した空き部分に
非リフレッシュブロックを記録する。トラックT5 には
非リフレッシュブロックH5 ,H6 を記録し、トラック
6 には非リフレッシュブロックH6 ,H7 を記録す
る。
【0045】そこで、以上のような記録形態を実現する
ために、再び図1において、可変長符号化回路16から
得られる帯域圧縮符号化されたビデオ符号は、符号入れ
替え回路39に供給される。また、リフレッシュブロッ
ク制御回路40は、前述したリフレッシュブロックの符
号位置信号を発生するもので、この符号位置信号は符号
入れ替え回路39に供給される。この符号入れ替え回路
39は、入力されたビデオ符号と符号位置信号とに基づ
いて、リフレッシュブロックと非リフレッシュブロック
との並べ替えを行なう。
【0046】すなわち、1トラック内に設けた10個の
セクタそれぞれに24個づつのリフレッシュブロックを
挿入する処理が行なわれる。この処理を行なうために
は、一旦、符号を図示しないメモリに記憶し、該メモリ
から符号を読み出す際に、リフレッシュブロックを1セ
クタに24個入るように読み出すことによって実現され
る。
【0047】そして、符号入れ替え回路39の出力は、
インデックス挿入回路41に供給される。このインデッ
クス挿入回路41は、非リフレッシュブロックが一部分
離されて記録されていることを再生時に検出することが
できるように、インデックス信号を各セクタの制御デー
タ部に挿入する。なお、このインデックス信号は、リフ
レッシュブロック制御回路40からの符号位置信号が供
給されるインデックス発生回路42により準備されてい
る。そして、このインデックス挿入回路41の出力が、
マルチプレクサ43を介してAヘッド及びBヘッドに供
給され、磁気テープ26に記録される。
【0048】なお、デコーダにおいて、リフレッシュブ
ロックと非リフレッシュブロックとの入れ替えを行なう
場合には、図36に示したビデオ符号の内部のマクロブ
ロックの先頭に存在するヘッドデータのPCM/DPC
M判定符号及びシステムコントロール信号内に含まれる
リフレッシュシーケンス符号を検出し、リフレッシュブ
ロック制御回路40の出力信号として用いれば良い。
【0049】図5(a),(b)は、2倍速再生時にお
けるヘッドのトレース軌跡X1 〜X11を示している。な
お、各トラックT1 〜T22の枠内には、図4と同様にリ
フレッシュブロックGn 及び非リフレッシュブロックH
n を示している。そして、この図5に示す2倍速再生時
のヘッドトレースにおいて、再生可能なリフレッシュブ
ロックを図6(a)〜(h)及び図7(a)〜(c)に
示している。この図6(a)〜(h)及び図7(a)〜
(c)に示すフレーム1〜11は、図5(b)に示す2
倍速再生時のヘッドトレース軌跡X1 〜X11で再生可能
なリフレッシュブロックを示している。
【0050】例えばフレーム1においては、ヘッドトレ
ースX1 を行なうことにより、画面の上半分にリフレッ
シュブロックG1 を表示し、画面の下半分にリフレッシ
ュブロックG2 を表示することが可能となる。同様にフ
レーム2〜11においては、リフレッシュブロックG3
〜G22までを再生することが可能となる。このため、再
生可能なリフレッシュブロックをフレーム1〜11まで
蓄積すると、図7(d)に示すように、全ての画面領域
の符号を再生することができる。
【0051】フレーム間処理した符号及び画像の内容に
応じてフレーム内処理した符号は、周期的にフレーム内
符号化処理を施した符号の間にいれる。そして、これら
の符号は、画像領域と記録媒体領域に対応関係がない。
【0052】なお本発明においては、a個の画像領域と
d×c×f個の記録媒体用領域との対応付けは、1:1
に対応付けても良いし、1:2,2:1の対応付けや、
記録媒体の領域に空白を入れた対応付けなど、どのよう
な対応付けをしても良い。なお、記録媒体としては、磁
気テープ26に限らず、ビデオディスクでも適用可能で
あり、この場合はディスクの1周がテープの1トラック
に相当する。
【0053】VTRのトラック上の所定の領域にリフレ
ッシュブロックを入れることにより高速再生が可能にな
るが、符号量が所定の領域に記録可能な符号量を越える
ことをさける必要がある。
【0054】所定のリフレッシュブロックの符号量が、
記録媒体の所定の領域の記録可能な符号量を越えた場合
には、越えた符号に相当する画面上の位置において、リ
フレッシュが行なわれなくなる。
【0055】これをさけなくても、画像上のある決まっ
た位置からはリフレッシュが行なわれるため、画像の内
容を判断することは可能である可能性は高いが、より確
実に、リフレッシュを行うためにはリフレッシュブロッ
クの発生符号量のコントロールが必要である。
【0056】本例では、リフレッシュブロックの符号を
複数に分割することにより、VTRのトラック上の所定
の領域にリフレッシュブロックの低域成分またはMSB
の符号を入れる。
【0057】そこで、リフレッシュブロックの符号量に
関して詳しく説明する。
【0058】まず、2次元DCT回路に関して説明す
る。
【0059】まず、画像を水平・垂直方向ともN画素か
らなる小ブロック(N×N)に分割し、おのおののブロ
ックに2次元DCTを施す。このときのNの大きさは変
換効率から8〜16に設定される。本実施例では、N=
8を用いる。
【0060】2次元DCTの変換係数は式1で、その逆
変換式は式2で与えられる。
【0061】
【数1】 ここで、F(0,0)は直流成分の係数を表し、F
(u,v)はuが大きくなるほど高周波の水平周波数成
分を含み、vが大きくなるほど高周波の垂直周波数成分
を含む。
【0062】先ずF(0,0)の直流成分の係数の性質
を述べる。F(0,0)は画像ブロック内の平均輝度値
を表わす直流成分に対応し、その平均電力は通常他の成
分に比べてかなり大きくなる。
【0063】さらに直流成分を粗く量子化した場合に
は、視覚的に大きな画質劣化に感じられる直交変換特有
の雑音(ブロック歪)が生じる。そこで、F(0,0)
には多くのビット数(通常8ビット以上)を割り当てて
均等量子化する。
【0064】次に直流成分を除く変換係数F(u,v)
の性質を述べる。F(u,v)の平均値は、式1より、
直流成分F(0,0)のそれを除いて“0”となる。
【0065】効率が良い符号化を行うために、画像の小
ブロックに一定のビット数を割り当てて符号化する場
合、低周波成分の変換係数には多くの符号化ビット数を
配分し、逆に高周波成分の変換係数には少ない符号化ビ
ット数を配分して符号化することにより、画質劣化を少
なくし、かつ高圧縮率の符号化ができる。
【0066】画像を水平方向、垂直方向とも8画素から
なる8×8=64画素の小ブロックに変換し、2次元D
CTを施すと、変換された各周波数成分に対する係数は
図8に示すように8×8=64個の2次元の係数とな
る。図8では、左上がDC係数(直流成分)である。そ
れ以外の63個はAC係数(交流成分)であり、右下に
いくほど空間周波数が高くなる。AC成分は2次元的な
広がりをもつために符号化、伝送に際して0〜63の順
番で示すジグザグスキャンにより一次元に変換する。
【0067】ここで、64個のDCTの係数をDCTi
[i=0〜63]で表わすこととする。
【0068】各画素を量子化する際の量子化ビット数
は、画像信号の場合、8ビットで量子化することが多
い。
【0069】この8ビットの画素をDCT変換した出力
のDCTの係数は12ビットで表わされる場合がある。
【0070】次に量子化に関して説明する。
【0071】前述した64個のDCT係数は、各係数ご
との量子化ステップサイズを定めた量子化テーブルを用
いて、係数位置ごとに異なるステップサイズで線形量子
化される。
【0072】量子化ステップの設定方法は2種類ある
が、基本的には同一手法である。
【0073】第一の手法は、64個のDCT係数ごとに
量子化ステップを定めた量子化テーブルを用い、量子化
テーブルを示すコードを伝送する手法である。
