JPH05302817A - ロボットのたわみ及び歪検出装置 - Google Patents

ロボットのたわみ及び歪検出装置

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JPH05302817A
JPH05302817A JP30714692A JP30714692A JPH05302817A JP H05302817 A JPH05302817 A JP H05302817A JP 30714692 A JP30714692 A JP 30714692A JP 30714692 A JP30714692 A JP 30714692A JP H05302817 A JPH05302817 A JP H05302817A
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JP
Japan
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arm
robot
light
deflection
detecting
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Application number
JP30714692A
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English (en)
Inventor
Yasuo Morita
康夫 森田
Takehiko Nakada
健彦 中田
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ロボットのたわみ及び歪検出を複雑な演算を
用いることなく直接的に求めることにより,ロボットの
リアルタイムの制御を行い得るコンパクトなロボットの
たわみ及び歪検出装置を提供する。 【構成】 垂直面内に揺動自在のアーム1のたわみを検
出するロボットのたわみ検出装置A1 において,アーム
1の一端側に設けられ,垂直面内でアーム1の長手方向
の軸心に対して鋭角をなすように取り付けられ光を発射
するレーザセンサ2と,アーム1の他端部のレーザセン
サ2の対向位置にアーム1の上記軸心方向に平行に取り
付けられ,レーザセンサ2からのレーザ光を受光するP
SD3と,PSD3により受光された光の垂直方向への
変位に基づいてアーム1のたわみを検出する信号処理部
4とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はロボットのたわみ及び歪
検出装置に係り,詳しくは垂直面内に揺動自在のアーム
のたわみを検出するロボットのたわみ検出装置とロボッ
トアームを含むロボット要素のたわみ及びねじれを含む
歪検出装置とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】産業用ロボットに対する教示操作方式
は,数値やロボット言語等で表わされた教示データをロ
ボットの入力装置へ入力する間接形教示方式と,ロボッ
トを人手により実際に動作させてその履歴を教示する直
接形教示方式とに大別される。この内,間接形教示方式
は直接形教示方式に比べて現場での教示時間が短く,ま
た教示時の人身事故のおそれがないという長所を有して
いる。しかし,垂直多関節ロボットに間接形教示方式を
適用した場合には,教示データと実際のロボットの位置
との間に誤差を生じる。これはロボットの重力負荷によ
るたわみに起因するものである。従って,このロボット
のたわみを検出して,教示データを補正してやれば常に
正しいロボット位置が得られることがわかる。従来,三
対の光源(レーザセンサ)と光検知器(Photo Sensitiv
e Detector)(以下PSDと略す)とをそれぞれロボッ
トのアームの両端に対向配備し,PSDの出力からアー
ムのたわみを検出する方法が知られている。図9は従来
のロボットアームのたわみ検出装置Aのセンサの取り付
け状態の一例を示す斜視的模式図である。図9に示す如
