JPH05291865A - Lcフィルタ - Google Patents

Lcフィルタ

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JPH05291865A
JPH05291865A JP11411192A JP11411192A JPH05291865A JP H05291865 A JPH05291865 A JP H05291865A JP 11411192 A JP11411192 A JP 11411192A JP 11411192 A JP11411192 A JP 11411192A JP H05291865 A JPH05291865 A JP H05291865A
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filter
conductive
conductive wires
wound
electric wire
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JP11411192A
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Takeshi Ikeda
毅 池田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で、良好な減衰特性を持つ安価な
LCフィルタを提供すること。 【構成】 互いに絶縁されるようにして隣接配置された
2数の導電線12−1,12−2を、コイル状に巻き回
してLCフィルタを形成する。そして、前記各導電線1
2−1,12−2を通電導体として使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はLCフィルタ、特に複数
の導電線を用いて形成されたLCフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、今日各種の電子/電気機
器には多数のIC素子が用いられており、特に近年の電
子技術の発達に伴い、各種の電子機器には多数の高性能
IC素子が使用されている。従って、これら各IC素子
の端子ラインから周囲に向け妨害波が発生することがな
いよう、また他の電子機器から発生する妨害波によっ
て、高性能IC素子の動作が妨げられることがないよ
う、妨害波に対する規制も年々激しくなっている。
【0003】このため、規制対象となる機器の電子回
路、特にこの電子機器に使用されるIC素子の端子ライ
ン上にノイズフィルタを接続し、これらICライン上に
流れるノイズ成分を除去し、妨害波を抑制しようとする
対策も講じられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のLCフ
ィルタは単純にコンデンサおよびコイル等のディスクリ
ート部品を組合わせたものがほとんどであり、簡単な構
成で良好な減衰特性が得られるワンチップ型のLCフィ
ルタはなかった。
【0005】特に、従来のLCフィルタでは、電線等の
線材等を用いて簡単にかつ良好な減衰特性を持つLCフ
ィルタを作成する技術はなく、その改良が望まれてい
た。
【0006】本発明はこのような従来の課題に鑑み成さ
れたものであり、その目的は、導電性の線材を用い、簡
単な構成かつ良好な減衰特性を有するLCフィルタを提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、互いに絶縁されるようにして隣接配置さ
れた複数の導電線を、コイル状に巻き回して形成され、
前記複数の導電線の少なくとも2本を通電導体として形
成したことを特徴とする。
【0008】また本発明は、互いに絶縁されるようにし
て隣接配置された複数の導電線を、コイル状に巻き回し
て形成され、前記複数の導電線の少なくともひとつを通
電導体として形成し、前記複数の導電線の少なくともひ
とつを接地導体として形成されたことを特徴とする。
【0009】
【作用】以上の構成とすることにより、本発明のLCフ
ィルタでは、コイル状に巻き回して形成された複数の導
電線が、それぞれインダクタとして機能する。しかもこ
れら各複数の導電線は、互いに絶縁された状態で束状に
隣接配置されている。従って、各導電線間にはキャパシ
タンスが分布定数的に形成され、あるいは各導電線には
浮游容量に起因するキャパシタンスが形成されることに
なる。
【0010】従って、請求項1のLCフィルタのよう
に、少なくとも2本の導電線を通電導体として使用した
場合には、少なくとも4個の入出力端子を有するLCノ
イズフィルタとして機能することになる。
【0011】また、請求項2のLCフィルタのように、
導電線の少なくとも1つを通電導体として使用し、導電
