JPH05292038A - 海底高速光伝送システム - Google Patents

海底高速光伝送システム

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Publication number
JPH05292038A
JPH05292038A JP4087361A JP8736192A JPH05292038A JP H05292038 A JPH05292038 A JP H05292038A JP 4087361 A JP4087361 A JP 4087361A JP 8736192 A JP8736192 A JP 8736192A JP H05292038 A JPH05292038 A JP H05292038A
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JP
Japan
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optical
signal light
light
main signal
signal
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Application number
JP4087361A
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English (en)
Inventor
Keiji Tomooka
啓二 友岡
Hisahiro Sakakida
尚弘 榊田
Shin Nishimura
西村  伸
Yoshihiro Yano
良博 矢野
Yoichi Igarashi
洋一 五十嵐
Hironari Matsuda
弘成 松田
Satoshi Aoki
聰 青木
Yukio Nakano
幸男 中野
Masahiro Takatori
正浩 高取
Toru Kazawa
徹 加沢
Shinya Sasaki
慎也 佐々木
Riyouji Takeyari
良治 武鎗
Hiroyuki Nakano
博行 中野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】光端局装置10,10間を、海底に敷設される
光ファイバケーブル6で接続して、光伝送により通信を
行なう海底高速光伝送システムである。光端局装置10
は、主信号光と、監視信号光とを合波して出力する送信
部24を有し、該送信部24は、主信号光を光増幅する
光ブースタアンプ40を有する。この光ブースタアンプ
40は、主信号光とは異なる波長の励起光を用いて主信
号光を光増幅すると共に、上記励起光と同じ波長の監視
信号光を出力して、主信号光と監視信号光とを合波して
出力する機能を有する。 【効果】光ファイバケーブルを海底に敷設して、高速伝
送を可能とすると共に、故障等の監視、制御等を遠隔的
に行なえる。特に、海底に設置される中継装置につい
て、監視制御等が陸上の装置から行なえ、メンテナンス
性において優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中継伝送ネットワーク
システムに適用される光伝送システムにかかり、特に、
光ファイバケーブルが海底に敷設される高速光伝送シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、長距離伝送システムを構築するた
め、光伝送システムを用いることが検討されている。
【0003】従来、光通信システムとしては、例えば、
特開平3−296334号公報がある。これは、光線路
内に、単数もしくは複数の光ループバック部品を配置す
ることで、光学系における故障点を迅速、かつ、精度よ
く特定するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】長距離伝送の場合、故
障点の発見等のシステムの監視および制御を遠隔的に行
なえることがメンテナンスにおいて重要である。特に、
海底に敷設される中継器については、遠隔操作ができる
必要がある。しかし、この従来の技術は、ループバック
を行なうための技術を開示するのみで、遠隔操作等につ
いては、配慮がなかった。このため、従来は、長距離を
高速で、光伝送することについては、メンテナンス性の
優れたシステムは、提案されていなかった。
【0005】本発明は、このような実情を解決すべくな
されたもので、その目的は、光ファイバケーブルを海底
に敷設して、高速伝送を可能とすると共に、故障等の監
視、制御等を遠隔的に行なえる海底高速光伝送システム
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の第1の態様によれば、光端局装置間を、海底に
敷設される光ファイバケーブルで接続して、光伝送によ
り通信を行なう海底高速光伝送システムにおいて、光端
局装置は、主信号光と、監視信号光とを合波して出力す
る送信部を有し、該送信部は、主信号光を光増幅する光
ブースタアンプを有し、この光ブースタアンプは、主信
号光とは異なる波長の励起光を用いて主信号光を光増幅
すると共に、上記励起光と同じ波長の監視信号光を出力
して、主信号光と監視信号光とを合波して出力する機能
を有するものであることを特徴とする海底高速光伝送シ
ステムが提供される。
【0007】光端局装置間には、少なくとも1の中継装
置を有することができる。中継装置は、主信号光と、監
視信号光とを合波して出力する送信部を有し、該送信部
は、主信号光を光増幅する光ブースタアンプを有する構
成とすることができる。
【0008】この光ブースタアンプは、主信号光とは異
なる波長の励起光を用いて主信号光を光増幅すると共
に、上記励起光と同じ波長の監視信号光を出力して、主
信号光と監視信号光とを合波して出力する機能を有する
ものであることができる。
【0009】また、光ブースタアンプは、主信号光とは
異なる波長の励起光を用いて主信号光を光増幅する光フ
ァイバアンプと、上記励起光と同じ波長の監視信号光を
出力する監視光源と、主信号光と監視信号光とを合波す
るカプラとを有する構成とすること我できる。
【0010】また、中継装置は、前段装置から受信した
主信号光を、主信号光とは異なる波長の励起光を用いて
主信号光を光増幅する第1の増幅部と、増幅された主信
号光を主信号光とは異なる波長の励起光を用いてさらに
光増幅する第2の増幅部とを備え、第2の増幅部は、主
信号光とは異なる波長の励起光を用いて主信号光を光増
幅すると共に、上記励起光と同じ波長の監視信号光を出
力して、主信号光と監視信号光とを合波して出力する機
能を有するものであることができる。
【0011】本発明の第2の態様によれば、光端局装置
間を、海底に敷設される光ファイバケーブルで接続し
て、光伝送により通信を行なう海底高速光伝送システム
において、光端局装置間には、少なくとも1の中継装置
が配置され、中継装置は、前段装置から受信した主信号
光を、主信号光とは異なる波長の励起光を用いて主信号
光を光増幅する第1の増幅部と、増幅された主信号光を
主信号光とは異なる波長の励起光を用いてさらに光増幅
する第2の増幅部とを備えるものであることを特徴とす
る海底高速光伝送システムが提供される。
【0012】第1の増幅部と第2の増幅部とを、下りお
よび上りについて1組備え、かつ、下りと上りの上記第
1の増幅部と第2の増幅部との間を接続するループバッ
ク部をさらに有し、ループバック部は、光スイッチを有
し、該光スイッチによって、通常の伝送と、上りから下
りおよび下りからの上りのうちの一方向のループバック
とが切り替えられる構成とすることができる。
【0013】また、第1の増幅部および第2の増幅部の
うち少なくとも一方には、励起光発生用の光源を、現用
と予備の少なくとも2つ備え、2つの励起光発生源を切
り替えて使用するものとすることができる。この場合、
前段装置から送られる監視信号を分離する手段を有し、
監視信号の指示により、励起光発生源を切り替える構成
とすることができる。
【0014】上記主信号光と監視信号光との波長多重ま
たは分離を行なう手段として、波長多重(WDM)カプ
ラが用いられる。このWDMカプラは、主信号光と励起
光との波長多重用カプラとして共用することができる。
【0015】さらに、前段装置から送られる監視信号光
を分離する手段を有し、監視信号の指示により、ループ
バック用光スイッチを切り替える構成とすることができ
る。
【0016】本発明の第3の態様によれば、光端局装置
間を、海底に敷設される光ファイバケーブルで接続し
て、光伝送により通信を行なう海底高速光伝送システム
において、光端局装置間には、少なくとも1の中継装置
が配置され、中継装置は、前段装置から受信した主信号
光を、主信号光とは異なる波長の励起光を用いて主信号
光を光増幅する光増幅部と、前段装置から送られる監視
信号を分離する手段と、監視信号の指示により、光増幅
部の励起光の出力を変化させ、かつ、主信号光の出力レ
ベルを変化させる手段とを備えることを特徴とする海底
高速光伝送システムが提供される。
【0017】また、本発明によれば、光端局装置間を、
海底に敷設される光ファイバケーブルで接続して、光伝
送により通信を行なう海底高速光伝送システムにおい
て、光端局装置間で海底に配置される中継装置であっ
て、光増幅を行なう光増幅部と、そのための制御部とを
有する、複数の回路ユニットと、複数の回路ユニットを
収容するための円筒状の収容部分を有する耐圧筐体とを
有し、耐圧筐体には、3組の回路ユニットが、耐圧筐体
内周に、3角形の各辺に沿うように配置されることを特
徴とする中継装置が提供される。
【0018】光増幅部は、上り用と下り用とを1システ
ムとして有する構成とすることができる。各光増幅部
は、光増幅用ファイバをそれぞれ有する第1、第2の増
幅部を有する構成とすることができる。上記各増幅部の
光増幅用ファイバは、共通のボビンに巻かれるものとす
ることができる。
【0019】
【作用】光端局装置において、送信部は、主信号光と、
監視信号光とを合波して出力する。この際、該送信部で
は、光ブースタアンプにより、主信号光が光増幅され
る。すなわち、この光ブースタアンプは、主信号光とは
異なる波長の励起光を用いて主信号光を光増幅する。ま
た、光ブースタアンプは、上記励起光と同じ波長の監視
信号光を出力して、主信号光と監視信号光とを合波して
出力する。
【0020】このように、本発明は、励起光により光増
幅することにより、高出力の信号光が伝送でき、従っ
て、海底等の長距離を、高速伝送することを実現するこ
とができる。
【0021】また、中継装置を設けることにより、より
長距離の海底を光伝送することを可能とする。
【0022】さらに、監視信号光を、主信号に合波し
て、後段装置に送るので、中継装置を監視信号により、
遠隔的に監視制御することが可能となる。この場合、監
視信号としては、光増幅用の励起光と同じ波長の光を用
いる。これにより、信号光の分離や合波を行なうため
の、波長多重カプラを、励起光と監視光とについて、共
用することができる。これは、その分、物量を減少する
ことができ、しかも、カプラによる損失を低減できるた
め、特に、長距離の海底に設置される中継装置にあって
は、好ましいことである。
【0023】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
て説明する。
【0024】以下に述べる本発明の実施例は、中継伝送
ネットワークシステムに適用される光伝送システムであ
って、特に、海底に光ケーブルを敷設して、情報の伝送
を行なう光伝送システムの一例である。図1に、中継伝
送ネットワークの全体構成を示す。
【0025】図1に示す中継伝送ネットワークにおい
て、本実施例の光伝送システムは、主として大ノード間
の長距離伝送に適用される。一般に、ラダー構造を持つ
大ノード間の基幹伝送系では、信頼性確保のために複数
本の伝送路を張ることが行なわれる。このような伝送路
では、その一部が、海底伝送路を含むことがある。例え
ば、日本縦貫伝送路では、北海道/本州間などの海峡を
またがる部分を中心として、1〜2本の縦貫伝送路が海
底伝送路部分を含むものとなる。
【0026】この中継伝送ネットワークは、複数の小ノ
ードndが接続された大ノードND間を、陸上用光伝送
システムOTCおよびOTDで、海底A型光伝送システ
ムOTAおよびOTBで、接続している。
【0027】A型光伝送システムOTA(以下、単にA
型システムと略記する)は、光増幅中継装置(1R-REP;
以下1R-REP略記することがある)2を使用した超長距離
海底中継システムである。このA型システムは、最大伝
送距離1000kmおよび1R-REP2の間隔100kmを実現するた
めに、ノードに収容される光端局装置(詳細は後述す
る)における出力光源波長を1.552μm±0.001μmに制御
し、伝送速度2488.32Mb/s(STM-16)で、出力レベルを+6
〜+8dBm、最小受光レベルを-25dBm以下、伝送速度9953.