く,従来のロボットアームのたわみ検出装置Aはロボッ
トアーム1の一端側に設けられレーザ光を発射するレー
ザセンサ2a ,2b ,2c と,ロボットアーム1の他端
側で各レーザセンサ2a ,2 b ,2c の対向位置に設け
られそれぞれに対向するレーザセンサ2a ,2b ,2 c
からのレーザ光のみを受光する2次元PSD3a
b ,3c と,PSD3a,3b ,3c からの出力信号
を処理する信号処理部4とからなる。このたわみ検出装
置Aの検出原理は以下のとおりである。PSD3a ,3
b ,3c は受光したレーザ光のスポット位置に対応して
直線的に出力電流が変化する半導体検出器であり,スポ
ット位置を検出することができる。ここで,ロボットア
ーム1がたわむとレーザセンサ2a ,2b ,2c とPS
D3a ,3b ,3c との相対位置が変化するため,PS
D3a ,3b ,3c 上の各スポット位置も変化する。従
って,PSD側の座標系での3点のスポット位置を計測
すればロボットアーム1のたわみ角とたわみ量とを求め
ることができる。このようにして,従来のたわみ検出装
置Aでは,スポット位置の変化からたわみ角及びたわみ
量を求める周知の演算を信号処理部4にて実行すること
により,PSD3a ,3b ,3c 上のスポット位置の変
化に基づいてロボットアーム1のたわみを求めることが
できた。また,上記ロボットのたわみと共にねじれを生
じることがある。このねじれの影響が無視できる程度の
ものであれば,上述したようなたわみの検出のみで足り
る。しかし,無視できない場合には,たわみ及びねじれ
を含む歪を検出する必要がある。従来のロボットアーム
のたわみ検出装置Aは,ロボットアーム1の歪の検出を
も上記たわみ検出と同様に行うことができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
ロボットアームのたわみ検出装置Aでは,たわみ角とた
わみ量とを複雑な座標変換演算で求めなければならな
い。この点は歪を求める場合も同様である。このため,
演算を行う信号処理部4の負担が大きくなり,ロボット
のリアルタイムの制御が困難であった。更に,一本のロ
ボットアーム1に三対のレーザセンサ2a ,2b ,2c
とPSD3a ,3b ,3c とを設けるため,ロボットア
ーム1の大型化及び慣性力の増大と,これに伴うロボッ
ト装置全体の大型・大重量化を招くおそれがあった。本
発明は,このような従来の技術における課題を解決する
ために,ロボットのたわみ及び歪検出装置を改良し,ロ
ボットのたわみ及び歪検出を複雑な演算を用いることな
く直接的に求めることによりロボットのリアルタイムの
制御を行い得るコンパクトなロボットのたわみ及び歪検
出装置を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明が採用する主たる手段は,その要旨とする
ところが,垂直面内に揺動自在のアームのたわみを検出
するロボットのたわみ検出装置において,上記アームの
一端側に設けられ,垂直面内で上記アームの長手方向の
軸心に対して第1の所定角度をなすように取り付けら
れ,光を発射するための発光部と,上記アームの他端側
の上記発光部の対向位置に,該アームの垂直面内で上記
軸心方向に対して第2の所定角度をなすように取り付け
られ,上記発光部から発射された光を受光する受光部
と,上記受光部により受光された光の垂直方向への変位
に基づいて上記アームのたわみを検出する検出手段とを
設けてなることを特徴とするロボットのたわみ検出装置
である。また,垂直面内に揺動自在のアームのたわみを
検出するロボットのたわみ検出装置において,上記アー
ムの一端側に設けられ,垂直面内で上記アームの長手方
向の軸心に対して鋭角をなすように取り付けられ,光を
発射するための第1の発光部と,上記アームの他端側の
上記第1の発光部の対向位置に,該アームの垂直面内で
上記軸心方向に対して平行又は鋭角をなすように取り付
けられ,上記第1の発光部から発射された光を受光する
第1の受光部と,上記第1の受光部により受光された光
