JPH05291026A - Ｍｒｉ用磁界発生装置 - Google Patents
Ｍｒｉ用磁界発生装置Info
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- JPH05291026A JPH05291026A JP4117932A JP11793292A JPH05291026A JP H05291026 A JPH05291026 A JP H05291026A JP 4117932 A JP4117932 A JP 4117932A JP 11793292 A JP11793292 A JP 11793292A JP H05291026 A JPH05291026 A JP H05291026A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 筒状の継鉄内周部の空隙対向面に棒状の永久
磁石構成体を環状配置した構成において、開口部の漏洩
磁束を減少させ、所要部の均一磁界を向上、特に磁界発
生装置のＺ軸方向の磁場分布を均一化し、磁石重量を軽
減して装置を小型軽量化が可能な構成としたＭＲＩ用磁
界発生装置の提供。 【構成】 主要磁界を形成する一対の永久磁石の空隙対
向面に永久磁石構成体２ａ，２ｄよりもＺ軸方向の長さ
が短い磁極片４，４を配置して軸線Ｚ方向の磁界強度の
均一化を図り、さらに該磁極片４，４の中央部及び両端
部に突起５，６を設ける。 【効果】 装置開口部の磁束漏れを防いで軸線方向の装
置長さを短縮でき、さらに磁極片４，４をボルトにて継
鉄１に固定でき、装置の小型軽量化が達成できる。
磁石構成体を環状配置した構成において、開口部の漏洩
磁束を減少させ、所要部の均一磁界を向上、特に磁界発
生装置のＺ軸方向の磁場分布を均一化し、磁石重量を軽
減して装置を小型軽量化が可能な構成としたＭＲＩ用磁
界発生装置の提供。 【構成】 主要磁界を形成する一対の永久磁石の空隙対
向面に永久磁石構成体２ａ，２ｄよりもＺ軸方向の長さ
が短い磁極片４，４を配置して軸線Ｚ方向の磁界強度の
均一化を図り、さらに該磁極片４，４の中央部及び両端
部に突起５，６を設ける。 【効果】 装置開口部の磁束漏れを防いで軸線方向の装
置長さを短縮でき、さらに磁極片４，４をボルトにて継
鉄１に固定でき、装置の小型軽量化が達成できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、医療用磁気共鳴断層
撮影装置（以下ＭＲＩという）等に用いられる磁界発生
装置の改良に係り、多角筒状の継鉄内周面に永久磁石構
成体を対向配置しかつ特定形状の磁極片を配置すること
により、開口部の漏洩磁束を減少させ、所要部の均一磁
界を向上させて永久磁石の使用量を低減したＭＲＩ用磁
界発生装置に関する。
撮影装置（以下ＭＲＩという）等に用いられる磁界発生
装置の改良に係り、多角筒状の継鉄内周面に永久磁石構
成体を対向配置しかつ特定形状の磁極片を配置すること
により、開口部の漏洩磁束を減少させ、所要部の均一磁
界を向上させて永久磁石の使用量を低減したＭＲＩ用磁
界発生装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来のＭＲＩ磁界発生装置において、多
角筒状の鉄等からなる継鉄内周部に複数の棒状永久磁石
構成体を環状に組み合せ配置した磁気回路が知られてい
る。この構成は、空隙を形成して対向する一対の永久磁
石構成体を継鉄にて磁気的に結合し一体化した磁気回路
と比較して、磁気漏洩が少なく、磁石を効率よく使用す
ることができる構成として採用されている。
角筒状の鉄等からなる継鉄内周部に複数の棒状永久磁石
構成体を環状に組み合せ配置した磁気回路が知られてい
る。この構成は、空隙を形成して対向する一対の永久磁
石構成体を継鉄にて磁気的に結合し一体化した磁気回路
と比較して、磁気漏洩が少なく、磁石を効率よく使用す
ることができる構成として採用されている。
【０００３】しかし、上記の構成においても開口部の永
久磁石構成体からの磁気漏洩はまぬがれず、所要空間の
磁界均一度を高める目的から均一磁界空間を磁気回路の
端部より遠ざける必要があり、磁界発生装置全体の長さ
が長くなり、磁石及び装置の大型化を招いている。この
問題を改善する方法として、磁石開口端部の磁石の厚み
を部分的に大きくし、装置開口部の漏れ磁束を低減する
方法が提案（特開昭６３−４３３０４号）されている。
久磁石構成体からの磁気漏洩はまぬがれず、所要空間の
磁界均一度を高める目的から均一磁界空間を磁気回路の
端部より遠ざける必要があり、磁界発生装置全体の長さ
が長くなり、磁石及び装置の大型化を招いている。この
問題を改善する方法として、磁石開口端部の磁石の厚み
を部分的に大きくし、装置開口部の漏れ磁束を低減する
方法が提案（特開昭６３−４３３０４号）されている。
【０００４】かかる構成は、台形断面、不等辺三角形断
面を有する板状の永久磁石を多角筒状に形成されたコア
の内壁面を覆うように内壁面に固着し、中空部との界面
に垂直に着磁された該永久磁石の軸線Ｚ方向の両端部に
沿って、図７に上記従来のＭＲＩ用磁界発生装置の永久
磁石の構成例を示すとおり、中空部側に突出部を有し中
空部との界面に垂直な方向に着磁された不均一磁界補正
用の永久磁石片１０を有することを特徴とするものであ
る。この不均一磁界補正用の永久磁石片１０が発生する
磁束によって、磁気回路両端部における磁界強度の低下
が補償され、これが均一磁界領域における磁界強度のわ
ずかな低下の補正にもつながり、磁界の均一度を保持す
るために磁界発生装置の軸線方向長さを延長する必要が
なく、装置の大型化、高重量化を防ぐことができる。
面を有する板状の永久磁石を多角筒状に形成されたコア
の内壁面を覆うように内壁面に固着し、中空部との界面
に垂直に着磁された該永久磁石の軸線Ｚ方向の両端部に
沿って、図７に上記従来のＭＲＩ用磁界発生装置の永久
磁石の構成例を示すとおり、中空部側に突出部を有し中
空部との界面に垂直な方向に着磁された不均一磁界補正
用の永久磁石片１０を有することを特徴とするものであ
る。この不均一磁界補正用の永久磁石片１０が発生する
磁束によって、磁気回路両端部における磁界強度の低下
が補償され、これが均一磁界領域における磁界強度のわ
ずかな低下の補正にもつながり、磁界の均一度を保持す
るために磁界発生装置の軸線方向長さを延長する必要が
なく、装置の大型化、高重量化を防ぐことができる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の例では
永久磁石の装置開口部の厚みを大きくするため、高価な
高性能永久磁石を余分に用いることとなり、コストの増
大、磁石の高重量化が問題となっていた。さらに、永久
磁石が中空部に対して露出するため、永久磁石素材の磁
化特性の不均一性が直接中空部の磁界均一性に影響を与
える問題があった。また、安全性の面から永久磁石構成
体をヨークに固定する必要があるが、永久磁石が露出す
る構成では固定板のスペースが必要となり、等価的に空
隙長が大きくなって永久磁石の重量が増加し、コストが
増大する原因となっていた。
永久磁石の装置開口部の厚みを大きくするため、高価な
高性能永久磁石を余分に用いることとなり、コストの増
大、磁石の高重量化が問題となっていた。さらに、永久
磁石が中空部に対して露出するため、永久磁石素材の磁
化特性の不均一性が直接中空部の磁界均一性に影響を与
える問題があった。また、安全性の面から永久磁石構成
体をヨークに固定する必要があるが、永久磁石が露出す
る構成では固定板のスペースが必要となり、等価的に空
隙長が大きくなって永久磁石の重量が増加し、コストが
増大する原因となっていた。
【０００６】この発明は、筒状の継鉄内周部の空隙対向
面に棒状の永久磁石構成体を環状配置した構成におい
て、開口部の漏洩磁束を減少させ、所要部の均一磁界を
向上、特に磁界発生装置のＺ軸方向の磁界分布を均一化
し、磁石重量を軽減して装置を小型軽量化が可能な構成
としたＭＲＩ用磁界発生装置の提供を目的としている。
面に棒状の永久磁石構成体を環状配置した構成におい
て、開口部の漏洩磁束を減少させ、所要部の均一磁界を
向上、特に磁界発生装置のＺ軸方向の磁界分布を均一化
し、磁石重量を軽減して装置を小型軽量化が可能な構成
としたＭＲＩ用磁界発生装置の提供を目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】この発明は、筒状の継鉄
内周面に、主要磁界を形成する一対の永久磁石構成体を
対向配置し、該継鉄内周面に複数の永久磁石構成体を配
し磁気的に結合してなるＭＲＩ用磁界発生装置におい
て、主要磁界を形成する一対の永久磁石構成体空隙対向
面に磁極片を設置することを特徴とするＭＲＩ用磁界発
生装置である。
内周面に、主要磁界を形成する一対の永久磁石構成体を
対向配置し、該継鉄内周面に複数の永久磁石構成体を配
し磁気的に結合してなるＭＲＩ用磁界発生装置におい
て、主要磁界を形成する一対の永久磁石構成体空隙対向
面に磁極片を設置することを特徴とするＭＲＩ用磁界発
生装置である。
【０００８】またこの発明は、上記の構成において、磁
極片が空隙対向面両端及び／または中央部に突起を有す
ることを特徴とするＭＲＩ用磁界発生装置である。
極片が空隙対向面両端及び／または中央部に突起を有す
ることを特徴とするＭＲＩ用磁界発生装置である。
【０００９】この発明において、磁気回路は筒状の継
鉄、例えば多角筒状の継鉄内周面に沿って、断面三角
形、台形または方形等の永久磁石構成体を多角筒状に組
み合わせて配置し一体化したものである。この構成によ
って磁気漏洩が少なく、磁石を効率よく使用することが
できる。
鉄、例えば多角筒状の継鉄内周面に沿って、断面三角
形、台形または方形等の永久磁石構成体を多角筒状に組
み合わせて配置し一体化したものである。この構成によ
って磁気漏洩が少なく、磁石を効率よく使用することが
できる。
【００１０】図１はこの発明による磁気回路の一実施例
であり、以下図に基づいてこの発明の構成を詳述する。
この発明において、永久磁石構成体が内周面に配置され
る多角筒状などの筒状継鉄１は、鉄等の軟質磁性材料が
用いられるが、特に鉄、ケイ素鋼板等の積層体からなる
継鉄を用いることにより渦電流の低減効果が大きくな
る。積層されるケイ素鋼板は、厚み０．３５ｍｍや０．
５ｍｍ等の通常使用されるものでよい。また、継鉄の全
体がケイ素鋼板でなくてもよく、後述の永久磁石構成体
や装置を考慮して、ケイ素鋼板を配置する位置や形状あ
るいは他材料との組合せなど、種々の構成が選定され
る。
であり、以下図に基づいてこの発明の構成を詳述する。
この発明において、永久磁石構成体が内周面に配置され
る多角筒状などの筒状継鉄１は、鉄等の軟質磁性材料が
用いられるが、特に鉄、ケイ素鋼板等の積層体からなる
継鉄を用いることにより渦電流の低減効果が大きくな
る。積層されるケイ素鋼板は、厚み０．３５ｍｍや０．
５ｍｍ等の通常使用されるものでよい。また、継鉄の全
体がケイ素鋼板でなくてもよく、後述の永久磁石構成体
や装置を考慮して、ケイ素鋼板を配置する位置や形状あ
るいは他材料との組合せなど、種々の構成が選定され
る。
【００１１】永久磁石構成体はいかなる形状、構成でも
よく、特に磁極片の設置されていない図中の符号２ｂ，
２ｃ，２ｅ，２ｆの永久磁石構成体を複数個の電気的に
絶縁された永久磁石ブロックで構成することにより、該
永久磁石構成体に発生する渦電流を低減することができ
る。空隙内の磁界形成に寄与する主たる磁界発生源であ
る一対の永久磁石構成体２ａ，２ｄは、通常空隙３内の
磁界方向Ｙに磁化方向（図中矢印Ｍにて示す）を有し、
空隙対向面を形成している。その他の永久磁石構成体２
ｂ，２ｃ，２ｅ，２ｆの磁化方向は、磁気回路の構成や
継鉄上の配置箇所などに応じて種々選定されるが、所要
空隙に均一な静磁界が得られるように配置されれば、い
かなる方向でもよい。
よく、特に磁極片の設置されていない図中の符号２ｂ，
２ｃ，２ｅ，２ｆの永久磁石構成体を複数個の電気的に
絶縁された永久磁石ブロックで構成することにより、該
永久磁石構成体に発生する渦電流を低減することができ
る。空隙内の磁界形成に寄与する主たる磁界発生源であ
る一対の永久磁石構成体２ａ，２ｄは、通常空隙３内の
磁界方向Ｙに磁化方向（図中矢印Ｍにて示す）を有し、
空隙対向面を形成している。その他の永久磁石構成体２
ｂ，２ｃ，２ｅ，２ｆの磁化方向は、磁気回路の構成や
継鉄上の配置箇所などに応じて種々選定されるが、所要
空隙に均一な静磁界が得られるように配置されれば、い
かなる方向でもよい。
【００１２】永久磁石構成体にはアルニコ、フェライト
磁石、Ｓｍ−Ｃｏ等の永久磁石が用いられるが、特に最
大エネルギー積が３０ＭＧＯｅ以上を有するＲ−Ｆｅ−
Ｂ系永久磁石で構成することにより、安定な均一磁界が
得られかつ装置の小型化が可能になる。なおこの発明に
おいて、傾斜磁界コイルは多角筒状に組合せ配置した永
久磁石構成体内周面に沿って設置される。
磁石、Ｓｍ−Ｃｏ等の永久磁石が用いられるが、特に最
大エネルギー積が３０ＭＧＯｅ以上を有するＲ−Ｆｅ−
Ｂ系永久磁石で構成することにより、安定な均一磁界が
得られかつ装置の小型化が可能になる。なおこの発明に
おいて、傾斜磁界コイルは多角筒状に組合せ配置した永
久磁石構成体内周面に沿って設置される。
【００１３】この発明において、磁極片４，４は図１及
び図２に示すように、主要磁界を形成する一対の永久磁
石構成体２ａ，２ｄの空隙対向面に設置され、ボルト等
で磁石を貫通して継鉄１に固定される。また、図３のよ
うに磁極片４，４は主要磁界を形成する永久磁石構成体
２ａ，２ｄの空隙対向面上にあるだけでなく、図３のよ
うに横に配置される永久磁石構成体２ｂに当接する配置
構成でもよい。磁極片の形状は、磁気回路の構成や永久
磁石構成体上の配置箇所などに応じて種々選定される
が、上記の磁極片形状の範囲内で、所要空隙に均一な静
磁界が得られるように選定すればよい。磁極片の材質と
しては、鉄、ソフトフェライト、けい素鋼板等の軟質磁
性材料が用いられる。磁極片の厚みＴは、空隙の磁界強
度、磁極片の材質、均一磁界空間の大きさにより決定さ
れるが、好ましくは２０〜８０ｍｍ程度、さらに好まし
くは５０ｍｍ程度である。磁極片の軸線方向（Ｚ軸方
向）の長さｌは、磁束漏れを防止するため装置全体の長
さＬよりも短縮することが望ましく、ｌ＝０．８Ｌ程度
であることが好ましい。
び図２に示すように、主要磁界を形成する一対の永久磁
石構成体２ａ，２ｄの空隙対向面に設置され、ボルト等
で磁石を貫通して継鉄１に固定される。また、図３のよ
うに磁極片４，４は主要磁界を形成する永久磁石構成体
２ａ，２ｄの空隙対向面上にあるだけでなく、図３のよ
うに横に配置される永久磁石構成体２ｂに当接する配置
構成でもよい。磁極片の形状は、磁気回路の構成や永久
磁石構成体上の配置箇所などに応じて種々選定される
が、上記の磁極片形状の範囲内で、所要空隙に均一な静
磁界が得られるように選定すればよい。磁極片の材質と
しては、鉄、ソフトフェライト、けい素鋼板等の軟質磁
性材料が用いられる。磁極片の厚みＴは、空隙の磁界強
度、磁極片の材質、均一磁界空間の大きさにより決定さ
れるが、好ましくは２０〜８０ｍｍ程度、さらに好まし
くは５０ｍｍ程度である。磁極片の軸線方向（Ｚ軸方
向）の長さｌは、磁束漏れを防止するため装置全体の長
さＬよりも短縮することが望ましく、ｌ＝０．８Ｌ程度
であることが好ましい。
【００１４】磁極片を設置しない場合及び平坦な磁極片
を設置した場合であれば、磁界発生装置空隙内の漏れ磁
束は開口部方向に流れるが、図１及び図２に示すよう
に、磁極片４の開口部空隙対向面両端部に突起（シム）
５を配置することにより、その磁束を装置内部に押し込
める機能を有し開口部の磁束漏洩を低減でき、従来は必
須であるＺ軸方向の磁界分布を均一化するために装置を
Ｚ軸方向に拡張する手段が不要となり、装置の小型化、
軽量化を達成できる。また、磁極片４の中央にも中央突
起部６を設けることにより、さらに空隙３部の磁界均一
度を向上できるため、さらに磁石重量を低減することが
できる。
を設置した場合であれば、磁界発生装置空隙内の漏れ磁
束は開口部方向に流れるが、図１及び図２に示すよう
に、磁極片４の開口部空隙対向面両端部に突起（シム）
５を配置することにより、その磁束を装置内部に押し込
める機能を有し開口部の磁束漏洩を低減でき、従来は必
須であるＺ軸方向の磁界分布を均一化するために装置を
Ｚ軸方向に拡張する手段が不要となり、装置の小型化、
軽量化を達成できる。また、磁極片４の中央にも中央突
起部６を設けることにより、さらに空隙３部の磁界均一
度を向上できるため、さらに磁石重量を低減することが
できる。
【００１５】この発明では、主要磁界を形成する一対の
永久磁石構成体のＺ軸方向の長さよりも短い磁極片を該
永久磁石構成体の空隙対向面に設置するが、さらにその
永久磁石構成体の両端部に形成される非磁極片設置部の
磁石露出面に、磁気回路開口部に向かって開くようＺ軸
方向に対し３０°〜６０°程度傾斜した磁化方向を有す
る永久磁石シムを設置することにより、従来装置と比べ
磁界分布を改善でき、磁石重量も低減することが可能で
ある。
永久磁石構成体のＺ軸方向の長さよりも短い磁極片を該
永久磁石構成体の空隙対向面に設置するが、さらにその
永久磁石構成体の両端部に形成される非磁極片設置部の
磁石露出面に、磁気回路開口部に向かって開くようＺ軸
方向に対し３０°〜６０°程度傾斜した磁化方向を有す
る永久磁石シムを設置することにより、従来装置と比べ
磁界分布を改善でき、磁石重量も低減することが可能で
ある。
【００１６】
【作用】この発明は、ＭＲＩ用磁界発生装置において、
主要磁界を形成する一対の永久磁石の空隙対向面に永久
磁石構成体よりもＺ軸方向の長さが短い磁極片を配置し
て軸線Ｚ方向の磁界強度の均一化を図り、さらに該磁極
片の中央部及び／又は両端部に突起を設けることによ
り、装置開口部の磁束漏れを防いで軸線方向の装置長さ
を短縮でき、さらに磁極片をボルト等にて継鉄に固定す
ることによって磁石の固定が可能となり、装置の小型軽
量化を可能とするものである。
主要磁界を形成する一対の永久磁石の空隙対向面に永久
磁石構成体よりもＺ軸方向の長さが短い磁極片を配置し
て軸線Ｚ方向の磁界強度の均一化を図り、さらに該磁極
片の中央部及び／又は両端部に突起を設けることによ
り、装置開口部の磁束漏れを防いで軸線方向の装置長さ
を短縮でき、さらに磁極片をボルト等にて継鉄に固定す
ることによって磁石の固定が可能となり、装置の小型軽
量化を可能とするものである。
【００１７】
実施例１ 図１の構成と同様に、厚み９０ｍｍ、Ｚ軸方向長さ１３
００ｍｍの６角筒状の鉄バルク体からなる継鉄の空隙対
向面に、一対の同方向の磁化方向を有し主要磁界を発生
させる断面台形のＮｄ−Ｆｅ−Ｂ系磁石からなる永久磁
石構成体を対向配置し、継鉄のその他の空隙対向面に断
面３角形のＮｄ−Ｆｅ−Ｂ系磁石からなる永久磁石構成
体を配置して磁気的に一体化した。
００ｍｍの６角筒状の鉄バルク体からなる継鉄の空隙対
向面に、一対の同方向の磁化方向を有し主要磁界を発生
させる断面台形のＮｄ−Ｆｅ−Ｂ系磁石からなる永久磁
石構成体を対向配置し、継鉄のその他の空隙対向面に断
面３角形のＮｄ−Ｆｅ−Ｂ系磁石からなる永久磁石構成
体を配置して磁気的に一体化した。
【００１８】さらに、一対の主要磁界を発生させる永久
磁石構成体の空隙対向面に、バルク状純鉄及びソフトフ
ェライトからなる厚み４０ｍｍ、幅５２０ｍｍ、Ｚ軸方
向長さ１０５０ｍｍの磁極片を固着し、該磁極片の中央
部に厚み１０ｍｍ、Ｚ軸方向長さ６００ｍｍの突起、及
び装置開口部の磁極片両端に厚み６０ｍｍ、Ｚ軸方向長
さ８０ｍｍ寸法からなる図４に示す如き突起を有する磁
極片を設けた。この発明の構成において磁極片空隙対向
面間の空隙内に発生したＸ軸、Ｙ軸、Ｚ軸に対応する磁
界分布を測定した結果を図６のＡに示す。
磁石構成体の空隙対向面に、バルク状純鉄及びソフトフ
ェライトからなる厚み４０ｍｍ、幅５２０ｍｍ、Ｚ軸方
向長さ１０５０ｍｍの磁極片を固着し、該磁極片の中央
部に厚み１０ｍｍ、Ｚ軸方向長さ６００ｍｍの突起、及
び装置開口部の磁極片両端に厚み６０ｍｍ、Ｚ軸方向長
さ８０ｍｍ寸法からなる図４に示す如き突起を有する磁
極片を設けた。この発明の構成において磁極片空隙対向
面間の空隙内に発生したＸ軸、Ｙ軸、Ｚ軸に対応する磁
界分布を測定した結果を図６のＡに示す。
【００１９】比較例１ 実施例１と同様の構成で磁極片を設置せず、一対の主要
磁界を発生させる永久磁石構成体の空隙対向面両端部
に、図５に示す如き、厚み１００ｍｍ、幅７０ｍｍ、Ｚ
軸方向長さ４１０ｍｍの寸法の、該永久磁石構成体と同
方向の磁化方向を有する永久磁石シム１０を設置した比
較例の磁界発生装置を作製した。この比較例の構成にお
いて磁極片空隙対向面間の空隙内に発生したＸ軸、Ｙ
軸、Ｚ軸に対応する磁界分布を測定した結果を図６のＢ
に示す。
磁界を発生させる永久磁石構成体の空隙対向面両端部
に、図５に示す如き、厚み１００ｍｍ、幅７０ｍｍ、Ｚ
軸方向長さ４１０ｍｍの寸法の、該永久磁石構成体と同
方向の磁化方向を有する永久磁石シム１０を設置した比
較例の磁界発生装置を作製した。この比較例の構成にお
いて磁極片空隙対向面間の空隙内に発生したＸ軸、Ｙ
軸、Ｚ軸に対応する磁界分布を測定した結果を図６のＢ
に示す。
【００２０】図６より、実施例１の構成では比較例１の
構成と比べ、特にＺ軸方向の磁界分布が空隙中心部だけ
でなく永久磁石構成体開口部の周辺においても、均一化
されていることが分かる。永久磁石重量については、比
較例１の一対の主要磁界を発生させる永久磁石構成体空
隙対向面の開口部に永久磁石シムを設置した構成で均一
磁界を得た場合では、３，６９６ｋｇであったのに対
し、実施例１の永久磁石構成体空隙対向面に磁極片を取
り付け、磁極片中央部及び両端部に突起を設けた構成で
は３，４３２ｋｇと、大幅に永久磁石重量を軽減するこ
とができた。
構成と比べ、特にＺ軸方向の磁界分布が空隙中心部だけ
でなく永久磁石構成体開口部の周辺においても、均一化
されていることが分かる。永久磁石重量については、比
較例１の一対の主要磁界を発生させる永久磁石構成体空
隙対向面の開口部に永久磁石シムを設置した構成で均一
磁界を得た場合では、３，６９６ｋｇであったのに対
し、実施例１の永久磁石構成体空隙対向面に磁極片を取
り付け、磁極片中央部及び両端部に突起を設けた構成で
は３，４３２ｋｇと、大幅に永久磁石重量を軽減するこ
とができた。
【００２１】
【発明の効果】この発明は、実施例に明らかなように多
角筒状の継鉄内周部の空隙対向面に棒状の永久磁石構成
体を環状配置し、該永久磁石構成体のうち主要磁界を発
生させる一対の永久磁石構成体の空隙対向面に、永久磁
石構成体よりもＺ軸方向の長さが短い磁極片を設置し、
該磁極片の空隙対向面両端及び中央部に突起を設けるこ
とにより、磁界発生装置のＺ軸方向の磁界分布を均一化
し、磁石重量を軽減して装置を小型軽量化することが可
能となった。
角筒状の継鉄内周部の空隙対向面に棒状の永久磁石構成
体を環状配置し、該永久磁石構成体のうち主要磁界を発
生させる一対の永久磁石構成体の空隙対向面に、永久磁
石構成体よりもＺ軸方向の長さが短い磁極片を設置し、
該磁極片の空隙対向面両端及び中央部に突起を設けるこ
とにより、磁界発生装置のＺ軸方向の磁界分布を均一化
し、磁石重量を軽減して装置を小型軽量化することが可
能となった。
【図１】この発明によるＭＲＩ用磁界発生装置の構成を
示す斜視説明図である。
示す斜視説明図である。
【図２】この発明による磁極片の構成を示すＭＲＩ用磁
界発生装置の要部説明図である。
界発生装置の要部説明図である。
【図３】この発明による磁極片の他の構成を示すＭＲＩ
用磁界発生装置の要部説明図である。
用磁界発生装置の要部説明図である。
【図４】この発明によるＭＲＩ用磁界発生装置の磁極片
の構成を示す概略説明図である。
の構成を示す概略説明図である。
【図５】従来のＭＲＩ用磁界発生装置の永久磁石シムの
構成を示す概略説明図である。
構成を示す概略説明図である。
【図６】永久磁石構成体空隙対向面間の空隙内に発生し
たＸ軸、Ｙ軸、Ｚ軸に対応する磁界分布を示す空隙位置
と磁界強度との関係を示すグラフであり、Ａは本発明の
場合、Ｂは比較例の場合を示す。
たＸ軸、Ｙ軸、Ｚ軸に対応する磁界分布を示す空隙位置
と磁界強度との関係を示すグラフであり、Ａは本発明の
場合、Ｂは比較例の場合を示す。
【図７】従来のＭＲＩ用磁界発生装置の永久磁石の構成
例を示す縦断説明図である。
例を示す縦断説明図である。
１ 継鉄 ２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄ，２ｅ，２ｆ 永久磁石構成体 ３ 空隙 ４ 磁極片 ５ 突起（シム） ６ 中央突起部
Claims (2)
- 【請求項１】 筒状の継鉄内周面に、主要磁界を形成す
る一対の永久磁石構成体を対向配置し、該継鉄内周面に
複数の永久磁石構成体を配し磁気的に結合してなるＭＲ
Ｉ用磁界発生装置において、主要磁界を形成する一対の
永久磁石構成体空隙対向面に磁極片を設置することを特
徴とするＭＲＩ用磁界発生装置。 - 【請求項２】 磁極片が空隙対向面両端及び／または中
央部に突起を有することを特徴とする請求項１記載のＭ
ＲＩ用磁界発生装置。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4117932A JP3056883B2 (ja) | 1992-04-10 | 1992-04-10 | Ｍｒｉ用磁界発生装置 |
| EP93906787A EP0591542B1 (en) | 1992-03-18 | 1993-03-17 | Magnetic field generator for mri |
| PCT/JP1993/000320 WO1993018707A1 (en) | 1992-03-18 | 1993-03-17 | Magnetic field generator for mri |
| DE69332601T DE69332601D1 (de) | 1992-03-18 | 1993-03-17 | Magnetfeld-generator zur bilddarstellung mittels kernresonanz |
| US08/146,191 US5621324A (en) | 1992-03-18 | 1993-03-17 | Magnetic field generator for MRI |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4117932A JP3056883B2 (ja) | 1992-04-10 | 1992-04-10 | Ｍｒｉ用磁界発生装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05291026A true JPH05291026A (ja) | 1993-11-05 |
| JP3056883B2 JP3056883B2 (ja) | 2000-06-26 |
Family
ID=14723778