【0074】図9に量子化テーブルの例を示す。同図に
おいてq=0〜q=9は、量子化テーブルを表す量子化
テーブルコードであり、このコードを伝送することによ
り、復号器は逆量子化を行うことができる。
【0075】また、正方形に並んだ64個の数字は量子
化ビット数を示しており、図8に示した64個の2次元
の係数と対応関係がある。例えば、q=0の量子化テー
ブルの左上の7は、DC成分を7ビットで量子化するこ
とを示している。
【0076】以下、各係数に関して同様に、量子化テー
ブルに示されたビット数で量子化する。
【0077】第二の手法は、先ず、64個のDCT係数
に重み付け(Weighting )マトリックスで、各係数に重
みづけをする。
【0078】この後に量子化幅データQS(Quantize-S
cale)を用い、各係数を一律に割り算した後、量子化す
る手法である。伝送する際には、量子化幅データに対応
するコードを送る。また、重み付けマトリックスはディ
フォルト値が決められている。更に、特定種類の重み付
けマトリックスを伝送することもできる。
【0079】なお、例としてMPEG.Iでは、量子化
幅データQSのコードに5ビットが割り当てられてお
り、32種類指定できる。そこでこの値を QSj [j=0〜31] で表わす。
【0080】ここで、量子化幅データQSj に関して定
義しておく。
【0081】DCTの係数値を最大の量子化ビット数
で、量子化する場合をj=0で表し、QS0 =1 とす
る。
【0082】また、DCTの係数値を伝送しない場合を
j=31で表わし、この時は後述する量子化ビット数を QL31=0 とする。
【0083】ここでjを量子化レベルと名づける。
【0084】図10に、MPEG.Iで用いられた、輝
度信号の重み付け(Weighting )マトリクスのディフォ
ルト値を示す。
【0085】同図において、8×8の64個の数字は、
図8に示した64個の2次元の係数と対応関係があり、
各DCT係数に対する重み付け値を示している。
【0086】符号器においては、DCTの各係数を対応
する重み付け値および量子化幅データQSで割り算す
る。
【0087】64個のDCTの係数をDCTi [i=0
〜63]で表わし、 重み付けマトリックスの各値をWEIGHTi [i=0〜6
3] 量子化後の各値をQi [i=0〜63]で表わすと、
【数2】 で表わされる。
【0088】また、この時の量子化ビット数は、
【数3】 で表わされる。
【0089】例を次に示す。
【0090】MPEG.Iの輝度信号の垂直方向の第1
番目のAC成分は、前述した図8のDCT1 で表わされ
る。
【0091】また、重み付けマトリックスのDCT1
対応する値は、WEIGHT1 =16である。これは、図10
において○印をつけた部分に対応する。また、量子化幅
データQS0 =1の場合は、
【数4】 DCTi の係数は12ビットで表わされるため log2
CTi の最大値は12である。この時の量子化ビット数
は、
【数5】 となる。
【0092】図11は、QS0 =1の場合の重み付けマ
トリックスを通した後に、必要な最大の量子化ビット数
を表わしている。この図は8×8=64個の量子化ビッ
ト数を表わすマトリックスとなっており、それぞれの数
字は、図8に示したDCT係数のそれぞれの位置に対応
する量子化ビット数を示している。
【0093】図12及び図13は、32種類の量子化幅
データQSj を設定した際の量子化テーブルのうち代表
的な9種類の量子化テーブルを定量的に示したものであ
る。
【0094】量子化テーブルに関する前述した第二の手
法を用いた場合について説明するため、このテーブルは
量子化幅データQSに基づいている。
【0095】ここで、j=31はデータを全く発生させ
ない例であり、全ての係数を0ビットで量子化すること
に相当する。また、j=0は量子化幅データQS0 =1
であるため、重み付けテーブルで量子化することに相当
する。すなわち、この場合は、図11に示した重み付け
テーブルによるビット配分になる。
【0096】図12及び図13において、横軸はDCT
の64個の各係数を示しており、図8に示したジグザグ
スキャンした際の順番と対応している。また、縦軸はD
CTの各係数において、伝送するビット数を示してい
る。
【0097】なお、DCTの係数を量子化する際に、M
SB(Most Significant Bit)からLSB(Least Sign
ificant Bit )が存在している。伝送するビット数を制
限する場合、当然のことながらMSBが優先して伝送さ
れる。
【0098】なお前述したように、DC成分に関しては
量子化ビット数を削減すると、ブロック歪みなどが目立
つためDC成分に関しては別に扱かい、一定の量子化ビ
ット数を割り当てる例がある。ここでは、仮に、8ビッ
トを割り当てるものとする。
【0099】MPEG.Iの輝度信号の例の場合は、前
述したようにAC成分の最大値は8ビットとなってい
る。
【0100】図12及び図13に関して、量子化ビット
数と量子化幅データに関して定量的に説明する。
【0101】発生符号量が最大となるのはj=0の場合
であり、jが増加するに従い発生符号量は減少し、j=
31で0となり符号は発生しなくなる。
【0102】この量子化幅データをコントロールするこ
とにより発生する符号量のコントロールが可能である。
【0103】符号量のコントロール手法としては2種類
ある。第1の手法は、前述したように量子化レベルをコ
ントロールする手法である。この場合は、リフレッシュ
ブロックの発生符号量をおさえることになるため、リフ
レッシュブロック自体の画質は劣化することになる。し
かし、次のフレームではリフレッシュブロックのフレー
ム内処理信号と、次フレームの映像信号の差分が送られ
るため、画質は一瞬落ちるだけである。
【0104】第2の手法は、一度量子化した符号を2つ
に分割し、MSBまたは低周波数成分の符号量をVTR
などの記録メディアで高速再生した際に、読み出すこと
が可能な符号量におさえる方法である。
【0105】一方、VTRなどの記録メディアにおい
て、リフレッシュブロックを用いて特殊再生を実現する
場合は、リフレッシュブロックの符号量を所定の符号量
におさえることにより、画面のリフレッシュが一定周期
で確実に行える。
【0106】これに関しては、特願平3−250671
号などに記載してある。
【0107】VTRの特殊再生の手法により、次の2つ
の方法がある。
【0108】第一の方法は、VTRのサーボ方式とし
て、DTFを用いる手法である。
【0109】1スキャンで形成するp本のトラックに記
録できる最大記録符号量をαとし、1フレーム当りc回
のヘッドスキャンで、映像信号を記録する場合に、1フ
レームの映像の1/cの領域のリフレッシュブロックの
最大の符号量を前述したα以下におさえることが必要と
なる。
【0110】第二の方法としてはDTFを用いない場合
である。
【0111】DTFを用いない場合、高速再生速度がi
の場合には1スキャンで形成したp本のトラックのうち
1/iの領域をトレースすることになる。
【0112】前述と同様に、1スキャンで形成するp本
のトラックに記録できる最大符号量をαとし、1フレー
ム当りc回のスキャンで、映像信号を記録する場合に、
1フレームのリフレッシュブロックの1/c×iの領域
の最大の符号量を前述したα/i以下におさえることが
必要となる。
【0113】なお、この場合は特殊再生用ヘッドとして
極端にヘッド幅が広いものは用いない場合を示した。
【0114】図14は、本発明の一実施例を示す図であ
る。
【0115】本実施例はエンコーダ側の例を用いて説明
するが、デコーダにおいても実現できる。その際にはデ
コーダの可変長復号化回路の出力または内部より必要な
信号を取り出すことにより、実現できる。
【0116】先ず、量子化回路15の出力信号をジグザ
グスキャン回路44を通した後符号配置回路(符号入れ
替え回路)45に入力する。