の垂直方向への変位に基づいて上記アームのたわみ角を
検出する第1の検出手段と,上記アームの一端側に設け
られ,垂直面内で上記アームの長手方向の軸心に対して
平行に取り付けられ,光を発射するための第2の発光部
と,上記アームの他端側の上記第2の発光部の対向位置
に,該アームの垂直面内で上記軸心方向に対して直角に
取り付けられ,上記第2の発光部から発射された光を受
光する第2の受光部と,上記第2の受光部により受光さ
れた光の垂直方向への変位に基づいて上記アームのたわ
み量を検出する第2の検出手段とを設けてなることを特
徴とするロボットのたわみ検出装置である。また,第2
の発明が採用する主たる手段は,その要旨とするところ
が,ロボットアームを含むロボット要素のたわみ及びね
じれを含む歪を検出するロボットの歪検出装置におい
て,上記ロボット要素の所定の軸心に沿って平行に配置
された少なくとも2個の発光部と,上記発光部に対向
し,上記ロボット要素の軸心に直角の面内に平行に設け
られ,上記ロボット要素の軸心に直角の面内での上記発
光部による受光点の2次元的位置を検出する少なくとも
2個の受光部と,上記少なくとも2個の受光部からの上
記2次元的位置データに基づいて上記ロボットの要素の
たわみ及びねじれを含む歪を演算する演算手段とを具備
してなることを特徴とするロボットの歪検出装置であ
る。
【0005】
【作用】第1の発明によれば,垂直面内に揺動自在のロ
ボットアームのたわみを検出するに際し,上記アームの
一端側に設けられ,垂直面内で上記アームの長手方向の
軸心に対して第1の所定角度をなすように取り付けられ
た発光部から光を発射し,上記アームの他端側の上記発
光部の対向位置に,該アームの垂直面内で上記軸心方向
に対して第2の所定角度をなすように取り付けられた受
光部により上記発光部から発射された光を受光すること
により,上記受光部により受光された光の垂直方向への
変位に基づいて検出手段により上記アームのたわみが検
出される。また,ロボットアームの一端側に設けられ,
垂直面内で上記アームの長手方向の軸心に対して鋭角を
なすように取り付けられた第1の発光部から光を発射
し,上記アームの他端側の上記第1の発光部の対向位置
に,該アームの垂直面内で上記軸心方向に対して平行又
は鋭角をなすように取り付けられた第1の受光部により
上記第1の発光部から発射された光を受光することによ
り,上記第1の受光部により受光された光の垂直方向へ
の変位に基づいて第1の検出手段により上記アームのた
わみ角が検出されると共に,上記アームの一端側に設け
られ,垂直面内で上記アームの長手方向の軸心に対して
平行に取り付けられた第2の発光部から光を発射し,上
記アームの他端側の上記第2の発光部の対向位置に,該
アームの垂直面内で,上記軸心方向に対して直角に取り
付けられた第2の受光部により上記第2の発光部から発
射された光を受光することにより,上記第2の受光部に
より受光された光の垂直方向への変位に基づいて第2の
検出手段により上記アームのたわみ量が検出される。従
って,垂直多関節ロボットのたわみ角度を直接的にかつ
高精度に検出することができる。また,上記たわみ角度
に加えて,たわみ量をも検出できる。また,第2の発明
によれば,ロボットアームを含むロボット要素のたわみ
及びねじれを含む歪を検出するに際し,上記ロボット要
素の所定の軸心に沿って平行に配置された少なくとも2
個の発光部から光が発射される。この光は上記発光部に
対向し,上記ロボット要素の軸心に直角の面内に平行に
設けられた少なくとも2個の受光部にて受光され,上記
ロボット要素の軸心に直角の面内での上記発光部による
上記受光点の2次元的位置が検出される。そして,上記
少なくとも2個の受光部からの上記2次元的位置データ
に基づいて演算手段により上記ロボット要素のたわみ及
びねじれを含む歪が演算される。従って,ロボットのた
わみ及びねじれを含む歪を直接的かつ高精度に検出する
ことができる。その結果,上記第1,第2の発明により
ロボットのたわみ及び歪を複雑な演算を用いることなく
直接的に求めることができ,ロボットのリアルタイムの
制御を行い得るコンパクトなロボットのたわみ及び歪検
出装置を得ることができる。
【0006】
【実施例】以下,添付図面を参照して,本発明を具体化
した実施例につき説明し,本発明の理解に供する。尚,
以下の実施例は本発明を具体化した一例であって,本発
明の技術的範囲を限定する性格のものではない。ここ
に,図1は第1の発明の一実施例に係るロボットのたわ
み検出装置A1 のセンサの取り付け状態を示す垂直断面
図(1),(2),図2は第1の発明の他の実施例に係
るロボットのたわみ検出装置A2 のセンサの取り付け状
態を示す垂直断面図,図3は垂直多関節ロボットへのた
わみ検出装置の組み込み状態の一例を示す垂直断面図,
図4は第2の発明の一実施例に係るロボットの歪検出装
置A 3 のセンサの取り付け状態を示す斜視図,図5は検
出装置A3 のPSDのスポット光位置の変化状態を示す
説明図(1),(2),図6はPSDの光電流値とスポ
ット光のPSD幅方向の変化量との関係を示すグラフ,
図7はねじれ量の検出原理を示す説明図,図8は絶対座
標系O(x,y)とPSD座標系O′(x′,y′)と
の位置関係を示す説明図である。また,前記図9の従来
のロボットアームのたわみ検出装置Aのセンサの取り付
け状態の一例を示す斜視的模式図と共通する要素には同
一の符号を使用する。図1(1),(2)に示す如く,
第1の発明の一実施例に係るロボットのたわみ検出装置
1 はロボットアーム1の両端に設けられたレーザセン
サ2(発光部に相当)及びPSD3(受光部に相当)
と,信号処理部4(検出手段に相当)とからなる点は従
来例と同様である。しかし,従来例が三対のレーザセン
サと2次元PSDとを必要としたのに対し,この実施例
では最低一対のレーザセンサと1次元PSDとで足り
る。この検出装置A1 の検出原理について,以下述べ
る。まず,図1(1)に示すようにロボットアーム1の
先端側下部にレーザセンサ2を,アーム1の支持側上部
(対角方向)に向けて取り付け,このレーザセンサ2か
らレーザ光を発射する。アーム1の支持側上部にはアー
ム1の長手方向の軸心と平行にPSD3を取り付け,こ
のPSD3によりレーザセンサ2からのレーザ光を受光
する。PSD3は受光したレーザ光のスポット位置を検
出する。次に,図1(2)に示すようにロボットアーム
1が垂直面内でたわむと,レーザセンサ2とPSD3と
の相対位置が変化し,PSD3上のスポット位置がアー
ム1の先端側に向かって変化する。この時のスポット位
置の変化量ΔPは幾何学上の手法により近似的に次式で
与えられる。 ΔP=L−φ´・tan(α−θ) … ここに,L:ロボットアーム1の長さ φ´:ロボットアーム1の直径(≒ロボットアーム1の
直径φ´+たわみ量Δd) α:レーザセンサ2の取り付け角度 θ:ロボットアーム1のたわみ角度
【0007】従って,スポット位置ΔPを一点検出する
ことにより,上記式を用いてロボットアーム1のたわ
み角度θを求めることができる。上記式は垂直面内に
揺動自在のロボットアーム1を有する垂直多関節ロボッ
トに適用可能であり,図3にこの原理を用いたたわみ検
出装置A1 を組み込んだ垂直多関節ロボットの一例を示
す。また上記式ではレーザセンサ2の取り付け角度α
を大きくとる程,たわみ角θに対するスポット位置の変
化量が大きくなる。このことから,レーザセンサ2のロ
ボットアーム1の長手方向の軸心とのなす角度α´(=
90度−α)を鋭角となし,かつPSD3のアーム1の
上記軸心方向となす角度を0度(平行)又は鋭角とする
ことにより,スポット位置の変化量が拡大されてたわみ
角θの検出精度が向上することがわかる。本実施例では
このように,簡単な計算式を用いてロボットアーム1の
たわみ角θを直接的に精度よく算出できる。その結果,
この演算を行う信号処理部4の負担が小さくなり,演算
速度が速くなるため,ロボットのリアルタイムの制御が
可能となる。
【0008】また,一本のロボットアーム1に最低一対
のレーザセンサ2とPSD3とを設けることで足りるた
め,ロボットアーム1の大型化や慣性力の増大を抑え
て,ロボットのコンパクト化を図ることができる。尚,
図1(1),(2)ではロボットアーム1の先端側下部
にレーザセンサ2を,アーム1の支持側上部にPSD3
を取り付けたが,実使用においては,レーザセンサ2及
びPSD3をこの状態のままアーム1を垂直面内又は水
平面内に180度回転した位置としても何ら支障はな
い。要はレーザセンサ2とPSD3とが垂直面内で互い
に対角方向にあれば良い。更に,上記ロボットアーム1
のたわみ角θの検出に加え,同様の構成を有する検出装
置,即ち第1の発明の他の実施例に係るロボットのたわ
み検出装置A2 でアーム1のたわみ量Δdをも検出する
こともできる。以下,図2を参照して,その検出装置A
2 の検出原理について述べる。図2に示すように,ロボ
ットアーム1の支持側の中央部にレーザセンサ2´を,
アームの先端側中央部に向けて取り付け,このレーザセ
ンサ2´からレーザ光を発射する。アーム1の先端側中
央部にはアーム1と直角方向にPSD3´を取り付け,
このPSD3´によりレーザセンサ2´からのレーザ光
を受光する。PSD3´は受光したレーザ光のスポット
位置を検出する。次に,ロボットアーム1が垂直方向に
たわむと,レーザセンサ2´とPSD3´との相対位置
が変化する。この時のスポット位置の変化量ΔP´は光
の直進性により近似的に次式で与えられる。 ΔP´=|P´−P|≒Δd … ここに,P´:ロボットアーム1がたわんでいない時の
スポット位置 P:ロボットアーム1がたわんだ時のスポット位置 Δd:ロボットアーム1のたわみ量 従って,スポット位置ΔP´を一点検出することによ
り,上記式を用いてロボットアーム1のたわみ量Δd
を求めることができる。
【0009】この検出装置A2 は,例えばロボットアー
ム1の剛性が低く,又不均一であり,検出装置A1 によ
り検出されたたわみ角θのみではロボットアーム1のた
わみ状態を充分把握できない場合等に有効である。即
ち,両検出装置A1 ,A2 を併用することにより,低剛
性のロボットアーム1のたわみの検出精度の向上を図る
ことができる。その結果,ロボット先端位置決め動作の
高精度化及びロボットへの低剛性アームの使用が可能と
なる。しかも,上記式による演算は非常に簡単である
ため信号処理部4の負担を増大させることがない。従っ
て,両検出装置A1 ,A2 を併用しても演算速度への影
響は殆どなく,ロボットのリアルタイムの制御が可能で
ある。また,検出装置A2 の一対のレーザセンサ2´と
PSD3´とはロボットアーム1の両端中央部に設けら
れるため,両検出装置A1 ,A2 を併用しても両装置の
センサ同志が干渉せず,又ロボットアーム1の大型化や
慣性力の増大を招くおそれはない。従って,ロボットの
コンパクト化を阻害しない。更に,これらの検出装置A
1 および/またはA2 のレーザセンサとPSDとをロボ
ットアーム1内に密封状に組み込むことにより,センサ
部の保護を図ると共に,外部からの光を遮断して外乱要
素を除去し,たわみの検出精度の一層の向上をも図るこ
とができる。以上の検出装置A1 ,A2 は垂直多関節型
ロボットの如く,ねじれが全く生じないかあるいは生じ
ても影響を無視し得る程度のものに対して適用可能であ
る。しかし,ロボットの種類等によっては,たわみと共
に無視できない程度のねじれを生じる場合もあり,その
場合にはたわみ及びねじれを含む歪を検出する必要があ
る。第2の発明の一実施例に係るロボットの歪検出装置
3 はこのような場合に適用可能なものであり,以下図
4〜図8を参照して説明する。図4に示す如く,この検
出装置A3 はロボットアーム1の両端に設けられたレー
ザセンサ2a′,2b′(発光部に相当)及び1次元P
SD3a′,3b′(受光部に相当)と,信号処理部
4′(演算手段に相当)とからなり,従来例が三対のレ
ーザセンサと2次元PSDとを必要としたのに対し,こ
の実施例では最低二対のレーザセンサと1次元PSDと
で足りる。
【0010】この検出装置A3 の検出原理について,以
