JP3335412B2 - 積層型素子 - Google Patents

積層型素子

Info

Publication number
JP3335412B2
JP3335412B2 JP06281393A JP6281393A JP3335412B2 JP 3335412 B2 JP3335412 B2 JP 3335412B2 JP 06281393 A JP06281393 A JP 06281393A JP 6281393 A JP6281393 A JP 6281393A JP 3335412 B2 JP3335412 B2 JP 3335412B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor
insulating sheet
folded
conductors
inductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP06281393A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06251945A (ja
Inventor
毅 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Zosen Corp filed Critical Hitachi Zosen Corp
Priority to JP06281393A priority Critical patent/JP3335412B2/ja
Publication of JPH06251945A publication Critical patent/JPH06251945A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3335412B2 publication Critical patent/JP3335412B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層型素子に関し、特に
絶縁シートが積層された積層体内にインダクタおよびキ
ャパシタが分布定数的に存在する積層型素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子技術の発達に伴い、電子回路
は各種分野において幅広く用いられており、したがっ
て、これら各電子回路を外部からの影響を受けることな
く安定して確実に作動させることが望まれる。
【0003】しかし、このような電子回路には、直接あ
るいは間接的に外部からノイズが侵入する。このため、
電子回路を使用した各種電子機器に誤動作が引き起こさ
れる場合が少なくないという問題がある。
【0004】特に、電子回路は、直流電源としてスイッ
チイングレギュレータを用いる場合が多い。したがっ
て、スイッチイングなどの過渡電流により、または使用
するデジタルICのスイッチイング動作に起因する負荷
変動により、スイッチイングレギュレータの電源ライン
には各種の周波数成分をもった大きなノイズが発生する
ことが多い。そして、これらのノイズは、同じ機器内の
他の回路へ電源ラインを介して、または輻射により伝搬
され誤動作やS/N比の低下などの悪影響を及ぼし、さ
らに近くで使用中の他の電子機器の誤動作を引き起こす
ことがある。
【0005】このようなノイズを除去するため、一般に
電子回路では各種のノイズフィルタが用いられている。
特に、近年では各種高性能電子機器を多数使用している
ため、ノイズに対する規制もますます激しくなってお
り、このため発生するノイズを確実に除去することがで
きる小型でしかも高性能なノイズフィルタとして機能す
るLC素子の開発が望まれる。
【0006】このようなLC素子の一つとして、L成分
とC成分が分布定数的に存在する積層型素子が知られて
いる。図22はこの積層型素子の外観斜視図であり、図
23は積層型素子の製造工程において絶縁シートを折り
畳む状態を示す図である。また、図24は絶縁シートの
両面にそれぞれ形成される2つの導体の位置関係を示す
図である。
【0007】これらの図において、導体102は、絶縁
シート100を折り畳んだときに、所定ターン数のイン
ダクタとなる。また、導体104はキャパシタを形成す
るためのものであり、絶縁シート100を折り畳んだと
きに対向する導体102との間でキャパシタを形成す
る。
【0008】このように、導体102によって形成され
るインダクタンスLと、導体104によって形成される
キャパシタンスCとが分布定数回路を形成し、良好なL
Cノイズフィルタとして機能することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の積層型素子は、絶縁シート100の両側に導体102
および104を形成した後に、この絶縁シートを折り畳
んでいるため、谷側の折り畳み部を挟んで隣接する導体
102同士あるいは導体104同士が電気的に接触しな
いように絶縁する必要がある。すなわち、導体102,
104のそれぞれの外側に第2および第3の絶縁シート
を追加し、これら追加した絶縁シートと共に絶縁シート
100を折り畳む必要がある。
【0010】そのため、図22に示した積層型素子の厚
みが増すことになり、部品の小型化が難しいという問題
があった。
【0011】また、第2および第3の絶縁シート10
6,108を絶縁シート100の各折り畳み部において
同時に折り曲げる必要があるため、導体102,104
