JPH05285449A - 塗装方法 - Google Patents
塗装方法Info
- Publication number
- JPH05285449A JPH05285449A JP11671392A JP11671392A JPH05285449A JP H05285449 A JPH05285449 A JP H05285449A JP 11671392 A JP11671392 A JP 11671392A JP 11671392 A JP11671392 A JP 11671392A JP H05285449 A JPH05285449 A JP H05285449A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- crack
- wooden material
- coating
- coating film
- materials
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】 （修正有）
［目的］安価な木質素材を用いて簡単に熟練を要さず
に、美術工芸品的気品と風格を有する塗りものを作り出
すこと。 ［構成］素地調整を行った木質生地表面に着色、柄入れ
等の装飾加工を行った後、その上にクラック剤を塗布し
てクラック模様を形成せしめ、更にクラック剤塗膜上に
上塗り仕上げを行う。
に、美術工芸品的気品と風格を有する塗りものを作り出
すこと。 ［構成］素地調整を行った木質生地表面に着色、柄入れ
等の装飾加工を行った後、その上にクラック剤を塗布し
てクラック模様を形成せしめ、更にクラック剤塗膜上に
上塗り仕上げを行う。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は塗装方法、詳しくは装
飾価値の高い美術工芸的な仕上りを得ることができる塗
装方法に関するものである。
飾価値の高い美術工芸的な仕上りを得ることができる塗
装方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】美術、工芸の領域に属する塗装として
は、うるしを用いたものや螺鈿などの技法が古来より伝
承されており、これらを用いて製作された各種製品は人
々に愛用、愛蔵されている。
は、うるしを用いたものや螺鈿などの技法が古来より伝
承されており、これらを用いて製作された各種製品は人
々に愛用、愛蔵されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら伝統的
な塗装はその技術の修得に長い年月を要し、熟練した技
能保持者も少なく、製品単価も非常に高価となってい
る。又、素材も十分吟味したものを用いなければなら
ず、良質な木材資源の不足している現在では材料面から
も製品価格が高騰せざるを得ない状況にある。
な塗装はその技術の修得に長い年月を要し、熟練した技
能保持者も少なく、製品単価も非常に高価となってい
る。又、素材も十分吟味したものを用いなければなら
ず、良質な木材資源の不足している現在では材料面から
も製品価格が高騰せざるを得ない状況にある。
【０００４】本発明者は伝統的な塗りものに関する上記
問題点を解決し、安価な材料を用いて、熟練技能者でな
くとも比較的簡単に製作することができ、伝統工芸品に
近い気品と風格を手軽に出すことができる塗装方法を研
究、開発した結果、ここに本発明を完成するに至り、こ
れを提案するものである。
問題点を解決し、安価な材料を用いて、熟練技能者でな
くとも比較的簡単に製作することができ、伝統工芸品に
近い気品と風格を手軽に出すことができる塗装方法を研
究、開発した結果、ここに本発明を完成するに至り、こ
れを提案するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】この発明は、素地調整を
行った木質生地表面に着色、柄入れ等の装飾加工を行っ
た後、その上にクラック剤を塗布してクラック模様を形
成せしめ、更にクラック剤塗膜上に上塗り仕上げを行う
ことにより上記課題を解決せんとするものである。
行った木質生地表面に着色、柄入れ等の装飾加工を行っ
た後、その上にクラック剤を塗布してクラック模様を形
成せしめ、更にクラック剤塗膜上に上塗り仕上げを行う
ことにより上記課題を解決せんとするものである。
【０００６】
【作用】素地調整され、着色、柄入れされた木質生地表
面の一部又は全面にクラック剤を塗布すると、乾燥する
につれ、クラック剤塗膜には不定形なクラック（割れ
目）が入り、不規則な割れ目模様が現出する。
面の一部又は全面にクラック剤を塗布すると、乾燥する
につれ、クラック剤塗膜には不定形なクラック（割れ
目）が入り、不規則な割れ目模様が現出する。
【０００７】この割れ目模様が現出した塗膜上に必要に