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4117932A Expired - Lifetime JP3056883B2 (ja) | 1992-03-18 | 1992-04-10 | Ｍｒｉ用磁界発生装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3056883B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1505405A2 (en) | 2003-08-05 | 2005-02-09 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Ring-shaped permanent magnet-type magnetic field generating device suitable for MRI |
| CN104051122A (zh) * | 2014-06-12 | 2014-09-17 | 包头市稀宝博为医疗***有限公司 | 用于磁共振成像的磁体装置及其测量装置 |
| CN105321650A (zh) * | 2014-06-06 | 2016-02-10 | 罗伯特·博世有限公司 | 用于旋转角度传感器的磁体固定装置 |
| US9659695B2 (en) | 2015-07-31 | 2017-05-23 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd | Dipole ring magnetic field generator |
-
1992
- 1992-04-10 JP JP4117932A patent/JP3056883B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1505405A2 (en) | 2003-08-05 | 2005-02-09 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Ring-shaped permanent magnet-type magnetic field generating device suitable for MRI |
| EP1505405A3 (en) * | 2003-08-05 | 2005-11-09 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Ring-shaped permanent magnet-type magnetic field generating device suitable for MRI |
| US7167067B2 (en) | 2003-08-05 | 2007-01-23 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Permanent magnet-type magnetic field generating device |
| CN105321650A (zh) * | 2014-06-06 | 2016-02-10 | 罗伯特·博世有限公司 | 用于旋转角度传感器的磁体固定装置 |
| CN104051122A (zh) * | 2014-06-12 | 2014-09-17 | 包头市稀宝博为医疗***有限公司 | 用于磁共振成像的磁体装置及其测量装置 |
| US9659695B2 (en) | 2015-07-31 | 2017-05-23 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd | Dipole ring magnetic field generator |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3056883B2 (ja) | 2000-06-26 |
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