JPH0528632Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は光学デイスク或いは磁気デイスク等の
記録再生デイスクを収納するデイスクカートリツ
ジに備える誤記録防止機構に関する。

〔考案の概要〕

本考案は記録再生デイスクを収納するデイスク
カートリツジにデイスクに対する記録可否を検出
し、誤記録を防止するために備える誤記録防止機
構において、デイスクカートリツジに形成した記
録可否検出孔を開閉するライトプロテクタをデイ
スクカートリツジの内側部と外側部においてロツ
クするように成し、誤記録防止機能の信頼性の向
上を図つたものである。

〔従来の技術〕

従来、この種のデイスクカートリツジの誤記録
防止機構は第６図乃至第８図に示すように、カー
トリツジハーフ１の角部に記録可否検出孔２を穿
設し、この検出孔２に対してライトプロテクタ３
をカートリツジハーフ１の内面側において摺動さ
せて開閉するもので、このためにライトプロテク
タ３は各ポジシヨン、即ち検出孔２を開放する記
録不可の状態と、閉塞する記録可能な状態に夫々
保持できるように両側に弾性係合片４ａ，４ｂを
設け、この係合片４ａ，４ｂが係合される係合凹
部５a₁，５b₁及び５a₂，５b₂をライトプロテクタ
３の摺動部の両側に配される案内壁部５ａ，５ｂ
に形成し、またライトプロテクタ３の上面側には
操作突子６を突設してカートリツジハーフ１に検
出孔２に隣接して形成した操作窓部７から表出さ
せてこの操作突子６を押圧することによりクリツ
クストツプ的に摺動できるように構成されてい
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕 このように構成されるデイスクカートリツジの
誤記録防止機構は、記録可否検出孔２を開閉する
ライトプロテクタ３の記録可、記録不可の各ポジ
シヨンにおける係止は弾性係合片４ａ，４ｂがカ
ートリツジハーフ１の内面側に配される案内壁部
５ａ，５ｂに形成した係合凹部５a₁，５b₁及び５
a₂，５b₂に係合することにより行なわれるだけで
あるから、テープカートリツジが落下衝撃を受け
た時、ライトプロテクタ３が揺動して弾性係合片
４ａ，４ｂが係合凹部５a₁，５b₁又は５a₂，５b₂
から離脱されて不要に摺動し、これが最悪の場
合、記録不可のポジシヨンに係止保持されていた
状態から記録可のポジシヨン側へ摺動し、即ち検
出孔２を開放して収納デイスクに対して誤記録が
行なわれる危険性がある。また、これを防止する
ために弾性係合片４ａ，４ｂのクリツク力を大幅
に上げると非常に操作性の悪いものとなる不都合
がある。

本考案はかかる点に鑑み、収納デイスクに対
し、最も危険である誤記録を生じさせないように
したデイスクカートリツジにおける誤記録防止機
構を提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題を解決するために本考案は、記録再
生デイスクを収納するデイスクカートリツジに、
デイスクに対する記録可否を検出し、誤記録を防
止するために備える誤記録防止機構を、デイスク
カートリツジデイスクカートリツジに設けられた
記録可否検出孔を開孔する開位置と閉孔する閉位
置との間で移動可能に取付けられたタイトプロテ
クタと、このライトプロテクタに設けられた弾性
係合片と係合してライトプロテクタを開位置又は
閉位置にて係止するデイスクカートリツジ内部に
設けられた第１の係止部と、ライトプロテクタの
操作突子に設けられた係合部と係合してライトプ
ロテクタを開位置又は閉位置の少なくとも一方に
おいてライトプロテクタの移動方向への移動を制
限するデイスクカートリツジ外部に設けられた第
２の係止部とから構成したものである。

〔作用〕

このように記録可否検出孔を開閉するライトプ
ロテクタはカートリツジハーフに対して内部側及
び外部側においてロツクされるためデイスクカー
トリツジが落下等により衝撃を受けた場合におい
ても不要に摺動されることなく、従つて記録不可
のポジシヨンに保持していたものが記録可側へ摺
動し誤記録が行なわれる危険はなく、またライト
プロテクタはデイスクカートリツジの外部側でロ
ツクされることによりそのロツク解除の操作性が
良好となる。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を第１図乃至第５図を
参照して説明する。

