JPH0528808Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案はミユーテイング回路に関するものであ
る。

(ロ) 従来の技術 従来、音響機器では電源オン・オフ時等のシヨ
ツク音発生を防止するために低周波信号線路を側
路若しくは遮断するミユーテイング回路が設けら
れている。此種ミユーテイング回路としては、例
えば特開昭59−112707号公報（H03F1／00）に
開示されたものが知られている。

ところで、一般にミユーテイング回路は電源オ
ン・オフ時のシヨツク音を確実に防止するために
電源オン時に制御信号を発生する回路と電源オフ
時に制御信号を発生する回路とを各々備えてい
た。

然し乍ら、斯様に制御信号発生回路を設けた場
合、回路構成が複雑になると共にコスト面の上昇
を招くという問題を生じるものであつた。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 本考案は上述の点に鑑み、単一の制御信号発生
回路にて電源オン及びオフ時のミユーテイングを
確実に達成し得るミユーテイング回路を提供せん
とするものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 上記の点に鑑み、本考案は電源供給線路とアー
ス間に配設されたスイツチングトランジスタと、
このスイツチングトランジスタのベースと前記電
源供給線路間に設けられた第１時定数回路と、前
記スイツチングトランジスタのベースとアース間
に設けられたコンデンサを含む第２時定数回路
と、前記スイツチングトランジスタの出力にて制
御されるミユーテイング駆動用トランジスタとよ
り構成した。

(ホ) 作用 上記の構成において、電源オン時には直ちに前
記ミユーテイング駆動用トランジスタをオンせし
めることによりミユーテイング回路を駆動し、そ
して前記第１時定数回路の時定数にて定まる時間
経過後、前記スイツチングトランジスタをオンさ
せることによりミユーテイング駆動用トランジス
タをオフする。即ち、電源オンから第１時定数回
路の時定数にて定まる時間経過するまで、ミユー
テイング駆動用トランジスタをオンさせ、以つて
電源オン時のシヨツク音除去を確実に達成する。

また、電源オフ時には前記第２時定数回路のコ
ンデンサの充電電位により前記スイツチングトラ
ンジスタを直ちにオフし、ミユーテイング駆動用
トランジスタをオンする。

(ヘ) 実施例 図は本考案の一実施例を示すものである。図に
おいて、１は電源供給線路２とアース間に配設さ
れたスイツチングトランジスタ、３はスイツチン
グトランジスタ１のベースと電源供給線路２間に
設けられた第１時定数回路で、コンデンサ４及び
抵抗５より構成されている。６はスイツチングト
ランジスタ１のベースとアース間に設けられたコ
ンデンサ７を含む第２時定数回路、８はスイツチ
ングトランジスタ１の保護用ダイオード、９は逆
流防止用ダイオード、１０，１１はスイツチング
トランジスタ１のバイアス用抵抗、１２，１３は
スイツチングトランジスタ１のコレクタに接続さ
れた抵抗で、その接続中点が例えばシンセサイザ
ー受信機の動作を制御するためのコントローラ１
４に接続されている。１５はスイツチングトラン
ジスタ１の出力にて制御されるミユーテイング駆
動用トランジスタで、そのコレクタ出力がミユー
テイングトランジスタ（図示せず）に供給されて
いる。１６，１７はバイアス用抵抗、１８は逆流
防止用ダイオードである。

次に、動作について説明する。

電源がオンされると、第１時定数回路３を介し
てスイツチングトランジスタ１のベースへ電流が
供給されるため、スイツチングトランジスタ１は
逆バイアス状態となり、オフとなつている。この
とき、ミユーテイング駆動用トランジスタ１５は
抵抗１７・ダイオード１８及び抵抗１２，１３を
介してベース電流が流れるため、バイアスされて
オンとなり、後段のミユーテイングトランジスタ
を駆動する。

そして、上記第１時定数回路３を構成するコン
デンサ４の充電が完了すると、即ち第１時定数回
路３の時定数にて定まる時間経過すると、スイツ
チングトランジスタ１は抵抗１０，１１にてバイ
アスされてオンとなる。

尚、このとき第２時定数回路６を構成するコン
デンサ７も充電されるが、スイツチングトランジ
スタ１の動作に実質上影響を与えない。

斯様にスイツチングトランジスタ１がオンとな
ると、そのコレクタ出力がハイレベルとなるため
斯るハイレベル信号は抵抗１２，１３にて分圧さ
れた後、コントローラ１４へ供給される。コント
ローラ１４は、該ハイレベル信号に基づき例えば
ミユート信号を出力する。

同時に、スイツチングトランジスタ１のコレク
タ出力がハイレベルとなると、逆流防止用ダイオ
ード１８は逆バイアス状態となり、オフとなる。

従つて、ミユーテイング駆動用トランジスタ１
５のバイアス線路は遮断され、ミユーテイング駆
動用トランジスタ１５はオフとなる。

一方、斯る状態より電源をオフすると、第２時
定数回路６を構成するコンデンサ７の充電電位
は、逆流防止用ダイオード９の作用により一時的
に初期値に保持されるため、電源電圧の低下に伴
ないスイツチングトランジスタ１は逆バイアスさ
れ、オフとなる。

従つて、スイツチングトランジスタ１のコレク
タ出力は発生せず、ミユーテイング駆動用トラン
ジスタ１５はバイアスされてオンとなる。

(ト) 考案の効果 本考案に依れば、電源供給線路とアース間に配
設されたスイツチングトランジスタと、このスイ
ツチングトランジスタのベースと前記電源供給線
路間に設けられた第１時定数回路と、前記スイツ
チングトランジスタのベースとアース間に設けら
れたコンデンサを含む第２時定数回路と、前記ス
イツチングトランジスタの出力にて制御されるミ
ユーテイング駆動用トランジスタとよりなり、電
源オン時には直ちに前記ミユーテイング駆動用ト
ランジスタをオンせしめると共に前記第１時定数
回路の時定数にて定まる時間経過後、スイツチン
グトランジスタをオンとなし、以つてミユーテイ
ング駆動用トランジスタをオフせしめ、電源オフ
時には前記第２時定数回路のコンデンサの充電電
位により前記スイツチングトランジスタを直ちに
オフせしめ、以つてミユーテイング駆動用トラン
ジスタをオンせしめるようにしたので、簡単な回
路構成にて電源オン及びオフ時のシヨツク音を確
実に防止することが出来る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すものである。 １……スイツチングトランジスタ、３……第１
時定数回路、６……第２時定数回路、１５……ミ
ユーテイング駆動用トランジスタ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電源供給線路とアース間に配設されたスイツチ
   ングトランジスタと、このスイツチングトランジ
   スタのベースと前記電源供給線路間に設けられた
   第１時定数回路と、前記スイツチングトランジス
   タのベースとアース間に設けられたコンデンサを
   含む第２時定数回路と、逆流防止用ダイオード
   と、前記スイツチングトランジスタの出力にて制
   御されるミユーテイング駆動用トランジスタとよ
   りなり、電源オン時には直ちに前記ミユーテイン
   グ駆動用トランジスタをオンせしめると共に前記
   第１時定数回路の時定数にて定まる時間経過後、
   前記スイツチングトランジスタをオンとなし、以
   つてミユーテイング駆動用トランジスタをオフせ
   しめ、電源オフ時には前記逆流防止用ダイオード
   にて前記第２時定数回路のコンデンサの充電電位
   を保持することにより前記スイツチングトランジ
   スタを直ちにオフせしめ、以つてミユーテイング
   駆動用トランジスタをオンせしめるようにしたこ
   とを特徴とするミユーテイング回路。