JPH0527093A - 放射性金属スラツジの処理方法 - Google Patents

放射性金属スラツジの処理方法

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JPH0527093A
JPH0527093A JP20258791A JP20258791A JPH0527093A JP H0527093 A JPH0527093 A JP H0527093A JP 20258791 A JP20258791 A JP 20258791A JP 20258791 A JP20258791 A JP 20258791A JP H0527093 A JPH0527093 A JP H0527093A
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JP
Japan
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sludge
metal
radioactive
metallic
acid
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Pending
Application number
JP20258791A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Tanaka
明雄 田中
Tsutomu Onuma
務 大沼
Tadashi Yamazaki
征 山崎
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Hitachi Plant Technologies Ltd
Original Assignee
Hitachi Plant Technologies Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 二次廃棄物の増量が少なく、嵩の小さな金属
塊として回収可能で、減容効果が高い放射性金属廃棄物
の処理方法を提供することを目的とする。 【構成】 放射能で表面が汚染された放射性金属廃棄物
4を、ナトリウム塩等の中性塩電解液1中で電解溶解
し、この際に生じる金属水酸化物スラッジ5を濃縮槽6
で濃縮分離する。この濃縮スラッジ(金属スラッジ)7
をシュウ酸、ギ酸、クエン酸のうち、少なくとも1種以
上の有機酸を含む洗浄液が入った電析槽9に導き、ここ
で金属スラッジ7を金属イオンとして溶解させ、電解操
作により有機酸を酸化分解して二酸化炭素と水に分解す
る。溶解した金属イオンは、陰極11に電析させ、嵩の
小さな金属塊13として回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放射性金属スラッジの処
理方法に係り、特に、中性塩電解液中で放射性金属廃棄
物を電解除染した時に生成する金属水酸化物スラッジの
処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所等で発生する放射性金属廃
棄物は主に配管、バルブ等の廃材であり、従来、この種
の廃棄物は細かく切断する等の方法でドラム缶等の容器
に入れ放射性金属廃棄物貯蔵庫に保管貯蔵されている。
しかし、その数は年々増加し、その保管場所の確保が大
きな問題となっている。このことから、前記廃棄物の減
容化が望まれ、圧縮や加熱溶融により減容する方法が提
案されている。しかし、このような方法では、放射性物
質で汚染されている表面の汚染部分と大部分の非汚染部
分とを、一括処理するため、その減容効果は顕著とは言
いがたい。
【0003】そこで表面汚染部分のみを除去し、大幅な
減容を達成しようとする各種の除染法の検討が進められ
ている。このうち、除染能力、除染速度の点で電解除染
法が最も有望視されている。この方法は放射性物質(60
Co,54n など)が固着した廃材を対象とし、その汚
染表面のみを電気化学的に溶解除去するものである。電
解除染法は、リン酸、硫酸などの強酸電解液を用いる方
法及び硫酸ナトリウムなどの中性塩電解液を用いる方法
とに大別されるが、これらのうち強酸を用いる方法では
電解液中に金属イオンが蓄積してくると、液が劣化し、
その都度液を更新しなくてはならず、液全体が二次廃棄
物となり、除染減容効果が小さいという欠点がある。こ
れに対し、中性塩電解液を用いる方法では電解液中に生
成する金属水酸化物スラッジを固液分離することで容易
に電解液を再使用でき、二次廃棄物量を少なくできると
いう特長がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、金属水酸化物
スラッジは非常に微細(0.4μm)な粒子であり、沈
降、脱水性が悪く、電解液を含むスラッジを安定な固化
体とするにはセメント等の固化剤を多く必要とするとい
う問題がある。本発明の目的は、上記した従来技術の課
題を解決し、電解除染時に発生する汚染金属水酸化物ス
ラッジを、固化剤による二次廃棄物の増量がなく、嵩の
小さな金属塊として回収可能とし、従って、減容効果が
より顕著な放射性金属廃棄物の電解除染法に資する放射
性金属スラッジの処理方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明は、放射性金属廃棄物を中性塩電解液中
で電解溶解した際に生成する金属水酸化物スラッジを沈
降濃縮、分離後、シュウ酸、ギ酸、クエン酸のうち少な
くとも1種以上の有機酸を有する電析槽に導き、溶解
し、電解操作により有機酸を酸化分解して水と二酸化炭
素とし、溶解した金属イオンの電析を行い、嵩の小さな
金属塊として回収するように構成したものである。
【0006】
【作用】金属水酸化物スラッジをシュウ酸、ギ酸、クエ
ン酸のうち少なくとも1種以上の有機酸を含む洗浄液に
よって洗浄すると、水酸化物スラッジが有機酸に溶解
し、金属廃棄物から水酸化物スラッジを除去できる。洗
浄後の有機酸は電解酸化により二酸化炭素と水に分解さ
れる。溶解した金属イオンは電析により嵩の小さな金属
塊として回収できる。したがって、減容効果がより顕著
となる。
【0007】
【実施例】次に、図面に基づいて本発明を詳述する。図
1は本発明方法の一実施例を示すフローシートである。
電解質として硫酸ナトリウム等のナトリウム塩を含む中
性塩の電解液1を入れた電解槽2内に電極3及び放射性
金属廃棄物4を配置し、電解し、放射性金属廃棄物4の
表面汚染部分を電解液1に溶出させ、放射性物質を含む
金属水酸化物スラッジ5を生成する。この金属水酸化物
スラッジ5を濃縮槽6に導き、濃縮槽6内で分離濃縮