【0117】ジグザグスキャン回路44は、図8に示し
たスキャン方法で8×8のDCTの係数を並べかえる。
【0118】符号配置回路45の動作の目的は、図1で
説明した符号入れ替え回路39と同様であり、テープ上
の所定の領域に、リフレッシュブロックの信号を記録す
る様に符号を配置することである。
【0119】本実施例では、テープ上の所定の領域に記
録できる符号量におさまるように、リフレッシュブロッ
クの符号を分割し、低域成分またはMSB成分に相当す
る符号を、所定の領域に記録する場合を中心に述べる。
【0120】なお、リフレッシュブロックの符号を分割
せず、リフレッシュブロックの符号量をテープ上の所定
の領域に記録できる符号量におさえた場合は、リフレッ
シュブロックを所定の領域に記録しデコーダの回路の一
部(リフレッシュブロック分割回路72およびリフレッ
シュブロック低域/高域符号合成回路73)を用いるこ
となく、本発明の効果を実現できる。
【0121】符号配置回路45の内部では先ず、リフレ
ッシュブロック分離回路46にて、リフレッシュブロッ
ク選択46aと非リフレッシュブロック選択46bを行
なう。
【0122】非リフレッシュブロック選択46bに関し
ては、従来例と同様に、可変長符号化回路47により可
変長符号化処理を行ないメモリ48に一時記憶してお
く。
【0123】リフレッシュブロック符号分割回路49
は、低域またはMSB抽出回路49aと、高域またはL
SB抽出回路49bからなる。この出力信号は、それぞ
れ可変長符号化回路50,51を通し、メモリ48に記
憶する。低域またはMSB抽出回路49aでは、VTR
の特殊再生時に再生する所定の領域の符号量以内におさ
まるようにリフレッシュブロックの低域またはMSBの
符号を抽出する。この抽出方法に関しては、後で詳しく
述べる。
【0124】メモリ48は、リフレッシュブロックの低
域成分またはMSB成分の符号を特殊再生が可能なよう
に符号を入れ替えて、メモリから読み出す。
【0125】次にリフレッシュブロックの符号を分割す
る手法を示す。
【0126】先ず、従来例のリフレッシュブロックの特
徴をまとめておく。
【0127】1)リフレッシュブロックは、強制的にフ
レーム内処理を施したスーパーブロックである。
【0128】2)スーパーブロック内には8つの輝度信
号ブロックと、2つの色信号ブロックが含まれる。8つ
の輝度信号ブロックのDC成分は、DPCM化し、ハフ
マン符号化する。
【0129】3)輝度信号のAC成分および色信号は、
ジグザグスキャンし、ハフマン符号化する。
【0130】リフレッシュブロックを分割する手法は4
種類ある。
【0131】これを図15〜図18を用いて説明する。
【0132】なお、非リフレッシュブロックの符号は分
割せず、従来例と同様に処理する。
【0133】図15〜図18は図12及び図13と同様
に、横軸にDCT係数をジグザグスキャンにより並べた
各係数を示している。また縦軸には、量子化する際のビ
ット数を示している。
【0134】また、図15(a),図16(a),図1
7(a),図18(a)は、符号を分割する前の量子化
ビット数を示している。ここでは、分割する前の量子化
レベルj=0であった場合を示している。
【0135】第1の手法は、図15に示したようにリフ
レッシュブロックのDC成分とAC成分を分割する手法
である。
【0136】すなわち、図15(a)の符号をDC成分
(図15(b))とAC成分(図15(c))に分割す
る。そして、DC成分(図15(b))をトリックセク
タに記録する様に符号を送出する。
【0137】ここで、言葉の定義を行なう。
【0138】トリックセクタ:テープのトラックを複数
に分割した記録媒体上の領域をセクタと名づけ、特殊再
生時に、再生するセクタをトリックセクタと名づける。
【0139】なお、従来例の回路から最も変更が少なく
なる方法としては輝度信号のDC成分のみをトリックセ
クタに記録する方法がある。
【0140】そして、図15(c)に示した残りの符号
は、図15(b)の符号を配置した以外の場所に記録す
る。
【0141】なお、従来例のDC成分は、全て同一ビッ
トで量子化しているため、量子化ビット数を示す付加情
報は必要ない。
【0142】もし、リフレッシュブロックのDC成分の
符号量が、テープ上のトリックセクタの最大記録符号量
を越える場合には、DC成分のMSB側のビットを伝送
し、量子化レベルを表わす付加情報とともに伝送する手
法もある。
【0143】第2の手法は、リフレッシュブロックの低
域成分(図16(b))と、高域成分(図16(c))
を分割する手法である。なお非リフレッシュブロックは
分割しない。
【0144】この場合、トラック上のトリックセクタに
は、図16(b)に示したようなリフレッシュブロック
のDC成分および低域側のAC成分を記録し、それ以外
の部分には、リフレッシュブロックの高域成分と、非リ
フレッシュブロックの符号を記録する。
【0145】非トリックセクタには、リフレッシュブロ
ックの高域側のAC成分と、非リフレッシュブロックの
符号が記録されることになる。
【0146】図16(b)に示した低域のAC成分は、
ジグザグスキャンを途中まで行ない、その後に、強制的
にブロックの終了点を示すEOB(End of Block)の符
号を入れ、1つのブロックの符号として伝送する。
【0147】図16(b)の例では、ジグザグスキャン
のDC成分とAC成分の1〜9番の係数の後にEOBの
符号を入れることになる。
【0148】次に、図16(c)に示した高域側のAC
成分に関して説明する。ここでは、図16(b)で伝送
した低域成分に相当する成分は、すでに伝送したため、
振幅が0となる。そこで、0の連続数を示すハフマン符
号を割り当てた後にその後は、従来例と同様に、0の連
続数と、非零係数の振幅を示してハフマン符号化する。
【0149】通常再生時およびスロー再生時は、トリッ
クセクタ内に記録されたリフレッシュブロックの低域成
分と、それ以外の場所に記録されたリフレッシュブロッ
クの高域成分を合成し、解像度の高い再生画を得る。
【0150】合成方法は、リフレッシュブロックの低域
成分および高域成分をそれぞれハフマンデコードし、逆
ジグザグスキャンを行う際に、それぞれの符号を配置
し、DCTの係数値を得る。
【0151】高速再生時は、トリックセクタから再生し
たリフレッシュブロックの低域成分を用いて、高速再生
画を得る。
【0152】高域のAC成分を用いないため、解像度は
おちるが、画面の頭出しを行なう上では問題はない。
【0153】第3の手法は、符号のMSB側をトリック
セクタに記録する方法である。
【0154】従来例の量子化テーブルの決定方法は、先
ず、重みづけの係数をかけた後、更に量子化幅データを
かけている。この量子化幅データに対応した量子化レベ
ルjを伝送している。
【0155】本方法においては、図17(a)で示した
量子化レベルj=0の符号を一度ハフマンデコードし、
DCTの変換係数を求めた後に、量子化レベル数jが大
きい値、すなわち、量子化する際のMSB側を伝送する
jを設定する。
【0156】ここでは図17(b)に示したように入力
の量子化レベルj=0であったものをj=16の符号を
作成し、トリックセクタに記録する。また、この量子化
レベルj=16も記録する。この符号は量子化レベル数
を大きくし、画像の内容を粗く量子化したものに相当す
る。そこで、図17(a)と図17(b)を比較すれば
わかるように、量子化レベルj=16の符号は、量子化
レベルj=0の符号のMSB側を表わしていることにな
る。
【0157】また、図17(c)に示した符号は、量子
化レベルj=0とj=16の差に相当する符号であり、
これはj=0のLSB側を表わしている。この符号をハ
フマン符号化する。
【0158】図17(b)の量子化レベルj=16の符
号をトリックセクタに記録した以外の所に、図17
(c)の符号を記録する。
【0159】通常再生時およびスロー再生時には、トリ
