JPH05293508A - 圧延機 - Google Patents

圧延機

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Publication number
JPH05293508A
JPH05293508A JP13004392A JP13004392A JPH05293508A JP H05293508 A JPH05293508 A JP H05293508A JP 13004392 A JP13004392 A JP 13004392A JP 13004392 A JP13004392 A JP 13004392A JP H05293508 A JPH05293508 A JP H05293508A
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JP
Japan
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roll
rolls
work
bending
rolled
Prior art date
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Pending
Application number
JP13004392A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhide Kimura
勝秀 木村
Kazumi Tanaka
和美 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被圧延材の耳伸びや中伸び等のクラウン制御
とエッジドロップ等の板端制御を効率的に行うようにし
た圧延機とすること。 【構成】 被圧延材が通板される一対のワークロール
と、このワークロールのネック部に介在されロールベン
ディングを与えるベンディング手段とを備えて取り付け
る。また、上下ワークロールに転接され当該ワークロー
ル長より短尺な胴長を有する中間ロールを設け、この中
間ロールにもロールベンディング装置を取り付ける。更
に、各中間ロールに対してこれと平行に配置された大径
のバックアップシャフトに装着されて前記被圧延材の板
幅より小さい胴長を有する一対のサポートロールを転接
させる。被圧延材の形状に応じて連続圧延中に前記サポ
ートロールを、バックアップシャフト軸受内に設置した
油圧シリンダにて高速にて軸方向任意の位置に移動可能
に取り付けている。ワークロールベンディングと中間ロ
ールベンディングにより形状修正を行う際、被圧延材の
形状に応じて連続圧延中に前記サポートロールを軸方向
の任意の位置に移動させて形状制御をなす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄鋼業や非鉄の分野にお
いて用いられ、鋼板等の板材をロールの間に通して塑性
変形を行うことにより所望の板厚にするための圧延機に
係り、特に形状修正およびクラウン修正手段を設けた圧
延機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に被圧延材の形状制御を行わせるた
めに、従来から各種の方法が提示されており、例えば4
段式圧延機は図12に示すように、比較的小径の一対の
ワークロール1、2と、これらを外側から挟むように配
置された比較的大径のバックアップロール3、4とを備
え、これらはいずれもほぼ等しい胴長に形成されて全長
にわたって転接させるようにし、ワークロール1、2の
軸受間にベンディングシリンダ5を取り付けるようにし
ている。かかる圧延機に被圧延材6を通過させて所望の
板厚のストリップ材を得るのであるが、被圧延材6の通
過に伴ってワークロール1、2の中央部が拡開され、圧
延後の被圧延材6は中央部が厚く両側縁が薄いいわゆる
中高の断面形状となってしまうため、前記ベンディング
シリンダ5を作用させてワークロール1、2のネックを
相互に拡大方向に駆動させることによりワークロール
1、2の圧下面が平坦になるように調整し、被圧延材6
に発生するクラウンを修正する形状制御をなすようにし
ている。
【0003】ところが、上記4段圧延機では形状制御機
能に限界があり、特に被圧延材6の側縁部分の肉厚が減