し、上澄液は電解液として再使用する。
【0008】一方、濃縮スラッジ7はシュウ酸等の有機
酸8の入った電析槽9に導入する。ここで、電析槽9で
はシュウ酸、ギ酸、クエン酸のうち少なくとも1種以上
の有機酸を含む洗浄液が使用可能である。洗浄液とし
て、鉱酸の硫酸や塩酸ではその後の処理が困難なためで
ある。すなわち、有機酸の場合、電解酸化によって二酸
化炭素と水に分解可能であるが、鉱酸の場合、使用済の
洗浄液を中和処理する必要があり、二次廃棄物の増大を
招くことになる。また、洗浄液の温度は80℃以下の温
度条件とすることが望ましい。洗浄液の温度が80℃を
越えると、洗浄液が沸騰し、操作が困難となる恐れがあ
る。
【0009】電析槽9には、不溶性陽極10と陰極11
が配置され、更に攪拌ポンプ12が設けられている。こ
の電析槽9を用いて濃縮された放射性金属スラッジを処
理する場合に、金属イオン濃度、pHさらにはシュウ酸
等の有機酸の濃度を適時調整するが、電析効果を向上さ
せるには金属イオン濃度が高いことが望ましい。液温度
は常温でも高温でも良いが、電解効率、電析効率向上面
から80℃程度が望ましい、また、電流密度は電流密度
の高い方が処理速度が速いが、電流効率の面からは低い
電流密度が望ましく、0.01A/cm2 程度が実用的
である。
【0010】なお、有機酸の電解反応は CX y Z → H2 O+CO2 ……(1) 金属イオンの電析反応は Fe2++2e → Fe ……(2) として、その概要を表すことができる。
【0011】図2は電解によるシュウ酸の分解、図3は
鉄の電析率を示すグラフである。シュウ酸0.4ml/
lに金属水酸化物スラッジを溶解し、0.3ml/lに
した状態で0.1A/cm2 の電流密度で電解したとこ
ろ、約2時間でのシュウ酸分解率は約90%、鉄の電析
率は約60%を得た。2時間以上の電解時間ではシュウ
酸分解率、鉄電析率とも上昇しにくくなっているが、随
時シュウ酸及び鉄イオンを補充すれば、具体的には濃縮
スラッジ7を電析槽9に流入させること等によって電析
速度の低下を防ぐことができる。また、濃縮スラッジ7
の導入によって、電析槽9内には中性塩溶液が混入する
こととなるが、これは導電率を上昇させ、必要電圧の増
加を防止する方向となり好ましい。
【0012】一方、放射性金属イオンは60Coが主体と
なり、かつ微量であることから、60Coイオンの電析が
効率的に行われるか、否かが問題となるが、図4に示す
ようにFe2+の電析条件において微量の60Co2+も電析
可能であった。これは、Co2+標準電極電位はFe2+
それよりも貴であるため、60Co2+が微量であってもF
2+と同時以上の電析効率を示したものと考えられる。
【0013】電析槽9内の陰極11に電析された金属塊
13は、電析槽9から回収されてドラム14に収納され
る。なお、前記実施例においては、シュウ酸の満たされ
た電析槽9は単に金属水酸化物スラッジの溶解に用いた
が、電解除染の前処理としての化学除染槽として用いて
も良い。また、前記実施例においては、特にシュウ酸の
具体的な実験例を示したが、シュウ酸以外のギ酸、クエ
ン酸の場合にも同様な結果を発揮する。
【0014】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、表面の
汚染した金属廃棄物を中性塩電解液で電解除染した時に
生成する放射性金属スラッジを放射性金属塊として回収
することができ、2次廃棄物量を大幅に低減することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を示すフローシートである。
【図2】シュウ酸の分解率を示すグラフである。
【図3】鉄の電析率を示すグラフである。
【図4】Coの電析率を示すグラフである。
【符号の説明】
1…電解液 2…電解槽 3…電極 4…放射性金属廃棄物 5…スラッジ 6…濃縮槽 7…濃縮スラッジ 8…有機酸 9…電析槽 10…不溶性電極 11…陰極 12…攪拌ポンプ 13…金属塊 14…ドラム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射能で表面の汚染された放射性金属廃
    棄物を、中性塩電解液中で電解溶解して該放射性金属廃
    棄物表面の放射性物質を除去した際に生成する金属水酸
    化物スラッジを含む電解排液を処理する方法において、
    該金属水酸化物スラッジをシュウ酸、ギ酸、クエン酸の
    うち少なくとも1種以上の有機酸を含む洗浄液によって
    金属イオンとして溶解させ、有機酸は電解操作により酸
    化分解するとともに、溶解した金属イオンを陰極に電析
    させて、嵩の小さな金属塊として回収することを特徴と
    する放射性金属スラッジの処理方法。
  2. 【請求項2】 前記金属水酸化物スラッジが、ナトリウ
    ム塩が主成分である中性塩電解液で処理されたものであ
    ることを特徴とする請求項1の放射性金属スラッジの処
    理方法。
  3. 【請求項3】 電解除染後に生成する金属水酸化物スラ
    ッジを前記有機酸をを含む洗浄液に浸漬し、80℃以下
    の温度条件で洗浄することを特徴とする請求項1の放射
    性金属スラッジの処理方法。
JP20258791A 1991-07-17 1991-07-17 放射性金属スラツジの処理方法 Pending JPH0527093A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6934095B2 (en) 2003-01-15 2005-08-23 Olympus Corporation Electronic imaging apparatus
US7403329B2 (en) 2003-02-14 2008-07-22 Olympus Corporation Electronic imaging apparatus
JP2010151596A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Chubu Electric Power Co Inc 放射性金属廃棄物の処理方法

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US6934095B2 (en) 2003-01-15 2005-08-23 Olympus Corporation Electronic imaging apparatus
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