線の少なくとも他の1つを接地導体として使用すること
により、例えば3端子型のLCフィルタとしても形成す
ることができる。
【0012】特に、本発明によれば、単に複数の導電線
を絶縁した状態で束状に隣接配置したものを、コイル状
に巻き回して形成することでLCフィルタを形成できる
ため、その構成が極めて簡単かつ安価なものとなる。
【0013】さらに、複数の導電線をコイル状に巻き回
してインダクタとして機能させ、かつこれら各インダク
タ間に分布定数的に形成されるキャパシタンスまたは各
インダクタに形成される浮游容量によって、キャパシタ
ンスが効果的に形成されるため、全体として良好な減衰
特性を持つLCフィルタとして機能することになる。
【0014】これに加え、本発明のLCフィルタは、ワ
ンチップ素子として形成できるため、コイルおよびコン
デンサ等の複数のディスクリート部品でLCフィルタを
構成する場合に比べ、そのコストも大幅に低減すること
ができる。
【0015】
【実施例】次に本発明の好適な実施例を図面に基づき詳
細に説明する。
【0016】第1実施例 第1図には、本発明が適用されたLCノイズフィルタの
好適な実施例が示されている。実施例のLCフィルタを
製造する場合には、図1(A)に示すよう、2本の電線
コード10−1,10−2を互いに平行に配置する。各
電線コード10−1,10−2は、それぞれ図1(C)
の断面図で示すよう、銅線等の線材からなる導電線12
の表面を絶縁体13で被覆することで形成されている。
【0017】そして、この平行配置された2本の電線コ
ード10−1,10−2を、図1(B)に示すよう、ス
パイラル形状をしたコイル状に巻き回すことによりLC
フィルタを形成する。
【0018】このとき、前記2本の電線コード10−
1,10−2は、あらかじめ互いに接続された一体型の
平行コードとして形成したものを用いても良く、また独
立に形成された2本の電線コード10−1,10−2を
平行に並べて巻き回し形成してもよい。
【0019】そして、このようにして形成されたLCフ
ィルタの各電線コード相互の間を、自己融着や接着剤等
で固定することにより、その型崩れ防止を図ることがで
きる。
【0020】図7(A)には、このようにして形成され
た4端子型LCノイズフィルタの等価回路図が示されて
いる。前記各導電線12−1,12−2は、それぞれス
パイラル形状をしたコイル状に巻き回されているため、
それぞれがインダクタL1 ,L2 として機能する。しか
もこれらは両導電線12−1,12−2は、絶縁体13
を介して平行に対向位置されているため、両者の間には
キャパシタンスCが分布定数的に形成される。また、こ
れら導電線12−1,12−2の周囲には、浮游容量等
によるキャパシタンスも形成される。
【0021】従って、これら導電線12−1,12−2
の両端に、それぞれ入出力端子14a,14b,14
c,14dを設けることにより、LおよびCからなる良
好な減衰特性を持った4端子型LCフィルタを得ること
ができる。
【0022】特に、実施例のLCフィルタでは、単に2
本の電線コード10−1,10−2を、平行に配置して
互いに巻きまわすのみで形成できるため、その構成が簡
単で、かつ安価なものとなる。
【0023】また、図7(B)に示すよう、図1に示す
LCフィルタの一方の導電線12−1の両端にのみ入出
力端子14a,14bを設け、他方の導電線12−2に
はその一端側にのみ接地端子14cを設けることによ
り、良好な減衰特性を持った3端子型LCフィルタを得
ることができる。
【0024】このような3端子型LCフィルタを形成す
る際に、接地端子14cを、入力端子14a,14bに
対しどの位置に形成するかが、良好な減衰特性を得る上
で重要な問題となる。本発明者の実験によれば、接地端
子14cを一方の入力端子14aに対し、回路配置上、
相互に近接させればさせるほど、フィルタの減衰特性が
良好になることが確認されている。
【0025】図8(A)には、一方の入出力端子14a
の位置を基準位置0とし、この基準位置に接地端子14
cを形成した状態が示されている。そして、この接地端
子14cの位置を、図8(B)に示すよう、基準位置0
から0.5cmずつずらして配置し、前記実施例と同様
にしてLCフィルタを形成した場合の減衰特性を測定し
たところ、接地端子14cが回路配置上遠くなればなる
程、ノイズフィルタの減衰特性が低下した。実験では、
接地端子14cと、入出力端子14aとの間隔を、両入
出力端子14a,14b間の間隔の少なくとも数%以内
まで近接させることによって、良好な減衰特性を得るこ
とができた。
【0026】このような実験結果に配慮し、実施例で
は、接地端子14cを、一方の入出力端子14aとほぼ
同じ位置に形成し、良好な減衰特性が得られるように配
慮されている。
【0027】また、図7(C)に示すよう、接地用の導