28Mb/s(STM-64相当)で出力レベルを+4〜+8dBm、最小受
光レベルを-27dBm以下に、それぞれ設定される。伝送路
符号は、スクランブルド2値NRZ(無変換)を使用す
る。
【0028】1R-REP2は、遠隔制御によって出力レベル
を変更することにより、2種類の伝送速度で共用する構
成とすることが可能である。1R-REP2の構成について
は、後述する。
【0029】端局装置の局内インタフェースは、STM-1
×64系列またはSTM-4×16系列を収容する。STM-1×4系
列とSTM-4×1系列とで互いに交換可能である。
【0030】B型システムは、海底長距離(300km)無中
継システムであり、例えば、光損失0.18dB/km(1.55μm)
のカットオフシフト光ファイバを用い、光出力レベル+1
9dBm、最小受信レベル-38dBmにより300km無中継を実現
する。高出力による誘導ブリュアン散乱(SBS)対策とし
ては、スペクトル拡散方式により対処する。
【0031】本実施例では、システムを、集積化光源技
術、超高速回路IC化技術、高集積CMOS LSI技術、高密度
実装技術を用いて構成することにより、コンパクトで高
性能なシステムを構成することができる。
【0032】陸上用光伝送システムOTCは、100k
m単位に、1R-REPが挿入され、さらに、320kmで、
光再生中継装置(3R-REP、以下3R-REP略記することがあ
る)4が挿入される。
【0033】図2に、上記ネットワークに用いられる大
ノードNDのうち、海底光伝送システムに接続されるも
のの構成の一例を示す。
【0034】海底光伝送システムに接続される大ノード
NDは、陸上に設置され、海底に敷設される光ファイバ
ーケーブル(本明細書では単に光ファイバと称すること
もある)6,8が接続される。大ノードNDは、A型シ
ステムを構成するA型海底光端局装置(端局またはLT
−MUXと称することがある)10と、B型システムを
構成するB型海底光端局装置(端局またはLT−MUX
と称することがある)12と、陸上光端局装置(陸上L
T−MUX)14と、端局中継装置16と、パスコネク
ト装置/多重変換装置18と、ATM伝送装置20と、
これらを接続するVC−3/4クロスコネクト22とを
有する。A型海底光端局装置10と、B型海底光端局装
置12とは、それぞれ多重化して設けられ、10G多重
化端局(あるいは10G端局)、または、2.4G多重
化端局(あるいは2.4G端局)と称することがある。
また、A型海底光端局装置10は、10Gb/sまたは
2.4Gb/sの伝送速度で、後者は、2.4Gb/s
の伝送速度で、それぞれ伝送が行なえる。本明細書で
は、10Gb/sの伝送速度を持つものを、例えば、1
0Gb/sシステムと称し、2.4Gb/sの伝送速度
を持つものを、例えば、2.4Gb/sシステムと称す
る場合がある。
【0035】このような構成で、大ノード間は、ラダー
構造で、ルート分散とVC-3/4パスの面切替により、網の
高信頼化が図られる。このため、大ノードには、SDHのV
C-3/4レベルのパス切替とパス設定を実行するVC-3/4ク
ロスコネクト22が設置されている。海底光端局装置1
0,12は、一般には、局内伝送路によって、このクロ
スコネクト22に接続される。伝送路切替は、VC-3/4ク
ロスコネクト22によるパスレベルの迂回によって行な
われるので、伝送路自体のセクションレベルの冗長構成
としなくてもよい。
【0036】次に、本実施例を構成する光伝送システム
の構成の概要について、図面を参照して説明する。
【0037】図3および図4に、A型10Gb/sシス
テムの構成の概要を示す。本実施例では、システム1か
ら6までの6系統が設けられている。なお、これらの図
では、多重化されたシステムのうち1システム分を示
す。
【0038】これらの図に示すように、A型10Gb/
sシステムは、海底端局送信装置24および海底端局受
信装置26を有する10G多重化端局(LT−MUX)
10と、海底に設置される複数の海底線形中継器(1R-R
EP;光増幅中継装置)2と、それらを接続する分散シフ
ト光ファイバ6とを備えて構成される。各構成要素の詳
細については、それぞれ後述する。ここでは、概要を述
べるに留める。
【0039】海底端局送信装置24および海底端局受信
装置26は、複数の局内インタフェース28と、多重化
および分離を行なう多重/分離およびセクション処理部
30と、電気信号を光信号に変換する電気/光変換部3
2と、光信号を電気信号に変換する光/電気変換部34
と、送信光信号を増幅する光ファイバアンプ41を有す
る光ブースタアンプ40と、受信光信号を増幅する光フ
ァイバアンプ43を有する光プリアンプ42と、監視制
御を行なう監視制御装置36と、タイミング信号を供給
するタイミング供給装置38とを有する。多重/分離お
よびセクション処理部30は、多重化回路44と、分離
回路46とを有する。タイミング供給装置38は、クロ
ック発生回路48およびタイミング抽出回路50を有す
る。
【0040】図5に、光増幅中継装置(1R-REP)2の構
成の概要を示す。図5において、光増幅中継装置(1R-R
EP)2は、光増幅器(光ファイバアンプ)52と、監視
制御回路(監視制御信号処理回路)54と、電源部およ
びサージ保護部56とを有する。光増幅器(光ファイバ
アンプ)52は、下り用と上り用とがある。
【0041】次に、A型システムの構成および動作の概
要について、その信号の流れに沿って説明する。
【0042】海底端局送信装置24は、送信光源とし
て、波長1552nmのチャーピングの少ない変調器集
積化光源モジュール82を使用している。また、光ファ
イバアンプ41には、波長1480nmの励起光源(励
起用レーザダイオード)を用い、後方励起方式で光増幅
を行なう構成となっている。そして、送信パワとチャー
ピング量の最適化により、総伝送距離1000kmを実
現する。
【0043】海底端局送信装置24からの監視信号の伝
送は、光ブースタアンプ40内に設けた波長1480n
m帯の監視信号用光源114を使用する。これにより、
監視信号光を主信号光と波長多重して下流に伝送する。
ここで、光ブースタアンプ40の出力低下を防ぐため、
監視信号光と主信号光との波長多重用WDMカプラ10
0は、励起光用WDMカプラを兼用する。
【0044】光増幅中継装置2は、2台のErドープフ
ァイバを使用する。波長1480nm帯励起用光源を、
それぞれのErドープファイバに1台ずつ用い、初段は
前方励起、後段は後方励起を採用する。これにより、低
NFと高出力を同時に実現することができる。海底光増
幅中継装置の信頼性を確保するため、励起光源は、PB
Sを利用した偏波多重方式により2重化される。
【0045】海底光増幅中継装置での監視信号光の受信
では、初段のErドープファイバ励起用WDMカプラを
用いて、監視信号光を分波し、専用の受信器で受信す
る。これにより、NFの劣化を最小限(0.2dB以
下)に抑えて監視信号を受信することが実現できる。
【0046】光増幅中継装置での監視信号光の送信は、
波長1480nm帯の監視信号用光源を使用する。監視
信号光を主信号光と波長多重して、下流に伝送する。監
視信号光と主信号光の合波には、出力低下を防ぐため、
後段のErドープファイバ励起用WDMカプラを兼用す
る。
【0047】このような監視信号送受信方式により、端
局から海底光増幅中継装置の出力の遠隔制御、ループバ
ック時の遠隔制御、上流から下流への海底光増幅中継装
置動作状態のモニタ信号の転送、光ケーブルおよび海底
光増幅中継装置の故障評定などが実現可能となる。
【0048】本発明では、光伝送が正常に行なわれてい
るか否かを監視するため、後述するように、主信号光を
ループバックさせる。この海底光増幅中継装置2でのル
ープバック用の主信号光の取り出しは、初段と後段のE
rドープファイバの中間点に3dB光カプラを設置する
ことにより実現する。この方式により、NFの劣化や出
力低下を伴わずにループバック系を実現することができ
る。この場合、監視信号系を用いた端局10からの制御
信号により、海底光増幅中継装置2内の2台の光スイッ
チとを遠隔制御して、ループバックを実現する。
【0049】海底端局受信装置26では、1480nm
(または980nm)帯励起光源を用いた前方励起光プ
リアンプにより高感度受信を達成する。
【0050】海底端局受信装置26での監視信号の受信
では、Erドープファイバ励起用WDMカプラ120を
用いて、監視信号を分波し、専用の受信器130で受信
する。これにより、NFの劣化を最小限(0.2dB以
下)に抑えて、監視信号を受信することを実現する。
【0051】次に、海底A型2.4Gbit/sシステ
ム全体構成とその特徴を、主に10Gbit/sシステ
ムとの相違点を中心に、図6および図7を用いて説明す
る。
【0052】これらの図に示すように、A型2.4Gb
/sシステムは、海底端局送信装置24および海底端局
受信装置26を有する2.4G多重化端局(LT−MU
X)10aと、海底に設置される複数の光増幅中継装置
2と、それらを接続する分散シフト光ファイバ6とを備
えて構成される。このA型2.4Gb/sシステムは、
伝送速度が遅いこと、および、光プリアンプを有しない
ことを除いては、上記A型10Gb/sシステムと同様
の構成を有する。
【0053】なお、このA型2.4Gb/sシステム
は、上記A型10Gb/sシステムの構成を用いて共通
に構成することができる。従って、A型10Gb/sシ
ステムの機能を一部変更することで、このA型2.4G
b/sシステムを実現する構成とすることができる。
【0054】このA型2.4Gb/sシステムの海底光
端局送信装置24の送信光源には、波長1552nmの
MQW(多重量子井戸)−DFB(分布帰還型)レーザ
を使用する。
【0055】海底端局用受信装置26には、APD(ア
バランシェフォトダイオード)を用いた小型低消費電力
型の光受信器を使用する。
【0056】上記以外にも、本システムは、海底A型1
0Gbit/sシステムの特徴として挙げた項目と同様
の特徴を有する。
【0057】2.4Gシステムの海底光増幅中継装置1
0は、図5に示す海底A型10Gbit/sシステムの
ものと同一の構成である。従って、海底Aシステムは、
光増幅器52のビットレートフレキシビリティという特
徴を生かし、送受信器の交換と、監視信号系を用いた各
海底光増幅中継装置2の出力レベルの遠隔設定により、
海底光増幅中継装置2と光ケーブル6を海底に設置した
まま、将来のトラフィック増加に対応して、2.4Gb
it/sから10Gbit/sへのアップグレードが可
能となる。
【0058】次に、図8および図9に、海底B型2.4
Gbit/sシステムの全体構成を示す。
【0059】海底B型2.4Gbit/sシステムは、
海底端局送信装置58および海底端局受信装置60を有
する10G多重化端局(LT−MUX)12と、これら
を接続する通常分散光ファイバ8とを備えて構成され
る。各構成要素の詳細については、それぞれ後述する。
ここでは、概要を述べるに留める。
【0060】海底端局送信装置58および海底端局受信
装置60は、複数の局内インタフェース62と、多重化
および分離を行なう多重/分離およびセクション処理部
64と、電気信号を光信号に変換する電気/光変換部6
6と、光信号を電気信号に変換する光/電気変換部68
と、送信光信号を増幅する光ブースタ増幅器(光ブース
タアンプ)74と、受信光信号を増幅する光プリアンプ
76と、監視制御を行なう監視制御装置70と、タイミ
ング信号を供給するタイミング供給装置72とを有す
る。
【0061】海底B型2.4Gbit/sシステムの送
信光源には、波長1552nmの低チャーピング変調器
集積化光源を使用する。この送信光源には、波長の高安
定化のため0.01℃の温度安定化を実施することが好
ましい。また、高出力時の光ファイバからのSBS発生
抑圧のため、低周波発信器78からの小信号によるFM
変調を用いたスペクトル拡散方式を採用している。
【0062】光ブースタ74は、波長1480nmの励
起光源を4台使用し、偏波多重技術を用いた双方向励起
方式とすると共に、高変換効率(80%以上)のErド
ープファイバの採用により、高出力を実現している。
【0063】また、送信パワとチャーピング量の最適化
により、通常分散光ファイバ8で、総伝送距離300k
mを実現する。
【0064】受信端局60では、1480nm(または
980nm)帯励起光源を用いた前方励起光プリアンプ
76と、狭帯域光フィルタ(1nm)の採用により高感
度受信器を実現している。
【0065】ところで、送信器からのファイバ入力光パ
ワとして、例えば、+8dBmのような高い光パワを入
射させると、誘導ブリュアン散乱(SBS)が起こり、