を折り畳む際に絶縁シート100,106,108によ
るスプリングバックが生じ、加工がしにくいという問題
があった。特に、自動化製造ライン上で積層型素子を製
造する際にこのようなスプリングが生じると、製造装置
での素子の位置決めが困難となり、実質的に製造ライン
の自動化ができないという不都合が生じる。
【0012】また、各折り畳み部に着目すると、外周側
に存在する導体102あるいは104は、大きな曲率半
径で折り曲げられることになるため、外側の導体に過大
な応力が加わり、亀裂が生じやすくなるという問題があ
った。亀裂が生じると断線や特性の偏りの原因となり、
LC素子の不良率が増すことになる。
【0013】さらに、折り畳む絶縁シートの枚数が増え
ればそれだけキャパシタンスCが小さくなるため、良好
な特性が得られないという問題があった。
【0014】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、その目的は、部品の小型化が可能
であり、加工性や電気的特性を改善することができる積
層型素子を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の積層型素子は、交互に逆向きに折り畳
んで積層される複数の折り畳み部を有する第1の絶縁シ
ートと、前記第1の絶縁シートの各折り畳み部の片面側
に、各折り畳み部を交互に逆向きに折り畳んで積層した
ときに所定ターン数のインダクタを形成するよう設けら
れた第1の導体と、前記第1の絶縁シートの各折り畳み
部の他面側に、前記第1の導体とほぼ対向するよう設け
られて、前記第1の導体との間にキャパシタを形成する
第2の導体と、前記第1および第2の導体を折り畳んだ
ときに、この第1および第2の導体同士が接触する部分
覆うように部分的に設けられ、かつ、折り曲げ部にか
からないように部分的に設けられた複数の第2の絶縁シ
ートと、を備えることを特徴とする。
【0016】また、本発明の積層型素子は、交互に逆向
きに折り畳んで積層される複数の折り畳み部を有する第
1の絶縁シートと、前記第1の絶縁シートの各折り畳み
部の片面側に、各折り畳み部を交互に逆向きに折り畳ん
で積層したときに所定ターン数のインダクタを形成する
よう設けられた第1の導体と、前記第1の導体を折り畳
んだときに、この第1の導体同士が接触する部分を覆う
ように部分的に設けられ、かつ、折り曲げ部にかからな
いように部分的に設けられた複数の第2の絶縁シート
と、を備えることを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明の積層型素子において、第1の絶縁シー
トを構成する複数の折り畳み部を交互に逆向きに折り畳
み、積層体を形成することにより、各折り畳み部の片面
側に設けられた第1の導体は、所定ターン数のインダク
タを形成する。第2の絶縁シートは、このようにして第
1の導体を折り畳んでインダクタを形成する際に、電位
の異なる第1の導体同士が電気的に接触することを防止
するためのものであり、第1の導体の接触部分のみを覆
うことができるような最小限の面積を有していればよ
い。このような複数の第2の絶縁シートのそれぞれを、
第1の導体同士が接触する部分に挟み込むことにより絶
縁を行う。
【0018】また、第1の絶縁シートの各折り畳み部の
他面側に、第1の導体とほぼ対向するように設けられた
第2の導体は、第1の導体との間にキャパシタを形成す
る。この第2の導体を折り畳んでキャパシタを形成する
際にも、電位の異なる第2の導体同士が電気的に接触す
る場合があり、この接触部分に上述した第2の絶縁シー
トを挟み込むことにより絶縁を行う。
【0019】このように、第1の導体同士あるいは第2
の導体同士の接触部分のみを第2の絶縁シートで絶縁す
ることにより、第1の導体によるインダクタと第2の導
体によるキャパシタとが分布定数的に存在する積層型素
子が形成され、広い帯域にわたって良好な減衰特性を得
ることができる。
【0020】本発明においては、第2の絶縁シートによ
って導体同士の接触部分について部分的に絶縁を行って
おり、導体の全面を絶縁する場合に比べて第2の絶縁シ
ートの面積を削減でき、部品の小型化が可能となる。
【0021】また、第2及び第3の導体同士の絶縁のた
めに一緒に重ねる絶縁シートが不要になるため、これら
の絶縁シートを同時に折り曲げて折り畳む場合に比べて
スプリングバックの発生を抑えることができ、加工性の
改善が可能となる。
【0022】さらに、第1の導体同士あるいは第2の導
体同士の間に介在する絶縁層が薄くなることにより、電
気的特性を改善することもできる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を適用した積層型素子の一実施
例について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0024】第1実施例 図1は、本実施例の積層型素子を各構成部品毎に展開し
た図であり、各構成部品を折り畳んで積層型素子を製造
する場合の折り畳みの状態が示されている。また、図2
は各構成部品の位置関係を示すための説明図であり、各
構成部品を重ねたときの係合状態が示されている。
【0025】図1及び図2に示すように、本実施例の積
層型素子は、交互に逆向きに折り畳まれる絶縁シート1
0と、この絶縁シート10の両側に配置されるインダク
タ導体20及びキャパシタ導体30と、折り重なったイ
ンダクタ導体20の間に挟まれる絶縁シート40と、折