下述べる。まず,図4に示すようにロボットアーム1の
支持側にレーザセンサ2a′,2b′をアーム1の軸心
に沿って平行に配置し,これらのレーザセンサ2a′,
2b′からそれぞれレーザ光を発射する。アーム1の先
端側には,レーザセンサ2a′,2b′に対向してアー
ム1の軸心に直角の面内にPSD3a′,3b′を平行
に設け,この面内でのレーザセンサ2a′,2b′から
のレーザスポット(受光点に相当)の2次元的位置P1,
2 を検出する。ここでアーム1がたわんでいない時の
レーザスポット位置P01,P02を図5(1)に示す如
く,PSD3a′,3b′の中央付近に設定する。アー
ム1がたわみ,ねじれにより変化した時,PSD3
a′,3b′におけるレーザスポット位置は図5(2)
に示すようにP1 ,P2 に変化する。この変化の内PS
D3a′,3b′の長手方向の変化であるみかけ上のた
わみ量l1 ,l 2 をPSD3a′,3b′の位置出力よ
り直接測定する。このみかけ上のたわみ量l1 ,l2
らアーム1のみかけ上のねじれ角θ′が次式により求ま
る。 θ=arcSIN{(l1 −l2 )/W} … ここに,Wは2個のPSD3a′,3b′間の距離を示
し,既知の値である。また,みかけ上のたわみ量l1
2 及びみかけ上のねじれ角θ′とはいずれもPSD上
の座標系での値であることを意味する。PSD3a′,
3b′の幅方向の変化については,PSD3a′,3
b′に取り込まれるレーザ光の強さ(PSD受光面にか
かっているスポット光の面積に比例)により検出する。
具体的にはスポット光径をPSD3a′,3b′の各幅
の8割程度にし,PSDの光電流の値によりスポット光
の各PSD3a′,3b′の幅方向の変化量を読み取
る。PSDの光電流値とスポット光のPSD幅方向の変
化量との関係を実験で求めた例を図6に示す。図6より
以下のことがわかる。PSD光電流出力特性カーブが左
右対称であるため,各PSDの光電流出力毎に2つの位
置データ(PSD幅方向の変化量)が得られる。従っ
て,図7に示すように2個のPSD3a′,3b′の光
電流出力の変化により合計4つの位置データΔd11,Δ
12,Δd21,Δd22が得られる。図7中の記号V01
01はアーム1がたわんでいない時のPSD3a′の光
電流値,スポット光基準位置,記号V02,D02はアーム
1がたわんでいない時のPSD3b′の光電流値,スポ
ット光基準位置を示す。先にレーザスポット位置P01
02は各PSD3a′,3b′の中央付近に設定すると
したが,実際には光電流値の最大となる中央から少し離
れた位置に設定することが望ましい。これは,各位置デ
ータΔd11,Δd12,Δd21,Δd22相互間の差を大き
くしてこれらの検出精度を向上させるためである。
【0011】以下,4つの位置データΔd11,Δd12
Δd21,Δd22の中から,真値を求める方法について述
べる。レーザスポット位置P1 ,P2 間のPSD3
a′,3b′の各幅方向の変化量の差Δdは次式で表さ
れる。 Δd=W・(1−cosθ′) … そして,PSD3a′により検出される位置データΔd
11,d12と,PSD3b′により検出される位置データ
Δd21,d22との組み合わせを考え, これらの内,上記
式を満足するものを選択すれば,各PSD3a′,3
b′の幅方向の変化の真値を特定できる。例えば,図7
での2つの位置データΔd12とΔd22との組み合わせで
Δd=Δd12−Δd22=W・(1−cosθ′)となる
ならば,これら2つの位置データΔd12,Δd22が真値
である。このようにして求めた各値(l1 ,Δd
12 ),(l2 ,Δd22)は2つのレーザスポット位置
がP01→P1 ,P02→P2 と変化した時のPSD座標系
での位置変化量である。しかし,ロボット教示の誤差量
を求めるには絶対座標系での値を知る必要がある。そこ
で,図8に示すような絶対座標系O(x,y)とPSD
座標系O′(x′,y′)との位置関係を次式で与え
る。
【数1】 ただし,θ″はねじれ角,(x0 ,y0 )はたわみ及び
