JPH0530711Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は洗濯機の洗剤投入方式構造に関するも
ので、特に予約タイマー付洗濯機を提供するため
に使用勝手の良い洗剤投入装置を提供するもので
ある。

従来の技術 従来の洗濯機の洗剤投入に関しては直接、洗剤
を洗濯槽内に投入したり、一例では回転翼のポン
プアツプを利用した循環経路を有する洗濯機にお
いて、リントフイルター近傍に洗剤投入口を循環
経路途中に配備させる構造のものがある。

また、実開昭59−181670号公報に示すように粉
洗剤を溶解する粉末洗剤の溶解装置を洗濯機とは
別体に設け、溶解した後の洗剤水を洗濯槽に供給
するものがある。

考案が解決しようとする問題点 従来の構成ではリントを捕獲し、集塵させるた
めの経路途中に洗剤投入口を設けたりしている
が、この洗剤投入口位置は洗濯槽兼脱水槽の内壁
部あるいは洗濯槽兼脱水槽の上方になるため、洗
剤が入れにくく、また洗濯槽兼脱水槽が毎運転ご
とに回転移動するため、洗剤投入口位置が定まら
ず、ユーザーが手で洗濯槽兼脱水槽を回転移動さ
せる必要があり不具合であつた。

また、実開昭59−181670号公報に示すものでは
洗剤溶解装置を洗濯機とは別体に設けるため、洗
剤溶解装置が洗濯機本体より突出し、衣類の取り
出しの際に邪魔になるという問題を有していた。

本考案は上記問題点に鑑み、洗剤投入装置が洗
濯機からの衣類取り出しを良好とするとともに、
洗剤投入ケースの取り出しも良好とし、洗剤投入
ケースの掃除を容易に行えるようにすることを目
的とする。

問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために本考案は、機器本体
の上部を構成し、衣類投入口を有する上部枠体
と、前記衣類投入口部の後方に設けられ水平方向
に引き出し自在な洗剤投入ケースを収納する注水
口本体と、前記洗剤投入ケース上方に設けられ複
数の穴から水を噴流させる注水口金とを備え、前
記注水口本体の洗剤投入ケースの差し入れる開口
部付近で、注水口本体の両側内側壁の上方にＬ字
状のストツパーを形成し、前記洗剤投入ケースの
後方両側壁に前記ストツパーに当たる突起リブを
形成するとともに、洗剤投入ケースの後部下面の
コーナ部を曲面形状となし、前記洗剤投入ケース
を引き出し終えたところで前記ストツパーに前記
突起リブが当接して制止状態となるとともに、前
記洗剤投入ケースの取り外し時には前記洗剤投入
ケースを制止状態まで引き出し、洗剤投入エース
の前部を上方に引き上げることで前記ストツパー
を中心に洗剤投入ケースが回動し、前記ストツパ
ーと突起リブとの当たりを解除する構成としたも
のである。

作 用 洗剤投入ケースは前述したように、洗剤投入す
る時には洗剤投入ケースを水平移動で手前に引き
終えたところで、洗剤投入できる状態となり、洗
剤投入後引き押せば収納完了となる。また洗剤投
入ケースに異物等の付着が発生し掃除が必要とな
つた時には、手前に引き上げることによつて簡単
に外すことができる。通常洗剤投入時は、洗剤投
入ケースを水平移動だけで行い、掃除等の必要時
には手前に引き上げる形態にすることによつて、
ユーザーが簡単に操作可能となる。また、洗剤投
入ケースを衣類投入口部の後方に出し入れ自在と
しているため、衣類投入口より衣類を取り出す際
に邪魔になることもなく、しかも、洗剤投入ケー
スを衣類投入口の上方から取り出す際にもその洗
剤投入ケースの取りはずしが手前に引き上げるこ
とで簡単に行え、その操作性を向上させている。

