JPH05288375A - 加湿装置における湿度検出方法、及び、湿度検出装置 - Google Patents

加湿装置における湿度検出方法、及び、湿度検出装置

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JPH05288375A
JPH05288375A JP4089177A JP8917792A JPH05288375A JP H05288375 A JPH05288375 A JP H05288375A JP 4089177 A JP4089177 A JP 4089177A JP 8917792 A JP8917792 A JP 8917792A JP H05288375 A JPH05288375 A JP H05288375A
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JP
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air
humidity
temperature
humidifying
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JP4089177A
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Yasuo Uchikawa
靖夫 内川
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加湿対象空気を湿潤層に対し通過させて加湿
する加湿装置における湿度検出方法、及び、湿度検出装
置において、空気温度検出に基づく湿度検出の検出精度
を高める。 【構成】 加湿対象空気Ahと加湿空気Amとの絶対温
度差Δx(h−m)と湿潤層21における飽和効率ηx
との相互変化特性Fηx、及び、湿潤層21における湿
度変化勾配特性Kを認知し、湿度変化勾配特性Kと検出
加湿対象空気温度thと検出加湿空気温度tmとに基づ
いて、前記の絶対湿度差Δx(h−m)を求め、この絶
対湿度差Δx(h−m)と前記の相互変化特性Fηxと
検出加湿対象空気温度thとに基づいて、加湿対象空気
Ahの相対湿度rh、又は、絶対湿度xhを算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加湿対象空気を湿潤層
に対し通過させて加湿する加湿装置における湿度検出方
法、及び、湿度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記の如き加湿装置において、一
般に高価で、又、露滴や汚れに弱い湿度センサを用いず
に空気の温度検出だけで加湿対象空気の湿度を検出する
には(図4参照)、加湿対象空気Ahの検出温度thと
湿潤層21を通過した加湿空気Amの検出温度tmとの
温度差に対し、湿潤層21における湿度変化勾配Kや飽
和効率ηx(=Δx(h−m)/Δx(h−p))を考
慮した一定係数Gを乗じる、すなわち、 Δx(h−p’)=G・(th−tm) ことにより、検出加湿空気温度tmにおける飽和空気A
p’と加湿対象空気Ahとの絶対湿度差Δx(h−
p’)を近似的に求め、そして、検出加湿空気温度tm
における飽和空気Ap’の絶対湿度Δxp’(データ
値)から上記の算出絶対湿度差Δx(h−p’)を減じ
る、すなわち、 xh=Δxp’−Δx(h−p’) ことにより、加湿対象空気Ahの絶対湿度xhを求めた
り、又、このようにして求めた加湿対象空気Ahの絶対
湿度xhを検出加湿対象空気温度thにおける飽和空気
Ap''の絶対湿度xp''(データ値)で除する、すなわ
ち、 rh=(xh/xp'')・100 ことにより、加熱対象空気Ahの相対湿度rhを求める
ようにしていた(特開昭62−153673号参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、飽和効率ηx
(=Δx(h−m)/Δx(h−p))は加湿対象空気
Ahの温湿度状態によって変化するものであり、これに
対し、上記従来の検出形態では、加湿対象空気Ahと加
湿空気Amとの検出温度差(th−tm)に対して乗じ
る係数Gを一定値とするため(換言すれば、飽和効率η