伝送特性が劣化する。このSBS対策としては、スペク
トル拡散方式の採用がある。すなわち、図9に示すよう
な、低周波発信器78からの正弦波を電流信号に変換し
て、変調器集積化光源のレーザ部に印加し、レーザ発信
光の周波数に変調をかけて、等価的に光のスペクトルを
拡散させて、SBSの発生を抑圧する。
【0066】スペクトル拡散方式については、A.Hi
rose,Y.Takushima,T.Okoshi
による“Journal of Optical Communications vol.12 N
o.3PP.82-85(1991):Suppression of Stimulated Brillo
uin Scattering and Brillouin Crosstalk by Frequenc
y Sweeping Spread-SpectrumScheme”がある。
【0067】次に、本発明で用いられる端局の構成につ
いて説明する。図10に、10Gシステムで用いられる
光伝送部の構成の一例を示す。同図(A)は送信部、同
図(B)は受信部を示す。図11に、10Gシステムで
用いられる送信器の構成の一例を示す。図12に、10
Gシステムで用いられる受信器の構成の一例を示す。
【0068】図10に示す送信部は、電気/光変換部3
2と、光ブースタアンプ40とを有する。
【0069】電気/光変換部32は、駆動回路80と、
変調器集積化光源モジュール82と、周囲の温度変化等
に対して、モジュール82からの光出力を安定化させる
ための光出力制御回路84および温度制御回路86とを
有する。変調器集積化光源モジュール82は、変調器
と、レーザダイオードとを集積化して構成される。例え
ば、MQW−DFB−レーザダイオードと、MQW電界
吸収型変調器を一体化して構成される。駆動回路80
は、上記変調器を、10Gb/sの伝送速度で駆動す
る。この駆動回路80の前段には、図10には図示して
いないが、後述する図11に示す多重化回路44が配置
される。変調器は、レーザダイオードの光出力を駆動回
路80の駆動に従って、10Gb/sで変調する。光出
力制御回路84は、例えば、レーザダイオードの後方光
出力をモニタするセンサを有し、そのセンサ出力に応じ
てレーザダイオードの駆動を制御する。また、温度制御
回路86は、温度センサと、熱電子冷却素子等を有し、
モジュール82等の素子の温度を一定の範囲内に保持す
る。
【0070】光ブースタアンプ40は、光学系および光
源を含む光ファイバアンプ41と、電気回路系で構成さ
れる監視信号処理回路116および光出力安定化回路1
18とを有する。光ファイバアンプ41は、例えば、図
4に示すように、アイソレータ96、Erファイバ9
8、波長多重カプラWDM100およびアイソレータ1
08を少なくとも含む光学系と、監視光源114と、励
起光源104とを有する。この光ブースタアンプ40
は、変調器等で減衰した光出力を、目的の光出力まで、
NF劣化等なく増大させる。
【0071】監視信号処理回路116は、光ファイバ、
1R−REP等の通信障害個所、障害モード等を探索
し、その信号を転送するなどの障害監視処理を行なう。
【0072】図10に示す受信部は、光プリアンプ42
と、光/電気変換部34とを有する。
【0073】光プリアンプ42は、光学系および光源を
含む光ファイバアンプ43と、電気回路系で構成される
監視信号処理回路134および光出力安定化回路132
とを有する。光ファイバアンプ43は、例えば、図4に
示すように、波長多重カプラWDM120、アイソレー
タ122、Erファイバ124、アイソレータ126お
よびバンドパスフィルタ136を少なくとも含む光学系
と、監視信号受信器130と、励起光源128とを有す
る。波長多重カプラWDM120は、前方から送られて
くる信号光から監視光信号を分離すると共に、励起光源
を信号光に加える。この光プリアンプ42は、加えられ
た励起光によりErファイバ124で、光ファイバ伝送
後、減衰した光信号を所要の光出力まで、NF劣化等な
く増大させる。励起光源128は、1480nmまたは
980nmの波長の光源が用いられる。
【0074】光/電気変換部34は、光信号を電気信号
に変換すると共に、低雑音に保ちつつ所定の信号振幅ま
で増幅する等化増幅部141と、タイミング抽出回路5
0と、識別回路166と、光電流モニタ回路142とを
有する。
【0075】等化増幅部141は、フロントエンドモジ
ュール140と、信号増幅部143とを有する。
【0076】フロントエンドモジュール140は、例え
ば、Pinフォトダイオードを用いた受光素子およびプ
リアンプを有する。プリアンプの出力は、信号増幅部1
43および光電流モニタ回路142に送られる。光電流
モニタ回路142は、光入力の平均レベルを検出し、光
プリアンプ43の利得を制御するため、光出力安定化回
路132に送られる。
【0077】信号増幅部143は、AGCアンプ144
と、ピーク値検出回路146と、利得制御回路148と
を有する。ピーク値検出回路146は、AGCアンプ1
44に内蔵されたピーク値検出用ダイオード(図示せ
ず)からの出力を基準電圧と比較して、その誤差電圧を
利得制御回路148に送る。利得制御回路148は、こ
の誤差電圧に基づいて、AGCアンプ144の増幅利得
を制御する。
【0078】タイミング抽出回路50は、全波整流回路
150と、SAW等の誘電体フィルタ152と、移相器
154と、リミットアンプ156を有する。このタイミ
ング抽出回路50は、受信信号からタイミング抽出を行
ない、後段の識別回路166での受信信号の識別再生の
際に必要なクロックパルスを発生させると共に、後述す
る分離回路46にタイミングクロック信号を供給する。
【0079】識別回路166は、上記クロックパルスを
用いて、受信信号を識別して、信号の再生を行なう。
【0080】次に、10Gシステムの送信器の構成の詳
細について、図11に基づいて説明する。図11に示す
送信器は、622Mb/sから16直列多重して9.9
5Gb/s(STM−64)に信号変換する高速多重回
路45と、電気/光変換部32と、光ブースタアンプ4
0とを有する。
【0081】高速多重回路45は、クロック発生回路4
8を構成するPLLと、多重化回路44とを有して構成
される。この高速多重回路45は、例えば、Si集積回
路により構成される。電気/光変換部32は、上述した
図10に示すような構成を有し、多重化された信号を、
駆動回路80でレベル変換して、変調信号とする。
【0082】光ブースタアンプ40は、上述した図10
に示すのものと同様に、光学系および光源を含む光ファ
イバアンプ41と、電気回路系で構成される監視信号処
理回路116および光出力安定化回路118とを有す
る。ただし、本実施例の光ブースタアンプ40は、光フ
ァイバアンプ41の構成が、図4に示すものとは異なる
ものを用いている。すなわち、本実施例の光ファイバア
ンプ41は、光入力モニタ光を取り出すためのカプラ8
8および光出力モニタ光を取り出すためのカプラ110
と、波長多重カプラWDM90、偏波合成部92、アイ
ソレータ96、Erファイバ98、波長多重カプラWD
M100、偏波合成部102およびアイソレータ108
を少なくとも含む光学系と、監視光源114と、励起光
源94と、励起光源104および予備励起光源106と
を有する。カプラ110で取り出された光信号の一部の
出力は、直接監視信号処理回路116に、また、他の一
部は、バンドパスフィルタ112を介して、光出力安定
化回路118に入力される。
【0083】この光ブースタアンプ40は、励起光源9
4による前方励起および励起光源104による後方励起
によって、電気/光変換部32からの信号光を増幅す
る。すなわち、励起光源94からの励起光がカプラWD
M90およびアイソレータ96を介してErドープファ
イバ98に送られ、励起光源104からの励起光偏波合
成部102、波長多重カプラWDM100を介してEr
ドープファイバ98に送られ、それぞれにより信号光を
増幅する。光出力は、光出力モニタに基づいて、光出力
安定化回路118により、一定に保たれる。
【0084】監視光源114からの監視信号光は、波長
多重カプラWDM100を介して信号光の光路に挿入さ
れ、カプラ110を介して、出力される。ここで、監視
光源114の波長は、励起光源94、104および10
6の波長と同一に設定される。
【0085】次に、10Gシステムの受信器の構成の詳
細について、図12に基づいて説明する。図12に示す
受信器は、光プリアンプ42と、光/電気変換部34
と、分離回路46とを有する。
【0086】光プリアンプ42および光/電気変換部3
4は、上述した図4および10に示すものと同様に構成
される。分離回路46は、9.95Gb/s(STM−
64)から622Mb/sに16並列分離する。
【0087】図13に、2.4Gb/s(A)システム
に用いられる送信器の一例を示す。本実施例の送信器
は、多重回路部分に相違がある他は、基本的な構成は、
図11に示すものと同様である。本実施例の多重化回路
44は、150Mb/sのデータを、2.4Gb/sの
伝送速度のデータに多重化する。
【0088】図14に、2.4Gb/s(A)システム
に用いられる受信器の一例を示す。本実施例の受信器
は、光電気変換部34に、高感度のアバランシェフォト
ダイオードを用いることにより、光プリアンプを省略し
ている。すなわち、波長多重カプラ120およびアイソ
レータ122と、監視信号受信器130および監視信号
処理回路134と、光/電気変換部34とを有する。
【0089】光/電気変換部34は、光信号を電気信号
に変換すると共に、低雑音に保ちつつ所定の信号振幅ま
で増幅する等化増幅部170と、タイミング抽出回路5
0と、識別回路166と、光電流モニタ回路142とを
有する。
【0090】等化増幅部170は、フロントエンドモジ
ュール174と、信号増幅部176と、高電圧回路17
2とを有する。
【0091】フロントエンドモジュール174は、例え
ば、アバランシェフォトダイオード(APD)を用いた
受光素子およびプリアンプを有する。高電圧回路172
の出力により駆動される。プリアンプの出力は、信号増
幅部176および光電流モニタ回路142に送られる。
【0092】信号増幅部176は、AGCアンプ144
と、ピーク値検出回路146と、利得制御回路148
と、メインアンプ180とを有する。ピーク値検出回路
146は、メインアンプ180からの出力を基準電圧と
比較して、その誤差電圧を利得制御回路148に送る。
利得制御回路148は、この誤差電圧に基づいて、AG
Cアンプ144の増幅利得を制御する。
【0093】図15に、2.4Gb/s(A)システム
に用いられる光伝送部の構成の一例を示す。同図(A)
は送信部、同図(B)は受信部を示す。
【0094】図15に示す送信部は、電気/光変換部6
6と、光ブースタアンプ74とを有する。
【0095】電気/光変換部66は、駆動回路80と、
変調器集積化光源モジュール82と、周囲の温度変化等
に対して、モジュール82からの光出力を安定化させる
ための光出力制御回路84および温度制御回路86と、
低周波発振器78とを有する。変調器集積化光源モジュ
ール82は、変調器と、レーザダイオードとを集積化し
て構成される。例えば、MQW−DFB−レーザダイオ
ードと、MQW電界吸収型変調器を一体化して構成され
る。駆動回路80は、上記変調器を、2.4Gb/sの
伝送速度で駆動する。この駆動回路80の前段には、図
10には図示していないが、後述する図11に示す多重
化回路64が配置される。変調器は、レーザダイオード
の光出力を駆動回路80の駆動に従って、2.4Gb/
sで変調する。
【0096】光ブースタアンプ74は、光学系および光
源を含む光ファイバアンプ75と、光出力安定化回路1
18とを有する。光ファイバアンプ75は、例えば、図
9に示すように、波長多重カプラWDM90、偏波合成
部92、アイソレータ96、Erファイバ98、波長多
重カプラWDM100、偏波合成部102およびアイソ
レータ108を少なくとも含む光学系と、励起光源94
および予備励起光源95と、励起光源104および予備
励起光源106とを有する。
【0097】図15に示す、2.4Gb/s(B)シス
テムに用いられる受信部は、光プリアンプ76と、光/
電気変換部68とを有している。本実施例の受信部に、
高感度のアバランシェフォトダイオードを用いることに
より、中継器を用いずに伝送することを可能にしてい
る。
【0098】光プリアンプ76は、光ファイバアンプ7
7と、光出力安定化回路132とを有する。光ファイバ
アンプ77は、例えば、図9に示すように、波長多重カ
プラ120と、アイソレータ122と、Erファイバ1
24と、アイソレータ126と、バンドパスフィルタ1
