JPH05287238A - 復元性塗料組成物 - Google Patents

復元性塗料組成物

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JPH05287238A
JPH05287238A JP11817792A JP11817792A JPH05287238A JP H05287238 A JPH05287238 A JP H05287238A JP 11817792 A JP11817792 A JP 11817792A JP 11817792 A JP11817792 A JP 11817792A JP H05287238 A JPH05287238 A JP H05287238A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 復元性塗膜の特性を向上させる。 【構成】 平均分子量1000-20000の水酸基を有するポリ
ウレタン樹脂と、粒子径20-200μmのポリウレタン樹脂
及び高分子量エラストマーの混合摩砕微粉末とを主体と
して塗料組成物が構成される。そして、ポリウレタン樹
脂及び高分子量エラストマーの混合摩砕微粉末の添加率
は水酸基を有するポリウレタン樹脂 100重量部に対して
50-200重量部とされる。また、ポリウレタン樹脂及び高
分子量エラストマーの混合摩砕微粉末における両成分の
割合は、高分子量エラストマー 100重量部に対してポリ
ウレタン樹脂5-30重量部とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は復元性塗料組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】復元性塗料としては、従来より発泡性塗
料が使用されている。このような発泡性塗料としては、
1)塗料中に炭酸ガス、プロパン等の揮発性発泡剤を含
有させ、加熱により気化発泡させるようにした発泡性塗
料、2)塗料中に 2,2'-アゾビスイソブチロニトリル、
ベンゼンスルホニルヒドラジド等の分解性発泡剤を含有
させ、加熱により発泡剤を分解して発泡させるようにし
た発泡性塗料が代表的な例として挙げられる。しかしな
がら、前者においては、塗装作業中にも発泡剤が気化す
るため均一な発泡塗膜が得られないという欠点があり、
後者においては、分解ガスの発生量が少ないため緻密な
発泡塗膜が得られ難いという欠点がある。さらに、いず
れの発泡性塗料においても、得られた発泡塗膜を圧縮し
て圧力を除いたときの復元性が十分でなく、耐引き裂き
性等の塗膜強度も十分でないという欠点がある。
【0003】上記欠点を解消し得る発泡性塗料組成物と
して、特公昭63−54313号公報に開示されている
ような組成物が提案されている。この塗料組成物は、 A)合成樹脂バインダーと、 B)発泡ポリウレタン樹脂粉末と、 C)熱分解性発泡剤と、 を含有する。ここに、合成樹脂バインダーとしては、ポ
リウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリエステル樹脂等の公知の樹脂が使用可能で
ある。また、発泡ポリウレタン樹脂粉末としては、粒子
径10-300μm (好ましくは80-200μm )の粉末が使用可
能であり、熱分解性発泡剤としては、所望の塗膜硬化速
度に応じて任意の発泡剤を使用することができる。そし
て、この発泡性塗料組成物によれば、硬化後において 2
00μm -3mmという膜厚の厚い発泡塗膜を形成することが
できる。なお、上記組成物に含有される発泡ポリウレタ
ン樹脂粉末は、例えば、特公昭50−8116号公報に
開示されている方法を一部変更した方法によって得られ
るもの、すなわち、熱分解性発泡剤を含むポリオール難
溶性の液体媒体を使用して特公昭50−8116号公報
に開示されている方法を実施することによって得られる
ものが使用できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この発
泡性塗料組成物においては、形成される発泡塗膜にピン
ホールが形成され易い。これは、熱分解性発泡剤の分解
によって生じたガスの抜け跡として形成されるものであ
り、特に塗膜の膜厚が 1mm未満の場合に発生しやすい。
また、この塗料組成物においては、発泡ポリウレタン樹
脂粉末が多量(合成バインダー 100重量部に対して 20-
70重量部)に使用されるため、十分な塗膜強度が得られ
ない。また、この塗料組成物においては、塗料硬化時の
昇温速度や被塗装物の肉厚差により塗料組成物の膨張率