xを例えば100%や90%といった一定値に単純に仮
定して係数Gを決定しているため)、目的とする加湿対
象空気Ahの湿度検出において検出誤差が大きい問題が
あり、ひいては、加湿対象空気Ahの検出湿度に基づい
て実施する加湿対象域の湿度制御等を精度良く行えない
といった問題を招いていた。
【0004】本発明の目的は、温度検出に基づく湿度検
出において合理的な検出形態を採用することにより、そ
の湿度検出精度の向上を図る点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による加湿装置に
おける湿度検出方法の第1の特徴構成は、加湿対象空気
を湿潤層に対し通過させて加湿する加湿装置において、
加湿対象空気の温度、及び、前記湿潤層を通過した加湿
空気の温度を検出し、加湿対象空気と加湿空気との絶対
湿度差と前記湿潤層における飽和効率との相互変化特
性、及び、前記湿潤層における湿度変化勾配特性を認知
し、前記の湿度変化勾配特性と検出加湿対象空気温度と
検出加湿空気温度とに基づいて加湿対象空気と加湿空気
との絶対湿度差を求め、この絶対湿度差と前記の相互変
化特性と検出加湿対象空気温度とに基づいて加湿対象空
気の相対湿度、又は、絶対湿度を算出することにある。
【0006】又、本発明による加湿装置における湿度検
出装置の第1の特徴構成は、加湿対象空気を湿潤層に対
し通過させて加湿する加湿装置において、加湿対象空気
の温度、及び、前記湿潤層を通過した加湿空気の温度を
検出する温度検出手段と、加湿対象空気と加湿空気との
絶対湿度差と前記湿潤層における飽和効率との相互変化
特性、及び、前記湿潤層における湿度変化勾配特性を記
憶する記憶手段と、前記の湿度変化勾配特性と検出加湿
対象空気温度と検出加湿空気温度とに基づいて加湿対象
空気と加湿空気との絶対湿度差を求め、この絶対湿度差
と前記の相互変化特性と検出加湿対象空気温度とに基づ
いて加湿対象空気の相対湿度、又は、絶対湿度を算出す
る演算手段とを設けたことにある。
【0007】そして、これら第1特徴構成の作用・効果
は次の通りである。
【0008】
【作用】つまり、本発明における湿度検出方法の上記第
1特徴構成、及び、湿度検出装置の第1特徴構成のいず
れにおいても(図2参照)、加湿対象空気Ahの温湿度
変化に対する飽和効率ηx変化において、加湿対象空気
Ahと湿潤層21を通過した加湿空気Amとの絶対湿度
差Δx(h−m)(換言すれば水蒸気分圧差)と飽和効
率ηxとが湿潤層21の仕様によって決まる特定の相関
関係をもって相互変化するという特性に着目し、この相
互変化特性Fηxを、湿潤層21における湿度変化勾配
特性K(例えば、断熱加湿では空気線図上、等湿球温度
線の勾配や近似的に等エンタルピ線の勾配で空気が状態
変化するといった、加湿形態によって決まる特性)とと
もに認知し、又、湿度検出装置では記憶手段に記憶させ
ておく。
【0009】これにより、加湿対象空気Ah、及び、湿
潤層21を通過した加湿空気Amの温度検出に対し、そ
れら検出温度th,tmの温度差(th−tm)と上記
の湿度変化勾配特性Kとをもって、加湿対象空気Ahと
加湿後の加湿空気Amとの絶対湿度差Δx(h−m)を
求めることができる。
【0010】又、この絶対湿度差Δx(h−m)と上記
の相互変化特性Fηxとに基づき、そのときの飽和効率
ηxを確定した状態で、湿潤層通過に伴う加湿で飽和状
態にまで達した場合の空気Apと加湿対象空気Ahとの
理論絶対湿度差Δx(h−p)(すなわち、飽和効率η
xが100%である理想状態での加湿対象空気Ahと湿
潤層21を通過した加湿空気Apとの絶対湿度差)を求
めることができる。
【0011】そして、前記の湿度変化勾配特性Kの元で
検出加湿対象空気温度thから加湿した場合の飽和状態
点Apとの絶対湿度差Δxが上記の理論絶対湿度差Δx
(h−p)となる検出加湿対象空気温度th上の空気状
態点Ahを逆算する形態をもって、加湿対象空気Ahの
相対湿度rhや絶対湿度xhを算出できる。
【0012】
【発明の効果】すなわち、本発明による湿度検出方法の
第1特徴構成によれば、湿度センサを用いずに空気の温
度検出にのみ基づく加湿対象空気の湿度検出において、
上述の作用の如く飽和効率の変化を正確に把握した状態
で加湿対象空気の湿度を算出するようにしたことで、飽