36と、1480nmまたは980nmの励起光を出力
する励起光源128とを有する。
【0099】光/電気変換部68は、光信号を電気信号
に変換すると共に、低雑音に保ちつつ所定の信号振幅ま
で増幅する等化増幅部170と、タイミング抽出回路5
0と、識別回路166と、光電流モニタ回路142とを
有する。
【0100】等化増幅部170は、フロントエンドモジ
ュール174と、信号増幅部176ととを有する。
【0101】フロントエンドモジュール174は、例え
ば、アバランシェフォトダイオード(APD)を用いた
受光素子およびプリアンプを有する。プリアンプの出力
は、信号増幅部176および光電流モニタ回路142に
送られる。
【0102】信号増幅部176は、AGCアンプ144
と、ピーク値検出回路146と、利得制御回路148
と、メインアンプ180とを有する。ピーク値検出回路
146は、メインアンプ180からの出力を基準電圧と
比較して、その誤差電圧を利得制御回路148に送る。
利得制御回路148は、この誤差電圧に基づいて、AG
Cアンプ144の増幅利得を制御する。
【0103】図16から図19に、上述した送信器およ
び受信器において用いられる光プリアンプおよび光ブー
スタアンプの他の構成例を示す。これらは、それぞれ、
枠内に囲まれる要素が、1のパッケージに収容される。
【0104】次に、端局(LT−MUX)は、その構成
部分がそれぞれ搭載されたボードを、強制空冷可能な架
に収容することにより行なう。その実装状態について、
10GLT-MUX(2システム/架搭載)および2.4G LT-MUX
(6システム/架搭載)の架実装外観図を、それぞれ図
20、図21に示す。
【0105】実装形態としては、高密度実装に適した強
制空冷方式を使用し、細分化による分割損の少ない30
0mm高パッケ−ジを採用することにより、10Gb/
s送信部、10Gb/s受信部、光プリアンプ部、光ブ
−スタアンプ部、2.4Gインタフェ−ス部をそれぞれ
1枚に実装する。局内側は、150Mb/sインタフェ
−ス8回路を1枚に搭載し、高密度化を図っている。
【0106】また、B型システムにおける2.4G LT-MUX
(6システム/架搭載)についても、上記したものと同
様に構成される。その架実装外観図を図22に示す。
【0107】なお、電源系統は、ボード上にそれぞれの
電源を設けることができる。また、いくつかの要素につ
いては、それを収容するパッケージ内に設けることもで
きる。
【0108】次に、上述した端局(LTMUX(A
型))および(LTMUX(B型))についての、主要
諸元を図23および図24に示す。なお、これらは、上
述した実施例に適用される、あくまでも一例であって、
本発明はこれに限定されるものではない。
【0109】次に、図25および図26に、上述した1
0GLT−MUXの詳細な構成例を示す。この10GL
T−MUXは、低速インタフェースユニット200(図
25)と、0系および1系に分離された2系統の高速イ
ンタフェースユニット220と、装置内の監視制御を行
なうと共に、オペレーティングシステムに対するインタ
フェースとなる監視制御/OpSインタフェースユニッ
ト230と、オーバーヘッド信号の装置外入出力を行な
うオーバーヘッドインタフェースユニット240と、装
置内にクロックを供給するクロック部ユニット250
(以上図26)とを有する。
【0110】低速インタフェースユニット200には、
0系および1系それぞれ2システム分の局内インタフェ
ース201から204と、0系と1系とを選択するセレ
クタ205から208と、低速インタフェースユニット
内の監視情報の収集、障害処理等を行なうサービスコン
トローラ(SVCONT)209および210と、ユニ
ット内監視制御バス211とを有する。
【0111】高速インタフェースユニット220には、
STM−64のセクションオーバーヘッド処理を行なう
SOH部221から224と、送信信号の電気/光変換
部10GIFS225および光ブースタアンプ部226
と、外部からの光信号を増幅する光プリアンプ部227
および光/電気変換部10GIFR228とを有する。
【0112】本実施例において、STM−1×64とS
TM64との相互の多重分離変換は、例えば、図29に
示すように行なわれる。
【0113】なお、この図25および図26に示す10
GLT−MUXの各部の機能について、図27および図
28に一覧表として示す。
【0114】2.4G(A)システムおよび2.4
(B)システムについても、上記の図とほぼ同様に構成
することができる。
【0115】次に、海底中継装置の一実施例の構成につ
いて、図面を参照して説明する。
【0116】図30に、海底中継装置の構成ブロック図
を示す。また、図31に、海底中継装置の光ファイバア
ンプ部の構成を主として示すブロック図を示す。
【0117】本実施例は、下りおよび上りのそれぞれ1
系統について、低雑音増幅部DA1,UA1および高出
力増幅部DA2,UA2の2段構成とし、広ダイナミッ
クレンジでの低雑音、高出力特性を同時に実現する構成
となっている。低雑音増幅部DA1およびUA1は、光
プリアンプとして機能し、この部分は、図17に示す光
プリアンプとほぼ同様に構成され、同様に機能する。ま
た、高出力増幅部DA2およびUA2は、光ブースタア
ンプとして機能し、この部分は、図16に示す光ブース
タアンプはとほぼ同様に構成され、同様に機能する。ま
た、低雑音増幅部DA1および高出力増幅部DA2の段
間と、低雑音増幅部UA1および高出力増幅部UA2の
段間とを結んで、光スイッチを用いた光ループバック機
能RBUが設けられている。そして、これらの各部は、
上り/下り双方の光増幅器を一体化収納すると共に、そ
れらを制御する電気回路部と共に、後述するように、共
通のパッケージに収容される。
【0118】また、光出力モニタ、中間信号電力モニタ
および出力開放検出を有し、各段の光増幅器の利得制御
および監視ができる。また、本実施例では、波長1.4
8μmの監視情報信号を受信、送信することができる構
成となっている。
【0119】さらに、本実施例では、海底に設定される
ことを考慮して、光源用のレーザダイオードを、コール
ドスタンバイ方式の現用予備構成として、高信頼度化を
図っている。この切り替えは、自動切り替えおよび強制
切り替えのいずれもが可能となる構成をとっている。ま
た、ループバックの光スイッチの切り替えおよび上述し
た現用予備の切り替えは、いずれも、1480nmの監
視制御信号を用いて、端局LT−MUXから遠隔制御で
動作させることができる構成となっている。
【0120】次に、図面を参照して、さらに詳細に説明
する。
【0121】図30および図31において、下り側の低
雑音増幅部(光プリアンプ)DA1と上り側の光プリア
ンプUA1とは、同一構成である。同様に、下り側の高
出力増幅部(光ブースタアンプ)DA2と上り側の光ブ
ースタアンプUA2とは、同一構成である。そこで、こ
こでは、下り側についての構成を説明することとする。
【0122】光プリアンプDA1は、複合カプラPFW
DM302と、これに接続される監視信号受信器(S
1)304、現用励起光源(P1)306および予備励
起光源(P1’)308と、Erファイバ(EPF−
1)310と、複合バンドパスフィルタ(IBPF)3
12とを有する。
【0123】複合カプラPFWDM302は、図31に
示すように、波長多重カプラWDM302aと、偏光ビ
ームスプリッタ(PBS)302bと、アイソレータ3
02cとを複合して有する。この複合カプラ302は、
光ファイバを介して送られる監視光信号の分波、励起光
の合波、および、光信号の戻りを防ぐための光アイソレ
ーションを行なう機能を有する。
【0124】複合バンドパスフィルタ(IBPF)31
2は、図31に示すように、バンドパスフィルタ312
aと、その前段に配置されるアイソレータ312bとを
複合して有するものである。この複合バンドパスフィル
タ(IBPF)312は、ASE、未吸収励起光の除
去、および、光アイソレーションを行なう。
【0125】光ブースタアンプDA2は、アイソレータ
(ISO)314と、Erファイバ(EPF−2)31
6と、複合カプラBBWDM318と、これに接続され
る監視信号光源(S2)320と、現用励起光源(P
2)322および予備励起光源(P2’)324と、光
信号を一部分離するカプラ(CPL−2)326と、こ
れに接続されるバンドパスフィルタ328およびモニタ
受光素子(M3)332とを有する。バンドパスフィル
タ328の後段には、さらに、モニタ受光素子(M2)
330が配置される。
【0126】複合カプラBBWDM318は、図31に
示すように、波長多重カプラWDM318aと、偏光ビ
ームスプリッタ(PBS)318bと、アイソレータ3
18cとを複合して有する。この複合カプラ318は、
光ファイバを介して送られる監視光信号の分波、励起光
の合波、および、光信号の戻りを防ぐための光アイソレ
ーションを行なう機能を有する。
【0127】各光源306,308,320,324
は、それぞれ発光素子として、レーザダイオードを有
し、また、その駆動回路を備えている。
【0128】光ループバック機能RBUは、下りの信号
ラインに挿入されるループバック用分岐カプラ(CPL
−1)344と、上りの信号ラインに挿入されるループ
バック用分岐カプラ(CPL−1)348と、下り側で
ループバック用切替光スイッチ(D−SW)342と、
上り側でループバック用切替光スイッチ(U−SW)3
46と、ループバック光信号の一部を分岐するカプラ
(I−CPL)340と、このカプラ(I−CPL)3
40に接続されるモニタ受光素子(M1)346および
350とを有する。
【0129】電気回路系としては、下り系および上り系
にそれぞれ同一のものが設けられている。この電気回路
系は、監視信号処理回路352と、光出力安定化回路3
54とを有する。
【0130】このような構成により、光ファイバを介し
て入力された光信号は、光プリアンプ部DA1で、複合
カプラ302により、監視光信号が分離されると共に、
励起光源306からの励起光が合波され、Erファイバ
310で前方励起により増幅される。この光は、複合バ
ンドパスフィルタ312、カプラ344を介して、光ブ
ースタアンプDA2に入力される。監視光信号は、監視
信号受信器304で検出され、その検出信号が、監視信
号処理回路352に送られる。
【0131】光ブースタアンプDA2では、入力された
光信号は、アイソレータ314を介して、Erファイバ
316に入り、ここで、後方励起により増幅される。こ
の励起光は、励起光源322から複合カプラ318を介
して供給される。なお、この後方励起光は、アイソレー
タ314で、プリアンプ側への進行が阻止される。複合
カプラ318では、励起光のほか、監視光源320から
監視光信号が合波される。この後段で、カプラ326に
より、信号光の一部が分岐される。分岐された光は、直
接モニタ受光素子332で、また、バンドパスフィルタ
328を介してモニタ受光素子330で、それぞれ検出
される。その検出結果に基づいて、励起光源および監視
光源の駆動が制御される。
【0132】ところで、前段の低雑音増幅部DA1(U
A1)は、低雑音特性を広い入力信号光レベル範囲に対
して実現するために十分高励起状態となるよう、励起光
電力を安定化して使用する。後段の高出力増幅部DA2
(UA2)は、安定な高出力特性を広い入力信号光レベ
ル範囲に対して実現するために、励起光電力を制御して
使用する。
【0133】なお、ループバック機能RBUにの動作つ
いては、後述する監視制御において、説明する。
【0134】上述した中継装置の機能の細部について、
図32に一覧表で示す。
【0135】海底中継装置は、陸揚げ局の光海底給電装
置からの大地を帰路とする定電流給電に適合する。図3
3に、サージ保護/電源部56(図5参照)の構成の一
例を示す。動図に示すものは、サージ保護回路360
と、電源回路366とを有する。サージ保護回路360
は、サージを吸収するためのアレスタ362およびツェ
ナーダイオード364とを有する。
【0136】次に、海底中継装置の実装について、図面
を参照して説明する。
【0137】図34および図35に、海底光増幅中継装
置の実装状態を示す。本実施例の中継装置は、長方形の
基板400に、上り、下り用の2台の1R−REPを搭
載している。また、2台の1R−REPを搭載した基板
400は、2枚1組として、互いに非搭載面を対向させ
て、配置される。基板400は、本実施例では、100mm
×600mmのものが用いられる。基板400の長手方向の
入端側に、下り方向の入力端I(D)および上り方向の
出力端O(U)が配置され、多端側に、下り方向の出力
端O(D)および上り方向の入力端I(U)が配置され