に差が生じるため、形成される発泡塗膜の膜厚が不均一
となり、塗膜表面の平滑性が低下する。さらに、この塗
料組成物を使用した場合、発泡塗膜の膜厚が 1mm以上に
なるように塗布しないと十分な復元性が得られない。こ
のことは、塗装コストの上昇を招くだけでなく、塗装作
業の作業性をも低下させる原因となる。本願発明は、上
記従来の発泡性塗料組成物における欠点を解消すること
を目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】 この発明の復元性塗料
組成物は、水酸基を有するポリウレタン樹脂と、ポリウ
レタン樹脂及び高分子量エラストマーの混合摩砕微粉末
とを含有している。水酸基を有するポリウレタン樹脂と
しては、平均分子量1000-20000のものが使用される。ポ
リウレタン樹脂及び高分子量エラストマーの混合摩砕微
粉末は、その粒子径が20-200μmに調整され、水酸基を
有するポリウレタン樹脂 100重量部に対して50-200重量
部の割合で添加される。また、ポリウレタン樹脂及び高
分子量エラストマーの混合摩砕微粉末における両成分の
割合は、高分子量エラストマー 100重量部に対してポリ
ウレタン樹脂5-30重量部である。
【0006】
【作用】上記復元性塗料組成物を用いて調製される塗料
は無発泡性であり、水酸基を有するポリウレタン樹脂
と、ポリウレタン樹脂及び高分子量エラストマーの混合
摩砕微粉末との相互作用により、形成される塗膜に復元
弾性力が付与される。
【0007】
【実施例】次に、この発明の実施例について説明する。
この発明の復元性塗料組成物の組成は次の通りである。 (A)水酸基を有するポリウレタン樹脂 (B)ポリウレタン樹脂及び高分子量エラストマーの混
合摩砕微粉末 以下、これら各組成成分について詳細に説明する。
【0008】まず、(A)の水酸基を有するポリウレタ
ン樹脂はポリオールとポリイソシアネートとの反応生成
物として得られる。ここに、ポリオールとしては、ポリ
エステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカ
ーボネートポリオール等が挙げられる。これらポリオー
ルの中ポリエステルポリオールは、フタル酸、イソフタ
ル酸、テトラヒドロフタル酸、マレイン酸、フマル酸、
メタコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アジピン酸、
セバシン酸の中の1種又は複数種と、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
プロピレングリコール、1,6-ヘキサンジオール、トリメ
チロールプロパン、グリセリン、ペンタエリトリトー
ル、シクロヘキサンジメタノール、ビスヒドロキシエト
キシベンゼン、N-アルキルジエタノールアミン、これら
の多量体(2量体、8量体等)等の多価アルコールの中
の1種又は複数種との反応生成物として得られる。ポリ
エーテルポリオールは、上記多価アルコールにエチレン
オキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、ス
チレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加重合させ
ることによって得られる生成物である。また、ポリカー
ボネートポリオールは、上記多価アルコールとエチレン
カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボ
ネート、ジフェニルカーボネート等のカーボネート基を
有する化合物との反応生成物として得られる。一方、ポ
リイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、メタキシレンジイソシアネート、トリレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、 4,4'-メ
チレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ダイマ
ー酸ジイソシアネート等の有機ジイソシアネート、及び
これらの化合物と多価アルコールとの反応生成物が挙げ
られる。
【0009】ポリオールとポリイソシアネートとを反応
させて(A)の水酸基を有するポリウレタン樹脂を生成
させる方法としては、公知の種々の方法を使用すること
が可能であり、使用される上記反応体の種類、所望の重
合度等を考慮して適宜選択される。ポリオールとポリイ
