JPH05267770A - 波長安定化装置付光源 - Google Patents

波長安定化装置付光源

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JPH05267770A
JPH05267770A JP9194192A JP9194192A JPH05267770A JP H05267770 A JPH05267770 A JP H05267770A JP 9194192 A JP9194192 A JP 9194192A JP 9194192 A JP9194192 A JP 9194192A JP H05267770 A JPH05267770 A JP H05267770A
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Masafumi Aizawa
允文 相沢
Haruo Nagai
治男 永井
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Anritsu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】レーザの光強度変調成分を除去し、基準となる
ガスセルの吸収線による変調成分だけを取り出す。それ
により、レーザダイオードの発振周波数を安定させる。 【構成】レーザ1に直流電流源11からバイアス電流を
加える。さらに、周波数変調電流源14により出射光に
周波数fの周波数変調をかける。そのレーザ光を基準ガ
スセル12を介して、受光器13で受ける。その電気信
号のf成分を帯域除去フィルタ15で除去し、半波整流
回路16で整流する。その整流により生じたf成分のみ
を帯域通過フィルタ17で出力し、同期検波器18によ
り検波する。その検波された信号に応じて、直流電流源
11に帰還する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザダイオードの発
振周波数を安定させるための波長安定化装置付光源に関
する。特に、光の吸収を利用して光学的なガス濃度の測
定を行い、都市ガス、化学プラント等のガス漏洩を検出
するガス検出装置に使用する波長安定化装置付光源に関
する。
【0002】
【従来の技術】メタン等の気体には、分子の回転や構成
原子間の振動等に応じて特定波長の光を吸収する吸収帯
があることが知られている。以下、メタンガスの検出を
例として述べれば、メタンは、1.33μm 、1.67μm、3.3
9μm 帯に吸収帯を有する。この吸収帯を利用して、差
分吸収レーザレーダ法を応用したガス検出装置が種々発
表されている。発振波長が1.33μm 付近にある半導体レ
ーザを光源として用い、レーザを所定の電流値を中心と
する異なる2つの電流値で変調し、1.33μm 付近の2波
長で発振させることにより、メタンガスの検出を行って
いた (特開昭62−290190号公報)。このガス検出装置に
おいては、光源の波長をメタンガスの吸収帯に安定させ
る手段が必要となる。
【0003】レーザダイオード(以下、LDという。)
の場合は、レーザの発振する波長を吸収スペクトルのピ
ーク点に固定し、かつ雑音を低減するため波長安定化を
して用いる。波長安定化方法について、図10を用いて
説明する。駆動電流発生部31によって駆動されたLD
32から出射されたレーザ光の一部をビームスプリッタ
33などで分岐してメタンガスを封入したガスセル34
に透過させ受光器35で受光する。この時、駆動電流発
生部31の電流値を掃引させるとレーザの波長も電流に
従って変化するので、受光器35からは図11のような
メタンガスの吸収スペクトルが観測できる。レーザの波
長が、この内の1本の吸収線付近になるように駆動電流
(バイアス電流ともいう。)を調整しておき、周波数f
の低周波発振器よりの信号を駆動電流に重畳することに
よりレーザの波長(光周波数)に僅かに周波数変調をか
け、この時の受光器35の出力を増幅器36で増幅し、
同期検波器37でfを参照信号として同期検波する。こ
の同期検波出力をサーボ回路38を介して駆動電流発生
部31に帰還することにより、レーザの波長が吸収スペ
クトルのゼロクロス点(すなわち吸収スペクトルのピー
ク点)になるよう制御する。これにより吸収スペクトル
線を基準にしてレーザの波長が安定化される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】LDの波長だけが、電
流変調により変化すると仮定した場合のガス通過光の変
化の様子を図8に示す。なお、図8のB、Dの破線部
は、レーザの変調波長が、ガス吸収線の一つの極値の波
長λ0 を越える場合である。つまり、レーザを電流変調