和効率を単に一定値に仮定して演算する従来形態に比
べ、検出誤差を抑止して湿度検出精度を大きく向上し得
る。
【0013】又、本発明による湿度検出装置の第1特徴
構成によれば、上記と同様に従来形態に比べ検出誤差を
抑止して湿度検出精度を大きく向上した状態で、空気温
度検出のみに基づき加湿対象空気の湿度を自動的に算出
できる。
【0014】〔本発明の第2特徴構成〕本発明による加
湿装置における湿度検出方法の第2の特徴構成は、前記
の加湿対象空気を加熱手段により加熱した空気とし、加
湿対象空気の算出絶対湿度と前記加熱手段への導入空気
の検出温度とに基づいて前記加熱手段への導入空気の相
対湿度を算出し、検出加湿対象空気温度と検出導入空気
温度と前記加熱手段の出力に基づいて導入空気の風量を
検出し、風量変化による前記相互変化特性の変化に対
し、検出導入空気風量に基づいて湿度算出に補正を加え
ることにある。
【0015】又、本発明による加湿装置における湿度検
出装置の第2の特徴構成は、前記の加湿対象空気が加熱
手段により加熱した空気であり、前記演算手段を、加湿
対象空気の算出絶対湿度と前記加熱手段への導入空気の
検出温度とに基づいて前記加熱手段への導入空気の相対
湿度を算出するように構成し、検出加湿対象空気温度と
検出導入空気温度と前記加熱手段の出力に基づいて導入
空気の風量を検出する風量検出手段、及び、風量変化に
よる前記相互変化特性の変化に対し、検出導入空気風量
に基づいて前記演算手段による湿度算出に補正を加える
補正手段を設けたことにある。
【0016】つまり、本発明における湿度検出方法の上
記第2特徴構成、及び、湿度検出装置の第2特徴構成の
いずれにおいても(同図2参照)、加熱手段20により
加熱した空気Ahを加湿対象空気とすることにより、導
入空気温度tiが低温である場合に対しても大きな加湿
量を確保でき、又、導入空気温度tiが氷点下である場
合における湿潤層21での凍結トラブルを防止できる。
【0017】そして、このように導入空気Aiを加熱し
た上で加湿する形態において、導入空気Aiは加熱手段
20での加熱により絶対湿度xが一定の状態で温度tの
み上昇することから、導入空気Aiの温度tiを検出す
れば、その検出導入空気温度tiと前記の第1特徴構成
による加湿対象空気Ah(加熱手段20を通過した空
気)の算出絶対湿度xhとに基づいて、加熱手段20へ
の導入空気Aiの相対湿度riを算出できる。
【0018】又、湿潤層21の飽和効率ηxは導入空気
Aiの風量Q(すなわち、湿潤層通過風量)によって変
化し、これにより、前記の相互変化特性Fηxも導入空
気風量Qの変化に伴い変化するが、これに対し、前記の
加熱手段20を風量検出に合理的に利用して、検出加湿
対象空気温度thと検出導入空気温度tiと加熱手段2
0の出力Hに基づき次式の関係、すなわち、 Q=H/(th−ti)・C (Cは空気比熱) から導入空気Aiの風量Qを検出し、この検出風量Qに
基づき湿度算出に補正を加えることにより、風量変化に
かかわらず導入空気Aiの相対湿度riを常に正確に得
ることができる。
【0019】
【実施例】次に実施例を説明する。
【0020】図1は作物貯蔵室1に対する空調設備を示
し、貯蔵室1における一側壁のほぼ全面を多孔構成や多
列スリット構成の吹出口2とし、又、それに対向する側
壁のほぼ全面を同じく多孔構成や多列スリット構成の吸
込口3とし、これにより室内空気Aiを室内全域におい
て横向き層流状に流動させて、室内を均一に、換言すれ
ば、貯蔵作物に対し均一に空調を施すようにしてある。
【0021】貯蔵室1の一側部に配置したヒートポンプ
式空調機4から吹出口2へは二重壁構造に形成した給気
風路5及び給気チャンバ6を介して調整空気Asを供給
し、又、吸込口3からの吸込空気Arは還気チャンバ7
及び還気風路8を介して空調機4に戻すようにしてあ
る。
【0022】図中9は循環ファン、D1〜D6は夫々、
ダンパであり、これらダンパD1〜D6の開度操作によ
り、貯蔵室1に対する通風形態として全循環方式、一部
外気導入循環方式、全外気方式を選択実施できるように
してある。
【0023】又、循環ファン9には軸流ファンを採用し
て、そのファン回転方向の正逆転切り換えにより貯蔵室
1における気流方向を逆向きにできるように、すなわ
ち、吹出口2を吸込口として用い、かつ、吸込口2を吹
出口として用いる形態を実施できるようにしてある。
【0024】給気チャンバ6及び還気チャンバ7の夫々
において、10,11は吹出口2における空気吹出分布
や吸込口3における空気吸込分布を均一化するための整
風体である。
【0025】空調機4において、吹出口2への供給空気
Asを調整する室内器部分4Aは、除湿用熱交換器1
2、温調用熱交換器13、及び、それら熱交換器12,
13に対して調整対象空気Arを通風するファン14を
直列に並べて風胴15に内装した構造としてあり、一
方、室外器部分4Bには吸放熱用熱交換器16、及び、
それに対して外気を通風するファン17を備えさせてあ
る。
【0026】空調機4の運転としては冷媒流れ形態の切
り換えにより下記の如き運転を実施する。
【0027】除湿用熱交換器12を機能停止させた状態
で、温調用熱交換器13を凝縮器として機能させ、か
つ、吸放熱用熱交換器16を蒸発器として機能させ、も
って、吸放熱用熱交換器16で外気から吸熱しながら温
調用熱交換器13で空気を加熱温調する暖房運転。
【0028】除湿用熱交換器12及び吸放熱用熱交換器
16を蒸発器として機能させ、かつ、温調用熱交換器1
3を凝縮器として機能させ、もって、吸放熱用熱交換器
16で外気から吸熱しながら、除湿用熱交換器12で空
気を冷却除湿するとともに、その冷却除湿空気を温調用
熱交換器13で再熱温調する暖房乾燥運転。
【0029】除湿用熱交換器12を機能停止させた状態
で、温調用熱交換器13を蒸発器として機能させ、か
つ、吸放熱用熱交換器16を凝縮器として機能させ、も
って、吸放熱用熱交換器16で外気へ放熱しながら温調
用熱交換器13で空気を冷却温調する冷房運転。
【0030】除湿用熱交換器12を蒸発器として機能さ
せ、かつ、温調用熱交換器13及び吸放熱用熱交換器1
6を凝縮器として機能させ、もって、吸放熱用熱交換器
16で外気へ放熱しながら、除湿用熱交換器12で空気
を冷却除湿するとともに、その冷却除湿空気を温調用熱
交換器13で再熱温調する冷房乾燥運転。
【0031】吸放熱用熱交換器16を機能停止させた状
態で、除湿用熱交換器12を蒸発器として機能させ、か
つ、温調用熱交換器13を凝縮器として機能させ、もっ
て、外部との熱授受を断った状態で、除湿用熱交換器1
2で空気を冷却除湿するとともに、その冷却除湿空気を
温調用熱交換器13で再熱する乾燥運転。
【0032】上記の空調機4に対し貯蔵室1には加湿装
置18を設置してあり、暖房運転時や空調機運転を停止
した状態での換気運転時、又、場合によっては冷房運転
時等において、この加湿装置18により貯蔵室1を所望
の湿度状態に保つようにしてある。
【0033】加湿装置18は、ファン19、ヒータ2
0、加湿板21を直列に並べて風胴22に内装した構造
としてあり、ファン19の運転により、貯蔵室1内の空
気Aiを風胴22に導入し、その導入空気Aiをヒータ
20及び加湿板21に対しその順に通過させた上で風胴
他端側の加湿空気吐出口から貯蔵室1に戻すようにして
ある。
【0034】加湿板21には通気性及び含水性を有する
セラミックス板を採用してあり、給水装置23からの散
水により加湿板21を含水湿潤状態に保ち、この湿潤状
態の加湿板21に対しヒータ20による加熱空気Ahを
通風することにより、その加熱空気Ahからの気化熱奪
取で加湿板21から水を蒸発させて通過空気Ahを加湿
する、いわゆる気化式水加湿方式を採用してある。
【0035】24は加湿板21から滴下する余剰水を受
け止めるパンであり、23vは加湿板21に対する散水
を発停する電磁弁である。
【0036】25は加湿装置18の制御器であり、この
制御器25は風胴内通過過程における各段階での空気温
度検出に基づき導入空気Ai(すなわち、貯蔵室1の室
内空気)の相対湿度riを検出して、この相対湿度検出
に基づき貯蔵室1を所望の湿度状態に保つように加湿装
置18を運転制御するものとしてある。
【0037】26は導入空気Aiの温度tiを検出する
第1センサ、27はヒータ通過後における加熱空気Ah
の温度thを検出する第2センサ、28は加湿用湿潤層
である加湿板通過後における加湿空気Amの温度tmを
検出する第3センサである。
【0038】又、制御器25における記憶部25aに
は、加湿板21における湿度変化勾配特性、加熱空気A
hと加湿空気Amとの絶対湿度差Δx(h−m)と加湿
板21における飽和効率ηxとの相互変化特性、並び
に、風量偏差ΔQに対する特性補正係数eを、湿り空気
の状態値データとともに記憶させてある。
【0039】尚、本例においては加湿板21の通過に伴
い空気線図(図2参照)上で等エンタルピ線Lに沿って
空気が状態変化(Ah〜Am)する加湿形態を採用して
いるのに対し、上記の湿度変化勾配特性として、具体的
には空気線図上での等エンタルピ線Lの勾配値Kを記憶
させてある。
【0040】又、上記の相互変化特性については、加湿
板21に通過させる加湿対象空気としての加熱空気Ah
の状態変化に伴い、設定定格風量条件において、加熱空
気Ahと加湿板21を通過した加湿空気Amとの絶対湿
度差Δx(h−m)と、飽和効率ηxとが加湿板21の
仕様によって決まる特定の相関関係に従い相互変化する
ことに対し、その相関関係を示す関数Fηxを上記の相
互変化特性として記憶させてあり、具体的には図3に示
すように、加熱空気Ahと加湿空気Amとの絶対湿度差
Δx(h−m)及び、飽和効率を100%として加湿板
通過に伴う加湿で飽和状態にまで達した場合の空気Ap
と加熱空気Ahとの理論絶対湿度差Δx(h−p)を変
数とする関数Fηxの形で記憶させてある。
【0041】図3に示す関数Fηxのグラフにおいて飽
和効率ηxはグラフFηxの各点における接線の勾配と
して表され、又、図3において破線で示すグラフは仕様
の異なる加湿板21における上記の相互変化特性を示す
ものである。
【0042】制御器25による加湿装置18の運転制御
については(図2参照)、ファン19を運転するととも
にヒータ20を加熱作動させ、又、給水装置23による
加湿板21への散水を実施している運転状態において、
検出加熱空気温度th、検出加湿空気温度tm、及び、
湿度変化勾配特性としての記憶勾配値Kに基づき次式で
表される演算をもって、
【0043】Δx(h−m)=K・(th−tp)
【0044】加熱空気Ahと加湿空気Amとの絶対湿度
差Δx(h−m)を演算部25bで算出し、この算出し
た絶対湿度差Δx(h−m)と相互変化特性としての記
憶関数Fηxとに基づき、その運転状態での理論絶対湿
度差Δx(h−p)を演算部25bで算出する。
【0045】又、これに並行して、制御器25における
風量検出部25cは、検出導入空気温度ti、検出加熱
空気温度th、及び、別途検出されるヒータ20の発熱
量Hに基づいて次式に表される演算により、
【0046】Q=H/(th−ti)・C (但し、Cは空気比熱)
【0047】風胴22内への導入風量Qを算出し、
【0048】この風量算出に対し、制御部25における
補正部25dが、加湿板21での目詰まり発生等に起因
する風量偏差、すなわち、算出風量Qと設定定格風量Q
fとの偏差ΔQ(=Q−Qf)に応じた特性補正係数e
を記憶部25aから抽出して、次式に示す如く、この特
性補正係数eを上記の理論絶対湿度差Δx(h−p)に
乗じることにより、風量変化による前記の相互変化特性
の変化に対し理論絶対湿度差Δx(h−p)を補正す
る。
【0049】 Δx(h−p)(補正値)←Δx(h−p)・e
【0050】そして、記憶勾配値Kで検出加熱空気温度
thから加湿状態変化させた場合における飽和状態点A
pとの絶対湿度差Δxが上記の補正を施した理論絶対湿
度差Δx(h−p)となる検出加熱空気温度th上の空
気状態点Ahを湿り空気の状態値データに基づき逆算す
る演算形態で、そのときの加熱空気Ahの絶対湿度xh
を算出し、更に、ヒータ20での加熱では絶対湿度xが
一定の状態で温度tが上昇することに対し、加熱空気A
hの上記算出絶対湿度xhと検出導入空気温度tiとを
湿り空気の状態値データに照合する演算形態で、導入空
気Aiの相対湿度ri(すなわち貯蔵室1の室内相対湿
度)を演算部25bで算出する。
【0051】このように加湿運転に並行して導入空気A
iの相対湿度riを逐次算出することにおいて、その算
出相対湿度riが設定された目標値riiにまで上昇す
ると、制御器25はファン19及びヒータ20を停止す
るとともに電磁弁23vを閉弁して加湿運転を停止す
る。
【0052】又、制御器25は時間計測により、加湿運
転の停止時点から設定インターバル時間ΔTが経過する
と、ファン19及びヒータ20の運転を再開するととも
に電磁弁23vを再び開弁して加湿運転を再開し、この
加湿運転を算出相対湿度riが目標値riiとなるまで
継続する。
【0053】すなわち、導入空気Aiの相対湿度検出に
基づく加湿運転の停止と、設定インターバル時間ΔTの
計測による加湿運転の再開とを、以降、運転停止指令が
与えられるまで交互に繰り返し、これによって、貯蔵室
1の室内相対湿度riを貯蔵作物にとって好適な目標値
riiに調整・維持するようにしてある。
【0054】〔別実施例〕次に別実施例を列記する。
【0055】本発明は、作物貯蔵室1の加湿に限らず、
対人の一般空調や紡績工場、クリーンルーム等の産業空
調における加湿にも適用できる。
【0056】湿度演算において、絶対湿度xに相当する
値として水蒸気分圧を用いたり、又、相対湿度rに相当
する値として飽和水蒸気分圧に対する水蒸気分圧の比値
を用いてもよいことは言うまでもない。
【0057】湿潤状態の通気性加湿板21に対し空気通
過させる加湿方式に代えて、ワッシャによる加湿方式を
採用してもよく、加湿用湿潤層には種々の形式を採用で
きる。
【0058】断熱加湿では空気線図における等エンタル
ピ線Lの勾配値や湿球温度一定線の勾配値を湿度変化勾
配特性として採用するが、加湿用水に温水を用いる場合
等では、実験により加湿に伴う空気状態変化を関数化し
て、その関数を湿度変化勾配特性として記憶させるよう
にしてもよい。
【0059】加熱手段20を省略する場合には、加湿板
21やワッシャ域等の加湿用湿潤層へ導入する加湿対象
空気(前述実施例において空気Ahに相当)の相対湿度
rhや絶対湿度xhを検出対象湿度として本発明を実施
する。
【0060】加湿対象空気Ahと加湿空気Amとの絶対
湿度差Δx(h−m)と飽和効率ηxとの相互変化特性
を関数化して記憶さえる場合、その関数の表現形態は前
述実施例の如き形態(すなわち、加湿対象空気Ahと加
湿空気Amとの絶対湿度差Δx(h−m)、及び、飽和
効率を100%としての加湿で飽和状態にまで達した場
合の空気Apと加熱空気Ahとの理論絶対湿度差Δx
(h−p)を変数とする表現形態)に限定されるもので
はなく、例えば、単純に飽和効率ηxを一方の変数とす
る表現形態を採用する等、種々の形態の関数化が可能で
ある。
【0061】飽和効率ηxに関する前記の相互変化特性
Fηxが風量変化に伴い変化することに対し、それに応
じた補正を湿度算出に加えるにあたり、各風量値におけ
る相互変化特性Fηxを記憶手段25aに記憶させてお
き、検出風量Qに応じた相互変化特性Fηxを選択して
湿度算出に採用する構成としてもよく、風量変化に対す
る具体的補正形態は種々の変更が可能である。
【0062】また逆に、風量Qを一定値に維持するよう
に風量検出に基づきファン19を出力調整する形態を採
用してもよい。
【0063】加熱手段20の出力調整により加湿量を調
整するようにしてもよい。
【0064】倉庫やホール等の大空間における各部に加
湿装置18を設置して、それら各部ごとに湿度調整を図
る用にしてもよい。
【0065】本発明の湿度検出方法を実施するにあた
り、加湿対象空気Ahの温度th、加湿空気Amの温度
tm、導入空気Aiの温度ti、飽和効率ηxに関する
前記の相互変化特性Fηx、並びに、湿潤層21におけ
る湿度変化勾配特性Kを認知して、それらに基づき人為
演算により湿度算出を実施してもよい。
【0066】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするため符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】貯蔵室への設置状態で示す装置構成図
【図2】空気線図
【図3】飽和効率に関する特性を示すグラフ
【図4】従来の湿度検出形態を説明する空気線図
【符号の説明】
20 加熱手段 21 湿潤層 25a 記憶手段 25b 演算手段 25c 風量検出手段 25d 補正手段 26 温度検出手段 27 温度検出手段 28 温度検出手段 Ah 加湿対象空気 Ai 導入空気 Am 加湿空気 Fηx 相互変化特性 H 加熱手段出力 K 湿度変化勾配特性 Q 風量 rh 加湿対象空気相対湿度 ri 導入空気相対湿度 th 加湿対象空気温度 ti 導入空気温度 tm 加湿空気温度 xh 加湿対象空気絶対湿度 Δx(h−m)絶対湿度差 ηx 飽和効率