ソシアネートとを反応させるに際して、ポリオールとし
ては、上記ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリ
オール及びポリカーボネートポリオールの中の1種又は
2種以上を使用することが可能である。この反応におい
ては、生成されるポリウレタン樹脂の重合度を高めるた
めに鎖延長剤を使用することが可能である。この鎖延長
剤としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、
イソホロンジアミン、シクロヘキサンジアミン、2,4,4-
トリメチルヘキサメチレンジアミン、キシリレンジアミ
ン等の低分子量ジアミンが挙げられる。また、アミノエ
タノール、アミノエトキシエタノール、ジエタノールア
ミン等のアルカノールアミン、エチルアミン、ブチルア
ミン等のモノアミン、又はエチレングリコール等の上記
低分子量のジオールをこれら低分子量ジアミンと併用す
ることも可能である。さらに、ポリオールとポリイソシ
アネートとを反応させる際に使用される触媒としては、
通常のウレタン化反応用の触媒が使用可能であり、例と
して、ジブチルチンジラウレート、ジオクチルチンジラ
ウレート、スタナスオクトエート、鉄アセチルアセトナ
ート、トリエチルアミン等が挙げられる。なお、上記ポ
リオールとポリイソシアネートとの反応においては、分
子量1000-20000、樹脂固形分換算での水酸基価20-150の
ポリウレタン樹脂が生成されるように、その反応条件が
設定される。
【0010】次に、(B)のポリウレタン樹脂及び高分
子量エラストマーの混合摩砕微粉末の調製に使用される
ポリウレタン樹脂粉末は、ポリエステル又はポリエーテ
ルを分散助剤を含む非溶解性の液体媒体中に分散させた
状態でイソシアナートと反応させることによって生成さ
れる。ここで使用される分散助剤はイソシアナートと反
応可能であるとともに液体媒体に可溶な油脂変性アルキ
ド樹脂である。なお、このポリウレタン樹脂粉末の生成
方法は特公昭50−8116号公報に開示されている。
一方、高分子量エラストマーとしては、クロロプレンゴ
ム、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレン
プロピレンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム等の分子
量10万−30万の架橋ゴムを加硫して得られるゴムが挙げ
られる。これらのゴムのヤング率は 1×106 − 1×107
dyn/cm2 である。また、この高分子量エラストマーとし
ては、ポリスチレン系エラストマー、ポリウレタン系エ
ラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリオレフ
ィン系エラストマー等の熱可塑性のエラストマーも使用
できる。これらエラストマーの伸度は 200-100%であ
る。使用する高分子量エラストマーは1種類でも2種類
以上でもよいが、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ウ
レタンゴム等の架橋ゴムを使用することが望ましい。こ
のような架橋ゴムを使用した場合には、特に良好な復元
性を有する塗膜が得られる。なお、高分子量エラストマ
ーには、必要に応じて、各種着色顔料や体質顔料を混練
させてもよい。
【0011】ポリウレタン樹脂及び高分子量エラストマ
ーの混合摩砕微粉末は液体窒素等を使用して凍結粉砕す
る冷凍粉砕法によって生成される。このようにして得ら
れた微粉末は、メカノケミカル効果によって高分子量エ
ラストマーの粒子表面にポリウレタン樹脂の微粒子が付
着した状態の不定形粒子であり、割れ目、浅い凹部、空
洞等を有する。ポリウレタン樹脂及び高分子量エラスト
マーの混合摩砕微粉末を得るに当たり、両者は高分子量
エラストマー 100重量部に対してポリウレタン樹脂5-30
重量部の割合で混合される。混合摩砕微粉末の粒子径は
20-200μm (好ましくは50-150μm )に調整される。こ
の粒子径は塗膜の性状に与える影響が大きく、粒子径が
200μm を超えると塗膜の平滑性が低下し、粒子径が20
μm を下回ると塗膜の復元性が低下する。
【0012】上記のようにしてそれぞれ調製された
(A)の水酸基を有するポリウレタン樹脂と(B)のポ
リウレタン樹脂及び高分子量エラストマーの混合摩砕微
粉末とは、(A)の固形分 100重量部に対して(B)50
-200重量部(好ましくは70-130重量部)の割合で混合さ