電線12を12−2a,12−2bに2分割した場合の
一例が示されている。この場合には、一方の接地端子1
4cを、入出力端子14aに回路配置上近接配置し、他
方の接地端子14dを他方の入出力端子14bに回路配
置上近接配置することが好ましい。
【0028】また、図7(D)に示すよう、導電線12
−2を、12−2a,12−2b,12−2c等のよう
に3個以上に多分割し、これらを接地導体として用いる
ことも考えられる。この場合には、各分割接地導体12
の入出力端子14に近い側の端部を、当該入出力端子に
近接して設けられた接地端子14cまたは14dに接続
すればよい。例えば、分割導体12−2cを例にとる
と、この導電線12−2cはその左側端部と入出力端子
14aとの間隔が、右側端部と入出力端子14bとの間
隔よりも回路配置的にみて短い。従って、この分割導体
12−2cは、その左側端部が接地端子14cに接続さ
れるように形成されている。このようにすることによ
り、接地用の導電線12−2を複数に分割した場合で
も、より良好な減衰特性を得ることができる。
【0029】なお、本実施例では、各導電線12−1,
12−2として、図1(C)に示すよう、断面円形状の
ものを用いた場合を例にとり説明したが、両導電線12
−1,12−2間のキャパシタンスを大きく形成したい
場合や、定格電流容量を大きくとりたいような場合に
は、図1(B)に示すよう、断面が長方形状とした平角
線を導電線12−1,12−2として用いることが好ま
しい。
【0030】また、前記実施例では、平行に配置された
2本の電線コード10−1,10−2をスパイラル状に
巻いてLCフィルタを形成したが、必要に応じ3本以上
の電線コードを平行配置し、これをコイル状に巻き回し
てLCフィルタを形成してもよい。
【0031】図9には、このようにして形成したLCフ
ィルタの等価回路図が示されている。本実施例では、3
本の電線コード10−1,10−2,10−3の内、2
本の電線コード10−1,10−3の両端にそれぞれ入
出力端子14a,14b,14e,14fを接続し、こ
れらを通電導体として形成し、残りの1本の導電線12
−2の一端側に接地端子14cを接続し、これを接地導
体として形成する。このようにすることによっても、良
好な減衰特性を持ったLCフィルタを得ることができ
る。
【0032】第2実施例 図2には、本発明に係るLCフィルタの好適な第2実施
例が示されている。図2(A)に示すよう、実施例LC
フィルタは、2本の電線コード10−1,10−2を捩
り巻き形状したコイル状に巻き回して形成されている。
このように構成することによって、2本の電線コード1
0−1,10−2は一体的となり、両者の間にはキャパ
シタンスが分布定数的に形成され、しかも各電線コード
10−1,10−2には浮游容量も形成される。しかも
各電線コード10−1,10−2は、捩り巻き状に形成
されているためコイルとしても機能する。従って、前記
第1実施例と同様に、LおよびCからなるノイズフィル
タとして機能することができる。
【0033】本実施例では、これに加えて、図2(A)
に示す捩り巻きされた2本の電線コード10−1,10
−2を、図2(B)に示すようスパイラル形状したコイ
ル状に巻き回し、これを接着剤等で型くずれしないよう
に一体形成している。このようにすることにより、実施
例のLCフィルタは、より大きなL及びCを得ることが
でき、良好な減衰曲線を有するフィルタとして機能する
こととなる。
【0034】第3実施例 図3には、本発明の好適な第3実施例が示されている。
図3(A)に示すよう、実施例のLCフィルタは、長め
の電線コード10−1と、短めの電線コード10−2と
を平行に配置する。そして、長めの電線コード10−1
の中間所定位置に切欠部11を設け、ここで導電線12
−1の一部を露出させる。さらに、この切欠部11付近
において、下方の電線コード10−2の導電線12を絶
縁体13から引き出すようにしている。
【0035】このように形成された平行電線コード10
−1,10−2を、図3(B)に示すようにスパイラル
形状したコイル状に巻き回し形成し、LCフィルタを形
成する。
【0036】図9(B)には、その等価回路が示されて
いる。第1の導電線12−1からは、前記切欠部11か
ら一方の入出力端子14aが取り出され、第2の電線コ
ード10−2が隣接しない他方の端部からもう一方の入
出力端子14bが取り出されている。また、接地用の第
2の導電線12−2からは、入出力端子14aと回路配
置上近い位置から接地端子14cが取り出されている。
このようにすることにより、第1の導電線12−1の捨
て巻きコイル部分(信号を通電しないコイル部分)12
−1aは、接地用導電線12−2と磁気結合し、さらに
これら両導電線12−1a,12−2は、通電領域とし
