JPH0527047U - 対向ターゲツト式スパツタ装置のシールドカバー - Google Patents

対向ターゲツト式スパツタ装置のシールドカバー

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JPH0527047U
JPH0527047U JP9635891U JP9635891U JPH0527047U JP H0527047 U JPH0527047 U JP H0527047U JP 9635891 U JP9635891 U JP 9635891U JP 9635891 U JP9635891 U JP 9635891U JP H0527047 U JPH0527047 U JP H0527047U
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sputter
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shield
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JP9635891U
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博 藤本
正彦 直江
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Osaka Vacuum Ltd
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Osaka Vacuum Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、プラズマに接するスパッタ開口縁
部の肉厚を可及的に薄くすることにより、このスパッタ
開口縁部に付着するスパッタ膜を減少させ、ターゲット
とシールドカバー間の短絡等を防止して異常放電を少な
くすることができ、しかも、両者間の短絡等の原因とな
るスパッタ膜の除去作業を少なくして、作業性の向上を
図る。 【構成】両ターゲット1,1aの側方に位置するカバー
本体部12と、スパッタ開口縁部13を形成すべくカバ
ー本体部12からターゲット1,1aのスパッタ面1
0,10a前方に延設された内向き片15とから構成
し、少なくとも該内向き片15の先端部16を、カバー
本体部12よりも薄肉状に形成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、各種材料の薄膜形成を行う場合に適用される対向ターゲット式スパ ッタ装置のシールドカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、対向ターゲット式スパッタ装置は、図4に示すように、一対のターゲッ ト50,50aをそのスパッタ面51,51aが空間52を隔てて対向するよう に設け、各ターゲット50,50aの外周部を、接地されたシールドカバー53 ,53で覆うと共に、前記スパッタ面51,51aに垂直な磁界を発生する磁石 54,54aを備え、ターゲット50,50aに電圧を印加することにより、前 記空間52にプラズマを形成してターゲット50,50aの側方に配置された基 板55上に薄膜を形成するように構成したものである。
【0003】 前記シールドカバー53は、各ターゲット50,50aの側方に位置するカバ ー本体部57と、スパッタ開口縁部58を形成すべくカバー本体部57からター ゲット50,50aのスパッタ面51,51a前方に延設された内向き片59と から構成され、該内向き片59の先端面60は、図5(イ),(ロ)に示す如く 平面で且つ肉厚tはカバー本体部57の肉厚t1と同じに設けられていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
前記スパッタ装置において、長時間スパッタ作業を行うと、スパッタ膜61が シールドカバー53,53の内向き片59により形成されるスパッタ開口縁部5 8及びその周辺部に付着堆積する。スパッタ開口縁部58に堆積するスパッタ膜 61はプラズマに曝されているため特に剥離し易く、剥離したスパッタ膜61は 、ターゲット50,50aのスパッタ面51に付着して、該ターゲット50,5 0aとシールドカバー53,53との間で橋状に架設状態となる。
【0005】 すなわち、ターゲット50,50aが磁性材料からなる場合には、シールドカ バー53,53のスパッタ開口縁部58に堆積したスパッタ膜(磁性膜)61が 剥離すると、磁石54,54aの作用により、剥離したスパッタ膜61はターゲ ト50,50aのスパッタ面51,51aに起立した状態で付着し、さらに、剥 離したスパッタ膜61がそのスパッタ膜61上に堆積する。このため、スパッタ 膜61は、図5(ロ)に示す如く、ターゲット50,50aとシールドカバー5 3間に短時間で架設状態となり、両者ターゲット1,1aとシールドカバー53 ,53間で短絡が生じ、異常放電の発生する原因となっていた。
【0006】 また、ターゲット50,50aが絶縁材料からなる場合にも、シールドカバー 53のスパッタ開口縁部58の肉厚に相当するスパッタ膜(絶縁膜)61がスパ ッタ面に付着することから、同様に両者間で架設状態となり部分的に絶縁される ため、この場合においても、異常放電の発生する原因となる。