ックセクタから再生した粗い量子化した図17(b)の
符号と、図17(c)の符号を合成して、図17(a)
の信号を得ることにより、量子化ノイズの少ない画像を
得る。
【0160】また、特殊再生時には、トリックセクタか
ら再生した粗く、量子化した符号を出す。量子化ノイズ
は多く発生するが、VTRでの頭出しをすることは可能
である。
【0161】第4の手法は、トリックセクタに、低域で
MSB側の符号を記録する方法である。
【0162】図18(b)に量子化テーブルの量子化ビ
ット数の配分を示す。高速再生用の量子化テーブルとし
て、低域は細かく量子化し、高域は粗く量子化するテー
ブルを用意する。
【0163】そして、トリックセクタには、高速再生用
の量子化テーブルを用いた符号(図18(b))を記録
する。
【0164】また、入力符号図18(a)と、図18
(b)の差の符号は図18(c)となる。
【0165】この符号および非リフレッシュブロックの
符号を、特殊再生用の図18(b)の符号を記録した位
置以外の場所に記録する。
【0166】この様な量子化テーブルを用いることによ
り、発生する符号量はおさえながら、画質的には、第2
の手法より、やや良い画質を得ることができる。
【0167】符号化の方法は、第3の手法と同様であ
り、図18(b)に示した量子化ビット数配分で符号を
構成し、トリックセクタに記録する。更に、図18
(c)に示した符号をハフマン符号化し、図18(b)
の符号を記録した以外の場所に記録する。
【0168】以上説明した様に、リフレッシュブロック
の符号を低域またはMSB成分と高域またはLSB成分
に分割し、低域またはMSB成分をトリックセクタに記
録することにより、高速再生時に確実に、リフレッシュ
ブロックが行なわれることになり、特殊再生画の画質を
向上することができる。
【0169】図19は本発明の他の実施例を示す図であ
る。
【0170】同図において従来例と同じ構成部分には、
同一番号を付してある。また、本実施例は従来例からの
違いをもっとも少なくすることを考慮しているため、最
小限の変更となっているが、本発明の主旨を変更しない
範囲で、ブロック構成を種々変更できることは言うまで
もない。
【0171】本発明の主旨はfフレームを周期に画面の
全領域にフレーム内処理を施すリフレッシュブロックを
分割し、低域またはMSBの符号の発生符号量をVCR
などの記録メディアから決定される所定の符号量以下に
おさえることである。
【0172】この主旨を実現するために、本発明では、
リフレッシュブロックの低域またはMSBの符号の符号
量を独立に算出し、この値を用いて、リフレッシュブロ
ックの分割レベルを決定する。前述したように、符号の
分割方法は4種類あり、それぞれにおいて、低域または
MSBの符号量を制御することは可能であるが、ここで
は、説明を簡単にするため、図16に示した低域と高域
の符号に分割する場合を説明する。
【0173】構成としては、各リフレッシュブロック符
号量検出回路52,リフレッシュブロック低域符号量算
出回路53,リフレッシュブロック分割レベル設定回路
54を前述した実施例以外の主要構成として用いた。
【0174】先ず、各リフレッシュブロック符号量検出
回路52では、リフレッシュブロック選択46aから、
リフレッシュブロックを入力し、リフレッシュブロック
の内部の各ブロックのDCT係数の0係数連続数と非零
係数の振幅を検出する。この0係数連続数と、非零係数
の振幅を図20に示した様なテーブルを記憶するROM
に入力し、各リフレッシュブロックの符号量を算出す
る。
【0175】図20は、従来例でも用いられたものであ
るが、横軸に非零係数の振幅、縦軸に0係数の連続数を
示している。また、枠内の数字は、符号のビット数を示
している。この符号のビット数を加算することにより、
ブロック単位やスーパーブロック単位で、発生符号量を
算出することができる。
【0176】この算出した符号量と、各リフレッシュブ
ロックの目標低域符号量とを比較することにより、リフ
レッシュブロック分割レベル設定回路54で分割レベル
を設定し、リフレッシュブロック符号分割回路49に入
力する。リフレッシュブロックの目標低域符号量は、一
定の値であってもよい。
【0177】更に、低域符号量の制御の精度を上げるた
めにはリフレッシュブロック低域符号量算出回路53を
用いれば良い。
【0178】リフレッシュブロック低域符号量算出回路
53は、所定の期間のリフレッシュブロックの低域の符
号量を算出する。
【0179】VTRのサーボとして、DTFを用いず、
1フレーム当りc=1回のヘッドスキャンで、映像信号
を記録し特殊再生速度としてi=2倍速を実現する場合
に、1フレームの映像の1/c×i=1/2の領域ごと
のリフレッシュブロックの符号量を算出する場合につい
て説明する。
【0180】このリフレッシュブロックの符号量が1ス
キャンで形成するp本のトラックに記録できる最大記録
符号量αである場合に、1フレームの1/2の領域のリ
フレッシュブロックの符号量をα/c×i=α/2以下
になる様に、リフレッシュブロック分割レベル設定回路
54で分割レベルを設定する。
【0181】図21はリフレッシュブロック低域符号量
算出回路53の出力信号により、量子化レベルを設定す
る際の設定方法を示している。この例では、VTRのヘ
ッドスキャンが1スキャンで、1フレームの映像信号の
平均符号量を記録する場合について述べる。また、特殊
再生速度は2倍速を実現する場合を述べる。実施例では
1フレーム当り240個のリフレッシュブロックが存在
するため、1セクタ当り120個のリフレッシュブロッ
クを記録する。これに関して、詳しく説明する。
【0182】図22(a),(b)は、1画面内のリフ
レッシュブロックと、さらにリフレッシュブロックを分
割した際の分割手法を示している。図22(a)内に示
したFn はn番目のフレームの画面を示している。ま
た、Gn はn番目のフレームにおけるリフレッシュブロ
ックを示している。このリフレッシュブロックは240
個存在している。さらに、画面の左側に示したG
n (0)、Gn (1)は、240個のリフレッシュブロ
ックを上下方向に2等分したリフレッシュブロックをそ
れぞれ示している。すなわち、Gn (0)はGn のリフ
レッシュブロックのうち画面の上方に存在する120個
のリフレッシュブロックを示している。Gn (1)は、
画面の下方の領域におけるリフレッシュブロックを示し
ており、120個のリフレッシュブロックが含まれる。
図22(b)には、フレーム番号Fn+1 のリフレッシュ
ブロックを示しており、Gn+1 (0)〜Gn+1 (1)の
定義は、図22(a)と同様である。
【0183】次に、VTRのトラックパターンについて
説明する。図23は、磁気テープ26上のトラックパタ
ーンを示している。T0 〜T10,Tn は、回転ドラム3
0のヘッドA,Bを用いて記録したトラックを示してい
る。ここでは、1フレームの平均発生符号量を1トラッ
クに記録する場合を説明する。すなわち、前述したc=
1の場合について説明する。これは、前記b=240個
のリフレッシュブロックを1本のトラックに記録する場
合に相当している。つまり、フレーム番号Fnのリフレ
ッシュブロックGn は、トラックTn に記録されること
になる。
【0184】この構成において、2倍速の再生を行なう
場合、再生ヘッドは2本のトラックを横切ることにな
る。そこで、1本のトラックを略等分に2分割した1/
2の領域を再生しながら、2本のトラックに跨がって再
生信号を得ることになる。ここで、2分割した1つの部
分をセクタと称すれば、1フレーム当たり1本のトラッ
クを構成しているため図23に示すように2個のセクタ
番号S0 〜S1 を割り当てる。
【0185】なお、一般的には、1本のトラックを略等
分にd分割した領域をセクタと名付けることにする。
【0186】i倍速の高速再生を実現するためには、ヘ
ッドは、i本のトラックを跨がることになるため、1本