少するエッジドロップへの対策には充分効果があるとは
いえなかった。このため、形状制御やクラウン制御効果
を高めるべく、6段圧延機が提案され、実際に使用され
るに至っている(特開昭47−29260号公報)。こ
れは図13に示すように、ワークロール1、2とバック
アップロール3、4の間に中間ロール7、8を配設し、
中間ロール7、8を軸方向にシフトさせることにより圧
延力の分布を調整し、もって形状修正機能を向上させよ
うとするものである。そして、特にロールベンディング
力と中間ロール7、8のシフト量を調整することにより
エッジドロップ対策に効果があるとする技術も提案され
ている(特公昭56−14362号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の圧延機ではワークロール1、2や中間ロール7、8
がバックアップロール3、4の全面に拘束されているた
めに、ワークロールに充分なロールベンディングを与え
ることが困難であり、形状制御の絶対能力に欠けるばか
りか、特に4段圧延機では被圧延材の板幅、強度、形状
等によりバックアップロールを組替えてそのクラウン形
状を変更する必要がある等の欠点がある。また、従来の
6段圧延機では、中間ロールによるシフト方向が1方向
に限定されてしまうため、クラウン制御を行っても、被
圧延材の板幅方向に沿ううねりが発生することがあり、
充分な形状制御機能が得られるとはいえないものであっ
た。しかも、ワークロール、中間ロールに転接するバッ
クアップロールは全面接触となるため、バックアップ支
点を任意に変更することができず任意位置での形状制御
ができないものとなっている。加えて、バックアップロ
ールの保守面においても全面研磨を行う必要があり、保
守の困難性や中間ロールのシフト機構により圧延機側方
に充分な空間スペースを必要とする欠点もあった。
【0005】本発明の目的は、上記従来の問題点に着目
し、特に高速圧延で刻々変化する条件に対応できる即応
性を有するとともに、特にワークロールまたは中間ロー
ルのベンディング制御量を大幅に増大することができ、
もって形状制御能力を向上させるとともに、エッジドロ
ップの低減効果が大きく、また被圧延材の板幅方向にお
ける任意位置での形状制御を行わせることができる圧延
機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る圧延機は、被圧延材が通板される一対
のワークロールと、このワークロールのネック部に介在
されロールベンディングを与えるベンディング手段とを
備え、少なくとも一つのワークロールに転接される中間
ロールを設け、この中間ロールと平行に配置された大径
のバックアップシャフトに装着される一対のサポートロ
ールを前記中間ロールに転接させ、被圧延材の形状に応
じて連続圧延中に前記サポートロールをバックアップシ
ャフト軸受内に設置した油圧シリンダにて高速にて軸方
向任意の位置に移動可能にワークロールベンディングと
中間ロールベンディングにより形状修正を行うように構
成したものである。
【0007】
【作用】上記構成によれば、被圧延材を直接圧下するワ
ークロール撓みを抑制する各バックアップロールの機能
は、中間ロールに転接されロール軸方向に分離されてい
る一対のサポートロールおよびこれを装着しているバッ
クアップシャフトにより発揮され、ワークロールの圧下
力をサポートする。そしてこれらの分離サポートロール
は軸方向に移動可能とされ、その位置移動を行わせるこ
とにより曲げモーメント支点が変化し、ワークロールネ
ックまたは中間ロールネックに設けたベンディング手段
によるロールベンディング量を加減調整することができ
る。したがって、サポートロールの位置移動により全体
的なベンディング量が制御され、被圧延材のクラウン等
の形状制御が可能となり、しかも曲げモーメント支点を
任意に変化させることができるので、形状制御能力が大
幅に向上する。
【0008】一方、被圧延材に発生するエッジドロップ
に対してはワークロール長さより中間ロールの長さが短
く設定することができる。このように構成することによ
り、ワークロールベンディング手段による加圧力を調整
することによって容易に制御できる。すなわち、エッジ
ドロップはワークロールの端部が被圧延材の側縁から急