【0007】 この異常放電の発生は、基板55上に形成される薄膜に欠陥を生じ、品質の低 下を招来する欠点がある。 また、異常放電が発生すると、スパッタ作業が中止してシールドカバー53, 53とターゲット50,50a間のスパッタ膜を除去しなければならず、作業性 にも問題があった。
【0008】 本考案は、上記の如き従来の問題点を鑑みてなされたもので、プラズマに接す るスパッタ開口縁部の肉厚を可及的に薄くすることにより、このスパッタ開口縁 部に付着するスパッタ膜を減少させ、ターゲットとシールドカバー間の短絡等を 防止して異常放電を少なくすることができ、しかも、両者間の短絡等の原因とな るスパッタ膜の除去作業を少なくして、作業性の向上を図ることのできる対向タ ーゲット式スパッタ装置用のシールドカバーを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案が、上記課題を解決するために講じた技術的手段は、スパッタ面10, 10aが空間を隔てて対向するように設けられた一対のターゲット1,1aの外 周部を覆うべく、真空容器2内に配置されるシールドカバーであって、各ターゲ ト1,1aの側方に位置するカバー本体部12と、スパッタ開口縁部13を形成 すべくカバー本体部12からターゲット1,1aのスパッタ面10,10a前方 に延設された内向き片15とから構成し、少なくとも該内向き片15の先端部1 6を、カバー本体部12よりも薄肉状に形成してなることにある。
【0010】
【作用】
本考案の対向ターゲット式スパッタ装置用のシールドカバーにおいては、シー ルドカバー8,8のスパッタ開口縁部13にスパッタ膜25が付着堆積した後に 剥離する場合、内向き片59の先端部16が薄肉であることから、該スパッタ膜 25の形状は小さい。このため、該スパッタ膜25はターゲット1,1aのスパ ッタ面10,10aに付着するようなことがあっても、起立状態でターゲット1 ,1aに付着することはなく、シールドカバー8,8とターゲット1,1a間で 短絡あるいは部分的に絶縁するのを抑制でき、異常放電が減少する。
【0011】
【実施例】
以下、本考案を対向ターゲット式スパッタ装置に採用した実施例を図面に従っ て説明する。 図1において、1,1aは、センダスト等の磁性材料から成る一対のターゲッ トで、空間11を形成するようにターゲットホルダー3,3aを介して、真空容 器2内に互いに間隔をおいて対向配置されている。 5,5aはターゲットホルダー3,3aと真空容器2との間に介在された絶縁 板で、6はターゲット1,1aを陰極とするためのターゲット用の電源である。
【0012】 8,8は各ターゲットホルダー3,3aの側面からターゲット1,1aのスパ ッタ面10,10aの外周部を覆うためのシールドカバーで、ターゲット1,1 aと絶縁された接地状態でターゲットホルダー3,3aの側部又は真空容器2の 適宜箇所に固定されている。このシールドカバー8,8は、図2(イ)に示すよ うに正面視矩形状を呈し、各ターゲット1,1aの側方に位置するカバー本体部 12と、スパッタ開口縁部13を形成すべくカバー本体部12からターゲット1 ,1aのスパッタ面10,10a前方に延設された内向き片15とからなる。
【0013】 このシールドカバー8,8は、カバー本体部12が真空容器2側に取付けられ ることから十分な強度が得れるように、肉厚t1が略2mm程度の金属制の板材 から形成され、その内向き片15の先端部16は、それよりも薄肉状となるよう に図2(ロ)に示す如く、外面側を傾斜させて断面先鋭状に形成されている。な お、該先端部16の先端の肉厚は薄い程好ましいが、実際の加工精度上、0、1 〜0、5mmが現実的である。 20,20aは前記ターゲット1,1aのスパッタ面10,10aに垂直方向 の磁界を発生させるための永久磁石で、各ターゲット1,1aの背面側に設けら れている。 22はターゲット1,1aの側方に設けられた基板ホルダー23により、空間 11に面するように配置された基板である。
【0014】 次に、以上の構成におけるスパッタ装置の使用例について説明する。 スパッタ作業を行うには、先ず真空容器2内の真空排気後にアルゴンガスを導 入し、その後、ターゲット1,1aにこのターゲット1,1aを陰極とすべく電 圧を印加させると、空間部11内にはターゲットの飛散原子、ガンマー電子及び スパッタガスイオンが飛散するプラズマ空間が形成され、両ターゲット1,1a がスパッタリングされて基板22上にターゲット1,1aに対応した組成の薄膜 が形成されるのである。
【0015】 両ターゲット1,1aのスパッタリング時に、両シールドカバー8,8のスパ ッタ開口縁部13にスパッタ膜25が付着堆積した場合、この堆積したスパッタ 膜25が剥がれ、磁石20,20aの作用により、ターゲット1,1aのスパッ タ面10,10aに付着することがあるが、該シールドカバー8,8の内向き片 15の先端部16を先鋭に設けているため、剥がれたスパッタ膜25は小さい。
【0016】 従って、この剥がれたスパッタ膜25が、ターゲット1,1aのスパッタ面1 0,10aに起立状態ならず、このため、起立状のスパッタ膜25にさらにスパ ッタ膜25が付着するようなことがなく、該スパッタ膜25がターゲット1,1 aとシールドカバー8,8間で架設状態になり難く、両者間の短絡が生じるのを 好適に防止でき、長時間のスパッタ作業が可能となる。