り重なったキャパシタ導体30の間に挟まれる絶縁シー
ト42とを含んで構成される。
【0026】絶縁シート10は、折り畳んで積層される
複数の折り畳み部12を折り曲げ部14を介して連続的
に配列して形成されている。各折り曲げ部14には、そ
の折り曲げを容易にするために予めミシン目が形成され
ている。
【0027】インダクタ導体20は、絶縁シート10の
一方の面側(図1の上側)に、この絶縁シート10を折
り畳んだときにコイルを構成するよう形成されている。
このインダクタ導体20は、絶縁シート10の各折り畳
み部12に着目すると、各導体がコの字型あるいはL字
型となるよう形成されており、これらコの字型及びL字
型の各導体が交互に配置・接続されて、交互に逆向きに
折り畳んだときに全体としてインダクタを構成する。
【0028】キャパシタ導体30は、絶縁シート10の
他方の面側(図1の下側)に、この絶縁シート10を折
り畳んだときに、インダクタ導体20との間でキャパシ
タを構成するよう形成されている。このキャパシタ導体
30は、インダクタ用導体20と同様に、絶縁シート1
0の各折り畳み部12に着目すると、各導体がコの字型
あるいはL字型となるよう形成されており、これらコの
字型及びL字型の各導体が交互に配置・接続されて、交
互に逆向きに折り畳んだときに全体としてコイルを構成
する。
【0029】また、キャパシタ導体30は、インダクタ
導体20との間でキャパシタンス成分を有するようにイ
ンダクタ導体20に対向させる必要がある。本実施例で
は、キャパシタ導体30のコの字型の部分がインダクタ
導体20のL字型の部分に、キャパシタ導体30のL字
型の部分がインダクタ導体20のコの字型の部分にそれ
ぞれ対向しており、相互に重なった部分がキャパシタン
ス成分を持つ。
【0030】絶縁シート40は、インダクタ導体20を
折り畳んだときに、隣接するコの字型の部分とL字型の
部分とが部分的に接触することを防ぐためのものであ
る。本実施例では、この接触部分に挟み込むよう4枚の
絶縁シート40が設けられている。この絶縁シート40
は、図2(a),(b)に示すように、絶縁シート10
を谷側(図1の上側からみた場合の谷側であり、図2に
おいて「V」を付した折り曲げ部14が谷側であること
を示す)の各折り曲げ部14を挟んで折り曲げた場合に
接触するインダクタ導体20の間に挟み込むものであ
り、このインダクタ導体20同士の接触部分より若干広
い面積であればよい。
【0031】同様に、絶縁シート42は、キャパシタ導
体30を折り畳んだときに、隣接するコの字型の部分と
L字型の部分とが部分的に接触することを防ぐためのも
のである。本実施例では、この接触部分に挟み込むよう
4枚の絶縁シート42が設けられている。この絶縁シー
ト42も、絶縁シート40と同様に、キャパシタ導体3
0同士の接触部分より若干広い面積であればよい。
【0032】なお、絶縁シート40,42は、インダク
タ導体20同士あるいはキャパシタ導体30同士の各接
触部分(電位が異なる接触部分)を覆い、かつ、絶縁シ
ート10の各折り曲げ部14にかからないものである必
要があるが、その大きさについては、上述したように接
触部分により若干広くする場合の他、絶縁シート10の
各折り畳み部12の各面とほぼ同じ大きさとしてもよ
い。
【0033】本実施例の積層型素子を製造する場合、ま
ず、インダクタ導体20を絶縁シート10の一方の面
に、キャパシタ導体30を他方の面にそれぞれ形成す
る。例えば、インダクタ導体20及びキャパシタ導体3
0は、印刷,エッチング,メッキ等各種の方法により絶
縁シート10の各面に被覆形成することができ、また、
図1及び図2に示すパターン形状の導電板を絶縁シート
10上に貼りつける等、任意の手法により形成すること
ができる。
【0034】図2(a)には、この被覆形成するインダ
クタ導体20の絶縁シート10に対する位置関係が示さ
れており、インダクタ導体20側から絶縁シート40,
インダクタ導体20及び絶縁シート10をみた状態が示
されている。また、同図(b)には、キャパシタ導体3
0の絶縁シート10に対する位置関係が示されており、
絶縁シート10側からキャパシタ導体30及び絶縁シー
ト42をみた状態が示されている。
【0035】次に、インダクタ導体20の表面に部分的
に絶縁シート40を貼りつける。絶縁シート40の貼り
つけは、図2(a)に示した位置に行うが、薄膜成形等
の手法によりインダクタ導体20の表面に絶縁層を形成
するようにしてもよい。
【0036】同様に、キャパシタ導体30の表面に部分
的に絶縁シート42を貼りつける。絶縁シート42の貼
りつけは、図2(b)に示した位置に行うが、薄膜成形
等の手法によりキャパシタ導体30の表面に絶縁層を形
成するようにしてもよい点は絶縁シート40と同様であ
る。
【0037】次に、両面にインダクタ導体20,キャパ
シタ導体30及び絶縁シート40,42が被覆形成され
た絶縁シート10を、図1に示すよう折り曲げ部14を
介してジグザグ状に折り曲げ、各折り畳み部12を積層
する(図1では、各構成部の係合関係が明確になるよう
に、各構成部を分離して示してある)。
【0038】このように絶縁シート10を折り畳むこと
により、インダクタ導体20は、巻数が4.5ターンで
あって、各巻線間が絶縁シート40によって絶縁された
コイルを形成し、インダクタンスLを持ったインダクタ
として機能することになる。これと同時に、キャパシタ
導体30は、インダクタ導体20と絶縁シート10を介