激に接触が外れてしまってロール端部の湾曲の曲率が大
きくなることに起因する。したがって、ワークロールの
端部のみが相互に離反させるように操作すればよい。本
発明ではワークロールに転接される中間ロールの長さが
ワークロールのそれより短くすることにより、中間ロー
ル端縁の接触点がワークロール端部の曲げ支点として作
用する。それ故、ベンディング手段によって加圧力を調
整することにより、ワークロールの端部のみの急激な湾
曲を抑制する方向に調整でき、これによって被圧延材の
エッジドロップを低減させることができるのである。
【0009】ここで、前記サポートロールの位置移動を
高速にて行わせるために、バックアップシャフトと平行
にガイドロッドを設け、これに各サポートロールを保持
するブラケット状のガイド部材を取り付けておき、これ
らガイド部材を移動させるようにすればよい。一対のガ
イド部材は被圧延材の板幅に応じて、連動して近接ある
いは離反する方向に同時駆動させる方式とすればよく、
また、個別独立して移動させることもできる。この移動
のために、本発明では、油圧シリンダを設け、ガイド部
材をガイドロッドに沿って押引させるようにしている。
この押引操作箇所は、大径バックアップシャフトを挟ん
でガイドロッドと反対側の箇所に設定させる。これによ
りサポートロールと接触している中間ロールとの間の摩
擦があってもサポートロールを傾動させることなく、任
意の位置に移動させることができる。
【0010】また、ベンディング手段はワークロール間
のみならず、中間ロール間にも介装するようにすること
ができる。この場合には被圧延材の全面形状制御作用を
主として中間ロールのベンディング量を調整することに
より行わせ、エッジドロップは主としてワークロールの
ベンディング量を調整することにより行わせることがで
きる。
【0011】更に、中間ロール、およびサポートロール
の機構部は上下ワークロールの各々に対称に設けること
が望ましいが、これは一方のワークロールに対してのみ
設備することも可能であり、あるいは中間ロールのみを
対称に設備しサポートロール機構部を片側に設けるよう
にすることができる。この場合にも完全対称構成の場合
とほぼ同様な作用を発揮させることができる。また、中
間ロールを設けたことにより、ワークロールの直径をよ
り小さくすることができ、このようにすることによって
圧延荷重を減少させつつ高圧下圧延が可能となる。
【0012】
【実施例】以下に、本発明に係る圧延機の具体的実施例
を図面を参照して詳細に説明する。
【0013】図1〜図2は実施例に係る圧延機の全体構
成を示している。図示のように、門型のハウジング20
に対して平行な一対の上下ワークロール21、22が互
に転接可能に横架され、これらの間に被圧延材23を通
板可能にしている。このような上下ワークロール21、
22に並列してこれらを上下から挟み込むようにして転
接される一対の中間ロール24、26がハウジング20
に横架されている。中間ロール24、26はワークロー
ル21、22の直径より大径に形成されて圧下力を伝達
するようになっているが、特にその胴長は被圧延材23
の板幅以上に設定し、かつワークロール21、22の胴
長より短くなるように設定している。したがって、ハウ
ジング20に組込んだ状態では、中間ロール24、26
がワークロール21、22と全面接触状態となるが、ワ
ークロール21、22の端部が図1に示したように中間
ロール24、26の端部から所定長さLだけはみ出るよ
うに設定されるものとなっている。
【0014】また、このようなロール列に加えて、中間
ロール24、26を挟み込むようにそれらの上下位置に
は上バックアップロールユニット28と下バックアップ
ロールユニット30がやはり平行に横架されている。
【0015】上バックアップロールユニット28は中間
ロール24と平行に配置されるバックアップシャフト3
2を有し、これにはロール軸方向の左右に分離され、胴
長が被圧延材23の板幅より短く形成された一対のサポ
ートロール34R、34Lが回転かつ軸方向に摺動移動
できるように取付けられている。この一対のサポートロ
ール34R、34Lは前記上中間ロール24に転接さ
れ、圧延時にワークロール21および中間ロール24の
バックアップサポートをなすものである。同様に、下バ
