JPH0528408A - 磁気カードのリーダ・ライタ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ヘッドがかりに汚れていても、古いデー
タの影響を少なくして書込みができ、また読込みが容易
にでき磁気カードの安全を確保できる磁気カードのリー
ダ・ライタ装置を提供する。 【構成】 アジマス角が異なる磁気カード読み書き用磁
気ヘッドを有するヘッド部と、該ヘッド部の磁気ヘッド
の一つに選択的に切り換えるヘッド切り換え部と、該ヘ
ッド切り換え部で切り換えた磁気ヘッドで読込み及び書
込みを行う読込み回路及び書込み回路と、該読込み回路
で読取った内容を判別するとともに磁気カードの最新書
込み磁気ヘッドを判別する読取り判別手段と、該読取り
判別手段で判別した最新書込み磁気ヘッドと異なる磁気
ヘッドで書込みを行うよう前記ヘッド切り換え部を制御
する書込み制御手段とを備え。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、磁気カードの読み書き
を行うリーダ・ライタ装置に係り、特に、アジマス角の
異なる２以上の磁気ヘッドを選択的に切り換えて読み書
きを行う磁気カードのリーダ・ライタ装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来、カード状のプラスチックや紙等の
基材の表面に磁気ストライプあるいは磁気コーティング
等の磁気記憶領域を形成した磁気カードが種々使用され
るようになっている。このような磁気カードとしては、
例えば、予め支払ってある金額の範囲内で公衆電話をか
けることができるテレホンカード、予め支払ってある金
額の範囲内で切符を発行させることができる切符発行カ
ード等のプリペードカード、あるいは現金の代わりに予
め定められた与信残高で商品の購入やサービスの提供が
受けられるクレジットカード、銀行に預けている現金の
引き出しができるキャッシュカード、さらには特定の信
号や暗号を記録しておき、その記録内容が予め設定して
ある記録内容と一致したときに入場を許可する等の入場
許可カード等が知られている。

【０００３】磁気カードは、一定形状のカード状のプラ
スティクや紙等の基材表面に磁気ストライプ等の磁気記
憶領域を形成し、この磁気記憶領域に目的に応じて種々
のデータを記憶するか、または記録できる領域を確保し
ている。この磁気カードを用いてデータの読み書きを行
うには、磁気ヘッドを磁気記憶領域の表面に接触させて
一定速度で移動させる。

【０００４】従来では、磁気カードに磁気データを記録
する際に、安全の向上を目的とし、記録方向に対して磁
気ヘッドを傾けて配置することがある。この傾き角度を
アジマス角という。このようにして記録されたデータを
記録時とは異なる角度に配置された磁気ヘッドで読取ろ
うとすると、読取りレベルが大幅に低下し、読取ること
ができなくなる。これを一般にアジマスロスという。

【０００５】また、磁気カードの場合、一般に記録内容
の書換えは、古い記録データの上に新しい記録データを
重ね書きすることで行われる。これは、磁気記録媒体が
充分に飽和するだけの磁界を与えながら重ね書きするた
め、古いデータが書きつぶされてしまうためである。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、磁気ヘッド
が汚れると、磁気カードと磁気ヘッドとの間に隙間を生
じ、磁気カードに充分な磁界を与えることができなくな
る。そのために、古いデータを充分に書きつぶすことが
できなくなり、新しいデータと古いデータが入り交じっ
てしまうことになる。このような場合、以後データを読
取ろうとしても、正常に読取りができなくなる問題点が
あった。

【０００７】そこで本発明は、磁気ヘッドがかりに汚れ
ていても、古いデータの影響を少なくして書込みがで
き、また読込みが容易になり磁気カードの安全を確保で
きる磁気カードのリーダ・ライタ装置を提供することを
目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の磁気カードのリーダ・ライタ装置は、アジ
マス角が異なる磁気カード読み書き用磁気ヘッドを有す
るヘッド部と、該ヘッド部の磁気ヘッドの一つに選択的
に切り換えるヘッド切り換え部と、該ヘッド切り換え部
で切り換えた磁気ヘッドで読込み及び書込みを行う読込
み回路及び書込み回路と、該読込み回路で読取った内容
を判別するとともに磁気カードの最新書込み磁気ヘッド
を判別する読取り判別手段と、該読取り判別手段で判別
した最新書込み磁気ヘッドと異なる磁気ヘッドで書込み
を行うよう前記ヘッド切り換え部を制御する書込み制御
手段とを備える。

