JPH05299625A - 固体撮像素子およびその製造方法 - Google Patents

固体撮像素子およびその製造方法

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JPH05299625A
JPH05299625A JP4129467A JP12946792A JPH05299625A JP H05299625 A JPH05299625 A JP H05299625A JP 4129467 A JP4129467 A JP 4129467A JP 12946792 A JP12946792 A JP 12946792A JP H05299625 A JPH05299625 A JP H05299625A
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film
solid
organic compound
bonding pad
casein
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JP4129467A
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Yasutaka Nishioka
康隆 西岡
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 素子表面が平坦な固体撮像素子およびその製
造方法を得る。 【構成】 周辺部領域20において、Al配線5やボン
ディングパッド3などの凸部分を除いた部分に反射防止
膜7を形成する。 【効果】 反射防止膜の形成と同時に基板の平坦化が行
え、このため、その後の工程で形成する層も塗布むらを
生ずることなく形成でき、該塗布むらに起因する感度低
下や歩留り低下を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は固体撮像素子およびそ
の製造方法に関し、特に、光電変換素子が実装された半
導体基板の表面に反射防止膜が形成された固体撮像素子
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、例えばその表面に反射防止膜を
形成した従来の固体撮像素子の構成を示す模式図であ
り、図4(a) は上面から見た該素子の平面図、図4(b)
は受光領域の横方向の断面図である。また、図4(c) は
受光領域ではない領域、すなわち、基板の周辺部領域の
横方向の断面図であり、ここでは図4(a) のA−B断面
を示している。なお、図4(a) では、反射防止膜7,保
護膜8,受光領域6の内部構造は省略して示している。
図4において、1は光電変換素子が実装された半導体基
板であり、光電変換部10や転送部12などが形成され
た受光領域6と、該受光領域6が形成されていない領域
(以下、周辺部領域20と称す)とに分けられる。2は
周辺部領域20に混在して形成されている周辺回路部で
あり、例えば信号増幅回路などの該固体撮像素子の動作
に必要な回路や、ウエハの製造プロセスで必要とされる
テストパターンなどの各種パターンで構成されている。
3はボンディングパッド、5はボンディングパッド3や
周辺回路部2とチップ内部とを結線するAl配線、4は
複数のAl配線5が交差してなる立体配線部である。
【0003】また、8は該固体撮像素子を保護するため
に、その表面を覆うように形成された保護膜であり、例
えばボンディングパッド3上などの不要な部分は開孔さ
れている。7は保護膜8上に形成された反射防止膜であ
り、不要部分は開孔されている。9は周辺部領域20に
おいて半導体基板1上に形成された膜厚の厚い絶縁膜、
14は受光領域6において半導体基板1上に形成された
膜厚の薄い絶縁膜、10は受光領域6に入射した光を電
気信号に変換する光電変換部、11は各画素領域を分離
する分離部、12は転送部であり、光電変換部10で電
気信号に変換された光電変換信号はここを通って転送さ
れる。15は薄い絶縁膜14を介して転送部12と対向
して形成されたポリシリコンゲートである。13はポリ
シリコンゲート15を覆うようにして、Alやその合金
などの金属で形成された遮光膜である。
