JPH05265011A

JPH05265011A - 液晶表示素子の製造方法

Info

Publication number: JPH05265011A
Application number: JP6392892A
Authority: JP
Inventors: Katsuki Matsushita; 克樹松下
Original assignee: Seiko Instruments Inc
Current assignee: Seiko Instruments Inc
Priority date: 1992-03-19
Filing date: 1992-03-19
Publication date: 1993-10-15

Abstract

(57)【要約】【構成】ガラス基板１上に供給された液晶５の重量を
測定し、液晶５の比重と目的のギャップ値から液晶の封
入領域を計算する。一方、枠シール材２は、ガラス基板
が貼り合わされ目的のギャップ値になったときその内側
の領域の面積が前述の液晶の封入領域の面積と同一にな
るように形成される。【効果】ガラス基板に供給された液晶の量に合わせ、
枠状のシール材を形成するので、液晶量に変動が生じて
もギャップ値に変動の少ない液晶表示素子を歩留りよく
つくることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電極パターンおよび配向
膜の施された一対の液晶用ガラス基板を貼り合わせて構
成される液晶表示素子の製造方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の液晶表示素子の製造方法として、
電極パターンおよび配向膜の施された一対のガラス基板
を枠状のシール材を介して重合接着して、液晶表示素子
を組み立てた後に、前記シール材の一部を欠除して形成
された液晶注入口から液晶を真空注入法で注入した後、
前記液晶注入口を封口する方法が知られている。

【０００３】また、最近では液晶表示素子を組み立てる
前に、この液晶表示素子を形成する一対のガラス基板の
内の一方のガラス基板上に液晶を供給し、その後に前記
一対のガラス基板を重合接着して液晶表示素子を組み立
てる製造方法が採用されるようになってきている。図３
は、ガラス基板上に液晶を供給した後に、対向ガラス基
板を重ね合わせ接着する液晶素子の製造方法を示す従来
例である。図中１は液晶表示素子用のガラス基板であ
り、このガラス基板１面には、ＩＴＯ等からなる表示用
の電極パターンおよび配向膜（いずれも図示せず）が形
成されるとともに、熱硬化性もしくは光硬化性の接着剤
からなる枠状のシール材２が形成されている。このガラ
ス基板１は枠状のシール材２で囲まれた液晶封入領域に
液晶を供給された後、この基板１と対をなすもう一方の
ガラス基板（図示せず）と前記シール材２を介して重合
接着される。一方、図３において、３は前記ガラス基板
１の液晶封入領域に液晶を供給するためのエア押し出し
型ディスペンサである。このディスペンサ３は、液晶５
を収容する筒状のバレル部３ａとこのバレル部３ａの下
端に垂直に設けられたノズル部３ｂとからなっており、
前記バレル部３ａの上端にはエアホース４が接続されて
いる。

【０００４】そして、ガラス基板１の液晶封入領域への
液晶５の供給は、ガラス基板１をディスペンサ３の下に
搬入して、その液晶封入領域のほぼ中央をディスペンサ
３のノズル部３ｂに対向させ、この状態でエアホース４
からディスペンサ３のバレル部３ａにエアを供給して、
このエア圧でバレル部３ａの液晶５をノズル部３ｂから
ガラス基板１上に滴下する方法で行われている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の製
造方法における液晶の供給方法は、ディスペンサ３内の
液晶５をエア圧で押し出してガラス基板１上に滴下する
ものであるため、一定量の液晶５をガラス基板１に供給
するには、エア圧及びエア供給時間を厳密に制御する必
要があり、したがって液晶供給量の制御が面倒である
し、また、ディスペンサ３内の液晶残量はガラス基板１
への液晶５の供給の繰り返しに伴って減少するために、
エア圧、エア供給量を一定に制御しても、ディスペンサ
３内の液晶残量の変化によって、ガラス基板１への液晶
５の供給量が変動してしまっていた。

【０００６】そのため、液晶５が供給され、一対の液晶
用ガラス基板が組み立てられた後のガラス基板内の液晶
層の厚み（以下、ギャップという）の精度が液晶５の供
給量の精度に依存する特徴を持つ前記従来の製造方法に
おいては、液晶５の供給量の変動は、そのままギャップ
値の変動となるという課題を有していた。そこで、本発
明は従来のこのような課題を解決するためになされたも
のであり、ガラス基板への液晶の供給量が変動しても組
み立てられた液晶表示素子のギャップの変動が少ないと
いう特徴を持った液晶表示素子の製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の液晶表示素子の製造方法においては、ガラ
ス基板上に供給された液晶の量を正確に秤量し、目的と
するギャップ値で除して液晶の封入領域の面積を計算
し、一方、枠シール材は、一対のガラス基板が貼り合わ
され目的のギャップ値になったときその内側の領域の面
積が前記液晶の封入領域の面積と同一になるように形成
されることを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】本発明の液晶表示装置の製造方法は、ガラス基
板上に供給された液晶の量から目的のギャップ値にする
ための液晶の封入領域を求め、それに合わせて枠状のシ
ール材を形成するようにしたものであり、液晶の供給量
に変動が生じても、ギャップに変動を生じない液晶表示
素子を得ることができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１において、図中１は液晶表示素子用のガラス
基板である。このガラス基板１面には、ＩＴＯ等からな
る表示用の電極パターンおよび配向膜（いずれも図示せ
ず）が形成されている。ガラス基板１は重量を測定する
ことのできるステージ６上におかれている。このステー
ジ６は図示しない温度調整機構を備え、ステージ上のガ
ラス基板１の温度をほぼ一定に保っている。３は、前記
ガラス基板１上に液晶を供給するためのエア押し出し型
ディスペンサである。このディスペンサ３内の液晶５も
図示しない温度調整機構によって前記ステージ６と同じ
温度に保たれている。また、７は枠状にシール材２を塗
布するためのディスペンサである。これらのディスペン
サ３、７はそれぞれＸ−Ｙ−Ｚロボット（図示せず）に
取り付けられており、ディスペンサコントローラ８から
の信号およびエア圧によってＸ、Ｙ、Ｚそれぞれの方向
への移動量およびシール材、液晶の吐出量が制御され
る。９は信号処理用コンピュータであって前記ステージ
６からの信号を処理し、前記コントローラ８に命令を与
える。