すると光出力と波長は変調電流と同相で変化する(図8
の最上段)。一方、ガス吸収線の中心波長をλ0 とし、
中心波長がλ1 のレーザを周波数fで電流変調した時の
ガス通過光の吸収線による変化は、 λ1 <λ0 :光出力は電流と逆相で変化(図8のA、
B) λ1 >λ0 :光出力は電流と同相で変化(図8のD、
E) λ1 =λ0 :光出力のf成分は零で2f成分だけ(図8
のC) となる。図8の特性を利用してLDの波長安定化を図る
場合、通常は受光器出力を電流変調周波数と一致した帯
域通過フィルタ(以下、BPFという。)に通してから
位相検波し、その出力をLD駆動電流に帰還させてい
る。
【0005】しかしながら、この場合には、電流変調に
伴うLD自身の出力変化とガス吸収線による出力変化が
重ね合わされているため、ガスセルによる光減衰量が小
さい場合には波長安定化が困難になる。本発明はこのよ
うな事情に鑑みてなされたものであり、ガスセルによる
光減衰量が小さい場合でも、波長安定化が可能な波長安
定化装置付光源を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の波長安定化装置付光源においては、レーザの
変調波長がガス吸収線の中心波長λ0 を越える場合、図
8ノB、Dの破線部が発生することに着目し、レーザの
光強度変調成分を除去し、メタンガス吸収線による変調
成分だけを取り出す。つまり、波長安定化ガス通過後の
受光信号において、レーザの変調周波数fに一致した帯
域除去フィルタ(以下、BEFという。)でレーザの光
強度変調成分を除去し、その出力を半波整流し、さらに
通過帯域fのBPFを通してから位相同期検波する。そ
の検波出力をLD1のバイアス電流に帰還させる。具体
的に請求項1の発明では、
【0007】レーザダイオード1と、レーザダイオ
ードにバイアス電流を供給する直流電流源11と、レ
ーザダイオードの出射光に周波数fの周波数変調をかけ
るための周波数変調電流源14と、周波数変調された
レーザダイオードから出射光を受ける基準ガスセル12
と、基準ガスセルからの出射光を受けて電気信号を出
力する受光器13と、受光器から出力される電気信号
を受ける周波数fの帯域除去フィルタ15と、帯域除
去フィルタから出力される電気信号を整流する整流器1
6と、整流器から出力される電気信号のうち周波数f
の成分を通過させる帯域通過フィルタ17と、帯域通
過フィルタを通過した信号を該周波数変調に同期して検
波する位相同期検波器18と、位相同期検波器の出力に
対応して、前記直流電源のバイアス電流を制御する制御
手段を備えた。なお、実施例においては、制御手段は直
流電流源11、位相同期検波器18に含めた。
【0008】また、請求項1の発明を基礎とした請求項
2の発明では、基準ガスセル12の一つの吸収線の実
質的な極値の波長においてレーザが発振するようなバイ
アス電流を供給する直流電流源11と、一つの吸収線
の極値にまたがってその波長の前後にわたり周波数変調
をかけるための周波数変調電流源14とを備えたことを
特徴とする。
【0009】
【作用】このように構成された波長安定化装置付光源に
よれば、基準ガスセル12の吸収線により発生する図8
のB、Dの破線部の周波数f成分を取り出すことがで
き、周波数f変調によるLD1自身の光出力変化を除去
することができる。図8のB、Dの破線部の場合の波形
は、周波数fの cos波とパルス列の合成波形とみなせ
る。このパルス列を cos波のcos(α/2) 以上が出力とな
っているパルス列として近似し、これをフーリエ級数に
展開すると
【0010】
【数1】
【0011】数1を用いて、n=0〜50で近似したパ
ルス波形と、n=2〜50のパルス波形の計算結果を図
9に示す。図9の2f+・・・・50fパルス列の正値
だけを取り出すと、位相がπ異なる2組のパルス列の合
成波とみなせる。その各パルス列の振幅とパルス幅をそ
れぞれA、α、B、βとすると、各パルス列の基本成分
は、
【0012】
【数2】
【0013】
【数3】
【0014】従って、合成波の基本成分は、
【0015】
【数4】
【0016】となり、2組のパルス列の振幅差に対応し
た出力が得られる。従って、このf(θ)成分を位相検
波してLD1のバイアス電流に帰還をかけることにより
2組のパルス列の振幅を等しくし、波長安定化ができ
る。このように構成された波長安定化装置付光源によれ
ば、電流変調に伴うLDの光出力変化の影響が除かれる
ので、メタンガスの吸収による光出力変化が小さくて
も、波長安定化が可能となる。この結果、ガスセルが小
型にできる。また、LD変調電流振幅を小さくでき、波
長安定度が向上する。
【0017】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。 (第一の実施例)図1は、変調周波数をfとした場合