【0004】上記図に示すように、受光領域6では、半
導体基板1内に光電変換部10,分離部11,転送部1
2が埋設され、薄い絶縁膜14を介して、該基板1上に
ポリシリコンゲート15,遮光膜13が形成されてい
る。また、周辺部領域20では、半導体基板1上に厚い
絶縁膜9を介して、Al配線5やボンディングパッド3
が形成されでいる。さらに、これらの表面には保護膜8
が必要に応じて所要の部位で開孔されて形成され、ま
た、該保護膜8上には反射防止膜7が不要部分を開孔し
て形成されている。
【0005】次に動作について説明する。該素子に入射
した光は受光領域6の光電変換部10で電気信号に変換
され、転送部12を通って読み出される。周辺部領域2
0には、ボンディングパッド3や該ボンディングパッド
3とチップ内部とを結線するAl配線5があるので、転
送部12上にあるポリシリコンゲート15の駆動信号や
出力信号は、これらボンディングパッド3にボンディン
グされたワイヤを通じて外部とやりとりするようになっ
ている。
【0006】ここで、ポリシリコンゲート15の上に形
成される遮光膜13は、転送部12に光が入射して発生
するスミアと呼ばれる偽信号を抑えるために必要なもの
である。該遮光膜13には、通常、Alやその合金など
の金属が使用され、高い光遮蔽効果が得られている。し
かし、一方で遮光膜13が金属であることにより、該遮
光膜13の表面で光の反射が起こり、これに起因する種
々の問題、例えば該固体撮像素子上に直付けカラーフィ
ルタを写真製版により形成する際、該カラーフィルタの
もととなる被染色層のパターンが光の反射により荒れた
り、フォトマスク設計寸法との誤差が拡大してしまった
り、あるいは、カメラに該素子を取付けた後、該カメラ
で高輝度の被写体を撮像した際に、その撮影像のぼやけ
る原因となるハレーションなどの原因となるなどの問題
が生じている。これらの問題を防止,解決するために、
素子表面上に反射防止膜7を設けて遮光膜13表面での
光の反射を防いでいる。
【0007】次に、反射防止膜7の形成方法について説
明する。反射防止膜7の材料および形成方法としては種
々のものが考えられるが、一般的には直付け型カラーフ
ィルタと同じような写真製版などの製造方法で得られる
ものを用いることが多い。具体的には、例えば、重クロ
ム酸などを加えたゼラチン,カゼインなどの被染色性感
光性水溶液を、該固体撮像素子表面上(保護膜8の形成
された半導体基板1上)に塗布して被染色材料層を形成
し、該被染色材料層を写真製版の手法によってパターニ
ングして所定のパターンを形成した後、パターンの形成
された基板を所定の条件に調整された染色液に浸漬し
て、該パターンを黒色などに染色し、これを反射防止膜
7として用いる。該反射防止膜7の膜厚としては、1μ
m前後が一般的によく用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の固体撮像素子お
よびその製造方法は以上のように構成されているので、
図4(b) ,(c) に示すように基板表面には段差があり、
反射防止膜7の形成後、素子表面上に形成するカラーフ
ィルタ層、あるいはそのさらに上面に形成するマイクロ
レンズ層などを形成する際、それらの形成工程に用いる
材料を該基板表面上にスピン塗布すると、基板表面の段
差、特に凸部に起因するすじ状の塗布むらが生じ、これ
によって、該固体撮像素子を取り付けたカメラにFPN
(固定パターンノイズ)が発生することとなり、品質の
性能低下を招くなどの問題点があった。
【0009】図5は従来の固体撮像素子およびその製造
方法における問題点を説明するための図であり、図にお
いて、17は半導体ウエハ、16は該半導体ウエハ17
上に形成されたチップである。該図5に示すように、基
板表面の段差に起因するすじ状の塗布むらが受光領域6
あるいは周辺部領域20に存在すると、撮像時、感度む
らに起因するFPN(固定パターンノイズ)の原因とな
り、大きな問題となっていた。ここで、受光領域6内の
塗布むらの問題を解決する方法はすでに特願平3−27
2577号にて出願しており、この場合は、上記従来例
において被染色材料層を染色する工程の前に、可視光に
対し透明で且つ染料で染色されず、また、下地の平坦性