して相対向し、その間にキャパシタンスCを形成する。
【0039】次に、このようにして折り畳んだ積層体か
ら端子出しを行う。
【0040】図3は、折り畳んだ後の積層体から端子出
しを行う場合の説明図である。同図(a)は、積層体を
図1の矢印Bの方向を上にした場合の斜視図であり、イ
ンダクタ導体20の一方端に接続された入出力リード2
6が積層体の最上面の端部に露出した状態が示されてい
る。図3(b)は、絶縁シート10の端部をレーザで焼
き切る等の処理を施すことにより、キャパシタ導体30
の一方端に接続されたアース用リード36を露出させた
状態が示されている。また、図3(c)は、積層体を図
1の矢印Cの方向を上にした場合の斜視図であり、イン
ダクタ導体20の他方端に接続された入出力リード28
が積層体の反対面の端部に露出した状態が示されてい
る。
【0041】図3(d)は、このようにして各リード2
6,28,36を露出させた積層体に対して表面処理を
施し、その表面に各リード26,28,36と電気的に
接続された入出力端子26a,28a及びアース端子3
6aを形成した状態が示されている。このように端子付
けを行うことにより、小型のSMD(サーフェス・マウ
ント・デバイス)タイプの積層型素子を実現することが
でき、近年自動化の進む回路の組み立てを行う上で極め
て有効となる。
【0042】なお、本実施例の積層型素子は、各端子2
6a,28a,36aを直接回路基板に半田付けするば
かりでなく、必要に応じてこれら各端子を接続用のピン
構造に形成してもよい。
【0043】図4は、図1及び図2に示した本実施例の
積層型素子の等価回路を示す図である。図4に示すよう
に、本実施例の積層型素子は、インダクタ導体20によ
って形成されるインダクタと、このインダクタ導体20
との間にキャパシタ導体30によって形成されるキャパ
シタとを含んでおり、しかもこれらインダクタとキャパ
シタが分布定数的に現れ、集中定数型のフィルタにはな
い優れた減衰特性を発揮する。
【0044】このように、本実施例の積層型素子におい
ては、インダクタ導体20同士あるいはキャパシタ導体
30同士の絶縁を、必要最小限の面積ですむよう接触部
分のみを覆う絶縁シート40,42で行っており、絶縁
シート10を折り畳んだときに積層型素子全体の厚みが
薄くなり、部品の小型化が可能となる。例えは、従来で
あれば絶縁シートをインダクタ導体20あるいはキャパ
シタ導体30の全面に対向させるように折り返していた
ものが、本実施例では絶縁シート10の各折り畳み部1
2の一部の大きさであって、しかも折り返さずに1枚の
絶縁シートですむため、積層型素子全体としてはかなり
の薄肉化が可能となる。また、最小限の絶縁シートを用
いればよいため、材料費を低減することができるという
効果もある。
【0045】また、本実施例では、絶縁シート10の各
折り曲げ部14において、他の第2及び第3の絶縁シー
トを一緒に折り曲げないため、積層する工程においてス
プリングバックの発生を抑えることができる。また、第
2及び第3の絶縁シートがないことにより、各折り曲げ
部14の外径も小さくなるため、折り曲げる際に外側と
なるインダクタ導体20あるいはキャパシタ導体30に
過大な応力が加わることがなく、これらの各導体に亀裂
が生じることもない。従って、亀裂による断線や特性の
偏り、さらにはそれらに起因する積層型素子の不良率の
増加を防止することができる。
【0046】また、本実施例では、インダクタ導体20
及びキャパシタ導体30の間に介在させる絶縁シートの
枚数が従来の素子に比べて少なくなるため、キャパシタ
ンス成分の値を大きくすることができる等の効果があ
り、良好な電気的特性を得ることができる。
【0047】〔第1実施例の変形態様〕図5は、上述し
た第1実施例の積層型素子を更に改良して、スプリング
バックの発生を抑えるとともに、絶縁シート10を折り
曲げ易くした積層型LC素子の構造を示す図である。
【0048】同図は上述した図2に対応するものであ
り、図2(a)のインダクタ導体20の代わりに、折り
曲げの際に谷となる各折り曲げ部の中央付近に部分的な
溝22を有するインダクタ導体20aを用いている点に
特徴がある。同様に、図2(b)のキャパシタ導体30
の代わりに、折り曲げの際に谷となる各折り曲げ部の中
央付近に部分的な溝32を有するキャパシタ導体30a
を用いている点に特徴がある。
【0049】このような構成を有する積層型素子を製造
する場合、絶縁シート10の両面にインダクタ導体20
a,キャパシタ導体30a及び絶縁シート40,42を
被覆形成した後に、この絶縁シート10を折り曲げ部1
4を介してジグザグ状に折り曲げて積層体を形成する。
【0050】この絶縁シート10を折り曲げる場合、イ
ンダクタ導体20a及びキャパシタ導体30aの各折り
曲げ部には溝22,32が形成されているため、この溝
22,32がある折り曲げ部に着目すると、1枚の絶縁
シート10を折り曲げるだけでよい。すなわち、インダ
クタ導体20aあるいはキャパシタ導体30aを同時に
折り曲げる必要がなく、図2に示した構造の積層型素子
に比べて、絶縁シート10が折り曲げ易くなるととも
に、スプリングバックの発生がほとんどなくなる。
【0051】図6は、第1実施例の積層型素子を更に改
良して、電気的特性を改善するとともに、積層体の厚さ
を均一にした積層型素子の構造を示す図である。
【0052】同図(a)は図2(a)に対応するもので
あり、インダクタ導体20と同一面上にこのインダクタ
導体20の隙間を埋めるように4個のダミー用導体44