の、波長判定化装置付光源の一実施例の構成図である。
直流電流源11によって駆動されたLD1から出射され
たレーザ光の一部をメタンガスを封入したガスセル12
に透過させ受光器13で受光する。LD1の発振の波長
がガスセル12の吸収線の付近になるようにバイアス電
流を調整しておき、周波数fの変調電流源14よりの信
号をバイアス電流に重畳することによりレーザの波長
(光周波数)に僅かに周波数変調をかけ、この時の受光
器13の出力を周波数阻止帯域がfのBEF15でLD
1の光強度変調成分を除去する。そのBEF15の出力
を半波整流器16で半波整流し、その出力から周波数通
過帯域がfのBPF17によりガスセル12による変調
成分のみを取り出す。この抽出された変調成分を位相同
期検波器(以下、PSDともいう。)18で同期検波
し、この同期検波出力を直流電流源11に帰還すること
により、吸収線を基準にしてLD1の発振波長が安定化
される。また、安定化開始時は、バイアス電流が吸収線
の近傍にあるか不明、つまり、変調波長がλ0 をまたが
っているか不明である。そのため、変調電流振幅を大き
めにしておき、帰還により、安定化されるに応じて変調
電流振幅を小さくするように制御することができる。こ
こで、BEF15、およびBPF17はアクティブフィ
ルタによって実現できる。また、2f+・・・・50f
パルス列の正値だけを取り出す半波整流器16は、ダイ
オードを利用して簡単に実現できる。また、安定化開始
時は、バイアス電流が吸収線の近傍にあるか不明、つま
り、変調波長がλ0 をまたがっているか不明である。そ
のため、変調電流振幅を大きめにしておき、帰還によ
り、安定化されるに応じて変調電流振幅を小さくするよ
うに制御することができる。
【0018】(位相同期検波器の説明)位相同期検波器
18のブロック図を図2に、直流電流源11のブロック
図を図3に示す。また、波長安定化において位相検波す
るためのアナログスイッチ18hのゲート信号を図5に
示す。差分吸収レーザレーダ法のガス検出装置は、メタ
ンガスに吸収される波長λ1と、メタンガスに吸収され
ない波長λ2 を交互に切替えるが、波長λ1 のみ波長安
定化の処理を行う。発振回路18aの発振周波数16MHz
の出力を分周回路18bで分周し、320KHz、20KHz 、50
0Hz 、250Hz 、125Hz のクロックを作成する。この20
KCLKは、LD1に変調を重畳する変調周波数とな
る。また、シフトレジスタ18cで20KCLKを、3
20KCLKでシフトする。この出力から変調成分と位
相同期をとるために、データセレクタ18d、18eで
同期のあったクロックである、20KCLKシフトA、
20KCLKシフトBを選択する。125遅延回路18
fで遅延された125DCLKとのNAND条件で、ア
ナログスイッチ18hのゲートをそれぞれ制御し、BP
F17の値を出力する。さらに、同期検波出力を、波長
λ1 の切替え時のみ直流電流源11に帰還するため、ア
ナログスイッチ18iのゲートを125CLKで制御す
る。
【0019】(直流電流源の説明)直流電流源11のブ
ロック図を図3に示す。バイアス設定回路11aによ
り、波長λ1 と波長λ2 のそれぞれのバイアス電流値が
設定される。さらに、波長λ1 においてはバイアス電流
値に、位相同期検波器18の出力と変調電流源14の出
力が重畳される。バッファ回路11b、11cを介した
それぞれの値は、アナログスイッチ11dにより、波長
λ1 と波長λ2 の切替えクロックである125CLKで
制御される。アナログスイッチ11dで切替えられた電
流出力は、バッファ回路11eによりLD1に出力す
る。
【0020】(ガス検出装置への適用)なお、本発明を
差分吸収レーザレーダ法のガス検出装置に適用する場
合、2波長の切替え直後はLD1の温度変化があるの
で、メタンガスに吸収される波長λ1 の切替え時は1ms
ec遅延後、波長がほぼ安定してから同期検波出力を直流
電流源11に帰還する。そのため、図5のの125C
LKを得るタイムチャートを図6に示す。ここで、の
250CLKは測定データを検出するための同期をとる
クロックである。は波長λ1 と波長λ2 の切替えクロ
ックである。において、Aが波長安定化の帰還時であ
り、Bが測定データの検出時である。
【0021】(ガス検出装置の実施例)図7(b)は、
1.67μm発振のInP/InGaAs系のDBFレーザを光源とし
て使用したガス検出装置のシムテム構成図である。ガス
検出装置に用いる原理を図7(a)により説明する。光
源1の被測定ガスに吸収される波長λ1 における光出力
値をP10、受光器4および受光器3の出力値をそれぞれ