の良い材料を被染色材料層上に塗布して硬化させること
により防染材料層を形成し、続いて、基板表面上の凹部
にのみ該防染材料層が残るようにこれをパターニングし
た後、該基板を染色液に浸漬することによって、防染材
料層が除去されて被染色材料層が露出した部分のみ染色
されることとなり、これによって反射防止膜7を得てい
る。このように、受光領域6では、凹部に透明樹脂層
(防染材料層)を埋め込むことによって、反射防止膜7
を形成するとともに基板表面の平坦化を実現している。
【0010】しかし、受光領域6のみで基板表面の平坦
化を行っても、周辺部領域20での段差に起因する塗布
むらは防止できず、やはり、撮像時の感度むらを生ず
る。図6は従来の固体撮像素子およびその製造方法にお
ける問題点を説明するための図であり、図中、図4と同
一符号は同一または相当部分を示し、該図において、1
8は透明樹脂膜であり、後の工程で反射防止膜7上に形
成する層の一例としてあげている。周辺部領域20にお
いて、反射防止膜7は通常ボンディングパッド3上には
形成しないので、図6に示すように、反射防止膜7を形
成した後に該素子表面上に透明樹脂膜18を形成して
も、ボンディングパッド3の領域では該ボンディングパ
ッド3に起因する塗布むらは抑えられる。しかし、その
他のAl配線5などに起因する凸部分の上は反射防止膜
7が形成されており、該反射防止膜7はこの下地の凸部
の形状を反映するため、結局、その後に透明樹脂膜18
を形成する際、塗布むらは防止できないなどの問題点が
あった。
【0011】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、反射防止膜の形成方法を改良す
ることにより、素子表面の段差を低減して、その後の工
程で該素子表面上に形成する層の材料をスピン塗布する
際に、塗布むらが発生することを防ぎ、該塗布むらに起
因する歩留り低下を防止することのできる固体撮像素子
を得ることを目的としており、さらに、この固体撮像素
子に適した製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係る固体撮像
素子は、金属性遮光層がその上に形成された電荷転送素
子と光電変換素子とからなり、その表面の所定の領域に
保護膜および第1の反射防止膜が形成されている受光領
域と、周辺回路とボンディングパッドとからなる周辺領
域とで構成される半導体基板上の所定の領域に保護膜が
形成された固体撮像素子において、上記周辺回路および
ボンディングパッドに起因する凸部に開孔部を有し、上
記周辺領域の保護膜上に形成され、黒色に染色された有
機化合物からなる第2の反射防止膜を有するものであ
る。
【0013】また、この発明に係る固体撮像素子の製造
方法は、周辺回路とボンディングパッドとからなる周辺
領域の素子表面上に感光性の有機化合物溶液を塗布して
感光性の有機化合物膜を形成し、上記周辺回路とボンデ
ィングパッドの領域が開孔するようなパターンのマスク
を用いて上記感光性の有機化合物膜をパターニングした
後、パターニングされた感光性の有機化合物膜を染色液
に浸して染色するものである。
【0014】さらに、この発明に係る固体撮像素子の製
造方法は、周辺領域の素子表面上に有機化合物溶液を塗
布して有機化合物膜を形成し、上記周辺回路とボンディ
ングパッドの領域が開孔するようなパターンのマスクを
用いて上記有機化合物膜を写真製版およびエッチングに
よりパターニングした後、パターニングされた有機化合
物膜を染色液に浸して染色するものである。
【0015】
【作用】この発明における固体撮像素子は、基板上の凹
部にのみ反射防止膜が形成された構造としたので、素子
表面の段差はほとんど無く、このため、その後の工程で
形成する層も塗布むらを生ずることなく形成でき、該塗
布むらに起因する感度低下や歩留り低下を防止すること
ができる。
【0016】この発明における固体撮像素子の製造方法
は、Al配線およびボンディングパッドなどのように凸
部となる領域には反射防止膜7を形成しないように、す
なわち、凹部にのみ反射防止膜7を形成するようにした
ので、反射防止膜の形成と同時に基板の平坦化を行え、
さらに、該平坦化は複雑な工程を用いることなく、か