る。なお、図34中において、各構成要素に付された記
号に、Dが付されているものは下り用、Uが付されてい
るものは上り用であることを示す。
【0138】また、同図中、ハッチングを施してある部
分が、光プリアンプ部およびErファイバ用ボビン40
2である。ボビン402は、基板の長手方向の中央に配
置してある。本実施例では、下り側光プリアンプ部と上
り側光プリアンプ部とが、ボビン402を挾んで対照的
に配置されている。
【0139】本実施例では、上り、下り側の光プリアン
プ、光ブ-スタアンプに用いる4本のErファイバ31
0,318を同一のボビン402に巻いて実装してい
る。これにより、Erファイバの実装スペースを低減し
ている。各光部品は、曲げ半径30mmで余長処理したピグ
テイルファイバをスプライス接続している。監視信号処
理回路、光出力安定化回路等の電気回路系は、図示して
いないが、ファイバ余長処理部の空きスペ-スに配置さ
れる。また、光プリアンプ出力と、光ブースタアンプ入
力との間に、ループバック用光スイッチ(D−SW)3
42,346(U−SW)が挿入される。そして、これ
らの光スイッチ342と346との間には、中間電力モ
ニタ用のカプラ(I−CPL)340が配置される。こ
のカプラ340には、モニタ受光素子(M1)346お
よび(M1)350が、光ファイバを介して接続される
上記基板400に搭載される複合カプラPFWDMおよ
びBBWDMは、いずれも、上述したLT−MUXと同
様に、信号光の合波(多重)、分波(分離)機能と、現
用および予備励起光源用ポート、および、30dB光ア
イソレータを内蔵している。そして、これらは、一体化
されて、パッケージ内に収容されている。これにより、
例えば、入出力ポート間挿入損失1dB以下、励起光合
波損失1.5dB以下の低損失化を達成することができ
る。また、寸法の小型化を図ることができる。さらに、
上記各機能を個別に構成した場合の接続で必要となるフ
ァイバ余長処理のスペースも削減することができる。
【0140】また、周囲温度に対し、光増幅中継装置部
の温度上昇は10℃以下に抑えられることから、励起光源
モジュ-ルは、熱電子冷却素子を使用しない構造とする
ことができ、その分、小型化を図ることができる。
【0141】次に、本実施例の海底中継装置の筐体実装
について、図面を参照して説明する。
【0142】本実施例は、海底に設置されるため、実装
については、陸上に配置されるものとは異なる機能条件
が必要とされる。図36に、その機能条件を示す。
【0143】本実施例で用いられる実装構造を、図37
に示す。同図に示すように、上述した光学系および電気
回路系を実装するものとして、耐圧筐体502、ケーブ
ル引留め部504および接続部(ジンバル)506を有す
る。耐圧筐体502の両端に、ケーブル引き留め部50
4と接続部(ジンバル)506とが、海底光ケーブルカ
ップリング508を用いて固着される。ケーブル引留め
部504には、光ファイバケーブル6が取り付けられて
いる。光学系および電気回路系は、図34に示すよう
に、基板400に搭載され、さらに、これらを搭載した
基板400を2枚一組みとして回路ユニット500を構
成して、耐圧筐体502に収容される。
【0144】耐圧筐体502は、次のように構成され
る。
【0145】(a) 材質 耐圧筐体502は、最大水深8000mに設置されると
いうことで、強大な水圧に耐え、耐用年数25年という
長期間の耐食性が要求される。また、ケーブルカップリ
ング508の材質との間で異種金属腐食を発生させない
材質とすることが望ましい。本実施例では、ケーブルカ
ップリング508および耐圧筐体502を、共にBe‐
Cu合金製とする。ここで用いられるBe‐Cu合金の
組成は、銅97.6%、ベリリウム1.6〜1.8%,そ
の他コバルト、鉄、ニッケル、シリコン等を含むもので
ある。この合金の機械的特性を、図38に示す。なお、
海水腐食量は、およそ20μ/年以下と考えられる。
【0146】(b) 寸法 (i)耐圧筐体胴部肉厚 耐圧筐体502の肉厚は、厚肉理論により求めることが
できる。圧力容器の破損については、 (1)最大主応力説 (2)最大せん断応力説 (3)最大せん断ひずみエネルギー説 がある。ここでは、軟鋼および銅合金等の延性材料は、
せん断ひずみエネルギー説に従って、求めることとす
る。耐圧筐体502が、図39(A)に示すような、円
筒構造であるとして、破損しない最小の肉厚は、次式で
与えられる。
【0147】
【数1】
【0148】耐圧筐体の円周外径をφ320とすると、 水圧 :7845N/cm2(800kgf/cm2) 材料許容応力:588N/cm2(60kgf/mm2) から、最小肉厚を求めると、約18mmとなる。腐食量の
マージン安全率を見込んで、肉厚は、25mmと設定する
ことができる。従って、円筒内径としては、φ270と
なる。
【0149】(ii)耐圧筐体端面部肉厚 耐圧筐体502の端面部は、図39(B)に示すよう
に、耐圧筐体502の胴部端面に段差510を設けて、
端面板512を嵌め込む構造として、水圧を受ける。こ
の段差510の肩の部分における応力が、材料許容限界
内に入るように、端面板512の寸法を決定する必要が
ある。寸法は、次式で与えられる。
【0150】
【数2】
【0151】上記(2)式において、 σ=588N/mm2(60kgf/mm2) P=7845N/cm2(800kgf/cm2) d=φ270mm から、端面板512の外径Dは、 D≧φ290mm となる。
【0152】端面板512の厚みについては、端面板5
12が耐圧筐体502の胴部端面に嵌め込まれて、円周
溶接されるという条件から、端面板厚さをt、平板の取
付け方法によって定まる定数(溶接構造c=0.4)とし
て、次式で与えられる。
【0153】
【数3】
【0154】上記(3)式において、 σ=588N/mm2(60kgf/mm2) P=7845N/cm2(800kgf/cm2) d=φ270mm から、端面板厚さtは、63mmとなる。
【0155】(c)気密構造 (i)耐圧筐体胴部と端面板部 端面板512を耐圧筐体502の胴部に嵌め込み、円周
溶接にて封止し、気密性を保つ。また、溶接用リップ
は、保守可能な構造とする。
【0156】(ii)ケーブル導入部 耐圧筐体の端部には、ファイバや給電線を導入するため
のケーブル導入部514が設けられる。このケーブル導
入部514は、耐水圧強度、電気絶縁性等と共に、高い
気密性が要求される。ケーブル導入部514の気密基本
構造は、耐水圧に対しては金属ディスク516で受け、
これと耐圧筐体間とは、ポリエチレンモールドした絶縁
体で電気的に分離している。ディスク516での受圧部
で受ける水圧によるクリープ障害に対しては、ディスク
516背後のモールド部に、テーパを設けて、応力緩和
を図っている。また、ケーブル導入部514と端面板5
12との間でのシールのため、Oリング518が用いら
れる。さらに、ケーブル導入部514と光ファイバケー
ブル6との接続部の外周には、金属コーン520が設け
られている。
【0157】次に、耐圧筐体502に収容される回路ユ
ニット500について、説明する。
【0158】(a)分割方法 本実施例では、上述したように、6システムを単位とし
て、伝送路システムが構築されている。回路ユニット5
00は、上述したように、1システム分を搭載した基板
400を、2枚組み合わせて構成される。従って、耐圧
筐体502に収容するに当たり、6システム分を3分割
して、3回路ユニット500とする。3回路ユニット5
00は、図41に示すように、回路ユニット筐体522
内に、三角形状に配置する。すなわち、2SYS/回路
ユニットで、最大6SYS収容可能となる。
【0159】3個の回路ユニット500のいずれか1の
外側部分には、回路電源部56が配置される。この回路
電源部56は、図33に示すように、電源回路366
と、サージ保護回路360とを有する。電源部56を外
側としたのは、放熱をよくするためである。
【0160】回路ユニット筐体522は、図43に示す
ように、3重構造となっている。すなわち、回路ユニッ
ト外筐体524と、その内側に配置される回路ユニット
内筐体526とを有し、これらの間には、絶縁層528
が配置される。
【0161】回路ユニット500の収容は、例えば、図
45に示すように行なわれる。すなわち、回路ユニット
外筐体524の内周に、台座538を設け、これに、回
路ユニット500が取り付けられた取付板540をねじ
止め等により固定することにより行なわれる。これによ
り、各回路ユニット500は、回路ユニット外筐体52
4内で、ほぼ正三角形の各辺に位置するように配置され
る。
【0162】(b)放熱緩衝構造 海底中継装置内に実装される回路ユニット500は、所
定の信頼性を確保する必要性から、発熱による温度上昇
を低くし、また、敷設時に、外部の耐圧筐体に加わる衝
撃を緩和することのできる、放熱・緩衝構造が必要とな
る。このため、図42および図43に示すように、耐圧
筐体502と回路ユニット筐体522間に、熱伝導を向
上させる板ばね530と、衝撃を緩和させるゴム緩衝体
532とが取り付けられる。
【0163】板ばね530は、断面構造が浅いUないし
J状のチャネル構造となっている。この板バネ530
は、チャネルが拡がる方向に付勢されるように構成さ
れ、回路ユニット筐体522の半径方向に弾性が働くよ
うに、回路ユニット筐体522と耐圧筐体502との間
に、複数本が配置される。
【0164】(i)放熱構造 回路ユニット500で発生した熱は、ほとんどが半径方
向に流れ、耐圧筐体502から海水へ伝達される。この
熱等価回路モデルを、図44に示す。
【0165】この熱等価回路モデルにおいて、主なる熱
抵抗の要因としては、発熱体から回路ユニット内筐体5
26間、回路ユニット外筐体524と耐圧筐体502間
である。本実施例では、それぞれの低熱抵抗化をさらに
図っている。すなわち、発熱体から回路ユニット内筐体
526間については、図45に示すように、回路ユニッ
ト内筐体526の内周に沿う空間を3分割して配置され
た各回路ユニット500を、それぞれの発熱体534を
板ばね(熱伝導板)536を介して回路ユニット内筐体
526に取付ける構造としている。また、回路ユニット
外筐体524と耐圧筐体502間については、板ばね
(熱伝導板)530を取り付けて、熱の伝導を促進させて
いる。
【0166】板ばね(熱伝導板)530の本数は、例え
ば、回路ユニット外筐体524と耐圧筐体502の間の
熱抵抗目標値を0.02℃/Wとして、決定される。回
路ユニット筐体522と耐圧筐体502との間の熱伝導
を、図46に示す。
【0167】(ii)緩衝構造 耐圧筐体502と回路ユニット筐体522との間隔等か
ら緩衝体としては、図42に示すように、ゴム緩衝体5
32を使用し、敷設時等の衝撃を緩和する。ゴム緩衝体
532は、リング状に構成され、回路ユニット筐体52
2の外側に嵌められる。
【0168】(iii)耐サージ構造 上述したように、回路ユニット筐体522は、図43に
示すように、すなわち、回路ユニット外筐体524、絶
縁層528および回路ユニット内筐体526の3重構造
となっている。このような構造とすることにより、耐サ
ージ耐力を確保している。
【0169】次に、ケーブル引留め部504について説
明する。
【0170】ケーブル引留め部504は、海底光ケーブ
ル6と、中継装置2を、敷設埋設時等に受ける外力に対
して十分な強度を確保しながら接続する部分である。こ
のケーブル引留め部504は、図47に示すように、接
続処理をするシリンダ部542と、ケーブル6を引留め
る引留め構造部544を有している。
【0171】シリンダ部542は、耐圧筐体と同等の耐
水圧、気密性を有する構造としてある。ケーブル引留め
構造部544は、光ファイバ6を保護しながら、ケーブ
ルの抗張力体を、くさび効果で確実に固定している。
【0172】次に、接続(ジンバル)部506について説
明する。
【0173】ジンバル部506は、耐圧筐体とケーブル
引留め部とを、敷設機のドラムに円滑に巻きつかせるこ
とができるようにするため用いられる。そのため、自在
継手構造を採用している。具体的な構造としては、海底
中継装置筐体等で実績のある引張り強度と回転角を大き
くとることの出来るジャイロ構造と、光ケーブルに捩れ
を与えず曲げ角度を調整出来る構造とがある。ジンバル
の構造を、図48および図49(A)に示す。
【0174】図49に示すものの特徴は、第1に、曲げ
角度の制限が可能である。すなわち、回転軸a,b部
に、ストッパ状のものを設ける。第2に、コンパクトか
できる。第3に、回転軸の中心と、孔Hとを、同図
(C)に示すように、オフセットさせて、ケーブルの曲
げを、同図(B)に示すオフセットなしの場合と比べ
て、滑らかにすることができる。
【0175】次に、本発明の光伝送システムにおける監
視制御系について、説明する。
【0176】先ず、海底A型システムにおける監視制御
の主要諸元を図50に示す。また、監視制御系の構成を
図51に示す。
【0177】監視制御系は、図51に示すように、上位
オペレーティングシステム600の制御下に制御され
る。
【0178】LT−MUX10では、監視制御に必要な
要素として、監視制御部602と、故障区間評定器60
4と、光伝送を行なうための主信号伝達部606とを有
する。監視制御部602は、例えば、図3では監視制御
部36、また、図25では、監視制御インタフェース2
30が相当する。主信号伝達部606は、例えば、電気
/光変換部32、光/電気変換部34、光ブースタアン
プ40および光プリアンプ42が相当する。監視制御部
602には、オペレーティングシステムインタフェース
601と、アラームコントローラインタフェース603
とが接続される。
【0179】1R−REP2では、監視制御に必要な要
素として、監視制御部608と、主信号伝達部610と
を有する。監視制御部608は、例えば、図3におけ
る、監視制御部54に相当する。また、主信号伝達部
は、例えば、光ファイバアンプ52に相当する。
【0180】このような構成において、実行されるネッ
トワーク監視制御項目を図52に示す。図52では、海
底端局装置(A型)および光増幅中継装置のそれぞれに
おいて実行される項目を、監視項目と制御項目に分けて
示す。
【0181】次に、監視制御部602の構成を図53に
示す。この監視制御部602は、図25に示す監視制御
インタフェース230に相当するものである。また、そ
の機能分担を図54に示す。さらに、図55から図58
に、監視制御系の機能を一覧して示す。
【0182】次に、海底Aシステムにおける監視制御信
号について、説明する。
【0183】監視制御信号は、主信号に波長多重して伝
送する。このため、1R-REP2を遠隔監視制御することが
可能である。監視制御信号は、以下の特長を備える。
【0184】1) 監視制御信号(128kb/s)を、1.48μ
m光により伝達する。監視制御信号は、フレーム長256
バイト、フレーム周期は16msecである。
【0185】2) 上記フレームを内の領域を16バイト
単位に分割し、各1R-REPにそれぞれ領域を割当てる。か
つ、前記16バイトを2つの領域に分け、EAST側アクセス
とWEST側アクセスに割り当てる。この監視制御信号のフ
レーム構成の一例を図59に示す。
【0186】端局の監視制御部および1R-REPの監視制御
部は、この監視制御信号によって、例えば、次のような
監視および制御を実行する。
【0187】1) 受信監視制御信号の上記領域にアク
セスし、警報検出の場合は、ビットをたて、後段に送出
する。
【0188】2) ループバックなどの指示を読み取
り、実行する。
【0189】3) 1R-REPの電源断を監視する。電源断
時は、後段に通知します。
【0190】4) 監視制御信号によりLDの出力レベ
ルを設定し、これによりビットレートフリー伝送を実現
する。
【0191】5) 監視制御信号により、中継装置にた
いしてループバック実行/解除指示を出力する。
【0192】次に、警報転送方式について、図60に示
す。本実施例では、警報処理を、警報検出/転送レイヤ
を1Rセクションレイヤ、3Rセクションレイヤ、LT
セクションレイヤ、パスレイヤの4つに分けて行なう。
以下、それぞれについて説明する。
【0193】1) 1Rセクションレイヤ 1R-REPで検出する警報を扱う。結果は、監視制御信号に
より転送する。その処理項目としては、例えば、以下に
列挙するものがある。
【0194】 a)光ファイバ断・・・光ファイバ断による主信号および
監視制御信号の入力断 b)主信号入力断・・・前段の1R-REPの障害による主信号
入力断 c)監視制御信号入力断・・・前段の1R-REPの障害による
主信号入力断 d)監視制御信号LOF(Loss of Frame)・・・監視制御信号
フレーム同期はずれ e)監視制御信号FCS(Frame Check Sequence)誤り・・・
監視制御信号のFCSを検査することにより符号誤りを検
出する F)1Rセクション故障REP特定・・・重大故障を検出した1
R-REPは、自己のもつIDを監視制御信号内に設けられ
た所定のバイトに記入し、監視制御信号を発生する。こ
れにより、SDHのF1バイトの機能を実現する。
【0195】2) 3Rセクションレイヤ STMフレームのRSOHに関する処理を行う。処理項目を以
下に挙げる。
【0196】a)主信号LOF・・・A1,A2バイトにより主信
号フレーム同期はずれを検出。
【0197】3)LTセクションレイヤ STMフレームのMSOHに関する処理を行う。
【0198】4)パスレイヤ STMフレームのVC-3/4POHに関する処理を行う。
【0199】1Rセクションの警報は、監視制御信号によ
り他の1R-REPを中継して、LT-MUXに到達する。
【0200】次に、海底Aシステムの中継装置の保守運
用について説明する。海底Aシステムの保守運用は、各
種の中継装置遠隔制御を行い、1R中継セクションごと
の故障箇所特定を容易にするため、1R中継セクション
オーバヘッドとして、波長1.48μmの監視光信号を
用いる。以下では、1R中継セクションの監視、1.4
8μm監視制御信号の処理について説明する。なお、こ
こで述べる監視制御は、LT-MUXのプリアンプ部,ブ
ースタアンプでも同様に行うことができる。
【0201】中継装置における監視制御項目の一例につ
いて、図61に示す。この図61に示す監視制御項目に
ついて、例えば、次のような監視制御を行なう。すなわ
ち、中継装置の監視制御部(監視制御信号処理部)は、
図30に丸付き数字で示す箇所を監視して、各段の光増
幅利得制御(光出力安定化制御)を行うとともに、予防
保全、障害時の故障箇所特定等の機能を実行する。
【0202】:1552±1nm波長の主信号光と、1480nm
波長の監視制御光信号を合波した入力光より、PF−W
DM302にて分波して取出した監視光信号であり、監
視信号用受信器304で受信する。監視信号用受信器3
04は、この信号について、3R処理を行うと共に、電
気信号に変換して、監視信号処理回路に送って、監視信
号入力断の検出を行う。
【0203】:ループバック回路RBUからCPL3
40により分岐したモニタ光であり、利得制御と入力状
態監視および中間出力電力モニタとして使用する。
【0204】:高出力増幅部光出力をCPL326に
より分岐したモニタ光であり、BPF328を介して取
出し、利得制御と出力状態監視として使用する。
【0205】:高出力増幅部出力端からの反射光をC
PL326を介して分岐したモニタ光であり、出力開放
検出を行う。
【0206】:励起光源の出力安定化制御と共に、L
D状態モニタを行なう。
【0207】:監視制御信号の送信であり、1480nm波
長の監視制御光源で光信号に変換して、高出力増幅部光
出力にBB−WDM318により合波する。また、ここ
では、監視光源LD状態モニタおよび監視信号出力断の
検出を行う。
【0208】本実施例の中継装置では、伝送路警報とし
て、主信号入出力断、監視信号入力断、入力ファイバ断
等の各種を想定する必要がある。これらは、,,を
総合した判定論理により、故障箇所の特定が可能であ
る。この他の監視ポイントを併せて用い、光増幅中継部
の装置故障検出および装置予防保全を行う。
【0209】本発明では、上述したように、監視光源お
よび励起光源について、現用のほかに、予備を備えるよ
うに構成した実施例がある。このような実施例において
は、上位装置からの指示を端局から監視信号光に載せて
送り、その信号を上記で取り出して、これに基づい
て、監視制御部は、指示内容を解読して、指定された光
源、例えば、励起光源の現用と予備の切替を行なう。切
替は、例えば、光源の駆動回路を切り替えることにより
行なうことができる。また、この切り替えは、装置内で
自動的に行なってもよい。すなわち、上記、におけ
る光源(LD)のモニタ状態に基づいて、光源の状態を
判定して、必要に応じて、現用と予備の切替を行なう。
【0210】また、本発明において、10Gシステム
と、2.4Gシステムとは、その基本構成が共通するの
で、予め両者に使用できるように構成し、端局からの切
り替え指示に応じて、一方から他方のシステムに切り替
わるようにすることができる。この場合、切り替える必
要のある事項として最も重要なものは、励起光源等の光
源のパワーの切り替え(出力レベル設定)である。本実
施例では、端局から監視光信号に切り替え指示を載せて
伝送し、それを、上述したと同様に、中継装置で、分離
し、解読して、実行することにより、切り替え制御が行
なえる。
【0211】この他に、故障点評定、ループバック等に
ついての遠隔制御が行なわれる。それらについては、後
述する。
【0212】上記した海底中継装置に関する監視制御に
ついて、その制御系を概念的に、図62に示す。なお、
同図で、W−EおよびE−Wは、ウエストからイース
ト、イーストからウエストの意味であって、信号の下り
上りを区別するものである。
【0213】また、図63に、中継装置について、その
監視制御機能の詳細を示す。ここでは、監視制御部とし
て、LD駆動制御回路およびLD切替部700を示して
いる。LD駆動制御回路およびLD切替部700では、
各種モニタ情報に基づいて、LD温度、LD電流、入力
状態、中間集力状態、出力状態および出力開放等の情報
を出力する。これらの情報は、上位装置に伝送される。
また、上位装置からの出力停止、出力レベル設定、LD
切替等の指示が入力される。
【0214】図51および図62に示すように、海底1
R中継装置2は、陸揚げ局のLT-MUX10のオペレ
ーティングシステムインタフェース601を介して、上
位装置のOpSシステム600と接続される。この遠隔
監視制御のために、波長1.48μmの監視信号光が用い
られる。
【0215】監視制御信号は、1R中継セクション監視
と中継器遠隔制御のための1R中継セクションオーバヘ
ッドとして用い、図62に示すように、1R中継セクシ
ョンごとに終端される。
【0216】海底中継装置2内では、その信頼性、小型
化の観点から制御回路を極力簡単化する必要があり、ま
た、中継装置2とLT-MUX10との間で閉じた情報
転送であるため、陸上システムの遠隔監視制御方式とは
異なった簡略化信号転送法を使用する。図59に示すよ
うに、固定周期の固定長フレームを使用し、この中で、
中継装置ごとにタイムスロットを割当て、各中継装置の
監視制御情報は、ここに、ビットアサイン形式で収容さ
れる。
【0217】中継装置内では、監視結果および運用状態
を、常時、定期的にLT-MUX10へ転送し、LT-M
UX10にて、障害判定、イベント化処理、履歴記録、
OpSメッセージ通信などの処理を行う。また、OpS
600からの制御命令は、LT-MUX10にて中継器
制御信号に変換されて、中継装置2に対して送出され
る。中継装置1Sysに対するLT-MUXからのアクセス
は、W-E、E-Wの双方向から可能であり、監視制御ル
ートの二重化をはかっている。図63に、この中継装置
内における監視制御機能構成が示される。
【0218】1R-REP監視制御における監視制御情
報転送は、1R-REPの障害を下流に通知するだけで
なく、1R中継セクションごとの故障箇所判定を容易に
し、1R-REPの遠隔制御を可能とするために、各1
R-REPで監視制御信号光を終端する方式を用いる。
【0219】また、本発明の方式では、中継装置数が多
くなっても、監視情報が1波長で伝送できる利点があ
る。
【0220】(1)波長の選択 監視信号の波長は、光増幅器の帯域外の波長を用いれ
ば、光増幅器の飽和などによる主信号への影響が避けら
れる。ここでは、波長1.48μmを用いる。これは、
伝送路ファイバの損失が主信号波長と同程度に小さいこ
とと、波長多重カプラ(WDM)を励起光の合分波器と共
用できることによる。
【0221】(2)伝送符号の選択 監視制御信号は、CMI符号を用いて伝送する。CMI
符号を採用することにより、直流分および零連続を抑圧
でき、コードバイオレーションによるフレーム同期方式
によって、フレーム同期回路を比較的小さなハード量で
構成することがでる。
【0222】(3)監視制御光送受信処理 監視制御光の送受信処理系の構成は、上述したように行
なわれる。
【0223】各1R−REPで監視情報信号を受信し、
再生処理した後、送信することにより、最後の受信端局
では、どの中継器またはファイバに異常があるのかを知
ることができる。すなわち、図30に示した丸付き数字
のルートで、以下の項目が監視できる。
【0224】 a.入力状態 a−1 入力信号断() a−2 入力信号電力(より推定) b.出力状態 b−1 出力信号断() b−2 出力開放() b−3 出力信号電力() c.中間出力状態 c−1 中間出力信号電力、出力断() d.中継器状態 d−1 励起LD温度、モニタ電流、バイアス電流
() d−2 監視LD温度、モニタ電流、バイアス電流
() d−3 前段/後段光増幅器利得(より推定) d−4 電源() 次に、海底Aシステムの故障区間評定法について説明す
る。
【0225】海底区間故障評定法は、主信号ループバッ
クによる1R中継区間単位での故障評定を基本とする。
また、補助手段として、給電導体抵抗の測定により、ケ
ーブル破断位置の指定を行なう。さらに、OTDR (Optic
al Time Domain Reflectometry)により、陸揚局から最
も近い1R-REPまでの光ファイバの障害位置測定を行う。
【0226】海底Aシステムの故障区間評定のために、
1R中継器での主信号ループバックを中心とした方式と
する。ただし、故障区間の評定においては、1R中継器
への給電の可否、評定区間の位置等に依存して、複数の
方法を使い分ける必要がある。
【0227】主信号ループバックは、中継器内の光スイ
ッチを切り替えることで行う。そしてループバックの起
動、通知、解除は、監視信号にのせて、陸揚局より伝達
される。したがって、主信号ループバックは、1R中継
器への給電が可能な場合に、1R中継間隔単位でファイ
バー心線ごとの故障区間評定が可能となる。ループバッ
クの詳細な実現手段については、後述する。
【0228】また、ケーブルの給電導体に障害が発生
し、1R中継器へ給電不可能な場合、陸揚局より給電導
体の直流抵抗を測定し、障害発生点を推定することが可
能である。ケーブル破断点と大地との抵抗、すなわち、
障害抵抗の値は、測定電流のn乗根に比例することが報
告されており(石田 等 ”海底ケーブルにおける障害
位置測定手法の改善” KDD国際通信の研究 No.102
p.41)、従来から障害位置評定の1手法として用いら
れている。
【0229】また、陸揚局から第1中継器までの区間
(第1区間)の故障評定には、OTDR(Optical Time
Domain Reflectometry)を接続することにより、数メー
トルの精度で障害点評定が可能である。
【0230】図64には、陸揚局に設置する故障区間評
定システムのブロック図を示す。故障区間評定システム
は、監視装置800と、給電装置802と、主信号架8
08と、故障区間評定装置810とを有する。
【0231】ケーブル6は、陸揚局10にて終端され、
電気導体部は給電装置802に、光ファイバー心線は主
信号架808に、それぞれ接続される。主信号のセクシ
ョンオーバーヘッド処理により、伝送路の異常が検出さ
れると、監視系より、1R中継器での主信号ループバッ
クを順次起動し、中継区間単位で障害区間を評定する。
また、給電異常により、ループバックが実行できない場
合、給電装置802に接続されていた電気導体部を、故
障区間評定装置810の直流抵抗測定部812に切り替
え、障害位置を推定する。また、OTDR測定器814
を障害ファイバーに接続し、第1区間の障害点を求める
ことができる。
【0232】次に、図65を用いて、光ループバック方
式について説明する。図65は、上述した図31に示す
中継装置内の構成の内、ループバックに必要な部分のみ
示すものである。
【0233】下り信号をループバックさせるには、次の
手順で行なう。
【0234】(1)監視信号系を使用し、海底光端局送
信装置より遠隔操作で、所望の海底光増幅中継装置内の
Erドープファイバ310の励起光源出力を落す。
【0235】(2)監視信号系をもちいて、海底光端局
送信装置より遠隔操作で、上記海底光増幅中継装置の光
スイッチ342を2側に、光スイッチ346を4側に切
り替える。
【0236】(3)この操作により、下り信号は、下り
信号系に挿入されている3dBカプラ344、光スイッ
チ342、光スイッチ346および上り信号系に挿入さ
れている3dBカプラ348を通過し、ループバックす
る。
【0237】上り信号をループバックさせるには、同様
の手順でおこなえばよい。
【0238】(1)監視信号系をもちいて、海底光端局
送信装置より、所望の海底光増幅中継装置内のErドー
プファイバ310の励起光源出力を落す。
【0239】(2)監視信号系をもちいて、海底光端局
送信装置より上記海底光増幅中継装置の光スイッチ34
2を1側に、光スイッチ346を3側に切り替える。
【0240】(3)この操作により、上り信号は、上り
信号系に挿入されている3dBカプラ348、光スイッ
チ346、光スイッチ342および下り信号系に挿入さ
れている3dBカプラ344を通過し、ループバックす
る。
【0241】なお、通常のサービス状態では、光スイッ
チ342は2側に、光スイッチ346は3側に設定して
おく。このとき、中間光電力モニタ350では、下り信
号のErドープファイバ310出力を、中間光電力モニ
タ346では、上り信号のErドープファイバ310出
力をそれぞれモニタする。
【0242】本方式の特徴は、ループバック用信号を2
段光増幅器の中間からとりだしている点にある。このよ
うにすることにより、(1)光増幅器の入力側からルー
プバック用信号を取り出す方式と比較して、NFの劣化
がない、(2)光増幅器の出力側からループバック用信
号を取り出す方式と比較して、(同一の励起パワのもと
で比較して)出力パワを大きく取れる、という利点があ
る。
【0243】次に、海底B型の光伝送システムにおける
監視制御系について、説明する。
【0244】図66に、海底B型の光伝送システムの監
視制御系の一実施例の構成を示す。監視制御系は、図6
6に示すように、上位オペレーティングシステム600
の制御下に制御される。
【0245】LT−MUX10では、監視制御に必要な
要素として、監視制御部602と、故障区間評定器60
4と、光伝送を行なうための主信号伝達部606とを有
する。
【0246】このような構成において、実行されるネッ
トワーク監視制御項目を図67に示す。図67では、海
底端局装置10において、実行される項目を、監視項目
と制御項目に分けて示す。
【0247】海底Bにおける光伝送システムでは、基本
的にOpSを介して監視制御を行う。監視制御には、CC
ITT STMフレームのSOH部分を用いる。警報処
理方法として、警報検出/転送レイヤを3Rセクション
レイヤ、LTセクションレイヤ、パスレイヤの3つに分
ける。図68に、警報転送方式を示す。以下、それぞれ
について説明する。
【0248】1)3Rセクションレイヤ STMフレームのRSOHに関する処理を行う。主な処理項目
として、次のものがある。 a)主信号LOF・・・A1,A2バイトにより主信号フレーム同
期はずれを検出 2)LTセクションレイヤ STMフレームのMSOHに関する処理を行います。主な処理
項目として、次のものがある。 a)誤り率劣化検出・・・B2バイトを用いてMER、ERR MON
を発生 3)パスレイヤ STMフレームのVC-3/4POHに関する処理を行う。
【0249】次に、海底Bシステムの故障区間評定法に
ついて説明する。
【0250】海底区間故障評定法は、OTDRによる障害位
置評定を基本とする。また、補助手段として、給電導体
抵抗の測定により、ケーブル破断位置の指定を行う。
【0251】本実施例では、海底Bシステムの故障区間
評定のために、OTDR(Optical Time Domain Reflect
ometry)を利用する方式とする。また、障害点推定のた
めに、ケーブル導体の直流抵抗測定も併用する。故障区
間評定機能としては、図70に示すものがある。
【0252】使用するOTDRの諸元を、図71に示
す。後方レイリー散乱光のレベル測定により、陸揚局よ
り150kmまでの障害点を±5mの精度で評定可能で
ある。海底Bシステムでの最大中継距離は300kmで
あるから、両陸揚局より、ファイバーの半分ずつの障害
評定を行うことにより、障害区間を確定する。
【0253】また、ケーブル破断時は、ケーブル導体の
直流抵抗を測定することにより障害点を推定できる。
【0254】図69に、本実施例で用いられる故障区間
評定システムの一例の構成を示す。このシステムは、陸
揚げ局に設置される。ケーブル8は、陸揚局にて終端さ
れ、電気導体部はケーブル位置探査信号生成部804
に、光ファイバー心線は主信号架808に、それぞれ接
続される。主信号のセクションオーバーヘッド処理によ
り、伝送路の異常が検出されると、ケーブル位置探査信
号生成部804に接続されていた電気導体部を、スイッ
チ805で直流抵抗測定部812に切り替え、障害位置
を推定する。また、OTDR測定器814を障害ファイ
バーに接続し、正確に障害点を求める。
【0255】以上説明した実施例は、一例にすぎず、本
発明は、これに限られないものである。
【0256】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光ファイバケーブルを海底に敷設して、高速伝送を可能
とすると共に、故障等の監視、制御等を遠隔的に行なえ
る。特に、海底に設置される中継装置について、監視制
御等が陸上の装置から行なえ、メンテナンス性において
優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される中継伝送ネットワークの全
体構成を示すブロック図。
【図2】上記ネットワークに用いられる大ノードのう
ち、海底光伝送システムに接続されるものの構成の一例
を示すブロック図。
【図3】本発明の海底高速光伝送システムのうち10G
b/s(A型)システムの一実施例の構成の概要を示す
ブロック図。
【図4】上記実施例のシステムの全体構成の概要を示す
ブロック図。
【図5】上記実施例において用いられる中継装置の概要
を示す説明図。
【図6】本発明の海底高速光伝送システムのうち2.4
Gb/s(A型)システムの一実施例の構成の概要を示
すブロック図。
【図7】上記実施例のシステムの全体構成の概要を示す
ブロック図。
【図8】本発明の海底高速光伝送システムのうち2.4
Gb/sシステム(B型システム)の一実施例の構成の
概要を示すブロック図。
【図9】上記実施例のシステムの全体構成の概要を示す
ブロック図。
【図10】上記10Gb/s(A型)システムの一実施
例における光伝送部の構成のを示すブロック図。
【図11】上記10Gb/s(A型)システムの一実施
例における送信器の構成のを示すブロック図。
【図12】上記10Gb/s(A型)システムの一実施
例における受信器の構成のを示すブロック図。
【図13】上記2.4Gb/s(A型)システムの一実
施例における送信器の構成のを示すブロック図。
【図14】上記2.4Gb/s(A型)システムの一実
施例における受信器の構成のを示すブロック図。
【図15】上記2.4Gb/s(B型)システムの一実
施例における光伝送部の構成のを示すブロック図。
【図16】本発明において用いられる光ブースタアンプ
の一実施例の構成を示すブロック図。
【図17】本発明において用いられる光プリアンプの一
実施例の構成を示すブロック図。
【図18】本発明において用いられる光ブースタアンプ
の他の実施例の構成を示すブロック図。
【図19】本発明において用いられる光プリアンプの他
の施例の構成を示すブロック図。
【図20】本発明において用いられる海底A型10GL
T−MUXの架実装状態の一例を示す説明図。
【図21】本発明において用いられる海底A型2.4G
LT−MUXの架実装状態の一例を示す説明図。
【図22】本発明において用いられる海底B型2.4G
LT−MUXの架実装状態の一例を示す説明図。
【図23】本発明において用いられる海底A型LT−M
UXの主要諸元の一例を示す説明図。
【図24】本発明において用いられる海底B型LT−M
UXの主要諸元の一例を示す説明図。
【図25】本発明において用いられる10GLT−MU
Xの装置構成の一例の一部を示すブロック図。
【図26】本発明において用いられる10GLT−MU
Xの装置構成の一例の残部を示すブロック図。
【図27】本発明において用いられるA型10GLT−
MUXの機能の一例の一部を一覧表示する説明図。
【図28】本発明において用いられるA型10GLT−
MUXの機能の一例の一部を一覧表示する説明図。
【図29】光端局装置内におけるSTM−1×64とS
TM−64多重分離と、局内インタフェース実装との関
係を示す説明図。
【図30】本発明において用いられる海底光増幅中継装
置の一実施例の構成を示すブロック図。
【図31】図30における中継装置の光学系部分の構成
を示す説明図。
【図32】本発明において用いられる中継装置の機能を
示す説明図。