実施例 以下本考案の一実施例を第１図〜第６図を参照
して説明する。

図において、洗濯機本体１の上部を構成する上
部枠体２には衣類投入時の開閉を行う開閉フタ３
を軸支し、後方には給水バルブ４を設けている。
５は回転翼でモータ６の回転により、ベルト７を
介してメカユニツト８より減速し、回転駆動す
る。９は洗濯槽兼脱水槽（以下洗濯槽）でメカユ
ニツト８にて軸支され脱水受１０により、サスペ
ンシヨン１１を介し、本体１に垂下支持され弾性
的に支えられている。

前記上部枠体２は衣類を投入する際の円形フラ
ンジ状の衣類投入口１２を有し、衣類投入口１２
の後部には出し入れ自在なる洗剤投入ケース１３
を設けている。洗剤投入ケース１３は液体洗剤用
投入部１４と粉末洗剤用投入部１５とを一体的に
形成し、前記液体洗剤用投入部１４はリブ壁１６
に囲まれ、上方を開口した箱体１７と、箱体１７
内には筒状通水穴１８を略垂直に設け、筒状通水
穴１８を覆うように筒状キヤツプ１９を嵌着さ
せ、液体洗剤用投入部１４内の液体をサイフオン
現象にて箱体１７裏面側へ筒状通水穴１８を介し
滴下させる。

粉末洗剤用投入部１５は前記液体洗剤用投入部
１４の箱体１７と隣接させ、かつ、後方リブ２０
の両側に溝状の切欠部２１を設けている。

前記洗剤投入ケース１３の上方には複数の水穴
２２を設けた注水口金２３を配設し、給水バルブ
４と給水ホース１６を介し連通する給水接続口２
４を備えた注水口本体２５と注水口金２３を収設
するように箱体に形成せしめている。

注水口金２３はビス２６によつて注水口本体２
５に固着され、洗剤投入ケース１３は注水口本体
２５に設けたスライダー用の段付２６によつて前
後に引き出し自在に案内される。

まず、液体洗剤用投入部１４の洗剤流れ方式を
説明すると、液体洗剤２７の適量をｘまで投入
し、予約洗濯時刻までそのままの状態となる。予
約洗濯時刻になると、洗濯運転開始となり、圧力
ホース２８より給水された水は矢印ａのように給
水バルブ４、給水ホース１６を通り注水口金２３
の水穴２２によつてシヤワー状に下方に向つて液
体専用投入部１４に噴流される。液体洗剤２７は
シヤワー状に噴流された水によつて混流されると
同時に、液体専用投入部１４内の洗剤水は増加し
筒状キヤツプ１９内の筒状通水穴１８の頂部にな
る通水入口穴２８に到達し、かつ洗剤水は箱体１
７の後方壁２９からオーバーフローする。前記後
方壁２９は後方へ流れやすくするため、他の壁よ
り低くしている。オーバーフローした洗剤水と筒
状通水穴１８に引きこまれた洗剤水は注水口本体
２５の流水ガイド３０に案内され、前方へ押し流
され、洗濯槽９へ注水し、効率よく溶かされた状
態となつて洗濯させることができる。洗濯が終了
し給水バルブ４が止められると、液体専用投入部
１４内の水はサイフオン現象作用により、筒状キ
ヤツプ１９の底面３０の水位まで引きこみ、ほと
んどの水を下方へ滴下させる構造となつている。

次に粉末洗剤用投入部１５の洗剤流れ方式を説
明すると、適量に投入された粉末洗剤３１はシヤ
ワー状に噴流された水によつて混流され、後方へ
流され流水ガイド３０に案内され前方へ押し流さ
れ、洗濯槽９へ注水する。この流水経路を矢印ｂ
で示す。粉末洗剤用投入部１５の後方リブ２０の
両側に設けている溝状の切欠部２１により、初期
に注水口金２３からシヤワー状に噴流された水と
粉末洗剤３１とを粉末洗剤用投入部１５内に留水
させる作用をもたらせ、粉末洗剤３１を効率的に
溶かしながら、切欠部２１より押し流される。

第４図は洗剤投入ケース１３の斜視図を示し、
前方には引き出し用の取手３２を設けており、洗
剤投入ケース１３の側面後部の内側に突起リブ３
３を設けている。第５図は注水口本体２５と洗剤
投入ケース１３の引き出した関係を示し、注水口
本体２５には前記洗剤投入ケース１３の突起リブ
３３に対応する逆凹形のストツパーリブ３４を内
面上方に設けている。

第６図では洗剤投入ケース１３を水平移動によ
る縦断面の引き出し状態Ｘを示し、突起リブ３３
によつて引き終えたところで制止状態となり、通
常、この状態にて洗剤を投入することができる。

また、洗剤投入ケース１３を手前に引き上方に
上げると外れる状態Ｙを示し、この時、洗剤ケー
ス１３の後部下面のコーナ部３５はＲ形状を施す
ことによつて注水口本体２５の逆凹形ストツパー
リブ３４を回転軸にしながらスムースに回転しな
がら外れるようにしている。

第７図は矢印ｃのように前後方向に引き出した
洗剤投入ケース１３の状態を示す。

考案の効果 以上のように本考案によれば、洗剤投入する時
には洗剤投入ケースを水平移動で手前に引き終え
たところで、制止するため、液体洗剤あるいは粉
末洗剤を容易に投入でき、特に液体洗剤のこぼれ
を防止することができる。また、洗剤投入ケース
は衣類投入口の後方に引き出し自在に設けられて
いるので、衣類投入口から衣類を出し入れする際
に邪魔になることはなく、しかも、洗剤投入ケー
スに異物の付着が発生したときには、衣類投入口
から手を入れ洗剤投入ケースを手前に引き上げる
だけで簡単に取り外すことができ、特に、洗剤投
入ケースを衣類投入口の後方に設ける場合にはそ
の取はずし操作性が極めて良好である。

また、これらストツパー機構は洗剤投入装置の
内面部に施しているため、常に給水を受け、洗剤
づまりを未然に防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全自動洗濯機
の縦断面図、第２図は同要部の液体洗剤用投入部
を示す断面図、第３図は同要部の粉末洗剤用投入
部を示す断面図、第４図は洗剤投入ケースの斜視
図、第５図ａは洗剤投入ケースの引き出し状態を
示す平面図、第５図ｂは第５図ａのＡ−Ａ断面
図、第６図は同洗剤投入ケースの引き出しと、外
す状態を示す縦断面図、第７図は洗剤投入ケース
の引き出し状態を示す斜視図である。 ４……給水バルブ、９……洗濯槽、１２……衣
類投入口、１３……洗剤投入ケース、１４……液
体洗剤用投入部、１５……粉末洗剤用投入部、１
８……筒状通水穴、１９……筒状キヤツプ、２０
……後方リブ、２１……切欠部、２３……注水口
金。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機器本体の上部を構成し、衣類投入口を有する
   上部枠体と、前記衣類投入口部の後方に設けられ
   水平方向に引き出し自在な洗剤投入ケースを収納
   する注水口本体と、前記洗剤投入ケース上方に設
   けられ複数の穴から水を噴流させる注水口金とを
   備え、前記注水口本体の洗剤投入ケースの差し入
   れる開口部付近で、注水口本体の両側内側壁の上
   方にＬ字状のストツパーを形成し、前記洗剤投入
   ケースの後方両側壁に前記ストツパーに当たる突
   起リブを形成するとともに、洗剤投入ケースの後
   部下面のコーナ部を曲面形状となし、前記洗剤投
   入ケースを引き出し終えたところで前記ストツパ
   ーに前記突起リブが当接して制止状態となるとと
   もに、前記洗剤投入ケースの取り外し時には前記
   洗剤投入ケースを制止状態まで引き出し、洗剤投
   入ケースの前部を上方に引き上げることで前記ス
   トツパーを中心に洗剤投入ケースが回動し、前記
   ストツパーと突起リブとの当たりを解除する構成
   とした洗濯機の洗剤投入装置。