図において、１１はデイスクカートリツジで一
対のカートリツジハーフ１１ａと１１ｂを、デイ
スクＤを収納した状態でネジ止めにより合体して
形成され、この両カートリツジハーフ１１ａ，１
１ｂの後部の相反する角部面には誤記録防止機構
が備えられている。

この誤記録防止機構は前述した従来例と同様に
カートリツジハーフ１１ａ，１１ｂの後部側角部
面に記録可否検出孔１２が穿設され、これと隣接
して操作窓部１７が形成され、この操作窓部１７
を挟んで案内壁部１５ａ，１５ｂが並設されてラ
イトプロテクタ１３が摺動可能に配され、このラ
イトプロテクタ１３の両側弾性係合片１４ａ，１
４ｂが案内壁部１５ａ，１５ｂに所要のポジショ
ン、即ち、第１の係止部としての係合凹部１５
a₁，１５b₁及び１５a₂，１５b₂で係止されるよう
になされているが、本例においてはカートリツジ
ハーフ１１ａ，１１ｂの操作窓部１７から突出す
るライトプロテクタ１３の操作突子１６の先端部
を外方向、即ちライトプロテクタ１３の記録不可
側の摺動方向に折曲延長してロツク用爪１６ａを
形成し、一方操作窓部１７の外側縁部、即ちライ
トプロテクタ１３のロツク用爪１６ａと対応する
縁部に第２の係止部としての係合溝１７ａを形成
してある。

このように構成することにより、ライトプロテ
クタ１３を記録不可方向に摺動させ、検出孔１２
を開放した状態において両側弾性係合片１４ａ，
１４ｂが案内壁部１５ａ，１５ｂの係合凹部１５
a₁，１５b₁に係合されてカートリツジハーフ１１
ａ又は１１ｂの内面側において係止状態となると
共に操作突子１６に形成したロツク用爪１６ａが
操作窓部１７の外側縁部の係合溝１７ａに係合し
てカートリツジハーフ１１ａ又は１１ｂの外面側
においても係止状態となる。

従つて、デイスクカートリツジが落下衝撃を受
けてもライトプロテクタ１３は不要に摺動するこ
となく、デイスクカートリツジは記録不可状態に
保持される。

また、この状態からライトプロテクタ１３を記
録可状態ポジシヨンへ摺動させるには操作突子１
６のロツク用爪１６ａを手指の爪先で押すことに
より操作窓部１７の係合溝１７ａに対する係合が
解除され、そのまま押すとライトプロテクタ１３
が摺動されて操作突子１６が操作窓部１７の内側
縁部に当接されることにより両側弾性係合片１４
ａ，１４ｂが案内壁部１５ａ，１５ｂの係合凹部
１５a₂，１５b₂に係合されて、検出孔１２を閉塞
した状態即ちデイスクカートリツジは記録可状態
に保持される。

なお、ライトプロテクタ１３は、検出孔１２に
対応して開閉する部面と操作突子１６及びロツク
用爪１６ａとから成る一半部材１３ａと、操作窓
部１７に対応する部面と両側弾性係合片１４ａ，
１４ｂとから成る他半部材１３ｂとを結合して構
成され、両部材１３ａと１３ｂを色彩を異にして
形成することにより、各ポジシヨンの表示効果を
持つことになる。

また、ライトプロテクタ１３の操作突子１６の
先端部内方向にもロツク用爪を形成すると共に、
操作窓部１７の内側縁部にも係合溝を形成するこ
とによりライトプロテクタ１３を記録可側に摺動
した状態でも外面側において係止されるように構
成することができる。

また、両カートリツジハーフ１１ａ，１１ｂの
略中央部には、収納デイスクＤのチヤツキング用
ハブｄが露出してキヤツキング機構が挿入され、
またデイスクの一部が露出して記録ヘツドが移動
対応される窓１８ａ，１８ｂが形成されている。