つ、工程を短縮して行うことができ、また、後工程にお
いて形成する層の材料を該基板表面に塗布する際の塗布
むらを防ぐことができるので、塗布むらに起因するFP
Nを大幅に低減した、高性能の固体撮像素子を安価に得
ることができる。
【0017】
【実施例】実施例1.以下、この発明の第1の実施例を
図について説明する。図1は、この発明の第1の実施例
による固体撮像素子の構成を示す模式図であり、図中、
図4と同一符号は同一または相当部分を示す。なお、図
1(a) は上面から見た該素子の平面図、図1(b) は図1
(a) のA−B断面を示す周辺部領域20の横方向の断面
模式図、図1(c) は図1(a) のcで囲まれた領域を拡大
して示した拡大平面図である。また、図1(a) では反射
防止膜7,保護膜8,受光領域6の内部構造は省略して
示している。
【0018】周辺部領域20において生ずる凸部は、大
部分がAlなどによる配線5およびボンディングパッド
3によるものであるので、表面段差を無くすためには、
これらの上に反射防止膜7を形成しないようにすれば良
い。本実施例では、図1(c)に示すようにAl配線5お
よびボンディングパッド3などのように凸部となる領域
には反射防止膜7を形成しないように、すなわち、凹部
にのみ反射防止膜7を形成するようにしており、これに
よって、図1(b) に示すように表面段差を防いでいる。
【0019】図3はこの発明の第1の実施例による固体
撮像素子の構造を説明するための断面図であり、図中、
図6と同一符号は同一または相当部分を示す。上記図1
に示すような構造の素子上に、透明樹脂膜18をスピン
塗布して形成すると、図3に示すように、図6に示す素
子構造と比べると、表面段差をほとんど無くして形成す
ることができるので、例えば、カラーフィルタあるいは
マイクロレンズを形成するために、その後の工程で形成
する層の材料を塗布する際も、その塗布むらを防ぐこと
ができるので、撮像時の感度を良好に保つことができ
る。
【0020】次に、本実施例による固体撮像素子の製造
方法について説明する。なお、ここでは、反射防止膜7
の材料として感光性のカゼインを用いた場合を例にとっ
て説明する。図2はこの発明の第1の実施例による固体
撮像素子の製造方法の工程フローを示す断面図であり、
図中、図1あるいは図4と同一符号は同一または相当部
分を示す。該図2において、19は被染色材料層である
カゼイン感光膜であり、これはパターニングされて、染
色液で染色され、膨張されることにより反射防止膜7と
なる。
【0021】まず、固体撮像素子表面にカゼイン感光液
をスピン塗布し、続いて硬化させて図2(a) に示すよう
なカゼイン感光膜19を形成する。このとき、上記のよ
うに素子表面にカゼイン感光液を直接塗布する方法が一
般的であるが、カゼインの基板に対する密着性を向上さ
せるために、カゼイン塗布前に素子表面上に有機透明樹
脂を0.5μm程度の厚さで予め塗布しておき、これが
硬化した後、カゼイン感光液を塗布する方法もある。
【0022】なお、ここで用いるカゼイン感光液として
は、10〜15重量%のカゼイン水溶液に、重クロム酸
塩をカゼインに対して10〜15重量%程度加えて感光
性を持たせたものが有効である。また、該カゼイン感光
膜19はこの後の工程で染色液に浸されるが、カゼイン
の特性としてその染色工程の際に膨張し、特に垂直方向
には1割程度膨張するため、カゼイン感光液を塗布する
際は、該膨張を考慮してAl配線5の膜厚より1割程度
薄く塗布することが望ましい。例えばAl配線5の膜厚
が7000オングストロームであれば、カゼイン感光膜
19の膜厚が6000〜6500オングストロームとな
るようカゼイン感光液を塗布することが理想的である。
しかし、実際には凹部より凸部の方が塗布むらの原因と
なりやすいので、若干厚めに塗布しておく方が良好な場
合が多い。
【0023】次に、写真製版の手法を用いてカゼイン感
光膜19をパターニングする。この際のパターニング
は、カゼイン感光膜19、すなわち、反射防止膜7が後
の染色工程時の膨張によって、凸部上にその端部が盛り
上がらないようにするため、該染色時の膨張を考慮して
おく必要があるが、水平方向の膨張は垂直方向に比べて
その膨張が緩やかなので、Al配線5のパターンの端と
