JPH0529133U - 脚付き組立式ウエーハボート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 組立式ウェーハボートの機能を損なわずに、
部品点数を減らして組立、分解を簡単に行えるようにし
た、脚付き組立式ウェーハボートを提供する。 【構成】 半導体ウェーハを複数載置して所定の熱処理
を施すウェーハボートであって、ウェーハを支持する２
以上の支持軸と、この支持軸の両端部を保持する側板と
から構成する。ウェーハを支持する支持軸には、それ自
体のたわみを抑止するための脚を形成する。この脚に支
持軸の中間支持部材の機能を持たせる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、脚付き組立式ウェーハボートに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

半導体ウェーハを拡散炉内において熱処理する時に用いられる支持具があり、 これは複数枚のウェーハを一定の間隔で並置して拡散炉内に収納できるようにし てある。 この種の支持具は、ウェーハボートとも称されて組立式のものがあり、例えば 図３に示すように一対の側板ａと、この側板に着脱自在に支持される複数のウェ ーハ支持軸ｂと、このウェーハ支持軸の中間部を支持する複数の中間支持部材ｃ とから構成されている（実開平２−７３７３１号公報）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記組立式ウェーハボートにおいては、比較的部品点数が多い ため、組立及び分解に相当時間が掛かり、部品の交換等メンテナンス面でも厄介 であり、部品点数の削減に解決すべき問題点を有している。

【０００４】 本考案は、このような従来の問題点を解決するためになされ、組立式ウェーハ ボートの機能を損なわずに部品点数を減らして組立、分解を簡単に行えるように した、脚付き組立式ウェーハボートを提供することを課題としたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記課題を技術的に解決するための手段として、本考案は、半導体ウェーハを 複数載置して所定の熱処理を施すウェーハボートであって、ウェーハを支持する ２以上の支持軸と、この支持軸の両端部を保持する側板とから構成され、前記ウ ェーハを支持する支持軸には、それ自体のたわみを抑止するための脚が形成され たことを要旨とするものである。

【０００６】

【作 用】

脚が支持軸と一体に形成されているので、従来例のような複数の中間支持部材 が不要となって部品点数の削減が図れ、中間支持部材の機能は支持軸に持たせる ことができる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付図面に基づいて詳説する。 図１において、１は一対の側板であり、この側板に複数の角柱状支持軸２、３を 差し渡してその両端部を着脱自在に取り付け、最外側の両支持軸２の下部には一 定の間隔をあけてたわみ抑止用の脚４が支持軸と一体に形成されている。

【０００８】 前記支持軸２は、上面の内側縁から内面の上側縁にかけて支持軸の長手方向に 沿って一定のピッチでウェーハ装着溝２ａが設けられ、前記内側に取り付ける支 持軸３の上面にも同様にウェーハ装着溝３ａが設けられている。

【０００９】 前記側板１は、図２に示すように上部の両肩部に切り込み溝１ａが対設され、 この切り込み溝１ａに前記支持軸２の端部に形成された切り込み溝（図示せず） を嵌め込むことにより支持軸２を着脱自在に取り付けられるようにしてある。 又、側板１の内面側には図１に見えるように斜めの嵌め込み用凹部１ｂが形成 され、この凹部に前記支持軸３の端部を嵌合することにより側板１の下部に支持 軸３を着脱自在に取り付けられるようにしてある。 つまり、一対の側板１間に２本の支持軸２、３が合計４本着脱自在に取り付け られ、これらの支持軸２、３のウェーハ装着溝２ａ、３ａはウェーハを安定良く 保持できるように円周方向に沿って整合するようにしてある。

【００１０】 前記側板１の上部には、取っ手５を装着するための孔１ｃが所定の間隔をあけ て対設され、この装着用孔１ｃに取っ手５の下部に設けられた係合部５ａを挿入 して取っ手５を側板１の外面に密接させ、係合部５ａの先端部に設けられた溝５ ｂにストッパー６の下部に設けられた切り欠き６ａを嵌合係止することにより、 取っ手５を着脱自在に取り付けられるようにしてある。この時、ストッパー６の 上部に設けられた鉤状の係止部６ｂは、取っ手５の下枠５ｃに引っ掛かるように なっている。

【００１１】 このようにして形成されたウェーハボート７は、前記支持軸２、３のウェーハ 装着溝２ａ、３ａに複数のウェーハ（図示せず）を装着して載置し、拡散炉内に 収納してウェーハの熱処理が行われる。前記取っ手５はこのウェーハボート７を 搬送する際に有効に利用される。

【００１２】 前記ウェーハの熱処理において、ウェーハボート７はかなりの高温に曝され、 或は相当な温度変化を受けるが損傷乃至変形することはない。特に、最外側の支 持軸２の下部には脚４が形成されているので、これが補強作用をなし支持軸２自 体のたわみを未然に防止することができると共に、ウェーハボート７の安定性を 保持することができる。これにより、従来の中間支持部材が不要となる。

【００１３】 尚、ウェーハボートの構成部材は全てシリコン製であることが望ましいが、取 っ手とストッパーは石英ガラス製にすることも可能である。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、ウェーハボートの脚が支持軸と一体に 形成されているので、従来例のような複数の中間支持部材が不要となり、部品点 数の削減が図れ、組立及び分解が容易にできると共に、部品交換も簡単にできる 等の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例を示すウェーハボートの斜視
図である。

【図２】 その側板部分の分解斜視図である。

【図３】 従来例の説明図である。

【符号の説明】

１…側板 １ａ…切り込み溝 １ｂ…嵌め込み用凹
部 １ｃ…装着用孔２、３…支持軸 ２ａ、３ａ…
ウェーハ装着溝 ４…脚 ５…取っ手５ａ…係合部
５ｂ…溝 ５ｃ…下枠 ６…ストッパー ６
ａ…切り欠き ６ｂ…係止部 ７…ウェーハボート

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 半導体ウェーハを複数載置して所定の熱
   処理を施すウェーハボートであって、ウェーハを支持す
   る２以上の支持軸と、この支持軸の両端部を保持する側
   板とから構成され、前記ウェーハを支持する支持軸に
   は、それ自体のたわみを抑止するための脚が形成された
   ことを特徴とする、脚付き組立式ウェーハボート。
2. 【請求項２】 最外側の両支持軸に脚が形成されてい
   る、請求項１記載の脚付き組立式ウェーハボート。