て機能する導電線12−1bとも磁気結合している。し
かも相対向する導電線12−1a,12−2間にはキャ
パシタンスが分布定数的に形成され、しかも各導電線1
2−1a,12−1b,12−2の周囲には浮游容量も
形成されている。
【0037】従って、実施例のLCフィルタは、各導電
線12−1a,12−1b,12−2が相互に磁気的に
結合され、LおよびCが効果的に作用する、良好な減衰
特性をもったLCフィルタとして機能することになる。
【0038】図4には、前記図1に示すLCフィルタ
に、入出力端子14a,14b、接地端子14cとして
機能するリード20a,20b,20cを取付け固定し
た場合の一例が示されている。これら各リード20a,
20c,20bは、それぞれ等間隔で、かつ同一平面上
に位置するよう形成することが好ましく、このようにす
ることにより、PCボード上における所定位置に簡単に
設置することが可能となる。
【0039】図5には、図1に示すLCフィルタ100
を用いて、SMDタイプの素子を形成する場合の一例が
示されている。
【0040】このSMDタイプの素子は、第1実施例に
係るLCフィルタ100と、このLCフィルタ100が
取付け固定される絶縁性の取付部110とを含む。
【0041】前記取付部110は、絶縁性樹脂を用いて
長方形状した厚板状に形成されており、その四隅に端子
14a,14b,14c,14dが設けられている。こ
れら各端子14a,14b,14c,14dは取付部1
10の表面側から裏面のPCボード取付け面側にわたっ
て導電性材料を被覆することにより形成されている。そ
して、前記LCフィルタ100の各導電線12−1,1
2−2の両端を、対応する端子14a,14b,14
c,14dに接続固定することにより形成される。
【0042】以上の構成とすることにより、実施例の素
子は、PCボードに対し右方向、左方向のいずれの方向
に向けて取付けても4端子型LCフィルタとして機能す
ることになり、作業時の取付けミスを低減することがで
きる。
【0043】また、端子14c,14dのいずれか一方
のみを接地し、他方をオープン状態とすることにより、
図7(B)に示す3端子型LCフィルタとしても使用す
ることができる。このように、図5に示すLCフィルタ
は、取付部110を取付け固定するPCボード側の情況
によって、4端子型のLCフィルタとしても、また3端
子型LCフィルタとしても使用することが可能となる。
【0044】図6には、本発明の他の一例が示されてい
る。
【0045】実施例のLC素子は、ボビン120に対
し、図1に示すようなLCフィルタ100を巻き回して
形成された電子部品である。そして、LCフィルタ10
0の各導電線12−1,12−2の各端部は、絶縁性ボ
ビン120上に設けられた4個の端子14a,14b,
14c,14dにそれぞれ接続されている。ここで、前
記各端子14は絶縁性のボビン120上に、ボビン12
0の上面からPCボード取付け面設置面にかけて導電性
材料を用い形成されている。
【0046】このようにすることによっても、前記実施
例と同様良好な減衰特性をもったLCフィルタとして機
能することとなる。
【0047】特に、本実施例のようにボビン120を用
いたタイプのLCフィルタでは、ボビン120の巻き芯
となる部分に磁性材料を用いることにより、よりインダ
クタンスが大きいLCフィルタを得ることができる。
【0048】図10には、リードフレームを用いた3端
子型LCフィルタの製造工程の一例が示されている。
【0049】先ず、図10(A)に示すよう、実施例に
用いられるリードフレーム200は、平行に配置された
3本のリード20a,20c,20bが一組のユニット
210となり、複数のユニット210の両端が連結部材
212,214により連結固定されている。このように
形成されたリードフレーム200を、先ず各ユニット2
10毎に分離するよう連結部材212,214を切断除
去する。
【0050】次に、図10(B)に示すように、切断さ
れたユニット210の各リード20a,20cに対し、
電線コード10−1,10−2の導電線12−1,12
−2の一端側を半田付または溶接などで接着固定する。
【0051】次に、図10(C)に示すよう、各電線コ
ード10−1,10−2を平行状態を保ったままリード
20a,20c,20bを核としてこれに複数回巻き付
け固定し、その後導電線12−1の他端をリード20b
に溶接または半田付などにより取付け固定する。
【0052】次に、図10(D)に示すよう、上側に位
置する連結材214を切断除去し、その後図11(E)
に示すよう巻線部に対しエポキシ樹脂などによる表面コ
ーティングを行う。
【0053】その後、図10(F)に示すようユニット
210から残りの連結材212を切断除去し、図7
(A)に示す等価回路を有するLCフィルタを形成す