11、P12とする。また光源1の被測定ガスに吸収され
ない波長λ2 における光出力値をP20、受光器4および
受光器3の出力値をそれぞれP21、P22 とする。この
とき、受光器3に入射するレーザ光は、図7(a)に示
す構成以外にガスセル12がない構成、または光源1の
前方光出力P10、P20をハーフミラーで分割したレーザ
光でも良い。また、ガスの吸収スペクトルによる透過率
をKx 、 吸収スペクトル以外の要因による透過率をRx
としたときの出力値は、 P11=R1 1 10 (5) P21=R1 20 (6) P12=R2 2 10 (7) P22=R2 20 (8) (5)、(7)式より、
【0022】
【数5】
【0023】(6)、(8)式より、
【0024】
【数6】
【0025】(9)、(10)式より、
【0026】
【数7】
【0027】しかるにK1 は、 K1 =exp(−αcl) (12) cl=−lnK1 /α (13) (11)、(13)式より、
【0028】
【数8】
【0029】α:ガス吸収係数、c:ガス濃度 l:光路長 ここで被測定ガスが零のときに、P11=P1k、P21=P
2Kとすると、
【0030】
【数9】
【0031】このK2 を定数として与えることにより、
式(14)よりメタンガスの量(濃度×光路長)を求め
ることができる。また、光源の光出力が変動しても、
(P1122)/(P2112)は一定であり、式(14)
のclが変化しないことは明らかである。ここに示す半
導体レーザ(LD1は直流電流源11からのバイアス電
流I1 、I2 に応じて、メタンに吸収される波長λ
1 (本実施例では1.665 μm )および、メタンに吸収さ
れない波長λ2 (本実施例では1.664 μm )を光出力P
10、P20で交互に出射する。また、赤色光レーザ(また
は、可視光レーザ)21は、LD1のレーザ光の出射方
向を示すためのガイド用として使用する。これらのレー
ザから出射されるレーザ光はミラー10bとハーフミラ
ー10cにより合波され、ミラー10d、10eにより
大気中に照射される。大気中に照射されたλ1 、λ2
レーザ光は道路、壁等にて散乱される。その散乱したレ
ーザ光をカセグレーン型集光鏡4aにて集光する。その
光信号を、フィルタ4bで赤色光レーザの波長成分をカ
ットし、受光器4cにて電気信号に変換し、演算処理部
30にて電気信号レベルを検出する。その結果大気中に
メタンがあるかどうかを検出する。
【0032】なお、演算処理部30は、制御部2、演算
回路9、変調電流源14、BEF15、半波整流回路1
6、BPF17、PSD18等から構成される。λ1
λ2 は波長が極めて接近しているため、メタン吸収特性
以外の光学的特性はほとんど同一である。したがって大
気中(光路中)に存在するメタンによる透過率をK1
それ以外の要因による透過率をR1 とすると、この2波
長を識別できない受光器4cで受光されるλ1 、λ2
光出力は、P11=R1 1 10、P21=R1 20とな
り、直流電流源11でI1 およびI2 を変化させる周期
に同期して、この受光器4cの出力を、演算処理部30
でサンプルホールドしてP11、P21を測定する。一方、
LD1から出射されるレーザ光を、ハーフミラー10a
により分光し、その分光されたレーザ光を以下に記載す
るそれぞれの受光器に導かれるように、ハーフミラー1
0f、ミラー10gを配置する。ハーフミラー10fに
より分光されたレーザ光は受光器3に入射する。その受
光器3の出力からλ1 、λ2 それぞれの強度P12、P22
を演算処理部30で測定する。
【0033】上記測定値P11、P21、P12、P22とガス
吸収係数αを入力値として与え、cl(ガス濃度×光路
長)を、式(14)を用いて、演算処理部30で計算す
る。ここで、測定ガスが零のときに、 K2 ( P1122)/( P2112)=1 となるようにK2 の値を設定する。波長の制御は(ガス
検出装置への適用)の項に記載した通りである。これら
の一連の操作は高精度な温度制御下で行うことにより極
めて容易になるものであることは当然である。しかも、
LDを含めたガス検出装置の温度が変動しても、波長制
御できるLDである特徴を生かして、レーザに加える電
流を制御する。それにより温度変動の影響をとり除き、
ガス検出が容易に行えるものであることも明白で、大き
な利点である。このような構成により、波長λ1 、λ2
の特定強度においてのメタン濃度と受光器4に入射され
た強度との関係をあらかじめ演算処理部30に記憶させ
ておくことにより、大気中のメタン濃度を精度よく測定
することができる。なお、波長弁別器としてファブリペ
ロ干渉計あるいは、特定の物質の吸収特性を利用する吸
収セル等がある。特にλ1 の波長弁別器としては、検出
対象であるメタンの吸収セルを用いれば最も簡便で精度
の高い弁別を行うことができる。
【0034】以上説明したように、光源としての半導体
レーザから2つの異なる波長が出射される。さらに、光
出力の経路を、レーザ光を受光する経路と、特定ガスを
通過したレーザ光を受光する経路に分けた構成とした。
そのため、従来装置では機械的な動作を利用していた部
分が電気的な信号を加えることとなり、可動部分が減
り、部品点数が少なくなり、装置の小形化、信頼性の向
上となる。さらに、光源(LD)の出力変動に影響され
ず、2波長の光出力が異なっても、被測定ガスのガス量
を測定できる。そのため、光出力の制御系が簡易なもの
で実現でき、検出精度も大幅に向上できる。
【0035】
【発明の効果】このように構成された波長安定化装置付
光源によれば、レーザの変調周波数fに一致した帯域除
去フィルタでレーザの光強度変調成分を除去し、その出
力を半波整流し、さらに通過帯域fのBPFを通してか
ら位相同期検波する。その検波出力を直流電流源に帰還
させる構成とした。そのため、メタンガスの吸収による
光出力変化分のみを取り出すことができ、その変化信号
が小さくても、波長安定化が可能となる。この結果、ガ
スセルが小型にできる。また、LD変調電流振幅を小さ
くでき、波長安定度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック図である。
【図2】図1の位相同期検波器の一実施例のブロック図
である。
【図3】図1の直流電流源の一実施例のブロック図であ
る。
【図4】ガス検出装置の一実施例のブロック図である。
【図5】位相同期検波器の一実施例を説明するタイムチ
ャートである。
【図6】図5の2波長切替え動作の一実施例を示すタイ
ムチャートである。
【図7】ガス検出装置の他の実施例のブロック図であ
る。
【図8】波長安定化の原理を示すためのガスセルにおけ
る波長─光出力の波形図である。
【図9】波長安定化の原理を説明するためのパルス波形
の計算結果を示した波形図である。
【図10】従来の波長安定化方法を説明するブロック図
である。
【図11】メタンガスの光吸収特性図である。
【符号の説明】
1 レーザダイオード。 11 直流電流源。 12 基準ガスセル。 13 受光器。 14 周波数変調電流源。 15 帯域除去フィルタ。 16 整流回路。 17 待機通過フィルタ。 18 位相同期検波器。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザダイオード(1)と、該レーザダイ
    オードにバイアス電流を供給する直流電流源(11)
    と、該レーザダイオードの出射光に周波数fの周波数変
    調をかけるための周波数変調電流源(14)と、周波数
    変調された該レーザダイオードから出射光を受ける基準
    ガスセル(12)と、該基準ガスセルからの出射光を受
    けて電気信号を出力する受光器(13)と、該受光器か
    ら出力される電気信号を受ける周波数fの帯域除去フィ
    ルタ(15)と、該帯域除去フィルタから出力される電
    気信号を整流する整流器(16)と、該整流器から出力
    される電気信号のうち周波数fの成分を通過させる帯域
    通過フィルタ(17)と、該帯域通過フィルタを通過し
    た信号を該周波数変調に同期して検波する位相同期検波
    器(18)と、該位相同期検波器の出力に対応して、前
    記直流電源のバイアス電流を制御する制御手段を備えた
    波長安定化装置付光源。
  2. 【請求項2】前記基準ガスセル(12)の一つの吸収線
    の実質的な極値の波長においてレーザが発振するような
    バイアス電流を供給する直流電流源(11)と、該一つ
    の吸収線の極値の前後にわたり周波数変調をかけるため
    の周波数変調電流源(14)とを備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の波長安定化装置付光源。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001063249A1 (fr) * 2000-02-28 2001-08-30 Atsuo Watanabe Photometre a balayage en longueur d'onde d'emission a filtre antiparasite
CN110887793A (zh) * 2018-09-10 2020-03-17 中国石油化工股份有限公司 调制波驱动型精密光电检测器

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