【０００９】

【作用】本発明によれば、アジマス角の異なる二つの磁
気ヘッドを備え、書込みに際しては、最新の書込み磁気
ヘッドと異なる磁気ヘッドに切り換えて書込みを行うこ
とで、磁気ヘッドが汚れて充分な書込みができない場合
でも、読取りの際に最後に記録したと同じアジマス角の
磁気ヘッドを使うことができ、古いデータの影響を受け
ることが少なくなり、正常に読取ることができるように
なる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明を図示の一実施例により具体的
に説明する。図１は本発明実施例の磁気カードのリーダ
・ライタ装置の構成を説明するブロック図、図２は図１
に基づく本発明実施例を具体的に説明する図、図３は本
発明実施例の磁気ヘッドと磁気カードの配置関係を説明
する図である。

【００１１】これらの図において、本発明に使用される
磁気カード１１は、カード状のプラスティクや紙等の基
材表面に磁気ストライプ等の磁気記憶領域１１ａが形成
されたものである。そして、本発明実施例のリーダ・ラ
イタ装置は、図１に示すように、異なるアジマス角の二
つないしそれ以上の磁気ヘッドを有するヘッド部１２
と、これらの磁気ヘッドを選択的に切り換えるヘッド切
り換え部１３と、書込み回路１４及び読込み回路１５
と、読込み回路１５で読込まれた内容を判別するととも
に磁気カードの最新書込み磁気ヘッドを判別する読取り
判別手段１６と、読取り判別手段１６で判別した最新書
込み磁気ヘッドと異なる磁気ヘッドで書込みを行うよう
ヘッド切り換え部１３を制御する書込み制御手段１７と
から構成される。

【００１２】図２に示されるように、上記ヘッド部１２
は、例えば、磁気ヘッド１２ａ及び第２磁気ヘッド１２
ｂとからなり、それらは図３に示すように、磁気カード
１１の磁気記録領域１１ａに対して、異なるアジマス角
になるように配置されている。上記ヘッド切り換え部１
３は、切り換えスイッチ１３ａからなる。この切り換え
スイッチ１３ａの固定接点側は、それぞれ第１磁気ヘッ
ド１２ａ及び第２磁気ヘッド１２ｂに接続され、その可
動接点側は、書込み回路１４及び読込み回路１５に接続
されている。そして、書込み回路１４及び読込み回路１
５は、上記読取り判別手段１６と書込み制御手段１７と
を構成する中央処理装置（ＣＰＵ）からなる制御部１８
に接続されている。この制御部１８は、読込み回路１５
で読込まれるデータから後に詳細に説明する判別を行
い、その結果により切り換え制御信号をヘッド切り換え
部１３に与え、また書込み回路１７には書込みデータを
与える。この制御部１８の判別動作等は、図示しない記
憶装置に格納された所定のコンピュータソフトウェア等
により行われる。

【００１３】次に、上記構成の磁気カードのリーダ・ラ
イタ装置の動作をフローチャートにより具体的に説明す
る。

【００１４】図４は本発明実施例の書込み動作を説明す
るフローチャートである。まず、磁気カード１１にデー
タを書込むには、制御部１８から与えられる切り換え信
号に基づき、切り換えスイッチ１３ａを切り換えて、第
１磁気ヘッド１２ａ及び第２磁気ヘッド１２ｂの二つで
読込み回路１６を介して読取りを行う（ステップＳＴ
１）。この読取り内容は、制御部１８に取り込まれる。
次に、制御部１８では、読取りの可否を判断する（ステ
ップＳＴ２）。一方あるいは両方の磁気ヘッドで読取が
できた場合には、次に、これら読取られたデータの最新
書込み磁気ヘッドの判別が行われる（ステップＳＴ
３）。具体的には、一方のみの磁気ヘッドで読取ができ
た場合には、その読取り磁気ヘッドが最新書込み磁気ヘ
ッドと判別できる。両方の磁気ヘッドで読取ができた場
合には、例えば、磁気データの中に書込み回数に相当す
るものを記録しておけば、書込み回数の多い方の読取り
磁気ヘッド、また、残度数が減るだけの磁気カードで
は、その数の少ない方の読取り磁気ヘッドが最新書込み
磁気ヘッドと判別できる。なお、両方の磁気ヘッドで読
取りができなかった場合には、エラーとして終了する。
そして、判別結果が、第１磁気ヘッド１２ａと判別され
た場合には、第２磁気ヘッド１２ｂでの書込みを行い
（ステップＳＴ４）、第２磁気ヘッド１２ｂと判別され
た場合には、第１磁気ヘッド１２ａでの書込みを行って
（ステップＳＴ５）、書込みを終了する（ステップＳＴ
７）。これにより、最新の書込み磁気ヘッドと異なるア
ジマス角を有する磁気ヘッドでの書込みが可能になる。