カゼイン感光膜19のパターンの端との間は5〜10μ
m程度開けておくようにすれば充分である。
【0024】最後にこのカゼイン感光膜19を染色液に
浸して染色する。このとき用いる染料としては、反射防
止という効果を考えた上では黒染料が好ましい。また、
染色条件としては、用いる染料により一定ではないが、
一般的には染料濃度0.5〜1g/l,pH3.0〜
4.5,温度50〜80℃,染色時間5〜20分程度で
行う。これによって、カゼイン感光膜19は染色される
とともに膨張し、図2(c) に示すような反射防止膜7と
なる。
【0025】このように、上記実施例では、反射防止膜
7を素子表面の凸部上には形成されないようにしたの
で、該反射防止膜7の形成と同時に素子表面の平坦化を
行うことができ、これによって、複雑な工程を用いるこ
となく容易に、かつ、工程を短縮して該素子を得ること
ができる。また、その後の工程で形成する層も塗布むら
を生ずることなく形成でき、該塗布むらに起因する感度
低下を防ぐことができる。
【0026】実施例2.上記第1の実施例では、被染色
材料層を、パターニングする工程を簡単にするため、感
光性のカゼインを用いて反射防止膜7を形成していた
が、該反射防止膜7の微細加工において、感光性は必ず
しも必要ではなく、例えば、非感光性のカゼインを用い
る場合、該カゼイン膜を素子表面上に形成した後、その
上面に一般的なフォトレジストを塗布し、これを写真製
版の手法でパターニングし、続いて該レジストをマスク
としてカゼイン膜をエッチングなどの手法によりパター
ニングし、最後に染色加工すれば、上記第1の実施例と
同様のものが得られる。
【0027】実施例3.さらに、上記第1および第2の
実施例において、カゼイン膜の基板1に対する密着性を
向上するために有機透明樹脂を用いる場合、この樹脂中
に黒あるいはその他必要とされる色の染料を分散させて
使用する方法もある。まず、その中に染料を分散させた
有機透明樹脂膜を素子表面上に形成した後、該樹脂膜上
にカゼイン膜を形成する。その後、該樹脂膜およびカゼ
イン膜をパターニングすれば、上記第1および第2の実
施例と同様の効果を奏するものが得られる。本実施例の
場合も、有機透明樹脂およびカゼイン膜が感光性を有す
るかどうかは無関係である。また、本実施例の製造方法
では染色という工程が省略されることは言うまでもな
い。
【0028】なお、上記実施例1ないし3においては、
反射防止膜7の材料としてカゼインを用いた場合を示し
たが、ゼラチンあるいはポリビニルアルコールなど、染
料で染色できる材料で、かつ薄膜化でき、例えば加熱,
紫外線照射といったような適当な方法で硬化できるもの
なら、どういうものでも用いることができる。
【0029】また、使用する染料も黒色に限るものでは
なく、目的に応じて赤や黄など他の色を用いることもで
きる。これは主として固体撮像素子の使用状況に応じて
選択されるものである。
【0030】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る固体撮像
素子によれば、基板上の凹部にのみ反射防止膜が形成さ
れた構造としたので、素子表面の段差はほとんど無く、
このため、その後の工程で形成する層も塗布むらを生ず
ることなく形成でき、該塗布むらに起因する感度低下や
歩留り低下を防止することができる効果がある。
【0031】また、この発明に係る固体撮像素子の製造
方法によれば、Al配線およびボンディングパッドなど
のように凸部となる領域には反射防止膜7を形成しない
ように、すなわち、凹部にのみ反射防止膜7を形成する
ようにしたので、反射防止膜の形成と同時に基板の平坦
化を行え、さらに、該平坦化は複雑な工程を用いること
なく、かつ、工程を短縮して行うことができ、また、後
工程において形成する層の材料を該基板表面に塗布する
際の塗布むらを防ぐことができるので、塗布むらに起因
するFPNを大幅に低減した、高性能の固体撮像素子を
安価に得ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例による固体撮像素子の
構造を示す上面図,断面図,部分拡大図である。
【図2】この発明の第1の実施例による固体撮像素子の
製造方法を説明するための工程フロー断面図である。
【図3】この発明の第1の実施例による固体撮像素子の
構造を説明するための断面図である。
【図4】従来の固体撮像素子の構造を示す上面図および
断面図である。
【図5】従来の固体撮像素子の問題点を説明するための
図である。
【図6】従来の固体撮像素子の問題点を説明するための
図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 周辺回路部 3 ボンディングパッド 4 立体配線部 5 Al配線 6 受光領域 7 反射防止膜 8 保護膜 9 厚い絶縁膜 10 光電変換部 11 分離部 12 転送部 13 遮光膜 14 薄い絶縁膜 15 ポリシリコンゲート 16 チップ 17 半導体ウエハ 18 透明樹脂膜 19 カゼイン感光膜 20 周辺部領域
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項10
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】周辺部領域20において生ずる凸部は、大
部分がAlなどによる配線5およびボンディングパッド
3によるものであるので、表面段差を無くすためには、
これらの上に反射防止膜7を形成しないようにすれば良
い。本実施例では、図1(c)に示すようにAl配線5お
よびボンディングパッド3などのように凸部となる領域
には反射防止膜7を形成しないように、すなわち、凹
部にのみ反射防止膜7を形成するようにしており、これ
によって、図1(b) に示すように表面段差を防いでい
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】実施例2.上記第1の実施例では、被染色
材料層を、パターニングする工程を簡単にするため、感
光性のカゼインを用いて反射防止膜7を形成していた
が、該反射防止膜7の微細加工において、感光性は必ず
しも必要ではなく、例えば、非感光性のカゼインを用い
る場合、該カゼイン膜を素子表面上に形成した後、その
上面に一般的なフォトレジストを塗布し、これを写真製
版の手法でパターニングし、続いて該レジストをマスク
としてカゼイン膜をエッチングなどの手法によりパター
ニングして、適当な手段で硬化させた後、最後に染色加
工すれば、上記第1の実施例と同様のものが得られる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属性遮光層がその上に形成された電荷
    転送素子と光電変換素子とからなり、その表面の所定の
    領域に保護膜および第1の反射防止膜が形成されている
    受光領域と、周辺回路とボンディングパッドとからなる
    周辺領域とで構成される半導体基板上の所定の領域に保
    護膜が形成された固体撮像素子において、 上記周辺回路およびボンディングパッドに起因する凸部
    に開孔部を有し、上記周辺領域の保護膜上に形成され、
    黒色に染色された有機化合物からなる第2の反射防止膜
    を有することを特徴とする固体撮像素子。
  2. 【請求項2】 金属性遮光層がその上に形成された電荷
    転送素子と光電変換素子とからなり、その表面の所定の
    領域に保護膜および第1の反射防止膜が形成されている
    受光領域と、周辺回路とボンディングパッドとからなる
    周辺領域とで構成される半導体基板上の所定の領域に保
    護膜が形成された固体撮像素子を製造する方法におい
    て、 上記周辺領域の素子表面上に感光性の有機化合物溶液を
    塗布して感光性の有機化合物膜を形成する第1の工程
    と、 上記周辺回路とボンディングパッドの領域が開孔するよ
    うなパターンのマスクを用いて上記感光性の有機化合物
    膜をパターニングする第2の工程と、 上記パターニングされた感光性の有機化合物膜を染色液
    に浸して染色する第3の工程とを有することを特徴とす
    る固体撮像素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 金属性遮光層がその上に形成された電荷
    転送素子と光電変換素子とからなり、その表面の所定の