のトラックは1/iの領域を再生されることになる。そ
こで、最高の高速再生速度をimax とすると、imax
dの関係に設定する。そして、セクタ名をS0 〜Sd-1
で表わす。
【0187】次に、リフレッシュブロックとセクタの関
係を説明する。フレーム番号nのリフレッシュブロック
n を1本のトラックTn に記録する際に、Gn (0)
…S0 ,Gn (1)…S1 となるように記録する。
【0188】ここで、1セクタ内に入るリフレッシュブ
ロック数を均等に配置したとすると、1セクタに入るリ
フレッシュブロック数は以下のようになる。つまり、1
フレーム当たりのリフレッシュブロック数をb、b個の
リフレッシュブロックを記録するトラック数をc、トラ
ックの分割数をd、1セクタ内に入るリフレッシュブロ
ック数をeとすると、e=b/c×dとなる。すなわち
e=240/1×2=120となる。
【0189】図23において、X0 〜X4 のヘッドトレ
ースが2倍速時のヘッド軌跡を表わしている。すなわ
ち、X0 のヘッドトレースにおいては、トラックT0
セクタS0 (リフレッシュブロックG0 (0))、トラ
ックT1 のセクタS1 (リフレッシュブロックG
1 (1))を再生できることを示している。
【0190】ここで、テープ上の記録媒体のセクタ
0 ,S1 に記録できる記録容量は決まっているので、
この記録容量以内にリフレッシュブロックGn (0),
n (1)の発生符号量をおさえなくてはならない。
【0191】図21(a),(b)において、横軸はリ
フレッシュブロック番号を示す。本実施例では、2セク
タで1フレームのリフレッシュブロックを記録するため
セクタ0のリフレッシュブロック番号とセクタ1のリフ
レッシュブロック番号を示した。また、この例では、1
20リフレッシュブロックで1セクタの記録符号量α/
2を越えないようにする。
【0192】図21の縦軸はリフレッシュブロックの符
号量を示している。最大符号量は前述したようにα/2
に設定する。ここでは仮にα/2=250kビットとす
る。図21(a)中、実線Aはリフレッシュブロックの
目標低域符号量であり、この線を越えない様に発生符号
量をコントロールする。なお、この実線Aは制御のため
の一例であるため、直線である必要もなく、必要である
のは1セクタ当りの発生符号量をα/2におさえること
である。
【0193】折れ線Bは、リフレッシュブロック低域符
号累積符号量の変化の例を示す線である。これはリフレ
ッシュブロック低域符号量算出回路53の出力信号を示
している。リフレッシュブロック低域目標符号量Aを越
えないように分割レベルを決定する。
【0194】リフレッシュブロック分割レベル設定回路
54には各リフレッシュブロック符号量検出回路52の
出力信号を入力しているため、リフレッシュブロック低
域符号蓄積符号量Bと比較することにより、リフレッシ
ュブロック目標符号量Aを越えない様に、分割テーブル
を選ぶことが可能である。
【0195】ここで、図16のように低域符号と高域符
号を分割する場合には、分割レベルを決めるジクザクス
キャンの係数を、順次スキャンする際に、区切る位置を
決めることになる。
【0196】図21(b)を用いて詳細に説明する。
【0197】図21(b)は、図21(a)の横軸を拡
大した図である。リフレッシュブロック番号80から8
1への分割レベルの決定の仕方を図21(b)を用いて
説明する。
【0198】先ず、リフレッシュブロック低域符号量算
出回路60から、リフレッシュブロック番号80までの
符号量は算出されており、図21(b)のCで示される
符号量になっていたとする。また、目標符号量はリフレ
ッシュブロック番号により決まり、リフレッシュブロッ
ク番号81では図21(b)のDで示される符号量にな
っていたとする。
【0199】リフレッシュ分割レベル設定回路54には
各リフレッシュブロック符号量検出回路52の出力信号
としてリフレッシュブロックをDCTした係数の信号が
入力されているため、発生符号量を計算することができ
る。
【0200】リフレッシュブロック分割レベルと対応す
るジグザクスキャン番号ω=6,7,8,9(図8)
の、低域側の符号量がそれぞれ図21(b)のE〜Hに
なったとすると、目標値Dを越えないFの発生符号量の
ω=7を選択する。
【0201】これにより、リフレッシュブロックの低域
符号量を、トリックセクタに入る符号量に制御できるた
め、高速再生時にも、高画質を得ることが可能となる。
【0202】図19に示したようにリフレッシュブロッ
クの符号を低減成分と高域成分に分割した場合の各ブロ
ックの構成に関して、図24を用いて説明する。
【0203】図24(a)は1スーパーブロック内の符
号を示している。すなわち、輝度信号のブロックY0
7 および色信号のブロックU、Vを縦軸で示し、横軸
にジグザグスキャンした際のDCTの係数を示してい
る。横軸の下に示した数字は図8のジグザグスキャンの
番号に対応している。図24(b)〜(e)の横軸も同
様である。
【0204】VCRに記憶する際は、リフレッシュブロ
ックの低減成分と高域成分を分割して記録する。
【0205】DigiCipher(ディジィサイファ
ー)の場合のリフレッシュブロックの分割方法を示す。
図24(b)〜(e)は、図24(a)で表わされるリ
フレッシュブロックを分割した際の例を示している。
【0206】図24(b),(c)は、色信号U、Vの
分割手法を示している。
【0207】DigiCipherのリフレッシュブロ
ックの色信号図24(b)を、VCR用に図24(c)
に示す様に、低域成分の係数CLF(ULF,VLF)と高域
成分の係数CHF(UHF,VHF)に分割する。
【0208】分割する手法は、前述した様に、低域の符
号量を所定の符号量以内におさえる様に分割する。そこ
で、DCTのジグザグスキャンの係数は、所定の符号量
におさまる様に決定される。
【0209】図24(d),(e)は、輝度信号Y0
7 の分割手法を示している。DigiCipherで
は輝度信号のDC成分YDCはスーパーブロック内の8つ
の輝度信号DCTのDC係数を集めて、DPCM化され
る。そこでYDCはそのまま、低域成分側の符号とする。
【0210】輝度信号Y0 〜Y7 のブロックのAC成分
ACは低域の符号と高域の符号に分割する。分割する手
法は、色信号と同様に低域の符号量で決定する。この結
果、低域成分の符号YLFと高域成分の符号YHFが得られ
る。
【0211】図25(a),(b)はマクロブロック単
位での符号の分割を表した図である。マクロブロック内
には、リフレッシュブロックと非リフレッシュブロック
が存在する。このうち、リフレッシュブロックのみ前述
した符号の分割を行い、低域成分である輝度信号のDC
成分YDCと輝度信号のAC成分のうち、低域の符号Y
0LF 〜Y7LF および、高域成分である輝度信号高域符号
0HF 〜Y7HF を作る。
【0212】そして、特殊再生時にヘッドがトレースす
る低周波ブロックは、リフレッシュブロックの輝度信号
のDC符号YDCと、輝度信号低域符号Y0LF 〜Y7LF
よび色信号低域符号ULF,VLFからなる。
【0213】また、特殊再生時にはヘッドがトレースし
ない非トリックブロックは、非リフレッシュブロック
と、リフレッシュブロックの輝度信号の高域符号Y0HF
〜Y7F H を色信号の高域符号UHF,VHFからなる。
【0214】トリックブロックと非トリックブロックを
ビットストリームに配置する方法の例を図26〜図29
を用いて示す。
【0215】トリックブロックに関して図26、図27
を用いて説明する。
【0216】先ず、トリックブロックの定義を行なう。
【0217】トリックブロック:VCRなどの記録メデ
ィアにおいて、高速再生時に、ヘッドをトレースし、再
生するブロック。トリックブロックは、複数個の低域成
分のリフレッシュブロックとそのオーバーヘッドデータ
から構成される。
【0218】図26にトリックブロックの例を示す。こ