【００１０】次にその工程について図１および図２
（ａ）、（ｂ）、（ｃ）を用いて説明する。まず、ガラ
ス基板１がステージ６上に搬入され、重量が測定され
る。次に、前記ディスペンサ３により、前記ガラス基板
１上に液晶５が１回もしくは数回にわたり所定量滴下供
給される（図２（ａ））。この際の滴下量は所定量に対
して厳密に制御されている必要はない。この状態で再度
重量を測定すると、液晶を滴下供給する以前に測定した
ガラス基板１との重量差が、滴下供給された液晶の重量
となる。

【００１１】上述したように、前記ガラス基板１とディ
スペンサ内の液晶５の温度は等しくなるように保たれて
いるので、滴下供給された液晶の重量を、あらかじめわ
かっているこの時の温度における液晶の比重で除してや
れは、滴下供給された液晶の体積が求められる。求めら
れた液晶の体積を、後にガラス基板が貼り合わされ組み
立てられた際に、必要な目的のギャップ値で除してやれ
ば、組み立てられた際の液晶の広がる面積が求められ
る。本発明の液晶表示素子の製造方法においては、これ
ら一連の処理は前記信号処理用コンピュータ９上で行わ
れる。

【００１２】次に、ディスペンサ７によって光硬化性の
シール材２を枠状に液晶を囲むように塗布するわけであ
るが、その際、前記シール材が目的のギャップ値までつ
ぶされたとき、前記枠状シール材の内側に囲まれた領域
の面積が、上述の液晶の広がる面積と等しくなるように
する。例えば、液晶のガラス基板１上への滴下供給量が
所定量より５％多かったと計算されれば、枠状シール材
が目的のギャップ値までつぶされた際の枠状シール材の
内側の面積を、所定量が滴下供給された際に形成される
枠状シール材の内側の面積に対して５％大きくなるよう
に信号処理用コンピュータ９で計算し、その結果にもと
づいてディスペンサのコントローラ８に命令してディス
ペンサ７で枠状にシール材２を塗布してやればよい（図
２（ｂ））。そして、このようにして液晶が滴下供給さ
れ、枠状にシール材が形成されたガラス基板１とスペー
サを散布した対向側のガラス基板１０を真空槽内で対向
して貼り合わせる（図２（ｃ））。その後、枠状のシー
ル材以外の領域をマスクして紫外線を照射して、シール
材２を硬化させて液晶表示素子を得る。

【００１３】

【発明の効果】この発明は、以上説明したようにガラス
基板に供給された液晶の量に合わせ、枠状のシール材を
形成するため、液晶の量に変動が生じてもギャップ値に
変動の少ない液晶表示素子を得ることができる。従って
ギャップ値の一定な液晶表示素子を歩留りよく作ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の液晶表示素子の製造方法の一実施例を
示した説明図である。

【図２】本発明の液晶表示素子の製造方法の工程を示し
た斜視図である。

【図３】液晶表示素子の製造方法の従来の技術を示した
説明図である。

【符号の説明】

１ガラス基板２シール材３ディスペンサ４エアホース５液晶６ステージ７ディスペンサ８ディスペンサコントローラ９信号処理用コンピュータ１０対向側ガラス基板

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】２枚のガラス基板間に液晶を封入されて
なる液晶表示素子の製造方法において、対向するガラス
基板の少なくとも片方に液晶を滴下した後、前記滴下さ
れた液晶を秤量し、少なくとも片方の前記ガラス基板に
上記秤量した液晶量に応じた面積を画くように枠状にシ
ール材を形成し、その後２枚の上記ガラス基板を貼り合
わせることを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
【請求項２】液晶を秤量する手段として、ガラス基板
の重量を測定した後、液晶を滴下した前記ガラス基板の
重量を測定し、前記２つの重量差を前記液晶の比重と目
的の液晶層の厚さで除して得られる前記液晶層の面積に
応じてシール材を塗布することを特徴とする特許請求第
１項記載の液晶表示素子の製造方法。