そして、両カートリツジハーフ１１ａ，１１ｂ
の表面側には窓部１８ａ，１８ｂを開閉するスラ
イドシヤツタ１９が配され、このスライドシヤツ
タ１９は両カートリツジハーフ１１ａ，１１ｂの
前縁部間に横方向に摺動可能に係合されるスライ
ドベース２０に固定されて開閉方向に移動され
る。このスライドベース２０はこれに一体に形成
されたラツク２０ａと一方のカートリツジハーフ
１１ｂに設けられたラツク２１とこの両ラツク間
に転動可能に噛合されたピンオン２２から成る連
動機構を介してトーシヨンバネ２３により、常時
スライドシヤツタ１９が閉塞する方向に移動する
ように偏倚されている。２４はスライドシヤツタ
１９の閉塞状態におけるロツク機構である。

このデイスクカートリツジを記録再生装置に装
填しローデイング動作するとスライドシヤツタ１
９がスライドベース２０を介して、トーシヨンバ
ネ２３の偏倚力に抗して摺動され、窓部１８ａ，
１８ｂにかけて開放する。この状態でデイスクカ
ートリツジは下降されてデイスクＤが窓部１８ａ
又は１８ｂから挿入されるチヤツキング機構に固
定され、この状態で検出機構により前述した記録
可否検出孔１２の開閉が検出されてデイスクＤの
再生のみが可能となり、又は記録再生が可能とな
る。

なお、以上の構成においてカートリツジハーフ
１１ａ，１１ｂの構成及び記録可否検出孔１２、
操作窓部１７の形状等は図示のものに限ることな
く、またライトプロテクタ１３は二部材から構成
することなく一体に形成してもよい。

〔考案の効果〕

以上のように本考案によればデイスクカートリ
ツジにおいて、収納デイスクの記録可否を検出す
るライトプロテクタを所要のポジシヨンでカート
リツジハーフの内面側及び外面側においてロツク
できる構成としたので、デイスクカートリツジが
落下衝撃を受けた場合でもライトプロテクタは不
要に摺動することなく、特に危険である記録不可
のポジシヨンから記録可のポジシヨンへの移動が
阻止されて信頼性が著しく向上され、また外面側
のロツクは操作部において行うように構成される
のでロツク力が強い場合でもロツク解除を、操作
部である操作子を持ち上げるようにするだけで極
自然の操作で円滑に行うことができて操作性は従
来の内面側クリツクロツクとほとんど変ることな
く良好で、ライトプロテクタのロツクを確実にす
る一方でこの解除が困難になる不具合が生じるこ
ともなく、信頼性、操作性ともに著しく向上され
る等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるデイスクカートリツジの
誤記録防止機構の分解斜視図、第２図は第１図の
内面側から見た分解斜視図、第３図は同機構の内
面側平面図、第４図は同機構の操作状態の断面
図、第５図は本考案による誤記録防止機構を備え
たデイスクカートリツジの分解斜視図、第６図は
従来の誤記録防止機構の分解斜視図、第７図は第
６図の内面側から見た分解斜視図、第８図は同機
構の断面図である。 図中、１１ａ，１１ｂはカートリツジハーフ、
１２は記録可否検出孔、１３はライトプロテク
タ、１４ａ，１４ｂは弾性係合片、１５a₁，１５
a₂，１５b₁，１５b₂は第１の係止部としての係合
凹部、１６は操作突子、１６ａはロツク用爪、１
７は操作窓部、１７ａは第２の係止部としての係
合溝である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 記録再生デイスクを回転自在に収納するデイス
   クカートリツジと、 上記デイスクカートリツジに設けられた記録可
   否検出孔を開孔する開位置と閉孔する閉位置との
   間で移動可能に取付けられたライトプロテクタ
   と、 上記ライトプロテクタに設けられた弾性係合片
   と係合して上記ライトプロテクタを上記開位置又
   は上記閉位置にて係止する上記デイスクカートリ
   ツジ内部に設けられた第１の係止部と、 上記ライトプロテクタの操作突子に設けられた
   係合部と係合して上記ライトプロテクタを上記開
   位置又は上記閉位置の少なくとも一方において上
   記ライトプロテクタの移動方向への移動を制限す
   る上記デイスクカートリツジ外部に設けられた第
   ２の係止部とを有することを特徴とするデイスク
   カートリツジの誤記録防止機構。