る。
【0054】このようにすることにより、常に安定な品
質をもつLCフィルタを製造することが可能となる。
【0055】本発明は前記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の要旨の範囲内で各種の変形実施が可能で
ある。
【0056】例えば、前記実施例において、導電線12
として断面円形の線材や断面長方形の平角材などを用い
た場合を例にして説明したが、本発明はこれに限らず、
例えば図11(A)に示すよう電線コード10−1,1
0−2として、表面が絶縁材13で被覆された薄板状の
導電線12−1.12−2を用いてもよい。
【0057】そして、図11(B)に示すよう、平行配
置された前記薄板状の電線コード10−1,10−2
を、渦巻き状に巻き回しコイルを形成する。そして、前
記実施例と同様にして、各導電線12−1,12−2の
両端または一端側に図示しない端子を接続することによ
り、LCフィルタを形成することができる。
【0058】特に、このように形成することにより、薄
板状の導電線12−1,12−2の対向面積が大きくな
るため、キャパシタンスCの大きなLCフィルタを得る
ことができる。また、前記導電線12−1,12−2の
表面にギザキザなどの凹凸を設けることによっても、よ
り対向面積を大きくできる。
【0059】また、電線コード10の絶縁体13の誘電
率を上げることによってもキャパシタンスを大きくする
ことができる。
【0060】また、前記各実施例において、LCフィル
タのインダクタンスを高める場合には、導電線12の一
部または全部を磁性導電材(例えば鉄)などを用いて形
成すればよい。
【0061】また、必要に応じ、前記各実施例のLCフ
ィルタ100に、磁性体で形成されたコアを設けること
によっても、そのインダクタンスを高めることができ
る。
【0062】なお、前記実施例では、電線コード10と
していずれも導電線12−1の表面に絶縁体13が被覆
形成されたものを例に取り説明したが、本発明はこれに
限らず、例えば2本の導電線12−1,12−2を平行
に配置して巻き回す場合には、いずれか一方の導電線1
2−1の表面にのみ絶縁材を被覆形成すれば良い。
【0063】実験データ 図12乃至図14には、本発明に係るLCフィルタの実
験データが示されている。
【0064】実験には、図1に示す第1実施例の空芯型
LCフィルタを用いた。
【0065】まず図12は、第1の導電線12−1のイ
ンダクタンスがL=0,56μH、抵抗がR=435m
Ω、第1の導電線12−1と第2の導電線12−2との
間のキャパシタンスがC=49.2pFのフィルタ10
0を測定対象として得られた実験データである。
【0066】図13はL=0.15μH、R=318m
Ω、C=27.0pFのフィルタ100を測定対象とし
て得られたデータであり、図14は、L=0.13μ
H、R=111mΩ、C=12.2pFのフィルタ10
0を測定対象として得られたデータである。
【0067】いずれの測定データからも明らかなよう
に、本実施例のLCフィルタのよれば、広い帯域に亘り
優れた型減衰特性を示すことが確認された。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
互いに絶縁されるよう近接配置された複数の導電線をコ
イル状に巻き回し、前記複数の導電線の少なくとも2本
を通電導体として使用することにより、LおよびCから
なる良好な減衰特性を持ち、しかもその構成が簡単で抵
コストのLCフィルタを得ることができる。
【0069】また、本発明によれば、複数の導電線のい
ずれか1つを通電導体として使用し、他の少なくとも1
つを接地導体として使用することにより、良好な減衰を
持ち、かつ構成が簡単で低コストな接地型LCフィルタ
を得ることができる。
【0070】また、前記複数の導電線として平角導線を
用いることにより、キャパシタンスの大きなLCフィル
タを得ることができる。
【0071】さらにコイル状に巻き回し形成された複数
の導電線を、PCボード取り付け面が線対称に形成され
た取り付け部上に設けることにより、PCボードに付す
るLCフィルタの取り付けミスを大幅に低減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るLCフィルタの好適な第1実施
例の説明図であり、同図(A)は実施例のLCフィルタ
に使用する平行電線コードの説明図、同図(B)は、前
記平行電線コードをスパイラル形状に巻き回して形成さ
れたLCフィルタの説明図、同図(C)は同図(A)に
示す電線コードの断面概略説明図、同図(D)は同図
(A)に示す電線コードとして平角導線を使用した変形
例の断面説明図である。
【図2】本発明のLCフィルタの好適な第2実施例の説