ねじれを含む歪量を示す。上記式に,アーム1の変化
の前後での4つのレーザスポット位置の絶対座標データ
01(l01,d01),P02(l02,d02),P1 (l01
+l1 ,d01+Δd12),P2 (l02+l2 ,d02+Δ
22)を代入することにより,絶対座標系でのねじれ角
θ″とたわみ及びねじれを含む歪量(x0 ,y0 )とを
一義的に求めることができる。これら一連の演算は信号
処理部4′により実行される。従って,この検出手段A
3 によれば,簡単な計算式を用いてロボットのたわみ及
びねじれを含む歪を直接的に精度よく算出できる。その
結果,前述の検出装置A1 ,A2 と同様, 上記演算を行
う信号処理部4′の負担が小さくなり演算速度が速くな
るため,ロボットのリアルタイムでの制御が可能とな
る。また,一本のロボットアーム1に最低二対のレーザ
センサ2a′,2b′と1次元PSD3a′,3b′と
を平行に設けることで足りるため,ロボットアーム1の
大型化や慣性力の増大を抑えて,ロボットのコンパクト
化を図ることができる。尚,検出装置A3 では検出原理
上,各PSD3a′,3b′のそれぞれの幅の中にスポ
ット位置を存在させる必要があるため,ロボットアーム
1のみかけ上のねじれ角θ′が数度以下のものに適用が
限定されるが,この程度であれば通常の剛性を有するロ
ボットの場合は特に問題となることはなく充分実用に耐
えうるものとなる。尚,検出装置A3 による歪検出は上
記の如くロボットアーム1への適用のみに限らず,他の
全てのロボット要素(例えばロボット本体等)へも幅広
く適用することができる。
【0012】
【発明の効果】第1の発明に係るロボットのたわみ検出
装置は,上記したように構成されているため,垂直多関
節ロボットのたわみ角度を直接的にかつ高精度に検出す
ることができる。また,上記たわみ角度に加えて,たわ
み量をも検出できる。また,第2の発明に係るロボット
の歪検出装置は,ロボットの歪を直線的にかつ高精度に
検出することができる。その結果,ロボット先端位置決
め動作の高精度化及びロボットへの低剛性アームの使用
が可能となる。また,複雑な演算を用いないため演算部
の負担が小さくなり,演算速度を速くできて,ロボット
のリアルタイムの制御が可能となる。更に,ロボットア
ームの大型化や慣性力の増大を抑えてコンパクトな装置
とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の発明の一実施例に係るロボットのたわ
み検出装置A1 のセンサの取り付け状態を示す垂直断面
図。
【図2】 第1の発明の他の実施例に係るロボットのた
わみ検出装置A2 のセンサの取り付け状態を示す垂直断
面図。
【図3】 垂直多関節ロボットへのたわみ検出装置の組
み込み状態の一例を示す垂直断面図。
【図4】 第2の発明の一実施例に係るロボットの歪検
出装置A3 のセンサ取り付け状態を示す斜視図。
【図5】 検出装置A3 のPSDのスポット光位置の変
化状態を示す説明図(1),(2)。
【図6】 PSDの光電流値とスポット光のPSD幅方
向の変化量との関係を示すグラフ。
【図7】 ねじれ量の検出原理を示す説明図。
【図8】 絶対座標系O(x,y)とPSD座標系O′
(x′,y′)との位置関係を示す説明図。
【図9】 従来のロボットアームのたわみ検出装置Aの
センサの取り付け状態の一例を示す斜視的模式図。
【符号の説明】
1 ,A2 …ロボットアームのたわみ検出装置 1…ロボットアーム 2,2´…レーザセンサ(発光部に相当) 3,3´…PSD(受光部に相当) 4…信号処理部(検出手段に相当) A3 …ロボットの歪検出装置 2a′,2b′…レーザセンサ(発光部に相当) 3a′,3b′…PSD(受光部に相当) 4′…信号処理部(演算手段に相当)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直面内に揺動自在のアームのたわみを
    検出するロボットのたわみ検出装置において,上記アー
    ムの一端側に設けられ,垂直面内で上記アームの長手方