【００１５】図５は本発明実施例の読取り動作を説明す
るフローチャートである。まず、磁気カード１１を読取
るには、制御部１８から与えられる切り換え信号に基づ
き、切り換えスイッチ１３ａを切り換えて、第１磁気ヘ
ッド１２ａ及び第２磁気ヘッド１２ｂの二つで読込み回
路１６を介して読取りを行う（ステップＳＴ７）。この
読取り内容は、制御部１８に取り込まれる。次に、制御
部１８では、読取りの可否を判断する（ステップＳＴ
８）。そして、第１または第２磁気ヘッド１２ａ、１２
ｂのいずれか一方でのみ読取りができた場合には、正常
に読取られたものとして読取りを完了する（ステップＳ
Ｔ１０）。また、第１及び第２磁気ヘッド１２ａ、１２
ｂの両方で読取りができた場合には、内容を判別してど
ちらの磁気ヘッドで読取られたデータが正しいかを判別
して（ステップＳＴ９）、読取りを完了する（ステップ
ＳＴ１０）。すなわち、どちらのアジマス角でも読取り
ができた場合には、どちらの磁気ヘッド（１２ａ、１２
ｂ）で読んだデータが本来欲しいものかわからなくなる
が、例えば、磁気データの中に書込み回数に相当するも
のを記録しておけば、書込み回数の多い方のデータが目
的のデータと判別でき、また、残度数が減るだけの磁気
カードでは、その数の少ない方のデータが目的のデータ
と判別できる。なお、いずれの磁気ヘッドでの読取りも
できなかった場合には、エラーとして終了する。

【００１６】上記構成の磁気カードのリーダ・ライタ装
置によれば、アジマス角の異なる二つの磁気ヘッド１２
ａ、１２ｂを備え、書込みに際しては、最新の書込み磁
気ヘッドと異なる磁気ヘッドに切り換えて書込みを行う
ため、かりに磁気ヘッドが汚れて充分な書込みができな
い場合でも、読取りの際に最後に記録したと同じアジマ
ス角の磁気ヘッドを使うことができるため、古いデータ
の影響を受けることが少なくなり、正常に読取ることが
できるようになる。

【００１７】なお、上記実施例においては、アジマス角
の異なる二つの磁気ヘッド１２ａ、１２ｂを用いた例を
説明したが、二つ以上のアジマス角の異なる磁気ヘッド
を用いて同様の書込み読取りを行ってもよい。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ア
ジマス角の異なる磁気ヘッドを備え、書込みに際して
は、最新の書込み磁気ヘッドと異なる磁気ヘッドに切り
換えて書込みを行うことで、磁気ヘッドが汚れて充分な
書込みができない場合でも、読取りの際に最後に記録し
たと同じアジマス角の磁気ヘッドを使うことができ、古
いデータの影響を受けることが少なくなり、正常に読取
ることができ、磁気カードの安全を確保できる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施例の磁気カードのリーダ・ライタ装
置の構成を説明するブロック図である。

【図２】図１に基づく本発明実施例を具体的に説明する
図である。

【図３】本発明実施例の磁気ヘッドと磁気カードの配置
関係を説明する図である。

【図４】本発明実施例の書込み動作を説明するフローチ
ャートである。

【図５】本発明実施例の読取り動作を説明するフローチ
ャートである。

【符号の説明】

１１ 磁気カード １１ａ 磁気記録領域 １２ ヘッド部 １２ａ 第１磁気ヘッド １２ｂ 第２磁気ヘッド １３ ヘッド切り換え部 １３ａ 切り換えスイッチ １４ 書込み回路 １５ 読込み回路 １６ 読取り判別手段 １７ 書込み制御手段 １８ 制御部（ＣＰＵ）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 アジマス角が異なる磁気カード読み書き
   用磁気ヘッドを有するヘッド部と、該ヘッド部の磁気ヘ
   ッドの一つに選択的に切り換えるヘッド切り換え部と、
   該ヘッド切り換え部で切り換えた磁気ヘッドで読込み及
   び書込みを行う読込み回路及び書込み回路と、該読込み
   回路で読取った内容を判別するとともに磁気カードの最
   新書込み磁気ヘッドを判別する読取り判別手段と、該読
   取り判別手段で判別した最新書込み磁気ヘッドと異なる
   磁気ヘッドで書込みを行うよう前記ヘッド切り換え部を
   制御する書込み制御手段とを備えた磁気カードのリーダ
   ・ライタ装置。