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加湿対象空気(Ah)を湿潤層(21)
    に対し通過させて加湿する加湿装置における湿度検出方
    法であって、 加湿対象空気(Ah)の温度(th)、及び、前記湿潤
    層(21)を通過した加湿空気(Am)の温度(tm)
    を検出し、 加湿対象空気(Ah)と加湿空気(Am)との絶対湿度
    差(Δx(h−m))と前記湿潤層(21)における飽
    和効率(ηx)との相互変化特性(Fηx)、及び、前
    記湿潤層(21)における湿度変化勾配特性(K)を認
    知し、 前記の湿度変化勾配特性(K)と検出加湿対象空気温度
    (th)と検出加湿空気温度(tm)とに基づいて加湿
    対象空気(Ah)と加湿空気(Am)との絶対湿度差
    (Δx(h−m))を求め、 この絶対湿度差(Δx(h−m))と前記の相互変化特
    性(Fηx)と検出加湿対象空気温度(th)とに基づ
    いて加湿対象空気(Ah)の相対湿度(rh)、又は、
    絶対湿度(xh)を算出する加湿装置における湿度検出
    方法。
  2. 【請求項2】 前記の加湿対象空気(Ah)を加熱手段
    (20)により加熱した空気とし、加湿対象空気(A
    h)の算出絶対湿度(xh)と前記加熱手段(20)へ
    の導入空気(Ai)の検出温度(ti)とに基づいて前
    記加熱手段(20)への導入空気(Ai)の相対湿度
    (ri)を算出し、 検出加湿対象空気温度(th)と検出導入空気温度(t
    i)と前記加熱手段(20)の出力(H)に基づいて導
    入空気(Ai)の風量(Q)を検出し、 風量変化による前記相互変化特性(Fηx)の変化に対
    し、検出導入空気風量(Q)に基づいて湿度算出に補正
    を加える請求項1記載の加湿装置における湿度検出方
    法。
  3. 【請求項3】 加湿対象空気(Ah)を湿潤層(21)
    に対し通過させて加湿する加湿装置における湿度検出装
    置であって、 加湿対象空気(Ah)の温度(th)、及び、前記湿潤
    層(21)を通過した加湿空気(Am)の温度(tm)
    を検出する温度検出手段(27),(28)と、 加湿対象空気(Ah)と加湿空気(Am)との絶対湿度
    差(Δx(h−m))と前記湿潤層(21)における飽
    和効率(ηx)との相互変化特性(Fηx)、及び、前
    記湿潤層(21)における湿度変化勾配特性(K)を記
    憶する記憶手段(25a)と、 前記の湿度変化勾配特性(K)と検出加湿対象空気温度
    (th)と検出加湿空気温度(tm)とに基づいて加湿
    対象空気(Ah)と加湿空気(Am)との絶対湿度差
    (Δx(h−m))を求め、この絶対湿度差(Δx(h
    −m))と前記の相互変化特性(Fηx)と検出加湿対
    象空気温度(th)とに基づいて加湿対象空気(Ah)
    の相対湿度(rh)、又は、絶対湿度(xh)を算出す
    る演算手段(25b)とを設けた加湿装置における湿度
    検出装置。
  4. 【請求項4】 前記の加湿対象空気(Ah)が加熱手段
    (20)により加熱した空気であり、前記演算手段(2
    5b)を、加湿対象空気(Ah)の算出絶対湿度(x
    h)と前記加熱手段(20)への導入空気(Ai)の検
    出温度(ti)とに基づいて前記加熱手段(20)への
    導入空気(Ai)の相対湿度(ri)を算出するように
    構成し、 検出加湿対象空気温度(th)と検出導入空気温度(t
    i)と前記加熱手段(20)の出力(H)に基づいて導
    入空気(Ai)の風量(Q)を検出する風量検出手段
    (25c)、及び、風量変化による前記相互変化特性
    (Fηx)の変化に対し、検出導入空気風量(Q)に基
    づいて前記演算手段(25b)による湿度算出に補正を
    加える補正手段(25d)を設けた請求項3記載の加湿
    装置における湿度検出装置。
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