れ、復元性塗料組成物とされる。この混合比率も塗膜の
性状に与える影響が大きく、(B)の割合が 200重量部
を超えると塗膜の平滑性が低下し、その割合が50重量部
を下回ると塗膜の復元性が低下する。なお、この塗料組
成物には、必要に応じて、体質顔料、着色顔料、レベリ
ング剤、酸化防止剤等を添加してもよい。
【0013】上記のようにして調製された復元性塗料組
成物は溶剤に溶解され、復元性塗料とされる。使用可能
な溶剤としては、脂肪族炭化水素系溶剤、エステル系溶
剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤等の通常の塗料用の
有機溶剤が挙げられる。このようにして調製された復元
性塗料には、その使用に先立って、硬化剤としてポリイ
ソシアネート化合物が添加される。このポリイソシアネ
ート化合物としては、上記ポリイソシアネートとトリメ
チロールプロパン等のポリオールとの反応生成物として
得られる付加物(例えば、ヘキサメチレンジイソシアネ
ートとトリメチロールプロパンとの付加物)、トリレン
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート等が挙げられる。上記ポリ
イソシアネート化合物を添加することにより、被塗装物
に対する塗膜の密着性が向上するとともに、塗膜の復元
性及び強度が向上する。
【0014】このようにして調製された復元性塗料は所
定の塗装方法によって被塗装物に対して塗布される。塗
装方法としては通常使用されている方法を選択できる
が、望ましい方法は、エアースプレー方式、エアレスス
プレー方式、フローコーター方式等である。被塗装物に
塗布された復元性塗料は常温− 100℃の温度で硬化さ
れ、被塗装物面に復元性塗膜が形成される。なお、この
復元性塗料は木材、セラミック、金属、プラスチック等
種々の材質の被塗装物に適用可能である。
【0015】以下、この発明の復元性塗料組成物に関す
る実験例について説明する。実験例1 温度計、攪拌機、滴下漏斗及び乾燥管付冷却器を取り付
けた四つ口フラスコ内に1,4-ブタンジオール 270g、ト
リメチロールプロパン 268g、エチレングリコールを開
始剤として得られた平均分子量 500のポリカプロラクト
ングリコール 500g、及びメチルエチルケトン1038gを
投入し、これを攪拌しながら70℃に加熱して溶解した。
こうして得られた溶液中に2,6-トリレンジイソシアネー
ト 871gとメチルイソブチルケトン 871gとの混合物を
滴下漏斗を用いて徐々に投入した。この混合物の投入が
完了した後、容器内の温度を70℃に保持した状態で 5時
間にわたって反応を進行させ、反応生成物としてポリウ
レタン樹脂(1) を含有する反応混合物を得た。この反応
混合物はポリウレタン樹脂(1) を固形分として含有し、
その含有率は50重量%であった。また、得られたポリウ
レタン樹脂(1) は分子量1909であり、固形分換算での水
酸基価は 118であった。一方、クロロプレンゴム粉末 1
00重量部に対してポリウレタン樹脂粉末21重量部の割合
で混合した混合粉末を混合摩砕(冷凍粉砕)することに
よって、粒子径40-100μmのクロロプレンゴム/ポリウ
レタン樹脂微粉末を調製した。このクロロプレンゴム/
ポリウレタン樹脂微粉末 550gと先に得たポリウレタン
樹脂(1) 1000gとを混合し、復元性塗料組成物を得た。
次に、復元性塗料組成物をウレタン塗料用のヘキサメチ
レンジイソシアネート(「コロネートHL」、日本ポリ
ウレタン工業株式会社製)443 g及び硬化触媒ジブチル
チンラウレート 1.6gと混合した後、アセトンで希釈し
て復元性塗料を調製した。そして、この復元性塗料をA
BS樹脂板に噴霧塗布し、80℃に加熱して45分間にわた
って硬化処理することによって復元性塗膜を形成した。
こうして得られた復元性塗膜は優れた復元性を有し、ピ
ンホールが無く、ABS樹脂板面に対する密着性も十分
であり、その表面は良好な平滑性を有するとともになめ
し皮様の触感を与えるものであった。なお、この塗膜の
膜厚は約 650μmであった。
【0016】実験例2 温度計、攪拌機、滴下漏斗及び乾燥管付冷却器を取り付
けた四つ口フラスコ内にイソホロンジイソシアネート 6
00g及びトルエン 600gを投入し、これを攪拌しながら
70℃に加熱して溶解した。この中に、1,4-ブタンジオー
ル1000gとアジピン酸との反応によって得られた平均分
子量1000のポリエステルポリオール1000gとメチルイソ
ブチルケトン1000gとの混合物を滴下投入した。この混