を設けた点に特徴がある。同様に、同図(b)は図2
(b)に対応するものであり、キャパシタ導体30と同
一面上にこのキャパシタ導体の隙間を埋めるように4個
のダミー用導体46を設けた点に特徴がある。
【0053】このような構成を有する積層型素子を製造
する場合、絶縁シート10の一方の面にインダクタ導体
20および4個のダミー用導体44を形成するととも
に、絶縁シート10の他方の面にキャパシタ導体30お
よび4個のダミー用導体46を形成する。次に、絶縁シ
ート10の両面に各4個の絶縁シート40,42を被覆
形成し、その後この絶縁シート10を折り曲げ部14を
介してジグザグ状に折り曲げて積層体を形成する。
【0054】この積層型素子は、ダミー用導体44によ
ってインダクタ導体20の隙間が、ダミー用導体46に
よってキャパシタ導体30の隙間がそれぞれ埋められて
いる。従って、絶縁シート10を折り曲げて積層体を形
成したときに、この積層体の厚さが均一になり、端子付
けや配線加工等の後処理が容易になる。
【0055】特に、各ダミー用導体44,46を絶縁シ
ート10の谷あるいは山を挟んでインダクタ導体20あ
るいはキャパシタ導体30に対向させて積層する際に、
対向するダミー用導体44とインダクタ導体20、およ
びダミー用導体46とキャパシタ導体30をそれぞれ半
田付けするとともに、絶縁シート40,42の厚さをこ
の半田層の厚さ(例えば10μm程度)とほぼ同じにす
ることにより、積層体の厚さを完全に均一に調整するこ
とができる。
【0056】図7及び図8は、上述した図5の特徴
(溝)と図6の特徴(ダミー用導体)を併せ持つ積層型
素子の構造を示す図である。図7にはこの積層型素子を
各構成部品毎に展開した状態が、図8には各構成部品の
位置関係がそれぞれ示されている。
【0057】この積層型素子は、インダクタ導体20a
及びキャパシタ導体30aの折り畳み部に溝22,32
を有するため、積層体を形成する際の折り畳みが容易で
あり、スプリングバックの発生がほとんどない。また、
インダクタ導体20aの隙間を埋めるようにダミー用導
体44が、キャパシタ導体30aの隙間を埋めるように
ダミー用導体46がそれぞれ設けられているため、積層
体の厚さを完全に均一にすることができる。
【0058】図9は、上述した第1実施例の積層型素子
に対して、インダクタ導体20及びキャパシタ導体30
の導体パターンを変更した積層型素子の構造を示す図で
ある。
【0059】同図(a)はパターン変更後のインダクタ
導体20bと絶縁シート10及び40との係合関係を示
しており、同図(b)はパターン変更後のキャパシタ導
体30bと絶縁シート10及び42との係合関係を示し
ている。インダクタ導体20b,キャパシタ導体30b
は、上述したインダクタ導体20及びキャパシタ導体3
0の一部を削除した形状をしており、対向する面積が減
少する分だけキャパシタンスCが減少し、周波数特性が
若干異なる積層型素子を形成している。従って、キャパ
シタンスCが小さくてもよい場合は図9に示した積層型
素子を用いればよく、反対にキャパシタンスCを大きく
したい場合は図1〜図8に示した積層型素子を用いれば
よい。
【0060】なお、インダクタ導体及びキャパシタ導体
のパターン形状については、これまでに説明した形状に
限定されるものではなく、積層体を形成したときにイン
ダクタ及びキャパシタとして機能するものであればよ
い。例えば、これら各導体は、周回する半径が次第に大
きくあるいは小さくなるようなものであってもよい。
【0061】第2実施例 次に、第2実施例の積層型素子について説明する。
【0062】本実施例の積層型素子の特徴は、キャパシ
タ導体をインダクタ導体の一部に対向させるようにした
点にあり、上述した第1実施例の積層型素子(特に図7
及び図8に示した積層型素子)とは異なる周波数特性を
有するノイズフィルタとして機能する。
【0063】図10は、本実施例の積層型素子を各構成
部品毎に展開した図であり、各構成部品を折り畳んで積
層型素子を製造する状態が示されている。また、図11
は各構成部品の位置関係を示すための説明図であり、各
構成部品を重ねたときの係合関係が示されている。
【0064】図10及び図11に示すように、本実施例
の積層型素子は、交互に逆向きに折り畳まれる絶縁シー
ト10と、この絶縁シート10の両側に配置されるイン
ダクタ導体20a及びキャパシタ導体30cと、これら
インダクタ導体20a及びキャパシタ導体30c同士の
間に挟まれる絶縁シート40,42とを含んで構成され
る。
【0065】この中でキャパシタ導体30cは、インダ
クタ導体20aと部分的に対向しており、2.5ターン
のコイルを形成すると共にインダクタ導体20aとの間
でキャパシタを形成する。従って、上述した第1実施例
の各積層型素子のようにインダクタ導体とキャパシタ導
体とが全範囲で対向している場合に比べると、キャパシ
タンスCが減少し、異なる周波数特性を有することにな
る。図12は、本実施例の積層型素子の等価回路を示す
図であり、キャパシタ導体30cがインダクタ導体20
aに対して部分的に対向しているため、この対向する部
分についてのみキャパシタが形成された状態が示されて
いる。
【0066】絶縁シート40によってインダクタ導体2
0a同士の絶縁を行う点は図7等に示した積層型素子と
同じであるが、絶縁シート42によるキャパシタ導体3
0cの絶縁は必要な場合にのみ行えばよい。すなわち、
本実施例に示したように、キャパシタ導体30cを2.