    向の軸心に対して第1の所定角度をなすように取り付け
    られ,光を発射するための発光部と,上記アームの他端
    側の上記発光部の対向位置に,該アームの垂直面内で上
    記軸心方向に対して第2の所定角度をなすように取り付
    けられ,上記発光部から発射された光を受光する受光部
    と,上記受光部により受光された光の垂直方向への変位
    に基づいて上記アームのたわみを検出する検出手段とを
    設けてなることを特徴とするロボットのたわみ検出装
    置。
  2. 【請求項2】 垂直面内に揺動自在のアームのたわみを
    検出するロボットのたわみ検出装置において,上記アー
    ムの一端側に設けられ,垂直面内で上記アームの長手方
    向の軸心に対して鋭角をなすように取り付けられ,光を
    発射するための第1の発光部と,上記アームの他端側の
    上記第1の発光部の対向位置に,該アームの垂直面内で
    上記軸心方向に対して平行又は鋭角をなすように取り付
    けられ,上記第1の発光部から発射された光を受光する
    第1の受光部と,上記第1の受光部により受光された光
    の垂直方向への変位に基づいて上記アームのたわみ角を
    検出する第1の検出手段と,上記アームの一端側に設け
    られ,垂直面内で上記アームの長手方向の軸心に対して
    平行に取り付けられ,光を発射するための第2の発光部
    と,上記アームの他端側の上記第2の発光部の対向位置
    に,該アームの垂直面内で上記軸心方向に対して直角に
    取り付けられ,上記第2の発光部から発射された光を受
    光する第2の受光部と,上記第2の受光部により受光さ
    れた光の垂直方向への変位に基づいて上記アームのたわ
    み量を検出する第2の検出手段とを設けてなることを特
    徴とするロボットのたわみ検出装置。
  3. 【請求項3】 ロボットアームを含むロボット要素のた
    わみ及びねじれを含む歪を検出するロボットの歪検出装
    置において,上記ロボット要素の所定の軸心に沿って平
    行に配置された少なくとも2個の発光部と,上記発光部
    に対向し,上記ロボット要素の軸心に直角の面内に平行
    に設けられ,上記ロボット要素の軸心に直角の面内での
    上記発光部による受光点の2次元的位置を検出する少な
    くとも2個の受光部と,上記少なくとも2個の受光部か
    らの上記2次元的位置データに基づいて上記ロボットの
    要素のたわみ及びねじれを含む歪を演算する演算手段と
    を具備してなることを特徴とするロボットの歪検出装
    置。
JP30714692A 1992-02-26 1992-11-17 ロボットのたわみ及び歪検出装置 Pending JPH05302817A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-39317 1992-02-26
JP3931792 1992-02-26

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JP30714692A Pending JPH05302817A (ja) 1992-02-26 1992-11-17 ロボットのたわみ及び歪検出装置

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003521678A (ja) * 1999-09-06 2003-07-15 フランツ、ロットナー ひずみ検知装置
JP2018127315A (ja) * 2017-02-08 2018-08-16 株式会社日立製作所 乗客コンベア
WO2023137841A1 (zh) * 2022-01-21 2023-07-27 广州市香港科大***研究院 基于机器视觉的机器人关节形变传感器、机械臂及方法

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