明図であり、同図(A)は複数の電線を捩じり合わせこ
とにより隣接配置した状態の説明図、同図(B)は同図
(A)に示す電線をスパイラル状に巻き回して形成され
たLCフィルタの概略説明図、同図(C)は同図(A)
に示す電線コードの断面概略説明図である。
【図3】本実施例のLCフィルタの好適な第3実施例の
説明図であり、同図(A)は実施例に使用する電線コー
ドの説明図、同図(B)は前記電線コードをスパイラル
状に巻き回して形成されたLCフィルタの説明図であ
る。
【図4】図1に示すLCフィルタに、端子としてリード
を接続して形成した3端子型LCフィルタの概略説明図
である。
【図5】図1に示すLCフィルタをPCボード取り付け
部上に取り付け固定して使用する場合の説明図である。
【図6】図1に示すLCフィルタをボビンに巻き回して
形成する場合の概略説明図である。
【図7】本実施例のLCフィルタの各実施例の等価回路
図であり、同図(A)は図1に示すLCフィルタを4端
子型のフィルタとして用いた場合の等価回路図、同図
(B)は3端子型LCフィルタとして用いた場合の等価
回路図、同図(C)、(D)は、接地導体を複数に分割
した場合の等価回路の説明図である。
【図8】3端子型LCフィルタの、入出力端子に対する
接地端子の位置を変更する場合の説明図であり、同図
(A)は、接地端子を一方の入出力端子と回路配置上ほ
ぼ同位置に設けた場合の概略説明図、同図(B)は前記
一方の入出力端子を基準として接地端子を移動した場合
の説明図である。
【図9】本発明の他の実施例の等価回路図であり、同図
(A)は導電線を3本使用した場合のLCフィルタの等
価回路図、同図(B)は通電導体の捨巻き部分に接地導
体を対向させて形成したLCフィルタの等価回路図であ
る。
【図10】実施例のLCフィルタをリードフレームを用
いて形成する場合の一連の製造工程を示す説明図であ
る。
【図11】実施例のLCフィルタを、薄板状の導電線を
用いて形成した場合の説明図であり、同図(A)は平行
に配置された2枚の通電導体を展開した状態の説明図、
同図(B)は、これをスパイラル状に巻き回して形成し
た場合の説明図である。
【図12】図1に示すLCフィルタを、一定の条件で3
端子ノーマルモード型LCフィルタとして用いた場合の
減衰特性データの説明図である。
【図13】図12と実験条件を変えて測定した減衰特性
データの説明図である。
【図14】図12,図13と実験条件を変えて測定した
減衰特性データの説明図である。
【符号の説明】
10 電線コード 12 導電線 13 絶縁体 14 端子 20 リード 100 LCフィルタ 110 取付板 120 ボビン 200 リードフレーム

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに絶縁されるようにして隣接配置さ
    れた複数の導電線を、コイル状に巻き回して形成され、 前記複数の導電線の少なくとも2本を通電導体として形
    成したことを特徴とするLCフィルタ。
  2. 【請求項2】 互いに絶縁されるようにして隣接配置さ
    れた複数の導電線を、コイル状に巻き回して形成され、 前記複数の導電線の少なくともひとつを通電導体として
    形成し、 前記複数の導電線の少なくともひとつを接地導体として
    形成したことを特徴とするLCフィルタ。
  3. 【請求項3】 請求項1,2のいずれかにおいて、 前記複数の導電線は、スパイラル形状をしたコイル状に
    巻き形成されたことを特徴とするLCフィルタ。
  4. 【請求項4】 請求項1,2のいずれかにおいて、 前記複数の導電線は、捩り巻き形状をしたコイル状に巻
    き形成されたことを特徴とするLCフィルタ。
  5. 【請求項5】 請求項1,2のいずれかにおいて、 前記複数の導電線は、捩り巻きされた状態で、更にスパ
    イラル形状をしたコイル状に巻き形成されたことを特徴
    とするLCフィルタ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 前記導電線として、平角導線を用いたことを特徴とする
    LCフィルタ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかにおいて、, 前記コイル状に巻き形成された複数の導電体が取付け固
    定され、そのPCボード取付け面が線対称形状に形成さ
    れた取付け部を含み、 前記取付け部のPCボード取付け面には、前記複数の導
    電体と接続された複数の端子部が線対称に配置され、 取付け部をPCボードに対し双方向で取付け固定可能に
    形成されたことを特徴とするLCフィルタ。
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