5ターンとした場合には、2枚の絶縁シート42が必要
となるが、キャパシタ導体30cが1.5ターンより少
ない場合にはこのキャパシタ導体30c同士が電気的に
接触しない場合もあり、この場合には絶縁シート42は
不要となる。
【0067】また、本実施例の積層型素子において、全
体の厚みが薄くなることによる部品の小型化が可能にな
る点、第2及び第3の絶縁シートを一緒に折り曲げない
ことにより導体の亀裂や断線を防止し、不良率を低減で
きる点、インダクタ導体とキャパシタ導体とが接近する
ことによりキャパシタンス成分の値を大きくして良好な
電気的特性を得ることができる点については上述した第
1実施例の積層型素子と同じである。
【0068】なお、図10及び図11には、インダクタ
導体20a,キャパシタ導体30cは溝22,32を有
するとともに、ダミー用導体44,46を追加した場合
の積層型素子を示したが、溝22,32がない場合、ダ
ミー用導体44,46がない場合、その他導体のパター
ンを変更した場合等各種の変形態様が考えられる点につ
いても第1実施例と同じである。
【0069】第3実施例 次に、第3実施例の積層型素子について説明する。
【0070】本実施例の積層型素子の特徴は、キャパシ
タ導体の両端に入出力端子を設けた点にある。すなわ
ち、上述した第1及び第2実施例の積層型素子がノーマ
ルモード型であるのに対し、本実施例の積層型素子はコ
モンモード型である点で異なっている。
【0071】図13は、本実施例の積層型素子を各構成
部品毎に展開した図であり、各構成部品を折り畳んで積
層型素子を製造する状態が示されている。また、図14
は各構成部品の位置関係を示すための説明図であり、各
構成部品を重ねたときの係合関係が示されている。
【0072】この図13及び図14に示した積層型素子
は、図7及び図8に示した積層型素子に対応しており、
キャパシタ導体30dがその両端に入出力端子37,3
8を有する点が異なっている。
【0073】すなわち、インダクタ導体20a,キャパ
シタ導体30dがそれぞれインダクタンスL1,L2の
インダクタとして機能するとともに、これら両導体20
a,30dの間にはキャパシタンスCのキャパシタが形
成される。図15は、本実施例の積層型素子の等価回路
を示す図である。
【0074】なお、本実施例の積層型素子においては、
インダクタ導体20aとキャパシタ導体30dの部分的
な絶縁を絶縁シート40,42で行っている点は上述し
た第1実施例等と同様であり、小型化,電気特性改善等
の種々の効果及び各種変形態様についても第1実施例等
と同様に考えることができる。
【0075】第4実施例 次に、第4実施例の積層型素子について説明する。
【0076】本実施例の積層型素子の特徴は、インダク
タ導体及びキャパシタ導体を絶縁シート10の谷となる
折り畳み部に沿って複数個に分割した点にあり、この分
割部分に着目すると導体が全く存在しないため、スプリ
ングバックの発生がほとんどなくなり、加工性をさらに
改善している。
【0077】図16は、本実施例の積層型素子を各構成
部品毎に展開した図であり、各構成部品を折り畳んで積
層型素子を製造する場合の折り畳みの状態が示されてい
る。また、図17は各構成部品の位置関係を示すための
説明図であり、各構成部品を重ねたときの係合関係が示
されている。
【0078】5個のインダクタ導体120−1,120
−2,120−3,120−4,120−5は、絶縁シ
ート10を折り畳んで積層体を形成したときに、4.5
ターンのインダクタを形成するものであり、全体として
図7及び図8に示したインダクタ導体20aと同等の機
能を有する。
【0079】本実施例の積層型素子における各分割イン
ダクタ導体間の電気的導通は、向かい合って積層される
インダクタ導体の一部を介して行うが、導体同士が接触
する部分を半田付けすることにより、さらに完全な電気
的接続を行うことができる。なお、このような各インダ
クタ導体間の電気的接続は、電位が異なる接触部分を絶
縁シート40で絶縁し、それ以外の部分を露出させてお
いたために可能となったものであり、部分的に絶縁する
ことによる副次的な効果ということができる。
【0080】同様に、5個のキャパシタ導体130−
1,130−2,130−3,130−4,130−5
は、絶縁シート10を折り畳んで積層体を形成したとき
に、4.5ターンのコイルを形成し、5個のインダクタ
導体120−1等との間でキャパシタを形成するもので
ある。全体として、図7及び図8に示したキャパシタ導
体30aと同等の機能を有する。
【0081】この各分割キャパシタ導体間の電気的導通
も、向かい合って積層されるキャパシタ導体の一部を介
して行うが、導体同士が接触する部分を半田付けするこ
とにより、さらに完全な電気的接続を行うことができ
る。
【0082】このように、本実施例の積層型素子は、絶
縁シート10の1つおきの各折り曲げ部に沿ってインダ
クタ導体及びキャパシタ導体を分割しているため、各導
体を一緒に折り曲げる場合に比べてスプリングバックの
発生を抑えることができ、上述した第1実施例等に比べ
てさらに加工性を改善することができる。
【0083】なお、本実施例の積層型素子の等価回路に
ついては図4に示したものをそのまま適用することがで
きる。また、本実施例の積層型素子は、ノーマルモード
型の他コモンモード型であってもよい。
【0084】第5実施例 次に、第5実施例の積層型素子について説明する。
【0085】本実施例の積層型素子の特徴は、図7及び
図8に示した積層型素子に対して第2のインダクタ導体
を追加してコモンモード型の積層型素子とした点にあ
る。
【0086】図18及び図19は、本実施例の積層型素
子の構成を示す図である。これらの図に示すように、本
実施例の積層型素子は、図7及び図8に示した積層型素
子に、絶縁シート10と同じ形状の絶縁シート70と、
キャパシタ導体30aとほぼ同じ形状であって両端に入
出力端子66,68を有するインダクタ導体60と、こ
のインダクタ導体60の隙間を埋めるための4個のダミ
ー用導体64と、インダクタ導体60同士が接触するこ
とを部分的に防止するための4個の絶縁シート48とを
加えた構成を有する。ここで、インダクタ導体60には
1つおきの各折り畳み部に溝62が形成されている。
【0087】図20は、本実施例の積層型素子の等価回
路であり、インダクタ導体20aによるインダクタンス
L1と、インダクタ導体60によるインダクタンスL2
と、これら各インダクタ導体20a,60とキャパシタ
導体30aとの間に形成されるキャパシタンスCとが分
布定数的に存在している。
【0088】このように、3層の導体(インダクタ導体
20a,キャパシタ導体30a,インダクタ導体60)
を交互に折り畳んで積層型素子を構成する場合であって
も、インダクタ導体20a同士の部分的な接触を絶縁シ
ート40で絶縁し、インダクタ導体60同士の部分的な
接触を絶縁シート48で絶縁しており、積層体を形成す
る際に一緒に折り畳む絶縁シートの枚数を最小限に抑え
ることができる。そのため、上述した第1実施例等と同
様に薄肉化,電気的特性の改善等の効果がある。
【0089】特に、各導体20a,30a,60の折り