の例では、5個の低周波成分のリフレッシュブロック
(低周波ブロック)をトリックブロックに入れた場合を
示した。
【0219】図27に5個の低周波ブロックの配置を示
した。
【0220】従来例では(図26に示した)画面の縦の
4カラムGO0 、GO1 、GO2 、GO3 に含まれる2
40個のスーパーブロックにリフレッシュを施してい
る。そこで、1フレーム当り240個の低周波ブロック
が存在する。
【0221】このうち、縦方向に隣接した5個の低周波
ブロックをまとめて、トリックブロックとした。図2
6、図27にはこの5個の低周波ブロックの順番の例を
示すため、番号0〜4をふってある。
【0222】また、垂直方向のトリックブロックの位置
を示すために、垂直ID(VID)をオーバーヘッドデ
ータに入れた。この垂直IDの画面上の位置関係は、図
26の左端に示した。
【0223】さらに、後述するが、図26に示すように
トリックブロックアドレスコードを0〜15まで設定し
た。
【0224】垂直IDはVID=0〜2の順に変わり、
この例では、5個の低周波リフレッシュブロックが3組
(VID=0〜2)合わせて、1つのトリックブロック
とした。
【0225】トリックブロックのビットストリーム構造
を図27に示した。
【0226】トリックブロックのオーバーヘッドデータ
は、垂直ID、トリックブロック符号長および、各低周
波ブロックの量子化レベル、フィールド/フレーム判別
を表わす符号からなる。
【0227】また、垂直IDを所定数に設定した場合
は、フレームカウントの符号を選択する。
【0228】従来例では1フレーム当り1/11の領域
のリフレッシュを行なうためリフレッシュの画面上の位
置を示すコードが必要であり、これがフレームカウント
である。
【0229】更に、5個の低周波ブロックの可変長符号
をトリックブロックに挿入する。
【0230】次に、非トリックブロックに関して図28
を用いて説明する。
【0231】非トリックブロックの定義を行なう。
【0232】非トリックブロック:VCRなどの記録メ
ディアにおいて、高速再生時には、再生画を構成するこ
とには用いないブロック。
【0233】非トリックブロックは、1個のリフレッシ
ュブロックの高周波成分および、10個の非リフレッシ
ュブロックおよび、そのオーバーヘッドデータから構成
される。
【0234】図28に非トリックブロックの構成を示
す。
【0235】オーバーヘッドデータには、チャンネルI
D、非トリックブロック符号長、量子化レベル、フィー
ルド/フレーム判別、PCM/DPCM判別、動きベク
トルが含まれる。
【0236】なお、従来例のマクロブロックと、非トリ
ックブロックの違いは、リフレッシュブロックが高域成
分の符号で構成されていることである。
【0237】図29は、トリックブロックと非トリック
ブロックのビットストリーム構造を示す図である。
【0238】図29中非トリックブロック55は、図2
8で示した構造を有している。ここで、NTBA(Non
Trick Block Address )は、非トリックブロックのアド
レスコードを示しており、NTBA=1〜n1 まで順次
送出することを示している。
【0239】非トリックブロックを送出した後は、トリ
ックブロック56を送出する。
【0240】トリックブロック56は、図27で示した
構造を有している。ここで、TBA(Trick Block Addr
ess )は、画面上のトリックブロックのアドレスコード
であり、図29ではTBA=0〜15までを順次送出す
ることを示している。
【0241】トリックブロック56を送出した後は、N
TBA=n1 +1〜n2 までの非トリックブロック57
を送出する。
【0242】このビットストリームは、図19の符号配
置回路45のメモリ48の出力信号に相当する。
【0243】次に、非トリックブロックとトリックブロ
ックの切り換わり点NTBA=n1の設定方法に関して
図30を用いて説明する。
【0244】トリックブロックを配置する際のポイント
は、トリックブロックを高速再生時に再生するトリック
セクタ内に記録することである。
【0245】ここでは、1フレーム当りの平均発生符号
量を、1トラックに記録し、2倍速の高速再生速度を実
現する場合を述べる。
【0246】図31に、記録トラックと2倍速時の、ヘ
ッドトレース及び、トリックブロックG0 〜G10の記録
位置を示す。トラックT0 のセクターS0 に、トリック
ブロックG0 を記録し、トラックT1 のセクターS1
トリックブロックG1 を記録する。
【0247】この場合のVCRデータマルチプレクスフ
ォーマットを図30に示す。
【0248】同図はフレーム1とフレーム2の伝送デー
タを示した図である。
【0249】横軸は、後述する1ユニットの期間と対応
し、縦軸は、1トラックに記録するユニット数と対応す
る。
【0250】ここでは、1フレームを1トラックに記録
する場合を述べるため、縦軸側も1フレームに対応す
る。
【0251】ここで、各フレームの伝送符号内に引いた
破線は、セクタの切り換わり点を示す。
【0252】図29のビットストリーム構造で、NTB
A=n1 および、NTBA=n2 の決定方法は、トリッ
クブロックG0 およびG1 がトラックT0 のセクターS
0 およびトラックT1 のセクターS1 に入れる様にNT
BAを決定する。
【0253】前述した様に、非トリックブロックとトリ
ックブロックの符号を配置した後に、図30に示すよう
にシンク信号、非トリック/トリックブロックポジショ
ン、非トリック/トリックブロックアドレスコード、そ
の他付加情報および、エラー訂正符号などを付加して記
録する。
【0254】VCRには、シリンダの回転むらによるジ
ッタ、特殊再生時のトラックジャンプなどがあるため、
所定の間隔でシンク信号を付加する必要がある。
【0255】ここで、このシンク信号の一期間を1ユニ
ットと名づけることにする。
【0256】言葉の定義 ユニット:VCRへの伝送データおけるシンクの一期間 この期間にはシンク、付加情報、非トリック/トリック
ブロックポジションコード(NTBP/TBP)、非ト
リック/トリックブロックアドレスコード(NTBA/
TBA)および、非トリックブロックまたはトリックブ
ロックの符号、エラー訂正コードなどが含まれる。
【0257】図32はVCRデータマルチプレクスフォ
ーマットを拡大した図である。
【0258】先ず、非トリック/トリックブロックエリ
アコードの例に関して説明する。このコードは、各ブロ
ックの映出位置情報を表わしている。1フレームには、
240個の非トリックブロックが存在する。また、トリ
ックブロックアドレスコードは図26に示したように、
16個存在するから、256個のコードを用いることに
より映出位置を表わすことができる。ここでは仮に、非
トリックブロックのエリアコードを0〜239トリック
ブロックのエリアコードを240〜255で示した。
【0259】さて、各ブロックは可変長符号で構成され
ているため、ブロックの切り換わり点は固定されない。
そこで、各ユニットに入る最初の非トリック/トリック
ブロックのアドレスコードをシンク信号の後部に配置す
る。
【0260】さらに、このブロックの開始点も固定され
ない。そこで、この開始点を非トリック/トリックブロ
ックポジションコードで示す。
【0261】図32の例では、ユニット番号20の非ト
リックブロックアドレス11を非トリック/トリックブ
ロックアドレスコードとして、シンクの後に挿入し、こ
の非トリックブロックの符号の開始点5を非トリック/
トリックブロックポジションコードとして挿入し、記録
する。
【0262】なお、非トリックブロックの間にトリック
ブロックを配置する際には、トリックブロックポジショ
ンコードでトリックブロックの先頭ブロックの位置を必
ず示すように挿入する。
【0263】ユニット内には、トリックブロックや非ト
リックブロックが複数存在する場合もある。この場合、
トリックブロックポジションコードで示す位置は、最初
に現われる(非)トリックブロックの位置を示す。そこ
で、トリックブロックの先頭ブロックは、ユニット内で
最初に現われるように配置する。すなわち、図32のT
BA=0のように配置する。
【0264】VCRデータマルチプレクスフォーマット
は、インデックスなどの付加情報をつけるだけであり、
このフォーマット上からは映像源符号化に対する要求は
全くない。そこで、映像情報の内容をこのフォーマット
により劣化させることはない。
【0265】デコード時の動作説明を行なう。先ず、通
常再生の動作を説明する。
【0266】図33において、入力端子58には、VC
Rからの再生信号を再生波形等化、エラー訂正などを施
した信号を入力する。
【0267】ユニットシンク検出回路59では、各ユニ
ットに挿入されているシンク信号を検出する。これによ
り、VTRのジッタなどの影響を除去する。更に、スロ
ー、高速再生などの特殊再生時は、このシンク信号を検
出することにより、各ユニットを把握し、IDや(Non
-)Trick Block Position,(Non-)Trick Brock Addre
ss 信号を検出する。(非)トリックブロックポジショ
ン検出回路60では、VCR Data Multiplex Format
の(Non-)Trick Block Position信号により(非)トリ
ックブロックの開始点を把握する。
【0268】また、(非)トリックブロックアドレス検
出回路61では、VCR Data Multiplex Format の
(Non-)Trick Brock Address 信号により、(非)トリ
ックブロックの画面上での映出位置を把握する。
【0269】(非)トリックブロック分離回路62に
は、VCR Data Multiplex Formatで表される信号を
入力し、トリックブロックの符号と、非トリックブロッ
クの符号を分離して出力する。
【0270】この分離には、(Non-)Trick Block Posi
tion信号と、(Non-)Trick BrockAddress 信号を用い
る。
【0271】トリックブロックの符号は、図27に示し
たビットストリーム構造を有している。
【0272】トリックブロックオーバーヘッドデータ検
出回路63では、垂直ID、量子化レベル、フィールド
/フレーム判別信号、トリックブロック符号表、フレー
ムカウントを検出する。
【0273】トリックブロックメモリ64には、図27
に示したトリックブロックの可変長符号を記憶する。
【0274】このメモリ64の書き込み時に、アドレス
発生回路65は、Trick Brock Address 信号、垂直I
D、トリックブロック符号長フレームカウントを用いて
アドレスを発生する。
【0275】また、メモリ64の読み出し時に、アドレ
ス発生回路65は、書き込み時に使用した信号に加え
て、可変長符号復号化回路66の信号をフィードバック
した信号を用いる。可変長符号の復号、ビットストリー
ムを順次ハフマンテーブルと比較することにより、符号
の区切り目を決定していく、そこで、可変長符号復号化
回路66の信号をフィードバックしながら復号を行な
う。
【0276】可変長復号を行ったトリックブロック符号
を一度メモリ67に記憶しておく。通常再生時にはこれ
により、非トリックブロックの符号のアドレスとの位相
合せを行なう。
【0277】(非)トリックブロック分離回路62の出
力の非トリックブロックの符号を、非トリックブロック
オーバーヘッドデータ検出回路68と非トリックブロッ
クメモリ69に入力する。
【0278】非トリックブロックオーバーヘッドデータ
検出回路68では、非トリックブロックのオーバーヘッ
ドデータ、すなわち、チャンネルID、非トリックブロ
ック符号長、量子化レベル、フィールド/フレーム判
別、PCM/DPCM判別、動きベトクルの検出を行な
う。
【0279】非トリックブロックメモリ69は、図28
に示した可変長符号を記憶する。
【0280】このメモリ69の書き込み時にアドレス発
生回路70は、非Trick Block Address 信号、非トリッ
クブロック符号長、チャンネルID、また、トリックブ
ロックから再生したフレームカウントを用いてアドレス
を発生する。
【0281】また、メモリ69の読み出し時には、アド
レス発生回路70は書き込み時に使用した信号に加え
て、可変長符号復号化回路71の信号をフィードバック
した信号も用いる。
【0282】可変長符号復号化回路71の出力信号をリ
フレッシュブロック分離回路72に入力する。
【0283】非トリックブロックは図25(d)の非ト
リックブロックの構成からなっている。そこでEOBを
カウントすることにより、リフレッシュ高域符号と非リ
フレッシュブロックを分離する。
【0284】リフレッシュブロック分離回路72の出力
のリフレッシュ高域符号と、メモリ67の出力のリフレ
ッシュ低域符号をリフレッシュブロック低域/高域符号
合成回路73に入力する。この動作を行なうために、メ
モリアドレス発生回路74では、必要なアドレスを発生
する。
【0285】この合成は、図24(c)〜(b)、
(e)〜(d)の動作を行なう。
【0286】すなわち、色信号ブロックU、Vでは、低
域符号と高域符号をジグザグスキャンの順番に従がい順
次並べる。
【0287】また、輝度信号ブロックY0 〜Y7 では、
DC符号と、低域符号および高域符号をジグザグスキャ
ンの順番に従がい順次並べる。
【0288】これにより、リフレッシュブロックの符号
を構成する。
【0289】リフレッシュブロック分離回路72で分離
された非リフレッシュブロックと、リフレッシュブロッ
ク低域/高域符号合成回路73の出力のリフレッシュブ
ロックをマクロブロック構築回路75で合成する。
【0290】この動作は図25(b)→(a)にする動
作である。
【0291】すなわち、リフレッシュブロックと非リフ
レッシュブロックを順次並べマクロブロックを構成す
る。
【0292】また、オーバーヘッドデータ再構成回路7
6では、トリックブロックオーバーヘッドデータ検出回
路63出力と非トリックブロックオーバーヘッドデータ
検出回路68の出力から、オーバーヘッドデータを再編
成する。
【0293】オーバーヘッドデータ再構成回路76の出
力信号をそれぞれ図34に示した回路に入力する。
【0294】逆量子化回路77、逆DCT回路78、動
き補償回路79、YC分離回路80、フレーム遅延回路
81の動きは、従来の動作と同様である。
【0295】高速再生時には、テープから読みだしたト
リックブロックの配列と、映像を出力する際のマクロブ
ロックの配列を合わす様に、メモリ67の読み出しをメ
モリアドレス発生回路74でコントロールする。
【0296】従来例のマクロブロックは、画面横方向の
11スーパーブロックを集めている。また、トリックブ
ロックは、リフレッシュブロックで構成されるため縦方
向の1列になっているためである。
【0297】また、映像信号の内容を更新しない場合
は、スキップ信号をスキップ信号発生回路82で発生さ
せ、フレーム遅延回路81およびYC分離回路80にて
過去に蓄積しているデータをそのまま出力する。
【0298】この動作を行なうために、スキップ信号発
生回路82には、メモリアドレス発生回路74のコント
ロール信号を入力する。
【0299】また、オーバーヘッドデータは、トリック
ブロックオーバーヘッドデータ検出回路63の出力信号
を、オーバーヘッドデータ再構成回路76で、再配置し
て、送出する。
【0300】以上の動作により、高速再生時にトリック
ブロックを再生し、再生画を構成できるようになる。
【0301】なお、本実施例では、図25に示したよう
に、リフレッシュブロックを低域成分と高域成分に分割
した場合を説明したが、リフレッシュブロックの発生符
号量を記録メディアから決まる所定の値におさめた場合
には、リフレッシュブロックの分割は必要がない。
【0302】この場合は、図27のトリックブロックの
低周波ブロックをリフレッシュブロックで構成し、図2
8の非トリックブロックをの高周波ブロック0を削除
し、非トリックブロックを非リフレッシュブロックで構
成する。
【0303】また、この場合は、図33のデコーダにお
いて、リフレッシュブロック分離回路72およびリフレ
ッシュブロック低域/高域符号合成回路73を用いる必
要がなく、可変長符号復号化回路71の出力信号および
メモリ67の出力信号をマクロブロック構築回路75に
入力することにより、本発明の効果を実現できる。
【0304】なお、この発明は上記各実施例に限定され
るものではなく、この外その要旨を逸脱しない範囲で種
々変形して実施することができる。
【0305】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
高速再生時に良好な再生画像を容易に得ることができる
極めて良好な帯域圧縮信号処理装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る帯域圧縮信号処理装置の一実施
例を示すブロック構成図。
【図2】同実施例の動作を説明するために示すタイミン
グ図。
【図3】同実施例におけるフレーム番号F5 ,F6 のリ
フレッシュブロックと非リフレッシュブロックとの関係
を示す図。
【図4】同実施例におけるトラックパターンを示す図。
【図5】同実施例における2倍速再生時のヘッドトレー
ス軌跡を示す図。
【図6】同実施例におけるフレーム1〜8までの再生可
能なリフレッシュブロックを示す図。
【図7】同実施例におけるフレーム9〜11までの再生
可能なリフレッシュブロック及び11フレーム蓄積した
リフレッシュブロックを示す図。
【図8】DCT係数をジグザグスキャンする際のスキャ
ン順序を示す図。
【図9】量子化テーブルの例を示す図。
【図10】重みづけテーブルの例を示す図。
【図11】同重みづけテーブルをビット数に変換した例
を示す図。
【図12】量子化テーブルによる発生ビット数を示す
図。
【図13】量子化テーブルによる発生ビット数を示す
図。
【図14】同実施例の要部の詳細を示すブロック構成
図。
【図15】同実施例における符号の分割を示す図。
【図16】同実施例における符号の分割を示す図。
【図17】同実施例における符号の分割を示す図。
【図18】同実施例における符号の分割を示す図。
【図19】この発明の他の実施例を示すブロック構成
図。
【図20】同他の実施例の符号量を示す図。
【図21】同他の実施例の動作を説明するために示す
図。
【図22】同他の実施例のリフレッシュブロックを示す
図。
【図23】同他の実施例のトラックパターンを示す図。
【図24】同他の実施例のトリックブロックの符号を示
す図。
【図25】同他の実施例のトリックブロックの符号を示
す図。
【図26】同他の実施例のトリックブロックのアドレス
コードを示す図。
【図27】同他の実施例のトリックブロックのビットス
トリームを示す図。
【図28】同他の実施例の非トリックブロックのビット
ストリームを示す図。
【図29】同他の実施例の(非)トリックブロックのビ
ットストリームを示す図。
【図30】同他の実施例の伝送データを示す図。
【図31】同他の実施例のトラックパターンを示す図。
【図32】同他の実施例の伝送データの構造を示す図。
【図33】この発明のデコーダの構成例を示すブロック
構成図。
【図34】同デコーダのオーバーヘッドデータの処理回
路を示す図。
【図35】従来の帯域圧縮システムを示すブロック構成
図。
【図36】同従来システムから送出される信号のフォー
マットを示す図。
【図37】同従来システムにおける通常再生時にフレー
ム1〜8までの再生可能なリフレッシュブロックを示す
図。
【図38】同従来システムにおける通常再生時にフレー
ム9〜11までの再生可能なリフレッシュブロック及び
11フレーム蓄積したリフレッシュブロックを示す図。
【図39】同従来システムにおけるトラックパターンを
示す図。
【図40】同従来システムにおける2倍速再生時のヘッ
ドトレース軌跡を示す図。
【図41】同従来システムにおける2倍速再生時にフレ
ーム1〜8までの再生可能なリフレッシュブロックを示
す図。
【図42】同従来システムにおける2倍速再生時にフレ
ーム9〜11までの再生可能なリフレッシュブロック及
び11フレーム蓄積したリフレッシュブロックを示す
図。
【符号の説明】
11…入力端子、12…減算回路、13…動き評価回
路、14…DCT回路、15…量子化回路、16…可変
長符号化回路、17…FIFO回路、18…出力端子、
19…逆量子化回路、20…逆DCT回路、21…加算
回路、22…フレーム遅延回路、23…動き補償回路、
24,25…スイッチ、26…磁気テープ、27…入力
端子、28…SYNC信号検出回路、29…トラック形
成信号発生回路、30…回転ドラム、31…トラック形
成制御回路、32,33…入力端子、34,35…デシ
メータ、36…入力端子、37…マルチプレクサ、38
…トラック、39…符号入れ替え回路、40…リフレッ
シュブロック制御回路、41…インデックス挿入回路、
42…インデックス発生回路、43…マルチプレクサ、
44…ジグザグスキャン回路、45…符号配置回路、4
6…リフレッシュブロック分離回路、47…可変長符号
化回路、48…メモリ、49…リフレッシュブロック符
号分割回路、50,51…可変長符号化回路、52…各
リフレッシュブロック符号量検出回路、53…リフレッ
シュブロック低域符号量算出回路、54…リフレッシュ
ブロック分割レベル設定回路、55…非トリックブロッ
ク、56…トリックブロック、57…非トリックブロッ
ク、58…入力端子、59…ユニットシンク検出回路、
60…(非)トリックブロックポジション検出回路、6
1…(非)トリックブロックアドレス検出回路、62…
(非)トリックブロック分離回路、63…トリックブロ
ックオーバーヘッドデータ検出回路、64…トリックブ
ロックメモリ、65…アドレス発生回路、66…可変長
符号復号化回路、67…メモリ、68…非トリックブロ
ックオーバーヘッドデータ検出回路、69…非トリック
ブロックメモリ、70…アドレス発生回路、71…可変
長符号復号化回路、72…リフレッシュブロック分離回
路、73…リフレッシュブロック低域/高域符号合成回
路、74…メモリアドレス発生回路、75…マクロブロ
ック構築回路、76…オーバーヘッドデータ再構成回
路、77…逆量子化回路、78…逆DCT回路、79…
動き補償回路、80…YC分離回路、81…フレーム遅
延回路、82…スキップ信号発生回路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1画面の映像信号にa個(aは正の整
    数)の画像領域を形成し、この映像信号に対して、フレ
    ーム内の情報を用いてフレーム内符号化処理を施したフ
    レーム内処理信号と、フレーム間の差分情報を用いてフ
    レーム間符号化処理を施したフレーム間処理信号とを作
    成し、前記フレーム内符号化処理の後は前記フレーム間
    符号化処理を施し、この信号処理方式を入力映像信号の
    動き評価に応じて適応的に繰り返す帯域圧縮手段と、 fフレーム(fはf≧2の整数)を周期とし1フレーム
    毎に前記a個の領域のうちb個づつの画像領域の信号に
    周期的に前記フレーム内符号化処理を施すリフレッシュ
    符号化処理手段とを備え、 前記リフレッシュ符号化処理を施したブロックを複数個
    結合し、トリックブロックを形成し、リフレッシュ符号
    化処理を施さない非トリックブロックの間に配置したこ
    とを特徴とする帯域圧縮信号処理装置。
  2. 【請求項2】 前記トリックブロックの符号長を示すコ
    ードをオーバーヘッドデータに付加したことを特徴とす
    る請求項1記載の帯域圧縮信号処理装置。
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