応じ、色さし、ラッカー塗布等の表面処理を行うと、表
面に不規則な割れ目模様を有する工芸品的風合いを有す
る塗りものが完成する。
応じ、色さし、ラッカー塗布等の表面処理を行うと、表
面に不規則な割れ目模様を有する工芸品的風合いを有す
る塗りものが完成する。
【０００８】又、この際、素材は木質のものであればど
んなものでも利用することができ、ラワン材や合板ある
いはおがくずを圧縮成型した板材等の低級品も十分使用
可能である。
んなものでも利用することができ、ラワン材や合板ある
いはおがくずを圧縮成型した板材等の低級品も十分使用
可能である。
【０００９】又、作業には特に熟練を要せず、作業日数
も従来の工芸品塗装に比して著しく短い。更に素材の大
きさに制限はなく、テーブル、タンス、つい立て等の大
面積のものに施すことも可能である。
も従来の工芸品塗装に比して著しく短い。更に素材の大
きさに制限はなく、テーブル、タンス、つい立て等の大
面積のものに施すことも可能である。
【００１０】
【実施例】以下、本発明の塗布方法の一実施例を工程順
に説明する。
に説明する。
【００１１】調整工程 小物箱、小引出し、座卓、テーブル、つい立て等塗装対
象物である木工製品の材質に応じ、その素地表面を整え
る工程であり、砥の粉の塗布、布着せ等を実施する。素
材としては天然木の良質材だけではなく、ラワン材、合
板等の安価な低級品あるいはおがくずを圧縮成型した板
材も用いることができる。なお、布着せとは素材表面に
布地を貼付する作業であり、補強、装飾等の目的で実施
される。
象物である木工製品の材質に応じ、その素地表面を整え
る工程であり、砥の粉の塗布、布着せ等を実施する。素
材としては天然木の良質材だけではなく、ラワン材、合
板等の安価な低級品あるいはおがくずを圧縮成型した板
材も用いることができる。なお、布着せとは素材表面に
布地を貼付する作業であり、補強、装飾等の目的で実施
される。
【００１２】着色工程 表地調整の終った素地に着色する工程であり、染料系、
顔料系ステイン、ラッカー、エナメル等を用い素地全面
に同色で着色する。
顔料系ステイン、ラッカー、エナメル等を用い素地全面
に同色で着色する。
【００１３】色押え工程 着色された表面の上にシーラーを塗布する工程であり、
スプレーによって実施される。
スプレーによって実施される。
【００１４】柄入れ工程 具類、ガラス粉、雲母片、金属粉等を練り込んだ合成樹
脂剤を生地表面に塗布し、具類、ガラス粉等を生地表面
に固定する工程であり、スプレーにより実施される。合
成樹脂に練り込む素材は美的効果を勘案して適宜選択す
ることができる。
脂剤を生地表面に塗布し、具類、ガラス粉等を生地表面
に固定する工程であり、スプレーにより実施される。合
成樹脂に練り込む素材は美的効果を勘案して適宜選択す
ることができる。
【００１５】下塗り工程 ガラス粉、雲母片等によって柄入れされた生地表面にク
リアラッカーを塗布する工程であり、数回にわたって実
施される。
リアラッカーを塗布する工程であり、数回にわたって実
施される。
【００１６】研ぎ工程 前記下塗り工程によって形成された塗膜表面をサンドペ
ーパーで研磨し、柄入れによって形成された柄、色を表
面に露出させる工程であり、＃２４０のサンドペーパー
などを用いて行われる。
ーパーで研磨し、柄入れによって形成された柄、色を表
面に露出させる工程であり、＃２４０のサンドペーパー
などを用いて行われる。
【００１７】クラック形成工程 溶剤に膨潤しやすいステアリン酸アルミニウムの様な添
加剤をラッカーあるいは、エナメルに多量に添付した所
謂クラック塗料を生地全面にあるいは部分的に塗布する
工程であり、クラック塗料を生地表面の特定箇所だけに
部分的に塗布するときは型紙を用いて所望の形になるよ
うに塗布しても良く、又、シルク印刷の技法を用いて塗
布しても良い。クラック塗料とは、塗布、乾燥させた場
合、素地表面に形成された塗膜に不定形なひび割れ状の
クラック（割れ目）が形成される性質を有する塗料であ
り、このクラック塗料の塗布が各工程中最も重要な工程
である。
加剤をラッカーあるいは、エナメルに多量に添付した所
謂クラック塗料を生地全面にあるいは部分的に塗布する
工程であり、クラック塗料を生地表面の特定箇所だけに
部分的に塗布するときは型紙を用いて所望の形になるよ
うに塗布しても良く、又、シルク印刷の技法を用いて塗
布しても良い。クラック塗料とは、塗布、乾燥させた場
合、素地表面に形成された塗膜に不定形なひび割れ状の
クラック（割れ目）が形成される性質を有する塗料であ
り、このクラック塗料の塗布が各工程中最も重要な工程
である。
【００１８】中塗り工程 クラックが形成された塗膜状にアクリル、ハイソリット
塗料を数回塗布する工程であり、前工程で形成されたク
