JPH0527851Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、横長のテーブルやベンチ等の家具に
おいて、天板や座板等の長寸の受板の中間部を支
持する中間脚に関するものである。

〔従来の技術〕

上記したような横長の家具においては、その受
板の長手方向中間部は、中間部をもつて支持され
るが、この中間脚が前後方向に広幅であると、そ
の付近に着席する人の邪魔になる。

これを避けるためには、受板の中間部の前後方
向の中央に、前後方向に狭幅の脚杆を設けるとと
もに、この脚杆の上端に、前後方向又はそのいず
れかの方向を向くアームを設け、このアームで受
板の中間部が支持される。

しかし、このようにすると、受板の自重および
受板に載置した重量物により、脚杆とアームの接
続部に過大の荷重がかかり、アームの遊端および
受板の中間部が次第に垂下して、永久変形するこ
とがある。

このような問題点に配慮したものとして、実開
昭61−121164号公報には、カウンタの天板の連結
部の一端に設けた支柱の上端に、水平をなす角パ
イプ状のアームを設け、これにより、カウンタの
天板の連結部を支持するようにした考案が記載さ
れている。

また、特開昭57−96609号公報および実公昭62
−8788号公報には、アームを使用せずに、側方に
並ぶ各カウンタの天板を、長手方向に貫通する長
寸の連結螺杆により緊締して、連結するようにし
た考案が記載されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

上述の各公報に記載されているものは、いずれ
も、複数のカウンタの連結には有効であるが、実
開昭61−121164号公報に記載のものを、例えばテ
ーブルの天板の中間部の遊端の垂下防止のために
使用するには、アームの上下幅を大とするととも
に、肉厚を厚くする必要があるため、天板の下方
が狭くなるとともに、テーブル全体の重量が著し
く増大する。

また、特開昭57−96609号公報等に記載のもの
は、カウンタ同士を強固に連結しうるが、連結螺
杆が、カウンタの天板と平行に長手方向を向いて
いるため、テーブルの天板の中間部の遊端の垂下
防止には、あまり効果が期待できない。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、脚杆の上端に、前後両方向を向くア
ームを設け、両アームの先端同士を、アームが下
向きの荷重を受けて下向回動する時の回動中心よ
り上方において、アーム内を通過する連結杆をも
つて連結するか、あるいは脚杆の上端に、前後方
向を向くアームを設け、かつアームの先端と脚杆
の上端とを、アームが下向きの荷重を受けて下向
回動する時の回動中心より上方において、アーム
内を通過する連結杆をもつて連結することによ
り、上述の課題の解決を図つたものである。

〔作用〕

本考案の中間脚は、そのアームの先端同士、も
しくはアームの先端と脚杆の上端を、アームが下
向きの大荷重を受けた時の回動中心よりも上方を
通過する連結螺杆により、長さ調節可能に連結し
てあるので、アームが下向荷重を受けても、連結
螺杆の抗張力により、アームが下方に回動するこ
とはない。

また、万一なんらかの原因により、アームの遊
端が下降した時は、連結螺杆端部のナツトを締め
つけるという簡単な操作により、螺杆を実質的に
短縮させて、アームの遊端の下降を矯正しうる。

従つて、本考案の中間脚を、長尺のテーブルや
ベンチに使用すると、これらの天板あるいは座板
を常時正常に保つことができ、しかも、アーム
は、細くてよいので、使用者の邪魔になることは
ない。

〔実施例〕

図面は、多人数が互に向き合つて、側方２列に
並んで着席して使用しうる、長寸のテーブルに、
本考案を適用した例を示すものである。

第４図において、１は天板、２は配線ダクト、
３は、天板１，１の左右両側端を支持する脚板、
４は幕板で、両天板１，１の横方向の中間部が、
本考案の中間脚Ａで支持されている。

第１図〜第３図に示すように、中間脚Ａの垂直
をなす脚杆５の上端には、水平をなし、前後両方
向を向く、角筒状の１対のアーム６，６と一体を
なす連結筒７が嵌合され、ボルト８をもつて、脚
杆５に固定されている。

各アーム６内の先端近くには、係止板９が嵌着
され、前後の係止板９，９には、連結螺杆１０の
両端のねじ部が挿通され、両係止板９は、ナツト
１１をもつて緊締されている。

第１図のＰは、連結螺杆１０がない場合に、各
アーム６が下向きの大荷重を受けて回動する時の
回動中心で、連結螺杆１０は、回動中心Ｐのやや
上方を通過している。

１２は、各アーム６の先端を着脱自在に閉塞す
るキヤツプであり、かつ各アーム６には、天板１
が載置されている。ただし、第１図〜第３図にお
いては、天板１は省略してある。

上述の中間脚Ａは、アーム６が天板１を介し
て、下向きの荷重を受けても、回動中心Ｐの上方
を通過する連結螺杆１０の抗張力により、垂れ下
がることはない。

また、なんらかの原因で、アーム６の先端が垂
れ下がつても、ナツト１１を締め付けることによ
り、簡単に矯正される。

上述の実施例は、脚杆５の両側にアーム６，６
を設けた場合であるが、一方のアーム６を省略し
た片持式のテーブルやベンチの場合には、連結螺
杆１０の基端を、脚杆５の上端に係止すればよ
い。

〔考案の効果〕

本考案の中間脚によると、アームは、受ける荷
重の大小に影響されずに、常に水平に保たれ、ま
たなんらかの原因で、万一アームの先端が垂れ下
がることがあつても、簡単な操作により矯正する
ことができる。

しかも構成が簡単で、容易に組立てることがで
き、安価に製作することができる。

また、両持式と片持式の両型式のテーブルのみ
ならず、ベンチ等にも使用しうるので、利用範囲
が広い。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す中央縦断正
面図、第２図は、同じく平面図、第３図は、同じ
く側面図、第４図は、本考案を適用したテーブル
の斜視図である。 Ａ……中間脚、Ｐ……回動中心、１……天板、
２……配線ダクト、３……脚板、４……幕板、５
……脚杆、６……アーム、７……連結筒、８……
ボルト、９……係止板、１０……連結螺杆、１１
……ナツト、１２……キヤツプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 脚杆の上端に、前後両方向を向くアームを設
   け、両アームの先端同士を、アームが下向きの
   荷重を受けて下向回動する時の回動中心より上
   方において、アーム内を通過する連結杆をもつ
   て連結してなる横長家具における中間脚。 (2) 脚杆の上端に、前後方向を向くアームを設
   け、かつアームの先端と脚杆の上端とを、アー
   ムが下向きの荷重を受けて下向回動する時の回
   動中心より上方において、アーム内を通過する
   連結杆をもつて連結してなる横長家具における
   中間脚。 (3) 連結杆が、長さ調節可能のものである請求項
   (1)又は(2)記載の横長家具における中間脚。 (4) 連結杆が、螺杆であり、その先端が、アーム
   の先端に、長さ調節可能に挿入係止されている
   請求項(1)ないし(3)のいずれかに記載の横長家具
   における中間脚。