ックアップロールユニット30もバックアップシャフト
36と、これに装着される左右一対に分離されたサポー
トロール38R、38Lを有し、これらを下中間ロール
26に転接させるようにして圧延時のバックアップサポ
ートをなすようにしている。また、前記サポートロール
34R、34L、38R、38Lは、図3に上部ユニッ
ト28について代表して示したように、軸受50内のロ
ーラベアリング88で回転支持されているバックアップ
シャフト32に装着され、また両端面にスラストベアリ
ング42、44を配設して装着されている。
【0016】上記した上下ワークロール21、22およ
び中間ロール24、26のネック部分と、上下バックア
ップロールユニット28、30のバックアップシャフト
32、36のネック部分には、図2に示すように、軸受
46、47、48、49、50、52が取付けられ、こ
れらをハウジング20に縦列配置して取付けている。そ
して、ハウジング20の下部位置には圧下シリンダ54
が装備されており、これを駆動することにより所定の圧
延圧力をワークロール21、22間に発生させるように
している。
【0017】このような構成において、上述した上バッ
クアップロールユニット28の分離サポートロール34
R、34L、および下バックアップロールユニット30
の分離サポートロール38R、38Lの各々はロール軸
方向に移動することにより位置調整ができるようになっ
ている。この位置調整のために、各ユニット28、30
におけるサポートロール34R、34L、38R、38
Lにはガイド部材としてのロールガイド56R、56L
が係合されている。図3は上バックアップロールユニッ
ト28への装着例を示している。図4にも示すように、
バックアップシャフト32の両端軸受50間に渡し掛け
られる1本のガイドシャフト58がバックアップシャフ
ト32と平行に取り付けられている。共通の軸受50に
対してバックアップシャフト32とガイドシャフト58
を取り付けることにより、両シャフト32、58の平行
度が保持されている。このガイドシャフト58に対し前
記ロールガイド56R、56Lが取り付けられており、
これはガイドシャフト58を貫通させ、サポートロール
34R、34Lと干渉しないように形成されたスライド
ケーシング60R、60Lを備えている。そして、スラ
イドケーシング60R、60Lにはサポートロール34
R、34Lの両端面に向けて延長され、ロール34R、
34Lの両端面に取り付けられているスラストベアリン
グ42、44を挟持するスラストベアリングサポート6
2、64が取り付けられている。したがって、各サポー
トロール34R、34Lは各々ロールガイド56R、5
6Lをガイドシャフト58に沿って軸方向に移動させる
ことに伴って、バックアップシャフト32の軸方向に摺
動移動させることができる。このようなロールガイド5
6R、56Lは下部のサポートロール38R、38Lに
も同様に係合装着されている。
【0018】ここで、上記サポートロール34R、34
L、38R、38Lの位置移動を適正に行わせる駆動手
段が軸受50、52毎に設けられている。これは被圧延
材26の幅寸法ならびに板形状に応じて一対の分離サポ
ートロール34R、34L(38R、38L)の位置
を、相互に中間ロール24(26)の外周面に沿って軸
方向に接近させたり離反させるものである。上バックア
ップロールユニット28について代表して説明すると、
図3、図4、図5に示されているように、一対の油圧シ
リンダ81、82がバックアップシャフト32の軸受5
0内に形成されており、シリンダロッドの先端をサポー
ト62に向けて突出させ、キャップ83を介してスラス
トベアリングサポート62に連結している。また、各サ
ポートロール34R、34Lを挟んでいる一対のサポー
ト62、64の間隔を保持しつつ、両者を繋いでいるス
ペーサプレート84が設けられている。このような油圧
シリンダ81、82を含む駆動機構は、前記バックアッ
プシャフト32を挟んで前記ガイドシャフト58と反対
側に配置されており、サポートロール34R、34Lが
接触している中間ロール24との間の摩擦力によってそ
の移動時にサポートロール34R、34Lが傾動しない
ように設定している。このような構成は左右対称とされ
て両ロールガイド56R、56Lに連結され、したがっ
て、サポートロール34R、34Lはバックアップシャ
フト32の任意の位置に移動可能となる。
【0019】このようなガイドロッド58および油圧シ
リンダ81の構成は下バックアップロールユニット30
にも同様に取り付けられている。
【0020】また、ハウジング20にはワークロールベ
ンディング装置100と中間ロールベンディング装置2
00が組込まれており、これを図5に示す。
【0021】まず、ワークロールベンディング装置10
0は、上部ロールベンディング用ロッド102、下部ロ
ールベンディング用ロッド104、およびロールベンデ
ィング用シリンダブロック106、およびピストン10
8から構成されている。上部ロールベンディング用ロッ
ド102の下端部はピストン108に固着され、上端部
が上部ワークロール軸受46と接離自在に配設されてい
る。また、下部ロールベンディング用ロッド104は逆
に上端部がピストン108に固着され、下端部が下部ワ
ークロール軸受47と接離自在になっている。シリンダ
ブロック106のボア部107には前記ピストン108
が内蔵され、両ピストン108の中間に位置してボア部
107には小径の連通孔110が設けられ、ここに図示
しない圧油供給装置から圧油を導入すると、ロールベン
ディング用ロッド102、104は互に離反し、上下ワ
ークロール21、22の各軸受46、47を各々中間ロ
ール24、26の軸受48、49側に押圧するように作
用する。
【0022】同様に、中間ロールベンディング装置20
0は、前記シリンダブロック106に対し前記ボア部1
07と独立したボア部207が穿設され、これに一対の
ピストン208を摺動可能に装着している。各ピストン
208には上部ロールベンディング用ロッド202、下
部ロールベンディング用ロッド204が連結され、これ
らのロッド202、204の先端をシリンダブロック1
06から突出させて中間ロール軸受48、49に当接可
能としている。このボア部207にも中央部に小径の連
通孔210が設けられ、ここに前記圧油供給装置から圧
油を導入することによりロールベンディング用ロッド2
02、204は互に離反し、中間ロール24、26の各
軸受48、49を各々上下バックアップロールユニット
28、30の軸受50、52側に押圧するように作用す
る。
【0023】なお、前記ロールベンディング用シリンダ
ブロック106と上下ワークロール軸受46、47との
摺動面には、各々ライナ112、114を貼着し、シリ
ンダブロック106への圧油供給時にこの摺動面にて滑
動させ、ワークロール軸受46、47とシリンダブロッ
ク106の摺動抵抗を低減させるようにしている。
【0024】なお、圧下シリンダ54は、図2に示した
ように、ヘッド116を内蔵し、圧延時には図示しない
圧油供給装置から圧下シリンダ54内に圧油を導入する
ことにより、ヘッド116を上昇させるようにしてい
る。ヘッド116の動作は下部バックアップロールユニ
ット30のバックアップシャフト軸受52を押上げ、こ
の圧下力は下部サポートロール38R、38L、下部中
間ロール26、下部ワークロール22、上部ワークロー
ル21、上部中間ロール24、上部サポートロール34
R、34L、上部バックアップシャフト軸受50、ハウ
ジング20に伝達されて、所望の圧延力を発生させるの
である。
【0025】このように構成された圧延機の動作は次の
ようになる。圧延前に被圧延材23の幅に合せてサポー
トロール34R、34Lおよび38R、38Lの位置を
予め決定しておく。この場合、サポートロール34、3
8のワークロール21、22への転接位置は被圧延材2
3の側部に重合するような位置に設定する。この初期設
定はロールベンディング用ロッド102、202および
図示されていないロールバランス用シリンダを使用し、
ワークロール21、22、中間ロール24、26および
サポートロール34、38を軽く接触させておく。そし
て、その後にサポートロール34、38の位置調整用油
圧シリンダ81を駆動し、予め設定されている位置に移
動させる。これにより一対のサポートロール34R、3
4L、および38R、38Lの間隔が所望の間隔に設定
される。
【0026】この初期設定が終了した後、ワークロール
21、22間に被圧延材23を通板する。これにより被
圧延材23は所望の板厚に圧延されてストリップ材とし
て出るが、この形状判定を目視あるいはセンサロールに
よる接触方式、光や磁気を利用した非接触方式によって
行う。この判定により耳伸びや中伸びが発生した場合に
は、油圧シリンダ81、82を作動させて対となってい
るサポートロール34R、34Lおよび38R、38L
を相互にまたは単独に近接するようにあるいは離反する
ように位置移動させることにより中間ロール24、26
を通じてワークロール21、22に作用する曲げモーメ
ント量を調整し、形状異常の発生を抑制し、矩形のスト
リップ材を得ることができる。このとき、中間ロールベ
ンディング装置200によるベンディング力を加減調整
することにより、中間ロール24、26のベンディング
量が制御されるので、サポートロール34R、34Lお
よび38R、38Lの位置移動量との相互作用により、
大きな形状修正機能を発揮させることができる。すなわ
ち、サポートロール34R、34Lおよび38R、38
Lの位置移動により修正領域を調整し、中間ロールベン
ディング装置200により修正量を調整することができ
るのである。
【0027】また被圧延材23にエッジドロップが発生
している場合には、ワークロールベンディング装置10
0によるワークロール21、22のベンディング力を制
御する。ワークロール21、22は中間ロール24、2
6より両端が突出しているので、ベンディング装置10
0に圧油を供給することにより、ロッド102、104
が突出し、中間ロール24、26の端縁からのはみ出し
部分が主として大きく曲げられ、エッジドロップを抑制
するように作用する。もちろんワークロール21、22
にも剛性があるので、中間ロール24、26に対してベ
ンディング力が伝達される。
【0028】このような実施例の圧延機によれば、ワー
クロール21、22または中間ロール24、26のベン
ディング支点を自由に変更できるので、従来の全面接触
型のバックアップロールに拘束されることなくロールベ
ンディング効果を充分に発揮させることができる。ま
た、上下サポートロール34R、34Lおよび38R、
38Lの位置を個別に変更することができるので、板幅
方向での任意の位置での形状制御が可能となる。したが
って、被圧延材の中伸び、耳伸びなどの形状不良の他
に、両者が複合した複合伸びの形状不良に対しての制御
が可能となる利点が得られる。
【0029】更に、ワークロールベンディング装置10
0と中間ロールベンディング装置200を備えているの
で、板全幅形状制御は中間ロールベンディングで行わ
せ、エッジドロップ等の板端部の形状制御はワークロー
ルベンディングで行わせることができるので、制御操作
が非常に容易になる。また、サポートロール34R、3
4Lおよび38R、38Lの位置を上下左右で対称に行
わせることができるので、形状制御は被圧延材23の板
厚方向および板幅方向で対称制御が可能となり、優れた
精度の圧延製品を得ることができる。
【0030】加えて、サポートロール34R、34Lお
よび38R、38Lの位置を板幅により自由に調整でき
るので、ワークロール21、22と板幅端部との接触面
をロールベンディングとの併用によってより滑らかにす
ることができ、エッジドロップ防止効果が高いものとな
る。また中間ロール24、26を設けているので、ワー
クロール21、22の直径を小径にできるので、圧延荷
重面積を小さくし、もって高圧下圧延ができるものとな
り、ワークロール21、22の撓み量およびロール偏平
変形を低減することができる。更に、板厚および板幅方
向ともに対称に制御も可能な構成となっているので、被
圧延材23が通板時に蛇行することがなく、安定した通
板特性が得られる効果がある。
【0031】図6〜図7に上記実施例に係る圧延機を用
いて被圧延材23を圧延した場合、上下ワークロール2
1、22のプロフィールがベンディング力の大きさによ
ってどのように推移するかの実験結果を示す。
【0032】図6はワークロール径400mm、圧延力
800ton、サポートロール間距離を800mmに設
定し、中間ロールベンディング力を0〜100tonま
で調整した場合の上部ワークロール21のプロフィール
の変化を示す。
【0033】また、図7はワークロール径400mm、
圧延力800ton、サポートロール間距離を600m
mに設定し、ワークロールベンディング力を50to
n、中間ロールベンディング力を0〜100tonまで
調整した場合の上部ワークロール21のプロフィールの
変化を示したものである。
【0034】この結果から理解できるように、ロールベ
ンディング力およびサポートロールの位置によりワーク
ロールの撓み量を任意に変更することができ、もってス
トリップ材の断面調整が可能であることが判明する。し
たがって、広範囲に形状制御およびクラウン制御能力を
持たせることができる。
【0035】次に、図8には第2実施例に係る圧延機の
正面図を示す。これは中間ロール24B、26Bの直径
をワークロール21B、22Bの直径より小径にし、ベ
ンディング装置はワークロール21B、22B側にのみ
取り付けた点が前記第1実施例と異なるだけである。
【0036】この第2実施例によれば、形状制御はサポ
ートロール34R、34Lおよび38R、38Lの位置
移動とワークロールベンディングによって実施し、エッ
ジドロップ制御はワークロールベンディングのみによっ
て行うようにする。中間ロールベンディングを行わない
構成となっているが、中間ロール24B、26Bは小径
となっているので、ワークロールベンディングによって
中間ロール24B、26Bのベンディングも行われ、形
状修正作用を充分に発揮させることができる。この実施
例では前記第1実施例も同様であるが、サポートロール
34R、34Lおよび38R、38Lのロールマークが
被圧延材23に転写されることが防止され、製品精度が
向上する。
【0037】次に、図9には第3実施例に係る圧延機の
正面図を示す。この第3実施例の圧延機は第1実施例の
下部中間ロール26と下部バックアップロールユニット
30を省略し、下ワークロール22に従来の全面接触型
のバックアップロール80を転接されるようにしたもの
である。そして、ワークロールベンディング装置ととも
に上中間ロール24と下バックアップロール80との間
にベンディング装置を組込んだ構成としている。その他
の構成は第1実施例と同様である。
【0038】かかる第3実施例においても下部にサポー
トロール38R、38Lがないものの、上部側での修正
機能を発揮させ、形状修正およびエッジドロップに対処
することができる。特にこの実施例は既存の4段圧延機
の上部にスペースが取れるときに、部分的に改良を加
え、形状制御機能をもたせるのに有効である。したがっ
て、既存圧延機を活用することができるので設備負担を
軽減させ製品精度の向上を図れる利点が得られる。
【0039】図10は第4実施例に係る圧延機の正面図
である。これは前記第2実施例における下部中間ロール
26Bと下部バックアップロールユニット30を省略
し、下ワークロール22Bに従来の全面接触型のバック
アップロール80を転接されるようにしたものである。
そして、ワークロールベンディング装置のみを組込んだ
構成としている。その他の構成は第2実施例と同様であ
る。当該第4実施例においても既存設備の活用を図りつ
つ制御性を向上できるのは第3実施例と同様である。
【0040】更に、図11には第5実施例に係る圧延機
の部分断面図を示している。これは第4実施例の類例で
あり、図9に示した第3実施例におけるバックアップロ
ール80を省略し、バックアップロール80と同等な直
径を有する下ワークロール22Cを備え、上ワークロー
ル21を含むロール機構は第1実施例と同様としたもの
である。ベンディング装置300はワークロール21、
22Cとの間および下ワークロール22Cと上中間ロー
ル24との間に設けて上ワークロール21と上中間ロー
ル24にベンディング力を与えるようにしたものであ
る。
【0041】なお、上記各実施例では油圧シリンダを軸
受50の下部に取り付けているが、上部に取り付けるこ
とも可能である。また、ガイドロッド58を各軸受に1
本としているが、2本取り付けてもよい。また、サポー
トロール34L、34R、38L、38Rを同一幅とし
ているが、各々変更してもよい。
【0042】また、上記各実施例ではガイドローラ58
を利用してサポートロール34R、34L、56R、5
6Lを水平移動しているが、ガイドロッド58を省略
し、バックアップシャフト32、36をサポートロール
のガイドとしてもよいことはいうまでもない。更に、上
記各実施例ではロールベンディングにインクリースベン
ディング装置のみを装着しているが、必要に応じて従来
通りのディクリースベンディング装置を装着することも
可能である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る圧延
機は、被圧延材が通板される一対のワークロールと、こ
のワークロールのネック部に介在されロールベンディン
グを与えるベンディング手段とを備え、少なくとも一つ
のワークロールに転接される中間ロールを設け、この中
間ロールと平行に配置された大径のバックアップシャフ
トに装着される一対のサポートロールを前記中間ロール
に転接させ、被圧延材の形状に応じて連続圧延中に前記
サポートロールをバックアップシャフト軸受内に設置し
た油圧シリンダにて高速にて軸方向任意の位置に移動可
能にワークロールベンディングと中間ロールベンディン
グにより形状修正を行う構成としたので、高速圧延で刻
々変化する条件に対応できる即応性を有するとともに、
ワークロールまたは中間ロールのベンディング制御量を
大幅に増大することができ、もって形状制御能力を向上
させるとともに、エッジドロップの低減効果が大きく、
また被圧延材の板幅方向における任意位置での形状制御
を行わせることができるという優れた効果が得られる。
特に、サポートロールを油圧シリンダによって駆動させ
るので、形状制御効果が高く、特に油圧シリンダをサポ
ートロールの接触摩擦による影響で傾転することを防止
させるように設定できるので、迅速な形状制御能力を持
たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る圧延機の正面図である。
【図2】同圧延機の側面図である。
【図3】同圧延機の上部サポートロール部の要部拡大断
面図である。
【図4】図3のA−A線断面図およびB−B線断面図で
ある。
【図5】同圧延機のロールベンディング装置の断面図で
ある。
【図6】同圧延機によるロールベンディング力とベンデ
ィング量の関係を実験によって求めた変化特性図であ
る。
【図7】同圧延機によるロールベンディング力とベンデ
ィング量の関係を圧下力とサポートロールスパンを変え
て行った変化特性図である。
【図8】第2実施例に係る圧延機の正面図である。
【図9】第3実施例に係る圧延機の正面図である。
【図10】第4実施例に係る圧延機の正面図である。
【図11】第5実施例に係る圧延機の軸受が装着された
ハウジングの断面図である。
【図12】従来の4段圧延機の模式図である。
【図13】従来の6段圧延機の模式図である。
【符号の説明】
20 ハウジング 21、22 ワークロール 24、26 中間ロール 23 被圧延材 28、30 バックアップロー
ルユニット 32、36 バックアップシャ
フト 34R、34L、38R、38L サポートロール 40 回転ベアリング 42、44 スラストベアリン
グ 46、47、48、49、50、52 軸受 54 圧下シリンダ 56R、56L ロールガイド 58 ガイドシャフト 60 スライドケーシン
グ 81、82 油圧シリンダ 88 ローラベアリング 100 ワークロールベン
ディング装置 200 中間ロールベンデ
ィング装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被圧延材が通板される一対のワークロー
    ルと、このワークロールのネック部に介在されロールベ
    ンディングを与えるベンディング手段とを備え、少なく
    とも一つのワークロールに転接される中間ロールを設
    け、この中間ロールと平行に配置された大径のバックア
    ップシャフトに装着される一対のサポートロールを前記
    中間ロールに転接させ、被圧延材の形状に応じて連続圧
    延中に前記サポートロールをバックアップシャフト軸受
    内に設置した油圧シリンダにて高速にて軸方向任意の位
    置に移動可能にワークロールベンディングと中間ロール
    ベンディングにより形状修正を行うことを特徴とする圧
    延機。
JP13004392A 1992-04-23 1992-04-23 圧延機 Pending JPH05293508A (ja)

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