合物の投入が完了した後、容器内の温度を90℃に保持し
た状態で 4時間にわたって反応を進行させた。次いで、
容器内の温度を40℃まで冷却し、これにアミノエチルア
ミノエタノール94g、イソホロンジアミン 119g、モノ
エタノールアミン12g、シクロヘキサノン1000g及びジ
アセトンアルコール 789gの混合物を添加し、温度を40
℃に保って 1時間にわたって反応を進行させ、反応生成
物としてポリウレタン樹脂(2) を含有する反応混合物を
得た。この反応混合物はポリウレタン樹脂(2) を固形分
として含有し、その含有率は35重量%であった。また、
得られたポリウレタン樹脂(2) は分子量 17254であり、
固形分換算での水酸基価は35であった。一方、ウレタン
ゴム粉末 100重量部に対してポリウレタン樹脂粉末 8重
量部の割合で混合した混合粉末を混合摩砕(冷凍粉砕)
することによって、粒子径70-120μmのウレタンゴム/
ポリウレタン樹脂微粉末を調製した。このウレタンゴム
/ポリウレタン樹脂微粉末 245gと先に得たポリウレタ
ン樹脂(2) 1000gとを混合し、復元性塗料組成物を得
た。次に、復元性塗料組成物をウレタン塗料用のトリレ
ンジイソシアネート(「コロネートL」、日本ポリウレ
タン工業株式会社製)93gと混合した後、アセトンで希
釈して復元性塗料を調製した。そして、この復元性塗料
を軟鋼板に噴霧塗布し、120 ℃に加熱して30分間にわた
って硬化処理することによって復元性塗膜を形成した。
こうして得られた復元性塗膜は優れた復元性を有し、ピ
ンホールが無く、軟鋼板面に対する密着性も十分であ
り、その表面は良好な平滑性を有するとともになめし皮
様の触感を与えるものであった。なお、この塗膜の膜厚
は約 1mmであった。
【0017】次に、対照のために実施した比較実験例に
ついて説明する。比較実験例1 温度計、攪拌機、滴下漏斗及び乾燥管付冷却器を取り付
けた四つ口フラスコ内に1,4-ブタンジオール 101g、エ
チレングリコールを開始剤として得られた平均分子量20
00のポリカプロラクトングリコール1000g及びメチルイ
ソブチルケトン1652gを投入し、これを攪拌しながら80
℃に加熱して溶解した。この中に、2,6-トリレンジイソ
シアネート 261gとメチルイソブチルケトン 392gとの
混合物を滴下投入した。この混合物の投入が完了した
後、容器内の温度を90℃に保持した状態で 8時間にわた
って反応を進行させ、反応生成物としてポリウレタン樹
脂(3) を含有する反応混合物を得た。この反応混合物は
ポリウレタン樹脂(3) を固形分として含有し、その含有
率は40重量%であった。また、得られたポリウレタン樹
脂(3) は分子量 10901であり、固形分換算での水酸基価
は10であった。このポリウレタン樹脂(3) を使用して、
実験例1と同様にして、塗料を調製し、この塗料をAB
S樹脂板上に塗布した後硬化して塗膜を形成した。こう
して得られた塗膜は復元性及び塗膜強度の点で不十分で
あった。
【0018】比較実験例2 温度計、攪拌機、滴下漏斗及び乾燥管付冷却器を取り付
けた四つ口フラスコ内にイソホロンジイソシアネート 6
89g及びトルエン 689gを投入し、これを攪拌しながら
90℃に加熱して溶解した。この中に、1,4-ブタンジオー
ルとアジピン酸とから得られた平均分子量1000のポリエ
ステルポリオール1000gとメチルイソブチルケトン1000
gとの混合物を滴下投入した。この混合物の投入が完了
した後、容器内の温度を90℃に保持した状態で 4時間に
わたって反応を進行させた。次いで、容器内の温度を40
℃まで冷却し、これにアミノエチルアミノエタノール 1
09g、イソホロンジアミン 170g、モノエタノールアミ
ン 6g、シクロヘキサノン1500g及びジアセトンアルコ
ール1417gの混合物を添加し、温度を40℃に保って1時
間にわたって反応を進行させ、反応生成物としてポリウ
レタン樹脂(4) を含有する反応混合物を得た。この反応
混合物はポリウレタン樹脂(4) を固形分として含有し、
その含有率は30重量%であった。また、得られたポリウ
レタン樹脂(4) は分子量 39499であり、固形分換算での
水酸基価は33であった。このポリウレタン樹脂(4) を使
用して、実験例2と同様にして、塗料を調製し、この塗
料を軟鋼板上に塗布した後硬化して塗膜を形成した。こ
うして得られた塗膜も復元性及び塗膜強度の点で不十分
であった。
【0019】比較実験例3 特公昭63−54313号公報の記載に基づき、分散助