畳み部に溝22,32,62を設けているため、本実施
例の積層型素子のように3層の導体を重ねた場合、ある
いはそれ以上の層の導体を重ねた場合であっても、スプ
リングバックが少なく、容易に積層体を形成することが
できる。
【0090】第6実施例 次に、第6実施例の積層型素子について説明する。
【0091】本実施例の積層型素子の特徴は、キャパシ
タ導体を用いずにインダクタ導体のみを積層してインダ
クタを形成した点にある。すなわち、本実施例の積層型
素子は、上述した図1の積層型素子の絶縁シート10,
インダクタ導体20及び絶縁シート40とを含んで構成
されている。図25は、インダクタを形成する本実施例
の積層型素子の構成を示す図である。
【0092】このように、インダクタ導体20のみを交
互に折り畳んで積層型素子を構成する場合であっても、
インダクタ導体20同士の部分的な接触を絶縁シート4
0で絶縁しているため、積層体を形成する際に一緒に折
り畳む絶縁シートの枚数を最小限に抑えることができ、
スプリングバックの発生を抑えて加工性を改善すること
ができる。
【0093】なお、インダクタ導体20の各折り曲げ部
12に溝を形成することによりさらにスプリングバック
を抑えることができる点、ダミー用導体を追加すること
により素子の厚みを均一にすることができる点等につい
ては上述した各実施例と同様である。
【0094】その他の実施例 なお、本発明は、上述した各実施例に限定されるもので
はなく、これ以外に各種の変形実施が可能である。
【0095】例えば、上述した各実施例の積層型素子に
おいて、キャパシタ導体30,30aを分割し、各分割
部分を接地するようにしてもよい。図21はキャパシタ
導体を分割して接地した積層型素子の等価回路を示す図
であり、同図(a)は図4の等価回路を有する積層型素
子のキャパシタ導体を分割した場合に、図21(b)は
図20の等価回路を有する積層型素子のキャパシタ導体
を分割した場合にそれぞれ対応している。
【0096】また、上述した各実施例の積層型素子にお
いて、インダクタンス成分をより大きくしたい場合に
は、各導体の表面にあるいは絶縁シートの中に磁性体を
混入させるようにしてもよい。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、第
2の絶縁シートによって導体同士の接触部分について部
分的に絶縁を行っており、導体の全面を絶縁する場合に
比べて第2の絶縁シートの面積を削減でき、部品の小型
化が可能となる。
【0098】また、第2及び第3の導体同士の絶縁のた
めに一緒に重ねる絶縁シートが不要になるため、これら
の絶縁シートを同時に折り曲げて折り畳む場合に比べて
スプリングバックの発生を抑えることができ、加工性の
改善が可能となる。
【0099】さらに、第1の導体同士あるいは第2の導
体同士の間に介在する絶縁層が薄くなることにより、電
気的特性を改善することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の積層型素子を各構成部品毎に展開
した図である。
【図2】図1の積層型素子の各構成部品の位置関係を示
すための説明図である。
【図3】積層体から端子出しを行う場合の説明図であ
る。
【図4】第1実施例の積層型素子の等価回路図である。
【図5】図2の積層型素子に溝を追加した積層型素子の
構造を示す図である。
【図6】図2の積層型素子にダミー用導体を追加した積
層型素子の構造を示す図である。
【図7】溝とダミー用導体を追加した積層型素子を各構
成部品毎に展開した図である。
【図8】図7の積層型素子の各構成部品の位置関係を示
すための説明図である。
【図9】導体パターンを変更した積層型素子の構造を示
す図である。
【図10】第2実施例の積層型素子を各構成部品毎に展
開した図である。
【図11】図10の積層型素子の各構成部品の位置関係
を示すための説明図である。
【図12】第2実施例の積層型素子の等価回路図であ
る。
【図13】第3実施例の積層型素子を各構成部品毎に展
開した図である。
【図14】図13の積層型素子の各構成部品の位置関係
を示すための説明図である。
【図15】第3実施例の積層型素子の等価回路図であ
る。
【図16】第4実施例の積層型素子を各構成部品毎に展
開した図である。
【図17】図16の積層型素子の各構成部品の位置関係
を示すための説明図である。
【図18】第5実施例の積層型素子を各構成部品毎に展
開した図である。
【図19】図18の積層型素子の各構成部品の位置関係
を示すための説明図である。
【図20】第5実施例の積層型素子の等価回路図であ
る。
【図21】その他の実施例における積層型素子の等価回
路図である。
【図22】従来の積層型素子の外観斜視図である。
【図23】積層型素子の製造工程を示す図である。
【図24】図23の導体の位置を示す図である。
【図25】第6実施例の積層型素子の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
10,40,42 絶縁シート 12 折り畳み部 14 折り曲げ部 20 インダクタ導体 26,28 入出力リード 30 キャパシタ導体 36 アース用リード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−259608(JP,A) 特開 昭55−156311(JP,A) 特開 昭62−224905(JP,A) 実開 平3−59627(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 17/00 H03H 7/075

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交互に逆向きに折り畳んで積層される複
    数の折り畳み部を有する第1の絶縁シートと、 前記第1の絶縁シートの各折り畳み部の片面側に、各折
    り畳み部を交互に逆向きに折り畳んで積層したときに所
    定ターン数のインダクタを形成するよう設けられた第1
    の導体と、 前記第1の絶縁シートの各折り畳み部の他面側に、前記
    第1の導体とほぼ対向するよう設けられて、前記第1の
    導体との間にキャパシタを形成する第2の導体と、 前記第1および第2の導体を折り畳んだときに、この第
    1および第2の導体同士が接触する部分を覆うように部
    分的に設けられ、かつ、折り曲げ部にかからないように
    部分的に設けられた複数の第2の絶縁シートと、 を備えることを特徴とする積層型素子。
  2. 【請求項2】 交互に逆向きに折り畳んで積層される複
    数の折り畳み部を有する第1の絶縁シートと、 前記第1の絶縁シートの各折り畳み部の片面側に、各折
    り畳み部を交互に逆向きに折り畳んで積層したときに所
    定ターン数のインダクタを形成するよう設けられた第1
    の導体と、 前記第1の導体を折り畳んだときに、この第1の導体同
    士が接触する部分を覆うように部分的に設けられ、か
    つ、折り曲げ部にかからないように部分的に設けられた