    領域に保護膜および第1の反射防止膜が形成されている
    受光領域と、周辺回路とボンディングパッドとからなる
    周辺領域とで構成される半導体基板上の所定の領域に保
    護膜が形成された固体撮像素子を製造する方法におい
    て、 上記周辺領域の素子表面上に有機化合物溶液を塗布して
    有機化合物膜を形成する第1の工程と、 上記周辺回路とボンディングパッドの領域が開孔するよ
    うなパターンのマスクを用いて上記有機化合物膜を写真
    製版およびエッチングによりパターニングする第2の工
    程と、 上記パターニングされた有機化合物膜を染色液に浸して
    染色する第3の工程とを有することを特徴とする固体撮
    像素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の固体撮像素子において、 上記第2の反射防止膜の下に透明樹脂膜を挿入したこと
    を特徴とする固体撮像素子。
  5. 【請求項5】 請求項2または3記載の固体撮像素子を
    製造する方法において、 上記第1の工程の前に、上記周辺領域の素子表面上に透
    明樹脂膜を形成し、 上記第2の工程中、上記有機化合物膜とともに上記透明
    樹脂膜のパターニングを行うことを特徴とする固体撮像
    素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の固体撮像素子において、 上記第2の反射防止膜は染色されておらず、上記透明樹
    脂膜内に染料が分散されていることを特徴とする固体撮
    像素子。
  7. 【請求項7】 金属性遮光層がその上に形成された電荷
    転送素子と光電変換素子とからなり、その表面の所定の
    領域に保護膜および第1の反射防止膜が形成されている
    受光領域と、周辺回路とボンディングパッドとからなる
    周辺領域とで構成される半導体基板上の所定の領域に保
    護膜が形成された固体撮像素子を製造する方法におい
    て、 上記周辺領域の素子表面上にその中に染料を分散させた
    感光性の透明樹脂膜を形成した後、該透明樹脂膜上に感
    光性の有機化合物溶液を塗布して感光性の有機化合物膜
    を形成する第1の工程と、 上記周辺回路とボンディングパッドの領域が開孔するよ
    うなパターンのマスクを用いて上記透明樹脂膜および有
    機化合物膜をパターニングする第2の工程とを有するこ
    とを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 金属性遮光層がその上に形成された電荷
    転送素子と光電変換素子とからなり、その表面の所定の
    領域に保護膜および第1の反射防止膜が形成されている
    受光領域と、周辺回路とボンディングパッドとからなる
    周辺領域とで構成される半導体基板上の所定の領域に保
    護膜が形成された固体撮像素子を製造する方法におい
    て、 上記周辺領域の素子表面上にその中に染料を分散させた
    透明樹脂膜を形成した後、該透明樹脂膜上に有機化合物
    溶液を塗布して有機化合物膜を形成する第1の工程と、 上記周辺回路とボンディングパッドの領域が開孔するよ
    うなパターンのマスクを用いて上記透明樹脂膜および有
    機化合物膜を写真製版およびエッチングによりパターニ
    ングする第2の工程とを有することを特徴とする固体撮
    像素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1,4,6のいずれかに記載の固
    体撮像素子において、 上記第2の反射防止膜はカゼイン,ポリビニルアルコー
    ル,ゼラチンのいずれかであることを特徴とする固体撮
    像素子。
  10. 【請求項10】 請求項2,3,5,7,8のいずれか
    に記載の固体撮像素子を製造する方法において、 上記第2の反射防止膜はカゼイン,ポリビニルアルコー
    ル,ゼラチンのいずれかであることを特徴とする固体撮
    像素子の製造方法。
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