【0017】 尚、スパッタ膜25は、シールドカバー8,8のスパッタ開口縁部13以外の 箇所にも付着堆積するが、これらはプラズマに曝されていないことから、スパッ タ膜25の剥離現象が少なく、仮に剥離しても、シールドカバー8,8のスパッ タ開口縁部13に堆積する場合に比し、ターゲット1,1aに及ぼす影響は少な い。
【0018】 出願人は、従来のシールドカバーを使用した場合と、本実施例のシールドカバ ーを使用した場合について、実際に実験したところ(ターゲット1,1aにはセ ンダストを使用)、従来のシールドカバーがスパッタ作業開始から4〜5時間で 異常放電が発生したのに対し、本実施例のシールドカバーの場合、作業開始から 8時間経過しても何ら支障となる異常放電は発生しなかった。
【0019】 尚、本考案のシールドカバー8,8の内向き片15の形状は、上記実施例に限 定されるものではなく、例えば、図3に示す如く形成しても良い。 すなわち、同図(イ)に示すシールドカバー8,8は、前記実施例において、 内向き片15の外面側を傾斜させて先端部16を先鋭に形成したが、これとは反 対に、内向き片15の内面側を傾斜させたものである。 また、同図(ロ)に示すシールドカバー8,8は、内向き片15の内外面を傾 斜させたものである。
【0020】 さらに、同図(ハ)に示すシールドカバー8,8は、内向き片15の内外面を 傾斜させ、さらに、先端面にはアールが形成されている。 また、同図(ニ)に示すシールドカバー8,8は、カバー本体部12と内向き 片15とを別体で構成し、該内向き片15をカバー本体部12に固着すると共に 、内向き片15は肉厚がカバー本体部12の肉厚よりも薄いものが採用されてい る。
【0021】 前記シールドカバー8,8とターゲット1,1aの材質が異なる場合に、シー ルドカバー8,8等に付着堆積したスパッタ膜25の剥離が発生し易いことから 、シールドカバー8,8はターゲット材料と同じ材質のものを採用することによ り、スパッタ膜25の剥離を好適に防止でき、さらに効果的である。
【0022】 また、ターゲット1,1aは磁性材料以外に、絶縁材料のものであっても良く 、この場合、部分的に絶縁されるような不都合はなく、同様に異常放電の発生を 防止できる。 尚、シールドカバー8,8の形状は上記実施例に限定されるものではなく、タ ーゲット1,1aの形状に応じて適宜決定自在であり、スパッタ装置を構成する 他の部材の具体的な構成も決して上記実施例に限定されないことは無論である。
【0023】
【考案の効果】
本考案のシールドカバーは、各ターゲットの側方に位置するカバー本体部と、 スパッタ開口縁部を形成すべくカバー本体部からターゲットのスパッタ面前方に 延設された内向き片とから構成され、少なくとも該内向き片の先端部を、カバー 本体部よりも薄肉状に形成しているので、特に、ターゲットに磁性材料のものを 採用した場合であっても、シールドカバーのスパッタ開口縁部に付着堆積したス パッタ膜が、シールドカバーとターゲット間で架設状態となるのを好適に抑制で きる。このため、これら両者間の短絡あるいは部分的な絶縁を防止して異常放電 を減少でき、品質の向上を図ることが可能となる。
【0024】 また、上記の如くシールドカバーとターゲット間にスパッタ膜が,橋状に架設 状態となるのを抑制できることから、該スパッタ膜の除去作業の手間も減少し、 作業性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のシールドカバーをスパッタ装置に採用
した概略説明図。
【図2】シールドカバーの一実施例を示し、(イ)は全
体斜視図、(ロ)は要部を示す断面図。
【図3】シールドカバーの他の実施例を示し、(イ)〜
(ニ)はそれぞれの要部を示す断面図。
【図4】従来例を示す概略説明図。
【図5】従来例を示し、(イ)はスパッタ膜がシールド
カバーのスパッタ開口縁部に付着した状態の要部断面
図、(ロ)はシールドカバーとターゲット間にスパッタ
膜が架設状態となった状態の要部断面図。
【符号の説明】
1,1a…ターゲット、2…真空容器、11…空間、1
2…カバー本体部、15…内向き片、16…先端部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】スパッタ面10,10aが空間11を隔て
    て対向するように設けられた一対のターゲット1,1a
    の外周部を覆うべく、真空容器2内に配置されるシール
    ドカバーであって、各ターゲット1,1aの側方に位置
    するカバー本体部12と、スパッタ開口縁部13を形成
    すべくカバー本体部12からターゲット1,1aのスパ
    ッタ面10,10a前方に延設された内向き片15とか
    ら構成し、少なくとも該内向き片15の先端部16を、
    カバー本体部12よりも薄肉状に形成してなることを特
    徴とする対向ターゲット式スパッタ装置のシールドカバ
    ー。
JP9635891U 1991-09-11 1991-09-11 対向ターゲツト式スパツタ装置のシールドカバー Withdrawn JPH0527047U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015162778A1 (ja) * 2014-04-25 2015-10-29 長州産業株式会社 ミラートロンスパッタ装置

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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19951130