JPH05294930A - スチリル化合物 - Google Patents

スチリル化合物

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JPH05294930A
JPH05294930A JP12945492A JP12945492A JPH05294930A JP H05294930 A JPH05294930 A JP H05294930A JP 12945492 A JP12945492 A JP 12945492A JP 12945492 A JP12945492 A JP 12945492A JP H05294930 A JPH05294930 A JP H05294930A
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JP
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alkyl
amino
formula
compound
acid
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JP12945492A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Konishi
満紘 小西
Minoru Kawakami
実 川上
Hidekazu Araya
秀和 荒谷
Michio Terasawa
道夫 寺澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Welfide Corp
Original Assignee
Welfide Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 一般式(I) [式中環Yはアリール基又はヘテロアリール基であり;
,Xは単結合、−O−,−S(O)−(但しn
=0,1,2)、−N(R)−(但しRはH、アル
キル、アラルキル)等であり;Zはベンゼン環上の置換
基であり;Alk,Alkはアルキレン基等であ
り;Aはモノ(ジ)アルキルアミノ、アルキル置換フェ
ニル、ジフェニルメチル等であり、Bはテトラゾリル、
フェニルスホホニル、1〜2個のアルコキシカルボニル
基で置換されたC3〜7シクロアルキル基等であり;代
表例ではY環が2,6−ピリジニレン、ZはH、Aは4
−エチルフェニル、Xは単結合、Xは−O−であ
る]により表されるスチリル化合物またはその医薬上許
容しうる塩もしくはそのエステル。 【効果】 本発明の化合物は顕著で持続性のロイコトリ
エン拮抗作用を有し、さらにまた、経口投与によりすぐ
れた吸収を示す。さらに、本発明の化合物は5−リポキ
シゲナーゼ阻害作用、シクロオキシゲナーゼ阻害作用等
も有しており、抗炎症性、抗アレルギー性医薬として有
用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はロイコトリエン拮抗作
用、ロイコトリエン阻害作用、さらに、5−リポキシゲ
ナーゼ阻害作用および/またはシクロオキシゲナーゼ阻
害作用、ロイコトリエンB4 生合成抑制作用、ヒト白血
球遊走抑制作用、キマーゼ阻害作用、ヒスタミン遊離阻
害作用、抗ヒスタミン作用等を有する新規かつ医薬とし
て有用なスチリル化合物またはその医薬上許容しうる塩
もしくはエステルに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】アラ
キドン酸の代謝系により生じる種々のロイコトリエン、
トロンボキサンA2 、プロスタグランジン等はアレルギ
ー、炎症、喘息等を引き起こすケミカルメディエーター
として知られている。さらに、これらのケミカルメディ
エーターのアンバランスが種々の病気を誘導すると考え
られ、特に、アラキドン酸カスケードにおけるこれらの
ケミカルメディエーターの拮抗剤および/または生合成
阻害剤を医薬として開発することが実用的な面から期待
されている。なかでも、ロイコトリエンは5−リポキシ
ゲナーゼを通して合成され、ケミカルメディエーターと
して重要な役割を有しており、特に、ロイコトリエンC
4 ,D4 およびE4 はアナフィラキシーの遅反応性物質
(slow-reacting substanceof anaphylaxis:SRS-A) の
構成成分であり、気管支喘息などのアレルギーや炎症の
重要なメディエーターである。したがって、ロイコトリ
エン拮抗作用を有する化合物は気管支喘息などのアレル
ギーや炎症の処置等に有用である。特開昭62−145
049号公報、同62−142168号公報および同6
2−53967号公報には、ある種のスチリル化合物、
チアゾール化合物およびフェニルアルケニルキノリン化
合物のそれぞれがロイコトリエン拮抗作用、ロイコトリ
エン合成阻害作用を有することが開示されている。ま
た、特開昭61−50977号公報にはロイコトリエン
拮抗剤としてN−〔4−オキソ−2−(1H−テトラゾ
ール−5−イル)−4H−1−ベンゾピラン−8−イ
ル〕−4−(4−フェニルブトキシ)ベンズアミドが開
示されている。さらに、特開昭60−142968号公
報には、免疫性の抗炎症性および抗アレルギー作用を有
するある種のジアジン−エテニルフェニルオキサミン酸
化合物が、特開昭56−145280号公報には、5−
リポキシゲナーゼ阻害剤である6−(12−ヒドロキシ
−5,10−ドデカジニイル)−2,3,5−トリメチ
ル−1,4−ベンゾキノンがSRS−Aの生合成や遊離
を抑制し、抗アレルギー剤として有用であることが開示
されている。しかしながら、ロイコトリエンやSRS−
A拮抗作用および生合成抑制作用を有する薬剤はわずか
しか知られておらず、実用的に用いられているものはま
だない。さらに、ロイコトリエンB4 (LTB4 )は種
々の炎症(痛風など)におけるケミカルメディエーター
であり、ヒト白血球に対する強い遊走作用を有し、LTB4
と炎症の関連性について報告されている。その上、多量
の白血球の凝集により、心筋梗塞を増悪させるとも言わ
れており、このため5−リポキシゲナーゼ阻害剤やロイ
コトリエンB4 生合成阻害剤が炎症や心筋梗塞の悪化を
防ぐことができるものと期待されている。上記の様に、
種々のケミカルメディエーターの拮抗剤や、これらケミ
カルメディエーターの生合成に関与する酵素の阻害剤と
して特異的に作用する種々の化合物が合成されている
が、医薬として十分に適用されているものはない。一
方、ヒスタミンもアレルギーや炎症発現の重要な原因物
質であることは周知の通りである。近年、肥満細胞顆粒
内に存在し、IgEレセプターを介してヒスタミン顆粒
の放出に関与するキマーゼ(chymase: キモトリプシン型
プロテアーゼ)が研究されるに至って、このキマーゼを
阻害することにより、ヒスタミン等のケミカルメディエ
ーターの遊離を抑制する新しいタイプの抗アレルギー剤
の創製も検討されている。したがって、複数のケミカル
メディエーターを制御できる単独の薬剤の開発やアレル
ギー、喘息または炎症の予防および治療が望まれてい
る。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は顕著で持続性の
ロイコトリエン拮抗作用またはロイコトリエン阻害作用
を有し、さらにまた、経口投与によりすぐれた吸収を示
すスチリル化合物に関する。さらに、本発明は5−リポ
キシゲナーゼ阻害作用および/またはシクロオキシゲナ
ーゼ阻害作用、LTB4 生合成阻害作用、ヒト白血球遊
走抑制作用、キマーゼ阻害作用、ヒスタミン遊離阻害作
用および抗ヒスタミン作用を有するスチリル化合物に関
する。
【0004】すなわち、本発明は一般式(I)
【化5】 〔式中、Aは水素、式(a) −N(R1 )(R2 ) (a) (R1 ,R2 は同一または異なって水素、アルキル、ア
ラルキルを示すか、R1,R2 は互いに結合して隣接す
る窒素原子と共に環を形成する基を示す。)により表さ
れるアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロ環、環
上にハロゲン、ニトロ、アミノ、モノアルキルアミノ、
ジアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、水酸基、アル
キル、シクロアルキル、アルケニル、アルケニルオキ
シ、アルキニル、アラルキル、アルコキシ、ハロアルキ
ル、シアノ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、テ
トラゾリル、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、ア
ルキルスルホニル、アシル、カルバモイル、モノアルキ
ルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、カルボキシ
アルカノイルアミノ、アルコキシカルボニルアルカノイ
ルアミノ、フェニルスルホニル、フェニルスルホニルア
ミノ、式(b)
【化6】 式(c)
【化7】 式(d)
【化8】 (式(b),(c),(d)中のR3 ,R4 は同一また
は異なって水素、ハロゲン、ハロアルキル、アミノ、ニ
トロ、シアノ、水酸基、アルキル、アラルキルを示
す。)から選ばれる置換基の少なくとも1個を有してい
るシクロアルキル、アリールもしくはヘテロ環(ここ
で、アリール、またはヘテロ環が芳香環であるとき、置
換基は式(d)ではない。)、フェニルスルホニル、フ
ェニルスルホニルアミノまたはフェニル環上にハロゲ
ン、ニトロ、アミノ、水酸基、アルキル、アルコキシ、
ハロアルキルおよびシアノから選ばれる置換基の少なく
とも1個を有しているフェニルスルホニルもしくはフェ
ニルスルホニルアミノを、Alk1 ,Alk2 は同一ま
たは異なって単結合、アルキレン、アルケニレンを、X
1 ,X2 は単結合、酸素、−S(O)n −(nは0,
1,2の整数を示す。)、−CO−,−N(R5 )−,
−CON(R6 )−,−N(R7 )CO−,−CH(O
8 )−(R5 ,R6 ,R7 は同一または異なって水
素、アルキル、アラルキルを、R8 は水素、アルキル、
アシルを示す。)を、環Yはアリール、ヘテロ環または
芳香環上にハロゲン、ニトロ、アミノ、水酸基、アルキ
ル、アルコキシ、ハロアルキルおよびシアノから選ばれ
る置換基の少なくとも1個を有しているアリールもしく
はヘテロ環を、Bはテトラゾリル、フェニルスルホニ
ル、環上にハロゲン、ニトロ、アミノ、水酸基、アルキ
ル、アルコキシ、ハロアルキルおよびシアノから選ばれ
る置換基の少なくとも1個を有しているフェニルスルホ
ニルまたは1〜2個のカルボキシル基が置換した炭素数
1〜8個の直鎖状−、分枝鎖状−または炭素数3〜7個
の環状−アルキルを、Zは水素、ハロゲン、アルキル、
アルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、アルキルス
ルフィニル、アルキルスルホニルを示す。〕により表さ
れるスチリル化合物またはその医薬上許容しうる塩もし
くはそのエステルに関する。
【0005】一般式(I)の各記号を定義により説明す
ると、ハロゲンとは塩素、臭素、フッ素、ヨウ素を、ア
ルキルとは炭素数1〜6個の直鎖状もしくは分枝鎖状の
アルキルであって、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、イソブチル、第2級ブチル、第3級ブ
チル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシ
ルなどを、炭素数1〜8個の直鎖状−もしくは分枝鎖状
−アルキルとは、上述の炭素数1〜6個の直鎖状もしく
は分枝鎖状のアルキルに加えて、さらにヘプチル、オク
チルなどを、ハロアルキルとは前記アルキルに1〜5個
のハロゲンが置換したものであり、トリフルオロメチ
ル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,3,
3,3−ペンタフルオロプロピルなどを、アルコキシと
は炭素数1〜6個の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキ
シであって、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプ
ロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、第2級ブトキシ、
第3級ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキ
シ、ネオペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどを、シク
ロアルキルまたは炭素数3〜7個の環状−アルキルとは
同じ基を示し、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ
ペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルを、モノア
ルキルアミノとはメチルアミノ、エチルアミノ、プロピ
ルアミノ、ブチルアミノ、第2級ブチルアミノ、第3級
ブチルアミノなどを、ジアルキルアミノとはジメチルア
ミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルア
ミノなどを、アルキレンとは炭素数1〜20個の直鎖状
もしくは分枝鎖状のアルキレンであって、メチレン、エ
チレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン、
ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オ
クタメチレン、メチルメチレン、エチルメチレン、ジメ
チルメチレン、ジエチルメチレン、ジメチルエチレン、
ジエチルエチレン、ジメチルトリメチレン、ジエチルト
リメチレン、ジメチルテトラメチレン、ジエチルテトラ
メチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデカメチ
レン、ドデカメチレン、トリデカメチレン、テトラデカ
メチレン、ペンタデカメチレン、ヘキサデカメチレン、
ヘプタデカメチレン、オクタデカメチレン、ノナデカメ
チレン、イコサメチレンなどを、アルケニレンとは炭素
数2〜20個の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニレン
であって、ビニレン、プロペニレン、ブテニレン、ペン
テニレン、ヘキセニレン、オクテニレン、ノネニレン、
デセニレン、ウンデセニレン、ドデセニレン、トリデセ
ニレン、テトラデセニレン、ペンタデセニレン、ヘキサ
デセニレン、ヘプタデセニレン、オクタデセニレン、ノ
ナデセニレン、イコセニレンなどを、アルケニルとは炭
素数2〜8個のアルケニルであって、ビニル、プロペニ
ル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、オクテニルな
どを、アルケニルオキシとは炭素数2〜8個のアルケニ
ル部を有するものであって、ビニルオキシ、プロペニル
オキシ、ブテニルオキシ、ペンテニルオキシ、ヘキセニ
ルオキシ、オクテニルオキシなどを、アルキニルとは炭
素数2〜8個のアルキニルであって、エチニル、プロピ
ニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、オクチニル
などを、アラルキルとは置換基としてハロゲン、炭素数
1〜8個のアルキル、炭素数1〜8個のアルコキシ、ハ
ロアルキル、アミノ、ニトロ、シアノを1〜3個を有し
ていてもよいベンジル、1−フェニルエチル、2−フェ
ニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチ
ルなどを、アシルとはアセチル、プロピオニル、ブチリ
ル、バレリル、ピバロイル、ベンゾイル、フェニルアセ
チル、フェニルプロピオニル、フェニルブチリルなど
を、アシルオキシとはアセチルオキシ、プロピオニルオ
キシ、ブチリルオキシ、バレリルオキシ、ピバロイルオ
キシ、ベンゾイルオキシ、フェニルアセチルオキシ、フ
ェニルプロピオニルオキシ、フェニルブチリルオキシな
どを、アルキルチオとはメチルチオ、エチルチオ、プロ
ピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチル
チオ、第2級ブチルチオ、第3級ブチルチオ、ペンチル
チオ、イソペンチルチオ、ネオペンチルチオ、ヘキシル
チオなどを、アルキルスルフィニルとはメチルスルフィ
ニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、イ
ソプロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、イソブ
チルスルフィニル、第2級ブチルスルフィニル、第3級
ブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル、イソペン
チルスルフィニル、ネオペンチルスルフィニル、ヘキシ
ルスルフィニルなどを、アルキルスルホニルとはメチル
スルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、
イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソブチ
ルスルホニル、第2級ブチルスルホニル、第3級ブチル
スルホニル、ペンチルスルホニル、イソペンチルスルホ
ニル、ネオペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニルな
どを、アルカノイルアミノとはアルカノイル部が分枝鎖
状になっていてもよく、たとえばアセチルアミノ、プロ
ピオニルアミノ、ブチリルアミノ、バレリルアミノ、ピ
バロイルアミノ、3−エチルバレリルアミノなどを、カ
ルボキシアルカノイルアミノとはアルカノイル部が分枝
鎖状になっていてもよく、たとえばカルボキシアセチル
アミノ、カルボキシプロピオニルアミノ、カルボキシブ
チリルアミノ、カルボキシバレリルアミノ、3−カルボ
キシ−2,2−ジメチルプロピオニルアミノ、3−カル
ボキシ−3−エチルバレリルアミノなどを、アルコキシ
カルボニルアルカノイルアミノとはメトキシカルボニル
アセチルアミノ、エトキシカルボニルアセチルアミノ、
プロポキシカルボニルアセチルアミノ、ブトキシカルボ
ニルアセチルアミノ、エトキシカルボニルアセチルアミ
ノ、メトキシカルボニルプロピルオニルアミノ、メトキ
シカルボニルブチリルアミノ、メトキシカルボニルバレ
リルアミノ、3−メトキシカルボニル−2,2−ジメチ
ルプロピオニルアミノ、3−メトキシカルボニル−3−
エチルバレリルアミノなどを、アリールとはフェニル、
1−ナフチル、2−ナフチルなどを、モノアルキルカル
バモイルとはメチルカルバモイル、エチルカルバモイ
ル、プロピルカルバモイル、イソプロピルカルバモイ
ル、ブチルカルバモイル、イソブチルカルバモイル、第
3級ブチルカルバモイル、ペンチルカルバモイル、ヘキ
シルカルバモイルなどを、ジアルキルカルバモイルとは
ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、ジプロ
ピルカルバモイル、ジイソプロピルカルバモイル、ジブ
チルカルバモイル、ジイソブチルカルバモイル、ジ第3
級ブチルカルバモイル、ジペンチルカルバモイル、ジヘ
キシルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモ
イル、N−メチル−N−プロピルカルバモイル、N−メ
チル−N−ブチルカルバモイル、N−メチル−N−第3
級ブチルカルバモイル、N−メチル−N−ペンチルカル
バモイル、N−メチル−N−ヘキシルカルバモイルなど
を、ヘテロ環とはピロリジニル、ピペリジル、チエニ
ル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オ
キサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチア
ゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラ
ジニル、ベンゾジオキサニル、ベンズオキサジニル、ベ
ンズチアジニル、キノリルなどを、R1 ,R2 が隣接す
る窒素原子とともに環を形成する基とは、該窒素原子の
ほかに、窒素、酸素、硫黄などのヘテロ原子を有してい
てもよい環状アミノ基があげられ、たとえば1−ピロリ
ジニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、1
−ピペラジニル、1−ホモピぺラジニルなどの5〜7員
環飽和環状アミノ化合物が含まれ、また該環状アミノ基
は置換可能な位置に置換基を有していてもよく、かかる
置換基としてはハロゲン、ニトロ、アミノ、モノアルキ
ルアミノ、ジアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、水
酸基、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルケ
ニルオキシ、アルキニル、アラルキル、アルコキシ、ハ
ロアルキル、シアノ、カルボキシル、テトラゾリル、ア
ルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニ
ル、アシル、カルバモイル、モノアルキルカルバモイ
ル、ジアルキルカルバモイル、カルボキシアルカノイル
アミノ、アルコキシカルボニルアカノイルアミノ、フェ
ニルスルホニル、フェニルスルホニルアミノ、式(b)
【化9】 式(c)
【化10】 式(d)
【化11】 (式(b),(c),(d)中のR3 ,R4 は同一また
は異なって水素、ハロゲン、ハロアルキル、アミノ、ニ
トロ、シアノ、水酸基、アルキル、アラルキルを示
す。)により表されるジフェニルメチルなどをあげるこ
とができる。
【0006】本発明のスチリル化合物の塩としては塩酸
塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、酢酸
塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、シュウ酸塩、フマル酸
塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、クエン酸塩、酒石酸
塩、コハク酸塩、グリコール酸塩、リンゴ酸塩、アスコ
ルビン酸塩、メタンスルホン酸塩、パラトルエンスルホ
ン酸塩などの無機酸または有機酸との酸付加塩、ナトリ
ウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属との塩、カルシ
ウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属との
塩、第4級アンモニウム塩、リジン塩などのアミノ酸と
の塩、トリエチルアミン塩、ジエタノールアミン塩など
のアミンとの塩などがあげられるが、本発明の目的を達
成するためには医薬上許容されうる塩が好ましい。
【0007】本発明のスチリル化合物のエステルとは、
アルキルエステル、アラルキルエステル、生体内で加水
分解されうるエステル残基を示し、生体内で容易に分解
して遊離のカルボン酸またはその塩としうるものであっ
て、アセトキシメチル、ピバロイルオキシメチル、1−
アセトキシエチル、1−ピバロイルオキシエチルなどの
アルカノイルオキシアルキルエステル、エトキシカルボ
ニルオキシメチル、1−エトキシカルボニルオキシエチ
ルなどのアルコキシカルボニルオキシアルキルエステ
ル、フタリジル、ジメトキシフタリジルなどのエステ
ル、カルバモイルメチル、カルバモイルエチル、N−メ
チルカルバモイルメチル、N,N−ジメチルカルバモイ
ルメチル、N,N−ジエチルカルバモイルメチルなどの
カルバモイルアルキルエステル、メトキシメチル、メト
キシエチルなどのアルコキシアルキルエステルまたは5
−メチル−1,3−ジオキソレン−2−オン−4−イル
メチルエステル、アミノメチル、アミノエチル、アミノ
プロピルなどのアミノアルキルエステル、メチルアミノ
メチル、メチルアミノエチル、メチルアミノプロピル、
エチルアミノメチル、エチルアミノエチル、エチルアミ
ノプロピル、ジメチルアミノメチル、ジメチルアミノエ
チル、ジメチルアミノプロピル、ジエチルアミノメチ
ル、ジエチルアミノエチル、ジエチルアミノプロピルな
どのアルキルアミノアルキルエステル、モルホリノエチ
ルなどのモルホリノアルキルエステル、ピペリジノエチ
ルなどのピペリジノアルキルエステル、メチルフェニル
アミノなどのアルキルフェニルアミノエステルなどをあ
げることができる。
【0008】さらに、本発明は、一般式(I)の化合物
の対応する水和物およびその他の溶媒和物も包含するも
のである。一般式(I)の化合物において幾何異性体が
存在するが、たとえば(E)体、(Z)体およびその混
合物のいずれも本発明に包含されるものである。本発明
中、特に好ましい幾何異性体は(E)体の化合物であ
る。一般式(I)の化合物において不斉炭素が存在する
場合には、そのラセミ体、ジアステレオマーおよび個々
の光学異性体のいずれも本発明に包含されるもである。
【0009】本発明の一般式(I)の化合物は、一般式
(II)
【化12】 (式中、各記号は前記と同義である。)により表される
カルボン酸化合物またはその反応性誘導体と一般式(II
I) H2 N−B (III) (式中、Bは前記と同義である。)により表されるアミ
ン誘導体とを通常のアミド結合生成反応に付し、必要に
よりエステルを加水分解するか、得られたカルボン酸化
合物を生体内で加水分解しうるエステル化合物に導くこ
とにより製造することができる。化合物(II) が遊離の
カルボン酸である場合、反応は、溶媒としてテトラヒド
ロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、クロロホ
ルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素、ベン
ゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシドなどが用いられ、氷冷下
から使用する溶媒の沸点までの温度で、好ましくは室温
から60℃で行なわれる。さらに、必要に応じてピリジ
ン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンな
どの有機塩基が脱酸剤として用いられる。また、化合物
(II) がカルボン酸の反応性誘導体(酸ハロゲン化物、
チオールエステル、酸無水物、混合酸無水物、エステ
ル、酸アジド、酸アミドなど)である場合、反応は通
常、不活性溶媒中、トリエチルアミン、ピリジン、ジイ
ソプロピルエチルアミンなどの有機塩基、炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナト
リウムなどのアルカリ金属炭酸塩、水素化ナトリウム、
n−ブチルリチウムなどのアルカリ金属塩基の存在下、
−10℃から使用する溶媒の沸点までの温度で行われ
る。エステルの加水分解反応は、たとえば、水と混和し
うる溶媒中、酸(塩酸、硫酸、臭化水素酸、リン酸な
ど)またはアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸カリウムなど)の存在下、常法により実施され
る。
【0010】また、カルボン酸のエステル化反応は、一
般式(I)のカルボン酸化合物と一般式(IV) R−X3 (IV) 〔式中、Rはアルキル、アラルキル、生体内で加水分解
されうるエステル残基を、X3 はハロゲン(塩素、臭
素、ヨウ素など)、有機スルホニルオキシ基(メチルス
ルホニルオキシ、ベンゼンスルホニルオキシ、パラトル
エンスルホニルオキシなど)を示す。〕により表される
化合物を常法により反応させることによって行なうこと
ができる。
【0011】本発明の合成中間体である一般式(II)のカ
ルボン酸化合物は、一般(V)
【化13】 (式中、各記号は前記と同義である。)により表される
化合物を加水分解することによって製造することができ
る。加水分解反応は、通常、水と混和しうる溶媒中、酸
(塩酸、硫酸、臭化水素酸、リン酸など)またはアルカ
リ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム
など)の存在下、常法により実施される。
【0012】上記中間体化合物(V) は、i)一般式(VI)
【化14】 (式中、各記号は前記と同義である。)により表される
化合物と一般式(VII)
【化15】 (式中、Phはフェニルを示し、Zは前記と同義であ
る。)により表される化合物とをウィッティヒ反応に従
って反応させるか、 ii) 一般式(VIII)
【化16】 (式中、各記号は前記と同義である。)により表される
化合物と、一般式(IX)
【化17】 (式中、Zは前記と同義である。)により表される化合
物(IX) とをウィッティヒ反応に従って反応させること
により製造することができる。
【0013】ウィッティヒ反応において、ホスホニウム
塩化合物をイリド化合物に変換するための塩基として
は、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属水酸化物、ア
ルカリ金属アルコラート、アルカリ金属アミド、有機リ
チウム、アルカリ金属炭酸塩などがあげられ、溶媒とし
てはジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど
の非プロント性極性溶媒、メタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒、テトラ
ヒドロフランなどのエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエ
ンなどの炭化水素系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタ
ンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、水およびこれらの
混合溶媒などが用いることができる。その上、イリドと
してトリフェニルホスフィンから誘導されるイリドも同
様に用いることができ、ウィッティヒ反応の変法として
トリフェニルホスファイトから誘導されるホスホネート
イリドも用いることができる。
【0014】また、一般式(V) の中間体化合物は、一般
式(X)
【化18】 (式中、Lは塩素、臭素、ヨウ素、メタンスルホニルオ
キシ、p−トルエンスルホニルオキシなどの反応性原子
または反応性基を示し、他の記号は前記と同義であ
る。)により表される化合物と一般式(XI) A−X1 −Alk1 −X2 (XI) (式中、各記号は前記と同義である。)により表される
化合物とを反応させることによって製造することができ
る。反応は適当な溶媒(ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、アセトン、メチルエチルケトン、ベン
ゼン、トルエン、キシレンなど)中、室温から使用する
溶媒の沸点温度で行われる。また、反応を適当な塩基
(アルカリ金属水素化物、アルカリ金属アルコラート、
アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属アミドなど)の存在
下に行うと好都合である。
【0015】本発明化合物には幾何異性体が存在する
が、これも分別結晶、クロマトグラフィーなどの常法に
よりその(E)体、(Z)体に分離することができる。
本発明化合物において不斉炭素が存在する場合には、通
常、ラセミ体、ジアステレオマーとして製造されるが、
これは分別結晶、クロマトグラフィーなどの常法により
光学異性体に光学分割することができる。また、光学活
性な原料化合物を用いて光学異性体を製造することもで
きる。一般式(I)の化合物は所望により、常法に従っ
て塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸などの無機
酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、シュウ酸、フマル酸、
マレイン酸、マンデル酸、クエン酸、酒石酸、コハク
酸、グリコール酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、メタン
スルホン酸、パラトルエンスルホン酸などの有機酸、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水
酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどの
アルカリ土類金属水酸化物、第4級アンモニウム水酸塩
などの第4級アンモニウム塩形成剤、リジンなどのアミ
ノ酸、トリエチルアミン、ジエタノールアミンなどのア
ミンと処理することによって、前記した塩とすることが
できる。
【0016】本発明化合物を医薬として用いる場合に
は、好ましくは、医薬上許容されうる適宜の賦形剤、担
体、希釈剤などの医薬製剤用添加物と混合して、錠剤、
顆粒、粉末、カプセル剤、注射剤、軟膏および坐剤など
の形態で、経口または非経口的に投与することができ
る。投与量は、患者の年齢、体重、症状などにより変化
しうるが、通常、成人1日当たり経口投与として5〜3
00mg程度であり、これを一回または数回に分けて投
与することができる。
【0017】
【作用および発明の効果】本発明の一般式(I)のスチ
リル化合物またはその医薬上許容しうる塩もしくはエス
テルは、顕著で持続性のロイコトリエン拮抗作用または
ロイコトリエン阻害作用を有し、さらにまた、経口投与
により優れた吸収を示す。さらに、本発明の化合物は5
−リポキシゲナーゼ阻害作用および/またはシクロオキ
シゲナーゼ阻害作用、LTB4 生合成阻害作用、ヒト白
血球遊走抑制作用、キマーゼ阻害作用、ヒスタミン遊離
阻害作用および抗ヒスタミン作用を有する。したがっ
て、本発明の化合物は気管支喘息、慢性気管支炎、アト
ピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性関節
炎、アレルギー性結膜炎、枯草熱、蕁麻疹、食物、鎮
痛、解熱、リウマチ、血栓症、冠血管障害、虚血性心疾
患、消化性または十二指腸潰瘍などに対する予防、治療
薬として有用である。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものでは
ない。
【0019】実施例1 (1)(E)−3−(2−(6−(4−(4−エチルフ
ェニル)ブトキシメチル)−2−ピリジル)エテニル)
安息香酸5gをクロロホルム20mlに溶解し、この溶
液に塩化チオニル30mlを加え24時間還流、攪拌す
る。反応終了後、減圧下に溶媒を留去する。残留物にn
−ヘキサンおよびイソプロピルエーテルを加えて瀘取す
ると(E)−3−(2−(6−(4−(4−エチルフェ
ニル)ブトキシメチル)−2−ピリジル)エテニル)安
息香酸クロライド塩酸塩4.7gが黄土色状粉末結晶と
して得られる。融点150〜153℃ (2)(1)で得られた酸クロライドの塩酸塩1.2g
をクロロホルム10mlに溶解する。この溶液に、1−
アミノ−1−シクロプロパンカルボン酸0.28gをジ
メチルホルムアミド10mlおよびトリエチルアミン2
mlに懸濁したものを加え60〜70℃で8時間攪拌す
る。反応終了後、減圧下に溶媒を留去する。得られた褐
色の油状物1.6gをシリカゲルカラムクロマトを使っ
て精製する。展開溶媒はクロロホルム−メタノール(2
0:1〜10:1)。目的物の留分を減圧濃縮し、n−
ヘキサン−イソプロピルエーテルで濾取すると(E)−
1−(3−(2−(6−(4−(4−エチルフェニル)
ブトキシメチル)−2−ピリジル)エテニル)ベンゾイ
ル)アミノ−1−シクロプロパンカルボン酸0.28g
が白色粉末結晶として得られる。融点132〜135
℃;対応する塩酸塩1水和物、融点125〜128℃
(分解)
【0020】実施例2 実施例1(1)で得られた酸クロライドの塩酸塩1.2
gをクロロホルム10mlに溶解し、この溶液に5−ア
ミノテトラゾール0.24gのジメチルホルムアミド3
mlおよびトリエチルアミン2ml溶液を加え、還流下
に約10時間攪拌する。反応終了後、減圧下に溶媒を留
去する。得られた残留物をクロロホルムおよび水で充分
に洗浄し、乾燥すると白色粉末状の3−((E)−2−
(6−(4−(4−エチルフェニル)ブトキシメチル)
−2−ピリジル)エテニル)−N−(1H−5−テトラ
ゾリル)ベンズアミド1/2水和物0.47gが得られ
る。融点247〜249℃(分解)
【0021】実施例3 60%水素化ナトリウム0.12gをジメチルスルホキ
シド6mlに懸濁し、窒素気流下、70℃で約1時間攪
拌する。水素化ナトリウムを溶解した後、室温まで冷却
し、o−トルエンスルホンアミド0.52gを加えさら
に1時間攪拌する。反応液にテトラヒドロフラン10m
lを加え氷冷し、実施例1(1)で得られた酸クロライ
ドの塩酸塩1.2gを攪拌下に加え、さらに6時間反応
させる。反応終了後、減圧下にテトラヒドロフランを留
去し、残液に水と酢酸エチルを加え分液する。酢酸エチ
ル層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮する。得ら
れた褐色粉末をシリカゲルカラムクロマトにて精製す
る。展開溶媒はクロロホルム−メタノール(50:1〜
25:1)。目的物の留分を濃縮し、アセトンに溶解
し、塩酸−エタノールを加える。析出した結晶を濾取
し、イソプロピルエーテルで洗浄し、乾燥すると白色粉
末状結晶のN−(3−((E)−2−(6−(4−(4
−エチルフェニル)ブトキシメチル)−2−ピリジル)
エテニル)ベンゾイル)−2−メチルベンゼンスルホン
アミド塩酸塩1/2水和物0.23gを得る。融点11
3〜115℃(分解)
【0022】実施例4 実施例1(2)と同様にして(E)−3−(2−(6−
(4−(4−エチルフェニル)ブトキシメチル)−2−
ピリジル)エテニル)安息香酸クロライドと2−アミノ
−2−エチル酪酸とを反応させることにより(E)−2
−(3−(2−(6−(4−(4−エチルフェニル)ブ
トキシメチル)−2−ピリジル)エテニル)ベンゾイ
ル)アミノ−2−エチル酪酸の白色結晶を得る。融点9
9〜100℃(分解);対応する塩酸塩、融点137〜
140℃
【0023】実施例5 (E)−3−(2−(6−(4−(4−エチルフェニ
ル)ブトキシメチル)−2−ピリジル)エテニル)安息
香酸3gをクロロホルム20ml、テトラヒドロフラン
10mlおよびトリエチルアミン0.73gに溶解し、
この溶液に氷冷下攪拌しながらクロロ炭酸エチル0.7
8gを滴下する。滴下後、氷冷下約15分間攪拌する。
次いで、この溶液に2−アミノ−2−メチルプロピオン
酸エチルエステル塩酸塩1.2gのクロロホルム5ml
およびトリエチルアミン0.73g溶液を加える。添加
後、同温度にて1時間攪拌し、次いで室温にて約15時
間攪拌する。反応終了後、溶媒を減圧下に濃縮する。得
られた残渣に水および酢酸エチルを加え分液する。酢酸
エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を
留去する。得られた残渣4.6gをシリカゲルカラムク
ロマトにて精製する。展開溶媒はベンゼン−酢酸エチル
(10:1〜5:1)。目的物の留分を分取し、減圧濃
縮すると油状物2.2gが得られる。この油状物をアセ
トンに溶解し、エタノール−塩酸およびイソプロピルエ
ーテルを加えて析出する結晶を瀘取すると、白色粉末状
結晶の(E)−2−(3−(2−(6−(4−(4−エ
チルフェニル)ブトキシメチル)−2−ピリジル)エテ
ニル)ベンゾイル)アミノ−2−メチルプロピオン酸エ
チルエステル塩酸塩2.1gを得る。融点66〜70℃
(分解)
【0024】実施例5と同様にして以下の化合物を得
る。 ◎ (E)−1−(3−(2−(6−(4−(4−エチ
ルフェニル)ブトキシメチル)−2−ピリジル)エテニ
ル)ベンゾイル)アミノ−1−シクロペンタンカルボン
酸エチルエステル塩酸塩、融点93〜95℃(分解) ◎ (E)−1−(3−(2−(6−(4−(4−エチ
ルフェニル)ブトキシメチル)−2−ピリジル)エテニ
ル)ベンゾイル)アミノ−1−シクロヘキサンカルボン
酸エチルエステル塩酸塩、融点115〜120℃(分
解) ◎ (E)−N−(3−(2−(6−(4−(4−エチ
ルフェニル)ブトキシメチル)−2−ピリジル)エテニ
ル)ベンゾイル)バリンエチルエステル塩酸塩、融点8
0〜85℃(分解) ◎ (E)−N−(3−(2−(6−(4−(4−エチ
ルフェニル)ブトキシメチル)−2−ピリジル)エテニ
ル)ベンゾイル)アスパラギン酸エチルエステル塩酸塩 ◎ (E)−N−(3−(2−(6−(4−(4−エチ
ルフェニル)ブトキシメチル)−2−ピリジル)エテニ
ル)ベンゾイル)グルタミン酸エチルエステル塩酸塩
【0025】実施例6 実施例5で得られたエステル1.7gをエタノール20
ml、水5mlに水酸化ナトリウム0.32gを溶解
し、約1時間還流する。反応終了後、アルコールを減圧
下に留去し水を加える。この水溶液に希塩酸を加えてp
H6.0〜6.5に調整する。酢酸エチルを加えて抽出
し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムに
て乾燥する。溶媒を減圧下に留去し、残渣にイソプロピ
ルエーテルを加えて析出する結晶を濾取する。この結晶
をエタノール−イソプロピルエーテルから再結晶すると
白色粉末状結晶の(E)−2−(3−(2−(6−(4
−(4−エチルフェニル)ブトキシメチル)−2−ピリ
ジル)エテニル)ベンゾイル)アミノ−2−メチルプロ
ピオン酸0.63gを得る。融点171〜173℃(分
解)
【0026】実施例6と同様にして以下の化合物を得
る。 ◎ (E)−1−(3−(2−(6−(4−(4−エチ
ルフェニル)ブトキシメチル)−2−ピリジル)エテニ
ル)ベンゾイル)アミノ−1−シクロペンタンカルボン
酸、融点194〜195℃ ◎ (E)−1−(3−(2−(6−(4−(4−エチ
ルフェニル)ブトキシメチル)−2−ピリジル)エテニ
ル)ベンゾイル)アミノ−1−シクロヘキサンカルボン
酸、融点164〜165℃ ◎ (E)−N−(3−(2−(6−(4−(4−エチ
ルフェニル)ブトキシメチル)−2−ピリジル)エテニ
ル)ベンゾイル)バリン、融点131〜132℃(分
解) ◎ (E)−N−(3−(2−(6−(4−(4−エチ
ルフェニル)ブトキシメチル)−2−ピリジル)エテニ
ル)ベンゾイル)アスパラギン酸 ◎ (E)−N−(3−(2−(6−(4−(4−エチ
ルフェニル)ブトキシメチル)−2−ピリジル)エテニ
ル)ベンゾイル)グルタミン酸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 213:00 257:00) (72)発明者 寺澤 道夫 福岡県築上郡吉富町大字小祝955番地 吉 富製薬株式会社中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 〔式中、Aは水素、式(a) −N(R1 )(R2 ) (a) (R1 ,R2 は同一または異なって水素、アルキル、ア
    ラルキルを示すか、R1,R2 は互いに結合して隣接す
    る窒素原子と共に環を形成する基を示す。)により表さ
    れるアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロ環、環
    上にハロゲン、ニトロ、アミノ、モノアルキルアミノ、
    ジアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、水酸基、アル
    キル、シクロアルキル、アルケニル、アルケニルオキ
    シ、アルキニル、アラルキル、アルコキシ、ハロアルキ
    ル、シアノ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、テ
    トラゾリル、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、ア
    ルキルスルホニル、アシル、カルバモイル、モノアルキ
    ルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、カルボキシ
    アルカノイルアミノ、アルコキシカルボニルアルカノイ
    ルアミノ、フェニルスルホニル、フェニルスルホニルア
    ミノ、式(b) 【化2】 式(c) 【化3】 式(d) 【化4】 (式(b),(c),(d)中のR3 ,R4 は同一また
    は異なって水素、ハロゲン、ハロアルキル、アミノ、ニ
    トロ、シアノ、水酸基、アルキル、アラルキルを示
    す。)から選ばれる置換基の少なくとも1個を有してい
    るシクロアルキル、アリールもしくはヘテロ環( ここ
    で、アリール、またはヘテロ環が芳香環であるとき、置
    換基は式(d)ではない。)、フェニルスルホニル、フ
    ェニルスルホニルアミノまたはフェニル環上にハロゲ
    ン、ニトロ、アミノ、水酸基、アルキル、アルコキシ、
    ハロアルキルおよびシアノから選ばれる置換基の少なく
    とも1個を有しているフェニルスルホニルもしくはフェ
    ニルスルホニルアミノを、Alk1 ,Alk2 は同一ま
    たは異なって単結合、アルキレン、アルケニレンを、X
    1 ,X2 は単結合、酸素、−S(O)n −(nは0,
    1,2の整数を示す。)、−CO−,−N(R5 )−,
    −CON(R6 )−,−N(R7 )CO−,−CH(O
    8 )−(R5 ,R6 ,R7 は同一または異なって水
    素、アルキル、アラルキルを、R8 は水素、アルキル、
    アシルを示す。)を、環Yはアリール、ヘテロ環または
    芳香環上にハロゲン、ニトロ、アミノ、水酸基、アルキ
    ル、アルコキシ、ハロアルキルおよびシアノから選ばれ
    る置換基の少なくとも1個を有しているアリールもしく
    はヘテロ環を、Bはテトラゾリル、フェニルスルホニ
    ル、環上にハロゲン、ニトロ、アミノ、水酸基、アルキ
    ル、アルコキシ、ハロアルキルおよびシアノから選ばれ
    る置換基の少なくとも1個を有しているフェニルスルホ
    ニルまたは1〜2個のカルボキシル基が置換した炭素数
    1〜8個の直鎖状−、分枝鎖状−または炭素数3〜7個
    の環状−アルキルを、Zは水素、ハロゲン、アルキル、
    アルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、アルキルス
    ルフィニル、アルキルスルホニルを示す。〕により表さ
    れるスチリル化合物またはその医薬上許容しうる塩もし
    くはそのエステル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001062293A1 (fr) * 2000-02-22 2001-08-30 Suntory Limited Medicaments preventifs ou therapeutiques contenant des inhibiteurs de chymase en tant que principe actif, pour traiter diverses maladies associees a l'eosinophilie
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