剤を含むポリオール難溶性の液体媒体中にポリオールと
熱分解性発泡剤とを分散させた状態でイソシアナートを
加え、このイソシアナートとポリオールとを反応させる
ことによって、粒子径30-200μmのポリウレタン樹脂粉
末調製した。このポリウレタン樹脂粉末550gと実験例
1で調製したポリウレタン樹脂(1) 1000gとを混合して
塗料組成物を得た。次に、この塗料組成物に対して熱分
解性発泡剤としての炭酸アンモニウム25g、硬化剤とし
てのヘキサメチレンジイソシアネート(「コロネートH
L」、日本ポリウレタン工業株式会社製)443 g及び硬
化触媒ジブチルチンラウレート 1.6gを添加混合して塗
料を調製し、実験例2と同様にして、この塗料をABS
樹脂板上に塗布した後硬化して塗膜を形成した。こうし
て得られた塗膜は平滑性及び塗膜強度の点で不十分であ
った。また、ピンホールの存在も確認された。
【0020】上記実験例1,2及び比較実験例1,2,
3において形成された各塗膜について、復元性、耐熱復
元性、ピンホール数、表面粗度、硬度及び耐摩耗性を測
定した。測定結果を表1に示す。
【0021】
【表1】 ────────────────────────────────── 実験例 比較実験例 1 2 1 2 3 ────────────────────────────────── 復元性1 0 - 1 0 - 1 13 - 20 8 - 12 0 - 1 (秒) 耐熱復元性2 0 - 1 0 - 1 60 - 90 40 - 60 > 180 (秒) ピンホール数3 0 0 0 0 15 - 20 (個) 表面粗度4 3 5 8 12 20 (μm) 硬度5 H F B HB 4B 耐摩耗性6 2.1 5.8 18.3 10.6 31.5 (mg) ────────────────────────────────── 1.常温下、荷重 2kg/ cm2 で60秒間圧縮した後荷重を取
り除いた場合における元の状態まで復元するのに要する
時間 2.80℃、荷重 2kg/ cm2 で72時間圧縮した後常温まで冷
却して 1時間放置し、その後荷重を取り除いた場合に、
元の状態まで復元するのに要する時間 3.塗膜表面における 1cm2 当たりのピンホール数 4.Rmax(平滑性)、サーフテスト201((株)ミツトヨ
製) で測定 5.荷重 500g、45度、三菱鉛筆ユニを使用して測定 6.テーバー摩耗、摩耗輪CS-15 による 1kg荷重× 100回
転の摩耗量
【0022】この結果から明らかなように、実験例1,
2において得られた塗膜は全ての測定項目において比較
実験例1,2,3において得られた塗膜よりも優れた特
性を示していることがわかる。上記の実施例において
は、具体的な物質名等を挙げて説明したが、これらの物
質名等は発明の内容をわかりやすくするための例であっ
て、発明の範囲を制限するものではない。
【0023】
【発明の効果】本願発明の復元性塗料組成物は、水酸基
を有するポリウレタン樹脂と、ポリウレタン樹脂及び高
分子量エラストマーの混合摩砕微粉末とを含有させたも
ので、このような組成にしたことにより、次のような効
果が発揮される。 1)なめし皮様の触感を与える復元性に富む塗膜が得ら
れる。 2)1mm以下の膜厚でもピンホールのない平滑性に優れ
た塗膜が得られる。このため、塗膜の膜厚を薄くするこ
とが可能となり、塗装コストを低減することができる。 3)強度が高く、耐摩耗性の高い塗膜が得られる。 4)常温硬化でも加熱硬化と同等の特性を有する塗膜が
得られる。このため、被塗装物が耐熱性の低い素材で形
成されている場合にも適用できる。 5)無発泡性の塗料であるため、硬化時の昇温速度等に
関係なく均一な膜厚の塗膜が得られる。 6)200μm−2mmの厚い塗膜が容易に得られる。 7)装飾効果を高めるための艶消塗装、メタリック塗
装、潤滑性塗装等を容易に施すことのできる塗膜が得ら
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 餅原 正巳 岡山県勝田郡勝央町太平台40番 大橋化学 工業株式会社内 (72)発明者 安田 一美 岡山県勝田郡勝央町太平台40番 大橋化学 工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基を有するポリウレタン樹脂と、ポ
    リウレタン樹脂及び高分子量エラストマーの混合摩砕微
    粉末とを含有する復元性塗料組成物。
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