【図33】中継装置で用いられる電源部の構成の一例を
示すブロック図。
【図34】中継装置の光増幅回路の実装構造を示す平面
図。
【図35】その側面図
【図36】中継装置の実施層に関する機能条件を示す説
明図。
【図37】中継装置の回路ユニットを収容する耐圧筐体
の一実施例の外観を示す正面図。
【図38】上記耐圧筐体の構成に用いられるベリリウム
銅合金の機械特性を示す説明図。
【図39】上記耐圧筐体の肉厚および端面構造を決定す
るための説明図。
【図40】上記耐圧筐体におけるケーブル導入部の構造
を示す断面図。
【図41】上記耐圧筐体内への回路ユニットの収容状態
を示す説明図。
【図42】上記耐圧筐体への回路ユニットを収容する際
の放熱緩衝構造を示す説明図。
【図43】上記耐圧筐体への回路ユニット筐体挿入状態
を示す説明図。
【図44】上記耐圧筐体における熱等化回路モデルを示
す説明図。
【図45】回路ユニットからの熱の回路ユニット筐体へ
の熱誘導を行なうための構造の一例を示す説明図。
【図46】耐圧筐体への熱誘導についての説明図。
【図47】耐圧筐体のケーブル引留部の一例の構造を示
す断面図。
【図48】耐圧筐体のジンバル部の一例の構造を示す説
明図。
【図49】耐圧筐体のジンバル部の他の例の構造を示す
説明図。
【図50】本発明における監視制御の主要諸元を示す説
明図。
【図51】本発明のA型システムにおいて用いられる監
視制御系の一例の構成の概要を示すブロック図。
【図52】上記監視制御系におけるネットワーク監視制
御項目の一例を示す説明図。
【図53】上記監視制御系における監視制御部の構成の
一例を示すブロック図。
【図54】上記監視制御部の機能分担を示す説明図。
【図55】上記監視制御系の機能の一部を示す説明図。
【図56】上記監視制御系の機能の一部を示す説明図。
【図57】上記監視制御系の機能の一部を示す説明図。
【図58】上記監視制御系の機能の一部を示す説明図。
【図59】監視制御信号のフレーム構成の一例を示す説
明図。
【図60】本発明のA型システムの監視制御における警
報転送方式の一例を示す説明図。
【図61】本発明で用いられる中継装置における監視制
御項目を示す説明図。
【図62】本発明における中継装置を含む監視制御系の
信号の流れを示す説明図。
【図63】上記中継装置に置ける監視制御機能を示すブ
ロック図。
【図64】本発明における海底A型システムの故障区間
評定装置の一例の構成を示すブロック図。
【図65】本発明において行なわれるループバック方式
の一例を示す説明図。
【図66】本発明のB型システムにおいて用いられる監
視制御系の一例の構成の概要を示すブロック図。
【図67】上記監視制御系におけるネットワーク監視制
御項目の一例を示す説明図。
【図68】本発明のA型システムの監視制御における警
報転送方式の一例を示す説明図。
【図69】本発明における海底B型システムの故障区間
評定装置の一例の構成を示すブロック図。
【図70】海底B型システムにおける故障区間評定機能
の一例を示す説明図。
【図71】海底B型システムにおけるOTDR諸元を示
す説明図。
【符号の説明】
2…海底光増幅中継装置(中継装置)、6,8…光ファ
イバケーブル、10…光端局装置(LT−MUX)、2
4…光端局送信装置、26…光端局受信装置、28…局
内インタフェース、32…電気/光変換部、34…光/
電気変換部、36…監視制御部、38…タイミング供給
部、40…光ブースタアンプ、41,43…光ファイバ
アンプ、42…光プリアンプ、44…多重化回路、46
…分離回路、56…電源部、80…変調器駆動回路、8
2…変調器集積化光源モジュール、84…光出力制御回
路、86…温度制御回路、98,124,310,31
4…Erファイバ、100,124…波長多重WDMカ
プラ、94,104,106,128…励起光源、11
4…監視光源、DA1,UA1…低雑音増幅部、DA
2,UA2…高出力増幅部、RBU…ループバック機
能、400…基板、402…ボビン、500…回路ユニ
ット、502…耐圧筐体、522…回路ユニット筐体、
530,536…板ばね(熱伝導板)、532…ゴム緩
衝体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢野 良博 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株 式会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 五十嵐 洋一 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株 式会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 松田 弘成 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株 式会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 青木 聰 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株 式会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 中野 幸男 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 高取 正浩 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 加沢 徹 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 佐々木 慎也 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 武鎗 良治 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 中野 博行 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光端局装置間を、海底に敷設される光ファ
    イバケーブルで接続して、光伝送により通信を行なう海
    底高速光伝送システムにおいて、 光端局装置は、主信号光と、監視信号光とを合波して出
    力する送信部を有し、該送信部は、主信号光を光増幅す
    る光ブースタアンプを有し、この光ブースタアンプは、
    主信号光とは異なる波長の励起光を用いて主信号光を光
    増幅すると共に、上記励起光と同じ波長の監視信号光を
    出力して、主信号光と監視信号光とを合波して出力する
    機能を有するものであることを特徴とする海底高速光伝
    送システム。
  2. 【請求項2】請求項1において、光端局装置間には、少
    なくとも1の中継装置を有するものであり、中継装置
    は、主信号光と、監視信号光とを合波して出力する送信
    部を有し、該送信部は、主信号光を光増幅する光ブース
    タアンプを有し、この光ブースタアンプは、主信号光と
    は異なる波長の励起光を用いて主信号光を光増幅すると
    共に、上記励起光と同じ波長の監視信号光を出力して、
    主信号光と監視信号光とを合波して出力する機能を有す
    るものであることを特徴とする海底高速光伝送システ
    ム。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、光ブースタア
    ンプは、主信号光とは異なる波長の励起光を用いて主信
    号光を光増幅する光ファイバアンプと、上記励起光と同
    じ波長の監視信号光を出力する監視光源と、主信号光と
    監視信号光とを合波するカプラとを有する海底高速光伝
    送システム。
  4. 【請求項4】請求項1において、光端局装置間には、少
    なくとも1の中継装置を有するものであり、中継装置
    は、前段装置から受信した主信号光を、主信号光とは異
    なる波長の励起光を用いて主信号光を光増幅する第1の
    増幅部と、増幅された主信号光を主信号光とは異なる波
    長の励起光を用いてさらに光増幅する第2の増幅部とを
    備え、第2の増幅部は、主信号光とは異なる波長の励起
    光を用いて主信号光を光増幅すると共に、上記励起光と
    同じ波長の監視信号光を出力して、主信号光と監視信号
    光とを合波して出力する機能を有するものであることを
    特徴とする海底高速光伝送システム。
  5. 【請求項5】光端局装置間を、海底に敷設される光ファ
    イバケーブルで接続して、光伝送により通信を行なう海
    底高速光伝送システムにおいて、 光端局装置間には、少なくとも1の中継装置が配置さ
    れ、 中継装置は、前段装置から受信した主信号光を、主信号
    光とは異なる波長の励起光を用いて主信号光を光増幅す
    る第1の増幅部と、増幅された主信号光を主信号光とは
    異なる波長の励起光を用いてさらに光増幅する第2の増
    幅部とを備えるものであることを特徴とする海底高速光
    伝送システム。
  6. 【請求項6】請求項4または5において、第1の増幅部
    と第2の増幅部とを、下りおよび上りについて1組備
    え、かつ、下りと上りの上記第1の増幅部と第2の増幅
    部との間を接続するループバック部をさらに有し、 ループバック部は、光スイッチを有し、該光スイッチに
    よって、通常の伝送と、上りから下りおよび下りから上
    りのうちの一方向のループバックとが切り替えられる構
    成を有することを特徴とする海底高速光伝送システム。
  7. 【請求項7】請求項5または6において、第1の増幅部
    および第2の増幅部のうち少なくとも一方には、励起光
    発生用の光源を、現用と予備の少なくとも2つ備え、2
    つの励起光発生源を切り替えて使用するものである海底
    高速光伝送システム。
  8. 【請求項8】請求項7において、前段装置から送られる
    監視信号光を分離する手段を有し、監視信号の指示によ
    り、励起光発生源を切り替えるものである海底高速光伝
    送システム。
  9. 【請求項9】請求項6において、前段装置から送られる
    監視信号光を分離する手段を有し、監視信号の指示によ
    り、ループバック用光スイッチを切り替えるものである
    海底高速光伝送システム。
  10. 【請求項10】光端局装置間を、海底に敷設される光フ
    ァイバケーブルで接続して、光伝送により通信を行なう
    海底高速光伝送システムにおいて、 光端局装置間には、少なくとも1の中継装置が配置さ
    れ、 中継装置は、前段装置から受信した主信号光を、主信号
    光とは異なる波長の励起光を用いて主信号光を光増幅す
    る光増幅部と、前段装置から送られる監視信号を分離す
    る手段と、監視信号の指示により、光増幅部の励起光の
    出力を変化させ、かつ、主信号光の出力レベルを変化さ
    せる手段とを備えることを特徴とする海底高速光伝送シ
    ステム。
  11. 【請求項11】請求項4、8、9または10において、
    主信号光と監視信号光との波長多重または分離を行なう
    手段として、波長多重(WDM)カプラを備え、このW
    DMカプラを主信号光と励起光との波長多重用カプラと
    して共用することを特徴とする海底高速光伝送システ
    ム。
  12. 【請求項12】光端局装置間を、海底に敷設される光フ
    ァイバケーブルで接続して、光伝送により通信を行なう
    海底高速光伝送システムにおいて、光端局装置間で海底
    に配置される中継装置であって、 光増幅を行なう光増幅部と、そのための制御部とを有す
    る、複数の回路ユニットと、複数の回路ユニットを収容
    するための円筒状の収容部分を有する耐圧筐体とを有
    し、 耐圧筐体には、3組の回路ユニットが、耐圧筐体内周
    に、3角形の各辺に沿うように配置されることを特徴と
    する中継装置。
  13. 【請求項13】請求項12において、光増幅部は、上り
    用と下り用とを1システムに有し、各光増幅部は、光増
    幅用ファイバをそれぞれ有する第1、第2の増幅部を有
    し、 上記各増幅部の光増幅用ファイバは、共通のボビンに巻
    かれるものであることを特徴とする中継装置。
  14. 【請求項14】請求項13において、各回路ユニット
    は、1回路ユニットに2システムを有するものである中
    継装置。
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