ラックを補強する。
塗料を数回塗布する工程であり、前工程で形成されたク
ラックを補強する。
【００１９】色さし工程 クラック形成工程で形成されたクラック部分に金粉、銀
粉、色粉等で着色する工程であり、クラックそのもので
なく、必要に応じその周囲に対しても実施して良い。
又、この色さしはスプレーによって行われる。
粉、色粉等で着色する工程であり、クラックそのもので
なく、必要に応じその周囲に対しても実施して良い。
又、この色さしはスプレーによって行われる。
【００２０】研ぎ工程 前工程によって色さしされた塗膜表面を乾燥後に空研ぎ
する工程であり、＃４００乃至＃３２０程度のサンドペ
ーパーを用いて行う。この空研ぎにより塗膜表面に鮮や
かな色柄が現出される。
する工程であり、＃４００乃至＃３２０程度のサンドペ
ーパーを用いて行う。この空研ぎにより塗膜表面に鮮や
かな色柄が現出される。
【００２１】上塗り工程 空研ぎを終了した塗膜表面にクリアラッカーを塗布する
工程であり、ぼかし及び色調整を目的とし、この工程に
よりこの塗装は完成する。
工程であり、ぼかし及び色調整を目的とし、この工程に
よりこの塗装は完成する。
【００２２】
【発明の効果】この発明は上記の通りの工程から成り立
つものであり、素地表面の全面あるいは部分的にひび割
れ模様が形成されており、高価な美術工芸品的な気品と
風格を有する外観を木工製品に付与する。又、その際、
杉、ヒノキ等の良質材だけではなく、合板、ラワン材あ
るいはおがくずを圧縮成型した板材等安価な素材も使用
可能であり、素材の欠点をカバーし、工芸品に近い気品
と風格を出すことができる。
つものであり、素地表面の全面あるいは部分的にひび割
れ模様が形成されており、高価な美術工芸品的な気品と
風格を有する外観を木工製品に付与する。又、その際、
杉、ヒノキ等の良質材だけではなく、合板、ラワン材あ
るいはおがくずを圧縮成型した板材等安価な素材も使用
可能であり、素材の欠点をカバーし、工芸品に近い気品
と風格を出すことができる。
【００２３】又、製作も容易で従来の塗り物の様に熟練
を要さず、わずかの経験により、十分商品価値を有する
製品を作り出すことができる。更に、作業日数も少な
く、大きな面積を有する木質素材にも施すことができ、
極めて実用的なものである。
を要さず、わずかの経験により、十分商品価値を有する
製品を作り出すことができる。更に、作業日数も少な
く、大きな面積を有する木質素材にも施すことができ、
極めて実用的なものである。
Claims (1)
- 【請求項１】 素地調整を行った木質生地表面に着色、
柄入れ等の装飾加工を行った後、その上にクラック剤を
塗布してクラック模様を形成せしめ、更にクラック剤塗
膜上に上塗り仕上げを行うことを特徴とする塗装方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11671392A JPH05285449A (ja) | 1992-04-10 | 1992-04-10 | 塗装方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11671392A JPH05285449A (ja) | 1992-04-10 | 1992-04-10 | 塗装方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05285449A true JPH05285449A (ja) | 1993-11-02 |
Family
ID=14693975
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11671392A Pending JPH05285449A (ja) | 1992-04-10 | 1992-04-10 | 塗装方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05285449A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011088408A (ja) * | 2009-10-26 | 2011-05-06 | Nec Corp | 加飾部材及び加飾部材の製造方法 |
-
1992
- 1992-04-10 JP JP11671392A patent/JPH05285449A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011088408A (ja) * | 2009-10-26 | 2011-05-06 | Nec Corp | 加飾部材及び加飾部材の製造方法 |
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