    複数の第2の絶縁シートと、 を備えることを特徴とする積層型素子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 前記第2の絶縁シートによって前記第1の導体同士ある
    いは前記第2の導体同士が接触する部分のみを覆うとと
    もに、 前記第1の導体あるいは前記第2の導体の少なくとも一
    方の隙間部分に、この隙間部分を埋めるように第3の導
    体あるいは絶縁シートを設けることを特徴とする積層型
    素子。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2において、 前記第1の導体あるいは前記第2の導体の少なくとも一
    方は、各折り曲げ部の一部に溝を有することを特徴とす
    る積層型素子。
  5. 【請求項5】 請求項1,3又は4において、 前記第1の導体は、その両端に入出力端子が設けられた
    インダクタ導体として形成され、前記第2の導体は、そ
    の一方端にアース端子が設けられたキャパシタ導体とし
    て形成されたことを特徴とする積層型素子。
  6. 【請求項6】 請求項1,3又は4において、 前記第1の導体は、その両端に第1の入出力端子が設け
    られたインダクタ導体として形成され、前記第2の導体
    は、その両端に第2の入出力端子が設けられたキャパシ
    タ導体として形成されたことを特徴とする積層型素子。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4において、 前記第1の導体あるいは前記第2の導体の少なくとも一
    方は、折り畳んだときに谷となる前記第1の絶縁シート
    の各折り畳み部に沿って分割された複数の部分導体によ
    って構成されており、 前記第1の絶縁シートを折り畳んだときに、谷となる前
    記第1の絶縁シートの各折り畳み部を挟んで対向する前
    記部分導体同士の電気的接続を行うことを特徴とする積
    層型素子。
JP06281393A 1993-02-24 1993-02-24 積層型素子 Expired - Fee Related JP3335412B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06281393A JP3335412B2 (ja) 1993-02-24 1993-02-24 積層型素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06281393A JP3335412B2 (ja) 1993-02-24 1993-02-24 積層型素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06251945A JPH06251945A (ja) 1994-09-09
JP3335412B2 true JP3335412B2 (ja) 2002-10-15

Family

ID=13211160

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06281393A Expired - Fee Related JP3335412B2 (ja) 1993-02-24 1993-02-24 積層型素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3335412B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5139685B2 (ja) 2007-01-26 2013-02-06 パナソニック株式会社 積層素子
ITTO20110295A1 (it) 2011-04-01 2012-10-02 St Microelectronics Srl Dispositivo ad induttore integrato ad elevato valore di induttanza, in particolare per l'uso come antenna in un sistema di identificazione a radiofrequenza
EP3285383A1 (en) * 2016-08-15 2018-02-21 ABB Technology Oy Current conductor structure with frequency-dependent resistance
JP2019187056A (ja) * 2018-04-09 2019-10-24 三菱電機株式会社 回転電機のコア、および回転電機のコアの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06251945A (ja) 1994-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8050045B2 (en) Electronic component and method of manufacturing the same
US5251108A (en) Laminated electronic device with staggered holes in the conductors
TW552773B (en) Multilayered LC composite component and method for manufacturing the same
US5495213A (en) LC noise filter
US20050253677A1 (en) Coil component
KR100466976B1 (ko) 적층형 인덕터
JPH0758512A (ja) 無線周波数フィルタ
JP2002305111A (ja) 積層インダクタ
US20110037540A1 (en) Laminated filter
WO2018051798A1 (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP4760165B2 (ja) 積層インダクタ
JP3280019B2 (ja) Lcノイズフィルタ
JP3287544B2 (ja) ノイズフィルタ
JP3335412B2 (ja) 積層型素子
JP2001358551A (ja) フィルタ
JPS60244097A (ja) 混成電子回路
JP3447786B2 (ja) 積層型電子部品
JP3031957B2 (ja) ノイズ・フイルタ
JP3233306B2 (ja) 積層型ノイズ吸収素子複合体
JPH0878991A (ja) チップ型lcフィルタ素子
JP3118327B2 (ja) Lc複合部品
JPH07226331A (ja) 積層セラミックコンデンサー
JPH0897328A (ja) 積層電子部品
JPH0338813A (ja) Lc複合部品
JP2003168945A (ja) Lcノイズフィルタおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020702

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees