JPH05305496A - 不均一な廃棄物の処理用プレス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、固相および液相からなる不均一な廃棄物を処
理するためのプレスに関するものであり、このプレス
は、フレーム（１）と、処理されるべき廃棄物を受容す
る受容ゾーン（３）と、相対する関係にあり、受容ゾー
ン（３）と同軸関係にある、入口開口部（１０）と出口
開口部（１１）からなる圧縮室（９）と、固相を排出す
る排出室（１４）からなる。また、本発明によるプレス
は、さらに、出口開口部（１１）を封止する第１ポジシ
ョンと、出口開口部（１１）を開口する第２ポジション
との間で、圧縮室（９）の軸方向に対して横断方向に可
動な部材（１５）と、前記排出室（１４）において、前
記固相から液相の漏れを分離する、液相の漏れ分離手段
（２０）とからなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、不均一な廃棄物を処理
するために使用されるプレスに関する。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】近
年、廃棄物の量、特に、家庭廃棄物またはごみの量が増
加し、その処理方法に対する研究が、必要となってきて
いる。

【０００３】このような廃棄物は、燃料として使用され
ることが考えられるが、不燃物および水分を多く含有す
る廃棄物においては、十分な量のエネルギーを産出する
ことができない。

【０００４】実際、このような廃棄物は、有機物を含有
する液相と、金属性物質、鉱物、および合成物を含有す
る固相とからなる。

【０００５】廃棄物処理方法の１方法としては、これら
の廃棄物を圧縮することにより、一方で、十分に乾燥さ
せて十分な熱量を有する燃料となる残さと、他方で、タ
イプに応じて、化学物質が抽出される原料として、また
は、地質改質剤として、農芸分野において使用される流
体物質とを得る方法がある。

【０００６】これらの廃棄物を圧縮する装置は、すでに
公知であり、ほとんどの場合処理されるべき、不均一な
廃棄物を受容する受容ゾーン、液相を回収するための回
収手段に接続する圧縮室、および、前記圧縮室の下流側
に位置する固相を排出するための排出室を含む液圧プレ
スからなる。

【０００７】この圧縮室は、入口開口部と出口開口部と
からなり、第１ジャッキまたはラムのピストンと等しい
断面を有する。

【０００８】前記圧縮室の壁部には、廃棄物を圧縮する
ことにより抽出された液相を排出するための通路に通じ
る、多数の穿孔部が、形成されている。

【０００９】前記圧縮室の出口開口部は、通常、第１ジ
ャッキに対応する第２ジャッキまたはラムのロッドに設
けられたプラグによって、封止される。

【００１０】前記２つのジャッキのピストンは、第１ジ
ャッキのピストンが前記圧縮室に入り、第２ジャッキの
ピストンが前記圧縮室の出口開口部を封止する間、廃棄
物を圧縮して、前記液相を排出する第１ポジションと、
前記第１ジャッキのピストンが作動して、前記第２ジャ
ッキのピストンが前記圧縮室の出口開口部を開口する
間、固相を排出する第２ポジションとの間を、往復運動
するものである。

【００１１】しかし、このタイプのプレスには、欠点が
あり、特に、前記圧縮室と前記固相排出室との間の封止
メンテナンスに関する問題がある。

【００１２】実際、前記廃棄物を圧縮する場合に、かな
りの力が働くことを考慮すると、前記封止部材は、前記
第２ジャッキのピストンにより前記圧縮室の出口開口部
においては、十分には作用しないものである。したがっ
て、液相が漏れてしまい、それが固相排出室に入ってし
まう。

【００１３】したがって、これら液相の漏れは、前記固
相から排出されるとき、固相をぬらしてしまい、これに
より、圧縮効果が減少するものである。すなわち、これ
は、廃棄物の各相が、言い換えれば、液相と固相が、完
全には分離されていないためである。

【００１４】さらに、この第２ジャッキのピストンの移
動距離を考慮すると、前記第２ジャッキの応答時間は、
比較的長く、速く制御することは不可能である。

【００１５】本発明の目的は、これらの欠点を避け、し
かも、簡単な構造で、従来使用されていたプレスにより
得られるものと比較して、より多くの熱量を与える乾燥
物が得られるプレスを提供することである。

【００１６】

【課題を解決するための手段および作用】したがって、
本発明は、固相および液相からなる不均一な廃棄物を処
理するためのプレスであり、フレームと、上端に隣接し
て開口し、２つの相対する側部開口部を有しており、こ
れら側部開口部は、前記側部開口部の１つと、それ以外
の側部開口部までの間を移動可能な、圧縮ピストンに連
結した部分を有している、処理されるべき不均一な廃棄
物を受容する受容ゾーンと、相対する関係にあり、かつ
前記受容ゾーンと同軸関係にある入口開口部と出口開口
部からなり、前記圧縮ピストンの前記断面と等しい断面
を有し、液相回収手段に接続する、口径が定められた通
路からなる、圧縮室と、前記圧縮室の下流側に位置する
固相排出室とからなるプレスにおいて、前記排出室の形
状を補充する形状を有し、前記不均一な廃棄物を圧縮す
る間、前記圧縮室の出口開口部を封止する第１ポジショ
ンと、前記圧縮室から固相を排出するための前記出口開
口部を開口する第２ポジションとの間で、前記圧縮室の
軸方向に対して横断方向に可動な封止部材と、前記固相
排出室の固相から、液相の漏れを分離する分離手段とか
らなることを特徴とする、プレスを提供するものであ
る。

【００１７】また、本発明は、前記圧縮室の軸方向に対
して横断方向に可動である封止部材が、前記フレームに
接続した案内面（ｓｌｉｄｅｗａｙ）によりガイドさ
れ、ジャッキにより制御されたスライドからなり、前記
スライドには、その低部に、前記排出室の壁部を清掃す
るため、ブレードが設けられており、前記分離手段は、
枢軸的に移動可能なフラップからなり、前記枢軸的に可
能なフラップは、前記圧縮室内の不均一な廃棄物を圧縮
する間、液相の漏れを回収する液相回収手段と通じ、前
記排出室に位置する第１ポジションと、前記圧縮室から
固相を排出する間、前記固相を回収する固相回収手段に
通じ、前記排出室に位置する第２ポジションとの間にお
いて、枢軸的に可動であることを特徴とするものであ
る。

【００１８】本発明のさらなる特徴および優位点は、以
下、図面を参照した、例により、明らかとなるであろ
う。

【００１９】

【実施例】第１図および第２図に示されるプレスは、特
に、不均一な廃棄物用の受容ゾーン３を形成する容器２
を有するフレーム１からなる。

【００２０】廃棄物処理の目的のため、前記受容ゾーン
３は、その上端部に隣接して、開口しており、廃棄物が
前記受容ゾーン３に導入されるよう、図示されていない
が、少なくとも１つのランマーが装備されたホッパー４
が、前記受容ゾーン３の上に設けられている。

【００２１】この受容ゾーン３には、２つの相対する側
部開口部５および６が形成されており、それらの断面
は、前記フレーム１に設けられているジャッキまたはラ
ム８の、たとえば液圧ジャッキの、圧縮ピストン７の断
面に適合している。

【００２２】前記ピストン７は、前記開口部５と前記受
容ゾーン３の他の開口部６との間で、可動である。

【００２３】前記受容ゾーン３の開口部６は、前記ピス
トン７の断面と等しい断面を有しており、同軸的に圧縮
室９とつながっている。この圧縮室９は、管状であり、
２つの相対する開口部１０および１１を含有するもので
ある。

【００２４】前記圧縮室９には、その内部に、スリーブ
１２が設けられており、シュート１３を通過して液相を
回収するための回収手段とつながった、複数の小さい口
径が定められた通路１２ａが形成されている。

【００２５】前記圧縮室９は、廃棄物の固相を排出する
ための排出室１４と、前記出口開口部１１を介してつな
がっている。

【００２６】前記圧縮室９の軸方向に関して、その横断
方向に可動なエレメントが、前記排出室１４上に設けら
れている。

【００２７】この前記圧縮室９の軸方向に関してその横
断方向に可動なエレメントは、前記排出室１４の形状を
補足するような形状からなる、スライド１５により形成
されている。

【００２８】前記スライド１５は、ジャッキ１６、たと
えば液圧ジャッキ１６、の動作により、前記圧縮室９の
出口開口部１１を封止する、第１ポジションと、前記圧
縮室９の出口開口部１１を開口する、第２ポジションと
の間で、可動である。

【００２９】この前記スライド１５の動作コースにおい
ては、前記スライド１５は、前記フレーム１に接続した
案内面１７によりガイドされている。

【００３０】さらに、前記スライド１５は、前記排出室
１４の壁部に接触した側の低部において、前記スライド
の移動コースにおける前記排出室１４の壁部を清掃する
ため、ブレード１８が設けられている。

【００３１】さらに、このプレスには、前記排出室１４
の下方に、出口開口部１１を通過して、前記固相から流
れる液相の漏れを分離する分離手段２０が設けられてい
る。

【００３２】これらの手段２０は、開口部２３を決定す
る側壁とオリフィス２２が形成された箱２１からなる。

【００３３】前記開口部２３に、フラップ２４はもうけ
られており、このフラップ２４は、図示されていない
が、前記オリフィス２２を通過した液相の漏れを回収す
る液相回収手段に通じる、前記排出室１４に位置する第
１ポジションと、図示されていないが、前記開口部２３
を通過して固相が回収される固相回収手段と通じる、排
出室１４に位置する第２ポジションとの間で、枢軸的に
可動である。

【００３４】前記プレスは、次のように操作される。

【００３５】処理されるべき不均一な廃棄物が、前記ホ
ッパー４に導入され、図示されていないが、ランマーに
より、前記受容ゾーン３に押し進められる。

【００３６】処理サイクルの初期において、前記ピスト
ン７は、前記受容ゾーン３内に廃棄物を導入できるよ
う、第１図および第２図に示されるように、引きポジシ
ョンにある。

【００３７】前記ジャッキ１６が作用すると、前記スラ
イド１５は、低部に位置しており、前記圧縮室９の前記
出口開口部１１を封止する。第３図に示すように、前記
フラップ２４は、前記開口部２３を封止し、前記オリフ
ィス２２を清掃するように、枢軸的に取付けられてい
る。

【００３８】この後、ジャッキ８により制御されたピス
トン７は、前記圧縮室９にむかって移動し、前記受容ゾ
ーン３に含有された前記廃棄物を、この前記圧縮室９に
むかって押すものである。

【００３９】ピストン７の前進移動においては、圧力が
上昇し、前記スライド１５に対する前記圧縮室９内の廃
棄物を圧縮するまで、前記ピストン７は、前記廃棄物
を、この前記圧縮室９内に押し続ける。

【００４０】前記廃棄物が、前記圧縮室９において圧縮
されるとき、液相は、前記スリーブ１２に設けられた、
口径の定められた通路を通過して、前記シュート１３か
ら排出される。さらに、前記排出室１４において、出口
開口部１１から流れる液相の漏れは、第３図に示される
ように、前記箱部２１により、受容され、オリフィス２
２から排出される。

【００４１】前記廃棄物の圧縮が終了すると、前記スラ
イド１５は、前記圧縮室９の出口開口部１１を開口すべ
く、前記ジャッキ１６の作用により、上方に上げられ、
前記フラップ２４は、前記オリフィス２２を封止し、箱
部２１の開口部２３を開口すべく、移動する。

【００４２】前記圧縮室９内において前記ピストン７を
推し進めると、前記廃棄物の乾燥部および固相は、第４
図および第５図に示すように、前記圧縮室９から離れ、
その後、前記開口部２３を通じて排出されるように、前
記フラップ２４に対して推し進められる。

【００４３】前記ブレード１８が形成されているため、
前記スライド１５は、前記固相を楔割りする場合、その
下方に向かって移動する折に、せん断として機能し、前
記排出室１４の壁部を清掃する。

【００４４】前記固相が排出されたとき、前記ピストン
７は、その初期ポジションに戻り、同様な次の操作過程
に備えるものである。

【００４５】本発明によるプレスにおいては、固相およ
び液相からなる不均一な廃棄物を処理するためのプレス
であり、フレームと、上端に隣接して開口し、２つの相
対する側部開口部を有しており、これら側部開口部は、
前記側部開口部の１つと、それ以外の側部開口部までの
間を移動可能な、圧縮ピストンに連結した部分を有して
いる、処理されるべき不均一な廃棄物を受容する受容ゾ
ーンと、相対する関係にあり、かつ前記受容ゾーンと同
軸関係にある入口開口部と出口開口部からなり、前記圧
縮ピストンの前記断面と等しい断面を有し、液相回収手
段に接続する、口径が定められた通路からなる、圧縮室
と、前記圧縮室の下流側に位置する固相排出室とからな
るプレスにおいて、前記排出室の形状を補充する形状を
有し、前記不均一な廃棄物を圧縮する間、前記圧縮室の
出口開口部を封止する第１ポジションと、前記圧縮室か
ら固相を排出するための前記出口開口部を開口する第２
ポジションとの間で、前記圧縮室の軸方向に対して横断
方向に可動な封止部材と、前記固相排出室の固相から、
液相の漏れを分離する分離手段とからなることを特徴と
する、プレスであるため、このシステムにおいては、液
相の漏れを回収する前記ゾーンの外に、乾燥部が排出さ
れるため、圧縮室の出口開口部を封止する必要がないと
いう利点を有している。

【００４６】また、本発明においては、廃棄物を圧縮す
るとき、逆圧を与える要素を回避するという、利点を有
している。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明によりアレンジされたプレス
の、長手方向断面図である。

【図２】図２は、圧縮室を封止する手段の、拡大上面図
である。

【図３】図３は、本発明によるプレスの操作段階を示す
断面図である。

【図４】図４は、本発明によるプレスの操作段階を示す
断面図である。

【図５】図５は、本発明によるプレスの操作段階を示す
断面図である。

【符号の説明】

１ フレーム ３ 受容ゾーン ９ 圧縮室 １０ 入口開口部 １１ 出口開口部 １４ 排出室 １５ 可動部材 ２０ 液相漏れ分離手段

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 固相および液相からなる不均一な廃棄物
   を処理するためのプレスであり、フレームと、上端に隣
   接して開口し、２つの相対する側部開口部を有してお
   り、これら側部開口部は、前記側部開口部の１つと、そ
   れ以外の側部開口部までの間を移動可能な、圧縮ピスト
   ンに連結した部分を有している、処理されるべき不均一
   な廃棄物を受容する受容ゾーンと、相対する関係にあ
   り、かつ前記受容ゾーンと同軸関係にある入口開口部と
   出口開口部からなり、前記圧縮ピストンの前記断面と等
   しい断面を有し、液相回収手段に接続する、口径が定め
   られた通路からなる、圧縮室と、前記圧縮室の下流側に
   位置する固相排出室とからなるプレスにおいて、前記排
   出室の形状を補充する形状を有し、前記不均一な廃棄物
   を圧縮する間、前記圧縮室の出口開口部を封止する第１
   ポジションと、前記圧縮室から固相を排出するための前
   記出口開口部を開口する第２ポジションとの間で、前記
   圧縮室の軸方向に対して横断方向に可動な封止部材と、
   前記固相排出室の固相から、液相の漏れを分離する分離
   手段とからなることを特徴とする、プレス。
2. 【請求項２】 前記圧縮室の軸方向に対して横断方向に
   可動である封止部材が、前記フレームに接続した案内面
   によりガイドされ、ジャッキにより制御されたスライド
   からなることを特徴とする、特許請求の範囲第１項に記
   載のプレス。
3. 【請求項３】 前記スライドには、その低部に、前記排
   出室の壁部を清掃するための、ブレードが設けられてい
   ることを特徴とする、特許請求の範囲第２項に記載のプ
   レス。
4. 【請求項４】 前記分離手段が、枢軸的に可動なフラッ
   プにより形成されていることを特徴とする、特許請求の
   範囲第１項に記載のプレス。
5. 【請求項５】 前記枢軸的に可動なフラップは、前記圧
   縮室における不均一な廃棄物を圧縮する間、前記液相の
   漏れを回収するための、液相回収手段に通じる、前記排
   出室に位置する、第１ポジションと、前記圧縮室から固
   相を排出する間、前記固相を回収するための固相回収手
   段と通じる、前記排出室に位置する、第２ポジションと
   の間で、可動であることを特徴とする、特許請求の範囲
   第１項に記載のプレス。